JP3621985B2 - 新規β−N−アセチルヘキソサミニダーゼ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼ生産菌、該微生物を用いてβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼを製造する方法並びに新規なβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、N−アセチルグルコサミンがβ−1,4−結合した多糖であるキチンを加水分解して得られる単糖が変形性関節症の改善、治療薬として有用であることが注目され、来るべき高齢化社会に備えるべく、キチナーゼとともにキチンを分解してN−アセチルグルコサミンを製造するために有用なβ−N−アセチルグルコサミニダーゼ活性を持つ酵素の工業的な供給が求められている。
【0003】
また、近年の研究によって、生体内では糖脂質および糖タンパク質が多く存在し、β−グルコシド結合を含む糖鎖が重要な役割を果たしていることが明らかにされつつある。そこで、これらの糖鎖の構造解析が注目され、β−グルコシド結合を切断し単糖を遊離するβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼの提供が求められている。
【0004】
一方、人間には強力なβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼがあることは知られているが、医学あるいは工業等で利用できる酵素については、まだ研究が始められたばかりであり、現在研究用として低ユニットでしかも高価格のアスペルギルス(カビ)由来酵素と大腸菌による遺伝子組み換え酵素があるのみである。これらの酵素は酸性側に活性域があり、また低温では作用しない。従って、低温でも活性を有し、中性域で活性の強い酵素の提供が望まれている。また、キチンの有効利用に関しては、現在カニ、エビの甲殻を水酸化ナトリウム溶液内で熱処理しタンパク質を除去後、塩酸で灰分を除いて得られたキチンを、限定塩酸加水分解法によって低分子化してN−アセチルグルコサミンを得ている。あるいはキチンを完全酸分解して得られるグルコサミンのアセチル化によって製造される。いずれの方法においても、装置また廃水の処理に多大な費用を要するという欠点を有し、さらに食品分野で用いるためには化学合成法を避けたい要求がある。そこで、基質特異性により目的とする箇所のみに作用するため副生物が少なく、また常温、中性付近の温和な反応条件を有するためコストの軽減も期待されるβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼによる酵素的製造法が求められているが、未だ酵素の生産技術は確立されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、新規なβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼ生産菌、該微生物を用いてβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼを製造する方法並びに非還元末端にあるβ−グルコシド結合に作用し、N−アセチル−D−グルコサミンまたはN−アセチル−D−ガラクトサミンを遊離する新規なβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点に鑑み、海洋低温細菌であるビブリオ(Vibrio)属についてキチン分解酵素の生産を鋭意研究した結果、該微生物が作用温度域が広く安定性の高いβ−N−アセチルグルコサミニダーゼ活性を持つ酵素を生産する事を見い出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の微生物、製造法および酵素を提供するものである。
項1.ビブリオ属に属するβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼ生産菌。
項2.前記微生物がビブリオ属細菌P2K−5菌株又は当該菌株と同一な菌学的性質を有する微生物である項1記載のβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼ生産菌。
項3.項1または2に記載の微生物を培養し、培養物からβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼを採取することを特徴とするβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼの製造方法。
項4.以下の特性を有することを特徴とする新規なβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼ。
Km値:0.101 mM(基質:p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−グルコサミニド)
0.114 mM(基質:p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−ガラクトサミニド)
至適pH:7.1
安定pH範囲:5.0〜10.5(30℃で1時間)
至適温度:43℃
熱安定性:37℃まで100%活性保持(pH7.1で1時間)
分子量:240kDa〜320kDa(ゲルろ過法)
酵素阻害物質:Zn2+、Ca2+、Fe2+
酵素活性化物質:Cu2+
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において、ビブリオ(Vibrio)属に属するβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼ生産菌として使用可能な微生物は、ビブリオ属に属し、該β−N−アセチルヘキソサミニダーゼの生産能を有するものであれば、いずれも使用することができる。好ましくは、本発明者らが房総沖日本海溝の深層水から分離したビブリオ属に属する海洋低温細菌P2K−5菌株(FERM BP−5769)並びに該菌株と同一な菌学的性質を有しβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼの生産能を備えた微生物を例示することができる。ここで、同一な菌学的性質とは下記に示した菌学的性質が同一であればよく、その他の菌学的性質の一致、不一致は問わない。
【0009】
前記P2K−5菌株(FERM BP−5769)の菌学的性質は、下記の通りである。なお、本菌株は、工業技術院生命工学工業技術研究所に受託番号FERM BP−5769として寄託されている。
1.形態的性質
(1)細胞形態 :稈状(rod)
(2)鞭毛形態 :極べん毛
2.生理的性質
(1)増殖温度
4℃:+
25℃:+
30℃:+
(2)O−Fテスト:Fermentative
(3)塩類要求性 :+
(4)色素生産 :−
(5)オキシダーゼ:+
(6)カタラーゼ :+
(7)グラム染色:陰性
(8)発光性:−
(9)増殖pH:6〜9
3.分離源:房総沖日本海溝の水深6000mの海水
上記菌学的性質の試験方法は、主として絵面良男:沿岸環境調査マニュアルII〔水質・微生物篇〕(日本海洋学会編、恒星社厚生閣、p.357−364(1990))に従った。また、駒形和男:微生物の分類と同定(下)(改訂版、長谷川武治編著、学会出版センター、p.99−161(1985))を参考にした。
【0010】
以上の菌学的性質を、絵面と清水の海洋細菌の簡易同定図式(沿岸環境調査マニュアルII〔水質・微生物篇〕、日本海洋学会編、恒星社厚生閣、p.357−364(1990))に基づき、Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology, vol.1(N.R.Krieg、J.G.Holt編,Williams & Wilkins, Baltimor, 1984)及びBergey’s Manual of Determinative Bacteriology(第9版、J.G.Holt, N.R.Krieg,P.H.A.Sneath,J.T.Staley, S.T.Williams編、Williams & Wilkins,Baltimor, 1984)を参考にして対比した結果、本海洋低温細菌P2K−5菌株(FERM BP−5769)は、ビブリオ(Vibrio)属に属する菌株と同定された。
【0011】
この海洋低温細菌P2K−5菌株(FERM BP−5769)を用いて、β−N−アセチルヘキソサミニダーゼを生産するには、当該菌体を適当な培地に接種し、好ましくは誘導物質の存在下で常法に従って培養すればよい。この誘導物質としては、キチン、変成キチン、キチン分解物、キチン誘導体を単独又はこれらのうち2種以上を組み合わせたものを使用できる。誘導物質は、0.1 g/l以上、好ましくは1〜50 g/lの濃度で培地中に加える。培地としては通常の培地が用いられる。例えば、炭素源としてグルコース、マルトース、キシロース、スクロース、ペプトン等が例示でき、窒素源としては、イーストエキス、ペプトン、肉エキス、アミノ酸溶液等の有機窒素、または硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等の無機窒素が例示できる。また誘導物質を炭素源、窒素源としてもよい。無機塩としては、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム等を適宜組み合わせて使用できる。上記培地のpHは、適当な酸または塩基を加えることにより、好ましくは6.5から8.5の範囲内に調整され、オートクレーブにより殺菌される。培養温度は、5〜35℃、好ましくは20から28℃で20〜72時間好気的に振とうまたは撹拌しながら培養を行う。また上記の炭素源、窒素源、無機塩、及び寒天を適宜含む平板培地を使用し、培養温度5〜35℃、好ましくは20から28℃で20〜120時間培養を行う。また、本菌の培養は、静置でも行われる。
【0012】
培養によって得られた培養物から培養液と菌体とを分離する方法としては、従来から行われている遠心分離法やろ過等の方法が使用できるが、遠心分離法が好適である。菌体内に蓄積された該酵素を菌体から抽出する方法としては、従来から行われている超音波による菌体破砕、あるいはガラス・ビーズとともに回転させるダイノミル細胞破砕機による菌体破砕、またはリゾチーム等の酵素やトルエン等の有機溶媒による細胞膜の破壊等の方法が挙げられる。これらの中から適当な方法を選択して菌体から酵素の抽出を行うことにより、酵素を採取することができる。
【0013】
これらの方法で抽出された粗酵素液からβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼをさらに精製する必要がある場合には、通常実施されている一般的な酵素の精製手段である、塩析、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過法、吸着クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、調製用電気泳動法等を適宜組み合わせることによって、精製を行うことができる。
【0014】
上記のようにして得られた本発明のβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼは、以下の理化学的性質を有する。
(1)作用:非還元末端にあるβ−グルコシド結合に作用し、N−アセチル−D−グルコサミン、またはN−アセチル−D−ガラクトサミンを遊離する。各反応でのKm値は、
基質 p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−グルコサミニド:0.101 mM
基質 p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−ガラクトサミニド:0.114
mM
なお、p−ニトロフェニル−β−D−グルコピラノシドには反応しない。
(2)至適pH:7.1
(3)安定pH範囲:5.0〜9.3(30℃で1時間)
(4)至適温度:43℃
(5)熱安定性:37℃まで100%活性保持(pH7.1で1時間)
(6)分子量:240kDa〜320kDa(ゲルろ過法)
(7)酵素阻害物質:Zn2+、Ca2+、Fe2+
(8)酵素活性化物質:Cu2+
なお活性は、以下の方法により測定した。
【0015】
試験管に基質溶液(0.15%)0.1 ml、及び0.1 Mリン酸緩衝液(pH7.8)0.3 mlを入れ3分間30℃の恒温槽で予熱した後、酵素溶液0.1 mlを加えて20分間振とうする。その後、0.1 M 炭酸ナトリウム溶液3.5 mlを加え、生成したp−ニトロフェノールをフェノレートとし、400 nmでの吸光度により測定する。なお酵素の1単位(ユニット)は、1分間に1 μmolのp−ニトロフェノールを生成する酵素量を表す。
【0016】
従来のβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼは、酸性側に活性域があり、低温では作用しない。これに対し、本発明の酵素は低温でも活性を保持し、pH4.5〜11近くまで活性を保持している。
【0017】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0018】
【実施例】
実施例1
シリコン栓(信越ポリマー)付き試験管中の1/2TZ培地(A.Maruyama, A.Mita, and T.Higashihara, J. Oceanogr. 49, 353−376,1993)(成分(g/l):poly peptone(Daigo) 2.5、yeast extract(Difco) 0.5、HEPES(Dojin) 4.77、塩化ナトリウム 21.533、硫酸ナトリウム 3.607、塩化カリウム 0.609、炭酸水素ナトリウム 0.176、臭化カリウム 0.088、ホウ酸 0.023、フッ化ナトリウム 0.003、塩化マグネシウム・6水塩 9.747、塩化カルシウム・2水塩 1.368、塩化ストロンチウム・6水塩 0.022)5 mlに冷蔵保存菌P2K−5(FERM BP−5769)200 μlを植菌し、25℃で終夜振とうした。その後、本培養液1 mlをMarine broth(Difco)100 mlに加え、さらに24時間振とう培養した。該培養液25 mlを、キチン粉末20 gを含む1/2TZ培地1 lに添加、25℃で48時間、好気的に振とう培養した。その後、培養液を8000×gで20分間遠心分離を行い、湿重量40 gの菌体を得た。得られた菌体は、70 mlの生理食塩水にけん濁し、0℃で10分間超音波処理(20秒間作動、20秒間休止)を行った後、16000×gで1時間遠心分離を行い、上清液を得た。この上清液中の活性をp−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−グルコサミニドを基質として測定した結果、β−N−アセチルグルコサミニダーゼとしての総活性は172ユニット、比活性は0.243ユニット/mg−タンパク質であった。
【0019】
この粗酵素液を、予めリン酸緩衝液(0.1M、pH7.0)で平衡化した50 mlのTSK gel Super−Q TOYOPEARL650M(商品名、東ソー製)カラムに通し、目的とする酵素を吸着させた。カラムを同様のリン酸緩衝液で洗浄した後、段階的に塩化ナトリウムの濃度を変化させて目的酵素を溶出し、β−N−アセチルグルコサミニダーゼの総活性29.0ユニット、比活性0.177ユニット/mg−タンパクを有する酵素画分を得た。
【0020】
さらに上記の活性画分を、予め1.5 Mの硫酸アンモニウムを含むリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化したButyl Sepharose 4FF(商品名、ファルマシア製)カラムに通し、目的とする酵素を吸着させた。カラムを同様のリン酸緩衝液で洗浄した後、段階的にリン酸緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を変化させて目的酵素を溶出し、β−N−アセチルグルコサミニダーゼの総活性25.7ユニット、比活性0.286ユニット/mg−タンパク質を有する酵素標品を得た。またこの活性画分を濃縮した後、0.15 Mの塩化カリウムを含むリン酸緩衝液(pH7.0)で洗浄したSuperdex 200HR(商品名、ファルマシア製)カラムに添加、同緩衝溶液を用いて目的酵素を溶出し、β−N−アセチルグルコサミニダーゼの総活性8.6ユニット、比活性1.91ユニット/mg−タンパク質を有する酵素画分を得た。
【0021】
試験例1
実施例1で得られたβ−N−アセチルグルコサミニダーゼとしての比活性1.91ユニット/mg−タンパク質の酵素標品を用いて、p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−グルコサミニド、p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−ガラクトサミニド、p−ニトロフェニル−β−D−グルコピラノシドを基質とし、その濃度を変化させて反応の初速度を測定し、Lineweaver−BurkプロットからKm値を求めた。その結果、p−ニトロフェニル−β−D−グルコピラノシドには全く反応せず、p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−グルコサミニドの場合0.101 mM、p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−ガラクトサミニドでは0.114 mMの値が得られた。
【0022】
試験例2
試験例1で用いた酵素標品を用いて、β−N−アセチルグルコサミニダーゼ活性の至適pH及びpH安定性を以下の方法で調べた。
【0023】
試験管にp−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−グルコサミニド溶液(0.15%)0.1 ml、及びpH緩衝液0.3 mlを入れ3分間30℃の恒温槽で予熱した後、酵素溶液0.1 mlを加えて20分間振とうする。その後、0.1 M 炭酸ナトリウム溶液3.5 mlを加え、生成したp−ニトロフェノールをフェノレートとし、400 nmでの吸光度により測定した。pHの調整には、6.5以下は酢酸塩緩衝液、9.1まではリン酸緩衝液、それ以上では0.1M塩化カリウムを含むリン酸−水酸化ナトリウム溶液を用いた。また、安定性に対するpHの影響は、酵素溶液0.1 mlに各種緩衝液0.1 mlを加えて所定のpHに調整し30℃で1時間静置した後、pHを7.1に再調整し30℃で20分間反応を行い、残存活性を測定した。
【0024】
至適pH曲線及びpH安定性曲線を図1に示す。
【0025】
試験例3
試験例1で用いた酵素標品を用いて、β−N−アセチルグルコサミニダーゼ活性の至適温度及び熱安定性を以下の方法で調べた。
【0026】
試験管にp−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−グルコサミニド溶液(0.15%)0.1 ml、及びリン酸緩衝液(pH7.0)0.3 mlを入れ3分間所定の温度で予熱した後、酵素溶液0.1 mlを加えて20分間振とうする。その後、0.1 M 炭酸ナトリウム溶液3.5 mlを加え、生成したp−ニトロフェノールをフェノレートとし、400 nmでの吸光度により測定した。また、安定性に対する温度の影響は、酵素溶液0.1 mlにリン酸緩衝液(pH7.0)0.3 mlを入れ、所定の温度に1時間静置した後、p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−グルコサミニド溶液(0.15%)0.1 mlを加えて30℃で20分間反応させ、残存活性を測定した。
【0027】
至適温度曲線及び熱安定性曲線を図2に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビブリオ(Vibrio)SP.P2K−5(FERM BP−5769)由来酵素のβ−N−アセチルグルコサミニダーゼ活性の至適pH曲線及びpH安定性曲線を示す。
【図2】同酵素のβ−N−アセチルグルコサミニダーゼ活性の至適温度曲線及び熱安定性を示す。
Claims (2)
- 以下の特性を有することを特徴とする新規なβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼ。
作用:非還元末端にあるβ−グルコシド結合に作用し、N−アセチル−D−グルコサミン、またはN−アセチル−D−ガラクトサミンを遊離する。
基質特異性:p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−グルコサミニド( Km 値 0.101 mM ),p−ニトロフェニル−β−N−アセチル−D−ガラクトサミニド( Km 値 0.114 mM )至適pH:7.1
安定pH範囲:5.0〜10.5(30℃で1時間)
至適温度:43℃
熱安定性:37℃まで100%活性保持(pH7.1で1時間)
分子量:240kDa〜320kDa(ゲルろ過法)
酵素阻害物質:Zn2+、Ca2+、Fe2+
酵素活性化物質:Cu2+ - ビブリオ属細菌 P2K-5 菌株( FERM BP-5769 )を培養し、培養物から請求項1に記載のβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼを採取することを特徴とする、請求項1に記載のβ−N−アセチルヘキソサミニダーゼの製造方法。
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