JP3595738B2 - 距離検出方法、位置検出方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動局と基地局との間の相対距離及び移動局の位置を検出するのに好適な距離検出方法、位置検出方法及びその装置に関し、特にスペクトラム拡散通信方式の移動体通信システムに好適可能な距離検出方法、位置検出方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、セルラ移動体通信システムにおける移動局の位置を検出する方法としては、例えば特表平10−505723号公報に記載されているものがある。
セルラ移動体通信システムにおける移動局と複数の基地局との間の相対距離を、移動局と基地局との間の交信の片道の伝播時間より求めることで、求めた複数の距離情報と複数の基地局の位置情報とを基に三角測量の原理で移動局の位置を求めることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のセルラ移動体通信システムにおいては 次のような問題がある。
すなわち、情報通信サービスを実施済のセルラ移動体通信システムで、新たに移動局の位置を検出するサービスを開始する場合、移動局と複数の基地局の夫々との間の相対距離を求めるために、移動局と複数の基地局の夫々との間で交信可能であることが前提である。そのためには、基地局の通信可能範囲即ちセルが他の隣接している基地局をカバーしている必要がある。しかし、セルが他の隣接している基地局をカバーしているということは、基地局間の干渉が大きくなってセルラ移動体通信システムの基地局配置が不適切であることを意味している。すなわち、移動局の位置を検出するための基地局配置の要請と、情報通信における無線資源の効率の良い利用のための基地局配置の要請とは相反するものであり、現状のままでは、情報通信サービスと移動局の位置検出サービスの双方を効率よく行うことが困難である。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、スペクトラム拡散方式のセルラ移動体通信における情報通信のための無線資源の効率の良い利用を目的とした基地局配置で、移動局の位置検出を行うことができる距離検出方法、位置検出方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の距離検出方法は、基地局に報知チャンネルを持たせて、この報知チャンネルから基地局の有する基準タイマで発生した基準タイミングに基づいて周期性を持つ信号を送信し、移動局でその周期性を持つ信号を受信して受信タイミングを移動局の有する基準タイマで検出して位相差を求め、求めた位相差に基づいて移動局と基地局との相対距離を検出するようにした。
【0006】
この方法により、基地局と移動局の基準タイマ合わせが済んでいれば、得られた位相差に光速を掛けることで基地局と移動局の相対距離を求めることができる。
【0007】
また、本発明の距離検出方法は、移動局と基地局との間で信号の交信を行わせ、移動局では基地局からの信号を受信して移動局の有する基準タイマで受信タイミングを検出して位相差を求め、基地局では移動局からの信号を受信して基地局の有する基準タイマで受信タイミングを検出して位相差を求め、さらに求めた位相差と移動局で求められた位相差とに基づいて移動局と基地局との基準タイミングのずれを検出し、検出した基準タイミングのずれに基づいて移動局の基準タイマを基地局の基準タイマに合わせるようにした。
【0008】
この方法により、移動局の基準タイマを基地局の基準タイマに合わせることができる。この場合、基地局の基準タイマを基準にして移動局の基準タイマのずれは、次式、
移動局の基準タイマのずれ=(基地局検出位相差−移動局検出位相差)/2に基づいて求めることができる。
【0009】
また、本発明の位置検出方法は、上記距離検出方法を用いて移動局と少なくとも三つの基地局の各々との間の距離を検出し、検出した距離に基づいて移動局の位置を検出するようにした。
【0010】
この方法により、移動局と少なくとも三つの基地局の夫々との間で距離を検出できるので、三角測量の原理を用いて移動局の位置を検出することができる。
【0011】
また、本発明の位置検出方法は、移動局と測距信号の交信を行う複数の基地局を、移動局が位置登録している主基地局と、その主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局として、前記移動局と前記主基地局との間の相対距離を検出し、この検出した相対距離と、主基地局とこの主基地局に隣接する前記少なくとも二つの基地局の夫々との間の距離と、移動局と主基地局との測距信号の通信パラメータの値とに基づいて、移動局と前記少なくとも二つの基地局の夫々との間の測距信号の通信パラメータの初期値を決定するようにした。
【0012】
この方法により、移動局とこの移動局が位置登録している主基地局との間の相対距離と、主基地局とこれに隣接する少なくとも二つの基地局との間の距離を、輻射電力の距離に応じた減衰の関数に代入することにより、主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局の夫々と移動局との間で測距信号を相互に受信できるための通信パラメータの条件を求めることができる。
この通信パラメータの条件を、移動局と主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局の通信パラメータの初期値に反映させることで、移動局と主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局の夫々との間で確実に測距信号の交信を開始することができる。そして、移動局と主基地局及び主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局の夫々との間で距離を検出することができるので、三角測量の原理を用いて移動局の位置を検出することができる。
【0013】
また、本発明の位置検出方法は、前記主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局の夫々が送信する測距信号の送信電力と拡散符号利得の初期値を、移動局と主基地局との間の相対距離と、主基地局とこの主基地局に隣接する前記少なくとも二つの基地局の夫々との間の距離と、主基地局が送信する測距信号の送信電力と拡散符号利得とに基づいて決定するようにした。
【0014】
この方法により、移動局と主基地局との間の相対距離と、主基地局とこれに隣接する少なくとも二つの基地局との間の距離を、輻射電力の距離に応じた減衰の関数に代入することにより、主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局の夫々から移動局への測距信号の実効送信電力を、主基地局の測距信号の実効送信電力の何倍にすれば移動局が受信可能となるか算出することができる。上記条件を送信電力と拡散符号利得の初期値に反映させれば、移動局は、主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局から測距信号を確実に受信することができる。
【0015】
また、本発明の位置検出方法は、上記位置検出方法において、移動局が自己の位置登録している主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局に対して送信する測距信号の送信電力と拡散符号利得の初期値を、移動局と主基地局との間の距離と、主基地局とこの主基地局に隣接する前記基地局間の距離の最大値と、移動局が位置登録して基地局に対して送信する測距信号の送信電力と拡散符号利得とに基づいて決定するようにした。
【0016】
この方法により、移動局と主基地局との間の相対距離と、主基地局とこれに隣接する基地局間の距離の最大値を、輻射電力の距離に応じた減衰の関数に代入することにより、移動局から主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局への測距信号の実効送信電力を、主基地局に対する測距信号の実効送信電力の何倍にすれば、主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局が受信可能となるか算出することができる。上記条件を、主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局に対して送信する測距信号の送信電力と拡散符号利得の初期値に反映させれば、主基地局に隣接する少なくとも二つの基地局は、移動局からの測距信号を確実に受信することができる。
【0017】
また、本発明の位置検出装置は、上記位置検出方法を実現するプログラムを記憶した記憶手段と、スペクトラム拡散変調された信号の送受信を行う通信手段と、を具備する構成を採る。
【0018】
この構成により、上記位置検出方法をスペクトラム拡散変調方式の通信装置において実現することができる。
【0019】
また、本発明の距離検出方法は、通信局同士が測距信号を交信して測距信号の伝播時間に基づいて距離を検出する際に、距離測定の許容誤差と、距離測定の距離分解能と、通信局間の相対速度情報とに基づいて測距信号の交信周期を決定するようにした。
【0020】
この方法により、距離検出の最低限必要な頻度(1/交信周期)を通信局間の相対速度に応じて求めることができて、不必要な距離検出をしなくてすむ。
【0021】
また、本発明の距離検出方法は、上記距離検出方法において、移動局が交信周期を決定して基地局に通知するようにした。
【0022】
この方法により、基地局を含む網は、移動局が受信可能な測距信号の交信周期を知ることができる。
【0023】
また、本発明の距離検出方法は、上記距離検出方法において、測距信号の交信周期と距離測定に必要な情報量とに基づいて測距信号のシンボルレートを決定し、さらに決定したシンボルレートと前記交信周期と前記情報量とに基づいて測距信号の間欠時間を求めて、測距信号の1交信毎に前記間欠時間の間に送信電力をオフにするようにした。
【0024】
この方法により、距離検出の最低限必要な頻度(1/交信周期)とシンボルレートを通信局間の相対速度に応じて求めることができて、不必要な距離検出をしないで済み、不必要な輻射をしないで済む。
シボルレートが距離測定に必要な情報量を測距信号の交信周期で割った値と等しくなる時には測距信号の間欠時間が0となる。
拡散チップレートが固定値のときにシンボルレートを決定することは、拡散符号利得を決定することと等価である。
より小さい情報量を採用すれば、より長いシンボル周期を採用することと等価であり、それだけ大きな拡散符号利得が得られて、測距信号に必要な送信電力を低くすることができる。
【0025】
また、本発明の距離検出方法は、上記距離検出方法において、移動局が交信周期とシンボルレートを決定して、基地局に通知するようにした。
【0026】
この方法により、基地局を含む網は、移動局が受信可能な測距信号の交信周期とシンボルレートを知ることができる。
【0027】
本発明の位置検出装置は、上記距離検出方法を実現する手順と、上記位置検出方法を実現する手順と、を含むプログラムを記憶した記憶手段と、スペクトラム拡散変調された信号の送受信を行う通信手段と、を具備する構成を採る。
【0028】
この構成により、上記位置検出方法と上記距離検出方法をスペクトラム拡散変調方式の通信装置において実現することができる。
【0029】
また、本発明の速度検出方法は、上記位置検出方法を用いて、時間をずらして位置検出対象の移動局の位置を検出し、単位時間当たりの位置の変化から換算した距離の変化量より移動局の速度を検出するようにした。
【0030】
この方法により、位置検出対象の移動局の速度を検出することができる。
【0031】
また、本発明のスペクトラム拡散通信装置は、上記スペクトラム拡散通信方法を実現するプログラムを記憶した記憶手段を具備する構成を採る。
【0032】
この構成により、上記スペクトラム拡散通信方法を実現するスペクトラム拡散通信装置を実現することができる。
【0033】
本発明の位置検出装置は、上記スペクトラム拡散装置を具備する構成を採る。これにより、上記スペクトラム拡散通信方法において位置検出を行うことができる。
【0034】
また、本発明の距離検出装置は、上記距離検出方法を実現するプログラムを記憶した記憶手段と、スペクトラム拡散通信手段とを具備する構成を採る。
【0035】
この構成により、上記距離検出方法を実現する距離検出装置を実現することができる。
【0036】
また、本発明の車載装置は、上記距離検出装置を具備する構成を採る。
【0037】
この構成により、上記距離検出方法を実現した車載用の距離検出装置を実現することができる。
【0038】
本発明の車載装置は、上記位置検出装置を具備する構成を採る。これにより、車載装置において上記位置検出方法を実現することができる。
【0039】
本発明の装置は、前記記憶手段が、半導体メモリ、磁気記憶媒体、光記憶媒体、及び光磁気記録媒体からなる群より選ばれたものである。これにより、上記位置検出方法や距離検出方法のプログラムを格納することができる。
【0040】
また、本発明の移動体通信システムは、上記装置を有する移動局と、上記装置を有する基地局とを具備する構成を採る。
【0041】
この構成により、測距信号の拡散符号長を決定し更新する際に、上記スペクトラム拡散通信方法による効果と、上記各距離検出方法による効果を得ることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るスペクトル拡散通信方式の一つとしてCDMA方式の無線通信が可能な基地局と移動局の機能ブロック図である。
この図において、基地局10は、通信制御及び距離測定のための演算機能を有する基地局側制御部11と、サンプルレートfs(サンプル周期Ts)及びチップレートfc(周期Tc)のクロックを生成するタイマ12、送信データを拡散する拡散回路13、拡散された信号を送出すると共に無線波を受信するアンテナ14、受信信号を復調するためのスライディング相関器15とを備えている。基地局側制御部11は、CPU、DSP、メモリ等で構成されており、本来の基地局機能に加えて後述する位相差検出機能を備えている。スライディング相関器15は、受信信号との相関をとるために拡散符号をシフトさせて逆拡散符号を発生させる逆拡散符号発生器16と、受信信号に逆拡散符号を掛け合わせた相関値を出力する逆拡散回路17とから構成されている。
【0043】
一方、移動局20は、スペクトラム拡散通信のために基地局10と同様の機能ブロック図を備えている。すなわち、移動局側制御部21、タイマ22、拡散回路23、アンテナ24、スライディング相関器25を備えている。移動局制御部21は、CPU、DSP、メモリ等で構成されており、本来の移動局機能に加えて位相差検出機能及び基地局10との間の相対距離を検出する演算機能を備える。スライディング相関器25は、受信信号との相関をとるために拡散符号をシフトさせて逆拡散符号を発生させる逆拡散符号発生器26と、受信信号に逆拡散符号を掛け合わせた相関値を出力する逆拡散回路27とから構成されている。
【0044】
以上のように構成された基地局及び移動局の動作について、図2及び図3のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図2は基地局10と移動局20の夫々のタイマ12、22の与える基準タイミングに基づいて相互にスペクトル拡散通信している状態を示している。
基地局10では、基地局側制御部11から送信データが拡散回路13へ入力されると、拡散回路13においてタイマ12の与える送信タイミングで送信データが拡散符号C1にて所定のチップレートfcで拡散されアンテナ14から無線送信される。ここで、タイマ12、22は同一周期である。
【0045】
このとき拡散回路では、タイマ12の発生するチップレートのクロックfcで拡散符号C1を送信データに掛け合わせてスペクトル拡散する。送信データをスペクトル拡散するための拡散符号C1の先頭が発生するタイミングをタイマ12の基準タイミングが与える。具体的には、タイマ12のクロックfcのカウント値が0のとき拡散符号C1の先頭が送信データに掛け合わされるように拡散符号C1を生成する。また、カウント値が最大値のときに拡散符号C1の最後が送信データに掛け合わされ、次のクロックでカウント値がリセットされて再びカウント値が0となって拡散符号C1の先頭が表われるようにしている。
【0046】
このように、基地局10に内蔵されたタイマ12が周期的に与える基準タイミングに基づいて生成された周期性を持つ信号(スペクトル拡散信号)が移動局20へ無線送信される。基地局10から無線送信された信号は移動局20と基地局10との間に距離に比例した伝播時間Td後に移動局20に到達する。
一方、移動局20では、基地局10と同様に移動局側制御部21から拡散回路23に与えられる送信データが自局のタイマ22の与える基準タイミングを基に拡散符号C2でスペクトル拡散されてアンテナ24から無線送信される。
このように、移動局20からも基地局10に対して移動局20に内蔵のタイマ22が周期的に与える基準タイミングに基づいて生成された周期性を持つ信号(スペクトル拡散信号)が基地局10へ無線送信される。移動局20から無線装置された信号が基地局10に到達する時間は上記した基地局10から移動局20への送信と時間的な経過が小さければ同一伝播経路となるので、同じ伝播時間Tdとなる。
【0047】
移動局20では、アンテナ24にて受信された受信信号が逆拡散回路27へ入力されると共に、逆拡散符号発生器26の発生した逆拡散符号C1’が逆拡散回路27へ入力される。逆拡散符号C1’は送信側でスペクトル拡散に使用した拡散符号と同じ拡散符号C1を逆拡散符号発生器26において順次シフトさせて生成している。すなわち、図2に示すように、自局のタイマ22のカウント値が0のタイミング(基準タイミング)に拡散符号C1の先頭を合わせ、カウント値が最大値になってリセットされるまでサンプリング周期Tsで順次シフトさせる。このとき、逆拡散回路27から受信信号のデータ列と逆拡散符号C1’との相関出力CRが移動局側制御部21へ出力される。移動局側制御部21は最も大きな相関出力CRが得られた時間を検出する。この相関処理を逆拡散の拡散パターンマッチングと呼ぶ。
【0048】
移動局20における逆拡散の拡散パターンマッチングによって相関出力CRの最大値が得られるまでの時間は、送信側となった基地局10のタイマ12の基準タイミングと受信側となった移動局20のタイマ22の基準タイミングとのタイマずれ時間と、上記した伝播遅延Tdとからなる。移動局20のタイマ22が与える基準タイミングを基準にして相関出力CRの最大値が得られるまでの時間を自局検出位相差としての位相差T2とする。
サンプリングレートfsをチップレートfcのN倍(N≧1の整数)にとって、最大相関出力を検出するまでのシフト回数nより、位相差T2を次式より求める。
【0049】
位相差T2=n×Ts …(1)
また、基地局10においても移動局20から受信した信号を基地局10のタイマ12の与える基準タイミングに基づいて逆拡散の拡散パターンマッチングを行うことで、基地局10のタイマ12が与える基準タイミングを基準にして相関出力CRの最大値が得られるまでの時間=位相差T1を検出することができる。
【0050】
図3に基地局10及び移動局20で検出される位相差T1、T2と伝播遅延Tdと基準タイミングの時間差であるタイマずれT01、T02を示している。同図に示すように、通信局(基地局、移動局)間の同期がとれていないときは、受信側を基準とした送信側のタイマずれをT0nとして、位相差Tnは次式で表わされる。
位相差Tn=受信側からみた送信側同期ずれT0n+伝播時間Td …(2)
移動局20を基準とした、基地局10のタイマ12のずれをT02
基地局10を基準とした、移動局20のタイマ22のずれをT01
基地局10を送信側、移動局20を受信側としたときの位相差を位相差T2
移動局20を送信側、基地局10を受信側としたときの位相差を位相差T1
とすると、次式の関係がある。
【0051】
T02+伝播時間Td=位相差T2 …(3)
T01+伝播時間Td=位相差T1 …(4)
基地局10を基準として移動局20のタイマ22がT01だけ進んでいるときは、逆に移動局20を基準としたとき基地局10のタイマ12はT02だけ遅れていることになる。
したがって、T01=−T02の関係があり、式(3)と式(4)を加算すれば、左辺のタイマずれが打ち消し合って、伝播時間Tdのみが左辺に残り、基地局10と移動局20の間の距離rを算出することができる。
【0052】
伝播時間Td=(位相差T1+位相差T2)/2 …(5)
距離r=光速×(位相差T1+位相差T2)/2 …(6)
また、式(3)と式(4)を減算すれば、左辺の伝播時間Tdが打ち消し合って、タイマずれのみが左辺に残り、同期のずれを算出することができる。
T01=(位相差T1−位相差T2)/2 …(7)
T02=(位相差T2−位相差T1)/2 …(8)
算出したタイマのずれ分だけ補正すれば、次式にて距離rを求めることもできる。
【0053】
距離r=光速×(位相差T1−タイマずれT01) …(9)
距離r=光速×(位相差T2−タイマずれT02) …(10)
移動局20が基地局10までの距離を測定する場合、移動局20からの信号を受信した基地局10において、自分のタイマ12の基準タイミングに基づいて検出した位相差T01を送信データとして基地局10から移動局20へ送信する。
【0054】
移動局20では、基地局10から受信した位相差T01に関する受信データを復調して基地局10にて検出された位相差T01を取得する。その一方で、当該位相差T01に関する受信データとの逆拡散の拡散パターンマッチングにより自局のタイマ22の基準タイミングに基づいた位相差T2を検出する。
移動局側制御部21では、上記した式(6)に基づいて移動局20から基地局10までの距離rを計算する。または、上記した式(7)、(8)により移動局20を基準とした基地局10のタイマずれT02または基地局10を基準とした移動局20のタイマずれT01を検出し、式(9)または式(10)に基づいてタイマずれ分を補正して相対距離rを計算するようにしても良い。
【0055】
また、式(7)または式(8)により計算したタイマずれT01またはT02を用いて移動局20と基地局10のタイマ22、12を合わせる。例えば、基地局10では移動局20のタイマ22を基準としたときのタイマずれT02だけ基地局側制御部11がタイマ12を合わせ込む。移動局20において同様の合わせ込み作業を実施しても良い。
ただし、セルラシステムでは、一つの基地局が多数の移動局と通信を行うので、移動局のタイマを基地局のタイマに合わせるほうがシステム運用上都合が良い。
タイマずれを無くした後は、次式にて相対距離rを計算するようにしても良い。
距離r=c×位相差 …(11)
但し:cは光速に相当する定数
【0056】
(実施の形態2)
ところで、スペクトラム拡散方式においては、通常は全チャネルで、同一の値のチップレートfc(周期Tc)を使用してサンプルレートfs(シンボル周期Ts)と同一周期の拡散符号信号を重畳するようにしている。一般に、測距に必要な情報量Isrはユーザー情報通信で伝送する情報量Isiに比べて十分少ないので、測距信号Rに重畳する拡散符号Crのビット長Nr(=拡散符号利得Gr)を、ユーザー情報通信の信号Iに重畳する拡散符号Ciのビット長Ni(=拡散符号利得Gi)に比べて十分大きくとることができる。
【0057】
拡散符号利得Gと送信電力Pの積G・Pを実効送信電力PEと定義する。測距信号Rの実効送信電力PEr(=Gr・Pr)の上限値をユーザー情報通信の信号Iの実効送信電力の上限値PEimax=(Gi・Pimax)に比べて十分大きくできることは明らかである。これは図4に示す通り、測距信号Rに関する基地局10、移動局20の交信可能半径Rrmaxが、ユーザー情報通信の信号Iの交信可能半径Rimaxに比べて十分長くなることを意味する。これにより、測位(測距)対象の移動局20を覆うように送信電力Prを調整することで、移動局20が複数の基地局10と交信可能になるようにすることができる。このとき、実効送信電力PErとPEimaxを比較するとPEr>PEimaxであるが、拡散利得GrとGiを比較するとGr>>Giなので、Pr<<Pimaxとなり、基地局10間の干渉は近似的に無いとみなして良い。したがって、上記実施の形態を実施することによって「発明が解決しようとする課題」で前記した従来の課題を解決できる。以上が本発明の主な原理である。
【0058】
さて、この実施の形態2は、既にCDMA方式のセルラ移動体通信システムにおいて情報通信サービスが実用化されていて、そこに位置検出サービスを追加したものである。
既存の位置検出サービスの方法には、GPSシステムやAOA(Angle of Arival)法が実用化されている。しかし、GPSシステムを採用することは、セルラ移動体通信システムとは別のシステムを導入することになり、移動局20にGPSの信号を受信するハードウェアと位置計算装置を加えることになり、移動局20のハードウェア構成が複雑になってコスト高になる。また、AOA法を採用すると、基地局10のアンテナが無指向性静止のアンテナだけでは実現できなくなり、指向性回転アンテナを増設しなければならなくなり、基地局10のハードウェア構成が複雑になってコスト高になる。
【0059】
その点、三角測量の原理による測位法を採用すればセルラ移動体通信システムとは別のシステムを導入する必要はなく、現状のハードウェア構成をそのまま利用することができる。しかし、従来からの三角測量の原理に基づく測位法を採用する場合には前述した課題があるので、この課題を解決する必要がある。
通常、移動局20は最も近くに存在する基地局10に対して自己の位置登録を行うので、移動局20と相対距離を検出する基地局10は、位置登録を行っている基地局10−0と、基地局10−0に隣接した基地10−i(i=1〜6)で構成されることが合理的である。移動局20が位置登録を行っている基地局10−0を主基地局と定義し、この主基地局10−0に隣接している基地局10−iを副基地局と定義する。
図5は主基地局10−0と二つの副基地局10−1、10−2の計三つの基地局で移動局20の位置検出を行っている様子を示すものである。
【0060】
さて、上述した原理の説明において、測距信号Rの干渉量は近似的に無視できるが、厳密にいうならば測距信号Rの基地局間の干渉は0ではない。この測距信号Rの干渉は近似的に無視できるとはいえ、より少なくした方が望ましい。そのためには、拡散符号利得Gr(測距信号Rに重畳する拡散符号Crのビット長Nr)を大きくすれば良いが、システムのハードウェアの負担が大きくなる。すなわち、両者はトレードオフの関係にある。そこで、拡散符号利得Grの決定の仕方について説明する。
【0061】
ここで、基地局10が個別の移動局20に対して測距チャンネルRを設けて距離を検出することを想定する。
説明を簡単にするため、前記の実用化されているセルラ移動体通信システムにおいては、通信の障害物は無視して直接波による通信のみとし、基地局10の配置は理想的な配置をしているものとする。すなわち、領域が正六角形のヘクサの通信セルで埋め尽くされていて、基地局10はヘクサの中央に位置している。基地局間の距離Dは一定である。
P:送信機の輻射する希望波の送信電力
P(r):送信機から距離rの地点の希望波の送信電力
G(=N):拡散符号利得(=拡散符号のビット長)
PE(=G・P):送信機の輻射する希望の実効送信電力
r:距離
Ps(r):送信機から距離rの地点の希望波の逆拡散後の受信電力
Pn:干渉波の逆拡散後の受信電力
fd(r)=P(r)/P:距離rを変数とした信号の送信電力の減衰の状態を表す関数
D:隣接する基地局間の距離
r0:主基地局と移動局の相対距離
【0062】
通信品質Qを希望波の逆拡散後の受信電力Psと、干渉波の逆拡散後の受信電力Pnの比Ps/Pn(所謂S/N比)とする。通信品質Qはその定義によって数多く種類があるが、前記S/N比と単調増加の関係にあるので、本質は変らない。
Psと希望波の到達距離rの関係は、次式(12)で表わされる。
Ps(r)=G・P・fd(r) …(12)
ここで、拡散符号利得Gと送信電力Pの積G・Pを実効送信電力PEと定義する。
Ps(r)=PE・fd(r) …(13)
【0063】
通信局から距離r離れた地点で希望波を所定の通信品質Q1以上で受信するための条件は、次式(14)、式(15)で表わせる。
Ps(r)/Pn≧Q1 …(14)
PE≧Q1・Pn/fd(r) …(15)
距離r1離れた地点から実効送信電力PE1で送信した希望波を品質Q1で受信できたとき、距離r2離れた地点から送信した希望波を品質Q1で受信するための条件は、次式(19)で表わせる。
PE1=Q1・Pn/fd(r1) …(16)
PE2≧Q1・Pn/fd(r2) …(17)
PE2/PE1≧fd(r1)/fd(r2) …(18)
PE2≧PE1・fd(r1)/fd(r2) …(19)
【0064】
主基地局10−0は移動局20が位置登録している基地局なので、移動局20と通信可能な状態にある。したがって、主基地局10−0と移動局20との間で相対距離r0を求めることができる。また、このとき、主基地局10−0、移動局20のそれぞれが相手局に対して送信した測距信号Rの実効送信電力PEr0、PEr0′も分かっている。主基地局10−0に隣接する六つの副基地局10−i(i=1〜6)のうち少なくとも二つは、移動局20を中心として基地局10−0と基地局10−i間の距離Dを半径とする円内に存在する。したがって、次式(20)で得られる実効送信電力PEで副基地局10−iが測距信号Rを送信することで、移動局20は少なくとも二つ以上の基地局10−iから測距信号Rを受信することができる。
PE=PE0・fd(R0)/fd(D) …(20)
【0065】
移動局20から副基地局10−iに対して送信する測距信号Rの実効送信電力も同様にして求めることができる。理想的なセルラ移動体通信システムでは基地局間の距離Diは一定であるが、実際は一定ではない。しかし、主基地局10−0と隣接する六つの副基地局10−i(i=1〜6)間の距離Diのうち最長の距離Dmaxを用いれば良い。
移動局20が移動することにより基地局10と離れていき、送信側が送信電力の上限値Pmaxで送信しているにも関わらず、受信側が所定の通信品質Q1以上で受信できなくなることがあり得る。この場合、拡散符号利得G(=拡散符号長N)を増加させて通信品質Q1以上にすれば良い。
【0066】
拡散符号利得Gと、チップレートfcとシンボルレートfsは、次式(21)の関係にある。
G=fc/fs …(21)
拡散符号利得Gを増加させるにはチップレートfcを大きくするか、シンボルレートfsを小さくすれば良い。現行のセルラ移動体通信システムではチップレートfc固定で複数の異なるシンボルレートfsが混在して通信を行うシステムがあるので、チップレートfcを固定にしてシンボルレートfsを小さくした方が実現が容易である。なお、現行のセルラ移動体通信システムでは、通信毎にシンボルレートfsを決定すると、以後同一のシンボルレートで通信を続けるようにしている。また、送信電力の上限値で送信して所定の通信品質を満たせなくなったからといってシンボルレートfsを変更することはない。
【0067】
シボルレートfsと信号の交信周期Tfと信号のシンボル数で表した情報量Isは、次式(22)の関係にある。
fs≧Is/Tf …(22)
シンボルレートfsを小さくするには情報量Isを小さくするか、交信周期Tfを大きくすれば良い。
初めから情報量Isは必要最小限で通信して、必要に応じて交信周期Tfを大きくする方が合理的である。
【0068】
(実施の形態3)
上記実施の形態2は、基地局10が個別の移動局20毎に個別の測距チャンネルRを設けて距離を検出することを想定していたが、測位対象の移動局20の数が多いときは、測距チャンネルRの数が増えて使用する無線資源、基地局10の処理能力が多くなってしまう。そこで、基地局10が複数の移動局20に対して報知チャネルの形態で測距信号Rを送信するケースを想定する。
報知チャネルとは、基地局10が自局のセル内に存在する全ての移動局20を対象に共通の情報を報知するための共通のチャネルである。現行のセルラ携帯電話システムでは、携帯電話の位置登録のための情報を報知するための止まり木チャネル(Pearch Channel)という報知チャネルが実施されている。なお、位置登録は位置検出とは異なる。
【0069】
基地局10と移動局20の基準タイマのタイマ合わせができていれば、移動局20は測距信号Rの受信タイミングを測定して位相差Tmとして、上述した式(11)に基づいて基地局10と自局の相対距離rを求めることができる。なお、タイマ合わせは、上述した式(7)、(8)を基に行うことができる。
ところで、測距信号Rは、隣接する基地局10の直近に存在する移動局20で受信可能でなければならず、前記の止まり木チャネルPでは保証されない。そこで、測距用報知チャネルRを止まり木チャネルPとは別のチャネルRとして、このチャネルRの実効送信電力PErを止まり木チャネルPの実効送信電力PEpより大きくする。
【0070】
セルラ携帯電話システムの基地局は、正六角形のヘクサの中心に位置していて、そのヘクサの外接円(半径D′)内は止まり木チャネルPの信号Pが受信できることが保証されている。前記DとD′の関係は、図6より明らかに式(25)の関係にある。
D′=正三角形の一辺の長さ …(23)
D=正三角形の頂点から底辺に引いた垂線の長さ×2 …(24)
D=√3・D′ …(25)
【0071】
電波の電力は、距離の−2乗に比例して減衰するので、距離Dの地点の希望波の逆拡散前の受信電力P(D)は、距離D′の地点の逆拡散前の受信電力P(D′)の1/3になる。したがって、測距信号Rの拡散符号利得Grと送信電力Prの積、すなわち実効送信電力PErを信号Pの実効送信電力PEpの9倍以上とすれば、測距信号Rの距離Dの地点の逆拡散後の受信電力Gr・Pr(D)は、止まり木チャネルPの信号Pの距離D′の地点の逆拡散後の受信電力Gp・Pp(D′)以上になり、移動局20が測距信号Rを受信できることが保証される。 Gr・Pr≧3・Gp・Pp …(26)
Pr=Ppとしたとき、
Gr≧3・Gp …(27)
【0072】
(実施の形態4)
次に、位置測定の前提となる距離測定の誤差、並びに現行の無線仕様で本発明が実現可能かどうかについて説明する。
測定機器と測距対象物の間で電磁波のやりとりして、電磁波の片道の伝播時間Tを測定して、この伝播時間Tに電磁波の伝播速度(光速c=3.0×108m)を掛ければ距離が算出できる。このとき、伝播時間Tの測定の時間分解能dTに光速を掛けて算出される距離dxが距離測定の距離分解能となる。逆に距離の許容誤差dxから光速を割って算出されるdTが時間分解能の許容値となる。
実施例として、セルラ移動体通信システムにおけるロケータ、ナビゲータなどの位置検出システムが実現できる。例えば、110番、119番緊急サービスや迷子捜索などに応用できる。なお、米国では、携帯電話事業者に、加入者の移動局の位置を一定の精度、確率で検出することが義務づけられている。
【0073】
セルラ携帯電話の位置(距離)検出に要求される精度が60mオーダと仮定すると、距離分解能60mを時間分解能に換算すると200nsecになる。測距対象の移動局20が自動車に搭載されていて、速度約100km/hで移動しているとすると、自動車が60m進むに要する時間は約2.2秒である。この値は、要求される時間分解能200nsecの約1千万倍であり、静止とみなして良い。
【0074】
スペクトラム拡散通信方式において、信号の伝播時間の測定の時間分解能はチップ同期をとる際のサンプル周期であり、前記の200nsecをチップ周波数に換算すると5MHzになる。現行のセルラ移動体通信システムとしてIS95が実用化されていて、そのチップレートが約1.2MHzであることから、4倍のオーバサンプリングをとればオーダ的に前記時間分解能を実現できる。すなわち、現行のIS95の拡散スペクトラム通信方式と同程度のオーダの無線仕様で、通話と距離測定を同時に実現することができる。
【0075】
例えば、チップレートを約2倍にすることは現在の技術で容易に実現可能である。この場合、距離測定の許容誤差の換算時間−時間分解能は100nsecである。100nsecの距離換算は30mであり、時速100km/hの自動車は30m移動するのに約1.1秒かかる。したがって、図7に示すとおり、測距信号Rの交信を約1.1秒以上の周期で行うと、測位対象の移動局20を搭載した自動車30は許容誤差の範囲外に走り去ってしまう可能性がある。逆に測距信号Rの交信を1.1秒以下の周期で行えば測位対象の移動局20を搭載した自動車30は許容誤差△Rの範囲内に留まることが保証される。
【0076】
このように、移動局20の速度Vに応じて測距信号Rの交信周期を決定することが合理的である。勿論、速度Vそのものでなくても、移動局20の想定される最高速度Vmax、またはVmaxに所定のマージンを加えたVmax′で置き換えても良い。また、移動局20に速度Vの検出装置を装備しても良いし、自動車30に装備済みの速度検出装置から速度Vを移動局20に通知しても良い。また、移動局20に速度検出装置を装備しなくても、最高速度選択ボタン(例えば、「歩行」、「自動車」、「電車」)を装備して移動局20のユーザがボタンを押して速度の上限の予想値、概算値を選択しても良い。
【0077】
移動局20は、自局の速度情報Vに基づいて測距信号Rの交信周期の上限値を求めて、その範囲内で自局に都合の良い交信周期Tfrを決定して網に通知する。測距信号Rの干渉の軽減のみを考慮するならば、交信周期Tfrはより長い方が望ましい。説明を簡単にするため、ここでは交信周期Tfrを1秒とする。
【0078】
一般に距離測定に必要な情報量は通常の情報通信に比べて十分少ない。特に、上記した式(7)、(8)で基準タイマを合わせた後では、距離測定そのものに必要な情報はなく、移動局20の識別情報のみを送れば良い。さらに言えば、スペクトラム拡散通信方式では、特定の拡散符号で逆拡散を行って相関出力が検出できることそれ自体が移動局20の識別情報を送っていることと等価なので、識別情報すら必要でない。それでも確認のため識別情報を送るとしても、情報量を冗長度を考慮して100bit程度と仮定すると、測距信号Rの伝送速度は0.1kbps程度である。それに対して、IS95の情報通信信号の伝送速度は約14kbpsである。測距信号Rの拡散符号利得Grは、現行IS95の拡散利得の約140倍が得られる計算になる。この値は上記した式(27)で算出した3倍より十分大きい。したがって、本発明は現時点で実用化されているセルラ移動体通信システムの無線仕様と同程度のオーダの無線仕様で十分実現することができる。
【0079】
移動局20は次式、
fsr≧Isr/Tfr …(28)
但し:fsrは測距信号Rのシンボルレート
Isrは測距信号Rのシンボル数で表した情報量
の条件を満たす範囲内で自局に都合の良いシンボルレートfsrを決定して、基地局10を介して網に通知する。拡散符号利得Grとシンボルレートfsrは次式、
Gr=fc/fsr …(29)
の関係にあるので、シンボルレートfsrを決定することは拡散利得Grを決定することと等価である。
【0080】
測距信号Rの干渉量を軽減することのみを考慮するならば、拡散符号利得Gr(シンボル周期Tsrに比例する)はより大きい方が高い拡散符号利得が得られてその分送信電力を低くできて望ましい。しかし、拡散符号長Nrを通信装置の送受信手段で実現可能な拡散符号のビット長以上とすることはできない。前記の「自局に都合の良い」とはこのことを意味している。
【0081】
シンボルレートfsrをIsr/Tfrより大きい値に決定したとき、次式(31)のTroff時間が余る。この余った期間は測距信号Rをオフすれば干渉量を減らし、かつ消費電力も減らすことができる。
Tsr=1/fsr …(30)
Troff=Tfr−Isr・Tsr …(31)
なお、シンボルレートfsrをIsr/TfrとしたときTroffは0になる。この場合は、測距信号Rを常時送信することになる。
【0082】
(実施の形態5)
実施の形態2で説明した通信方法や、実施の形態4で説明した距離測定方法を実現するプログラムを、基地局10、移動局20の制御部11、21のメモリに書き込むことによって、上記の距離測定方法を実行する距離検出装置を実現できる。すなわち、既存のスペクトラム拡散通信装置のハードウェア構成を変更すること無く距離検出装置を実現することができる。このメモリとしては、半導体メモリ、磁気記憶媒体、光記憶媒体、及び光磁気記録媒体等を挙げることができる。
また、この距離検出装置を位置検出システムの移動局、基地局に搭載することにより、位置検出装置を実現できる。
また、この距離検出装置を自動車に搭載すれば、カーナビゲータ、カーロケータを実現できる。
【0083】
(実施の形態6)
この実施の形態6は、上記距離測定装置を備えた車載装置を搭載した車両と、複数の基地局10を含む網間で上述した位置検出方式に基づいた位置検出を複数回行い、そのときの位置の差から換算した移動距離と位置検出のタイミングの時間差とから車両の速度を検出する速度検出装置である。
速度V2={(x2−x1)2+(y2−y1)2+(z2−z1)2}/(t2−t1)2 …(32)
但し、(x1、y1、z1)は時刻t1で検出された位置座標、(x2、y2、z2)は時刻t2で検出された位置座標である。
この実施の形態6によれば、検出した位置を利用して速度を検出することができる。
【0084】
なお、本発明は、上記各実施の形態に制約されず、全ての改変、修正、変形を包含するものである。例えば、本発明の実施の形態では、説明を簡単にするために既存のユーザ情報通信システムの基地局の配置は理想的と仮定したが、勿論現実には理想的でない。そのため、本発明の実施の形態で説明した数式、数値には所定のマージンを持たせる必要がある。そのための安全係数の乗余、オフセットの加減で補正した数式、数値は当然本発明に含有される。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一般に測距信号に必要な情報量が情報通信に必要な情報量に比べて十分少ないことに着目して、移動局の速度から必要最小限のシンボルレートを求め、測距信号に十分に長いシンボル周期(拡散符号周期)をとって十分大きな拡散符号ビット長(拡散符号利得)を得るようにしたので、測距信号の交信可能距離をのばすことと、干渉量を軽減することを両立させることができる。そして、このことにより、セルラ移動体通信における情報通信のための無線資源の効率良い利用のための基地局配置上で移動体の位置検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るCDMA方式の無線通信が可能な基地局と移動局の機能ブロック図
【図2】図1の基地局と移動局との間でのスペクトラム通信のタイミングチャート
【図3】図1の基地局と移動局で検出される位相差を説明するためのタイミングチャート
【図4】本発明の実施の形態2を説明するための測距信号の状態を示す図
【図5】本発明の実施の形態2を説明するための測距信号の状態を示す図
【図6】本発明の実施の形態3を説明するための測距信号の状態を示す図
【図7】本発明の実施の形態4を説明するための移動局の速度と測距信号の交信周期の関係を示す図
【符号の説明】
10−0、10−1、10−2 基地局
11 基地局側制御部
12、22 タイマ
13、23 拡散回路
15、25 スライディング相関器
20 移動局
30 車両
Claims (4)
- 移動局と、前記移動局と測距信号の交信を行う複数の基地局とを有し、前記複数の基地局は、前記移動局が位置登録を行っている主基地局と、前記主基地局に隣接する少なくとも二つの副基地局とからなる移動体通信システムに用いられる位置検出方法であって、
前記移動局と前記主基地局との間の相対距離を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出した相対距離と、前記主基地局と前記各副基地局との間の距離と、前記移動局と前記主基地局との間の測距信号の送信電力および拡散符号利得とに基づいて、前記移動局と前記各副基地局との間の測距信号の送信電力および拡散符号利得の初期値を決定する決定工程と、
を有することを特徴とする位置検出方法。 - 前記決定工程は、
前記各副基地局が送信する測距信号の送信電力および拡散符号利得の初期値を決定する場合は、前記移動局と前記主基地局との間の相対距離と、前記主基地局と前記各副基地局との間の距離と、前記主基地局が送信する測距信号の送信電力および拡散符号利得とに基づいて、前記決定を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の位置検出方法。 - 前記決定工程は、
前記移動局が前記各副基地局に対して送信する測距信号の送信電力および拡散符号利得の初期値を決定する場合は、前記移動局と前記主基地局との間の距離と、前記主基地局と前記各副基地局との間の距離の最大値と、前記移動局が前記主基地局に対して送信する測距信号の送信電力および拡散符号利得とに基づいて、前記決定を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の位置検出方法。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の位置検出方法を実現するプログラムを記憶する記憶手段と、
スペクトラム拡散変調された信号の送受信を行う通信手段と、
を具備することを特徴とする位置検出装置。
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