JP3604894B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は用紙搬送部に静電吸着搬送手段を用いたインクジェット記録装置に関し、詳しくは記録ヘッドから吐出されるインク等の液滴の飛翔制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、記録ヘッドの吐出口からインク液滴を吐出させることによって紙、OHPシートあるいは布などの記録媒体上に記録を行うインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、ノンインパクト型の記録装置であって、騒音が少ないこと、普通紙に直接記録できること、多色のインクを用いることによりカラー画像記録が容易にできることなどの特長を有し、近年急速に普及しつつある。中でも、記録信号に応じて熱エネルギーをインクに作用させて気泡を生じさせ、その気泡の圧力によってインク等の液滴を吐出させる方式の記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置は、記録ヘッドの構造が簡易で、また、吐出口を高密度に配列できる、いわゆるマルチノズル化が容易であり、項解像度、高速の記録を容易に行うことができるという利点を有している。
【0003】
しかし、このようなインクジェット記録装置では、記録ヘッドから一定の距離をおいて配置される記録媒体に対して液滴を吐出し、この記録媒体上の所望の位置にインク等の液滴を着弾させるものであるため、良好な記録を行うためにはこれらの距離等について特に配慮が必要となる。例えば、記録の品位を保つため、記録媒体上の所望の位置に液滴を着弾させ所定のサイズのドットを形成するには記録ヘッドと記録媒体との距離を一定に保ちかつ記録媒体の送りを正確に制御する必要がある。そのため、記録媒体を、搬送手段を構成するベルトなどに静電力によって吸着保持して搬送することが従来より知られている。このような記録媒体の吸着方法として、例えば特開昭62−147473号公報に開示されるように、予めベルトを帯電させ、このベルトに記録媒体を接触させて誘電分極による吸引力により吸着させる方法が知られている。
【0004】
また、吐出されたインク液滴の着弾精度を向上させるものとして静電力を用いるものの例が、特開昭60−46257号、特開昭62−151348号、特開昭62−225353号の各公報に開示されている。これらはいずれも記録媒体の背後、すなわち記録ヘッドのない側に電極を配してこの電極と記録用インクとの間に電圧を印加するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の記録媒体を静電力によりベルト上に吸着保持する構成にあっては、記録媒体表面と記録ヘッド表面との間に電界が生じ、この電界が記録ヘッドから吐出されたインク液滴に影響を及ぼし、記録が良好に行えないことがあるという問題点があった。具体的には、吐出されたインク液滴の***によって形成されたサテライトがその飛翔方向を反転し記録ヘッド側に向かうことがある。これはサテライトが上記電界の作用によって記録媒体と同極性に帯電していることが多く、記録媒体との間に反発力を生じるからである。
【0006】
この結果、吐出口から記録媒体に向かって飛翔するインクの量が、図12(a)に示すように電界のない場合、すなわち記録媒体の吸着保持に静電力を用いない場合に比べて少なくなり、所定サイズのドットを形成できないという問題を生じる。また、図12(b)に示すように、上述のように電界の影響によって記録ヘッド側へ向かうサテライトは記録ヘッドの吐出口面、特に吐出口付近に付着し、その後の吐出に悪影響を及ぼすという問題もある。例えばサテライトが吐出口面の吐出口付近に付着すると、以後の正常なインクの吐出が妨げられ、インクの吐出方向が偏向したり、インクの不吐出等の吐出不良を生じる。インクに水性のものを使用する場合、吐出口面を撥水処理することによりある程度はサテライトの付着を防ぐことができるが、撥水処理だけでは不十分なこともある。また、プリント性向上や記録結果の耐水性を向上するために、インクを不溶化する処理液(以下、「プリント性向上液」ともいう)を用いる場合は、そのサテライトが吐出口面でインクと反応してこれを不溶化し、比較的重大な吐出不良をもたらすこともある。
【0007】
上述の問題点を図13および図14を参照してさらに具体的に説明する。図13はインクジェット記録装置の一従来例の概略構成を示す側断面図である。このインクジェット記録装置では、電源52から約+2kVの電圧が印加される帯電ローラ54が、記録媒体50の搬送手段を構成する搬送ベルト51に当接することにより、この搬送ベルト51を正(+)に帯電させる。そして、搬送ローラ53によってこの帯電した搬送ベルト51に記録媒体50が送り込まれると、搬送ベルト51に生じている静電力によって記録媒体50は搬送ベルト51に吸着、保持され、図示矢印A方向に搬送される。この際、搬送ベルト51によって搬送される記録媒体50に当接するよう設けられた弾性電極56を介して、記録媒体50が接地される。これにより、記録媒体50がより強く搬送ベルト51に吸着、保持されて、4本の記録ヘッド57に対向する位置まで搬送される。そして、各記録ヘッド57(57Bk,57y,57m,57c)からそれぞれブラック,イエロー,マゼンタ,シアン各色のインクが吐出されて記録媒体50に記録が行われる。
【0008】
この従来のインクジェット記録装置では、実験によれば、記録媒体50の表面は約+800Vの電位となり、この電位によって記録ヘッドとの間に上述の電界を生じる。一方、図14(a)〜(d)にそれぞれ示すように、各記録ヘッド57(57Bk,57y,57m,57c)より吐出されたインク滴は上記電界の影響によって分極し、主滴とサテライトとに***することがある。この場合、サテライトは記録媒体50と同極性に帯電していることが多い(図14(c))。そしてプラスに帯電したサテライトは、プラス電荷が誘起されている記録媒体50と反発して各記録ヘッド57へ向かい、その吐出口面31の吐出口30付近に付着しやすくなる。そして、このようにサテライトが吐出口面31に付着すると、上述したように正常なインクの吐出が妨げられ、時にはインクの吐出が行われなくなるおそれがある。
【0009】
なお、このサテライトの付着は、一般に、帯電ローラ54に印加される電圧が高いほど、また、記録密度が高いほど著しく、高密度記録の妨げともなっていた。また、特にサテライトの付着は、図13に示したような、記録領域の全幅にわたって複数の吐出口を備えているフルラインヘッドを用いたフルライン記録あるいはカラー記録において顕著である。
【0010】
図14(a)〜(d)を参照して、インクが吐出口付近に付着する現象についてさらに具体的に説明する。図14(a)は吐出液滴形成直前の様子を示す説明図である。搬送ベルト51に対し、+2kV程度の電圧(高圧電源52によって印加)が印加されている導電ゴムからなる帯電ローラ54を接触させ、搬送ベルト51上にプラス電荷を帯電させる。そして記録媒体50を搬送ベルト51に密着させることによって記録媒体50の搬送ベルト51と折衝する側にマイナス電荷が誘起され、これにより記録媒体50と搬送ベルト51との間に吸着力が発生する。一方、記録媒体50の搬送ベルト51側でない側、すなわち記録ヘッド57(57Bk,57y,57m,57c)と対向する側には上記マイナス電荷に伴なってプラス電荷が誘起され、これにより記録ヘッド57(57Bk,57y,57m,57c)との間に電位差が生じ、電界が形成される。この状態で、記録ヘッド57(57Bk,57y,57m,57c)の有する電気熱変換体をヒート駆動して形成される気泡の圧力によって形成される液柱60に、記録媒体50上のプラス電荷と反対電荷であるマイナス電荷が誘起される。そして吐出により空中に液滴61が飛翔し始めるときの現象を示す図14(b)に示す通り、液滴61は前述の電界の作用を受けて分極する。
【0011】
そして、次の段階では、図14(c)に示す通り、それぞれマイナスに帯電した主滴62およびサテライト63−1と、プラスに帯電したサテライト63−2とに分離する。そして図14(d)に示す通り、主滴62は運動エネルギーが大きいので、記録媒体50に着弾する。しかしながらプラスに帯電したサテライト63−2は、プラス電荷が誘起されている記録媒体50の表面と反発して吐出面31方向へその飛翔方向を反転して吐出口30付近に付着する。そして前述した通りの問題点を生ずる原因となる。
【0012】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは良好な記録を長期にわたって維持することのできるインクジェット記録装置を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、品位の高い記録を長期にわたって維持することのできるインクジェット記録装置を提供することにある。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、不要なインク等の液体を吐出口近傍に付着させることなく、吐出不良の発生頻度を低減することができ、メンテナンスに要する時間を短縮することのできるインクジェット記録装置を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、記録媒体の吸着保持に静電力を利用しても、記録ヘッドの吐出口面にサテライトが付着せず、良好な記録を行うことができるインクジェット記録装置を提供することにある。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、記録媒体の吸着保持に静電力を利用するものであっても、インクの吐出不良を防止して良好な記録を行うことのできるインクジェット記録装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明では、液体を吐出する記録ヘッドを用い記録媒体に液体を吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、記録媒体を静電気力により吸着して保持する保持手段と、静電気力を発生させるため前記保持手段を所定の電位に保つ第一の電圧印加手段と、前記記録ヘッドから液体を吐出するときの当該記録ヘッドに対向する位置の前記保持手段を前記記録ヘッドと同電位に保つ第二の電圧印加手段とを有することを特徴とする。
【0019】
好ましくは、前記保持手段は、記録媒体を静電気力により吸着して搬送する搬送手段を構成する。
【0020】
さらに好ましくは、前記搬送手段は、記録媒体を搬送するため当該記録媒体を部分的に静電吸着するための複数の導電パターンと該導電パターンに接続された電極を設けた搬送ベルトを有し、前記第一の電圧印加手段は前記電極を介して静電吸着のための電圧を前記導電パターンに印加し、前記第二の電圧印加手段は前記記録ヘッドに対向する位置にて前記電極を介し前記導電パターンに電圧を印加することによりそれぞれの所定の電位を保つことを特徴とする。
【0021】
また、液体を吐出する記録ヘッドを用い該記録ヘッドに対し相対的に移動する記録媒体に液体を吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、記録媒体を静電気力により吸着して搬送する保持手段と、静電気力を発生させるため前記保持手段を所定の電位に保つ電圧印加手段と、該電圧印加手段が前記所定の電位に保つことによって生じる電界を制御し、前記記録ヘッドから液体が吐出されるときに当該記録ヘッドと記録媒体の前記吐出された液体が付与される部位との間に電界が生じないようにする手段とを有したことを特徴とする。
【0022】
以上の構成によれば、記録媒体を保持するための静電気力を生じさせるために記録媒体の保持手段が記録ヘッドと同電位に保たれるときに、この電位を保持することによって生じる電界は、記録ヘッドとこれから吐出される液体が付与される記録媒体上の部位との間に作用することがないので、記録ヘッドから吐出されたインク等の液体が主液とサテライトに分離しても、これらの間に誘電分極を生じることがない。これにより、サテライトが記録媒体と同極性となって記録媒体から反発力を受けることがなくなり、主滴とともに記録媒体側へ飛翔できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す図である。
【0025】
図1において、記録媒体である用紙101は、給紙カセット100に格納されている。この状態でピックアップローラ102を回転させることにより、用紙101が記録部に搬送される。上記の用紙ピックアップ動作に伴なって搬送機構の用紙搬送部分の駆動が開始される。搬送のための駆動力は搬送モータ111の回転によって得ることができる。駆動モータ111はその回転速度と回転量をオープンループ制御することが可能なパルスモータであり、搬送制御装置からの位相信号によって、回転速度等の精密な制御が可能となっている。駆動モータ111の回転による駆動力は駆動ローラ112に伝達され、駆動ローラ112の回転により搬送ベルト105の回転が行われる。従って、駆動モータ111の回転速度を制御することにより、搬送ベルト105の搬送速度を制御することができる。搬送ベルト105の周回路の内部には、これに一定の張力を与え駆動ローラ112と搬送ベルトのすべりを防止するため、ベルトたるみ防止ばね109と、これにより加圧されたベルトたるみ防止ローラ110が設けられ、このローラ110が搬送ベルト105に当接し上記張力を作用させる。また、搬送ベルト105の上部には、図3にて後述されるように静電吸着のための複数個のVP1帯電ブラシ131が設けられ、これにより搬送ベルト105に高電圧が印加され静電気力を生じさせることができる。なお、図1においてこれら帯電ブラシ131と電源との結線の図示は省略されている。
【0026】
各色インクおよびプリント性向上液を吐出するそれぞれの記録ヘッドはヘッドユニット126に装着されており、このヘッドユニット126は矢印121で示される上下方向に移動可能に構成されている。また、各記録ヘッドのノズル部117は非記録時においてキャップ118によりキャッピングされる構成とされており、そのため、各ヘッドに対応したキャップ118を一体に設けたキャップユニット130は矢印116で示される左右方向に移動可能に設けられている。記録を開始するに当り、ヘッドユニット126は一旦上昇し、次いでキャップユニット130が上記矢印116で示される方向の右方向に移動することにより、キャッピングを解除し、その後、ヘッドユニット126は記録位置まで下降する。図1は記録ヘッドユニット126がこの記録位置まで下降した状態を示している。ヘッドユニット126に装着される記録ヘッドとしては、同図右部より、イエロー用記録ヘッドであるヘッド125、マゼンタ用記録ヘッドであるヘッド124、シアン用記録ヘッドであるヘッド123、ブラック用記録ヘッドであるヘッド122、プリント性向上液用記録ヘッドであるヘッド119が装着される。上記記録ヘッドのそれぞれに対応した位置には、図3等で後述されるように搬送ベルト105の一部に接するようにVP2帯電ブラシ132が設けられ、これによりインク吐出によって発生するサテライトを制御するための電力を搬送ベルトに供給することができる。
【0027】
各記録ヘッドには対応するインクタンク108からインクを供給するためのインク供給チューブ120とそれぞれの記録ヘッドからインクタンク108へインクを戻すチューブ(不図示)が接続し、これにより、インクタンクと記録ヘッドとの間でインクの循環が可能となる。インク供給チューブ120によるインク流路の途中にはサブタンク107が設けられ、これにより、記録ヘッドのノズル部において一定の水頭差を得るようにしている。また、各キャップ118には、吐出回復処理によって記録ヘッドから排出されたインクを装置の所定部位に排出するためのチューブが接続されている。
【0028】
以上の構成において、用紙101が給紙カセット100より給紙されると、この用紙は密着ローラ115によって搬送ベルト105に密着するよう接触させられる。用紙搬送方向において密着ローラ115の後方には上述したように搬送ベルト105に静電吸着力を与えるためのVP1帯電ブラシ131が複数配置されており、これによって用紙が各記録ヘッドの直下を搬送される間搬送ベルト105に吸着させることができる。搬送される用紙101の先端がTOPセンサ103の下部を通過すると、TOFセンサ103はこの用紙を検出し、これに基づき記録動作の制御が起動される。すなわち、プリント性向上液用記録ヘッド119とTOFセンサ103との距離がL1であることより、TOFセンサ103の下部を用紙101が通過したときから、搬送ベルト105を駆動L1だけ移動するのに必要な時間経過計測後、プリント性向上液用記録ヘッド119による処理液の吐出が開始される。同様に、各記録ヘッド間の間隔がLn(n=2…5)であることより、それぞれの記録ヘッドはTOFセンサ103による用紙101の先端を検出した後、L1+ΣLk(k=2…5)の距離をカウントして用紙101が各記録ヘッドの直下に移動してきたときに、それぞれのインク吐出を開始する。ここで、例えばk=2の場合は、ブラックインク用記録ヘッド、k=5の場合は、イエローインク用記録ヘッドの場合である。上記手順により記録が行われた用紙101は除電ローラ128の位置に達し、これにより搬送ベルト105が除電されるため用紙101は搬送ベルト105から容易に剥離可能となり、除電ローラ128に対向する駆動ローラ111の曲率により搬送ローラより分離され、排紙ローラ114により、排紙トレイ113上に排紙される。
【0029】
上記構成において、搬送ベルトに印加される電圧は、後述されるように記録ヘッドの直下とそれ以外の場所では異ならせている。すなわち、各記録ヘッドの直下以外では用紙を強力に搬送ベルト105に吸着させることが可能な電圧を印加し、ヘッド直下ではヘッド吐出面と搬送ベルト間の電界強度を制御する電圧が搬送ベルト105に印加される。
【0030】
図2(a)〜(c)は搬送ベルトの詳細な構造を示すそれぞれ移動するベルトの上方、前方および側方からみた断面図である。
【0031】
搬送ベルトは積層構造を有し、基材201が最下層を形成する。その上に、導電パターン202と電極204が配置される。さらに導電パターンの上には誘電体よりなる誘電層205が重ねられ、導電パターン202は誘電層205と基材201により挟まれる構造となる。電極204上部には誘電層205は設けられず、これによってベルト移動に伴なう電極204と上述した帯電ブラシとの接触が可能となる。図2(a)からも明らかなように、導電パターンは短冊状をなし、同図中矢印で示される用紙搬送方向に対し垂直に、かつそれぞれは所定の間隔を置いて配置される。導電パターン202に電圧を供給するための電極204は各導電パターン202の端部に設けられるが、そのパターンの配列においてベルトの幅方向で交互に異なる側の端部に配置される。これにより、導電パターン交互に異なる電圧を印加することが可能となる。
【0032】
図3〜図5は、搬送ベルトに対する帯電ブラシを介した給電のための構成を説明する図である。なお、これらの図において、2つの記録ヘッド124および125の周辺構成のみが示され、また、搬送ベルトについてはそれぞれ断面が示されている。
【0033】
図3において、用紙吸着に用いる第一の電源の内、用紙搬送方向の上流に向かって右側の電極204を介して印加する電圧はVP11電源406より供給し、同左側の電極204を介して印加する電圧はVP12電源407より供給する。また、記録ヘッド119〜125に印加する電圧は電源VH412による。
【0034】
一方、各記録ヘッドの直下に配置する導電パターン402に電圧を印加するための電源はVP2電源411である。
【0035】
VP11電源406に接続されるVP1帯電ブラシ131は搬送ベルト105の移動に伴ない電極204と接触することによりその導電パターン202に電圧を印加することができる。電極の設けられる位置が導電パターンの配列において交互に異なることで1パターンおきにVP11電源406による電圧が導電パターン202に印加される。同様に、VP12電源407により、上記とは補完的な1パターンおきの導電パターン202に所定の電圧を印加できる。すなわち、図に示すように帯電ブラシを用紙搬送方向に沿って配置することで各電極に所定の電圧を印加することができる。本実施形態では導電パターンは偶数個設けられ、従って、搬送ベルトの一周で左右の電極の数が同じになるように構成される。
【0036】
記録ヘッドの直下部分の導電パターンに対しては、VP2電源411により用紙吸着用でない電圧がVP2帯電ブラシ132を介して印加される。VP2帯電ブラシ132は記録ヘッドのノズル列方向における両側にそれぞれ配置され、これにより搬送ベルトの移動によって次の導電パターンが記録ヘッド直下に来る前にVP2帯電ブラシ132を介したVP2電源によって所定の電圧を常に印加できるよう構成されている。なお、以上の電圧を印加する構成にあっては、同一の電極に対し用紙吸着のための電力を供給するためのVP1帯電ブラシ131とVP2帯電ブラシ132の2種のブラシが同時に接触しないようにそれらの位置関係が定められている。
【0037】
図4は図3に示した各々の電源の設定例を説明する図である。
【0038】
同図は記録ヘッドに電力を供給するためのVH電源412とヘッド直下の導電パターンに電力を供給するVP2電源による電位を等しくした場合の構成例である。すなわち、本例では、VP11電源406にプラス極性、VP12電源407にマイナス極性を与え、VP2電源411およびVH電源412による電位を、VP11電源406のマイナス側の電極、および、VP12電源407のプラス側の電極に結線して得られるものとしている。この場合において、同図に示すように記録ヘッドおよび記録ヘッド直下の導電パターンの電位を0V電位にすることにより記録ヘッドを直接商用電源のグランドラインに直結でき、記録ヘッドの電気的構成が非常に簡易になり、異常状態における電気的安全性も向上する。また、異極性であるVP11電源406とVP12電源407の電圧の絶対値を等しくすることにより、各導電パターンに同じ吸着力を発生させる場合は、中点電位が0Vとなるため、これら電源の中点を同図のように接続することが可能になる。あるいは、異極性であるVP11電源406とVP12電源407の電圧の絶対値を異ならせることにより、各導電パターンに等しい吸着力を発生する場合においても、中点電位を0Vとすることにより電気的メリットを得ることができる。図5は搬送ベルト409を搬送方向側面から見た図である。同図において搬送ベルト105は矢印で示した用紙搬送方向に移動する。従って、導電パターン202は搬送ベルト105の移動に伴なって用紙搬送方向に移動する。これに対し、記録ヘッド124および125とVP1帯電ブラシ131およびVP2帯電ブラシ132とは装置に対して固定された状態にある。これにより、記録ヘッドと同位置に配置されるVP2帯電ブラシ132は順次移動してくる導電パターン202に対し電極204を介してVP2電源による電圧を荷電することが可能となり、さらに、ヘッド直下を通りすぎた導電パターン202に対してはVP1帯電ブラシ131を介してVP11電源406またはVP12電源407による電圧を印加することが可能となる。すなわち、各ヘッドに関し、その直下の導電パターンに帯電ブラシ132を介して電圧が印加されるとき、その両側の導電パターンには帯電ブラシ131を介してVP11電源による2kVまたはVP12電源による−2kVのいずれかが印加されることになる。
【0039】
図6はインク吐出手段を構成する記録ヘッドの構成を示す分解斜視図である。
【0040】
基板302の上には電気熱変換体342が形成され、また、この電気熱変換体342の下部には、基板302が導電体の場合は絶縁膜321が形成される。また、電気熱変換体342に電力を供給するための電極304が形成されている。電気熱変換体342は抵抗体であり、電極304に電流を供給することにより抵抗体が発熱をする構造となっている。この電気熱変換体342は、所定のピッチで各液路310毎に配置される。すなわち、ノズル壁305およびノズル壁305の上部に取付けられる天板306によって個々の液路310が形成され、これら液路毎に上記電気熱変換体が設けられる。また、各液路310は共通液室308と連通し、各液路にインクまたは処理液が供給される。この構成により、インクは毛管力によって共通液室308から各液路310に進み、そのインクの先端は電気熱変換体342の上部を越えてインク吐出口312に至りメニスカスを形成する。この状態で電極304に電流を流すと電気熱変換体342が発熱し、この発熱により、電気熱変換体342の上部のインク液が加熱され発泡する。この発泡の圧力により、電気熱変換体342とインク吐出口312の間にあるインクがインク吐出面311より押し出される。この発泡の速度が急峻であるため上記インクは高速でノズル310より押し出されることにより飛翔することとなる。この時、インク等の液体は基板302および天板306に電圧を印加することで可能となる。
【0041】
図7は、上記記録ヘッドと搬送ベルトとの配置関係を示す図である。なお、同図には、図示の簡略化のため1個の記録ヘッドのみが示されている。
【0042】
同図に示すように記録ヘッドの吐出口配列方向が用紙の搬送方向と垂直になるように配置され、図中矢印331で示すインク吐出方向は搬送ベルト105および用紙101の面に垂直となる。
【0043】
以上のように構成されたインクジェット記録装置において、記録ヘッド、搬送ベルトおよび用紙相互に生じる電界等の作用を次に説明する。
【0044】
図8は記録ヘッド近傍の電界に様子を模式的に示す図である。図8は、搬送ベルト105内に設けられる連続した三つの導電パターン202A,202Bおよび202Cが示される。図に示す状態は、一つの導電パターン202Bが記録ヘッドの直下に位置する場合である。これらの電極パターンは搬送ベルトの移動に伴なって移動するが、記録ヘッド直下に位置する電極パターンには例えば図3に示したように、両側の導電パターン202Aおよび202CにVP11電源またはVP12電源の電圧が印加されるときはVP2電源の電圧が印加される構成となっている。
【0045】
図8は、図4に示した電源設定の場合のVP11電源406によって電圧印加が行われている状態を示すものである。すなわち、本例では導電パターン202A、導電パターン202B、導電パターン202Cの電位をそれぞれ2kV、0V、2kVとし、また、記録ヘッドを0Vとする。また、記録ヘッドの用紙搬送方向の厚さは5mm、記録ヘッドと搬送ベルト105の間隔は1mm、各導電パターン202の幅は10mm、各導電パターン相互の間隔を3mmとする。この場合に、電気力線は図8に示す矢印のように描かれる。すなわち、電位2kVの導電パターン202Aと電位0Vの導電パターン202Bの間には導電パターン202Aから導電パターン202Bに向かい図の電気力線で示される電界が生じる。また、導電パターン202Aから記録ヘッド501に対しても、図の電気力線で示される電界を生じる。導電パターン202Cから導電パターン202Bおよび記録ヘッドに対しても同様の電界を生じる。
【0046】
これに対し、記録ヘッドと導電パターン202Bとの間では、これらがほぼ同電位であることから、その間に電界は生じない。空間的にも記録ヘッドと搬送ベルト105との間が1mmで、記録ヘッドの幅が5mmである構造によって、そのインク吐出口の搬送ベルト105間には電界はほとんど発生しない。
【0047】
以上のような電界の状態で記録ヘッドからインクまたは処理液の吐出を行うと、記録ヘッド内のインクと吐出インクとが分離する時に、主滴508と複数のサテライト507に別れるが、この液滴分離時においてその場に電界が発生していないため図12(b)に示したように液滴の電極分離が発生しない。従って、記録ヘッドから吐出したときに発生するサテライト507も主滴508と共に記録ベルト105に向かって飛翔し、用紙101に着弾することができる。
【0048】
図9は用紙の吸着について説明する図であり、用紙吸着の構成を等価回路で示すものである。
【0049】
印刷用紙101は抵抗とコンデンサが同図のように配置された状態で表現できる。また、搬送ベルト105内の各導電パターン間はそれぞれのパターン間を結合する抵抗として表現できる。さらに、搬送ベルト105と用紙101の間の空間はコンデンサ608と接触抵抗604によって表現できる。この場合において、用紙101と搬送ベルト105が完全に離れている場合は接触抵抗604は無限大の抵抗値を持つ状態と表現され、一方、用紙101と搬送ベルト105が接触している場合はコンデンサ608と接触抵抗604が同時に存在する状態となる。従って、用紙101と搬送ベルト105が接触している状態では、導電パターン202Cから搬送ベルト表面に向かって通電電流(搬送ベルト)605が流れる。そして、この電流は、上記接触抵抗604を開始通電電流(紙)として矢印603のように用紙内を流れ、最終的に導電パターン202Bに至る。この状態で用紙101と搬送ベルト105を吸着させる吸着力はコンデンサ608によって発生する。すなわち、コンデンサ608の両極に蓄積する電荷量により発生するクーロン力により用紙101と搬送ベルト105が相互に吸着する。コンデンサ608が電荷を持つためにはコンデンサの両極に電位差が無くてはならないが、図9においては接触抵抗604に通電電流603および605が流れることによりコンデンサ608の両極に電位差が発生する。すなわち、導電パターン202Bの上の用紙と搬送ベルト間でも、導電パターン202Cの上の用紙と搬送ベルト間においても、ほぼ同じ吸着力が得られることとなる。
【0050】
従って、図8に示した説明と併せると、記録ヘッドの直下において用紙を搬送ベルトに吸着する状態と、記録ヘッドと搬送ベルト間におけるほぼ無電界の状態が同時に生じることになる。
【0051】
(他の実施形態)
図10はブラシのみを介して搬送ベルトに吸着力を生じさせる例における電気力線と模式的に示す図である。
【0052】
図10に示す搬送ベルト704内には上記実施形態のような導電パターンを設けることなく、搬送ベルト全体が均一な誘電体で構成される。この搬送ベルトに対し、用紙を静電吸着するための電圧を印加する帯電ブラシ703以外に記録ヘッドと同じ電位である0Vを印加するための帯電ブラシ707を記録ヘッドの直下で搬送ベルト704の裏側に配置する。帯電ブラシ703と帯電ブラシ707のブラシ部分は、搬送ベルト704に接触し、ベルトに対し電荷の供給と除電を行う。本例の場合の電気力線も前例とほぼ同様の電気力線となる。すなわち、本例の状態においても、記録ヘッドとその直下の搬送ベルトとの間には電界は発生することはない。
【0053】
同様に、図11に本例のブラシ給電の場合の吸着状態の等価回路を示す。同図に示す電流の流れも前例で示す図9の場合とほぼ同等であり、用紙の吸着においては同等の効果を発揮することができる。
【0054】
なお、以上説明した実施形態では、用紙を保持して搬送ベルトについて説明したが、記録ヘッドが移動するようにし、これに対し用紙を固定的に保持する保持部に上記導電パターンやブラシの構成を用いてもよい。この場合、記録ヘッドの移動に対応してこれの電位を所定値に保つための例えばブラシ等の構成が必要になる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、記録媒体を保持するための静電気力を生じさせるために記録媒体の保持手段が記録ヘッドと同電位に保たれるときに、この電位を保持することによって生じる電界は、記録ヘッドとこれから吐出される液体が付与される記録媒体上の部位との間に作用することがないので、記録ヘッドから吐出されたインク等の液体が主液とサテライトに分離しても、これらの間に誘電分極を生じることがない。これにより、サテライトが記録媒体と同極性となって記録媒体から反発力を受けることがなくなり、主滴とともに記録媒体側へ飛翔できる。
【0056】
この結果、サテライトは記録ヘッドに吸着されることはなく、記録ヘッドの吐出口近傍に液滴が付着する確率が低くなる。従って、インク液滴の不吐出、よれが発生する確率が低下し安定したインク吐出状態が得られる。
【0057】
また、用紙搬送においても、記録ヘッドとその直下の導電パターンが例えば0V状態においても、記録ヘッド直下の上流側および下流側にある導電パターンが用紙吸着を行うための電圧が印加されていれば、記録ヘッド直下の導電パターン上においても用紙の密着性を維持できるため、用紙の浮き上がりはなく、用紙のジャムも押さえることができる。すなわち、本願の構成を採ることにより、インク液滴の安定した吐出と安定した用紙搬送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す図である。
【図2】(a)〜(c)は上記装置で用いられる搬送ベルトの構成を示す断面図である。
【図3】上記搬送ベルトおよび記録ヘッドに対する電圧印加のための構成を示す説明図である。
【図4】上記搬送ベルトおよび記録ヘッドに対する電圧印加のための構成を示す説明図である。
【図5】上記搬送ベルトおよび記録ヘッドに対する電圧印加のための構成を示す説明図である。
【図6】上記装置で用いられる記録ヘッドの構成を示す斜視図である。
【図7】上記記録ヘッドと搬送ベルトとの配置関係を示す斜視図である。
【図8】搬送ベルト上の電界を電気力線で示す図である。
【図9】搬送ベルトと用紙が吸着状態にあるときの等価回路を示す図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るブラシ給電の場合の電界を電気力線で示す図である。
【図11】上記ブラシ給電の場合における搬送ベルトと用紙の吸着状態の等価回路を示す図である。
【図12】(a)および(b)は一従来例におけるインク液滴の飛翔状態を説明する図である。
【図13】一従来例に係るインクジェット記録装置を示す図である。
【図14】上記従来装置におけるインク液滴の電極分離を示す模式図である。
【符号の説明】
100 給紙カセット
101 用紙
102 ピックアップローラ
103 TOFセンサ
104 搬送ローラ
105,704 搬送ベルト
107 サブタンク
108 インクタンク
109 ベルトたるみ防止ばね
110 ベルトたるみ防止ローラ
111 駆動モータ
112 駆動ローラ
113 排紙トレイ
114 排紙ローラ
115 密着ローラ
117 ノズル部
118 キャップ
119 プリント性向上液用記録ヘッド
122 Bkインク用記録ヘッド
123 Cインク用記録ヘッド
124 Mインク用記録ヘッド
125 Yインク用記録ヘッド
126 ヘッドユニット
128 除電ローラ
129 クリーニングローラ
130 キャップユニット
131 VP1帯電ブラシ
132 VP2帯電ブラシ
201 基材
202,202A,202B,202C 導電パターン
204 電極
205 誘電層
302 基板
304 電極
305 ノズル壁
306 天板
308 共通液室
310 液路
311 吐出口面
312 吐出口
321 絶縁層
342 電気熱変換体
703 帯電ブラシ
704 搬送ベルト
707 帯電ブラシ

Claims (16)

  1. 液体を吐出する記録ヘッドを用い記録媒体に液体を吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    記録媒体を静電気力により吸着して保持する保持手段と、
    静電気力を発生させるため前記保持手段を所定の電位に保つ第一の電圧印加手段と、
    前記記録ヘッドから液体を吐出するときの当該記録ヘッドに対向する位置の前記保持手段を前記記録ヘッドと同電位に保つ第二の電圧印加手段と
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記保持手段は、記録媒体を静電気力により吸着して搬送する搬送手段を構成することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記搬送手段は、記録媒体を搬送するため当該記録媒体を部分的に静電吸着するための複数の導電パターンと該導電パターンに接続された電極を設けた搬送ベルトを有し、前記第一の電圧印加手段は前記電極を介して静電吸着のための電圧を前記導電パターンに印加し、前記第二の電圧印加手段は前記記録ヘッドに対向する位置にて前記電極を介し前記導電パターンに電圧を印加することによりそれぞれの所定の電位を保つことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドは各々が平行に配置された複数の吐出口列から構成され、記録媒体の搬送方向に対し垂直方向に前記吐出口列が配置されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記搬送ベルトに設けられた前記複数の導電パターンに接続された複数の電極は記録媒体の搬送方向に沿って配置されたことを特徴とする請求項3または4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記搬送ベルトに設けられた複数の導電パターンには前記第一の電圧印加手段によって第一の電圧と第二の電圧が交互に印加されることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第一の電圧印加手段および前記第二の電圧印加手段は、前記搬送ベルトに伴なって当該電極に接触する帯電ブラシを有し当該接触によってそれぞれ電圧の印加を行うことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記第一の電圧印加手段による前記導電パターンに対する電圧の印加は、前記記録媒体の搬送方向において前記記録ヘッドより上流側で行われることを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記第一の電圧印加手段による前記導電パターンに対する電圧の印加は、前記記録媒体の搬送方向において前記記録ヘッドより下流側で行われることを特徴とする請求項3ないし8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記第4の電圧印加手段による前記導電パターンに対する電圧の印加は、前記記録媒体の搬送方向において前記複数の吐出口列の間で行われることを特徴とする請求項4ないし9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記第二の電圧印加手段によって保たれる前記所定の電位は、当該インクジェット記録装置の所定電位と同電位であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記第二の電圧印加手段によって保たれる前記所定の電位は、前記第一の電圧印加手段によって印加される前記第一の電圧と第二の電圧を平均した電位であることを特徴とする請求項6ないし11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記第二の電圧印加手段によって保たれる前記所定の電位の値は、前記第一の電圧印加手段によって印加される第一の電圧または第二の電圧の絶対値よりも小さい値であることを特徴とする請求項6ないし11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記搬送方向において前記複数の吐出口列のそれぞれの間には、少なくとも前記導電パターンが1個以上位置する構成であることを特徴とする請求項3ない し13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用して吐出口から液体を吐出させるものであり当該熱エネルギーを発生させる手段として電気熱変換体を有していることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  16. 液体を吐出する記録ヘッドを用い該記録ヘッドに対し相対的に移動する記録媒体に液体を吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    記録媒体を静電気力により吸着して搬送する保持手段と、
    静電気力を発生させるため前記保持手段を所定の電位に保つ電圧印加手段と、
    該電圧印加手段が前記所定の電位に保つことによって生じる電界を制御し、前記記録ヘッドから液体が吐出されるときに当該記録ヘッドと記録媒体の前記吐出された液体が付与される部位との間に電界が生じないようにする手段と
    を有したことを特徴とするインクジェット記録装置。
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