JP3613651B2 - 土質改良用混合剤及び土質改良方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は土質改良用混合剤及び土質改良方法に関する。具体的にいうと、含水率の高いヘドロや汚泥を一般の土に改良するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
土にはいろいろな種類のものが存在し、ダムや湖沼、河川、港湾などに堆積した汚泥や上下水道処理により発生してくる汚泥の中には、水質に影響を与える物質を含んだ、含水比の非常に高い汚泥は、軟弱で各種の有害物質や臭気の発生等のため、社会問題になっている。
【0003】
従来、これら種々の汚泥を無公害・安定化処理し、一般の土やあるいは地盤として扱える強度に、土質改良するためには、セメントを混合して固化する、あるいは、セメントとセメント系固化剤や石灰系固化剤を併用して固化する方法などが行なわれていた。
【0004】
しかしながら、ダムや湖沼、河川、港湾などに堆積した汚泥や上下水道処理により発生してくる汚泥を、セメントのみで固化し、一般の土あるいは地盤として取り扱える強度に無害化・安定化処理をすることが困難な場合があった。このような汚泥を改良するために、特殊な添加剤を用いなければならなかったり、セメント系固化剤や石灰系固化剤を併用すると高価なものになっていた。
【0005】
本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、これら種々の汚泥を短期間で一般の土や砂、石、ブロックあるいは地盤として取り扱える強度を持たせ、しかも、これら汚泥を無害化・安定化処理し、さらにポーラス状にするための土質改良混合剤を、安価に提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の土質改良用混合剤は、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、過マンガン酸カリウム、硫酸ナトリウム若しくは亜硫酸ナトリウムのいずれか1種、硫酸ニッケル及び界面活性剤からなることを特徴としている。
【0007】
この土質改良用混合剤には、さらに、フライアッシュや飛灰などのエトリンガイト形成助剤を混合することとしてもよく、さらには、セメントを混合するのが好ましい。
【0008】
また、前記界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤を使用するのが望ましい。
【0009】
本発明の土質改良方法は、河川等の汚泥の土質を改良するための土質改良方法であって、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、過マンガン酸カリウム、硫酸ナトリウム若しくは亜硫酸ナトリウムの少なくとも1種、硫酸ニッケル、界面活性剤及びセメントを、前記汚泥に混合することを特徴としている。
【0010】
また、本発明の方法にあっては、さらに、フライアッシュや飛灰などのエトリンガイト形成助剤を混合することとしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の土質改良用混合剤は、湖昭や河川などの汚泥や上下水道処置に発生する汚泥をセメントとともに混合して用いるものであり、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、過マンガン酸カリウム、硫酸ナトリウム若しくは亜硫酸ナトリウムのいずれか1種、硫酸ニッケル及び界面活性剤を混合したものである。この土質改良用混合剤中の塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム及び過マンガン酸カリウムは、セメントの固化作用を妨げるフミン酸やリグニン酸を、アルコール類やカルボン酸類等の低分子化合物に分解させる。
【0012】
また、各種汚泥中の二酸化ケイ素や酸化アルミニウムは、混合剤中のカルシウムと反応して、セメントの働きを活発にさせ、いわゆるエトリンガイト〔Ca6AL12(SO4)3 (OH)・12H2 O〕の針状結晶を形成させ、時間の経過とともに、形成されたエトリンガイトを一部モノサルフェート水和物に転化させる。このとき、汚泥中の二酸化ケイ素や酸化アルミニウムの含有量が少ない場合には、上記エトリンガイトの形成を進めるために、フライアッシュやスラッジ、飛灰、砂などのエトリンガイト形成助剤を加えることにすればよい。
【0013】
ここで、本発明にいうエトリンガイト形成助剤とは、上術したように、エトリンガイト形成助剤を加えることにより、汚泥中の二酸化ケイ素や酸化アルミニウムを増加させ、エトリンガイトの形成を増強させるものをいい、これらフライアッシュやスラッジ、飛灰、砂に限られるものではなく、二酸化ケイ素や酸化アルミニウムを多く含むものであればよい。
【0014】
こうして形成されたエトリンガイトは、多量の水を結晶水として取り込み、汚泥中の含水比を低下させる。また、汚泥中の土粒子の移動を拘束して、セメンティングが容易な状態をつくり出し、充分な強度を有する固化体とすることができる。
【0015】
さらに、混合剤中の硫酸ナトリウム若しくは亜硫酸ナトリウム、硫酸ニッケル及び界面活性剤は、凝固過程における液相から固相に変化するまでの間、土粒子間の水の表面張力を低下させ、気泡性を増大させる。この結果、水や空気を通過することができる連続した空隙を大量に有する気孔構造を持った固化体を形成することができる。このとき、コストの面からは、亜硫酸ナトリウムを用いた方が安価に提供できる。
【0016】
また、界面活性剤としては、アルキルアンモニウム塩に代表されるカチオン系界面活性剤や、アルキルベンゼンスルホン酸塩に代表されるアニオン系界面活性剤、あるいは、ポリオキシアルキルアリルエーテルやポリオキシエチレンアルキルエーテルに代表されるノニオン系界面活性剤を用いることができる。この中で、カチオン系界面活性剤やアニオン系界面活性剤は、固化体から重金属等の溶出を少なくすることができる点で好ましい。また、ノニオン系界面活性剤を用いると、アニオン系界面活性剤やカチオン系界面活性剤を用いる場合に比べて、早く固化体とすることができるので、工期期間の短縮等を考えた場合には、特に、ノニオン系界面活性剤を用いるのが好都合である。また、これらの界面活性剤を1種若しくは2種以上、さらに、アニオン系界面活性剤やカチオン系界面活性剤、あるいはノニオン系界面活性剤を適宜混合して用いることとしてもよい。
【0017】
例えば、これらの混合剤は、汚泥1m3 (約1500kg)に対して、セメント100〜300kgと本発明の土質改良用混合剤を、約1kgの割合で混合すればよく、上述したように、汚泥によっては、焼却灰あるいはスラッジ、飛灰や砂などを約50kg、さらに混合すればよい。
【0018】
さらに、具体的にいうと、上記土質改良用混合剤としては、汚泥1m3 (約1500kg)に体して、塩化カリウム200〜300g、塩化カルシウム150〜250g、過マンガン酸カリウム20〜25g、硫酸マグネシウム150〜200g、硫酸ナトリウム150〜250g、硫酸ニッケル2〜5g及びノニオン系界面活性剤15〜20gとなるように混合したものを用いるのが好ましく、こうして混合された土質改良用混合剤を、セメント250kgに混ぜるか、あるいは、上記比率となるように各成分を混合して用いるのがよい。
【0019】
また、亜硫酸ナトリウムを用いた場合には、塩化カリウム200〜300g、塩化カルシウム150〜200g、過マンガン酸カリウム10〜15g、硫酸マグネシウム150〜200g、亜硫酸ナトリウム200〜250g、硫酸ニッケル2〜5g及びノニオン系界面活性剤15〜20gとなるように混合したものを用いるのが好ましく、こうして混合された土質改良用混合剤を、セメント250kgに混ぜるか、あるいは、上記比率となるように各成分を混合して用いるのがよい。
【0020】
ここで、汚泥1m3 (約1500kg)に対して、塩化カリウム200gよりも少ないと、セメント中のカルシウムイオンの浸透能力が低下し、300gよりも多くなると、カルシウムイオンの浸透能力を向上させることができない。また、塩化カルシウムが150gよりも少なくなると、出来上がった固化体の気孔構造の強度を上げることができず、また、250gよりも多いと、破水現象により気孔構造を破壊する恐れがある。さらに、過マンガン酸カリウムが20gよりも少ないと、フミン酸やリグニン酸などを低級カルボン酸や低級アルコール類に分解させることが困難になり、固化体の強度が得られない。また、25gよりも多くしても分解能にあまり変化が見られなくなり、経済的でなくなる。さらに、硫酸マグネシウムが150gよりも少ないと、固化体に収縮が認められるとともにクラッチが発生し、200gよりも多いと固化体が膨張する。硫酸ナトリウムが150g(あるいは亜硫酸ナトリウムでは200g)より少ないと、固化させる時間を短縮することができず、硫酸ナトリウム(あるいは亜硫酸ナトリウム)が250gよりも多いと、固化体の強度が低下する。また、硫酸ニッケルが2gより少ないと、各成分のイオン活動を活発にすることができず、あまり多すぎると安価に提供することができなくなる。さらに、界面活性剤が15gより少なくなると、空気連行による空隙が小さくなり、20gよりも多くなると固化体の強度が低下する。
【0021】
【実施例】
次に、本発明による効果を確認するため、種々の汚泥を利用して、土質の改良を試みた。
(実施例1)
大和川支流の西除川の汚泥1m3 (約1500kg)に対し、セメント250kgを加えて混合し、さらに、表1に示す本発明による土質改良用混合剤1kgを加えて混練りし、実施例1の固化体を作製した。なお、汚泥の含水率(汚泥全量に対する水分量)は189%であった。
【0022】
【表1】
塩化カリウム 250g
塩化カルシウム 200g
過マンガン酸カリウム 22g
硫酸マグネシウム 175g
硫酸ナトリウム 200g
硫酸ニッケル 3g
ノニオン系界面活性剤 15g
【0023】
また、比較例として、セメントのみを、また、セメントと従来例による添加剤を、さらに、セメントとカチオン系界面活性剤を用いて、それぞれ実施例と同様にして、比較例1−1、比較例1−2及び比較例1−3の固化体を作製した。
【0024】
このようにして得られた実施例及び比較例の各固化体を用いて、混合後7日目及び28日目における強度を、JIS A 1216(JSF E 501)に規定された一軸圧縮試験に準じて行なった。試験には、各固化体について3本の供試体を用いて測定し、その平均値を算出した結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】
表2から分かるように、本発明による実施例1の固化体にあっては、比較例1−1、比較例1−2及び比較例1−3の固化体に比べて、約20%〜50%も強度を増すことができた。特に、日数が経つにつれて強度が増しており、本発明による効果が大きく現れている。
【0027】
次にこうして改良された固化体中の金属類、特に水銀やヒ素、カドニウムなどの有害金属が溶出されるか否かを確認した。溶出試験には、次に述べる方法により試験を行なった。その結果を表3に示す。なお、表3中T−Hgは総水銀として測定したことを示し、基準値とは、総理府令第5号における陸上埋立てに関する溶出量の規制値を示す。
【0028】
【表3】
【0029】
表3から分かるように、実施例1の固化体にあっては、総水銀をはじめとして、ヒ素、カドミニウム、クロム、鉛などの有害金属は、ほとんど溶出されず、総理府令第5号の陸上埋立の規制値を遥かに下回る値であり、本発明の土質改良剤を用いることにより、汚泥中の有害金属の溶出を押さえることができる。
【0030】
また、図1には実施例1の固化体表面の電子顕微鏡写真(3000倍拡大)を示すが、写真からよく分かるように、多孔体のミクロ孔及びマクロ孔がよく観察され、大量の空隙を有する気孔構造となっていることが観察され、エトリンガイトの結晶も観察された。
【0031】
このようにして得られた固化体は、充分な強度を有し、なおかつ、有害金属等の溶出がないため、砂や石、ブロックなどの土木用建築材料として用いることができる。
【0032】
(実施例2)
次に本発明による土質改良混合剤に加えて、フライアッシュ、飛灰、砂を加えた場合の効果について検討した。
【0033】
神崎川下流の出来島河口における汚泥1m3 (約1500kg)に対し、セメント250kgと表1に示した本発明による土質改良混合剤1kgを加えて、実施例1と同様にして実施例2の固化体を作製した。なお、汚泥の含水比は189%であった。
【0034】
また、汚泥1m3 (約1500kg)に対し、セメント250kg、土質改良混合剤1kgを加え、さらに、フライアッシュ、飛灰及び砂をそれぞれ100kgを加えて、実施例3、実施例4及び実施例5の固化体を作製した。また、比較例として、セメントに従来例である混合剤及びセメントのみを用いて、それぞれ比較例2−1の固化体及び比較例2−2の固化体を作製した。これら実施例2〜5の固化体と比較例2の固化体を用いて、実施例1と同様に一軸圧縮試験による強度を測定した。その結果を表4に示す。
【0035】
【表4】
試 料 7日目(kfg/cm2 )
実施例2 10.45
実施例3 13.52
実施例4 12.76
実施例5 15.29
比較例2−1 7.25
比較例2−2 1.02
【0036】
表4からも分かるように、本発明の土質改良混合剤をセメントと併合して用いることにより、セメント単独で改良を行なった場合や、従来例の添加剤を用いた場合に比較して、強度を高めることができた。
【0037】
(実施例3)
さらに、別な汚泥として大阪市豊野浄水場の沈殿池汚泥を用いて本発明による効果を確認した。沈殿池汚泥1m3 (約1500kg)に対し、セメント1kg及び本発明の土質改良用混合剤1kgを混合し、さらに水20Lを加え、オムニミキサーによって混合した。この後、円盤型造粒機(テクノエクセル社製)によって造粒し、実施例3−1の改良土を得た。
【0038】
また、汚泥1m3 (約1500kg)に対しセメント100kg及び本発明の土質改良用混合剤を加え、さらに、フライアッシュ、飛灰及び砂をそれぞれ100kgを加えて、同様にして、実施例3−2、実施例3−3、実施例3−4の改良土を得た。これらの改良土は、それぞれ直径0.1〜5mmの土あるいは砂状であった。
【0039】
次にこうして得られた改良土を用いて、ほうれん草、サニーレタス及び三つ葉を、鉢植えとして栽培したところ、表5に示すような栽培量が得られた。また、比較例として、一般土壌を用いて同様に栽培した。なお、肥料として市販の液状肥料を通常の使用量の1/3程度から微量を用いた。
【0040】
【表5】
【0041】
表5より分かるように、本発明の土質改良用混合剤を用いた場合には、従来例に比べて、ほうれん草、サニーレタス、三つ葉ともに、それそれの収穫量が約40%〜90%も向上した。また、フライアッシュ、飛灰、砂などを加えた場合においても、35%〜100%以上も向上し、植物栽培用としても充分使用できるものであった。
【0042】
次に、硫酸ナトリウムの代わりに、亜硫酸ナトリウムを用いて実施例1と同様の試験を行なった。
(実施例4、5)
大和川支流の西除川、2箇所の汚泥1m3 (約1500kg)に対し、セメント250kgを加えて混合し、さらに、表6に示す本発明による土質改良用混合剤1kgを加えて混練りし、実施例4及び実施例5の固化体を作製した。なお、汚泥の含水率(汚泥全量に対する水分量)は189%であった。
【0043】
【表6】
塩化カリウム 250g
塩化カルシウム 200g
過マンガン酸カリウム 22g
硫酸マグネシウム 175g
亜硫酸ナトリウム 225g
硫酸ニッケル 3g
ノニオン系界面活性剤 13g
【0044】
また、比較例として、セメントのみを、また、セメントと従来例による添加剤を、それぞれ実施例と同様にして、比較例4−1、4−2及び比較例5−1、5−2の固化体をそれぞれ作製した。
【0045】
このようにして得られた実施例及び比較例の各固化体を用いて、混合後7日目おける強度を、JIS A 1216(JSF E 501)に規定された一軸圧縮試験に準じて行なった。試験には、各固化体について供試体を3本ずつ測定し、その平均値を算出した結果を表7に示す。
【0046】
【表7】
供試体 7日目(kfg/cm2 )
実施例4 23.43
比較例4−1 19.54
比較例4−2 18.56
実施例5 23.36
比較例5−1 21.23
比較例5−2 20.83
【0047】
表7から分かるように、実施例4の固化体にあっては、比較例4−1、4−2及び比較例5−1、5−2に比べて、約10〜20%も強度を増すことができた。
【0048】
次にこうして改良された固化体中の、金属類、特に水銀やヒ素、カドニウムなどの有害金属が溶出されるか否かを確認した。溶出試験には、実施例1と同様の方法により試験を行なった。
【0049】
その結果をそれぞれ、実施例4の固化体については表8に、実施例5の固化体については表9に示す。なお、表8及び表9中T−Hgは総水銀として測定したことを示し、基準値とは、総理府令第5号における陸上埋立てに関する溶出量の規制値を示す。
【0050】
【表8】
【0051】
【表9】
【0052】
表8及び表9から分かるように、実施例4及び実施例5の固化体にあっても、Hgをはじめとして、ヒ素、カドミニウム、クロム、鉛などの有害金属は、ほとんど溶出されず、総理府令第5号の陸上埋立の規制値を遥かに下回る値であり、本発明の土質改良剤を用いることにより、汚泥中の有害金属の溶出を押さえることができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明の土質改良混合剤は、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、過マンガン酸カリウム、硫酸ナトリウム若しくは亜硫酸ナトリウムのいずれか1種、硫酸ニッケル及び界面活性剤を含むことを特徴としているので、この土質改良混合剤を河川等の汚泥にセメントと混合することにより、速やかに固化体とすることができ、通常の土や砂と同じようにして用いることができる。また、固化体から重金属類の溶出も見られず、無公害化も容易に行なえる。
【0054】
このとき、飛灰やフライアッシュなどのエトリンガイト形成助剤を混合しておくと、二酸化ケイ素や酸化アルミニウムの含有量が少ない場合にも、容易に対応することができる。
【0055】
さらに、予めセメントを混合しておくことにより、本発明の土質改良用混合剤を直接混合するだけでよく、別途セメントやフライアッシュ等を容易しておく必要がない。
【0056】
特に、界面活性剤としてノニオン系界面活性剤を用いることによれば、速やかに固化体とすることができるので、工期の短縮を図ることができる。
【0057】
本発明の土質改良方法によれば、河川等の汚泥の土質を改良するための土質改良方法であって、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、過マンガン酸カリウム、硫酸ナトリウム若しくは亜硫酸ナトリウムの少なくとも1種、硫酸ニッケル、界面活性剤及びセメントを混合することを特徴としているので、水分の多いヘドロ状の汚泥や上下水処理場から排出される汚泥も、固化体として用いることができる。
【0058】
もちろん、フライアッシュなどのエトリンガイト形成助剤をさらに用いることにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例の固化体中に見られるエトリンガイトの結晶を示す走査電子顕微鏡写真である。
Claims (6)
- 塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、過マンガン酸カリウム、硫酸ナトリウム若しくは亜硫酸ナトリウムのいずれか1種、硫酸ニッケル及び界面活性剤からなることを特徴とする土質改良用混合剤。
- さらに、飛灰やフライアッシュなどのエトリンガイト形成助剤を混合したことを特徴とする請求項1記載の土質改良用混合剤。
- さらに、セメントを混合したことを特徴とする請求項1又は2に記載の土質改良用混合剤。
- 前記界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の土質改良用混合剤。
- 河川等の汚泥の土質を改良するための土質改良方法であって、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、過マンガン酸カリウム、硫酸ナトリウム若しくは亜硫酸ナトリウムの少なくとも1種、硫酸ニッケル、界面活性剤及びセメントを、前記汚泥に混合することを特徴とする土質改良方法。
- さらに、フライアッシュや飛灰などのエトリンガイト形成助剤を混合することを特徴とする請求項5に記載の土質改良方法。
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