JP3613205B2 - 通信端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面通信モードで画像データを受信して両面印刷モードで記録するファクシミリ装置などの通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術において、ファクシミリ通信の両面通信モードで画像データを受信して画像メモリに格納した後、格納した画像データの画像を両面印刷モードで記録するファクシミリ装置が国際的に標準化され実用化されている(例えば、ITU−T勧告T.30 Amendment 1参照。)。この両面通信モードにおいては、おもて面の画像データと裏面の画像データを交互に送信するアルタネートモードと、おもて面の画像データをまとめて送信した後、裏面の画像データを引き続きまとめて送信するコンティニュアスモードとがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ファクシミリの両面通信モードによって、両面の画像データを受信して画像メモリに格納したときに、プリンタの記録紙反転部のジャム状態が生じているとき、もしくは記録紙がない状態(片面使用済みの記録紙しかセットされていない状態を含む。)などで両面記録モードで記録できない場合、従来は、両面の画像データは画像メモリに保存されたままであった。また、両面印刷モードで記録できない場合は、「両面印刷能力なし」を示すファクシミリ通信手順信号(DIS信号)を相手機に送信していた。
【0004】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、両面記録モードで記録できない場合であっても別のファクシミリ装置などの通信端末装置で記録するように転送できるファクシミリ装置などの通信端末装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る通信端末装置は、両面通信モードで画像データを受信する受信手段と、受信された画像データを格納する第1の記憶手段と、両面通信モードで受信されて格納された画像データの画像を両面印刷モードで記録する記録手段とを備えた通信端末装置において、両面通信モードで画像データを転送可能な転送先の情報を含む転送先テーブルを格納する第2の記憶手段と、両面通信モードで画像データを受信して第1の記憶手段に格納したときに、格納された画像データの画像を上記記録手段により両面印刷モードで記録できないとき、格納された画像データを両面通信モードで上記転送先に転送する転送手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
また、上記通信端末装置において、両面通信モードで受信された画像データの画像を上記記録手段により両面印刷モードで記録できないときであっても、両面印刷能力有りを示す通信手順信号を相手機に対して送信する第1の制御手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0007】
さらに、上記通信端末装置において、上記転送手段により格納された画像データを両面通信モードで上記転送先に転送できないとき、上記格納された画像データの画像を片面印刷モードで記録するように上記記録手段を制御する第2の制御手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。
【0009】
図1は、本発明に係る一実施形態であるファクシミリ装置20の構成を示すブロック図である。
【0010】
この実施形態に係るファクシミリ装置20は、両面通信モードで画像データを受信し、受信された画像データを画像メモリ8に格納し、両面通信モードで受信されて格納された画像データの画像を両面印刷モードで記録するプリンタ3を備えたファクシミリ装置であり、RAM7は、両面通信モードで画像データを転送可能な転送先のファクシミリ番号を含む転送先テーブル7aを格納し、主制御部1は、両面通信モードで画像データを受信して画像メモリ8に格納したときに(図2のステップS6)、格納された画像データの画像をプリンタ3により両面印刷モードで記録できないとき(ステップS8でNO)、格納された画像データを両面通信モードで上記転送先のファクシミリ装置に転送する(図3のステップS23)ことを特徴としている。
【0011】
また、両面通信モードで受信された画像データの画像をプリンタ3により両面印刷モードで記録できないときであっても(ステップS3でYES)、転送先テーブル7aにおいて転送先のファクシミリ番号の設定が有りかつ「両面印刷能力有り」を宣言する両面印刷常時宣言モードが設定されているとき(ステップS4でYES)、「両面印刷能力有り」を示すファクシミリ通信手順信号であるDIS信号を相手機に対して送信する(ステップS5)ことを特徴としている。さらに、格納された画像データを両面通信モードで上記転送先のファクシミリ装置に転送できないとき(図3のステップS22でNO)、主制御部1は、上記格納された画像データの画像を片面印刷モードで記録するようにプリンタ3を制御する(ステップS13)ことを特徴としている。
【0012】
図1において、ファクシミリ装置20は、従来のG3方式等のファクシミリ通信機能を備えるとともに、画像データの両面通信モードでのファクシミリ通信能力及び両面印刷能力を備えている。主制御部1は具体的にはCPUで構成されており、バス13を介して以下のハードウェア各部と接続されていてそれらを制御するほか、後述する種々のソフトウェアの機能を実行する。スキャナ2は、CCD等で原稿を読み取り、白黒2値に変換したドットイメージデータを出力する。プリンタ3は電子写真方式等のプリンタ装置であり、他のファクシミリ装置からファクシミリ通信により受信したイメージデータをハードコピーとしてプリントアウトして記録する。液晶ディスプレイ4は表示装置であり、当該ファクシミリ装置20の動作状態を表示したり、送信すべき原稿のイメージデータ、及び受信したイメージデータの表示を行う。
【0013】
操作パネル5は、当該ファクシミリ装置20を操作するために必要な文字キー、ダイヤル用テンキー、短縮ダイヤルキー、ワンタッチダイヤルキー、及び各種のファンクションキー等を備える。なお、上述の液晶ディスプレイ4をタッチパネル方式とすることにより、この操作パネル5の各種キーの内の一部又は全部を代用するように構成してもよい。
【0014】
ROM6は、当該ファクシミリ装置20の動作に必要であって主制御部1によって実行される種々のソフトウェアのプログラムを予め格納する。ここで、ROM6は、少なくとも図2及び図3の着信処理のプログラムを格納する。また、これらのプログラムは、例えば、フロッピーディスク、MO、DVD−RAMなどの記録媒体に記録して、必要に応じてそのドライブ装置を介してRAM7にロードして当該プログラムを実行してもよい。RAM7は、SRAMで構成され、主制御部1のワーキングエリアとして使用されてプログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶する。ここで、RAM7は、両面通信モードで画像データを転送可能な転送先のファクシミリ装置のファクシミリ番号を含む転送先テーブル7aを格納している。画像メモリ8はCODEC回路12による画像データに対するファクシミリの符号化又は復号化処理の前後の画像データを格納する記憶装置であり、例えばフラッシュメモリで構成される。
【0015】
ファックスモデム10は、公衆電話回線Lを介して公衆電話網50に接続され、通常のファクシミリ通信用のファックスモデムの機能を有するモデムであり、FSK信号として受信される用紙サイズ情報のデータを復調して主制御部1に出力する。NCU(ネットワーク制御回路:Network Control Unit)11はアナログの公衆電話回線Lの直流ループなどの閉結及び開放の動作を行いかつ自動ダイヤル機能を有するハードウェア回路であり、必要に応じてファックスモデム10を公衆電話回線Lに接続する。ここで、NCU11は、発信電話番号通知サービスにおけるID受信端末起動信号、通常の電話呼出信号の検出を行うとともに、必要に応じて発信電話番号通知サービスにおける1次応答信号及び2次応答信号を発信することができる。なお、NCU11を所定のターミナルアダプタ及びDSU(加入者線終端装置:Digital Service Unit)を介して、ベースバンド伝送方式のデジタル回線(例えば、ISDN回線)に接続するようにしてもよい。
【0016】
CODEC回路12は、スキャナ2で読み取られて変換された画像データを所定のファクシミリの画像データに符号化し、もしくは、相手機から受信された所定のファクシミリの画像データをビットマップの画像データに復号化する回路である。
【0017】
以上のように構成された本実施形態のファクシミリ装置20は、通常のG3方式等のファクシミリ通信機能に加えて、画像データの両面通信モードでのファクシミリ通信能力及び両面印刷能力を備えている。ファクシミリ通信機能において、スキャナ2により読み取られたドットイメージデータはファクシミリ通信の規格で定められているMH,MR,MMR等の符号化方式に従ってCODEC回路12により符号化された後、相手先のファクシミリ装置に送信される一方、逆に相手先のファクシミリ装置から受信した符号化データもCODEC回路12によりイメージデータに復号化されてプリンタ3からハードコピーとして出力される。
【0018】
図2及び図3は、図1のファクシミリ装置20の制御部1によって実行される着信処理を示すフローチャートである。
【0019】
図2において、まず、ステップS1において着呼したか否かが判断され、YESとなるまでステップS1の処理を繰り返し、YESとなったときに、ステップS2において記録紙があるか否かが判断され、YESのときはステップS3に進む一方、NOのときはステップS4に進む。ステップS3においてプリンタ3の両面記録用反転部がジャム状態であるか否かが判断され、YESのときはステップS4に進む一方、NOのときはステップS5に進む。ステップS4において転送先テーブル7aにおいて転送先のファクシミリ番号の設定が有りかつ「両面印刷能力有り」を宣言する両面印刷常時宣言モードが設定されているか否かが判断され、YESのときはステップS5に進む一方、NOのときはステップS10に進む。
【0020】
ステップS5において「両面印刷能力有り」を示すDIS信号を送出し、ステップS6において画像データを両面通信モードで受信して画像メモリ8に格納した後、ステップS7において回線開放する。次いで、ステップS8において記録紙が有りかつ反転部がジャム状態ではないか、そうではないかが判断され、YESのときはステップS9に進む一方、NOのときは図3のステップS21に進む。ステップS9において画像メモリ8に格納された画像データを両面印刷モードで印刷して当該着信処理を終了する。
【0021】
一方、ステップS10では、「両面印刷能力なし」を示すDIS信号を送出し、ステップS11において画像データを片面通信モードで受信して画像メモリ8に格納した後、ステップS12において回線開放し、ステップS13に進む。次いで、ステップS13において画像メモリ8に格納された画像データを片面印刷モードで印刷して当該着信処理を終了する。
【0022】
図3のステップS21において予め決められた転送先に発呼し、ステップS22において転送先の相手機から「両面印刷能力有り」を示すDIS信号を受信したか否かが判断され、YESのときはステップS23に進む一方、NOのときはステップS25に進む。ステップS23において画像メモリ8に格納された画像データを両面通信モードで送信した後、ステップS24において回線開放し、当該着信処理を終了する。一方、ステップS25においてDCN信号を送出し、ステップS26において回線開放した後、図2のステップS13に戻る。そして、画像メモリ8に格納された画像データを片面印刷モードで印刷して当該着信処理を終了する。
【0023】
以上説明したように、実施形態によれば、RAM7は、両面通信モードで画像データを転送可能な転送先のファクシミリ番号を含む転送先テーブル7aを格納し、主制御部1は、両面通信モードで画像データを受信して画像メモリ8に格納したときに(図2のステップS6)、格納された画像データの画像をプリンタ3により両面印刷モードで記録できないとき(ステップS8でNO)、格納された画像データを両面通信モードで上記転送先のファクシミリ装置に転送する(図3のステップS23)。従って、受信した画像データの画像を両面印刷モードで記録できない状態でも、他のファクシミリ装置に転送して両面記録モードで記録することができる。
【0024】
また、両面通信モードで受信された画像データの画像をプリンタ3により両面印刷モードで記録できないときであっても(ステップS3でYES)、転送先テーブル7aにおいて転送先のファクシミリ番号の設定が有りかつ「両面印刷能力有り」を宣言する両面印刷常時宣言モードが設定されているとき(ステップS4でYES)、「両面印刷能力有り」を示すファクシミリ通信手順信号であるDIS信号を相手機に対して送信する(ステップS5)。従って、記録紙が再セットされたり、もしくは記録紙のジャム状態が解除された場合において、自機において両面印刷モードで記録できることができ(ステップS8でYES、S9)、もしくは、受信した画像データの画像を両面印刷モードで記録できない状態でも、他のファクシミリ装置に転送して両面記録モードで記録することができる(ステップS8でNO、図3のステップS21−S23)。
【0025】
さらに、格納された画像データを両面通信モードで上記転送先のファクシミリ装置に転送できないとき(図3のステップS22でNO)、主制御部1は、上記格納された画像データの画像を片面印刷モードで記録するようにプリンタ3を制御する(ステップS13)。従って、上記転送先のファクシミリ装置に転送できないときは、自機で片面印刷モードで記録でき、送信されてきた画像データの画像の内容を確認できる。
【0026】
以上の実施形態においては、ファクシミリ装置20の例について述べているが、本発明はこれに限らず、公衆電話網又は公衆デジタル回線網などの公衆網に接続された、例えば電話機、データ通信装置などを含む通信端末装置に適用することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明に係る通信端末装置によれば、両面通信モードで画像データを受信する受信手段と、受信された画像データを格納する第1の記憶手段と、両面通信モードで受信されて格納された画像データの画像を両面印刷モードで記録する記録手段とを備えた通信端末装置において、両面通信モードで画像データを転送可能な転送先の情報を含む転送先テーブルを格納する第2の記憶手段と、両面通信モードで画像データを受信して第1の記憶手段に格納したときに、格納された画像データの画像を上記記録手段により両面印刷モードで記録できないとき、格納された画像データを両面通信モードで上記転送先に転送する転送手段とを備える。従って、受信した画像データの画像を両面印刷モードで記録できない状態でも、他のファクシミリ装置などの通信端末装置に転送して両面記録モードで記録することができる。
【0028】
また、上記通信端末装置において、両面通信モードで受信された画像データの画像を上記記録手段により両面印刷モードで記録できないときであっても、両面印刷能力有りを示す通信手順信号を相手機に対して送信する第1の制御手段をさらに備える。従って、記録紙が再セットされたり、もしくは記録紙のジャム状態が解除された場合において、自機において両面印刷モードで記録できることができ、もしくは、受信した画像データの画像を両面印刷モードで記録できない状態でも、他のファクシミリ装置などの通信端末装置に転送して両面記録モードで記録することができる。
【0029】
さらに、上記通信端末装置において、上記転送手段により格納された画像データを両面通信モードで上記転送先に転送できないとき、上記格納された画像データの画像を片面印刷モードで記録するように上記記録手段を制御する第2の制御手段をさらに備える。従って、上記転送先の通信端末装置に転送できないときは、自機で片面印刷モードで記録でき、送信されてきた画像データの画像の内容を確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態であるファクシミリ装置20の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のファクシミリ装置20の制御部1によって実行される着信処理の第1の部分を示すフローチャートである。
【図3】図1のファクシミリ装置20の制御部1によって実行される着信の第2の部分を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…主制御部、
2…スキャナ、
3…プリンタ、
4…液晶ディスプレイ、
5…操作パネル、
6…ROM、
7…RAM、
7a…転送先テーブル、
8…画像メモリ、
10…ファックスモデム、
11…NCU、
12…CODEC回路、
13…バス、
20…ファクシミリ装置、
L…公衆電話回線。
Claims (2)
- 両面通信モードで画像データを受信する受信手段と、
受信された画像データを格納する第1の記憶手段と、
両面通信モードで受信されて格納された画像データの画像を両面印刷モードで記録する記録手段とを備えた通信端末装置において、
両面通信モードで画像データを転送可能な転送先の情報を含む転送先テーブルを格納する第2の記憶手段と、
両面通信モードで画像データを受信して第1の記憶手段に格納したときに、格納された画像データの画像を上記記録手段により両面印刷モードで記録できないとき、格納された画像データを両面通信モードで上記転送先に転送する転送手段と、
両面通信モードで受信された画像データの画像を上記記録手段により両面印刷モードで記録できないときであっても、両面印刷能力有りを示す通信手順信号を相手機に対して送信する第1の制御手段とを備えたことを特徴とする通信端末装置。 - 上記転送手段により格納された画像データを両面通信モードで上記転送先に転送できないとき、上記格納された画像データの画像を片面印刷モードで記録するように上記記録手段を制御する第2の制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
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Publications (2)
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JP3613205B2 true JP3613205B2 (ja) | 2005-01-26 |
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