JP3605195B2 - 射出成形方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型内に樹脂を充填後の樹脂圧保持冷却工程中において樹脂の可塑化を可能とする射出成形方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形機の射出ユニットは、金型に樹脂を充填し、その後の樹脂の収縮分を補充する圧力保持作用と、樹脂を溶融可塑化する作用との2つの機能を備えている。然るに、近年金型の内外の冷却技術が発達したことから、成形品重量の大きな厚肉成形品でもハイサイクル成形が実現しており、かかるハイサイクル成形においては、厚肉成形品のひけや気泡を防止するため、成形品が冷却されて、ある程度固まるまで射出保持圧を長く加えておく必要がある。
【0003】
図4には従来の一般的な射出成形機の射出ユニットの1例が示されている。この射出ユニット10においては、図6に示される射出工程ブロック図の工程の順番に、射出シリンダ5内に往復動自在に設けられた射出スクリュ6をスクリュ駆動モータ26に連動される油圧シリンダ8により前進して押出すことによって、射出シリンダ5先端部5bに貯蔵されている溶融樹脂が、金型2、3が型締めされて形成されたキャビティ33内にノズル5aの射出口5cを介して射出される。その後、射出スクリュ6の回転を止めたまま油圧シリンダ8に油圧を加えて樹脂圧力を保持し、キャビティ33内の成形品(樹脂)を冷却し、ある程度樹脂が固まった時に油圧シリンダ8の油圧を抜いて樹脂圧力を解放する。さらに続いて射出スクリュ6を回転し、樹脂原料の送り込みと可塑化、射出シリンダ5先端部5bへの溶融樹脂貯蔵の工程が始められる。
【0004】
図4に示されるような射出ユニット10においては、上記のように、成形品が冷却されてこれの樹脂が固まるまで射出スクリュ6は可塑化の工程を行うことができないので、成型の高速化の障壁となり、反面、上記の点を解消して可塑化工程の時間を短縮するには、射出スクリュ6及びシリンダ5が大型とならざるを得ない。尚、図4において、1は固定型盤、4はベース、34はホッパである。
【0005】
上記のような要求に応える射出成形機として、射出ユニットを可塑化スクリュ部と射出専用のプランジャ部とに分けたものが提供されている。かかる射出成形機の1例を図5に示す。図5において、可塑化スクリュ13先端の樹脂溜め室5bと、射出加圧専用の射出プランジャ18先端の樹脂溜め室15aとの両室を連通する樹脂通路11が設けられ、同樹脂通路11には逆流防止弁12が設けられている。ノズル19内に形成された金型キャビティ33への射出通路19aは射出専用の射出プランジャ18の先端の樹脂溜め室15aから直結されている。
【0006】
しかして、上記可塑化スクリュ13において溶融可塑化した樹脂は、一旦射出プランジャ18先端の樹脂溜め室15aへ送り込まれる。そして、所要量の樹脂が前記プランジャ18先端の樹脂溜め室15aに溜められると、油圧シリンダ16と油圧ピストン17とにより作動されるプランジャ18が前進して、この樹脂を金型キャビティ33内に射出する。射出後において、プランジャ18側の樹脂は逆流防止弁12によって可塑化スクリュ13側へ逆流することを防止され、これによって射出圧が保持される。
【0007】
図5に示される射出ユニットにおいては、図7の工程順ブロック図に示されるように、可塑化スクリュ13は、射出、型内圧保持の工程中も、可塑化を行うことができるので、これにより、ショットサイクル時間を短縮することができる。
【0008】
しかしながら、図5に示される射出ユニットにおいては、可塑化スクリュ13と別置きの射出加圧ピストン部は、堅牢かつ複雑な構造の押出シリンダ15、押出シリンダ15の加熱装置、及び油圧シリンダ16、油圧ピストン17等の油圧駆動機構、並びに制御装置によって構成されており、構造が複雑で設置スペースが大きく、高コストで、さらには、維持作業が複雑である等の問題点を抱えている。かかる問題点に対処するため、一般の射出成形機の構造を殆ど変えずに、樹脂の可塑化時間を長くして、しかも射出サイクルを短縮可能な射出ユニットが特公平1−28692号等で提案されている。
【0009】
特公平1−28692号に提案されている可塑化制御方法の概略を図8の工程ブロック図を参照して説明すると、この射出成形機における射出成形の工程は、可塑化時間よりも冷却時間の方が長い場合に、射出・保圧後、射出・保圧完了時から作動する冷却時間設定タイマーが満了するまでの時間に第1回目の可塑化を行い、さらに型開が完了後の成型品取出工程の時間中に第2回目の可塑化を行う。そしてこの2回目の可塑化は、成形に必要な溶融樹脂量を予め設定した計量リミットスイッチの作動で終了させる。
【0010】
この方法の特徴は、図8に示されるように、射出ユニットの動力の出力時と型締シリンダの動力の大出力時とが重ならぬように、可塑化工程を2回に分けて設けたことである。即ち、第1回目の可塑化は型閉保圧中に行い、第2回目の可塑化は型が開き、動力を必要としない成形品取出工程に行って、充分に可塑化の時間を採るようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示されるような射出ユニットを、可塑化スクリュ部と、射出及び加圧専用のプランジャ部とに分けたものにあっては、ショットサイクルの短縮は可能であるが、折れ曲がった樹脂通路11が設けられており、また、可塑化スクリュ部と別置きの射出加圧プランジャ部においても、堅牢、複雑構造のシリンダ、加熱装置や、強力な駆動機構及び制御装置が必要であり、構造が複雑で設置スペースが大きく、また高コストであり、さらには維持作業・色変え作業が複雑化する。
【0012】
また、通常の射出成形機の構造のまま、可塑化工程を2回に分けて設けた特公平1−28692号の射出成形方法は、射出量と射出シリンダ内の可塑化樹脂の量とを合わせるのみであり、1種類の金型で多数の成形品を同時に処理するため、多くの樹脂分岐通路を持ち、多量の樹脂を必要とするような射出成形の場合、ショートショットに対する樹脂補完ができず、また射出サイクルの短縮も困難である。
【0013】
本発明の目的は、小型かつ簡単な構造の装置で以って、射出、型内圧保持の工程中も可塑化を可能としてショットサイクル時間を短縮し、かつ品質が向上せしめられた成形品が得られる射出成形方法及びその装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するもので、その要旨とする手法は、射出シリンダ内の射出スクリュを回転して樹脂を送りながら加熱・可塑化し、同射出スクリュを後進させて射出スクリュ先端部に溶融樹脂を溜め、次いで射出スクリュを高速で前進させて、溶融樹脂を射出ノズルから金型キャビティに射出し、射出圧を保持しながら金型キャビティ内の樹脂を冷却固化した後、金型を開いて成形品を取り出すようにした射出成形機の工程において、上記金型キャビティに樹脂を充填した後の射出圧保持冷却工程のとき、金型キャビティの圧力を所定圧力に保持したまま樹脂通路を閉、射出スクリュを回転して樹脂を可塑化しながら後退、回転停止とともに上記樹脂通路を開、前進樹脂押出の動作を繰り返して、上記金型内に樹脂を補完する射出成形方法にある。
【0015】
また上記手法を適用する装置としての第1の手段は、射出シリンダ内の射出スクリュを回転して樹脂を送りながら加熱・可塑化し、同射出スクリュを後進させて射出スクリュ先端部に溶融樹脂を溜め、次いで射出スクリュを高速で前進させて、溶融樹脂を樹脂通路を経て射出ノズルから金型のキャビティに射出し、射出圧を保持しながらキャビティ内の樹脂を冷却固化した後、金型を開いて成形品を取り出すようにした射出成形装置において、上記樹脂通路を開閉する開閉弁と、上記開閉弁の下流側の樹脂通路内の樹脂圧力を検出する樹脂圧センサと、同樹脂圧センサからの樹脂圧力の検出信号が入力され、同検出信号に基づき上記開閉弁に開閉信号を出力するとともに、上記射出スクリュを駆動するスクリュ駆動モータに射出スクリュの駆動信号を出力する制御装置とを備え、上記制御装置が、樹脂射出後に上記開閉弁を一旦閉じ、射出圧保持冷却工程時において、上記樹脂圧力が規定保持圧力以下に低下したとき上記射出スクリュの回転を停止するとともに上記開閉弁を開き、次いで上記射出スクリュを前進せしめて樹脂を加圧し、上記樹脂圧力が一定圧力を超えたとき上記開閉弁を閉じ、上記射出スクリュを回転して可塑化せしめるように構成されたことを特徴とする射出成形装置にある。
【0016】
上記方法及び装置としての第1の手段によれば、制御装置からの制御により、射出シリンダ内の射出スクリュを回転しながら後退させて樹脂を可塑化し、射出スクリュ先端に溶融樹脂を溜め、射出スクリュを一気に前進させて、樹脂通路を通して金型のキャビティ内に射出充填する。そして、その後の射出圧保持冷却工程の際、金型キャビティ内の圧力を保持したまま樹脂通路を閉、射出スクリュを回転して樹脂を可塑化しながら後退、回転停止とともに上記樹脂通路を開、前進の動作を1回乃至複数回繰り返すことにより、金型内の樹脂を補完する。
【0017】
これにより、樹脂のショートショット或いは冷却収縮によって生じるひけ等の成形品の欠陥の発生が防止される。また、上記圧力を保持しながら金型内の樹脂を冷却固化した後、金型を開いて成形品を取り出す金型開閉の作業中においても、射出スクリュは樹脂の可塑化作業を継続することができる。
【0018】
要するに上記方法及び装置としての第1の手段によれば、金型側と射出シリンダ側とを接続する樹脂通路は、溶融樹脂射出直後に閉じられ、射出ユニットにおいては、この時点より独自に射出スクリュを回転して樹脂原料を取り込み、これを加熱、溶融、可塑化するので、可塑化に充分の時間をかけることができる。このように、射出スクリュによる可塑化回転は、射出充填された成形品が冷却、固化されるまで待つ必要がないので、ショットサイクル時間を短縮することができる。
【0020】
そして、上記装置としての第1の手段では、樹脂を射出後開閉弁を一旦閉じ、射出圧保持冷却工程の途中で樹脂圧力が必要な保持圧以下に低下したとき、射出スクリュの回転を停止し、開閉弁を開き、射出スクリュを樹脂加圧のため前進し、樹脂圧が充分上昇したとき開閉弁を再び閉じ、その後射出スクリュを回転して樹脂の可塑化をするように制御する。
【0021】
さらに、本発明の装置としての第2の手段は、射出シリンダ内の射出スクリュを回転して樹脂を送りながら加熱・可塑化し、同射出スクリュを後進させて射出スクリュ先端部に溶融樹脂を溜め、次いで射出スクリュを高速で前進させて、溶融樹脂を樹脂通路を経て射出ノズルから金型のキャビティに射出し、射出圧を保持しながらキャビティ内の樹脂を冷却固化した後、金型を開いて成形品を取り出すようにした射出成形装置において、上記樹脂通路を開閉する開閉弁と、上記開閉弁の下流側の樹脂通路内の樹脂圧力を検出する樹脂圧センサと、同樹脂圧センサからの樹脂圧力の検出信号が入力され、同検出信号に基づき上記開閉弁に開閉信号を出力するとともに、上記射出スクリュを駆動するスクリュ駆動モータに射出スクリュの駆動信号を出力する制御装置とを備え、上記開閉弁が、射出口側から射出スクリュ側への樹脂の逆流を阻止する逆流防止弁により構成され、上記制御装置が、射出圧保持冷却工程時において、上記射出スクリュを所定圧力以下の低圧下で回転せしめて可塑化しながら後退せしめ、金型側の樹脂圧力が規定保持圧力以下に低下したとき上記射出スクリュの回転を停止しこれを前進せしめて樹脂を加圧し、樹脂圧力が一定圧力以上に上昇した後、射出スクリュを再回転して樹脂を可塑化することを繰り返し行わしめるように構成したことにある。
【0022】
上記装置としての第2の手段によれば、射出後の圧保持冷却工程の際において、射出スクリュを一定圧力以下の低圧下で回転、後退して可塑化するが、このとき逆流防止弁の作用で樹脂は射出スクリュ側に逆流せず金型側の樹脂圧が保持される。そして、樹脂圧力が必要な樹脂保持圧以下に低下したとき、制御装置は、射出スクリュの回転を停止した後、これを前進して樹脂を加圧せしめ、樹脂圧力が充分に上昇した後、射出スクリュを再回転して樹脂を可塑化せしめる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の実施の第1形態に係る射出成形機の射出ユニットの要部構成図であり、図4に示される従来の射出ユニットの改良部分のみを示したものである。
【0024】
図1において、35は射出シリンダ、6は同射出シリンダ35内に往復動自在に嵌挿された射出スクリュ、37はノズル筐体、37aは射出口、1は固定型盤、2は固定金型、3は可動金型、33は両金型2、3により形成されるキャビティ、29は射出シリンダ35加熱用のヒータである。
【0025】
上記射出シリンダ35の先端の樹脂通路35aには、同通路を開閉する回転式2方弁36が設けられ、さらに同2方弁36の下流側即ち射出口37a側のノズル筐体37内には上記樹脂通路35aに連通される保圧チャンバ38が形成されている。
【0026】
39は上記保圧チャンバ38内の樹脂圧力Pを検出する樹脂圧センサ、30は同センサ39からの樹脂圧力Pの検出信号が入力され、上記回転式2方弁36及びスクリュ駆動モータ26等に制御信号を出力する制御装置である。
【0027】
上記のように構成された射出ユニットを備えた射出成形機の作用について説明する。上記射出成形機における射出作業工程は、図3の射出ユニットの射出工程ブロック図に示された通りである。上記射出シリンダ35内の樹脂は、これに巻き付けられた加熱用ヒータ29により射出シリンダ35を介して加熱され、射出スクリュ6の回転により溶融可塑化される。この樹脂を射出シリンダ35の先端に貯蔵し、金型2、3を型締め後、回転を停止した射出スクリュ6を一気に前進させて溶融樹脂を、樹脂通路に設けられた2方弁36と保圧チャンバ38を通し、ノズル筐体37の射出口37aから押出し、金型のキャビティ33内に射出充填する。
【0028】
樹脂の充填完了後、射出圧即ち図3の最高保持圧を保持したまま、制御装置30からの指令により2方弁36を回転して樹脂通路35aを閉じる。上記樹脂圧センサ39は保圧チャンバ38内の圧力の検出信号を制御装置30に送る。同制御装置30は射出圧保持冷却工程の途中で樹脂圧力Pが徐々に下がって、必要保持圧即ち図3の検出圧以下に低下したとき、スクリュ駆動モータ26に射出スクリュ6の回転停止の指令を出力し、2方弁36を開弁せしめる。さらに、上記制御装置30は、上記スクリュ駆動モータ26を介して射出スクリュ6を樹脂加圧のため前進させ、樹脂圧力Pが充分上昇したとき、上記2方弁36を再び閉じ、その後射出スクリュ6を回転して樹脂の可塑化を再開するように指令制御する。
【0029】
上記樹脂の圧力を保持するための射出スクリュ6の作動制御は、成形品(樹脂)を冷却し、ある程度樹脂が固まる時まで続けられ、圧力保持の必要がなくなった時点で上記作動制御が解かれた後は、2方弁36は閉じたままとなり、射出スクリュ6は可塑化を行い、一方の型締シリンダ側においては、型開、成形品取出、型閉、が行われる。
【0030】
上記のように、保圧チャンバ38の樹脂圧力Pが高い間は、2方弁36により射出シリンダ35側との樹脂通路35aが閉じられるので、射出ユニットにおいては、この時点には独自に射出スクリュ6を回転して樹脂原料を取り込み、これを加熱、溶融、可塑化し、また、射出スクリュ6の後退により射出充填所要量の樹脂の貯蔵をすることができ、従って、樹脂の可塑化に充分の時間を採ることができる。従ってショットサイクル時間を短縮することができる。
【0031】
上記のように、図1に示される射出ユニットは、樹脂射出後の圧力保持冷却工程中に、射出スクリュ6を回転して樹脂を可塑化したり、後退、回転停止、前進の動作を複数回繰り返すことができるので、金型キャビティ33内の樹脂を確実に補完し、樹脂のショートショット或いは冷却収縮によって生じるひけ等の成形品の欠陥の発生を防止することができる。
【0032】
上記のように、樹脂の圧力を保持しながら金型キャビティ33内の樹脂を冷却固化した後、金型を開いて成形品を取り出すが、この金型開閉の作業中も射出スクリュ6は樹脂の可塑化作業を継続することができる。
【0033】
図2には本発明の実施の第2形態が示されている。図2において、射出シリンダ45の先端の樹脂通路45aには、逆流防止弁46及びノズル筐体37に保圧チャンバ38が設けられている。同保圧チャンバ38が形成されるノズル筐体37には、保圧チャンバ38内の樹脂圧力を検出する樹脂圧センサ39を取り付けられ、これの検出信号が制御装置30に入力するようになっている。尚、この場合は金型側に樹脂通路45aを遮断するゲート弁47を設けるのが望ましい。このゲート弁47は金型2、3を開いて成形品を取出すとき、樹脂の通路を閉じて未固化の樹脂の流下を防止する作用をなす。
【0034】
上記第2形態(図2)に係る射出成形機の射出作業工程は、第1形態(図1)と同様であり、図3の射出ユニットの射出工程順ブロック図に示した通りである。ただし、この実施形態においては、図1に示される第1形態と異なり、樹脂の射出充填後、制御装置30からの指令なしで射出圧(図3の最高保持圧)を保持したまま、逆流防止弁46により自動的に樹脂通路45aが閉じる。また、保圧チャンバ38内の圧力Pが規定値より低下して、樹脂圧センサ39からの検出信号に基づく制御装置30の指令で、射出スクリュ6により加圧樹脂が押出される際にも、自動的に逆流防止弁46が開く。尚、この実施形態の場合は、射出スクリュ6によるサックバックを効かせることができないので、樹脂が洩れぬようにするため、上記ゲート弁47を装備することが必須となる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されており、請求項1〜3の発明によれば、射出充填完了後直ちに射出スクリュの回転が可能となるので、射出圧保持冷却工程と可塑化とをラップして行うことができることにより、ショットサイクル時間を短縮でき、従来の一般的な射出スクリュ、射出シリンダの構造を殆ど変えることなく、またスクリュ回転数を増加することなく、ハイサイクル成形が可能となる。
【0036】
また、1つの金型で多数の成形品を同時に処理するために多くの樹脂分岐通路を持ち、多量の樹脂を必要とするような射出成形の場合でも、確実に樹脂の補完ができるので、ショートショット発生の虞れはなく、また冷却時の収縮に伴う成形品のひけの心配もない。要するに本発明によれば、コンパクトな装置で、コストも殆ど増加せず、設置場所もメンテナンスも一般の設備と同じ程度の装置で以って、高能率かつ良好な品質の成形品が得られる射出成形装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る射出ユニットの部分断面図。
【図2】本発明の実施の第2形態に係る射出ユニットの部分断面図。
【図3】本発明の実施形態に係る射出ユニットの射出工程ブロック図。
【図4】一般的な射出成形機の射出ユニットの平面断面図。
【図5】従来の可塑と射出を分離した射出ユニットの断面図。
【図6】図4に示される一般的な射出ユニットの射出工程ブロック図。
【図7】図5に示される従来の射出ユニットの射出工程ブロック図。
【図8】他の従来例の射出ユニットの射出工程ブロック図。
【符号の説明】
2 固定金型
3 可動金型
5 射出シリンダ
6 射出スクリュ
30 制御装置
33 キャビティ
35,45 射出シリンダ
36 2方弁
37 ノズル筐体
37a 射出口
39 樹脂圧センサ
46 逆流防止弁
Claims (3)
- 射出シリンダ内の射出スクリュを回転して樹脂を送りながら加熱・可塑化し、同射出スクリュを後進させて射出スクリュ先端部に溶融樹脂を溜め、次いで射出スクリュを高速で前進させて、溶融樹脂を射出ノズルから金型キャビティに射出し、射出圧を保持しながら金型キャビティ内の樹脂を冷却固化した後、金型を開いて成形品を取り出すようにした射出成形機の工程において、上記金型キャビティに樹脂を充填した後の射出圧保持冷却工程のとき、金型キャビティの圧力を所定圧力に保持したまま樹脂通路を閉、射出スクリュを回転して樹脂を可塑化しながら後退、回転停止とともに上記樹脂通路を開、前進樹脂押出の動作を繰り返して、上記金型内に樹脂を補完することを特徴とする射出成形方法。
- 射出シリンダ内の射出スクリュを回転して樹脂を送りながら加熱・可塑化し、同射出スクリュを後進させて射出スクリュ先端部に溶融樹脂を溜め、次いで射出スクリュを高速で前進させて、溶融樹脂を樹脂通路を経て射出ノズルから金型のキャビティに射出し、射出圧を保持しながらキャビティ内の樹脂を冷却固化した後、金型を開いて成形品を取り出すようにした射出成形機において、上記樹脂通路を開閉する開閉弁と、上記開閉弁の下流側の樹脂通路内の樹脂圧力を検出する樹脂圧センサと、同樹脂圧センサからの樹脂圧力の検出信号が入力され、同検出信号に基づき上記開閉弁に開閉信号を出力するとともに、上記射出スクリュを駆動するスクリュ駆動モータに射出スクリュの駆動信号を出力する制御装置とを備え、上記制御装置が、樹脂射出後に上記開閉弁を一旦閉じ、射出圧保持冷却工程時において、上記樹脂圧力が規定保持圧力以下に低下したとき上記射出スクリュの回転を停止するとともに上記開閉弁を開き、次いで上記射出スクリュを前進せしめて樹脂を加圧し、上記樹脂圧力が一定圧力を超えたとき上記開閉弁を閉じ、上記射出スクリュを回転して可塑化せしめるように構成されたことを特徴とする射出成形装置。
- 射出シリンダ内の射出スクリュを回転して樹脂を送りながら加熱・可塑化し、同射出スクリュを後進させて射出スクリュ先端部に溶融樹脂を溜め、次いで射出スクリュを高速で前進させて、溶融樹脂を樹脂通路を経て射出ノズルから金型のキャビティに射出し、射出圧を保持しながらキャビティ内の樹脂を冷却固化した後、金型を開いて成形品を取り出すようにした射出成形機において、上記樹脂通路を開閉する開閉弁と、上記開閉弁の下流側の樹脂通路内の樹脂圧力を検出する樹脂圧センサと、同樹脂圧センサからの樹脂圧力の検出信号が入力され、同検出信号に基づき上記開閉弁に開閉信号を出力するとともに、上記射出スクリュを駆動するスクリュ駆動モータに射出スクリュの駆動信号を出力する制御装置とを備え、上記開閉弁が、射出口側から射出スクリュ側への樹脂の逆流を阻止する逆流防止弁により構成され、上記制御装置が、射出圧保持冷却工程時において、上記射出スクリュを所定圧力以下の低圧下で回転せしめて可塑化しながら後退せしめ、金型側の樹脂圧力が規定保持圧力以下に低下したとき上記射出スクリュの回転を停止しこれを前進せしめて樹脂を加圧し、樹脂圧力が一定圧力以上に上昇した後、射出スクリュを再回転して樹脂を可塑化することを繰り返し行わしめるように構成されたことを特徴とする射出成形装置。
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1995
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