JP3592449B2 - 新規なポリアミンおよびその被覆組成物における使用 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、(シクロ)脂肪族ポリアミンと1分子当り平均2〜4個の二重結合を有する不飽和オリゴエステルとから調製される新規ポリアミン、および被覆組成物用の結合剤としてのブロックトポリイソシアネートと組合せたその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリヒドロキシル化合物(たとえばポリエステルポリオールもしくはポリアクリレートポリオール)は、貯蔵安定な1−成分焼付ラッカーにおけるブロックトポリイソシアネートのための反応体として使用される。約170℃であるこれらラッカーの焼付温度を低下させるために多くの試みがなされている。たとえば有機錫化合物もしくは第三アミンのような適する触媒は焼付温度を約150℃まで低下させるが、これでも充分でない。触媒が、製造に関連する理由に基づき焼付温度を越える際に生じうるような過度に高い温度において、逆反応をも触媒するという事実も欠点となる。
約120〜140℃の所望の低焼付温度をより低い脱ブロック温度を有する新規なブロッキング剤で達成しうるが[米国特許発明明細書第4,976,837号に対応する欧州特許出願公開明細書第159,117号]、これら被覆組成物は一般に充分な貯蔵安定性を持たない。
したがって、1−成分ポリウレタン焼付ラッカーを製造するために使用でき、ブロックトポリイソシアネートに対する高レベルの反応性だけでなくブロックトポリイソシアネートと組合せて良好な貯蔵安定性をも有するようなブロックトポリイソシアネートのための共反応体に対する要求が存在する。
【0003】
不飽和ポリエステルを第一アミノ基と第三アミン基とを有するジアミンと反応させて、必要に応じ前記反応生成物を2個の第一アミノ基を有するジアミンと反応させ続けると共に、生成物をエピクロルヒドリンにより第三窒素原子にて四級化することが米国特許発明明細書第3,715,335号から知られている。得られる生成物は紙を製造するための添加剤として或いは凝集助剤として推奨される。
欧州特許出願公開明細書第273,243号は、不飽和ポリエステルポリオールを2個の第一アミノ基を有する低分子量ポリアミンと反応させて調製されるアミノ基およびアミド基を有するポリエステルポリオールを記載しており、さらに接着剤として特に適するポリ(尿素)ウレタンを製造するための前記生成物の使用についても記載している。ジアミンとの反応に使用されるポリエステルポリオールは、比較的高分子量と約10〜500mg KOH/gのOH価とを有する公知の不飽和ポリエステルポリオールである。これらポリエステルポリオールは、多価(好ましくは二価)のα,β−不飽和カルボン酸および/またはその無水物とポリオール化合物との反応により得られる。50〜500(好ましくは150〜350)mg KOH/gのOH価と1〜7重量%(好ましくは2〜5.5重量%)の全窒素含有量とを有する改変ポリエステルポリオールが接着剤用途に特に適すると記載されている。0.5:100〜30:100(好ましくは4:100〜15:100)のポリアミンとポリエステルポリオールとの重量比を改変につき維持すべきである。
【0004】
マレイン酸もしくはフマル酸とジオール、トリオールもしくはテトラオールとのジ(シクロ)アルキルエステルのエステル交換により或いは無水マレイン酸、マレイン酸もしくはフマル酸とジオール、トリオールもしくはテトラオールおよびモノアルコールとのエステル化により特別な低分子量オリゴエステルを調製しうることが見出された。これらオリゴエステルは1分子当り統計平均で2〜4個の二重結合を有すると共に、必要に応じ他の不飽和化合物と組合せてマイケル付加(ビニルカルボニル化合物に対するCH−酸性化合物およびアミンの付加)により(シクロ)脂肪族ジアミンと反応することができる。ブロックトポリイソシアネートと組合せた際に、公知の1−成分ポリウレタン(PUR)結合剤と比較して、架橋のために相当低い焼付温度しか必要としない保存安定性の1−成分結合剤組合せ物をもたらすような新規なポリアミンが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、公知の1−成分ポリウレタン(PUR)結合剤と比較して相当低い架橋のための焼付温度しか必要としない貯蔵安定性の1−成分結合剤組成物を得るためのポリアミンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(a)1分子当たり平均2〜4個の二重結合を有する不飽和オリゴエステルおよび
(b)必要に応じマイケル付加アクセプタとして適すると共に1分子当り平均1〜4個の二重結合を有する他の不飽和化合物を
(c)2個の第一アミノ基を有する(シクロ)脂肪族ジアミンおよび
(d)必要に応じマイケル付加ドナーとして適する他のアミノ官能性化合物と反応させて調製されるポリアミンに関するものである。
さらに本発明は、ラッカーおよび被覆組成物における結合剤成分としての、特に1−成分焼付ラッカーにおけるブロックトポリイソシアネートのための反応体としてのこれらポリアミンの使用にも関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明によるポリアミンは次の各成分から調製される:
(a)マレイン酸および/またはフマル酸とジオール、トリオールおよび/またはテトラオールとのジ(シクロ)アルキルエステルのエステル交換により、或いは無水マレイン酸、マレイン酸および/またはフマル酸とジオール、トリオールおよび/またはテトラオールおよびモノアルコールとのエステル化により調製されると共にマイケル付加アクセプタとして作用する1分子当り平均2〜4個、好ましくは2〜3個の二重結合を有する不飽和オリゴエステル、
(b)必要に応じマイケル付加アクセプタとして作用する他の不飽和化合物、
(c)2個の第一アミノ基(NH2)を有すると共にマイケル付加ドナーとして作用する(シクロ)脂肪族ジアミン、および
(d)必要に応じマイケル付加ドナーとして作用する他のアミノ官能性化合物。
【0008】
エステル交換に適するマレイン酸およびフマル酸のジ(シクロ)アルキルエステルは(シクロ)アルキル基中に1〜8個の炭素原子を有する。その例はマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ−n−プロピル、マレイン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジ−n−ブチル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸ジ−n−ヘキシル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、マレイン酸ジシクロヘキシルおよびフマル酸の対応ジエステルを包含する。マレイン酸ジメチル、ジエチルおよびジ−n−ブチルが好適である。
【0009】
エステル交換に適するジオール、トリオールおよび/またはテトラオールは、必要に応じエーテル酸素結合を有する直鎖もしくは分枝鎖の飽和アルコールである。その例はエチレングリコール、プロピレン1,2−および1,3−グリコール、ブチレン1,4−、1,3−および2,3−グリコール、ヘキサン1,6−および2,5−ジオール、オクタン1,8−ジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2−エチル−2−ブチルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス−ヒドロキシメチルシクロヘキサン、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、並びに1,000もしくはそれ以下(好ましくは800もしくはそれ以下、特に好ましくは600もしくはそれ以下)の分子量を有する他のポリエチレングリコールを包含する。特に好適なものはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、600もしくはそれ以下の分子量を有するポリエチレングリコール、ブタン−1,4−ジオール、ヘキサン1,6−ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびトリメチロールプロパンである。
【0010】
エステル交換に際しジオール、トリオールおよび/またはテトラオールは、マレイン酸およびフマル酸のジ(シクロ)アルキルエステルの1モル当りアルコール成分の各OH基につきマレイン酸および/またはフマル酸のジ(シクロ)アルキルエステル1モルが存在するような量にて使用される。
エステル交換は溶剤なしに80〜250℃、好ましくは100〜220℃の温度にて行われる。モノアルコール副生物は蒸留除去される。この理由で有利に使用しうるエステル交換触媒は酸、塩基および有機金属化合物、たとえばジオクタン酸錫−IIを包含する。一般にエステル交換はほぼ定量的に生ずる。
無水マレイン酸がジオール、トリオールおよび/またはテトラオールおよびモノアルコールでの無水マレイン酸、マレイン酸および/またはフマル酸のエステル化により不飽和オリゴエステルを調製するための好適カルボン酸成分である。エステル化に適するジオール、トリオールおよび/またはテトラオールは、エステル交換につき適すると既に記載したような化合物である。
【0011】
エステル化に適するモノアルコールは1〜18個、好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜9個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式もしくは芳香脂肪族アルコール、たとえばメタノール、エタノール、1−および2−プロパノール、1−および2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1−、2−および3−ペンタノール、2−および3−メチル−1−ブタノール、2,2−ジメチルプロパノール、1−、2−および3−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、2,2−ジエチルプロパノール、1−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ドデカノール、1−テトラデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデカノール、シクロヘキサノール、2−、3−および4−メチルシクロヘキサノール、ヒドロキシメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、4−t−ブチルシクロヘキサノールおよびベンジルアルコールを包含する。これらモノアルコールの混合物およびエーテル酸素原子を有する対応モノアルコールも使用することができる。
エステル化は、溶剤を用いて或いは溶剤なしに80〜260℃、好ましくは100〜240℃の温度にて行われる。反応水は必要に応じ減圧下で或いは窒素流の下で蒸留除去され、或いはたとえばベンゼン、トルエン、キシレン、イソオクタンもしくはシクロヘキサンのような連行剤と共に共沸除去される。慣用のエステル化触媒、たとえばp−トルエンスルホン酸および硫酸のような酸類またはたとえばジオクタン酸錫−IIのような有機金属化合物を使用することができる。
【0012】
ポリアミン(A)を調製するため必要に応じ使用しうる他の不飽和化合物(b)は1分子当り1〜4個、好ましくは1〜3個、より好ましくは2〜3個の二重結合を有する化合物を包含する。その例はアクリル酸およびメタクリル酸のエステル、たとえば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、ジ(メタ)アクリル酸エタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ヘキサンジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパンおよびテトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、並びにエステル交換反応につき適すると既に記載したマレイン酸もしくはフマル酸のジ(シクロ)アルキルエステルを包含する。4個までの酸素原子を有するエーテルアルコールによるアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステル化生成物、たとえば1,000もしくはそれ以下の分子量を有するポリエチレングリコールが成分(b)として適している。
【0013】
たとえばジ(メタ)アクリル酸エタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ヘキサンジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパンおよびエーテル酸素原子を有するジオールおよびトリオールによるアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステル化生成物、たとえば800もしくはそれ以下の分子量を有するポリエチレングリコールのような二官能性および三官能性の不飽和化合物が好適である。特に好適なものはジアクリル酸エタンジオール、ジアクリル酸ブタンジオール、ジアクリル酸ヘキサンジオール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、並びにエーテル酸素原子を有するジオールおよびトリオールによるアクリル酸のエステル化生成物、たとえば600もしくはそれ以下の分子量を有するポリエチレングリコールである。
(シクロ)脂肪族ジアミン(c)は、式(I)
NH2 −R−NH2 (I)
[式中、RはC2 〜C24脂肪族もしくはC3 〜C24脂環式の基を示す]
に対応する2個の第一アミノ基を有する化合物から選択される。好ましくはRは2〜15個、より好ましくは2〜10個の炭素原子を有する脂肪族基、または6〜12個、好ましくは6個の炭素原子を有する脂環式基を示す。
【0014】
適するジアミンの例は1,2−および1,3−プロピレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、2,2,4−および2,4,4−トリメチル−1,6−ジアミノヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、5−アミノ−1−アミノメチル−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミン)、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)−メタン、1−アミノ−1−メチル−3−(4−)−アミノメチルシクロヘキサン、ビス−(4−アミノ−3,5−ジエチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−アミノメチル−ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−インダン、2,3−、2,4−および2,6−ジアミノ−1−メチルシクロヘキサンおよびその混合物を包含する。
【0015】
必要に応じ使用しうる他のアミノ官能性化合物(d)は第一もしくは第二アミノ基を有する脂肪族、脂環式および/または芳香脂肪族モノアミン、たとえばメチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、1−アミノプロパン、ジ−n−プロピルアミン、2−アミノプロパン、ジイソプロピルアミン、1−アミノブタン、ジ−n−ブチルアミン、2−アミノブタン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、1−アミノヘキサン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンおよびベンジルアミン;第一および第二アミノ基と必要に応じ第三アミノ基(ここで第二アミノ基は環系の部分とすることもできる)を有する脂肪族、脂環式および/または複素環式ジアミン、たとえばN−メチルエチレンジアミン、N−メチルプロピレンジアミン、N−(2−アミノエチル)−ピペラジンおよび3−アミノ−1,2,4−トリアゾール;2個の第一アミノ基と少なくとも1個の第二アミノ基とを有する脂肪族ジアミン、たとえばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンおよびビス−(3−アミノプロピル)−アミン;並びに少なくとも2個の第二アミノ基を有する脂肪族、脂環式および/または複素環式ジアミン、たとえばN,N′−ジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジメチル−1,4−ジアミノシクロヘキサンおよび2,5−ジメチルピペラジンを包含する。
【0016】
ポリアミン(A)は、不飽和オリゴエステル(a)および必要に応じ他の不飽和化合物(b)を(シクロ)脂肪族ジアミン(c)および必要に応じ他のアミノ官能性化合物(d)と20〜160℃、好ましくは30〜140℃、より好ましくは40〜120℃にて溶剤なしに或いは好ましくは不活性有機溶剤中で反応させて調製される。
適する溶剤は芳香族炭化水素、たとえばトルエン、キシレン、高級アルキルベンゼンおよび芳香族混合物、たとえばソルベスッソ100、150および200溶剤(エッソAG社);エステル類、たとえば酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸メチルグリコールおよび酢酸メトキシプロピル;ケトン類、たとえばメチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン;さらにその混合物を包含する。
ポリアミン(A)は平均して少なくとも1個、好ましくは少なくとも2個、より好ましくは2〜4個の第一アミノ基(NH2 )を有し、これは適する量比の出発成分(a)〜(d)により達成することができる。
【0017】
好適ポリアミン(A)は出発成分(a)〜(c)から調製される。これらは分子1個当り平均して1〜6個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2〜4個の第一アミノ基(NH2 )と3〜12個、好ましくは3〜10個、より好ましくは4〜10個の第二アミノ基(NH)とを有する。全窒素含有量(N=14)は2.04〜17.41%、好ましくは2.82〜13.63%、より好ましくは3.66〜12.36%である。第一アミノ基含有量(NH2 =16)は0.39〜6.53%、好ましくは0.7〜5.84%)、より好ましくは1.39〜5.30%であり、第二アミノ基含有量(NH=15)は1.82〜10.20%、好ましくは2.01〜9.12%、より好ましくは2.61〜8.28%である。
さらに、好適ポリアミン(A)は専ら出発成分(a)と(c)とから調製された反応生成物を包含する。これらは分子1個当り平均して2〜6個、好ましくは2〜5個、より好ましくは2〜4個の第一アミノ基(NH2 )と2〜12個、好ましくは2〜10個、より好ましくは2〜9個の第二アミノ基(NH)とを有する。全窒素含有量(N=14)は1.92〜13.79%、好ましくは3.11〜13.79%、より好ましくは3.94〜13.79%である。第一アミノ基含有量(NH2 )は0.73〜7.88%、好ましくは1.78〜7.88%、より好ましくは2.25〜7.88%であり、第二アミノ基含有量(NH=15)は1.37〜7.39%、好ましくは1.76〜7.39%、より好ましくは2.11〜7.39%である。
【0018】
成分(a)〜(d)、成分(a)〜(c)、成分(a)と(c)および成分(a)と(c)と(d)の反応は必要に応じ不活性有機溶剤中で、たとえば理論固形物含有量に殆どまたは完全に達するような時間まで行われる。
成分(a)〜(d)は任意所望の順序で計量することができる。成分(a)および(b)、並びに成分(c)および(d)は混合物として添加することもできる。好ましくは成分(a)、(b)、(c)もしくは(d)および成分(a)と(b)もしくは(c)と(d)とを反応容器に一緒に導入し、次いで残余の成分を同時にまたは順次に添加することができる。
成分(a)〜(d);成分(a)〜(c);成分(a)と(c);および成分(a)と(c)と(d)の反応は、好ましくは成分(c)もしくは(c)と(d)の充填物が必要に応じ不活性溶剤中で反応容器内に導入されるよう行われ、次いで成分(a)または成分(a)と(b)を混合物としてまたは順次に選択反応温度にて添加する。好適具体例において、成分(c)の充填物は不活性溶剤中で反応容器に導入され、成分(b)はその後に所望温度にて添加され、この温度は必要に応じ冷却により一定に保たれる。成分(a)は成分(b)と(c)との反応後に添加され、反応の完結は固形分の測定により監視される。次いで反応混合物を、理論固形物含有量に殆どまたは完全に達するような時点まで選択温度にて撹拌する。
成分(a)および(c)のみを互いに反応させる場合、一般にこれら成分を最初に反応器へ必要に応じ溶剤にて充填すると共にその後に添加するのは自由である。好ましくは成分(c)を最初に反応容器に導入し、次いで成分(a)を添加する。
【0019】
ポリアミン(A)は粘性もしくは固体の無色ないし黄色の物質であって、たとえば上記したような慣用のラッカー溶剤に溶解して透明溶液を形成する。
架橋コーティングを調製するためポリアミン(A)に適する反応体は芳香族、脂肪族および脂環式ポリイソシアネート、たとえば2,3−、2,4−および2,6−ジイソシアナトルエン、4,4′−および2,4′−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,4−ジ−イソシアナトブタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1−イソシアナト−5−イソシアナトメチル−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、2,3−、2,4−および2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナト−シクロヘキサン、4,4′−および2,4′−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、1−イソシアナト−3(4)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサンおよびその混合物から調製されるブロックトポリイソシアネート(B)である。
【0020】
好ましいブロックトポリイソシアネート(B)はビウレット基、アロファネート基、カルボジイミド基、ウレトジオン基およびイソシアヌレート基を有するポリイソシアネート誘導体から調製される。これらポリイソシアネート誘導体はたとえば上記ジイソシアネートモノマーから調製される。これらポリイソシアネート誘導体はたとえば欧州特許出願公開明細書第0,003,505号、ドイツ特許出願公開明細書第1,101,394号、米国特許発明明細書第3,358,010号、第3,903,127号、第4,324,879号、第4,288,586号、ドイツ特許出願公開明細書第3,100,262号、第3,100,263号、第3,033,860号および第3,144,672号に記載されている。
可逆的にブロックされたポリイソシアネート成分(B)を調製するには、ポリイソシアネートをたとえばフェノール、ε−カプロラクタム、ブタノンオキシム、アセトンオキシム、3,5−ジメチル−ピラゾール、トリアゾール、マロン酸のジアルキルエステル、アセト酢酸エステルおよび第二アミン類、たとえばジ−n−ブチルアミンもしくはジ−2−エチルヘキシルアミンのようなブロッキング剤と反応させる。一般に、遊離イソシアネート基の完全ブロッキングが達成される。
【0021】
遊離イソシアネート基とε−カプロラクタムもしくはブタノンオキシムとのブロッキング反応は100〜130℃の温度にて生ずる(たとえばドイツ特許出願公開明細書第3,004,876号)。全混合物に対し0.01〜0.1重量%の量の触媒、たとえば有機錫化合物もしくは或る種の第三アミン(たとえばトリエチルアミン)の存在が有利である。
マロン酸のエステルおよびアセト酢酸エステルによるブロッキング反応は、たとえばナトリウムフェノラート、ナトリウムメチラートもしくは他のアルカリアルコラートのような塩基性触媒を用いて公知方法で行われる(たとえばドイツ特許出願公開明細書第2,342,603号もしくは2,550,156号)。他の有機アルカリ化合物、たとえばマロン酸ナトリウムも適している。これら触媒は、各反応成分の全重量に対し0.1〜2%の量で使用される。マロン酸ジアルキルはイソシアネート1当量当り少なくとも1モルの量にて使用すべきであるが、5〜20%過剰のブロッキング剤を使用することが望ましい。
原理的には、未封鎖ポリイソシアネートを部分的にのみブロックし、たとえばイソシアネート基の50〜95%(好ましくは70〜95%)がブロック型で存在するようにし、次いで部分ブロックされたポリイソシアネートをポリアミン成分(A)と反応させることもできる。成分(A)および(B)を含有する組成物の調製も同様に或いは個々の成分を混合して行うことができる。さらに、未封鎖ポリイソシアネートまたはポリイソシアネート混合物を部分ブロックして、たとえばNCO基の30%までが遊離の未封鎖型で存在するようにすることもできる。
【0022】
次いでポリアミン(A)は、遊離NCO基とアミノ基の1部との間の自然付加反応の後にブロックトポリイソシアネートと過剰ポリアミン(A)との混合物が存在するような量で添加される。ブロックトNCO基とアミノ基との当量比は0.5:1〜8:1である。
ブロッキング反応は、ポリイソシアネートに対し不活性な溶剤、たとえば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、酢酸メチルグリコール、酢酸エチルグリコール、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンおよびラッカー化学で使用される公知の高沸点炭化水素混合物を用いて或いは用いずに行うことができる。溶剤に個々に或いは混液として使用することができる。さらに溶剤の代わりに、たとえば市販のホスフェート、フタレートもしくはスルホネートのような可塑剤を使用することも可能である。
架橋用成分(B)として本発明により使用しうるブロックトポリイソシアネートは公知であって、たとえばドイツ特許出願公開明細書第2,342,603号、2,436,872号、2,550,156号、2,612,783号、2,612,784号もしくは2,612,785号に開示されている。
【0023】
必要に応じポリアミン(A)は、ブロックトポリイソシアネート(B)用の反応体としての公知の有機ポリヒドロキシル化合物(C)と混合して使用される。ポリヒドロキシル化合物は公知のポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリウレタンもしくはポリアクリレートポリオール、好ましくはポリエステルおよびポリアクリレートポリオールから選択される。
適するポリエステルポリオールは上記ラッカー溶剤に可溶性である有機ヒドロキシル化合物の重縮合物を包含する。ポリエステルは、たとえばn−ブタノール、2−エチルヘキサノールおよびシクロヘキサノールのようなモノアルコール;たとえばエタン1,2−ジオール、プロパン1,2−および1,3−ジオール、ブタン1,4−および1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサン1,6−ジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールのようなジオール;および/またはたとえばグリセリン、トリメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールのような高官能性アルコールを有機カルボン酸、たとえば安息香酸、シクロヘキサン酸および2−エチルヘキサン酸のようなモノカルボン酸;たとえばフタル酸(無水物)、マレイン酸(無水物)、イソフタル酸およびアジビン酸のようなジカルボン酸およびその無水物;並びにたとえば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(無水物)のような高官能性カルボン酸と反応させて調製される。これらポリエステルポリオールのヒドロキシル基含有量は一般に0.5〜9重量%(樹脂固形物に対し)である。
【0024】
適するポリアクリレートポリオールはヒドロキシル基含有モノマーと上記溶剤に可溶性である他のオレフィン系不飽和モノマー、たとえばアクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、スチレン、アクリル酸およびアクリロニトリルとのコポリマーを包含する。適するヒドロキシル基含有モノマーは特に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシプロピル(メタ)−アクリレート異性体混合物を包含し、これは酸化プロピレンをアクリル酸もしくはメタクリル酸に付加して得られる。これらポリアクリレートポリオールのヒドロキシル基含有量は一般に0.5〜7重量%(樹脂固形物に対し)である。
ポリアミンは1:9〜9:1、好ましくは1:7〜7:1のNH2基とOH基との当量比にて有機ポリヒドロキシル化合物と混合することができる。より好ましくは、ポリアミン(A)はブロックトポリイソシアネート(B)のための唯一の反応体として使用される。
本発明による被覆組成物に含有される結合剤においては、ポリアミン成分(A)とブロックトポリイソシアネート成分(B)とを0.5:1〜8:1、好ましくは0.6:1〜6:1、より好ましくは0.7:1〜4:1のブロックトイソシアネート基と第一アミノ基との当量比にて混合する。各成分は、ブロックトイソシアネート基がアミノ基と反応する温度よりも低い温度にて混合される。
【0025】
結合剤成分(A)および(B)の他に、本発明による被覆組成物は上記ポリヒドロキシル成分(C)および他の公知の添加剤、たとえば少なくとも75℃の沸騰範囲を有する溶剤をも含有することができる。適宜の溶剤の沸点もしくは沸騰範囲の上限は場合により適切な焼付条件に依存し、すなわち焼付温度が高いほど溶剤もしくは溶剤混合物の沸騰温度も高くなる。
適する溶剤はたとえばトルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン、クメンおよび狭い沸騰範囲を有する市販の芳香族物質の混合物、たとえばエッソAG社からのソルベッソ100、150および200溶剤;たとえばメチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンおよびイソホロンのようなケトン類;たとえば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、酢酸エチル−およびブチル−グリコール、酢酸ヘキシル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびアジピン酸ジメチルのようなエステル類;並びにこれら溶剤の混合物を包含する。
【0026】
他の適宜の添加剤はたとえば燐酸もしくはジフタル酸トリクレシルおよびクロルパラフィンのような可塑剤;たとえば二酸化チタン、硫酸バリウム、チョークおよびカーボンブラックのような顔料および伸展剤;たとえばN,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、オクタン酸錫−IIおよびオクタン酸亜鉛−II、並びにジラウリン酸ジブチル錫のような触媒;均染剤;増粘剤;たとえば置換フェノールのような安定剤;付着促進剤としての有機官能性シラン;並びに光安定剤を包含する。
光安定剤はドイツ特許出願公開明細書第2,417,353号(=米国特許発明明細書第4,123,418号および第4,110,304号)並びにドイツ特許出願公開明細書第2,456,864号(=米国特許発明明細書第3,993,655号および第4,221,701号)に記載された立体障害アミンを包含する。特に好適な光安定剤はビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−ピペリジル−4)−セバケート、ビス−(2,2,6,6−テトラメトルピペリジル−4)−セバケート、n−ブチル−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−マロン酸−ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル−4)−エステルを包含する。
【0027】
本発明による被覆組成物は、室温にて液体であると共に極めて良好な貯蔵安定性を有する混合物である。
本発明による被覆組成物からコーティングを調製するには、組成物を任意の耐熱性基体に公知方法により(たとえば噴霧、浸漬、フロー被覆により或いはローラもしくはブレードを用いて)1つもしくはそれ以上のコートにて施す。被覆組成物は金属、プラスチック、木材もしくはガラスを被覆するのに適している。これら被覆組成物は自動車本体部分におけるコーティングの調製、特に表面処理剤および仕上コートとして特に適している。
他の好適な用途分野はアルミニウムおよび鋼材ストリップに対するコーティングの調製であり、自動ストリップ ラッカー仕上法により被覆されて自動車本体、機械および家庭用具のハウジング、シート、ドラムおよび容器の被覆として使用される。
被覆すべき基体には、被覆前に適するプライマーを施すことができる。一般に被覆組成物は、約5〜80μm、好ましくは10〜60μmの乾燥被覆厚さが得られるよう施される。しかしながら、相当厚いコーティングを調製することも可能である。
用途に応じ本発明による被覆組成物は90〜400℃、好ましくは100〜350℃、より好ましくは110〜160℃の温度にて0.25〜45分間、好ましくは0.50〜35分間にわたり硬化される。
公知のポリウレタン被覆組成物と比較した本発明による結合剤組成物の格別の利点は、触媒なしに溶剤耐性コーティングを得るのに要する低い焼付温度および短い焼付時間である。
硬化したコーティングは優れた性質を有すると共に多くの用途、特に屋外の耐候性1−および2−成分ラッカーにつきコイル被覆ラッカーとして、さらに表面処理剤および仕上コートとして自動車部門で使用することができる。
【0028】
【実施例】
以下、限定はしないが実施例につき本発明をさらに説明し、ここで部数および%は特記しない限り全て重量による。
粘度はDIN 53 019にしたがって測定した。
I. 不飽和オリゴエステル(a)の一般的調製手順
第1表に示した無水マレイン酸とジオールもしくはポリオールとを攪拌機と還流凝縮器と温度計と窒素供給部とが装着された三ツ口フラスコに秤量して入れ、IRスペクトルにおける約1845cm−1の無水物バンドが殆どまたは完全に消失するまで80〜150℃にて撹拌した。第1表に示したモノアルコールとエステル化触媒と水連行剤とを次いで添加した。添加はモノアルコールおよび連行剤の沸点より低い温度にて行う。次いで混合物を水分離器を使用しながら理論量の水が分離されるまで或いはもはや水が分離されなくなるまで沸騰させた。連行剤および必要に応じ過剰のモノアルコールを次いで完全に減圧下で蒸留除去した。無色〜淡黄色の低粘度液として不飽和オリゴエステルが残留した。得られた不飽和オリゴエステルの組成および性質を第1表に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
II. ポリアミン(A)の一般的調製手順
部Iを撹拌機と還流凝縮器と温度計と窒素供給部とが装着された3Lの四ツ口フラスコに導入し、60〜80℃まで加熱した。次いで部IIを1時間以内に添加した。部IIが不飽和アクリレート(b)であれば撹拌を80℃にて1時間行い、次いで部IIIを1時間で添加し、撹拌を理論固形物含有量に達するまで80℃にて行った。部IIが不飽和オリゴエステル(a)であれば撹拌を理論固形物含有量に達するまで80℃にて行い、次いで使用する場合は部IIIを1時間以内に添加し、次いで撹拌を理論固形物含有量に達するまで80℃にて行った。次いで混合物を室温まで冷却し、ポリアミン(A)が淡黄色溶液として得られた。
得られた本発明によるポリアミンの組成および性質をそれぞれ第2表および第3表に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
比較例1(V1)
ポリウレタンコーティングにおける結合剤成分としての欧州特許出願公開明細書第273,243号(米国特許発明明細書第4,769,436号)にしたがうアミノ基とアミド基とを有するポリエステルポリオールの適性を決定するため、この特許の例1を正確に反復した。20℃にて53,742mpa.sの粘度を有する赤褐色の生成物が得られた。この樹脂は3.6%の全窒素含有量と1.43%の塩基性窒素含有量とを有した(当量約1049g/モル塩基性窒素)。
比較例2(V2)
本発明によるポリアミンの反応性とポリエステルポリオールの反応性とを比較するため市販のポリエステルポリオールを選択した(即ちアルキノール1665、バイエルAG社からの市販製品)。ブロックトポリイソシアネートと組合せたこのポリオールは、たとえばプライマー、自動車表面処理剤およびコイル被覆、並びに一般的な工業コーティングなど焼付ラッカーの調製に特に適している。この樹脂をソルベッソ100溶剤とイソブタノールとの31.5:3.5の混液に65%溶液として存在させ、約2700mPa.sの粘度と約1.7%のヒドロキシル基含有量(溶液に対し)と1000g/モルOH基の当量とを有した。
【0034】
III. 被覆組成物値の調製
ポリアミンA1〜A7と比較例V1およびV2からの結合剤とをブロックトポリイソシアネート(以下、一層詳細に説明する)と混合して、NH2基およびOH基とブロックトポリイソシアネート基との当量比が1:1になるようにした。この混合物をDIN 4mmカップから約30秒の流出時間の粘度に溶剤混液の添加により調整し(DIN 53211)、次いでフィルム展延器で試験プレートに約100μmの湿潤フィルム厚さにて施した。室温にて5分間にわたり通気した後、被覆した試験プレートを130℃および140℃にて30分間にわたり硬化させ、次いで室温まで冷却した。得られたコーティングの光学的および機械的性質、並びに溶剤耐性を架橋度の関数として下記するように評価した。
溶剤耐性は、溶剤に浸漬した綿棒を1分間にわたりコーティングに施して試験した。使用した溶剤はキシレン、酢酸メトキシプロピル(MPA)、酢酸エチルおよびアセトンとした。1分間の後、コーティングを評価した。「0」の数値はコーティングが完全に満足しうるものであることを意味するのに対し、「5」の数値はコーティングが接触箇所にて完全に溶解したことを意味する。
機械的なラッカー特性をケーニッヒ振子防振試験(DIN 53 157)(これはコーティングの硬さの尺度である)およびエリクセン・カッピング試験(DIN ISO 1520)(これはコーティングの柔軟性の尺度である)によって特性化した。
結合剤組成物1〜7および比較例V8〜V10の組成および試験結果を第4表に示す。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
結果の検討
極めて良好な流動特性を有する極めて光艶のあるコーティングが本発明によるポリアミンA1〜47に基づく被覆組成物から調製された。このコーティングはさらに130℃および140℃の両者にて30分間にわたり焼付けた後に良好な硬さと良好な柔軟性とを有した。各種の溶剤に対する耐性は極めて良好であったが、しばしば若干良好であった。
140℃にて30分間の後、比較例V1(例8)に基づく被覆組成物は深黄色の極めて柔らかいコーティングを形成し、これは試験した全ての溶剤に対し耐性を示さず、これはコーティングが即座に溶解または部分溶解したという事実により証明された。
130℃(例9)にて比較例V2に基づく被覆組成物は不充分なフィルム硬さと貧弱な溶剤耐性とを有するコーティングを形成した。140℃の焼付温度(例10)にて、極めて良好なフィルム硬さであるが不充分な溶剤耐性を有するコーティングが得られた。
【0038】
以下、本発明の実施態様を要約すれば次の通りである:
1. (a)1分子当たり平均2〜4個の二重結合を有する不飽和オリゴエステルおよび(b)必要に応じマイケル付加アクセプタとして適すると共に1分子当り平均1〜4個の二重結合を有する他の不飽和化合物と、(c)2個の第一アミノ基を有する(シクロ)脂肪族ジアミンおよび(d)必要に応じマイケル付加ドナーとして適する他のアミノ官能性化合物との反応生成物であるポリアミン。
2. 成分(a)〜(c)の反応生成物が平均1〜6個の第一アミノ基と3〜12個の第二アミノ基と0.39〜6.53%の第一アミノ基含有量と1.82〜10.20%の第二アミノ基含有量とを有する上記第1項に記載のポリアミン。
3. 成分(a)と(c)との反応生成物であって、平均2〜6個の第一アミノ基と2〜12個の第二アミノ基と0.73〜7.88%の第一アミノ基含有量と1.37〜7.39%の第二アミノ基含有量とを有する上記第1項に記載のポリアミン。
【0039】
4. 出発成分(a)が無水マレイン酸と1,000もしくはそれ以下の分子量を有するジオールとアルキル基中に1〜10個の炭素原子を有するモノアルコールとから調製された不飽和オリゴエステルであり、出発成分(b)が1分子当り2〜4個の二重結合を有するアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステルであり、出発成分(c)が2個の第一アミノ基を有すると共に式
NH2 −R−NH2
[式中、RはC2 〜C24脂肪族基またはC3 〜C24脂環式基を示す]
に対応する(シクロ)脂肪族ジアミンである上記第1項に記載のポリアミン。
5. 出発成分(a)が無水マレイン酸と1,000もしくはそれ以下の分子量を有するジオールとアルキル基中に1〜10個の炭素原子を有するモノアルコールとから調製された不飽和オリゴエステルであり、出発成分(b)が1分子当り2〜4個の二重結合を有するアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステルであり、出発成分(c)が2個の第二アミノ基を有すると共に式
NH2 −R−NH2
[式中、RはC2 〜C24脂肪族基またはC3 〜C24脂環式基を示す]
に対応する(シクロ)脂肪族ジアミンである上記第2項に記載のポリアミン。
【0040】
6. 出発成分(a)が無水マレイン酸と1,000もしくはそれ以下の分子量を有するジオール、トリオールおよび/またはテトラオールとアルキル基中に1〜10個の炭素原子を有するモノアルコールとから調製された不飽和オリゴエステルであり、出発成分(c)が2個の第一アミノ基を有すると共に式
NH2 −R−NH2
[式中、RはC2 〜C24脂肪族基またはC3 〜C24脂環式基を示す]
に対応する(シクロ)脂肪族ジアミンである上記第1項に記載のポリアミン。
7. 出発成分(a)が無水マレイン酸と1,000もしくはそれ以下の分子量を有するジオール、トリオールおよび/またはテトラオールとアルキル基中に1〜10個の炭素原子を有するモノアルコールとから調製された不飽和オリゴエステルであり、出発成分(c)が2個の第一アミノ基を有すると共に式
NH2 −R−NH2
[式中、RはC2 〜C24脂肪族基またはC3 〜C24脂環式基を示す]
に対応する(シクロ)脂肪族ジアミンである上記第2項に記載のポリアミン。
【0041】
8. 成分(b)がトリアクリル酸トリメチロールプロパンからなる上記第1項に記載のポリアミン。
9. 成分(b)がトリアクリル酸トリメチロールプロパンからなる上記第2項に記載のポリアミン。
10. 成分(b)がトリアクリル酸トリメチロールプロパンからなる上記第3項に記載のポリアミン。
11. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第1項に記載のポリアミン。
12. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第5項に記載のポリアミン。
13. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第7項に記載のポリアミン。
14. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第8項に記載のポリアミン。
15. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第9項に記載のポリアミン。
16. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第10項に記載のポリアミン。
【0042】
17. 上記第1項に記載の記載のポリアミンとブロックトポリイソシアネートとを含有する結合剤組成物。
18. 上記第1項に記載のポリアミンとブロックトポリイソシアネートとからなる結合剤を含有する被覆組成物で被覆された基体。
【0043】
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、この詳細は単に例示の目的に過ぎず、本発明の思想および範囲を逸脱することなく各種の改変をなしうることが当業者には了解されよう。
【発明の属する技術分野】
本発明は、(シクロ)脂肪族ポリアミンと1分子当り平均2〜4個の二重結合を有する不飽和オリゴエステルとから調製される新規ポリアミン、および被覆組成物用の結合剤としてのブロックトポリイソシアネートと組合せたその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリヒドロキシル化合物(たとえばポリエステルポリオールもしくはポリアクリレートポリオール)は、貯蔵安定な1−成分焼付ラッカーにおけるブロックトポリイソシアネートのための反応体として使用される。約170℃であるこれらラッカーの焼付温度を低下させるために多くの試みがなされている。たとえば有機錫化合物もしくは第三アミンのような適する触媒は焼付温度を約150℃まで低下させるが、これでも充分でない。触媒が、製造に関連する理由に基づき焼付温度を越える際に生じうるような過度に高い温度において、逆反応をも触媒するという事実も欠点となる。
約120〜140℃の所望の低焼付温度をより低い脱ブロック温度を有する新規なブロッキング剤で達成しうるが[米国特許発明明細書第4,976,837号に対応する欧州特許出願公開明細書第159,117号]、これら被覆組成物は一般に充分な貯蔵安定性を持たない。
したがって、1−成分ポリウレタン焼付ラッカーを製造するために使用でき、ブロックトポリイソシアネートに対する高レベルの反応性だけでなくブロックトポリイソシアネートと組合せて良好な貯蔵安定性をも有するようなブロックトポリイソシアネートのための共反応体に対する要求が存在する。
【0003】
不飽和ポリエステルを第一アミノ基と第三アミン基とを有するジアミンと反応させて、必要に応じ前記反応生成物を2個の第一アミノ基を有するジアミンと反応させ続けると共に、生成物をエピクロルヒドリンにより第三窒素原子にて四級化することが米国特許発明明細書第3,715,335号から知られている。得られる生成物は紙を製造するための添加剤として或いは凝集助剤として推奨される。
欧州特許出願公開明細書第273,243号は、不飽和ポリエステルポリオールを2個の第一アミノ基を有する低分子量ポリアミンと反応させて調製されるアミノ基およびアミド基を有するポリエステルポリオールを記載しており、さらに接着剤として特に適するポリ(尿素)ウレタンを製造するための前記生成物の使用についても記載している。ジアミンとの反応に使用されるポリエステルポリオールは、比較的高分子量と約10〜500mg KOH/gのOH価とを有する公知の不飽和ポリエステルポリオールである。これらポリエステルポリオールは、多価(好ましくは二価)のα,β−不飽和カルボン酸および/またはその無水物とポリオール化合物との反応により得られる。50〜500(好ましくは150〜350)mg KOH/gのOH価と1〜7重量%(好ましくは2〜5.5重量%)の全窒素含有量とを有する改変ポリエステルポリオールが接着剤用途に特に適すると記載されている。0.5:100〜30:100(好ましくは4:100〜15:100)のポリアミンとポリエステルポリオールとの重量比を改変につき維持すべきである。
【0004】
マレイン酸もしくはフマル酸とジオール、トリオールもしくはテトラオールとのジ(シクロ)アルキルエステルのエステル交換により或いは無水マレイン酸、マレイン酸もしくはフマル酸とジオール、トリオールもしくはテトラオールおよびモノアルコールとのエステル化により特別な低分子量オリゴエステルを調製しうることが見出された。これらオリゴエステルは1分子当り統計平均で2〜4個の二重結合を有すると共に、必要に応じ他の不飽和化合物と組合せてマイケル付加(ビニルカルボニル化合物に対するCH−酸性化合物およびアミンの付加)により(シクロ)脂肪族ジアミンと反応することができる。ブロックトポリイソシアネートと組合せた際に、公知の1−成分ポリウレタン(PUR)結合剤と比較して、架橋のために相当低い焼付温度しか必要としない保存安定性の1−成分結合剤組合せ物をもたらすような新規なポリアミンが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、公知の1−成分ポリウレタン(PUR)結合剤と比較して相当低い架橋のための焼付温度しか必要としない貯蔵安定性の1−成分結合剤組成物を得るためのポリアミンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(a)1分子当たり平均2〜4個の二重結合を有する不飽和オリゴエステルおよび
(b)必要に応じマイケル付加アクセプタとして適すると共に1分子当り平均1〜4個の二重結合を有する他の不飽和化合物を
(c)2個の第一アミノ基を有する(シクロ)脂肪族ジアミンおよび
(d)必要に応じマイケル付加ドナーとして適する他のアミノ官能性化合物と反応させて調製されるポリアミンに関するものである。
さらに本発明は、ラッカーおよび被覆組成物における結合剤成分としての、特に1−成分焼付ラッカーにおけるブロックトポリイソシアネートのための反応体としてのこれらポリアミンの使用にも関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明によるポリアミンは次の各成分から調製される:
(a)マレイン酸および/またはフマル酸とジオール、トリオールおよび/またはテトラオールとのジ(シクロ)アルキルエステルのエステル交換により、或いは無水マレイン酸、マレイン酸および/またはフマル酸とジオール、トリオールおよび/またはテトラオールおよびモノアルコールとのエステル化により調製されると共にマイケル付加アクセプタとして作用する1分子当り平均2〜4個、好ましくは2〜3個の二重結合を有する不飽和オリゴエステル、
(b)必要に応じマイケル付加アクセプタとして作用する他の不飽和化合物、
(c)2個の第一アミノ基(NH2)を有すると共にマイケル付加ドナーとして作用する(シクロ)脂肪族ジアミン、および
(d)必要に応じマイケル付加ドナーとして作用する他のアミノ官能性化合物。
【0008】
エステル交換に適するマレイン酸およびフマル酸のジ(シクロ)アルキルエステルは(シクロ)アルキル基中に1〜8個の炭素原子を有する。その例はマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ−n−プロピル、マレイン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジ−n−ブチル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸ジ−n−ヘキシル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、マレイン酸ジシクロヘキシルおよびフマル酸の対応ジエステルを包含する。マレイン酸ジメチル、ジエチルおよびジ−n−ブチルが好適である。
【0009】
エステル交換に適するジオール、トリオールおよび/またはテトラオールは、必要に応じエーテル酸素結合を有する直鎖もしくは分枝鎖の飽和アルコールである。その例はエチレングリコール、プロピレン1,2−および1,3−グリコール、ブチレン1,4−、1,3−および2,3−グリコール、ヘキサン1,6−および2,5−ジオール、オクタン1,8−ジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2−エチル−2−ブチルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス−ヒドロキシメチルシクロヘキサン、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、並びに1,000もしくはそれ以下(好ましくは800もしくはそれ以下、特に好ましくは600もしくはそれ以下)の分子量を有する他のポリエチレングリコールを包含する。特に好適なものはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、600もしくはそれ以下の分子量を有するポリエチレングリコール、ブタン−1,4−ジオール、ヘキサン1,6−ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびトリメチロールプロパンである。
【0010】
エステル交換に際しジオール、トリオールおよび/またはテトラオールは、マレイン酸およびフマル酸のジ(シクロ)アルキルエステルの1モル当りアルコール成分の各OH基につきマレイン酸および/またはフマル酸のジ(シクロ)アルキルエステル1モルが存在するような量にて使用される。
エステル交換は溶剤なしに80〜250℃、好ましくは100〜220℃の温度にて行われる。モノアルコール副生物は蒸留除去される。この理由で有利に使用しうるエステル交換触媒は酸、塩基および有機金属化合物、たとえばジオクタン酸錫−IIを包含する。一般にエステル交換はほぼ定量的に生ずる。
無水マレイン酸がジオール、トリオールおよび/またはテトラオールおよびモノアルコールでの無水マレイン酸、マレイン酸および/またはフマル酸のエステル化により不飽和オリゴエステルを調製するための好適カルボン酸成分である。エステル化に適するジオール、トリオールおよび/またはテトラオールは、エステル交換につき適すると既に記載したような化合物である。
【0011】
エステル化に適するモノアルコールは1〜18個、好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜9個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式もしくは芳香脂肪族アルコール、たとえばメタノール、エタノール、1−および2−プロパノール、1−および2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1−、2−および3−ペンタノール、2−および3−メチル−1−ブタノール、2,2−ジメチルプロパノール、1−、2−および3−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、2,2−ジエチルプロパノール、1−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ドデカノール、1−テトラデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデカノール、シクロヘキサノール、2−、3−および4−メチルシクロヘキサノール、ヒドロキシメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、4−t−ブチルシクロヘキサノールおよびベンジルアルコールを包含する。これらモノアルコールの混合物およびエーテル酸素原子を有する対応モノアルコールも使用することができる。
エステル化は、溶剤を用いて或いは溶剤なしに80〜260℃、好ましくは100〜240℃の温度にて行われる。反応水は必要に応じ減圧下で或いは窒素流の下で蒸留除去され、或いはたとえばベンゼン、トルエン、キシレン、イソオクタンもしくはシクロヘキサンのような連行剤と共に共沸除去される。慣用のエステル化触媒、たとえばp−トルエンスルホン酸および硫酸のような酸類またはたとえばジオクタン酸錫−IIのような有機金属化合物を使用することができる。
【0012】
ポリアミン(A)を調製するため必要に応じ使用しうる他の不飽和化合物(b)は1分子当り1〜4個、好ましくは1〜3個、より好ましくは2〜3個の二重結合を有する化合物を包含する。その例はアクリル酸およびメタクリル酸のエステル、たとえば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、ジ(メタ)アクリル酸エタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ヘキサンジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパンおよびテトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、並びにエステル交換反応につき適すると既に記載したマレイン酸もしくはフマル酸のジ(シクロ)アルキルエステルを包含する。4個までの酸素原子を有するエーテルアルコールによるアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステル化生成物、たとえば1,000もしくはそれ以下の分子量を有するポリエチレングリコールが成分(b)として適している。
【0013】
たとえばジ(メタ)アクリル酸エタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ヘキサンジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパンおよびエーテル酸素原子を有するジオールおよびトリオールによるアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステル化生成物、たとえば800もしくはそれ以下の分子量を有するポリエチレングリコールのような二官能性および三官能性の不飽和化合物が好適である。特に好適なものはジアクリル酸エタンジオール、ジアクリル酸ブタンジオール、ジアクリル酸ヘキサンジオール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、並びにエーテル酸素原子を有するジオールおよびトリオールによるアクリル酸のエステル化生成物、たとえば600もしくはそれ以下の分子量を有するポリエチレングリコールである。
(シクロ)脂肪族ジアミン(c)は、式(I)
NH2 −R−NH2 (I)
[式中、RはC2 〜C24脂肪族もしくはC3 〜C24脂環式の基を示す]
に対応する2個の第一アミノ基を有する化合物から選択される。好ましくはRは2〜15個、より好ましくは2〜10個の炭素原子を有する脂肪族基、または6〜12個、好ましくは6個の炭素原子を有する脂環式基を示す。
【0014】
適するジアミンの例は1,2−および1,3−プロピレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、2,2,4−および2,4,4−トリメチル−1,6−ジアミノヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、5−アミノ−1−アミノメチル−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミン)、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)−メタン、1−アミノ−1−メチル−3−(4−)−アミノメチルシクロヘキサン、ビス−(4−アミノ−3,5−ジエチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−アミノメチル−ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−インダン、2,3−、2,4−および2,6−ジアミノ−1−メチルシクロヘキサンおよびその混合物を包含する。
【0015】
必要に応じ使用しうる他のアミノ官能性化合物(d)は第一もしくは第二アミノ基を有する脂肪族、脂環式および/または芳香脂肪族モノアミン、たとえばメチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、1−アミノプロパン、ジ−n−プロピルアミン、2−アミノプロパン、ジイソプロピルアミン、1−アミノブタン、ジ−n−ブチルアミン、2−アミノブタン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、1−アミノヘキサン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンおよびベンジルアミン;第一および第二アミノ基と必要に応じ第三アミノ基(ここで第二アミノ基は環系の部分とすることもできる)を有する脂肪族、脂環式および/または複素環式ジアミン、たとえばN−メチルエチレンジアミン、N−メチルプロピレンジアミン、N−(2−アミノエチル)−ピペラジンおよび3−アミノ−1,2,4−トリアゾール;2個の第一アミノ基と少なくとも1個の第二アミノ基とを有する脂肪族ジアミン、たとえばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンおよびビス−(3−アミノプロピル)−アミン;並びに少なくとも2個の第二アミノ基を有する脂肪族、脂環式および/または複素環式ジアミン、たとえばN,N′−ジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジメチル−1,4−ジアミノシクロヘキサンおよび2,5−ジメチルピペラジンを包含する。
【0016】
ポリアミン(A)は、不飽和オリゴエステル(a)および必要に応じ他の不飽和化合物(b)を(シクロ)脂肪族ジアミン(c)および必要に応じ他のアミノ官能性化合物(d)と20〜160℃、好ましくは30〜140℃、より好ましくは40〜120℃にて溶剤なしに或いは好ましくは不活性有機溶剤中で反応させて調製される。
適する溶剤は芳香族炭化水素、たとえばトルエン、キシレン、高級アルキルベンゼンおよび芳香族混合物、たとえばソルベスッソ100、150および200溶剤(エッソAG社);エステル類、たとえば酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸メチルグリコールおよび酢酸メトキシプロピル;ケトン類、たとえばメチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン;さらにその混合物を包含する。
ポリアミン(A)は平均して少なくとも1個、好ましくは少なくとも2個、より好ましくは2〜4個の第一アミノ基(NH2 )を有し、これは適する量比の出発成分(a)〜(d)により達成することができる。
【0017】
好適ポリアミン(A)は出発成分(a)〜(c)から調製される。これらは分子1個当り平均して1〜6個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2〜4個の第一アミノ基(NH2 )と3〜12個、好ましくは3〜10個、より好ましくは4〜10個の第二アミノ基(NH)とを有する。全窒素含有量(N=14)は2.04〜17.41%、好ましくは2.82〜13.63%、より好ましくは3.66〜12.36%である。第一アミノ基含有量(NH2 =16)は0.39〜6.53%、好ましくは0.7〜5.84%)、より好ましくは1.39〜5.30%であり、第二アミノ基含有量(NH=15)は1.82〜10.20%、好ましくは2.01〜9.12%、より好ましくは2.61〜8.28%である。
さらに、好適ポリアミン(A)は専ら出発成分(a)と(c)とから調製された反応生成物を包含する。これらは分子1個当り平均して2〜6個、好ましくは2〜5個、より好ましくは2〜4個の第一アミノ基(NH2 )と2〜12個、好ましくは2〜10個、より好ましくは2〜9個の第二アミノ基(NH)とを有する。全窒素含有量(N=14)は1.92〜13.79%、好ましくは3.11〜13.79%、より好ましくは3.94〜13.79%である。第一アミノ基含有量(NH2 )は0.73〜7.88%、好ましくは1.78〜7.88%、より好ましくは2.25〜7.88%であり、第二アミノ基含有量(NH=15)は1.37〜7.39%、好ましくは1.76〜7.39%、より好ましくは2.11〜7.39%である。
【0018】
成分(a)〜(d)、成分(a)〜(c)、成分(a)と(c)および成分(a)と(c)と(d)の反応は必要に応じ不活性有機溶剤中で、たとえば理論固形物含有量に殆どまたは完全に達するような時間まで行われる。
成分(a)〜(d)は任意所望の順序で計量することができる。成分(a)および(b)、並びに成分(c)および(d)は混合物として添加することもできる。好ましくは成分(a)、(b)、(c)もしくは(d)および成分(a)と(b)もしくは(c)と(d)とを反応容器に一緒に導入し、次いで残余の成分を同時にまたは順次に添加することができる。
成分(a)〜(d);成分(a)〜(c);成分(a)と(c);および成分(a)と(c)と(d)の反応は、好ましくは成分(c)もしくは(c)と(d)の充填物が必要に応じ不活性溶剤中で反応容器内に導入されるよう行われ、次いで成分(a)または成分(a)と(b)を混合物としてまたは順次に選択反応温度にて添加する。好適具体例において、成分(c)の充填物は不活性溶剤中で反応容器に導入され、成分(b)はその後に所望温度にて添加され、この温度は必要に応じ冷却により一定に保たれる。成分(a)は成分(b)と(c)との反応後に添加され、反応の完結は固形分の測定により監視される。次いで反応混合物を、理論固形物含有量に殆どまたは完全に達するような時点まで選択温度にて撹拌する。
成分(a)および(c)のみを互いに反応させる場合、一般にこれら成分を最初に反応器へ必要に応じ溶剤にて充填すると共にその後に添加するのは自由である。好ましくは成分(c)を最初に反応容器に導入し、次いで成分(a)を添加する。
【0019】
ポリアミン(A)は粘性もしくは固体の無色ないし黄色の物質であって、たとえば上記したような慣用のラッカー溶剤に溶解して透明溶液を形成する。
架橋コーティングを調製するためポリアミン(A)に適する反応体は芳香族、脂肪族および脂環式ポリイソシアネート、たとえば2,3−、2,4−および2,6−ジイソシアナトルエン、4,4′−および2,4′−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,4−ジ−イソシアナトブタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1−イソシアナト−5−イソシアナトメチル−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、2,3−、2,4−および2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナト−シクロヘキサン、4,4′−および2,4′−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、1−イソシアナト−3(4)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサンおよびその混合物から調製されるブロックトポリイソシアネート(B)である。
【0020】
好ましいブロックトポリイソシアネート(B)はビウレット基、アロファネート基、カルボジイミド基、ウレトジオン基およびイソシアヌレート基を有するポリイソシアネート誘導体から調製される。これらポリイソシアネート誘導体はたとえば上記ジイソシアネートモノマーから調製される。これらポリイソシアネート誘導体はたとえば欧州特許出願公開明細書第0,003,505号、ドイツ特許出願公開明細書第1,101,394号、米国特許発明明細書第3,358,010号、第3,903,127号、第4,324,879号、第4,288,586号、ドイツ特許出願公開明細書第3,100,262号、第3,100,263号、第3,033,860号および第3,144,672号に記載されている。
可逆的にブロックされたポリイソシアネート成分(B)を調製するには、ポリイソシアネートをたとえばフェノール、ε−カプロラクタム、ブタノンオキシム、アセトンオキシム、3,5−ジメチル−ピラゾール、トリアゾール、マロン酸のジアルキルエステル、アセト酢酸エステルおよび第二アミン類、たとえばジ−n−ブチルアミンもしくはジ−2−エチルヘキシルアミンのようなブロッキング剤と反応させる。一般に、遊離イソシアネート基の完全ブロッキングが達成される。
【0021】
遊離イソシアネート基とε−カプロラクタムもしくはブタノンオキシムとのブロッキング反応は100〜130℃の温度にて生ずる(たとえばドイツ特許出願公開明細書第3,004,876号)。全混合物に対し0.01〜0.1重量%の量の触媒、たとえば有機錫化合物もしくは或る種の第三アミン(たとえばトリエチルアミン)の存在が有利である。
マロン酸のエステルおよびアセト酢酸エステルによるブロッキング反応は、たとえばナトリウムフェノラート、ナトリウムメチラートもしくは他のアルカリアルコラートのような塩基性触媒を用いて公知方法で行われる(たとえばドイツ特許出願公開明細書第2,342,603号もしくは2,550,156号)。他の有機アルカリ化合物、たとえばマロン酸ナトリウムも適している。これら触媒は、各反応成分の全重量に対し0.1〜2%の量で使用される。マロン酸ジアルキルはイソシアネート1当量当り少なくとも1モルの量にて使用すべきであるが、5〜20%過剰のブロッキング剤を使用することが望ましい。
原理的には、未封鎖ポリイソシアネートを部分的にのみブロックし、たとえばイソシアネート基の50〜95%(好ましくは70〜95%)がブロック型で存在するようにし、次いで部分ブロックされたポリイソシアネートをポリアミン成分(A)と反応させることもできる。成分(A)および(B)を含有する組成物の調製も同様に或いは個々の成分を混合して行うことができる。さらに、未封鎖ポリイソシアネートまたはポリイソシアネート混合物を部分ブロックして、たとえばNCO基の30%までが遊離の未封鎖型で存在するようにすることもできる。
【0022】
次いでポリアミン(A)は、遊離NCO基とアミノ基の1部との間の自然付加反応の後にブロックトポリイソシアネートと過剰ポリアミン(A)との混合物が存在するような量で添加される。ブロックトNCO基とアミノ基との当量比は0.5:1〜8:1である。
ブロッキング反応は、ポリイソシアネートに対し不活性な溶剤、たとえば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、酢酸メチルグリコール、酢酸エチルグリコール、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンおよびラッカー化学で使用される公知の高沸点炭化水素混合物を用いて或いは用いずに行うことができる。溶剤に個々に或いは混液として使用することができる。さらに溶剤の代わりに、たとえば市販のホスフェート、フタレートもしくはスルホネートのような可塑剤を使用することも可能である。
架橋用成分(B)として本発明により使用しうるブロックトポリイソシアネートは公知であって、たとえばドイツ特許出願公開明細書第2,342,603号、2,436,872号、2,550,156号、2,612,783号、2,612,784号もしくは2,612,785号に開示されている。
【0023】
必要に応じポリアミン(A)は、ブロックトポリイソシアネート(B)用の反応体としての公知の有機ポリヒドロキシル化合物(C)と混合して使用される。ポリヒドロキシル化合物は公知のポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリウレタンもしくはポリアクリレートポリオール、好ましくはポリエステルおよびポリアクリレートポリオールから選択される。
適するポリエステルポリオールは上記ラッカー溶剤に可溶性である有機ヒドロキシル化合物の重縮合物を包含する。ポリエステルは、たとえばn−ブタノール、2−エチルヘキサノールおよびシクロヘキサノールのようなモノアルコール;たとえばエタン1,2−ジオール、プロパン1,2−および1,3−ジオール、ブタン1,4−および1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサン1,6−ジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールのようなジオール;および/またはたとえばグリセリン、トリメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールのような高官能性アルコールを有機カルボン酸、たとえば安息香酸、シクロヘキサン酸および2−エチルヘキサン酸のようなモノカルボン酸;たとえばフタル酸(無水物)、マレイン酸(無水物)、イソフタル酸およびアジビン酸のようなジカルボン酸およびその無水物;並びにたとえば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(無水物)のような高官能性カルボン酸と反応させて調製される。これらポリエステルポリオールのヒドロキシル基含有量は一般に0.5〜9重量%(樹脂固形物に対し)である。
【0024】
適するポリアクリレートポリオールはヒドロキシル基含有モノマーと上記溶剤に可溶性である他のオレフィン系不飽和モノマー、たとえばアクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、スチレン、アクリル酸およびアクリロニトリルとのコポリマーを包含する。適するヒドロキシル基含有モノマーは特に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシプロピル(メタ)−アクリレート異性体混合物を包含し、これは酸化プロピレンをアクリル酸もしくはメタクリル酸に付加して得られる。これらポリアクリレートポリオールのヒドロキシル基含有量は一般に0.5〜7重量%(樹脂固形物に対し)である。
ポリアミンは1:9〜9:1、好ましくは1:7〜7:1のNH2基とOH基との当量比にて有機ポリヒドロキシル化合物と混合することができる。より好ましくは、ポリアミン(A)はブロックトポリイソシアネート(B)のための唯一の反応体として使用される。
本発明による被覆組成物に含有される結合剤においては、ポリアミン成分(A)とブロックトポリイソシアネート成分(B)とを0.5:1〜8:1、好ましくは0.6:1〜6:1、より好ましくは0.7:1〜4:1のブロックトイソシアネート基と第一アミノ基との当量比にて混合する。各成分は、ブロックトイソシアネート基がアミノ基と反応する温度よりも低い温度にて混合される。
【0025】
結合剤成分(A)および(B)の他に、本発明による被覆組成物は上記ポリヒドロキシル成分(C)および他の公知の添加剤、たとえば少なくとも75℃の沸騰範囲を有する溶剤をも含有することができる。適宜の溶剤の沸点もしくは沸騰範囲の上限は場合により適切な焼付条件に依存し、すなわち焼付温度が高いほど溶剤もしくは溶剤混合物の沸騰温度も高くなる。
適する溶剤はたとえばトルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン、クメンおよび狭い沸騰範囲を有する市販の芳香族物質の混合物、たとえばエッソAG社からのソルベッソ100、150および200溶剤;たとえばメチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンおよびイソホロンのようなケトン類;たとえば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、酢酸エチル−およびブチル−グリコール、酢酸ヘキシル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびアジピン酸ジメチルのようなエステル類;並びにこれら溶剤の混合物を包含する。
【0026】
他の適宜の添加剤はたとえば燐酸もしくはジフタル酸トリクレシルおよびクロルパラフィンのような可塑剤;たとえば二酸化チタン、硫酸バリウム、チョークおよびカーボンブラックのような顔料および伸展剤;たとえばN,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、オクタン酸錫−IIおよびオクタン酸亜鉛−II、並びにジラウリン酸ジブチル錫のような触媒;均染剤;増粘剤;たとえば置換フェノールのような安定剤;付着促進剤としての有機官能性シラン;並びに光安定剤を包含する。
光安定剤はドイツ特許出願公開明細書第2,417,353号(=米国特許発明明細書第4,123,418号および第4,110,304号)並びにドイツ特許出願公開明細書第2,456,864号(=米国特許発明明細書第3,993,655号および第4,221,701号)に記載された立体障害アミンを包含する。特に好適な光安定剤はビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−ピペリジル−4)−セバケート、ビス−(2,2,6,6−テトラメトルピペリジル−4)−セバケート、n−ブチル−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−マロン酸−ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル−4)−エステルを包含する。
【0027】
本発明による被覆組成物は、室温にて液体であると共に極めて良好な貯蔵安定性を有する混合物である。
本発明による被覆組成物からコーティングを調製するには、組成物を任意の耐熱性基体に公知方法により(たとえば噴霧、浸漬、フロー被覆により或いはローラもしくはブレードを用いて)1つもしくはそれ以上のコートにて施す。被覆組成物は金属、プラスチック、木材もしくはガラスを被覆するのに適している。これら被覆組成物は自動車本体部分におけるコーティングの調製、特に表面処理剤および仕上コートとして特に適している。
他の好適な用途分野はアルミニウムおよび鋼材ストリップに対するコーティングの調製であり、自動ストリップ ラッカー仕上法により被覆されて自動車本体、機械および家庭用具のハウジング、シート、ドラムおよび容器の被覆として使用される。
被覆すべき基体には、被覆前に適するプライマーを施すことができる。一般に被覆組成物は、約5〜80μm、好ましくは10〜60μmの乾燥被覆厚さが得られるよう施される。しかしながら、相当厚いコーティングを調製することも可能である。
用途に応じ本発明による被覆組成物は90〜400℃、好ましくは100〜350℃、より好ましくは110〜160℃の温度にて0.25〜45分間、好ましくは0.50〜35分間にわたり硬化される。
公知のポリウレタン被覆組成物と比較した本発明による結合剤組成物の格別の利点は、触媒なしに溶剤耐性コーティングを得るのに要する低い焼付温度および短い焼付時間である。
硬化したコーティングは優れた性質を有すると共に多くの用途、特に屋外の耐候性1−および2−成分ラッカーにつきコイル被覆ラッカーとして、さらに表面処理剤および仕上コートとして自動車部門で使用することができる。
【0028】
【実施例】
以下、限定はしないが実施例につき本発明をさらに説明し、ここで部数および%は特記しない限り全て重量による。
粘度はDIN 53 019にしたがって測定した。
I. 不飽和オリゴエステル(a)の一般的調製手順
第1表に示した無水マレイン酸とジオールもしくはポリオールとを攪拌機と還流凝縮器と温度計と窒素供給部とが装着された三ツ口フラスコに秤量して入れ、IRスペクトルにおける約1845cm−1の無水物バンドが殆どまたは完全に消失するまで80〜150℃にて撹拌した。第1表に示したモノアルコールとエステル化触媒と水連行剤とを次いで添加した。添加はモノアルコールおよび連行剤の沸点より低い温度にて行う。次いで混合物を水分離器を使用しながら理論量の水が分離されるまで或いはもはや水が分離されなくなるまで沸騰させた。連行剤および必要に応じ過剰のモノアルコールを次いで完全に減圧下で蒸留除去した。無色〜淡黄色の低粘度液として不飽和オリゴエステルが残留した。得られた不飽和オリゴエステルの組成および性質を第1表に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
II. ポリアミン(A)の一般的調製手順
部Iを撹拌機と還流凝縮器と温度計と窒素供給部とが装着された3Lの四ツ口フラスコに導入し、60〜80℃まで加熱した。次いで部IIを1時間以内に添加した。部IIが不飽和アクリレート(b)であれば撹拌を80℃にて1時間行い、次いで部IIIを1時間で添加し、撹拌を理論固形物含有量に達するまで80℃にて行った。部IIが不飽和オリゴエステル(a)であれば撹拌を理論固形物含有量に達するまで80℃にて行い、次いで使用する場合は部IIIを1時間以内に添加し、次いで撹拌を理論固形物含有量に達するまで80℃にて行った。次いで混合物を室温まで冷却し、ポリアミン(A)が淡黄色溶液として得られた。
得られた本発明によるポリアミンの組成および性質をそれぞれ第2表および第3表に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
比較例1(V1)
ポリウレタンコーティングにおける結合剤成分としての欧州特許出願公開明細書第273,243号(米国特許発明明細書第4,769,436号)にしたがうアミノ基とアミド基とを有するポリエステルポリオールの適性を決定するため、この特許の例1を正確に反復した。20℃にて53,742mpa.sの粘度を有する赤褐色の生成物が得られた。この樹脂は3.6%の全窒素含有量と1.43%の塩基性窒素含有量とを有した(当量約1049g/モル塩基性窒素)。
比較例2(V2)
本発明によるポリアミンの反応性とポリエステルポリオールの反応性とを比較するため市販のポリエステルポリオールを選択した(即ちアルキノール1665、バイエルAG社からの市販製品)。ブロックトポリイソシアネートと組合せたこのポリオールは、たとえばプライマー、自動車表面処理剤およびコイル被覆、並びに一般的な工業コーティングなど焼付ラッカーの調製に特に適している。この樹脂をソルベッソ100溶剤とイソブタノールとの31.5:3.5の混液に65%溶液として存在させ、約2700mPa.sの粘度と約1.7%のヒドロキシル基含有量(溶液に対し)と1000g/モルOH基の当量とを有した。
【0034】
III. 被覆組成物値の調製
ポリアミンA1〜A7と比較例V1およびV2からの結合剤とをブロックトポリイソシアネート(以下、一層詳細に説明する)と混合して、NH2基およびOH基とブロックトポリイソシアネート基との当量比が1:1になるようにした。この混合物をDIN 4mmカップから約30秒の流出時間の粘度に溶剤混液の添加により調整し(DIN 53211)、次いでフィルム展延器で試験プレートに約100μmの湿潤フィルム厚さにて施した。室温にて5分間にわたり通気した後、被覆した試験プレートを130℃および140℃にて30分間にわたり硬化させ、次いで室温まで冷却した。得られたコーティングの光学的および機械的性質、並びに溶剤耐性を架橋度の関数として下記するように評価した。
溶剤耐性は、溶剤に浸漬した綿棒を1分間にわたりコーティングに施して試験した。使用した溶剤はキシレン、酢酸メトキシプロピル(MPA)、酢酸エチルおよびアセトンとした。1分間の後、コーティングを評価した。「0」の数値はコーティングが完全に満足しうるものであることを意味するのに対し、「5」の数値はコーティングが接触箇所にて完全に溶解したことを意味する。
機械的なラッカー特性をケーニッヒ振子防振試験(DIN 53 157)(これはコーティングの硬さの尺度である)およびエリクセン・カッピング試験(DIN ISO 1520)(これはコーティングの柔軟性の尺度である)によって特性化した。
結合剤組成物1〜7および比較例V8〜V10の組成および試験結果を第4表に示す。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
結果の検討
極めて良好な流動特性を有する極めて光艶のあるコーティングが本発明によるポリアミンA1〜47に基づく被覆組成物から調製された。このコーティングはさらに130℃および140℃の両者にて30分間にわたり焼付けた後に良好な硬さと良好な柔軟性とを有した。各種の溶剤に対する耐性は極めて良好であったが、しばしば若干良好であった。
140℃にて30分間の後、比較例V1(例8)に基づく被覆組成物は深黄色の極めて柔らかいコーティングを形成し、これは試験した全ての溶剤に対し耐性を示さず、これはコーティングが即座に溶解または部分溶解したという事実により証明された。
130℃(例9)にて比較例V2に基づく被覆組成物は不充分なフィルム硬さと貧弱な溶剤耐性とを有するコーティングを形成した。140℃の焼付温度(例10)にて、極めて良好なフィルム硬さであるが不充分な溶剤耐性を有するコーティングが得られた。
【0038】
以下、本発明の実施態様を要約すれば次の通りである:
1. (a)1分子当たり平均2〜4個の二重結合を有する不飽和オリゴエステルおよび(b)必要に応じマイケル付加アクセプタとして適すると共に1分子当り平均1〜4個の二重結合を有する他の不飽和化合物と、(c)2個の第一アミノ基を有する(シクロ)脂肪族ジアミンおよび(d)必要に応じマイケル付加ドナーとして適する他のアミノ官能性化合物との反応生成物であるポリアミン。
2. 成分(a)〜(c)の反応生成物が平均1〜6個の第一アミノ基と3〜12個の第二アミノ基と0.39〜6.53%の第一アミノ基含有量と1.82〜10.20%の第二アミノ基含有量とを有する上記第1項に記載のポリアミン。
3. 成分(a)と(c)との反応生成物であって、平均2〜6個の第一アミノ基と2〜12個の第二アミノ基と0.73〜7.88%の第一アミノ基含有量と1.37〜7.39%の第二アミノ基含有量とを有する上記第1項に記載のポリアミン。
【0039】
4. 出発成分(a)が無水マレイン酸と1,000もしくはそれ以下の分子量を有するジオールとアルキル基中に1〜10個の炭素原子を有するモノアルコールとから調製された不飽和オリゴエステルであり、出発成分(b)が1分子当り2〜4個の二重結合を有するアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステルであり、出発成分(c)が2個の第一アミノ基を有すると共に式
NH2 −R−NH2
[式中、RはC2 〜C24脂肪族基またはC3 〜C24脂環式基を示す]
に対応する(シクロ)脂肪族ジアミンである上記第1項に記載のポリアミン。
5. 出発成分(a)が無水マレイン酸と1,000もしくはそれ以下の分子量を有するジオールとアルキル基中に1〜10個の炭素原子を有するモノアルコールとから調製された不飽和オリゴエステルであり、出発成分(b)が1分子当り2〜4個の二重結合を有するアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステルであり、出発成分(c)が2個の第二アミノ基を有すると共に式
NH2 −R−NH2
[式中、RはC2 〜C24脂肪族基またはC3 〜C24脂環式基を示す]
に対応する(シクロ)脂肪族ジアミンである上記第2項に記載のポリアミン。
【0040】
6. 出発成分(a)が無水マレイン酸と1,000もしくはそれ以下の分子量を有するジオール、トリオールおよび/またはテトラオールとアルキル基中に1〜10個の炭素原子を有するモノアルコールとから調製された不飽和オリゴエステルであり、出発成分(c)が2個の第一アミノ基を有すると共に式
NH2 −R−NH2
[式中、RはC2 〜C24脂肪族基またはC3 〜C24脂環式基を示す]
に対応する(シクロ)脂肪族ジアミンである上記第1項に記載のポリアミン。
7. 出発成分(a)が無水マレイン酸と1,000もしくはそれ以下の分子量を有するジオール、トリオールおよび/またはテトラオールとアルキル基中に1〜10個の炭素原子を有するモノアルコールとから調製された不飽和オリゴエステルであり、出発成分(c)が2個の第一アミノ基を有すると共に式
NH2 −R−NH2
[式中、RはC2 〜C24脂肪族基またはC3 〜C24脂環式基を示す]
に対応する(シクロ)脂肪族ジアミンである上記第2項に記載のポリアミン。
【0041】
8. 成分(b)がトリアクリル酸トリメチロールプロパンからなる上記第1項に記載のポリアミン。
9. 成分(b)がトリアクリル酸トリメチロールプロパンからなる上記第2項に記載のポリアミン。
10. 成分(b)がトリアクリル酸トリメチロールプロパンからなる上記第3項に記載のポリアミン。
11. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第1項に記載のポリアミン。
12. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第5項に記載のポリアミン。
13. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第7項に記載のポリアミン。
14. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第8項に記載のポリアミン。
15. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第9項に記載のポリアミン。
16. 成分(c)がイソホロンジアミンからなる上記第10項に記載のポリアミン。
【0042】
17. 上記第1項に記載の記載のポリアミンとブロックトポリイソシアネートとを含有する結合剤組成物。
18. 上記第1項に記載のポリアミンとブロックトポリイソシアネートとからなる結合剤を含有する被覆組成物で被覆された基体。
【0043】
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、この詳細は単に例示の目的に過ぎず、本発明の思想および範囲を逸脱することなく各種の改変をなしうることが当業者には了解されよう。
Claims (3)
- (a)1分子当り平均2〜4個の二重結合を有する不飽和オリゴエステルおよび
(b)必要に応じマイケル付加アクセプタとして適すると共に1分子当り平均1〜4個の二重結合を有する他の不飽和化合物と、
(c)2個の第一アミノ基を有する(シクロ)脂肪族ジアミンおよび
(d)必要に応じマイケル付加ドナーとして適する他のアミノ官能性化合物との反応生成物であるポリアミン。 - 請求項1に記載のポリアミンとブロックトポリイソシアネートとを含有する結合剤組成物。
- 請求項1に記載のポリアミンとブロックトポリイソシアネートとからなる結合剤を含有する被覆組成物で被覆された基体。
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