JP3601130B2 - 冷凍装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍装置において冷媒の洩れを検出する検出装置に関するもので、例えば車両用空調装置の冷凍サイクル等に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
冷凍装置において冷媒が洩れると、蒸発器での冷却能力が低下して冷え不足が発生するのみならず、圧縮機へのオイル戻り量が減少して、圧縮機における潤滑が悪化し、圧縮機のロックに至る場合もある。
そこで、冷凍装置の冷媒洩れを早期に検出して、冷媒洩れを警告する等の安全装置を設置することが必要となる。
【0003】
特公平7−21374号公報では、冷凍装置の凝縮器の中間部に設置した温度センサで冷媒凝縮温度を検出するとともに、凝縮器の出口部に設置した温度センサで過冷却冷媒温度を検出し、この両検出温度の温度差から過冷却度を算出し、この過冷却度と設定値とを比較して、サイクル内封入冷媒量の過不足を検出するようにしたものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術では、凝縮器の中間部および出口部に設置した温度センサにより検出した温度差に基づいて過冷却度を算出しているので、この過冷却度とサイクル内封入冷媒量との関係は直線的に変化してしまう。また、過冷却度を算出する凝縮器の中間部および出口部の冷媒温度は、室内温度、室外温度等のサイクル運転条件によっても変動する。
【0005】
このように、過冷却度とサイクル内封入冷媒量とが直線的に変化することと、過冷却度自体が室内外の温度等の運転条件により変動する結果、冷媒洩れの検出精度がどうしても低くなるという問題があった。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、冷凍装置における冷媒洩れの検出精度を高めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
まず、本発明を案出するに至った過程について述べると、図1は本発明を適用する車両用冷凍装置を示すもので、圧縮機(1)から吐出されたガス冷媒を凝縮器(2)にて冷却し凝縮する。そして、この凝縮器(2)から流出した冷媒の気液をレシーバ(3)にて分離し、このレシーバ(3)で分離された液冷媒(飽和液冷媒)を過冷却器(4)にて過冷却する。
【0007】
この過冷却器(4)で過冷却された液冷媒を温度式膨張弁(減圧手段)(5)で減圧し、この温度式膨張弁(5)で減圧された冷媒を蒸発器(6)にて蒸発させ、この蒸発器(6)で蒸発したガス冷媒を圧縮機(1)に吸入させるようにしている。
この冷凍装置においては、レシーバ(3)で分離された液冷媒を過冷却器(4)にて過冷却することにより、蒸発器(6)入口、出口間の冷媒エンタルピ差を拡大して、蒸発器(6)での冷却能力(冷房能力)を増大している。そして、この冷凍装置においては、レシーバ(3)が凝縮器(2)と過冷却器(4)との間に介在されることにより、過冷却器(4)の入口冷媒の状態はサイクル内封入冷媒量が正規量であれば、常に飽和液冷媒となる。
【0008】
つまり、サイクル内封入冷媒量が正規量であれば、レシーバ(3)内に常に冷媒の気液界面が形成されているので、レシーバ(3)内には飽和ガス冷媒と飽和液冷媒が共存し、そしてレシーバ(3)内に蓄えられている飽和液冷媒が過冷却器(4)の入口部に流入してくる。
請求項1記載の発明では、上記のように、レシーバ(3)で分離された液冷媒を過冷却器(4)にて過冷却するようにした冷凍装置においては、サイクル運転条件の変動に関係することなく、サイクル内封入冷媒量が正規量であれば、常に、レシーバ(3)内に蓄えられている飽和液冷媒が過冷却器(4)の入口部に流入してくる点に着目して、
レシーバ(3)の下流であって、かつ過冷却器(4)の入口における入口冷媒温度と、過冷却器(4)の出口冷媒温度とを検出し、この両検出冷媒温度の差に基づいて冷媒過冷却度を算出し、この冷媒過冷却度が設定値以下に減少すると、冷媒洩れであると判定するものである。
【0009】
このような技術的手段を採用することにより、請求項1記載の発明では、冷媒量が正規量であるときは、レシーバ(3)内に形成される気液界面により、前記両検出冷媒温度の差である冷媒過冷却度が安定的にほぼ所定値に維持されることを利用して、サイクル運転条件の変動に影響されることなく、冷媒量が正規量であることを確実に検出できるため、冷媒洩れの誤検出が生じない。
【0010】
一方、レシーバ(3)内に液冷媒が溜まらない程、冷媒量が減少したときには、前記両検出冷媒温度の差である冷媒過冷却度が確実に所定値以下に減少するので、これを検出して的確に冷媒洩れを検出できる。
また、請求項2および3記載の発明においても、同様にレシーバ(3)を備えた冷凍装置において、冷媒量の正常時と減少時とで、両温度センサ(7a、7b)の検出冷媒温度差に確実に変化を与えることができるので、的確に冷媒洩れを検出できる。
【0011】
さらに、上記に加えて、請求項4記載の発明では、設定値として、第1の設定値(t1)とこの第1の設定値(t1)より小さい第2の設定値(t2)とを設け、前記温度差が第1の設定値(t1)より減少したとき、制御手段(11)により冷媒洩れ警告手段(12)を作動させ、前記温度差が第2の設定値(t2)より減少したとき、制御手段(11)により圧縮機(1)を停止させることを特徴としている。
【0012】
これにより、冷媒洩れの警告表示と圧縮機(1)の作動停止とを冷媒量の減少程度に対応して2段階に行うことができ、冷媒洩れの警告表示に基づく処置がなされない場合にも、圧縮機(1)の故障を未然に防止できる。
また、請求項5記載の発明では、設定値として、前記第1の設定値(t1)より大きい第3の設定値(t3)を設け、
前記温度差が前記第3の設定値(t3)より増加したとき、制御手段(11)により冷媒過充填警告手段(13)を作動させることを特徴としている。
【0013】
これにより、冷媒過充填の警告も適切に行うことができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態を示すもので、本例は車両空調用の冷凍サイクルを示している。前述の図1の説明と重複する説明は省略する。圧縮機1は電磁クラッチ8を介して図示しない車両走行用エンジンにより駆動される。
【0015】
図1では、図面作成上の便宜のため、過冷却器4を冷却ファン9の送風流路からずれた位置に配置しているが、実際は、凝縮器2と過冷却器4は、冷却ファン9の送風流路に設置されて、ともに冷却ファン9の送風空気(冷却流体)により冷却されるようになっている。
ここで、凝縮器2より過冷却器4の方が冷媒温度が低いため、冷却ファン9の送風流路において空気上流側に過冷却器4が位置し、空気下流側に凝縮器2が位置するように、この両者2、4は送風流路に直列配置してある。
【0016】
そして、過冷却器4の入口側に、レシーバ3から流入する飽和液冷媒の温度を検出する第1の温度センサ7aが設置され、過冷却器4の出口側に、過冷却器4で過冷却された液冷媒の温度を検出する第2の温度センサ7bが設置されている。ここで、第1、第2の温度センサ7a、7bとしては、サーミスタのように温度に応じて抵抗値等の電気的物理量が変化する感温素子を用いる。
【0017】
蒸発器6には送風ファン10により空調空気が送風され、この送風空気は蒸発器6にて冷却されて冷風となり、この冷風は車室内へ吹き出して車室内の冷房を行う。
上記第1、第2の温度センサ7a、7bの検出信号は制御装置(制御手段)11に入力されるようになっており、この制御装置11は電子回路から構成されるもので、第1の演算回路11aと第2の演算回路11bとを有している。第1の演算回路11aは、第1の温度センサ7aの検出温度(飽和冷媒温度)T1と、第2の温度センサ7bの検出温度(過冷却液冷媒温度)T2との温度差(T1−T2)と、第1の設定値t1(例えば、5°C)とを比較して出力を出し、警告表示器12の作動を制御するものである。ここで、警告表示器12としては、車室内の運転席近傍に配設された表示ランプ、あるいは警告ブザー等の機器を使用することができる。
【0018】
そして、第2の演算回路11bは、第1の温度センサ7aの検出温度(飽和冷媒温度)T1と、第2の温度センサ7bの検出温度(過冷却液冷媒温度)T2との温度差(T1−T2)と、第2の設定値t2(t2<t1、例えば、2°C)とを比較して出力を出し、電磁クラッチ8の作動を制御するものである。
次に、上記構成において第1実施形態の作動を説明する。電磁クラッチ8に通電され、この電磁クラッチ8が連結状態になると、圧縮機1が自動車エンジンに連結されて、圧縮機1が作動して冷媒を吸入、圧縮する。そして、圧縮機1から吐出されたガス冷媒が凝縮器2にて冷却され凝縮する。
【0019】
この凝縮器2から流出した冷媒の気液はレシーバ3にて分離され、このレシーバ3で分離された液冷媒(飽和液冷媒)は過冷却器4に流入し、ここで過冷却される。この過冷却器4で過冷却された液冷媒は温度式膨張弁5で減圧されて低圧の気液2相状態となり、この冷媒は蒸発器6にて蒸発し、この蒸発器6で蒸発したガス冷媒が再度、圧縮機1に吸入される。
【0020】
この冷凍装置においては、レシーバ3で分離された液冷媒を過冷却器4にて過冷却することにより、蒸発器6入口、出口間の冷媒エンタルピ差を拡大して、蒸発器6での冷却能力(冷房能力)を増大している。そして、この冷凍装置においては、レシーバ3が凝縮器2と過冷却器4との間に介在されることにより、過冷却器4の入口冷媒の状態はサイクル内封入冷媒量が正規量であれば、常に飽和液冷媒となる。
【0021】
つまり、サイクル内封入冷媒量が正規量であれば、レシーバ3内に常に冷媒の気液界面が形成されているので、レシーバ3内には飽和ガス冷媒と飽和液冷媒が共存し、そしてレシーバ3内に蓄えられている飽和液冷媒が過冷却器4の入口部に流入してくる。
上記のように、レシーバ3で分離された液冷媒を過冷却器4にて過冷却するようにした冷凍装置においては、サイクル運転条件の変動に関係することなく、サイクル内封入冷媒量が正規量であれば、常に、レシーバ3内に蓄えられている飽和液冷媒が過冷却器4の入口部に流入してくる。
【0022】
従って、この種の冷凍装置においては、過冷却器4の入口冷媒温度T1と、出口冷媒温度T2との温度差(T1−T2)(換言すれば、過冷却器4の出口冷媒の過冷却度)は図2に示すような関係となる。
すなわち、図2の縦軸は上記温度差(T1−T2)をとり、横軸はサイクル内冷媒封入量をとったものであり、サイクル内封入冷媒量が正規量であれば、常に、レシーバ3内に飽和液冷媒が蓄えられているため、上記温度差(T1−T2)は所定値t0 に維持される。従って、サイクル内封入冷媒量が図2に示す正規量G2とG3の範囲内にあるとき(正常時)に、誤って冷媒不足と判定して警告表示してしまう恐れはない。
【0023】
しかし、サイクル内封入冷媒量が次第に減少して、G2まで減少すると、レシーバ3内の飽和液冷媒がなくなり、レシーバ3内がガス冷媒のみとなる。
すると、過冷却器4内に気液2相状態の冷媒が流入するようになる。この結果、過冷却器4の出口冷媒温度T2が上昇し、温度差(T1−T2)、すなわち過冷却度が減少する。
【0024】
そこで、本実施形態では、図2に示す温度差(T1−T2)とサイクル内封入冷媒量との関係に着目して、過冷却器4の入口冷媒温度T1と、出口冷媒温度T2とを温度センサ7a、7bにて検出し、この両検出冷媒温度の差(T1−T2)に基づいて冷媒過冷却度を算出し、この冷媒過冷却度が上記所定値t0 より若干量小さい第1の設定値t1より減少すると、冷媒洩れであると判定する。
【0025】
つまり、温度センサ7a、7bの検出信号が入力される制御装置11において、第1の演算回路11aが、第1の温度センサ7aの検出温度(飽和冷媒温度)T1と、第2の温度センサ7bの検出温度(過冷却液冷媒温度)T2との温度差(T1−T2)と、第1の設定値t1(例えば、5°C)とを比較して、温度差(T1−T2)がt0 に維持されている間は、サイクル内封入冷媒量が正規量であると判定する。
【0026】
しかし、サイクル内封入冷媒量が図2の所定量G2より減少して、温度差(T1−T2)が第1の設定値t1の5°Cより減少すると、第1の演算回路11aがこれを判定して出力を出し、警告表示器12を作動させる。例えば、警告表示器12を構成するランプを点滅または点灯することにより、運転者(乗員)に対して、サイクル内封入冷媒量の減少を警告、表示する。
【0027】
この警告表示器12の作動による警告表示を行った後にも、冷凍装置の運転が継続されて、サイクル内封入冷媒量がさらに減少して、所定量G1(G1<G2)より減少すると、温度差(T1−T2)が、第1の設定値t1より小さい第2の設定値t2より減少する。すると、制御装置11において、第2の演算回路11bが、温度差(T1−T2)と第2の設定値t2(例えば、2°C)とを比較して、出力を出し、電磁クラッチ8の通電を遮断する。
【0028】
これにより、電磁クラッチ8が開放状態となり、圧縮機1が停止するため、圧縮機1の潤滑不足による故障を防止できる。
なお、圧縮機1の始動直後の過渡時には、温度センサ7a、7bの検出信号が実際のサイクル内冷媒封入量に対応したものにならない場合が多いので、圧縮機1の始動直後(電磁クラッチ8のON直後)の所定時間(例えば、2分間程度)は冷媒不足の検出を禁止するようにするとよい。このためには、圧縮機1の始動(電磁クラッチ8のON)と連動して始動するタイマーを設けて、このタイマーの出力により圧縮機1の始動から所定時間経過後に、制御装置11の作動が開始されるようにすればよい。
(第2実施形態)
図3は冷媒の過充填をも警告表示できるようにした第2実施形態を示すもので、サイクル内封入冷媒量が過充填され、レシーバ3内が液冷媒で充満するようになると、サイクル高圧が上昇し冷媒凝縮温度が上昇するので、図2の特性図に示すように、レシーバ3内に液冷媒が充満する所定量G3よりサイクル内封入冷媒量が増加すると、温度差(T1−T2)が前記所定値t0 より増加する。
【0029】
第2実施形態では、冷媒の過充填時には、温度差(T1−T2)が前記所定値t0 より若干量大きい第3の設定値t3より増加することを第3の演算回路11cにより判定して、冷媒過充填の警告表示器13を作動させて、冷媒過充填を警告表示するものである。他の点は第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
図4は第3実施形態を示すもので、圧縮機1の冷媒吐出側とレシーバ3の冷媒入口側との間に、2つの凝縮器2、4aを並列接続するとともに、この2つの凝縮器2、4aを送風ファン9(図1参照)の空気流路に対して直列配置する。
【0030】
このような構成によれば、レシーバ3内に飽和液冷媒と飽和ガス冷媒の気液界面が形成されているので、空気上流側(風上側)の凝縮器4aでは熱交換前の低温空気により冷媒が冷却されることにより、冷媒の冷却量が大となり、凝縮器4aの出口部では冷媒が過冷却された状態となる。
一方、空気下流側(風下側)の凝縮器2では、熱交換後の高温空気により冷媒が冷却されることにより、冷媒の冷却量が小となり、凝縮器2の出口部では冷媒がある程度の乾き度を持った気液2相状態となる。つまり、空気上流側の凝縮器4aからの過冷却冷媒と空気下流側の凝縮器2からの気液2相冷媒とがレシーバ3内で混合されて、レシーバ3内に飽和液冷媒と飽和ガス冷媒の気液界面が形成される。
【0031】
そして、上記凝縮器2、4aの出口部での冷媒状態は、サイクル内封入冷媒量が正規量であって、レシーバ3内に飽和液冷媒が蓄えられている間は維持される。従って、空気下流側の凝縮器2の出口冷媒温度T1と空気上流側の凝縮器4aの出口冷媒温度T2との温度差(T1−T2)は、サイクル内冷媒封入量に対して図2に示す関係となる。
【0032】
それ故、本例においても、2つの凝縮器2、4aの出口冷媒温度T1、T2を温度センサ7a、7bにより検出して、その検出信号を制御装置11に入力して温度差(T1−T2)を算出し、この温度差(T1−T2)と第1、第2、第3の設定値t1、t2、t3とを比較することにより、冷媒不足、冷媒過充填を良好に検出できる。
(第4実施形態)
図5は第4実施形態を示すもので、凝縮器2として、蛇行状に屈曲させた複数のチューブ2a、2bを並列接続するとともに、その複数のチューブ2a、2bの通路長さを異ならせた凝縮器を用いている。この凝縮器2では図5の紙面垂直方向に冷却空気が流れるようになっており、各チューブ2a、2bは周知のアルミニュウム押し出し材で成形された偏平多穴チューブからなり、各チューブ2a、2bの間には熱交換促進用のコルゲートフィン2cが接合されている。
【0033】
この凝縮器2によれば、通路長さの長い方のチューブ2aの冷却量が大となり、このチューブ2aの出口では冷媒が過冷却された状態となる。逆に、通路長さの短い方のチューブ2bの冷却量が小となり、このチューブ2bの出口では、冷媒が乾き度を持った気液2相状態となる。
以上により、本例においても、第3実施形態と同様に、長さの短いチューブ2bの出口冷媒温度T1と長さの長いチューブ2aの出口冷媒温度T2との温度差(T1−T2)は、サイクル内冷媒封入量に対して図2に示す関係となる。
【0034】
従って、第4実施形態においても、上記温度差(T1−T2)に基づいて冷媒不足、冷媒過充填を良好に検出できる。
(第5実施形態)
図6は第5実施形態を示すもので、図4の第3実施形態を変形したものである。本例では、空気下流側の凝縮器2の出口側にレシーバ3を接続するとともに、このレシーバ3の出口に空気上流側の凝縮器4aの出口を接続している。従って、空気上流側の凝縮器4aの出口冷媒とレシーバ3出口からの冷媒とが混合した後に、この混合冷媒が温度式膨張弁5に流入するようになっている。
【0035】
本例においても、空気下流側の凝縮器2の出口側にレシーバ3を設けることにより、このレシーバ3内に液冷媒が溜まっている間は、空気下流側凝縮器2の出口冷媒温度T1と空気上流側凝縮器4aの出口冷媒温度T2との温度差(T1−T2)は、サイクル内冷媒封入量に対して図2に示す関係となる。
従って、第5実施形態においても、上記温度差(T1−T2)に基づいて冷媒不足、冷媒過充填を良好に検出できる。
(第6実施形態)
図7は第6実施形態を示すもので、圧縮機1の冷媒吐出側に2つの凝縮器2、4aを並列接続するとともに、この2つの凝縮器2、4aを送風ファン9(図1参照)の空気流路に対して直列配置する。空気下流側の凝縮器2の出口側にレシーバ3を接続し、このレシーバ3の出口を空気上流側の凝縮器4a内において冷媒下流側の冷媒流路に接続する。
【0036】
つまり、空気上流側の凝縮器4aの冷媒流路の上流側においては、圧縮機1から吐出された過熱ガス冷媒が冷却されて凝縮し、気液2相状態となり、そして、凝縮器4aの冷媒流路の下流側において、この気液2相冷媒とレシーバ3の出口から流出した飽和液冷媒とが混合して流れ、この混合冷媒が凝縮器4aの冷媒流路の下流側部分にて更に冷却されて過冷却される。
【0037】
そして、凝縮器2、4aの出口部での上記冷媒状態は、サイクル内封入冷媒量が正規量であって、レシーバ3内に飽和液冷媒が蓄えられている間は維持される。従って、第6実施形態においても、空気下流側の凝縮器2の出口冷媒温度T1と空気上流側の凝縮器4aの出口冷媒温度T2との温度差(T1−T2)は、サイクル内冷媒封入量に対して図2に示す関係となる。
【0038】
また、第6実施形態では、凝縮器4aの冷媒下流側分が図1の第1実施形態における過冷却器4と同等の作用を果たしているので、レシーバ3出口の冷媒温度T1′を温度センサ7a′により検出して、温度差(T1′−T2)に基づいて冷媒の過不足を検出するようにしてもよい。
(第7実施形態)
図8は第7実施形態を示すもので、圧縮機1の冷媒吐出側に、空気下流側の凝縮器2、レシーバ3、膨張弁5、および蒸発器6からなる回路と、空気上流側の凝縮器4a、膨張弁5a、および蒸発器6aからなる回路とを並列接続している。この第7実施形態においても、レシーバ3内に液冷媒が溜まっている間は、空気上流側の凝縮器4aにおいて冷媒を過冷却できるので、空気下流側の凝縮器2の出口冷媒温度T1と空気上流側の凝縮器4aの出口冷媒温度T2との温度差(T1−T2)は、サイクル内冷媒封入量に対して図2に示す関係となる。
【0039】
従って、この温度差(T1−T2)に基づいて冷媒の過不足を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す冷凍サイクル図である。
【図2】本発明の第1実施形態の作動説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す電気的ブロック図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す冷凍サイクル図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示す冷凍サイクル図である。
【図6】本発明の第5実施形態を示す冷凍サイクル図である。
【図7】本発明の第6実施形態を示す冷凍サイクル図である。
【図8】本発明の第7実施形態を示す冷凍サイクル図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、3…レシーバ、2、4a…凝縮器、4…過冷却器、
5、5a…温度式膨張弁、6、6a…蒸発器、
7a、7b…第1、第2の温度センサ、11…制御装置、
12…冷媒洩れの警告表示器、13…冷媒過充填の警告表示器。
Claims (5)
- 冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機(1)と、
この圧縮機(1)から吐出されたガス冷媒を冷却し凝縮する凝縮器(2)と、
この凝縮器(2)から流出した冷媒の気液を分離するレシーバ(3)と、
このレシーバ(3)で分離された液冷媒を過冷却する過冷却器(4)と、
この過冷却器(4)で過冷却された液冷媒を減圧する減圧手段(5、5a)と、
この減圧手段(5、5a)で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器(6、6a)とを備え、
この蒸発器(6、6a)で蒸発したガス冷媒を前記圧縮機(1)に吸入させるようにした冷凍装置において、
前記レシーバ(3)の下流であって、かつ前記過冷却器(4)の入口における入口冷媒温度を検出する第1の温度センサ(7a)と、
前記過冷却器(4)の出口冷媒温度を検出する第2の温度センサ(7b)と、
前記第1、第2の温度センサ(7a、7b)の検出信号が入力され、前記過冷却器(4)の入口冷媒温度と出口冷媒温度との温度差を算出し、この温度差が設定値より減少したとき冷媒洩れであると判定する制御手段(11)とを備えることを特徴とする冷凍装置。 - 冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機(1)と、
冷却流体の流れ方向の下流側に設置され、前記圧縮機(1)から吐出されたガス冷媒を冷却し凝縮する冷却流体下流側の凝縮器(2)と、
冷却流体の流れ方向の上流側に設置され、前記圧縮機(1)から吐出されたガス冷媒を冷却し凝縮、過冷却する冷却流体上流側の凝縮器(4a)と、
少なくとも前記冷却流体下流側の凝縮器(2)の出口側、または前記両凝縮器(2、4a)の出口側に設けられ、冷媒の気液を分離するレシーバ(3)と、
このレシーバ(3)の出口側、またはこのレシーバ(3)の出口側および前記冷却流体上流側の凝縮器(4a)の出口側に設けられ、冷媒を減圧する減圧手段(5、5a)と、
この減圧手段(5、5a)で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器(6、6a)とを備え、
この蒸発器(6、6a)で蒸発したガス冷媒を前記圧縮機(1)に吸入させるようにした冷凍装置において、
前記レシーバ(3)の上流であって、かつ前記冷却流体下流側の凝縮器(2)の出口における出口冷媒温度を検出する第1の温度センサ(7a)と、
前記冷却流体上流側の凝縮器(4a)の出口冷媒温度を検出する第2の温度センサ(7b)と、
前記第1、第2の温度センサ(7a、7b)の検出信号が入力され、前記冷却流体下流側の凝縮器(2)の出口冷媒温度と前記冷却流体上流側の凝縮器(4a)の出口冷媒温度との温度差を算出し、この温度差が設定値より減少したとき冷媒洩れであると判定する制御手段(11)とを備えることを特徴とする冷凍装置。 - 冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機(1)と、
この圧縮機(1)から吐出されたガス冷媒を冷却し凝縮する凝縮器(2)と、
この凝縮器(2)から流出した冷媒の気液を分離するレシーバ(3)と、
このレシーバ(3)で分離された液冷媒をを減圧する減圧手段(5、5a)と、
この減圧手段(5、5a)で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器(6、6a)とを備え、
この蒸発器(6、6a)で蒸発したガス冷媒を前記圧縮機(1)に吸入させるようにした冷凍装置において、
前記凝縮器(2)に、冷媒が流れる通路を長くしたチューブ(2a)と冷媒が流れる通路を短くしたチューブ(2b)とを設け、
さらに、前記レシーバ(3)の上流であって、かつ前記通路長さの短いチューブ(2b)の出口における出口冷媒温度を検出する第1の温度センサ(7a)と、
前記通路長さの長いチューブ(2a)の出口冷媒温度を検出する第2の温度センサ(7b)と、
前記第1、第2の温度センサ(7a、7b)の検出信号が入力され、前記両チューブ(2a、2b)の出口冷媒温度の温度差を算出し、この温度差が設定値より減少したとき冷媒洩れであると判定する制御手段(11)とを備えることを特徴とする冷凍装置。 - 前記設定値として、第1の設定値(t1)とこの第1の設定値(t1)より小さい第2の設定値(t2)とを設け、
前記温度差が前記第1の設定値(t1)より減少したとき、前記制御手段(11)により冷媒洩れ警告手段(12)を作動させ、
前記温度差が前記第2の設定値(t2)より減少したとき、前記制御手段(11)により前記圧縮機(1)を停止させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の冷凍装置。 - 前記設定値として、前記第1の設定値(t1)より大きい第3の設定値(t3)を設け、
前記温度差が前記第3の設定値(t3)より増加したとき、前記制御手段(11)により冷媒過充填警告手段(13)を作動させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍装置。
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