JP2915450B2 - 液体噴射記録装置 - Google Patents

液体噴射記録装置

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JP2915450B2
JP2915450B2 JP1293875A JP29387589A JP2915450B2 JP 2915450 B2 JP2915450 B2 JP 2915450B2 JP 1293875 A JP1293875 A JP 1293875A JP 29387589 A JP29387589 A JP 29387589A JP 2915450 B2 JP2915450 B2 JP 2915450B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、記録媒体の搬送部材として回動(回転)形
式の搬送ベルトやローラを用いて装置の小型化を達成し
た液体噴射記録装置に関し、特に記録ヘッドが大型化し
たフルライン装置や、記録領域が増加したフルカラー記
録装置に特に有効な液体噴射記録装置に関する。
(従来の技術) 記録液を記録ヘッドから吐出させて、文字や画像等の
情報記録を行う液体噴射記録装置(インクジェット記録
装置)が広く知られている。
この種の装置の記録を受ける記録媒体には主として紙
やプラスチックシートなどが使用され、特に他の記録方
式に比べて動作騒音が小さく、基本的な機械的構造が簡
単かつ廉価で済む利点があり、コンピュータ、ワードプ
ロセッサなどの記録出力装置として各方面で採用されて
きた。
しかし、この種の装置では記録液(以下でインクとい
う)を記録ヘッドのノズルから直接吐出させて記録を行
うので、インクをつねに吐出可能な状態に保つために他
の方式の装置には見られない特別な配慮が必要とされ
る。
すなわち、インクは非記録時においても記録ヘッドの
ノズル中に残留するので、このノズル内のインクの乾燥
ないし、蒸発による粘度増加などの変質を防止する措置
が必要であり、このために、被記録時に記録ヘッドのオ
リフィスを蓋で覆って、インクの乾燥や、蒸発を防止す
るいわゆるキャッピング手段をもうけた装置が知られて
いる。
ところが、低湿度の環境下、あるいは長期休止時など
の場合には上述の様な乾燥防止手段のみではインクの粘
度増加は避けられないので、上述のキャッピング手段と
ともに記録ヘッドを覆うキャップ内の空気を吸引してオ
リフィスから負圧をあたえ、ヘッドのノズル内に滞って
いるインクを吸い出したり、あるいはポンプなどを用い
てノズル内に圧力をあたえ、オリフィスから変質したイ
ンクを排出させるという回復機構が用いられてきた。
また、インクは、記録動作中のノズルの不使用により
変質が生じることがある。
すなわち記録ヘッドが複数設けられている装置では、
記録データの統計的性質によっては殆ど記録に使用され
ていないオリフィスがあり、このため吐出インターバル
が非常に長くなるというように、ノズルの吐出駆動にバ
ラツキがある。したがって、吐出回数が少ない、ないし
は吐出間隔が長い場合のノズル内のインクは、湿度や温
度などの雰囲気の条件によっては乾燥による粘度上昇が
生じる。これによりノズルのインク吐出が不安定になっ
たり、また吐出不能になったりする。
そこで、ある程度のインターバルでキャッピング手段
中のインク吸収部材へ向けてインクを空吐出することが
行われる。
又、フルライン化、フルカラー記録の少なくとも一方
を採用した記録装置、あるいは、高速記録を要求される
フルカラースキャンタイプでは、記録時に記録ヘッドと
記録媒体間に形成される記録領域空間内には、多量のイ
ンクが記録媒体へ向かっているために、原因は明確でな
いが「キリ」状のミストが発生しやすく、これを解決す
るための吸引手段を採用した発明も知られている。
(発明が解決しようとする課題) このように、記録媒体の幅方向に吐出口を配列した記
録ヘッドを用いる液体噴射装置においては、記録ヘッド
を保護するために、記録ヘッドを搬送手段に対して近接
・離間する方向へ移動可能とする必要があり、また、記
録ヘッドの吐出口列をキャップするためのキャップ手段
を記録ヘッドの移動方向と交わる方向に移動可能とする
必要があるが、然るに、上述の記録ヘッドの吐出状態を
回復するために行う吐出回復動作を、常にキャップ内で
行うとすれば、その都度、記録ヘッドとキャップ手段と
の移動を行うために、吐出回復動作に要する時間が多く
なり、スループットが低下してしまうという問題が生じ
る。
また、上述の吐出回復動作を、キャップ外にて行うと
すれば、液体噴射記録装置の機内に吐出されたインクの
除去作業を頻繁に行う頻度が高くなり、また、記録媒体
に不用意なインクが付着する可能性も高くなるという問
題が生じる。
(発明の目的) 本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、その
目的とするところは、記録速度を著しく損なうことな
く、効率的な吐出回復動作を行うことができ、特に、カ
ラー化された、所謂、フルラインカラー液体噴射記録装
置に適用する際に有効である液体噴射記録装置を提供す
るにある。
(課題を解決するための手段) そこで、本発明では、記録媒体の幅方向に沿って配列
された吐出口列を有する記録ヘッドと、前記記録媒体を
搬送する搬送手段とを備え、記録ヘッドの吐出口からイ
ンクを吐出して記録を行う液体噴射記録装置において、
前記記録ヘッドを、前記搬送手段に対して近接及び離間
する方向に前記複数の記録ヘッドを移動するヘッド移動
手段と、記録ヘッドに対応して設けられ、前記記録ヘッ
ドの吐出口列をキャップするキャップと、インクを吸収
するインク吸収材とを有するキャップ手段と、前記記録
媒体から離間する方向へ移動された記録ヘッドに対向す
る位置へ前記キャップ手段を移動するためのキャップ移
動手段と、前記記録ヘッドの吐出口からインクを吐出さ
せて記録ヘッドの吐出状態を回復させる吐出回復動作を
行う回復手段と、を備え、記録動作に先立つ吐出回復動
作においては、前記記録ヘッドと前記キャップ手段のイ
ンク吸収材とを対向させ、前記記録ヘッドから前記イン
ク吸収材に対して吐出を行うとともに、記録動作時にお
ける吐出回復動作においては、前記記録ヘッドを前記搬
送手段に対向させた状態で、前記記録ヘッドからインク
の吐出を行うことを特徴とする液体噴射記録装置を提供
する。
この場合、記録動作時における吐出回復動作において
は、前記記録ヘッドを前記搬送手段に対向させた状態
で、前記記録ヘッドから前記搬送手段表面に対して吐出
を行うこと、搬送手段表面上に吐出されたインクを除去
する除去手段を有すること、前記搬送手段は、記録媒体
を静電吸着する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電する
手段とを有すること、前記記録媒体は所定のサイズにカ
ットされた状態の記録媒体であって、記録動作時におけ
る吐出回復動作は、前記記録媒体の搬送を停止させて前
記記録ヘッドから前記搬送手段表面に対して吐出を行う
こと、あるいは、前記記録ヘッドは、インクに熱エネル
ギーを与える電気熱変換素子を有し、熱エネルギーによ
りインク中に気泡を形成して前記吐出口からインクを吐
出することが好ましい。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示すものである。
ここで、1は記録ヘッドで、図の下面に16ドット/mm
の間隔で3456個のノズルが設けてあり、216mm幅の記録
をライン順次に行う。また記録ヘッド1はブラック、シ
アン、マゼンダ、イエローの4色のインクに対応し、そ
れぞれ1a,1b,1c,1dの4本が設けられている。第2図は
記録ヘッドの斜視図で、31はアルミ製ヘッドベース、32
はノズル34部に発熱体を配したシリコン基板、33はイン
クの共通液室35およびノズル34を構成するガラスカバ
ー、36は発熱体のドライバー、37はインク供給チューブ
5より共通液室35へ供給されたインクをインクタンクへ
排出するインク排出チューブである。40がオリフィス面
となる。各記録ヘッドはノズルの記録紙搬送方向の間隔
が一定になる様にホルダー2にて保持されている。記録
ヘッド4本およびホルダーで構成されたヘッドユニット
は、図示しないヘッド移動手段24にて上下に移動可能と
なっている。
3は非記録時に、記録ヘッドのノズルを形成するオリ
フィス面40に冠着されるキャップである。第3図(同図
は記録ヘッド1とキャップ3が同一直線上に配置された
場合について示す)に示すようにキャップ3は、内部に
スポンジ状のインク吸収部材29を持ち、記録ヘッドから
のインクの空吐出を受けるように構成されている。ま
た、キャップの上面端部に、ノズル列の長さをカバーす
るノズル押さえゴム30が配置されている。キャップ3
は、図示しないキャップ移動手段により、X方向に移動
可能となっている。
4は各記録ヘッドに対応したインクタンクで、インク
はインク供給チューブ5を経て記録ヘッドに導かれる。
インクの供給は、記録ヘッドのノズルの毛細管現象を利
用しており、各インクタンク内のインクの水頭は、ノズ
ル面より一定距離低く設定されている。38はインク循環
ポンプで、インクをヘッド内へ加圧供給する。なお、37
はインク戻しチューブであり、ヘッド内へ加圧供給され
たインクはインク戻しチューブ37によりインクタンク4
へ戻される。
6は記録紙を搬送するためのシームレスベルトで、表
面に50μm程度の厚さ高抵抗層(10Ωcm程度)を有し、
内面はアイドルローラーによりアースされており、帯電
器12aにより表面が1500V程度に帯電させられる。記録紙
27は帯電器12bによりマイナス電荷を注入されベルト表
面に静電吸着することにより搬送される。ベルト6はベ
ルト駆動ローラー7に接続されたモーター8により、記
録紙27をX方向に移動させる方向へ回転する。9はベル
トをひき回すためのアイドルローラー、10はベルトに一
定のテンションを付与するテンションローラーである。
11は記録紙を帯電器の前後でベルトに圧接し、吸着を強
化させるピンチローラーで、ピンチローラー11a及びそ
の部分のベルトで給紙された記録紙を受け止めガイド13
内でループさせ、記録紙先端のX方向との直行性を向上
させる機能にも持っている。記録紙27はカセット26より
給紙ローラー16により1枚ずつ送り出され、搬送ローラ
ー14およびピンチローラー15に挾まれて、前後のレジス
トローラー相当部11aへ導かれワる。
17はクリーニングユニットで、ベルト6上の紙粉およ
び空吐出されたインク等を除去する。18は記録ずみの記
録紙を積載する排紙トレイである。
次にこの様に構成された液体噴射装置の動作について
のべる。
第4図から第9図はヘッドユニットとキャップ近傍の
側面図である。第4図は電源OFFの状態を示し、オリフ
ィス面はキャップ3に冠着されており、ノズル先端から
のインクの蒸発が防止されている。
この状態から電源がONされると、まずヘッドユニット
が1mm程度ヘッド移動手段にて持ちあげられる(第5
図)。この状態で循環信号がある場合は、キャップユニ
ットがキャップ移動手段25により、X方向と反対方向へ
第3図の距離Lだけ移動し(第6図)、次にヘッドがダ
ウンし(第7図)、インク循環ポンプ38を作動させるこ
とによりインク循環が行われ、ヘッドユニットがアップ
し(第6図)、キャップユニットがもとの位置に戻る
(第5図)。なお、インク循環によりインク供給チュー
ブ5、記録ヘッド内の気泡等が取り除かれる。
次に空吐出信号がある場合は、全ノズルより所定の回
数空打ちが行われる。この場合の空吐出は記録開始時の
空吐出であるため、インク吸収部材29に向かって行われ
る。なお、空打ちは通常、電源投入時および連続給紙の
紙間で行うが、記録ムラ等が発生した場合にはユーザー
がボタン操作にて信号の入力を行える様構成されてい
る。
次にキャップユニットがキャップ移動手段25によりX
方向と反対方向に移動し、各ヘッドの間にキャップが納
まる位置に置かれる(第8図)。そしてヘッドユニット
が下がり、ノズル先端が、ベルト面から約4mmの距離の
位置にセットされる(第9図)。
次に給紙モーターがONし、カセット26の中の記録紙が
1枚、給紙ローラー16にてピックされ、ガイド13に導か
れ、搬送ローラー14及びピンチローラー15にはさまれ
る。記録紙先端はレジスト部直前のフォトセンサーによ
り、その通過を検知され、先端がレジスト部に達した
後、所定の時間後に給紙モーターがOFFする。この時余
分に送られた記録紙は、山形ガイド13の空間内でループ
を作り、記録紙の腰により先端がレジスト部にならい、
搬送方向との直交性が確保される。
次に、ベルトモーター8および帯電器12がONし、記録
紙はピンチローラー11aによりベルト6に圧接されなが
ら、帯電器12bの間に導かれる。ベルトは帯電器12aによ
り表面が1500V程度に帯電されており、記録紙には帯電
器12bによりマイナス電荷が注入され、ベルト表面のプ
ラス電荷との静電気力により、記録紙はベルトに吸着さ
れる。また、帯電器12b通過後のピンチローラーの圧接
により吸着はより確実になる。ベルトモーターの起動と
同期して、記録紙の送りはカウントされ、記録紙先端が
それぞれの記録ヘッドに達した時点は、各色の記録が行
われる。
記録の終了した記録紙は、ベルト駆動ローラー7の部
位にてベルトから曲率分離され、排紙トレイ18に排出さ
れる。排紙が終了した後ベルトモーター8はOFFし、帯
電器12もOFFする。
ここで、次の記録が行われない場合は、ヘッドユニッ
トが上昇し(第8図)、キャップユニットがセットされ
(第5図)、ヘッドユニットが下がりキャップユニット
と冠着され(第4図)、電源がOFFされる。
また、次のページの記録が行われる場合は、空吐出信
号の有無を検出し、信号有りの場合はヘッドユニットが
そのままの状態で(第9図)、紙間でベルト上への空吐
出をしたのちに、また信号なしの場合にはすぐに、給紙
モーターがONし、1枚目同様の記録シーケンスが繰り返
される。ベルト上へ空吐出されたインクはクリーニング
ユニット17で拭き取られる。
なお、以上の動作のフローチャートを第10図に示す。
空吐出を1枚ごとに行った場合は1回の空吐出は例え
ば数パルス行えばよい。従って、本実施例に係る空吐出
は充分紙間のスペースで行うことが可能であり連続給紙
におけるスループット、すなわち記録速度を損なわな
い。なお、空吐出を行う必要があるのは1〜2分記録が
行われなかった場合等であり、装置の記録スピードに応
じて数枚〜数十枚おきに空吐出を行ってもよい。
また本実施例では記録紙を静電吸着によりベルトに吸
着させたため、空吐出時のインクミストをベルト上に吸
着でき、装置内が汚れにくい信頼性の高い記録装置とす
ることができる。
なお、本実施例では、記録紙の搬送手段としてベルト
による静電吸着を用いたが、搬送手段はベルトによるエ
アー吸着、ドラムを用いた方式など、他にも種々考えら
れることは当然である。
本発明に係る液体噴射記録装置は、被記録材の搬送手
段と、搬送手段を清掃する手段と、搬送手段上に記録液
を空吐出させる記録ヘッド制御手段を有するため、記録
ヘッドを記録位置から退避させる必要がなく、連続給紙
におけるスループット、すなわち記録速度を損なうこと
のない高速記録が可能である。
また、ベルトによる静電吸着により被記録材を搬送す
る場合には、空吐出時のインクミストをベルト上に吸着
でき、装置内が汚れにくい信頼性の高い記録装置を得る
ことができる。
上記記録ヘッドに対してのインク供給は、チューブ5
(5a,5b,5c,5d)によってのみ行われているが、搬送チ
ューブ37(37a,37b,37c,37d)をインクタンク内からヘ
ッドへインク供給できるようにした両チューブ5,37か
ら、ヘッドのインク消費に合わせて生じる毛管力のみで
ヘッドへ供給できる構成にすることは、記録を良好にす
る効果から望ましい構成である。
上記実施例中のヘッド移動手段24の構成としては、
上、下方向にヘッド群を一体的に移動できるものであれ
ば良く、具体的には、リフト用のプランジャーのオンオ
フ制御又は、カムを移動駆動伝達部材として利用した手
段等のいずれもが適用できる。上記キャップ移動手段24
の構成としてもキャップ群を一体的に移動できるもので
あれば良い。具体的には、平行移動するためのプランジ
ャーと滑車レールを利用したスライド機構や案内ラック
とピニオンの機構を用いれば良い。
上記実施例では、記録媒体を静電吸着している搬送ベ
ルト6に対する帯電を記録媒体の排紙終了まで行ってい
るので、記録ヘッド1a,1b,1c,1dが形成する記録領域の
ベルトとヘッド間の微小空隙内に、記録終了後も帯電さ
れた搬送ベルト6が存在(搬入され)している。したが
って、記録時に発生したインクミストも前記空吐出時の
インクミストと同様に搬送ベルトに吸着できる。
つまり、記録終了後の記録領域に残存するインクミス
トが存在していても、帯電搬送ベルトによって改善さ
れ、次の記録に適した環境形成ができる。このように、
記録終了後の記録領域に記録媒体を担持していず、帯電
された搬送ベルト表面が通過もしくは存在することによ
って記録時のインクミストを除去することができた。こ
の搬送ベルトの帯電は、記録領域に対応した範囲の搬送
方向に関しての長さに相当する領域以上に行うことで一
層その効果は向上される。又、搬送ベルトは、記録媒体
よりも大きな幅分あり、その帯電も搬送可能な記録媒体
よりも大きな幅に対して行われているので、記録中のイ
ンクミストが端部へ向う傾向を十分利用してインクミス
ト効果を発揮できる。又、最大帯電幅を最大搬送可能サ
イズ紙以外の小サイズ紙に対しても確保することで、そ
のインクミスト除去効果を充分発揮できることになるの
で構成を複雑化することなく優れた記録を維持できる。
このインクミストは、記録ヘッド自体に付着すると回復
手段としてのクリーニングブレードによる記録ヘッドク
リーニングを必要として記録中継を増加してしまうし、
又、時には空吐出の実行割合を増加することになるが、
上記発明の実施により、大幅に改善ができた。
又、連続記録媒体の搬送時には、通常連続する2つの
記録媒体間に所定の間隔を設けるが、この搬送モード時
にもこの所定間隔の搬送ベルト表面を帯電せしめること
で、記録領域の幅方向全体に対してのインクミスト除去
効果を発揮できることは、空吐出を行わなくても実行さ
れていることは言うまでもないことである。
尚、搬送ベルトが空吐出を受けるか又はインクミスト
を吸着した場合は、その領域を早急にクリーニングする
ことが好ましいので、記録媒体搬送が排出によって不要
となっても、これらの領域がクリーニング作用領域を通
過するまで搬送ベルトの移動を行うことが好ましい。
又、搬送ベルトとしては、インク吸収層を設けてこれ
をクリーニング部材ではなくインク除去手段としての絞
りローラ対構成によって絞り除去する構成とすることで
も本発明のクリーニング手段として含まれるものであ
る。
本発明は、上記実施例の部分又はそれらの組合せのす
べての発明を含むものである。
本実施例では、記録媒体自体も帯電しているので、帯
電されていない導電インクや誘電インクは、誘導電荷の
発生を受けるのでインクミスト状のものを吸着する効果
もあるので、好ましい構成である。この場合は特に、ス
キャン式記録ヘッドにも有効である。
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でもバブ
ルジェット方式の記録ヘッド、記録装置に於いて、優れ
た効果をもたらすものである。その理由は、記録ヘッド
を移動させて空吐出を行う場合や、インクミストを多量
に除去するための空気送風量を大きくするための空気流
を形成する場合は、記録ヘッド近傍の熱損失を大きくす
るため復帰までの時間を長くしてしまうが、本発明によ
れば、これらを解決できる。
特に、インクミストの増加を実質的に減少できるので
本発明は、空気流を併用してインクミストを除去する場
合にも、空気流自体を減少できるので、その効果は優れ
たものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この
方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいず
れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合
には、液体(インク)が保持されているシートや液路に
対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少な
くとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作
用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一
対一対応した液体(インク)内の気泡を形成出来るので
有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第44
63359号明細書、同第4345262号明細書に記載されている
ようなものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇
率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載さ
れている条件を採用すると、更に優れた記録を行うこと
ができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れていような吐出口、液路、電気熱変換体の組合せ構成
(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が屈曲
する領域に配置されている構成を開示する米国特許第45
58333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構
成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気
熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の
吐出部とする構成を開示する特開昭59年第123670号公報
や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応
させる構成を開示する特開昭59年第138461号公報に基づ
いた構成としても本発明の効果は有効である。
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとして
は、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘ
ッドの組合せによって、その長さを満たす構成や一体的
に形成された上記の如き一個の記録ヘッドとしての構成
のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有
効に発揮することができる。加えて、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的に設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は、有効である。
又、本発明に記録装置の構成として設けられる、記録
ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加
することは本発明の効果を一層安定できるので好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対しての、キャピング手段、クリーニング手段、加圧或
いは吸引手段、電気熱変換体或いはこれとは別の加熱素
子或いはこれらの組合せによる予備加熱手段、記録とは
別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した記
録を行うために有効である。更に、記録装置の記録モー
ドとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではな
く、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組合せに
よってでもよいが、異なる色の複色カラー又は、混色に
よるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発
明は、極めて有効である。
本発明に適した搬送部材は、帯電が均一でインクを通
過してしまうことのない平滑面を有した無端回動部材が
良い。
(発明の効果) 本発明は、以上詳述したように、記録媒体の幅方向に
沿って配列された吐出口列を有する記録ヘッドと、前記
記録媒体を搬送する搬送手段とを備え、記録ヘッドの吐
出口からインクを吐出して記録を行う液体噴射記録装置
において、前記記録ヘッドを、前記搬送手段に対して近
接及び離間する方向に前記複数の記録ヘッドを移動する
ヘッド移動手段と、記録ヘッドに対応して設けられ、前
記記録ヘッドの吐出口列をキャップするキャップと、イ
ンクを吸収するインク吸収材とを有するキャップ手段
と、前記記録媒体から離間する方向へ移動された記録ヘ
ッドに対向する位置へ前記キャップ手段を移動するため
のキャップ移動手段と、前記記録ヘッドの吐出口からイ
ンクを吐出させて記録ヘッドの吐出状態を回復させる吐
出回復動作を行う回復手段と、を備え、記録動作に先立
つ吐出回復動作においては、前記記録ヘッドと前記キャ
ップ手段のインク吸収材とを対向させ、前記記録ヘッド
から前記インク吸収材に対して吐出を行うとともに、記
録動作時における吐出回復動作においては、前記記録ヘ
ッドを前記搬送手段に対向させた状態で、前記記録ヘッ
ドからインクの吐出を行うことを特徴とする。
従って、記録速度を著しく損なうことなく、効率的な
吐出回復動作を行うことができる。特に、カラー化され
た、所謂、フルラインカラー液体噴射記録装置に適用す
る際に有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の全体説明図、第2図は第1図
における記録ヘッドの斜視図、第3図は第1図における
キャップの断面図、第4図〜第9図は第1図におけるヘ
ッドユニットとキャップの動作を説明するためのそれら
の側面図、第10図は第1の動作フローチャートである。 1……記録ヘッド、3……キャップ、4……インクタン
ク、6……ベルト、12……帯電器、16……給紙ローラ
ー、17……クリーニングユニット、18……排紙トレイ、
27……記録紙、38……インク循環ポンプ。
フロントページの続き (72)発明者 土井 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 谷中 俊之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 綿谷 雅文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山本 恒介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−244557(JP,A) 特開 昭59−212856(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/01 B41J 2/175 B41J 2/165 B41J 2/185 B41J 2/05

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体の幅方向に沿って配列された吐出
    口列を有する記録ヘッドと、前記記録媒体を搬送する搬
    送手段とを備え、記録ヘッドの吐出口からインクを吐出
    して記録を行う液体噴射記録装置において、 前記記録ヘッドを、前記搬送手段に対して近接及び離間
    する方向に前記複数の記録ヘッドを移動するヘッド移動
    手段と、 記録ヘッドに対応して設けられ、前記記録ヘッドの吐出
    口列をキャップするキャップと、インクを吸収するイン
    ク吸収材とを有するキャップ手段と、 前記記録媒体から離間する方向へ移動された記録ヘッド
    に対向する位置へ前記キャップ手段を移動するためのキ
    ャップ移動手段と、 前記記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させて記録ヘ
    ッドの吐出状態を回復させる吐出回復動作を行う回復手
    段と、を備え、 記録動作に先立つ吐出回復動作においては、前記記録ヘ
    ッドと前記キャップ手段のインク吸収材とを対向させ、
    前記記録ヘッドから前記インク吸収材に対して吐出を行
    うとともに、記録動作時における吐出回復動作において
    は、前記記録ヘッドを前記搬送手段に対向させた状態
    で、前記記録ヘッドからインクの吐出を行うことを特徴
    とする液体噴射記録装置。
  2. 【請求項2】記録動作時における吐出回復動作において
    は、前記記録ヘッドを前記搬送手段に対向させた状態
    で、前記記録ヘッドから前記搬送手段表面に対して吐出
    を行うことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射記録
    装置。
  3. 【請求項3】搬送手段表面上に吐出されたインクを除去
    する除去手段を有することを特徴とする請求項1に記載
    の液体噴射記録装置。
  4. 【請求項4】前記搬送手段は、記録媒体を静電吸着する
    搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電する手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射記録装置。
  5. 【請求項5】前記記録媒体は所定のサイズにカットされ
    た状態の記録媒体であって、記録動作時における吐出回
    復動作は、前記記録媒体の搬送を停止させて前記記録ヘ
    ッドから前記搬送手段表面に対して吐出を行うことを特
    徴とする請求項1に記載の液体噴射記録装置。
  6. 【請求項6】前記記録ヘッドは、インクに熱エネルギー
    を与える電気熱変換素子を有し、熱エネルギーによりイ
    ンク中に気泡を形成して前記吐出口からインクを吐出す
    ることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射記録装
    置。
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