JP3593891B2 - 船外機の警告装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、船外機の警告装置、詳しくは、船外機において油圧の異常が発生した場合に警告を行う警告装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、4サイクルエンジンを有する船外機では、運転中に油圧に異常な低下が生じた場合には油圧スイッチがこれを検出し、それに伴って、エンジン回転制御や、油圧警告制御を行っていた。例えば、油圧の低下がある一定の回転数以上で発生した場合には、エンジン回転制御に加え、ブザー吹鳴、LED点灯などを行い、一定の回転数未満では、ブザー吹鳴、及びLED点灯などを行うようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の船外機では、通常、単一の油圧スイッチを使用し、一定の基準油圧に対し、それを越えるか否かという判断のみを行っているたため、油温の変化を考慮した検出ができず、十分な警告機能を得られないという問題があった。
このため、基準油圧の異なる油圧スイッチを、2個使用したり、油圧値を連続的に検出し得る油圧センサを用いたりすることも行われているが、この場合には、油圧スイッチ及び油圧センサなどが高価なものとなると共に、取り出された検出値を処理し、駆動するコントローラなども高価なものとなり、装置全体のコスト増大を招くという問題があった。
【0004】
本発明は、上記従来技術の課題に着目してなされたもので、安価な構成によって適正な警告動作を実行することができる船外機の警告装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願請求項1記載の発明は、船外機のエンジンに供給される潤滑油の油圧に異常が発生したとき、所定の警告手段を駆動して警告を行う船外機の警告装置であって、潤滑油の油圧が一定の基準圧力より低下したときに、所定の低圧信号を出力する油圧スイッチと、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数の高低に従って、所定の遅延時間の長さを変更する時間変更手段と、前記油圧スイッチから所定の低圧信号が前記所定の遅延時間以上継続して出力されたか否かを検出し、その所定の低圧信号が所定の遅延時間以上継続して出力された場合には油圧異常であると判定する判定手段と、前記判定手段により油圧異常であると判定した場合には、前記警告手段を駆動して警告を行う警告駆動制御手段と、を備えたものである。
【0006】
本願請求項2記載の発明は、船外機のエンジンに供給される潤滑油の圧力に異常が発生したとき、所定の警告手段を駆動して警告を行う船外機の警告装置であって、潤滑油の油圧が一定の基準圧力より低下したときに、所定の低圧信号を出力する油圧スイッチと、エンジンの始動から所定の待機期間経過後に前記油圧スイッチから所定の低圧信号が出力されたか否かを検出し、その所定の待機期間経過後に所定の低圧信号が出力された場合には油圧異常であると判定する第1の判定手段と、前記油圧スイッチから所定の低圧信号が所定の遅延時間以上継続して出力されたか否かを検出し、その所定の低圧信号が所定の遅延時間以上継続して出力された場合には油圧異常であると判定する第2の判定手段と、前記第1の判定手段、または、第2の判定手段により油圧異常であると判定した場合には、前記警告手段を駆動して警告を行う警告駆動制御手段と、を備え、前記待機時間は、前記遅延時間より短時間に設定したものである。
【0007】
本願請求項1記載の発明においては、潤滑油の油圧が一定の基準圧力より低下したとき油圧スイッチが所定の低圧信号を出力し、その低圧信号が所定の遅延時間以上継続して出力されている場合にのみ、潤滑油の圧力が異常であると判断し警告を発するようになっており、単なる温度変化によって生じる圧力低下と、潤滑油の不足あるいは油圧系統の故障などによって生じる真の異常とを確実に区別することができ、信頼性の高い警告を行うことができる。また、高価な油圧センサや複数の油圧スイッチを用いる必要がなく、単一の油圧スイッチ及び従来より用いられている部品、機構を用いて構成することができるため、安価に構成することができる。
【0008】
また、本願請求項1記載の発明にあっては、エンジン回転数によって前述の所定の遅延時間を変更するようになっており、高回転などのように潤滑油不足によって焼き付きを発生させ易い場合には、短い遅延時間を設定して短時間で異常の判定を下し、エンジンの焼き付きを未然に防ぐようにする。また、低回転などのように焼き付きの発生しにくい場合には、比較的長い遅延時間を設定し、油温の安定化を図った状態で検出を行い、より確実に油圧異常の検出を行うようにする。
【0009】
また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の発明における判定動作に加え、エンジンの始動において、前述の遅延時間より短時間に設定された待機時間の経過後に低圧信号が出力されたか否かを検出し、検出された場合には異常とみなし警告を行うようになっているため、各軸受け部の油膜が切れかけているような状態のエンジンに油圧異常が発生していた場合にも、エンジン始動から短時間で油圧異常の判定が下され、エンジンの焼き付きなどが発生するのを未然に防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の実施形態に係る船外機の外観側面図、図2は図1に示したものの内部構造を示す背面図、図3は図2に示したものの内部構造を示す平面図、図4は図1に示したものの内部構造を示す側面図、図5はこの実施形態における船外機の制御系回路の構成を示すブロック図、図6は図5に示したものによる油圧警告制御動作を示すフローチャート、図7は図5に示したものの始動時の油圧警告制御動作を示すタイミングチャート、図8は図5に示したものの高温時油圧警告制御動作を示すタイミングチャート、図9はエンジン回転数に対応する遅延時間の関係を示す線図である。
【0012】
図1に示すように、この実施形態に用いられる船外機1は、船体1aのトランサム(船尾梁)1bにブラケット1cを介して装着される。また、この船外機1は、前記ブラケット1cの後部に上下方向に延出する中空体であって、かつ、水平方向断面が概略紡錘形のドライブシャフトハウジング5cを有しており、このドライブシャフトハウジング5cの上部にエンジンホルダ5bが形成され、このホルダ5b上部にエンジンカバー5aによって覆われたエンジン2が設置されている。そして、前記ドライブシャフトハウジング5cの下部には、ギアケース5dが連接されており、このギアケース5dには、水平後方にプロペラ5eを向けたプロペラシャフトが回転自在に支持されている。
【0013】
図2に示すように、このエンジン2は、シリンダヘッド8、シリンダブロック7及びクランクケース6を有してなる4サイクル4気筒のもの(4気筒以外の気筒数でも良い)であって、図外の燃料タンクから各インジェクタ16(図5参照)によって燃料が前記シリンダヘッド8内に噴射されるようになっている。また、クランクケース6内には、クランクシャフト10がほぼ鉛直方向に沿って回転自在に支持されており、このクランクシャフト10には発電機のフライホイールが固定されると共に、クランクシャフト10の回転角度を検出するクランク角センサ18(図5参照)が設けられている。
【0014】
また、この船外機1の油圧回路は、以下のように構成されている。
すなわち、クランクケース6の下部に設けられているオイルパン内に注入されているオイルは、オイルストレーナ11から吸入され、オイルポンプ12によって吸い上げられ、オイルフィルタ4まで運ばれるようになっている。この際、油圧が過大になると、ガスケットのシールを突き破ることがあるため、オイルフィルタ4の手前にリリーフバルブ13が設定され、油圧の上限を管理するようになっている。
また、オイルフィルタ4を経由したオイルは、メインジャーナル14を通過し、クランクシャフト10、シリンダヘッド8、カムシャフト15へと分配され、自然落下を利用してオイルパン内に戻されるようになっている。
また、油圧スイッチ3は、メインジャーナル14に設置され、オイルフィルタ4の後の油圧を監視している。
【0015】
一方、上記船外機には、図5に示すような制御系回路が設けられている。
図中、30はコントロールユニットであり、このコントロールユニット30は、その入力側において、図4及び図5に示すように、種々の設定値などを入力する入力装置19、クランク角センサ18、油圧スイッチ3などが接続される一方、コントロールユニット30の出力側において、各気筒のシリンダヘッド8に設けられた各インジェクタ16及び警告装置25が接続されており、前記油圧スイッチ3及びクランク角センサ18から出力された信号に基づき、前記インジェクタ16及び警告装置25などを制御するようになっている。
【0016】
ここで、前記油圧スイッチ3は、前記フィルタ4の後の油圧が一定の基準圧以下である場合にON信号(低圧信号)を出力し、前記基準圧を越える場合にOFF信号を出力するものとなっており、警告装置25は、警告音を発生させるブザーと警告表示を行うLEDなどによって構成されている。
【0017】
また、前記コントロールユニット30は、図5に示すような構成を有するものとなっている。すなわち、このコントロールユニット30は、種々の演算、制御、判定(前記油圧スイッチ3からの信号を受けて油圧異常が生じているか否かを判定する油圧判定)等を行う演算部31(判定手段、第1,第2の判定手段、時間変更手段)を有し、その入力側には、A/D変換器36aによってデジタル信号に変換されたクランク角センサ18からの検出信号を受けて、エンジン回転数(クランクシャフトの回転数)を検出する回転数検出部(回転数検出手段)36、前記オイルフィルタ4の後の油圧が一定の基準圧以下である場合にON信号(低圧信号)を出力する油圧スイッチ3、計数又は計時動作を行うカウンタ(タイマ)34、及びエンジン回転数に対応する遅延時間のテーブルデータなどをはじめとする種々のデータを格納してなるメモリ35が接続されている。
【0018】
また、演算部31の出力側には、前記警告装置25を制御する警告駆動制御部(警告駆動制御回路)32、前記各インジェクタ16の駆動を制御する燃料噴射制御部33、各イグニッションコイル17における点火制御を行う点火制御部39等が接続されており、これら各部から出力されるデータ信号に基づき前記警告駆動制御部32、燃料噴射制御部33及び点火制御部39などが制御されるようになっている。
なお、前記演算部31と警告駆動制御部32とにより警告駆動制御手段が構成されている。
【0019】
次に、上記構成を有する実施形態の警告駆動制御動作を説明する。
電源が投入され、船外機のエンジンが始動されると、演算部31は、カウンタ34の計時動作に基づき、始動から待機時間A(秒)が経過したか否かを判断すると共に、油圧スイッチ3から出力される信号がON信号であるか否かの判断、すなわち一定の基準信号より低いか否かの判断を行う(ステップ1,2)。
ここで、待機時間A(秒)が経過し、エンジン回転数が図7のNe(エンジン回転数曲線)に示すように、ある程度の回転数に達していても、なお低圧信号であるON信号が出力されていた場合には、図7のOP1に示す曲線に示すように、基準圧力以下の不十分な油圧しか得られない異常状態であるとみなし、演算部31は警告駆動制御部32を制御してブザーあるいはLED等からなる警告装置25を駆動させ、運転者などに油圧の異常を警告する(ステップ3)。
また、ステップ2の判断において、始動から待機時間A(秒)が経過しOFF信号が出力されれば、エンジン回転数の増大に伴って、図7に示すように油圧OPが基準圧力を越え、正常な油圧が得られたと判断され、ステップ4へと移行する。
【0020】
そして、ステップ4では、始動から待機時間A(秒)経過後の回転数に基づき、基準となる回転数Xrpmと、これに対応する遅延時間をメモリ35に格納されているテーブルデータから読み出して設定する。そして、ステップ5では、ステップ6によってエンジンの停止が検出されるまでの間、油圧スイッチ3からの出力信号と、回転検出部36により検出されたエンジン回転数とを監視し、エンジン回転数NeがXrpm以上であるときに油圧スイッチからON信号が検出されると、そのON信号が遅延時間B(秒)が経過するまで継続して出力されているか否かを判断し、継続して出力されていると判断された場合には、油圧が異常事態によって低下しているものとみなし、ステップ3へと移行して前述の油圧警告動作を実行する。
【0021】
このように、この実施の形態においては、エンジン駆動中に、油圧が基準圧力より低下した場合、これを従来のように直ちに異常とみなさず、一定の遅延時間の経過を待ち、その間に油圧の復帰がなされなければ、これを異常と判断するようになっているため、油圧系の異常あるいは油量の減少などに伴う真の油圧異常と、油温の変動などに伴う一時的な油圧の低下とを区別することができる。このため、不要な警告が発せられることがなくなり、警告の信頼性が大幅に向上する。
【0022】
すなわち、オイルは高温になると粘度が低下するため、油圧は低下し、逆に温度が低い場合には、粘度が高く、油圧は上昇する。船外機のように、700rpm〜7000rpmに至る広い使用回転域がある場合、油温も50°〜130°と広い範囲で変化する。そのため、図7、図8に示すように、エンジン回転数Neを7000rpmなどの高い回転数で十分油圧OP及び油温OTを上げた後、回転数を700rpm付近まで急激に低下させて運転すると、油圧OPは、リリーフバルブ13によって設定された圧力0P3に対し非常に低い値となる。
【0023】
しかしながら、これは油圧系の故障や油量不足などの真の異常とは異なり、その後エンジンの回転数が低下したために油温0Tが徐々に低下すれば、それに伴って油圧はリリーフバルブ設定圧力OP3にまで回復する。従って、これを異常であるとした場合には、不要な警告が出されることとなり、警告に信頼性が得られないという問題が生じる。
このため、従来の油圧スイッチを用いた油圧制御では、上記のような問題を回避すべく、高温低回転時の油圧を考慮して、油圧の基準値を図8の[1]に示すように低く設定することも行われていた。しかしこの場合には、高回転時の油圧低下に対してエンジンに余裕のない制御となる。
この実施形態では設定値を[2]の比較的高い油圧を基準値としており、これによって上記従来のような問題を全て解消し得るものとなっている。
【0024】
また、この実施形態では、高回転時に、長い遅延時間Bを設定すると、異常検出に遅れが発生する可能性があるため、回転数に応じた遅延時間を設定している。すなわち、高回転で遅延時間が長い場合、真の油圧異常が発生していた場合には、その遅延時間中に焼き付きが発生する虞れがある。これに対し、低回転時には長い遅延時間が設定され、その間に真の油圧異常が発生したとしても、焼き付きが発生する虞れはなく、遅延時間が長ければ、真の油圧異常が発生しているか否かをより確実に判断することができる。このため、図9に示すように、この実施形態では、高回転時には、遅延時間を短く、低回転時には遅延時間を長く設定するものとなっている。
【0025】
さらに、この実施の形態では、エンジン始動直後に設定した待期時間Aを、その後のエンジン駆動状態における遅延時間Bよりも短時間に設定している。これは、エンジン始動時には潤滑油の供給が不十分で焼き付きが最も発生し易いことを考慮したものである。すなわち、船外機などでは、長期間保管後の始動がよく行われるが、この際各軸受け部の油膜が切れかけているようなことが多く、こうした場合には、始動のみで焼き付きが発生してしまうことがあり、上記のような低速駆動時と同様の長時間の待期時間Aを設定した場合には、確実に焼き付きが発生する。このため、この実施形態では、前記遅延時間Bよりも短い待機時間Aで油圧の確認を行い、焼き付きの発生を防止するようになっている。
【0026】
【発明の効果】
以上説明した通り本願請求項1記載の本発明によれば、潤滑油の油圧が一定の基準圧力より低下したとき油圧スイッチが所定の低圧信号を出力し、その低圧信号が所定の遅延時間以上継続して出力されている場合にのみ、異常と判断し警告を発するようになっているため、単なる温度変化によって生じる圧力低下と、潤滑油の不足あるいは油圧系統の故障などによって生じる真の異常とを確実に区別することができ、信頼性の高い警告を行うことができる。
また、高価な油圧センサや複数の油圧スイッチを用いる必要がなく、単一の油圧スイッチ及び従来より用いられている部品、機構を用いて構成することができるため、安価に構成することができる。
【0027】
また、請求項1記載の発明にあっては、エンジン回転数によって前述の遅延時間を変更するようになっており、高回転などのように潤滑油不足によって焼き付きを発生させ易い場合には、短い遅延時間を設定して短時間で異常の判定を下し、エンジンの焼き付きを未然に防ぐことができ、また、低回転などのように焼き付きの発生しにくい場合には、比較的長い遅延時間を設定し、油温の安定化を図った状態で検出を行うためより確実に油圧異常の検出を行うことができる。
【0028】
また、請求項2記載の発明にあっては、エンジンの始動において、前述の遅延時間より短時間に設定された待機時間の経過後に低圧信号が出力されたか否かを検出し、検出された場合には異常とみなし警告を行うようになっているため、各軸受け部の油膜が切れかけているような状態のエンジンの始動時に油圧異常が発生した場合にも、エンジン始動から短時間で油圧異常の判定が下され、エンジンの焼き付きなど発生を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における船外機の警告装置の実施形態に係る船外機の外観側面図である。
【図2】図1に示したものの内部構造を示す背面図である。
【図3】図2に示したものの内部構造を示す平面図である。
【図4】図1に示したものの内部構造を示す側面図である。
【図5】本実施形態における船外機の制御系回路の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示したものによる油圧警告制御動作を示すフローチャートである。
【図7】図5に示したものの始動時の油圧警告制御動作を示すタイミングチャートである。
【図8】図5に示したものの高温時油圧警告制御動作を示すタイミングチャートである。
【図9】エンジン回転数に対応する遅延時間の関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 船外機
2 エンジン
[2] 基準圧力
3 油圧スイッチ
18 クランク角センサ
19 入力装置
25 警告装置(警告手段)
30 コントロールユニット
31 演算部(判定手段、第1、第2の判定手段、時間変更手段)
32 警告駆動制御部(警告駆動制御手段)
34 カウンタ(タイマ)
35 メモリ
36 回転数検出部(回転数検出手段)
A 待機時間
B 遅延時間
OP 油圧
OT 油温
Claims (2)
- 船外機のエンジンに供給される潤滑油の油圧に異常が発生したとき、所定の警告手段を駆動して警告を行う船外機の警告装置であって、
潤滑油の油圧が一定の基準圧力より低下したときに、所定の低圧信号を出力する油圧スイッチと、
前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
前記回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数の高低に従って、所定の遅延時間の長さを変更する時間変更手段と、
前記油圧スイッチから所定の低圧信号が前記所定の遅延時間以上継続して出力されたか否かを検出し、その所定の低圧信号が所定の遅延時間以上継続して出力された場合には油圧異常であると判定する判定手段と
前記判定手段により油圧異常であると判定した場合には、前記警告手段を駆動して警告を行う警告駆動制御手段と、を備えたことを特徴とする船外機の警告装置。 - 船外機のエンジンに供給される潤滑油の圧力に異常が発生したとき、所定の警告手段を駆動して警告を行う船外機の警告装置であって、
潤滑油の油圧が一定の基準圧力より低下したときに、所定の低圧信号を出力する油圧スイッチと、
エンジンの始動から所定の待機期間経過後に前記油圧スイッチから所定の低圧信号が出力されたか否かを検出し、その所定の待機期間経過後に所定の低圧信号が出力された場合には油圧異常であると判定する第1の判定手段と、
前記油圧スイッチから所定の低圧信号が所定の遅延時間以上継続して出力されたか否かを検出し、その所定の低圧信号が所定の遅延時間以上継続して出力された場合には油圧異常であると判定する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段、または、第2の判定手段により油圧異常であると判定した場合には、前記警告手段を駆動して警告を行う警告駆動制御手段と、を備え、
前記待機時間は、前記遅延時間より短時間に設定したことを特徴とする船外機の警告装置。
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