JP3591339B2 - ループ型ヒートパイプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、宇宙用、工業用、家庭用の熱輸送装置として用いられるループ型ヒートパイプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図16(a)は例えばUSP4765396に記載された従来のループ型ヒートパイプの構成を示す図である。図16(b)は蒸発器の軸方向に垂直な断面を示す図である。図において、1は蒸発器であり、第1のウイック2、内壁面に溝山3を持つ蒸発器容器4、第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3の間に形成された蒸気流路5、液ため6、第1のウイック2に隣接して、液ため6の内部に設けられた第2のウイック7、ウイック2,7の両端部をシールするためのウイック端板8から構成される。9は蒸気管、10は凝縮器、11は液管、12は印加される熱の流れを示す矢印、13は作動流体で13aは作動流体液相、13bは作動流体蒸気相、14は作動流体13の蒸気流を示す矢印、15は凝縮器10から流出する熱の流れを示す矢印、16は凝縮した作動流体液相13aの流れを示す矢印、17は蒸発器容器4の溝山3と第1のウイック2の接触部、18は第1のウイック2の端部を通じて液ため6へ流れる熱リークの流れを示す矢印である。
【0003】
上記のように構成された従来のループ型ヒートパイプの動作原理について説明する。熱の流れを示す矢印12に示されるように、蒸発器1に印加された熱は、蒸発器容器4に伝わり、第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3との接触部17で作動流体液相13aに伝達され蒸発する。作動流体蒸気相13bが蒸気流路5、蒸気管9を通り凝縮器10に流れ込む。凝縮器10に流入した作動流体蒸気相13bは、凝縮器10から流出する熱の流れを示す矢印15に示されるように冷却されて凝縮し、作動流体液相13aとなる。凝縮した作動流体液相13aは矢印16に示すように液管11を通り、蒸発器1に戻る。蒸発器1に戻った作動流体液相13aは液ため6に溜まる。液ため6の底部に溜まった作動流体液相13aは、図16(b)中の矢印16に示すように、第2のウイック7中を周方向に流れ、その後第1のウイック2に浸透する。第1のウイック2の毛細管力により第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3との接触部17に運ばれ、再び加熱され蒸発する。第1のウイック2は第2のウイック7より気孔径が小さくなっていて、高い毛細管力が発生させ、作動流体を循環させる機能をもち、第2のウイック7は作動流体13が蒸発器1の周方向へ流れるための毛細管力が発生し、しかも流路抵抗が小さくなるように配慮されている。
【0004】
上記のサイクルを繰り返すことにより熱を蒸発器1から凝縮器10に輸送する。なお、蒸発器1の管径が小さい場合には第2のウイック7がなくても、液ため6中の作動流体液相13aは第1のウイック2を周方向に流れるため、同様に動作する。また、第1のウイック2に溝山3をもつ構造についても同様な効果をもつ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のループ型ヒートパイプでは、図16(a)の矢印18で示すように、蒸発器1へ印加された熱が大きいとその一部がウイック端部から液ため6へ流入し、液ため6中の作動流体液相13aは加熱されて蒸発し、その結果液ため6の圧力が上がり、ひいては凝縮器10で凝縮した作動流体液相13aが凝縮器10から液管11を通って液ため6に還流できなくなり動作が停止するという課題があった。
【0006】
また、接触部17において第1のウイック2と蒸発器容器4の接触力が小さいため熱抵抗が大きく、蒸発器1に熱が印加された際、蒸発器1の管壁と作動流体の温度が大きくなり、蒸発熱伝達が小さくなるという課題もあった。
【0007】
また、第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3との接触部17で蒸発した作動流体蒸気相13bは第1のウイック2の端部でのシールが完全でないと、端部を通って液ため6中に漏れることになる。その結果液ため6の圧力が上がり、凝縮器10で凝縮した作動流体液相13aが凝縮器10から液管11を通って液ため6に還流できなくなり動作が停止するという課題もあった。
【0008】
また、蒸発器管断面が円形のため、平板形状である電子発熱部品等の発熱体と蒸発器との伝熱面積を大きくとれなく、熱が効率よく蒸発器に伝導しないという課題もあった。
【0009】
また、無重力下や重力変化する環境下では、液ため6において作動流体蒸気相13bが作動流体液相13aの流れを阻止し、第2のウイック7に作動流体液相13aが流れなくなり、動作が停止するという課題もあった。
【0010】
また、蒸発器1への印加熱量が小さい時に、凝縮器10での液体が過冷却され許容温度を下回る低温部分ができてしまう課題があった。
【0011】
この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、重力の有無、加熱量の大小に拠らず小さな温度差にて動作するループ型ヒートパイプを得ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明によるループ型ヒートパイプは、蒸発器内ウイックの端部に金属リングを取り付けたものである。
【0015】
この発明によるループ型ヒートパイプは、第2のウイックの作動流体入口部に邪魔板を設けたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示すループ型ヒートパイプの軸方向に平行な断面を示す図である。1〜7,9,11〜14及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。19は蒸発器容器4の材質より熱伝導の小さくウイック2,7の両端部をシールするための断熱ウイック端板である。ウイック2,7と断熱ウイック端板19は溶接、ロー付け、溶着、接着、カシメ、ネジ止め等により接合される。蒸発器容器4の材料としては、アルミニウム(熱伝導率200W/m2/K)、銅(熱伝導率360W/m2/K)等があり、断熱ウイック端板19の材料としては、ステンレス鋼(熱伝導率20W/m2/K)、チタニウム(熱伝導率17W/m2/K)、フッ素樹脂(熱伝導率0.3W/m2/K)、ポリエチレン樹脂(熱伝導率0.3W/m2/K)等がある。
【0028】
動作原理は従来のループ型ヒートパイプと同様である。液ため6中の作動流体は、蒸発器1側面とは第1のウイック2及び第2のウイック7により、蒸発器1端面とは断熱ウイック端板19により断熱されている。このため、蒸発器容器4から液ため6への熱の流入が小さく、液ため6中の作動流体液相13aが加熱されて蒸発することがない。この結果、液ため6の圧力があがらず、ひいては凝縮器10で凝縮した作動流体液相13aが凝縮器10から液管11を通って液ため6に還流できなくなり動作が停止するということがなくなる。また、断熱ウイック端板19がウイック端部のシールも兼ねているため、構造がシンプルになっている。
【0029】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2を示すループ型ヒートパイプの軸方向に平行な断面を示す図である。1〜9,11〜14及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。20は蒸発器容器4の材質より熱伝導の小さく蒸発器1端部をシールするための断熱端板である。蒸発器1の管材と断熱端板20は溶接、ロー付け、溶着、接着、カシメ、ネジ止め等により接合される。蒸発器容器4の材料としては、アルミニウム(熱伝導率200W/m2/K)、銅(熱伝導率360W/m2/K)等があり、断熱端板20の材料としては、ステンレス鋼(熱伝導率20W/m2/K)、チタニウム(熱伝導率17W/m2/K)、フッ素樹脂(熱伝導率0.3W/m2/K)、ポリエチレン樹脂(熱伝導率0.3W/m2/K)等がある。
【0030】
液ため6中の作動流体は、蒸発器1側面とは第1のウイック2及び第2のウイック7により断熱され、また、蒸発器1端面は断熱端板20により加熱源より断熱されているため蒸発器1端面から作動流体13への加熱は小さい。このため、蒸発器容器4から液ため6への熱の流入が小さく、液ため6中の作動流体液相13aが加熱されて蒸発することがない。この結果、液ため6の圧力があがらず、ひいては凝縮器10で凝縮した作動流体液相13aが凝縮器10から液管11を通って液ため6に還流できなくなり動作が停止するということがなくなる。また、断熱端板20が蒸発器1端部のシールも兼ねているため、構造がシンプルになっている。
【0031】
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3を示すループ型ヒートパイプの軸方向に平行な断面を示す図である。1〜9,11〜14及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。21は蒸発器容器4を加熱しない非加熱領域、22は非加熱領域21の溝山3と第1のウイック2の間のみに設けた隙間である。
【0032】
非加熱領域21での液ため中の作動流体は、蒸発器1の側面とは第1のウイック2、第2のウイック7及び隙間22により断熱されて、また、蒸発器1の端面とは断熱端板20により加熱源より断熱されているため蒸発器1の端面から作動流体への加熱は小さい。このため、加熱量が大きくても、蒸発器容器4から液ため6への熱の流入が小さく、液ため6中の作動流体液相13aが加熱されて蒸発することがない。この結果、液ため6の圧力があがらず、ひいては凝縮器10で凝縮した作動流体液相13aが凝縮器10から液管11を通って液ため6に還流できなくなり動作が停止するという欠点がなくなる。
【0033】
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4を示すループ型ヒートパイプの軸方向に垂直な断面を示す図である。2〜4,7,13a及び16〜17は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。第1のウイック2はニッケル、ステンレス鋼、チタニウム、アルミニウム等の焼結材にて製作され、接触部17で蒸発器容器4の溝山3と焼結にて接合されている。
【0034】
蒸発器1に印加された熱は、蒸発器容器4に伝わり、第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3との接触部17に伝わり、第1のウイック2中の作動流体液相13aに伝達され蒸発が生じる。この熱伝達経路において、熱抵抗が大きくなりやすい接触部17に焼結での接合を使用しているため熱抵抗をほぼ0にでき、蒸発器管壁と作動流体の温度が小さくすることができる。
【0035】
実施の形態5.
図5はこの発明の実施の形態5を示すループ型ヒートパイプの軸方向に平行な断面を示す図である。1〜9,11〜14及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。23は第2のウイック7内に挿入した周方向に変形するばねである。ばね23は、鋼線等でつくられたコイルばねになっており、挿入後第1のウイックと第2のウイックを周方向に広げるように作用し、第1のウイック2と溝山3の接触部17での接触圧力を確保している。
【0036】
蒸発器1に印加された熱は、蒸発器容器4に伝わり、第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3との接触部17に伝わり、第1のウイック2中の作動流体液相13aに伝達され蒸発が生じる。この熱伝達経路において、接触部17での接触圧力を高くするため周方向に変形するばね23を使用しているので、接触部17の熱抵抗が小さくでき、蒸発器管壁と作動流体の温度が小さくすることができる。特に、ウイックがクリープ等の塑性変形を生じる場合も熱抵抗を小さくできる。
【0037】
実施の形態6.
図6はこの発明の実施の形態6を示すループ型ヒートパイプの軸方向に平行な断面を示す図である。1〜9,11〜14及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。24は第2のウイック7内に挿入した周方向に変形する形状記憶合金ばねである。形状記憶合金ばね24は、チタニウム/ニッケル/銅合金等でつくられたコイルばねになっており、加熱量が大きくなり、蒸発器1の温度が高温になり、ばね温度が高くなると、周方向の変形が大きくなり、接触圧力が大きくなる。加熱量が小さくなり、蒸発器1の温度が低温になり、ばね温度が低くなると、周方向の変形が小さくなり、接触圧力が小さくなる。
【0038】
蒸発器1に印加された熱は、蒸発器容器4に伝わり、第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3との接触部17に伝わり、第1のウイック2中の作動流体液相13aの液に伝達され作動流体が蒸発する。この熱伝達経路において、接触部17では、形状記憶合金ばね24により、加熱量が大きい時は接触圧力が高くなるために熱抵抗を小さくなり、加熱量が小さい時は接触圧力が低くなるために熱抵抗を大きくなる。このように、加熱量が変化しても、発熱体をある温度範囲に保つことができる、温度制御機能をもつ。
【0039】
実施の形態7.
図7はこの発明の実施の形態7を示すループ型ヒートパイプの軸方向に垂直な断面を示す図である。2〜4,7,13a及び16〜17は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。25は第2のウイック7の軸方向に設けた切り欠きである。第2のウイック7は、第1のウイック2の内径よりも若干大きい外径を有しており、切り欠き25を設けることにより第1のウイック2に挿入できるようにしてある。切り欠き25がなくなる状態にて第2のウイック7を第1のウイック2に挿入することにより、第2のウイック7は周方向に広がるように作用し、第1のウイック2と溝山3の接触部17での接触圧力を確保している。
【0040】
蒸発器1に印加された熱は、蒸発器容器4に伝わり、第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3との接触部17に伝わり、第1のウイック2中の作動流体液相13aに伝達され蒸発が生じる。この熱伝達経路において、接触部17での接触圧力を高くするように、切り欠き25を設けているため接触部17の熱抵抗が小さくでき、簡単な構造で蒸発器1の管壁と作動流体の温度が小さくすることができる。
【0041】
実施の形態8.
図8はこの発明の実施の形態8を示すループ型ヒートパイプの軸方向に平行な断面を示す図である。1〜9,11〜14及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。26は第1のウイック2の端部のシールを行うシール用ばねで、鋼線等でつくられたコイルばねになっている。
【0042】
第1のウイック2にフッ素樹脂、ポリエチレン樹脂等を使用した場合、ウイックがクリープをおこしても、シール用ばね26を使用すると、ばね構造のため一定の締め付け力にてシールができ、長期間の使用でもシールが確保される。このため、第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3との接触部17で蒸発した作動流体蒸気相13bは、第1のウイック2の端部でシールされ、端部を通って液ため6中に漏れることがなくなり、長期間の使用でも正常に動作することができる。
【0043】
実施の形態9.
図9はこの発明の実施の形態9を示すループ型ヒートパイプの軸方向に平行な断面を示す図である。1〜9,11〜14及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。27は第1のウイック2の端部のシールを行うシール用形状記憶合金ばねであり、チタニウム/ニッケル/銅合金等でつくられたコイルばねになっている。
【0044】
実施形態8と同様に、シール用形状記憶合金ばね27により、ウイック端部でのシールが行われ、長期間の使用でも正常に動作することができる。また、形状記憶合金にすることにより、例えば低温ではウイックが蒸発器管内に挿入しやすいようにシール用形状記憶合金ばね27が端部に縮んでいて、使用時の常温下では、シール用形状記憶合金ばね27が広がりシールが行われるように形状を記憶させると、組立作業が容易になる。
【0045】
実施の形態10.
図10はこの発明の実施の形態10を示すループ型ヒートパイプの軸方向に平行な断面を示す図である。1〜9,10〜13及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。28は第1のウイック2の両端部に取り付けられた金属リングである。第1のウイック2と金属リング28はウイック製造時に焼結等にて取り付けられるため、金属リング28の材質は、第1のウイック2と焼結が可能なものが選択される。
【0046】
第1のウイック2の両端に金属リング28が接合されているため、溶接やロー付けにより第1のウイック2の両端を確実にシールできるため、第1のウイック2と蒸発器容器4の溝山3との接触部17で蒸発した作動流体蒸気相13bは、第1のウイック2の端部でのシールされ、端部を通って液ため6中に漏れることがなくなり、長期間の使用でも正常に動作することができる。
【0047】
実施の形態11.
図11はこの発明の実施の形態11を示すループ型ヒートパイプの軸方向に垂直な断面を示す図である。2〜4,7,13a及び17は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。29は蒸発器1を加熱する平な伝熱面をもつ平板型の発熱体である。蒸発器容器4の断面形状及び第1のウイック2及び第2のウイック7の断面形状が楕円形になっている。
【0048】
蒸発器容器4の断面が楕円形であるため、発熱体29との伝熱面を大きくすることができ、発熱体29と蒸発器1の外表面との熱コンダクタンスを小さくできる。
【0049】
実施の形態12.
図12はこの発明の実施の形態12を示すループ型ヒートパイプの軸方向に垂直な断面を示す図である。2〜4,7,13a及び16〜17は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。29は蒸発器1を加熱する平な伝熱面をもつ平板型の発熱体、30は蒸発器容器4中にある2つの作動流体流路である。各作動流体流路30は独立しており、個別のループ型ヒートパイプの系を形成している。
【0050】
蒸発器容器4の断面が長方形であるため、発熱体29との伝熱面を大きくすることができ、発熱体29と蒸発器1の外表面との熱コンダクタンスを小さくできる。また、ループ型ヒートパイプるの一方が故障しても、他方にて熱輸送ができるという、冗長構成をとることができる。
【0051】
実施の形態13.
図13(a)はこの発明の実施の形態13を示すループ型ヒートパイプの軸方向に垂直な断面を示す図、図13(b)は軸方向に平行な断面を示す図である。1〜9,11〜13及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。31は第2のウイック7内面に設けた軸方向溝である。
【0052】
図13(b)に示すように、ループ型ヒートパイプが無重力下にあり、液ため6中の作動流体蒸気相13bが表面張力により蒸気塊を形成し、液ため6中の作動流体液相13aの流れを阻止する場合、蒸気塊は表面張力により幅の狭い溝中の作動流体液相には入り込むことができないため、作動流体液相13aは軸方向溝31を流れ、正常に動作することができる。
【0053】
実施の形態14.
図14はこの発明の実施の形態14を示すループ型ヒートパイプの軸方向に垂直な断面を示す図である。実施形態13に付け加え、32は第2のウイック7の作動流体入口部に設けた邪魔板である。
【0054】
図14に示すように、ループ型ヒートパイプが無重力下にある場合、液管11より供給された作動流体液相13aが邪魔板32にぶつかり、第2のウイック7内面の軸方向溝31に流れ、正常に動作することができる。特に、加熱量が大きくなり、作動流体の流速が早い場合でも確実に軸方向溝31中を作動流体液相13aが流れる。
【0055】
実施の形態15.
図15はこの発明の実施の形態15を示すループ型ヒートパイプの構成を示す図である。1〜9,11〜14及び16〜18は上記従来のループ型ヒートパイプと同一である。凝縮器10の作動流体入口部と出口部を熱的に接触させてある。
【0056】
凝縮器10での排熱能力が大きくなると、凝縮した作動流体液相13aが過冷却されるが、凝縮器10の入口部と出口部を熱的に接触させているため、作動流体液相13aの過冷却される度合いが小さくてすみ、凝縮器10の出口部が許容温度を下回る低温にならない。
【0057】
【発明の効果】
この発明によれば、長期間動作できる効果がある。また、製造が容易になる効果もある
【0060】
この発明によれば、加熱量が大きくても無重力下でも動作できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態1を示す図である。
【図2】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態2を示す図である。
【図3】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態3を示す図である。
【図4】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態4を示す図である。
【図5】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態5を示す図である。
【図6】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態6を示す図である。
【図7】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態7を示す図である。
【図8】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態8を示す図である。
【図9】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態9を示す図である。
【図10】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態10を示す図である。
【図11】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態11を示す図である。
【図12】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態12を示す図である。
【図13】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態13を示す図である。
【図14】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態14を示す図である。
【図15】この発明によるループ型ヒートパイプの実施の形態15を示す図である。
【図16】従来のループ型ヒートパイプを示す図である。
【符号の説明】
1 蒸発器、2 第1のウイック、3 溝山、4 蒸発器容器、5 蒸気流路、6 液ため、7 第2のウイック、8 ウイック端板、9 蒸気管、10 凝縮器、11 液管、12 印加される熱の流れを示す矢印、13 作動流体、14 作動流体の蒸気流を示す矢印、15 凝縮器から流出する熱の流れを示す矢印、16 作動流体液の流れを示す矢印、17 接触部、18 熱リークの流れを示す矢印、19 断熱ウイック端板、20 断熱端板、21 非加熱領域、22 隙間、23 ばね、24 形状記憶合金ばね、25 軸方向の切り欠き、26 シール用ばね、27 形状記憶合金シール用ばね、28 金属リング、29発熱体、30 作動流体流路、31 軸方向溝、32 邪魔板。

Claims (2)

  1. 蒸発器、凝縮器、作動流体、上記蒸発器と上記凝縮器とを連結し液相の作動流体が流れる液管及び上記蒸発器と上記凝縮器とを連結し蒸気相の作動流体が流れる蒸気管とから構成されるループ型ヒートパイプにおいて、上記蒸発器内ウイックの端部に金属リングを取り付けたことを特徴とするループ型ヒートパイプ。
  2. 蒸発器、凝縮器、作動流体、上記蒸発器と上記凝縮器とを連結し液相の作動流体が流れる液管及び上記蒸発器と上記凝縮器とを連結し蒸気相の作動流体が流れる蒸気管とから構成されるループ型ヒートパイプにおいて、上記蒸発器の容器内壁に接するウイックとこのウイック内面に接触するようにした第2のウイックを設け、第2のウイックの内面に軸方向の溝をもつ構造であり、前記第2のウイックの作動流体入口部に邪魔板を設けたことを特徴とするループ型ヒートパイプ。
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