JP3601108B2 - 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電子写真法、静電記録法等において形成される静電潜像を現像するために使用される静電荷像現像用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子複写機等で使用される現像剤は、その現像工程において、例えば静電荷像が形成されている感光体等の像担持体に一旦付着され、次に転写工程において感光体から転写紙に転写された後、定着工程においてコピー紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形成される静電荷像を現像するための現像剤として、キャリアとトナーからなる2成分系現像剤及びキャリアを必要としない1成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナー)が知られている。
【0003】
該現像剤に含有されるトナーとしては、正帯電性トナー、負帯電性トナーがあり、従来よりトナーに正帯電性を付与する添加剤としては、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩等トナーへの添加剤としての帯電制御剤やキャリアに所定の帯電性を付与するコーティング剤等が知られており、一方、負帯電性を付与するものとしては、含金アゾ染料等の帯電制御や無機微粉末、有機微粉末等が知られている。又、2成分系現像剤の場合には、適当なコーティング剤でコートしたキャリアを用いてトナーの帯電性を制御することも知られている。
【0004】
更に、トナーの流動特性、帯電特性等を改善する目的でトナー粒子と各種金属酸化物等の無機微粉末を混合して使用する方法が提案されており、また必要に応じて該無機微粉末表面の疎水性、帯電特性等を改質する目的で特定のシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、シリコーンオイル、脂肪酸等で処理する方法、特定の樹脂でコートする方法なども提案されている。前記無機微粉末としては、例えば酸化チタン、酸化硅素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化錫等が挙げられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来の無機微粉末は、粒度分布によってはトナーへの流動性付与効果及び帯電付与効果等の性能が必ずしも満足できるものではなかった。同種の微粉末を用いてトナー化し、有機光導電体などの感光体を装着した複写機でトナー性能を評価しても、有るものは感光体を傷つけて画像欠陥を引き起こすのに対し、有るものは無傷であり画像上も問題なく、ロットの違いや、同一ロットでも保存期限の違いなどでトナー性能の異なることが問題となっていた。これらの問題は感光体のクリーニングが、少なくとも弾性ゴムブレードにより行われる場合に特に顕著である。
【0006】
従って、本発明の第1の目的は、画像濃度、カブリが良好で、階調性に優れ、ハケスジ、欠け、フィルミング、スジ状画像欠陥等の画像欠陥がない高画像、高画質の複写物が得られるトナーを提供することにある。第2の目的は、繰り返し連続的にコピー、印刷した場合にも画像・画質が安定し、機内飛散が少なく、トナー消費量が安定するなど耐久性能に優れたトナーを提供することにある。第3の目的は、高温度で長時間貯蔵保存した場合でも、トナーが固まらずに安定したトナー補給が出来、画像濃度、カブリが良好なトナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討した結果、同種の無機微粉末でも、乾式レーザー回折粒度分布測定法による粒度分布が異なっていたり嵩密度が異なっていることがトナー性能に差を及ぼす要因のひとつであることを見い出し、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は、感光体上に形成される静電荷像を現像するための静電荷像現像用トナーであって、該静電荷像現像用トナーが、少なくとも樹脂および着色剤からなるトナー粒子、並びにレーザー回折による乾式粒度分布測定法で粒度分布が、10μm以下にメインピークを有し、10μm以上にピークを持たず、且つ嵩密度が62〜200g/lである無機微粉末を2種類以上含有し、該無機微粉末としてBET比表面積(S1)が20〜80m 2 /gの無機微粉末およびBET比表面積(S2)が50〜500m 2 /gの無機微粉末を含有し、S1<S2であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【0008】
【作用】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用しうる樹脂成分としては、静電荷像現像用トナーに適した公知の種々のものが使用できる。例えば、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体及びスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体及びスチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体等があるが、本発明に用いるのに特に好ましい樹脂としてはスチレン系樹脂、飽和もしくは不飽和ポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂等が挙げられる。また、上記樹脂は単独に使用するに限らず、2種以上を併用することもできる。更にまた、特公昭51−23354号公報、特公昭50−44836号公報に記載されている架橋系バインダー樹脂、或いは特公昭55−6895号公報、特公昭63−32180号公報に記載されている非架橋系バインダー樹脂も使用できる。
【0009】
トナー粒子のフロー軟化点(Tm)としては80〜150℃程度が良く、更には90〜140℃が望ましい。80℃未満では紙への定着温度は低くて良好であるが、ホットオフセットが発生しやすく、またトナーが現像槽内部で破砕されやすくなりキャリア表面、穂立ち規制板にトナーが固着するスペント現象が発生し、帯電特性の悪化を引き起こし、ひいては現像剤の耐久性能の悪化を招き問題がある。また、150℃より高いと定着紙への定着温度が高く、またトナー粉砕性が悪い等の問題がある。
【0010】
トナー粒子のガラス転移温度は45〜70℃以上が好ましく、45℃未満では40℃の高温で長時間トナーを放置した場合にトナーの固い凝集あるいは固着を招く等保存安定性が悪く、また外添工程でトナー凝集物を生成しやすい。更に篩別装置のスクリーン、側壁等に付着し凝集物を生成しやすく、更にまたトナーを現像機内で長時間使用した場合、現像機内の軸受け、穂立ち規制板等の部位に固着したりするなどの使用上の問題がある。また70℃以上では紙への定着温度が高く、トナーの粉砕性が悪い等の問題がある。
【0011】
本発明で使用するトナー粒子の各試験方法を以下に説明する。
[フロー軟化温度(Tm)]
フローテスター((株)島津製作所製CFT−500)において、試料1gをノズル1mm×10mmのダイ、荷重30kg、予熱時間50℃で5分、昇温速度を3℃/分の条件下で行い、フロー開始から終了までの距離の中間点の温度をフロー軟化点(Tm)とする。
[ガラス転移温度(Tg)]
示差熱分析((株)島津製作所製DTA−40)において、昇温速度10℃/分の条件で測定した曲線の転移(変曲)開始部に接線を引き、その交点温度をガラス転移温度とする(Tg)。
【0012】
本発明で用いる着色剤としては、従来から用いられているものであれば特に制限されるものではなく、任意の適当な顔料または染料が使用できる。例えば、酸化チタン、亜鉛華、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、紺青、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハイザイエローG、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクドリン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、アントラキノン染料、モノアゾ及びジスアゾ系染顔料などを相当するトナーの色に着色剤を単独または混合して用いる。着色料の含有量は、現像により可視像を形成することが出来るようなトナーを着色するのに十分な量あれば良く、例えば樹脂100重量部に対して1〜20重量部とするのが好ましい。
【0013】
この他、必要に応じてトナー熱特性、物理特性を改善する目的で、助剤を少量添加しても良く、例えば、ポリアルキレンワックス、パラフィンワックス、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、金属石鹸等が使用できる。その添加量は、トナー粒子100重量部に対して0.01〜10重量部が望ましい。
更にこの他、トナーの帯電性を調整する目的で、正荷電性トナーの場合にはニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン系化合物、イミダゾール化合物等の公知の帯電制御剤、負荷電性トナーの場合には含金アゾ系染料、サリチル酸金属錯体及びアルキルサリチル酸金属錯体、カーリックスアレーン化合物体等の公知の帯電制御剤を適量添加しても良い。その添加量は樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部程度が望ましい。
尚、本発明は正荷電性帯電制御剤を使用する際には有効に作用し、更には4級アンモニウム塩系帯電制御剤を使用する際により効果的に作用する。
【0014】
本発明でトナーと混合する外添剤としては、少なくともレーザー回折法による粒度分布が20μm以下、好ましくは10μm以下にメインピークを有し、100μm以上にピークを持たず、かつ嵩比重が200g/l以下の無機微粉末が2種類以上使用される。このような条件を満足しない場合には、ウレタンゴムなどの弾性ブレードクリーニング部位等で有機光導電体の感光体の円周方向に筋状の傷をつける為、傷の隙間に無機微粉末または無機微粉末を含有したトナーが埋まり込んで、ひいてはコピー状に幅0.01〜1.0mm、長さ±0.1〜10mm程度の細い筋が生じ画像欠陥を引き起こす(以降筋状画像欠陥と称する)等、好ましくない。
【0015】
本発明に使用する上記の無機微粉末は、窒素吸着法(BET)による比表面積が20m/g以上であることが好ましく、更にはメインピーク箇所によって以下に示すように大きく2タイプに分けることが出来る。
即ち、BETによる比表面積(S1)が20〜80m/g以上の比較的粗い無機微粉末は、トナーの耐ブロッキング性を向上し、トナー補給容器(ホッパー、カートリッジ、ボトルなど)から現像槽への補給性を増し、現像槽内でのトナー粒子同士の凝集抑制、機械的衝撃緩和によるトナーの微粉砕化抑制、及びキャリアへの付着現象であるスペントの抑制、並びにクリーニングブレード部で残存トナーを押圧することにより発生する感光体へのフィルミング、スジ状画像欠陥を防止するなどの効果があり、これらの効果により貯蔵安定性に優れ、45℃程度の高温で貯蔵された後に複写機に使用しても、連続複写で画像劣化が起こりにくいなど耐久性能が向上する。
【0016】
BET値の比表面積(S2)が50〜500m/gの比較的細かい無機微粉末は、トナー流動性の改善、及び現像剤搬送性向上などの効果があり、これらの効果によりトナーの補給性が優れ、画像部が均一で良好であるなど高品質コピーが得られ、粗めの無機微粉末と細かめの無機微粉末とを併用すると、両者の効果が同時に発揮されてトナー性能が向上し、コピー画質を良化する事が出来好ましい。
このような無機微粉末を使用する場合には、S1<S2であることが好ましい。
【0017】
無機微粉末のコアとしては、公知の湿式法或いは乾式法で作成されるチタン、アルミニウム、硅素、マグネシウム、及び亜鉛からなる群より選択される1種以上の酸化物である無機微粉末より選択されて使用でき、好ましくはチタン、アルミニウム、硅素の酸化物の無機微粉末が好適である。更に好ましくは、硅素酸化物である。
【0018】
無機微粉末は、帯電制御、疎水化等の目的で、公知の処理剤であるシランカップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理しても良い。シランカップリング剤の具体例としては、オルガノアルコキシシラン(メトキシトリメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、トリメトキシメチルシラン、エトキシトリメチルシランなど)、オルガノクロルシラン(トリクロルメチルシラン、ジクロルジメチルシラン、クロルトリメチルシラン、トリクロルエチルシラン、ジクロルジエチルシラン、クロルトリエチルシラン、トリクロルフェニルシランなど)、オルガノシラザン(トリエチルシラザン、トリプロピルシラザン、トルフェニルシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザンなど)、オルガノジシラザン、オルガノシラン等があり、これらは、1種或いは2種以上の混合物で用いられている。シランカップリング剤として好ましくは、オルガノクロルシラン、オルガノシラザンである。
【0019】
シリコーンオイルの具体例としてはジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、変性シリコーンオイル等が知られており、これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられ、必要に応じ架橋剤や熱処理によりシリコーンオイルを硬化させてもよい。
無機微粉末の表面処理剤としてはシランカップリング剤またはシリコーンオイルが好ましく、効果としては疎水性機能を付与して環境依存性を改善すると共に、トナーの流動性改善機能に優れている。
【0020】
本発明の無機微粉末は主として外添剤として使用され混合量は、トナー100重量部に対して0.001〜5重量部が好ましく、更には0.005〜3重量部が好適である。無機微粉末が0.001重量部未満だと流動性改善効果が無く、また5重量部より多いと遊離した無機微粉末により感光体にフィルミングが発生したり、キャリアに付着したりして帯電機能劣化等の障害を引き起こし好ましくなく、更にまた正荷電性トナーの場合には帯電量の著しい低下を招き、カブリの悪化、トナー飛散量の増大を引き起こし問題があり、負荷電性トナーの場合には帯電量の著しい上昇を招き、画像濃度低下を引き起こし問題がある。
【0021】
この他、トナーの外添剤として抵抗調整剤、研磨剤、帯電調整剤などの目的で、公知のマグネタイト、フェライト、導電性チタン、酸化アンチモン、酸化錫、酸化セリウム、ハイドロタルサイト類化合物、アクリル、ポリエチレン、シリコーン等の樹脂微粉末を適量混合しても良く、好ましくはトナー100重量部に対して0.005〜5重量部である。
尚、無機微粉末のBET比表面積は市販されている窒素吸着によるBET比表面積測定装置を用いて測定することが出来、例えば(株)島津製作所製流動式比表面積装置(フローソーブ2300型)などがある。
【0022】
レーザー回折法による粒度分布測定では、例えば市販されているHELOS&RODOS(ドイツ:sympatec GmbH社製)の乾式法(測定条件:焦点距離100mm、分散圧2bar、測定時間2秒)により測定することが出来る。
嵩比重は、例えば250〜500mlのメスシリンダーにサンプルを10g静かに加え、5分間静置後サンプルの占める体積を求めることにより測定することが出来る。
【0023】
なお、本発明においては、種類、粒度分布、比表面積、抵抗値、表面処理剤、または嵩比重等が異なる場合は異種の無機微粉末であるとする。
また、本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合すれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、100:1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、これらの表面に公知のシリコーン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、スチレン樹脂など、或いはこれら樹脂の混合物をコーティングしたものも好適に使用できる。
【0024】
尚、本発明は正荷電性トナーとフッ素樹脂またはシリコーン樹脂コートされたキャリアを混合した現像剤を使用する際に有効に作用する。
また、本発明トナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは非磁性トナーとしても用いることが出来る。
【0025】
トナー粒子の製造方法は、従来から用いられている各種トナー製造法が適用できるが、例えば一般的な例としては、まず樹脂、着色剤、ワックス、帯電制御剤等を公知の混合機で均一に分散混合し、次いで混合物を密閉式ニーダー或いは1軸または2軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕し、分級すればよい。混練機は連続生産できる等の優位性から近年は1軸または2軸の押出機が主流であり、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、池貝社製PCM型2軸押出機、ブス社製コニーダー等が良い。
【0026】
トナーの平均粒径は、3〜20μmが好適である。
更にトナーに外添処理するには、分級トナーと外添剤をスーパーミキサー、ヘンシェルミキサー等の高速撹拌機等で撹拌混合すれば良く、必要に応じスタート現像剤用トナーと補給用トナーの使用する外添剤の種類、添加量を違えても良い。
【0027】
本発明のトナーでは、例えばトナーに無機微粉末を添加して撹拌混合すれば良く、撹拌する回転数、時間、羽根形状などの混合条件はトナー性能に合わせて適宜決めればよい。また、無機微粉末は、凝集を少なくするために外添作業で使用する前に予め解砕処理を施しておくと更によい。更にまた、それぞれの外添剤の機能を十分発揮する為には、例えば、まず粗い無機微粉末をトナーに充分に固定化し、その後更に細かい無機微粉末を添加して撹拌混合して固定化すればよい。また、トナー外添後、浮遊した外添剤がトナー中に存在する場合には、必要に応じ振動篩い等で除去すれば良い。
2成分系のスタート用現像剤は、上記までの工程で得られたトナーとキャリアをボールミル、V型混合器等で所定時間まで混合撹拌して作成することが出来る。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例により何等制限されるものではない。
尚、下記実施例中、単に「部」とあるものは何れも「重量部」を意味するものとする。
トナーの外添工程前までは次の要領で黒色トナーを得た。
【0029】
【表1】
・スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体 100部
・着色剤 カーボンブラック MA100 6部
(三菱化学社製)
・ポリアルキレン ビスコール550P 2部
(三洋化成工業社製ポリプロピレン)
・帯電制御剤 ボントロンP51 2部
(オリエント化学工業社製4級アンモニウム塩)
【0030】
を配合し、連続2軸押出機を用いて混練、粉砕、分級して、平均粒径10μmの黒色トナーを得た。このトナーのTmは130℃、Tgは60℃であった。
また、外添剤として以下のサンプルを用いた。
【0031】
【表2】
・シリカA:BET 値37m/g、嵩密度133g/l、表面処理剤 オルガノシラザン、コア材 気相法シリカ、レーザー回折法粒度分布を図1に示す
・シリカB:BET 値35m/g、嵩密度174g/l、表面処理剤 オルガノシラザン、コア材 気相法シリカ、レーザー回折法粒度分布を図2に示す
・シリカC:BET 値39m/g、嵩密度257g/l、表面処理剤 オルガノシラザン、コア材 気相法シリカ、レーザー回折法粒度分布を図3に示す
・シリカD:日本アエロジル社製R972、BET 値 108m/g、嵩密度62g/l 、表面処理剤 オルガノクロルシラン、コア材 気相法シリカ、レーザー回折法粒度分布を図4に示す
・シリカE:日本シリカ社製SS70、BET 値42m/g、嵩密度154g/l、表面処理剤 シリコンオイル、コア材 湿式法シリカレーザー回折法粒度分布を図5に示す
・マグネタイト粉末 BET 値 6m/g、嵩密度560g/l
【0032】
<実施例1>
黒色トナー100部に対してシリカA0.15部、シリカD0.15部、マグネタイト粉末0.5部をヘンシェルミキサーで撹拌混合してトナーAを得た。得られたトナーA4部とメチルシリコーン樹脂で表面コートされた平均粒径100μmのフェライト粉キャリア96部を撹拌混合し、現像剤Aを作成した。
次に、この現像剤Aをスタート用現像剤とし、トナーAを補給用現像剤として、有機光導電体を感光体とし、ブレードクリーニング方式で2成分磁気ブラシのコピー速度27枚/分の複写機(シャープ社製SF2027)を用いて、次の耐久性試験、高温保存試験を行った。
【0033】
◇耐久性試験(以下試験(1)という)
温度23〜25℃、湿度50〜60%RHの通常環境下で60,000枚の実写テストを実施した。尚、実写テストに使用した補給トナーは、上記の現像剤に使用したトナーと同じトナーとした。この結果、初期から60,000枚まで画像欠陥が生じず、画像濃度も高く安定したものであり、またコピー白地部の汚れであるカブリの増加もなく、機内のトナー飛散もほとんどなく、耐久性能に優れたトナー及び現像剤だった。
【0034】
◇高温保存試験(以下試験(2)という)
スタート用現像剤と補給用トナーそれぞれをカートリッジに入れ密閉状態にして、温度45℃、湿度50%RHの環境下で10日間保管し、冷却した後、これらの現像剤を用いて温度23〜25℃、湿度50〜60%RHの通常環境下で10,000枚の実写試験をした。この試験の結果、カートリッジ内でトナーが固まることなく安定して補給され、10,000枚実写中でもコピー白地部汚れであるカブリの増加がなく、画像濃度も安定して高く、トナー飛散による機内汚染等も良好であり、高温で長時間曝された後に使用しても、耐久性能、コピー画質安定性に優れた現像剤であった。
【0035】
<実施例2>
黒色トナー100部に対してシリカA0.2部、シリカD0.1部、マグネタイト粉末0.5部をヘンシェルミキサーで撹拌混合してトナーBを得た。その後実施例1と同様にスタート用現像剤を作成し同様の試験(1)、(2)を実施した結果を表1に示すが、実施例1と同様に良好であった。
【0036】
<実施例3>
黒色トナー100部に対してシリカB0.15部、シリカD0.15部、マグネタイト粉末0.5部をヘンシェルミキサーで撹拌混合してトナーCを得た。その後実施例1と同様にスタート用現像剤を作成し同様の試験(1)、(2)を実施した結果を表1に示すが、実施例1、2と同様に良好であった。
【0037】
<実施例4>
黒色トナー100部に対してシリカD0.15部、シリカE0.15部、マグネタイト粉末0.5部をヘンシェルミキサーで撹拌混合してトナーGを得た。その後実施例1と同様にスタート用現像剤を作成し同様の試験(1)、(2)を実施した結果を表1に示すが、試験(2)のカブリが実施例1ないし4に較べるとやや劣るものの、実用上問題はなく、また他の画像欠陥等は特に生じず良好であった。
【0038】
<比較例1>
黒色トナー100部に対してシリカC0.15部、シリカD0.15部、マグネタイト粉末0.5部をヘンシェルミキサーで撹拌混合してトナーDを得た。その後実施例1と同様にスタート用現像剤を作成し同様の試験(1)、(2)を実施した結果を表1に示すが、試験(1)においてコピー枚数10,000枚目迄に大小11ヶ所に及ぶ筋状画像欠陥が発生した。その後コピー枚数を重ねていくごとに多少の筋状画像欠陥が比例的に増殖し、また画像濃度も不安定であり、問題があった。
【0039】
<比較例2>
黒色トナー100部に対してシリカA0.30部、マグネタイト粉末0.5部をヘンシェルミキサーで撹拌混合してトナーEを得た。その後実施例1と同様にスタート用現像剤を作成し同様の試験(1)、(2)を実施した結果を表1に示すが、試験(2)においてトナーが容器内で固まってしまい、トナーが安定して補給されず、更にはカブリに問題があった。
【0040】
<比較例3>
黒色トナー100部に対してシリカD0.30部、マグネタイト粉末0.5部をヘンシェルミキサーで撹拌混合してトナーFを得た。その後実施例1と同様にスタート用現像剤を作成し同様の試験(1)、(2)を実施した結果を表1に示すが、試験(1)、(2)において性能が不安定だった。
【0041】
【表3】
Figure 0003601108
【0042】
【発明の効果】
本発明は、画像濃度、カブリが良好で、階調性に優れ、ハケスジ、欠け、フィルミング、スジ状画像欠陥等の画像欠陥がない高画像、高画質の複写物が得られ、繰り返し連続的にコピー、印刷した場合にも画像・画質が安定し、機内飛散が少なく、トナー消費量が安定するなど耐久性能に優れており、高温度で長時間貯蔵保存した場合でも、トナーが固まらずに安定したトナー補給が出来、画像濃度、カブリが良好なトナーを提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリカAの粒度分布を示す図
【図2】シリカBの粒度分布を示す図
【図3】シリカCの粒度分布を示す図
【図4】シリカDの粒度分布を示す図
【図5】シリカEの粒度分布を示す図

Claims (5)

  1. 感光体上に形成される静電荷像を現像するための静電荷像現像用トナーであって、該静電荷像現像用トナーが、少なくとも樹脂および着色剤からなるトナー粒子、並びにレーザー回折による乾式粒度分布測定法で粒度分布が、10μm以下にメインピークを有し、10μm以上にピークを持たず、且つ嵩密度が62〜200g/lである無機微粉末を2種類以上含有し、該無機微粉末としてBET比表面積(S1)が20〜80m 2 /gの無機微粉末およびBET比表面積(S2)が50〜500m 2 /gの無機微粉末を含有し、S1<S2であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 無機微粉末のうち、少なくとも一種がシランカップリング剤またはシリコーンオイルで処理されたシリカであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 感光体が有機光導電体であることを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 感光体のクリーニングが少なくとも弾性ゴムブレードにより行われる画像形成方法に使用されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 感光体上に形成される静電荷像を静電荷像現像用トナーで現像する画像形成方法であって、該静電荷像現像用トナーが、少なくとも樹脂および着色剤からなるトナー粒子、並びにレーザー回折による乾式粒度分布測定法で粒度分布が、10μm以下にメインピークを有し、10μm以上にピークを持たず、且つ嵩密度が62〜200g/lである無機微粉末を2種類以上含有し、該無機微粉末としてBET比表面積(S1)が20〜80m 2 /gの無機微粉末およびBET比表面積(S2)が50〜500m 2 /gの無機微粉末を含有し、且つS1<S2であり、該感光体が有機光導電体であり、該感光体のクリーニングが少なくとも弾性ゴムブレードにより行われることを特徴とする画像形成方法。
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