JP3590152B2 - 直流電源装置 - Google Patents

直流電源装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3590152B2
JP3590152B2 JP22087895A JP22087895A JP3590152B2 JP 3590152 B2 JP3590152 B2 JP 3590152B2 JP 22087895 A JP22087895 A JP 22087895A JP 22087895 A JP22087895 A JP 22087895A JP 3590152 B2 JP3590152 B2 JP 3590152B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
choke coil
load
voltage
power supply
smoothing capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22087895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0965655A (ja
Inventor
久浩 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Ricoh Co Ltd filed Critical Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority to JP22087895A priority Critical patent/JP3590152B2/ja
Publication of JPH0965655A publication Critical patent/JPH0965655A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3590152B2 publication Critical patent/JP3590152B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rectifiers (AREA)
  • Power Conversion In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は入力する交流電力を整流平滑して負荷に直流電力を供給する直流電源装置に関し、特にその直流電源装置の平滑回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力するAC(交流)電力をDC(直流)電力に変換して負荷に供給するために、一般にダイオードブリッジによる全波整流が行われているが、そのままではリップルが多くて使いものにならないため、整流した後で平滑回路を通してリップルを減少又は除去する。そのための平滑回路として、コンデンサ入力型とチョーク入力型とがよく知られている。
【0003】
図14は、コンデンサ入力型の整流平滑回路の一例を示す回路図であり、商用50Hz又は60HzのAC電源31から入力するAC電力をダイオードブリッジ32により全波整流し、平滑コンデンサC4によって平滑したDC電力を負荷33に出力する。
図15は、負荷33が無誘導性たとえば抵抗負荷である場合の各部の電圧又は電流の一例を示す波形図である。
【0004】
図15の(A)及び(B)は、平滑コンデンサC4が接続されていない場合のダイオードブリッジ32の入力側及び出力側の電圧(電流も同様)の波形図であり、出力側すなわち負荷33に入力する電圧(電流)には同図の(B)に示したように大きなリップルが生じている。
図14に示したように平滑コンデンサC4を接続すると、その端子間電圧すなわち負荷33に入力する電圧(電流)のリップルは、図15の(C)に示したように大幅に減少する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、商用電源であるAC電源31の周波数が低いため、リップルを減らすためには平滑コンデンサC4の容量を大きく設定しなければならないが、平滑コンデンサC4を充電する電流は、図15の(B)に示した全波整流の電圧の瞬時値が、同図の(C)に示した平滑コンデンサC4の端子間電圧の瞬時値を超えた時だけしか流れないため、位相で見た場合にその導通角が狭い。そのために無効な電力が増加し、有効な電力は少なくなる。
【0006】
僅かな導通角で大容量のコンデンサを充電しなければならないから、図15の(D)に示した入力側のAC電流の波形図に見られるように、短時間に負荷33に流れる平均電流値の数倍から十数倍にもなる大きなピーク電流が流れるため、力率が劣化すると共に平滑コンデンサC4の寿命を短縮し、高周波ノイズが発生する。したがって、AC電源31の電源電圧の瞬間的な低下と高周波ノイズとによって、同一のACラインに接続されている他の機器に悪影響を及ぼすことになる。
【0007】
図示しないが、図14に示したダイオードブリッジ32と平滑コンデンサC4との間にチョークコイルを設けたチョーク入力型の整流平滑回路は、コンデンサ入力型に比べて負荷に対する出力電圧が低くなるが、チョークコイルの誘導性と出力電圧の低下とが複合的に作用して導通角が広くなり、その分だけAC電源31側のピーク電流が減少して力率がよくなる。
【0008】
しかしながら、この場合もAC電源31の周波数が低いために、負荷33の所要電流値によっても異なるが、数mH又はそれ以上(所要電流値が小さい程大きくなる)のインダクタンスを有するチョークコイルが必要になる。そのため、直流電源装置の重量化と大型化を招き、コストも大幅に上昇するという問題があった。
【0009】
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、直流電源装置の重量化,大型化と高価格化を抑制し、しかも力率を向上させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、交流入力電力を整流平滑して負荷に直流電力を供給する直流電源装置において、交流入力電力を全波整流するダイオードブリッジと、該ダイオードブリッジの出力端と負荷の入力端とを結ぶ正負のラインのうちいずれか一方をコモンライン、他方をコモンラインに対するホットラインとして、該ホットラインに直列に接続した第1及び第2のチョークコイルとを設けて、それぞれ次のようにしたものである。
【0011】
すなわち、第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点に一端を接続した平滑コンデンサと、該平滑コンデンサの他端とコモンラインとの間に接続した、平滑コンデンサを充電するためのスイッチング素子と平滑コンデンサから負荷に放電させるためのダイオードとの並列回路と、第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点又は負荷のホットライン側の入力端の電圧を検出してその検出電圧の瞬時値が該検出電圧からリップル分を除いた直流分の電圧より大きい期間だけ、スイッチング素子を高速で開閉させるための駆動信号をスイッチング素子に出力するスイッチング制御回路とを設けたものである。
【0012】
または、第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点とコモンラインとの間に接続した、平滑コンデンサと、該平滑コンデンサを充電するためのスイッチング素子と平滑コンデンサから負荷に放電させるためのダイオードとの並列回路とからなる直列回路と、第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点、負荷のホットライン側の入力端又は平滑コンデンサのホットライン側の端子のうちのいずれか一個所の電圧を検出してその検出電圧の瞬時値が検出電圧からリップル分を除いた直流分の電圧より大きい期間だけ、スイッチング素子を高速で開閉させるための駆動信号を出力するスイッチング制御回路と、該スイッチング制御回路が出力する駆動信号を入力する一次コイルとスイッチング素子の駆動信号入力端子間に接続された二次コイルとからなる駆動トランスとを設けたものである。
【0013】
あるいは、第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点とコモンラインとの間に接続した、平滑コンデンサと、該平滑コンデンサを充電するためのスイッチング素子と平滑コンデンサから負荷に放電させるためのダイオードとの並列回路とからなる直列回路と、第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点、負荷のホットライン側の入力端又は平滑コンデンサのホットライン側の端子のうちのいずれか一個所の電圧を検出してその検出電圧の瞬時値が検出電圧からリップル分を除いた直流分の電圧より大きい期間だけ、スイッチング素子を高速で開閉させるための駆動信号を出力するスイッチング制御回路と、スイッチング素子の駆動信号入力端子間に接続されたリーク抵抗と、該リーク抵抗の一端とスイッチング制御回路の駆動信号の出力端とを結ぶ結合コンデンサとからなるCR結合回路とを設けたものである。
【0014】
上記の直流電源装置において、第1及び第2のチョークコイルを中間タップを備えた1個のチョークコイルの一端から該中間タップまでと該中間タップから他端までとし、該チョークコイルの中間タップを第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点としてもよい。
【0015】
あるいは、ダイオードブリッジの正負の出力端間、負荷の正負の入力端間、又は第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点とコモンラインとの間のうち、少くともいずれか一個所に高周波ノイズをバイパスさせるための小容量のコンデンサを設けるとよい。
さらに、負荷を定電圧DC/DCコンバータとすればなおよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、すべて負のラインをコモンライン、正のラインをホットラインとし、スイッチング素子としてトランジスタを使用した場合について説明する。スイッチング素子としてFET(電界効果型トランジスタ)やMOS−FETを用いる場合は、トランジスタのエミッタ,ベース,コレクタをそれぞれソース,ゲート,ドレインと読み換えればよい。
【0017】
図1は、この発明による直流電源装置の第1の実施の形態の構成の一例を示す回路図であり、整流部を構成するダイオードブリッジ2と、平滑部をそれぞれ構成する第1及び第2のチョークコイルであるチョークコイルCH1,CH2、平滑コンデンサC1、トランジスタQ1とダイオードD1との並列回路4及びスイッチング制御回路(SWCC)5とからなっている。
【0018】
ダイオードブリッジ2はAC電源1から入力するAC電力を全波整流してDC電力に変換し、平滑部を介して負荷3に供給する。
ダイオードブリッジ2の負の出力端と負荷3の負の入力端とはコモンラインにより直結され、ダイオードブリッジ2の正の出力端と負荷3の正の入力端とを結ぶホットラインには、チョークコイルCH1,CH2が直列に接続されている。
【0019】
チョークコイルCH1,CH2の接続点Aには平滑コンデンサC1の正端子が接続され、その負端子とコモンラインとの間にはトランジスタQ1とダイオードD1との並列回路4が接続されている。
並列回路4をそれぞれ構成するダイオードD1は平滑コンデンサC1が放電する方向に電流が流れ、NPN型のトランジスタQ1はエミッタがコモンラインに、コレクタが平滑コンデンサC1の負端子にそれぞれ接続されているから、そのベースがコモンラインより正の時に平滑コンデンサC1を充電する方向に電流が流れる。
【0020】
コモン端子がコモンラインに接続されたスイッチング制御回路5は、その検出端子にチョークコイルCH1,CH2の接続点Aの電圧を入力し、入力する検出電圧の瞬時値と、その検出電圧をさらに平滑して得られるリップル分が除去された直流分の電圧とを比較して、検出電圧の瞬時値の方が高い期間だけ、例えばAC電源1の周波数より遙かに高い数KHz乃至数百KHzの周波数を有する正の駆動信号を、その出力端子からトランジスタQ1のベースに出力して、トランジスタQ1を高速で開閉させる。
【0021】
図2は、図1に示した直流電源装置の各部の電圧及び電流の各瞬時値の一例を示す波形図であり、図2の(A),(B)及び(C)は、それぞれダイオードブリッジ2の入力側,出力側及び接続点Aすなわち平滑コンデンサC1の正端子の電圧波形図であり、同図の(D)及び(E)はダイオードブリッジ2の入力側電流及び平滑コンデンサC1の充電電流の波形図をそれぞれ示す。
【0022】
図2の(B)及び(C)にそれぞれ破線で示したVdは各直流分の電圧であり、厳密にいえばチョークコイルCH1の抵抗成分による電圧降下分だけ差があるが、その抵抗値は僅かであるから同じと見做して差支えない。図2の(C)に示したΔVはリップル分のp−p値である。
【0023】
チョークコイルCH1に流れる平滑コンデンサC1の充電電流は、図2の(E)に示したようにAC電源1の周波数又はその2倍の周波数(全波整流による)に比べて遙かに高い周波数でスイッチングされているから、そのインダクタンスが小さい値であっても充分にチョーク入力型として作用し、負荷3に対する出力電圧が若干低下する代りに、同図の(D)に示したように導通角が広くなり、そのピーク電流が大幅に減少する。
【0024】
すなわち、接続点Aの電圧の瞬時値が平滑コンデンサC1のコモンラインに対する端子間電圧より高い充電期間に、チョークコイルCH1を介して平滑コンデンサC1を充電する電流が、AC電源1の周波数より遙かに高い周波数でスイッチングされるから、チョークコイルCH1のインダクタンスは通常のチョーク入力型の場合に比べて遙かに小さい値で済み、小型軽量になる。
【0025】
さらに、平滑コンデンサC1の放電電流は、チョークコイルCH2とダイオードD1を介して負荷3に供給されるが、チョークコイルCH1が小型軽量でもその効果が大きいから、AC電源1の周波数の2倍の周波数に対するチョーク効果が期待されているチョークコイルCH2も小型軽量化が可能になる。
したがって、チョークコイルCH1及びCH2がともに小型軽量化され、そのコストを大幅に下げることが出来る。
【0026】
なお、スイッチング制御回路5の初動端子がダイオードブリッジ2の出力側のホットラインに接続されているのは、電源オン時の初期にその電源電力を得るためであり、通常の作動状態に入れば検出端子に入力する検出電圧からリップル分を除去した直流分電圧を電源電力として作動する。
【0027】
また、ダイオードブリッジ2の正負の出力端間、負荷3の正負の入力端間あるいは接続点Aとコモンラインとの間に破線で示したように接続した高周波バイパス用の小容量のコンデンサCpは、少くともそのうちの最も効果的な所に1個所又は2個所程度設ければ、図2の(E)に示した駆動信号に応じた充電電流のスイッチングによる高周波ノイズをバイパスして、AC電源1及び負荷3に対する悪影響を防ぐことが出来る。
【0028】
例えば、図2の(D)に示したように、AC電源1の電流には、トランジスタQ1による平滑コンデンサC1の充電電流のスイッチングによる高周波ノイズが現れていない。図示しない負荷3の電流についても同様である。
【0029】
図3は、この発明による直流電源装置の第2の実施の形態の構成の一例を示す回路図であり、図1に示した第1の実施の形態と異なる所は、チョークコイルCH1,CH2の接続点Aの電圧を検出する代りに、負荷3のホットライン側の入力端すなわち正の入力端の電圧を入力して検出電圧としたものであり、その他の同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0030】
負荷3の正の入力端の電圧波形は、図2の(C)に示した接続点Aの電圧波形に比べて、チョークコイルCH2を通った分だけリップルΔVが減少しているが、スイッチング制御回路5の作用は全く同様であり、したがってその効果も同様である。
【0031】
図4は、直流電源装置の第3の実施の形態の構成の一例を示す回路図であり、図1に示した第1の実施の形態と異なる所は、第1及び第2のチョークコイルCH1,CH2に代えて、中間タップBを備えた1個のチョークコイルCH3を、ホットラインに直列に接続したものであり、その他の同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0032】
すなわち、チョークコイルCH3の中間タップBから左側は第1のチョークコイルCH1に相当し、中間タップBから右側は第2のチョークコイルCH2に相当し、中間タップBは第1及び第2のチョークコイルCH1,CH2の接続点Aに対応する。性能的に大きく異なるのは、中間タップBの左右のコイルが互いに磁気的に結合していることである。
【0033】
実験的に回路を構成した結果によれば、このように中間タップBを備え、左右2個のコイルが磁気的に結合した1個のチョークコイルを用いた場合の方が、負荷3の正負の入力端間におけるリップル減少の効果が優れていた。
また、1個のチョークコイルを用いた方が、2個のチョークコイルを用いた場合よりサイズ・重量が減少し、コスト的にも優れており、図3に示した第2の実施の形態に適用した場合も、同様な効果が得られることはいうまでもない。
【0034】
以上、図1及び図3,図4に示して説明した第1乃至第3の実施の形態は、それぞれ請求項1記載の発明によるものであり、トランジスタQ1とダイオードD1とからなる並列回路4をコモンライン側に、平滑コンデンサC1をホットライン側の接続点A又は中間タップBにそれぞれ接続し、スイッチング制御回路5の出力端子とトランジスタQ1のベースとを直結したものである。
【0035】
図5は、直流電源装置の第4の実施の形態の構成の一例を示す回路図であり、図1に示した第1の実施の形態と異なる所は、スイッチング制御回路5の出力端子とトランジスタQ1のベースとを直結する代りに、1次コイルと2次コイルとが直流的に絶縁された駆動トランス6を設け、該トランス6を介して駆動信号を伝えるようにしたことである。
【0036】
すなわち、駆動トランス6の1次コイルはスイッチング制御回路5の出力端子とコモンラインとの間に、その2次コイルはスイッチング素子の入力端子間であるトランジスタQ1のベース・エミッタ間にそれぞれ接続され、スイッチング制御回路5の出力端子がコモンラインに対して正の時に、トランジスタQ1のベースがそのエミッタに対して正になるように設定されている。(2次コイルの極性を逆に接続しても差支えはない。)
【0037】
図6は、直流電源装置の第5の実施の形態の構成の一例を示す回路図であり、図5に示した第4の実施の形態と異なる所は、第1の実施の形態(図1)に対する第3の実施の形態(図4)と同様に、第1及び第2のチョークコイルCH1,CH2に代えて中間タップBを備えた1個のチョークコイルCH3を設けた点であり、その他は第4の実施の形態と同様である。
【0038】
したがって、図5及び図6に示した第4及び第5の実施の形態の作用及び効果は、それぞれ第1及び第3の実施の形態(図1及び図4)と全く同様であり、詳しい説明は省略する。
また、特に図示はしないが、第4及び第5の実施の形態においても、図3に示した第2の実施の形態と同様に、スイッチング制御回路5の検出端子を負荷3のホットライン側の入力端に接続しても、同様な作用と効果が得られることはいうまでもない。
【0039】
しかしながら、スイッチング制御回路5の出力端子とトランジスタQ1のベースとを直結せずに、その両者を直流的に絶縁する駆動トランス6を設けたことにより、トランジスタQ1とダイオードD1とからなる並列回路4を、常に平滑コンデンサC1に対してコモンライン側に設けること、即ちトランジスタQ1のエミッタをコモンラインに直結する必要がなくなるという効果がある。
【0040】
図7は、直流電源装置の第6の実施の形態の構成の一例を示す回路図であり、図5に示した第4の実施の形態と異なる所は、トランジスタQ1,ダイオードD1からなる並列回路4と平滑コンデンサC1との直列回路の配列順を変えて、平滑コンデンサC1の負の端子をコモンラインに接続し、その正の端子と第1及び第2のチョークコイルCH1,CH2の接続点Aとの間に並列回路4を接続したことである。
【0041】
図7に示したように、トランジスタQ1のエミッタを、コモンラインとホットラインのいずれからも分離してフローティングレベルの状態に置いても、そのベース・エミッタ間に駆動トランス6の2次コイルを接続すれば、その2次コイルは1次コイルと直流的に絶縁されているから、トランジスタQ1を破壊するようなトラブルが発生する恐れがなく、正常に作動する。
【0042】
なお、特に図示しないが、第6の実施の形態においても、第2の実施の形態(図3)と同様に、スイッチング制御回路5の検出端子を負荷3のホットライン側の入力端に接続して、その電圧を検出するようにしても、何等差支えない。
【0043】
図8は、直流電源装置の第7の実施の形態の構成の一例を示す回路図であり、図7に示した第6の実施の形態と異なる所は、スイッチング制御回路5の検出端子を第1及び第2のチョークコイルCH1,CH2の接続点Aに接続する代りに、平滑コンデンサC1の正の端子に接続して、その端子間電圧を検出するようにしたことである。
【0044】
図8に示した第7の実施の形態においては、検出電圧の瞬時値が接続点Aの電圧の瞬時値と僅かに異なるが、平滑コンデンサC1に充電電流が流れる時も放電電流が流れる時も、トランジスタQ1又はダイオードD1による電圧降下は僅かであり、AC電源1のAC電力がダイオードブリッジ2により全波整流されて平滑コンデンサC1を充電している電圧(例えば100V〜140V)に比べれば無視することが出来る。
【0045】
以上、図5乃至図8に示して説明した第4乃至第7の実施の形態は、それぞれ請求項2記載の発明によるものであり、スイッチング制御回路5が出力する駆動信号を駆動トランス6を介してスイッチング素子であるトランジスタQ1に伝達するものである。
また、第6及び第7の実施の形態(図7及び図8)においても、第5の実施の形態(図6)と同様に、第1及び第2のチョークコイルCH1,CH2を中間タップBを備えた1個のチョークコイルCH3に置き換えることが出来る。
【0046】
図9は、直流電源装置の第8の実施の形態の構成の一例を示す回路図であり、図5に示した第4の実施の形態と異なる所は、1次コイルと2次コイルとが直流的に絶縁された駆動トランス6に代えて、同様に入力側と出力側とが直流的に絶縁された結合コンデンサであるコンデンサC2とリーク抵抗である抵抗R1とからなるCR結合回路7を設け、該結合回路7を介してスイッチング制御回路5が出力する駆動信号をトランジスタQ1に伝えるようにしたことである。
【0047】
すなわち、図9に示したように、スイッチング素子の駆動信号入力端子間であるトランジスタQ1のベース・エミッタ間に抵抗R1を接続し、該抵抗R1のベース側端子とスイッチング制御回路5の出力端子との間に直流を遮断するコンデンサC2を接続したものであり、コンデンサC2の容量値と抵抗R1の抵抗値との積である時常数を駆動信号の周波数の逆数(周期)より大きく設定してある。
【0048】
したがって、その作用及び効果は、第4の実施の形態(図5)に用いた駆動トランス6と全く同様である。
また、図10乃至図12にそれぞれ示す第9乃至第11の実施の形態も、それぞれ図6乃至図8に示した第5乃至第7の実施の形態における駆動トランス6をCR結合回路7に置き換えたものであるから、第8の実施の形態(図9)と同様に、その作用及び効果は全く同様であり、それぞれ同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0049】
以上、図9乃至図12に示して説明した第8乃至第11の実施の形態は、それぞれ請求項3記載の発明によるものであり、スイッチング制御回路5が出力する駆動信号をCR結合回路7を介してスイッチング素子であるトランジスタQ1に伝達するものである。
また、第10及び第11の実施の形態(図11及び図12)においても、第1及び第2のチョークコイルCH1,CH2を中間タップBを備えた1個のチョークコイルCH3に置き換えることが出来る。
【0050】
以上説明した第1乃至第11の実施の形態、及びそれらの図示しない各変形回路は、2個又は1個のチョークコイルを用いて、コンデンサ入力型に比べて導通角を大きくし、AC電源1からのピーク電流を抑制するチョーク入力型の特性を有しながら、平滑コンデンサC1の充電電流を高速でスイッチングすることにより、チョークコイルのインダクタンスを小さくし、小型軽量でコストも安いという特徴を有している。
【0051】
しかしながら、これらの直流電源装置から出力されるDC電力は、リップル分が減少又は除去されているが、入力するAC電源1の電圧変動や負荷3に流れる電流変動に対しての出力電圧の定電圧性は皆無である。
また、負荷3に接続されるコモンラインとホットラインは、いずれかの側が大地にグランドされているAC電源1に対して全くフローティング状態にあるから、いずれのラインに触れても感電する恐れがある。
【0052】
したがって、負荷3が商用周波数によるフリッカだけを問題とするような、例えばTVスタジオやTV中継する舞台や競技場等の照明ランプ等であれば、定電圧性は殆んど問題にならず感電の恐れもないから、その大電力の需要に対して比較的小容量のチョークコイルを用いてリップルを減少させ、それに伴って平滑コンデンサの容量も少なくて済む効果は極めて大きい。
このように、或る程度限定された用途には効果的であるが、このままでは一般的な多くの用途に用いることは危険でもあり、定電圧性を要求される用途には適さない。
【0053】
しかしながら、負荷として一般的に定電圧性を備えたDC/DCコンバータを接続すれば定電圧性の点で問題がなくなり、特に入力側と出力側とが絶縁されているDC/DCコンバータ、例えばスイッチングレギュレータを接続すれば感電の危険も皆無になる。
【0054】
図13は、負荷3として組み合わせる入出力側が互いに絶縁された定電圧DC/DCコンバータであるスイッチングレギュレータの構成の一例を示す回路図である。
図13に示したスイッチングレギュレータは、その作用及び効果がよく知られたものであるから、簡単に説明する。
【0055】
入力側Vinの正負の端子に入力するDC電力は、トランス10の1次コイルNpと直列に接続されたスイッチング素子であるトランジスタ(又はFET)Q2によって高速でオン・オフされる。トランス10の2次コイルNsに誘起されたAC電力は、整流ダイオードD2,転流ダイオードD3,チョークコイルCH4,平滑コンデンサC3からなる整流平滑回路11によって整流平滑されたDC電力に変換され、出力側Voutの正負の端子から出力される。
【0056】
トランジスタQ2に駆動パルスを出力する制御回路12は、出力するDC電力の電圧Voutを検出して、予め設定した出力電圧より低ければ駆動パルスのオンデューティ比を上げ、高ければオンデューティ比を下げることにより、入力電圧や出力電流が変動しても設定した出力電圧を保持するように制御する。
【0057】
負荷3としてこのようなDC/DCコンバータを接続する、即ちこの発明による直流電源装置をDC/DCコンバータと組み合せてそのDC電源として用い、DC/DCコンバータが出力する定電圧DC電力を目的とする機器又は装置に出力するようにすることにより、広い用途に安全に対応することが出来る。
【0058】
以上説明した実施の形態は、すべて負のラインをコモンライン、正のラインをホットラインとした場合であったが、逆に正のラインをコモンライン、負のラインをホットラインとした場合でも、平滑コンデンサC1及びダイオードD1の極性、ならびにトランジスタQ1に流れる電流の方向が逆になるようにすれば、この発明を全く同様に適用出来ることはいうまでもない。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明による直流電源装置は、小型軽量でコストも安く、しかもその力率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による直流電源装置の第1の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図2】図1に示した直流電源装置の各部の電圧又は電流の一例を示す波形図である。
【図3】この発明による直流電源装置の第2の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図4】直流電源装置の第3の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図5】直流電源装置の第4の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図6】直流電源装置の第5の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図7】直流電源装置の第6の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図8】直流電源装置の第7の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図9】直流電源装置の第8の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図10】直流電源装置の第9の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図11】直流電源装置の第10の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図12】直流電源装置の第11の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図13】この発明による直流電源装置に接続するDC/DCコンバータの一例を示す回路図である。
【図14】従来例であるコンデンサ入力型の整流平滑回路を示す回路図である。
【図15】図14に示した整流平滑回路の各部の電圧又は電流の一例を示す波形図である。
【符号の説明】
1:AC電源 2:ダイオードブリッジ
3:負荷 4:並列回路
5:スイッチング制御回路 6:駆動トランス
7:CR結合回路
A:接続点 B:中間タップ
C1:平滑コンデンサ
C2:コンデンサ(結合コンデンサ)
Cp:小容量のコンデンサ
CH1:第1のチョークコイル
CH2:第2のチョークコイル
CH3:中間タップを備えたチョークコイル
D1:ダイオード
Q1:トランジスタ(スイッチング素子)
R1:抵抗(リーク抵抗)

Claims (6)

  1. 交流入力電力を整流平滑して負荷に直流電力を供給する直流電源装置において、
    前記交流入力電力を全波整流するダイオードブリッジと、
    該ダイオードブリッジの出力端と前記負荷の入力端とを結ぶ正負のラインのうち、いずれか一方をコモンライン、他方を前記コモンラインに対するホットラインとして、
    該ホットラインに直列に接続した第1及び第2のチョークコイルと、
    該第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点に一端を接続した平滑コンデンサと、
    該平滑コンデンサの他端と前記コモンラインとの間に接続した、前記平滑コンデンサを充電するためのスイッチング素子と前記平滑コンデンサから前記負荷に放電させるためのダイオードとの並列回路と、
    前記第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点又は前記負荷のホットライン側の入力端の電圧を検出して、その検出電圧の瞬時値が該検出電圧からリップル分を除いた直流分の電圧より大きい期間だけ、前記スイッチング素子を高速で開閉させるための駆動信号を前記スイッチング素子に出力するスイッチング制御回路とを設けたことを特徴とする直流電源装置。
  2. 交流入力電力を整流平滑して負荷に直流電力を供給する直流電源装置において、
    前記交流入力電力を全波整流するダイオードブリッジと、
    該ダイオードブリッジの出力端と前記負荷の入力端とを結ぶ正負のラインのうち、いずれか一方をコモンライン、他方を前記コモンラインに対するホットラインとして、
    該ホットラインに直列に接続した第1及び第2のチョークコイルと、
    該第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点と前記コモンラインとの間に接続した、平滑コンデンサと、該平滑コンデンサを充電するためのスイッチング素子と前記平滑コンデンサから前記負荷に放電させるためのダイオードとの並列回路とからなる直列回路と、
    前記第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点、前記負荷のホットライン側の入力端又は前記平滑コンデンサのホットライン側の端子のうちのいずれか一個所の電圧を検出して、その検出電圧の瞬時値が前記検出電圧からリップル分を除いた直流分の電圧より大きい期間だけ、前記スイッチング素子を高速で開閉させるための駆動信号を出力するスイッチング制御回路と、
    該スイッチング制御回路が出力する駆動信号を入力する一次コイルと、前記スイッチング素子の駆動信号入力端子間に接続された二次コイルとからなる駆動トランスとを設けたことを特徴とする直流電源装置。
  3. 交流入力電力を整流平滑して負荷に直流電力を供給する直流電源装置において、
    前記交流入力電力を全波整流するダイオードブリッジと、
    該ダイオードブリッジの出力端と前記負荷の入力端とを結ぶ正負のラインのうち、いずれか一方をコモンライン、他方を前記コモンラインに対するホットラインとして、
    該ホットラインに直列に接続した第1及び第2のチョークコイルと、
    該第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点と前記コモンラインとの間に接続した、平滑コンデンサと、該平滑コンデンサを充電するためのスイッチング素子と前記平滑コンデンサから前記負荷に放電させるためのダイオードとの並列回路とからなる直列回路と、
    前記第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点、前記負荷のホットライン側の入力端又は前記平滑コンデンサのホットライン側の端子のうちのいずれか一個所の電圧を検出して、その検出電圧の瞬時値が前記検出電圧からリップル分を除いた直流分の電圧より大きい期間だけ、前記スイッチング素子を高速で開閉させるための駆動信号を出力するスイッチング制御回路と、
    前記スイッチング素子の駆動信号入力端子間に接続されたリーク抵抗と、該リーク抵抗の一端と前記スイッチング制御回路の駆動信号の出力端とを結ぶ結合コンデンサとからなるCR結合回路とを設けたことを特徴とする直流電源装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の直流電源装置において、
    前記第1及び第2のチョークコイルを中間タップを備えた1個のチョークコイルの一端から該中間タップまでと該中間タップから他端までとし、
    該チョークコイルの中間タップを前記第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点としたことを特徴とする直流電源装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の直流電源装置において、
    前記ダイオードブリッジの正負の出力端間、前記負荷の正負の入力端間、又は前記第1のチョークコイルと第2のチョークコイルとの接続点と前記コモンラインとの間のうち、少くともいずれか一個所に高周波ノイズをバイパスさせるための小容量のコンデンサを設けたことを特徴とする直流電源装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の直流電源装置において、
    前記負荷が定電圧DC/DCコンバータであることを特徴とする直流電源装置。
JP22087895A 1995-08-29 1995-08-29 直流電源装置 Expired - Fee Related JP3590152B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22087895A JP3590152B2 (ja) 1995-08-29 1995-08-29 直流電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22087895A JP3590152B2 (ja) 1995-08-29 1995-08-29 直流電源装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0965655A JPH0965655A (ja) 1997-03-07
JP3590152B2 true JP3590152B2 (ja) 2004-11-17

Family

ID=16757959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22087895A Expired - Fee Related JP3590152B2 (ja) 1995-08-29 1995-08-29 直流電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3590152B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT413912B (de) * 2004-01-29 2006-07-15 Felix Dipl Ing Dr Himmelstoss Vorrichtung zur umwandlung einer unipolaren eingangsspannung in zwei symmetrische, unipolare spannungen mit gekoppelter wandlerspule

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0965655A (ja) 1997-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3274431B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH06315267A (ja) 力率改善dc電源
US20070211498A1 (en) Boost converter
JP4111326B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3590152B2 (ja) 直流電源装置
JP3587907B2 (ja) 直流電源装置
JP3402031B2 (ja) 直流電源装置
JPH04140068A (ja) 電源回路
JP3377744B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3670419B2 (ja) 交流入力用電源装置
JP3676873B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH0993940A (ja) 電源回路及びスイッチング電源回路
JP2004519190A (ja) スイッチング電源
JP2622325B2 (ja) 高周波電源装置
JP3596372B2 (ja) 電源装置
JP3235295B2 (ja) 電源装置
JPH114578A (ja) 電圧変換装置
JP3562251B2 (ja) 電源装置
JP2001203086A (ja) 放電灯点灯回路
JP3394851B2 (ja) 電源装置
JP3404880B2 (ja) インバータ装置
JP3493647B2 (ja) 電源装置,放電灯点灯装置及び照明装置
JP3261706B2 (ja) インバータ装置
JP3453468B2 (ja) スイッチングレギュレータ
JPH0681501B2 (ja) スイッチング回路

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040817

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100827

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100827

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees