JP3586371B2 - 電子部品認識装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子部品装着装置などに用いられる電子部品認識装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば電子部品装着装置における従来の電子部品認識装置では、電子部品の装着に先立ち、基板に装着するために装着(吸着)ノズルで吸着した電子部品(認識対象部品)を、部品認識カメラの焦点が合う所定の撮像位置(焦点位置)まで下降させ、反射照明からの反射光または透過照明からの透過光によって、電子部品の像を部品認識カメラで撮像して部品認識を行う。
【0003】
この場合、電子部品認識装置では、画像認識により、その認識対象部品の吸着姿勢(吸着位置や吸着角度等)を、所定の位置データに基づく部品認識カメラの座標系において、X・Y方向および角度θの値として認識し、この電子部品認識装置を備えた電子部品装着装置では、その認識結果に基づいてその吸着姿勢の補正を行った後、その電子部品Sを基板に装着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来の電子部品認識装置では、部品認識カメラにおいて、認識対象部品を焦点位置で撮像したときに最良の画像を得られるように、反射または透過の照明の配置を決定するが、その認識対象部品の種類(部品種別)等によっては、その照明からの光の角度では、部品認識に適した画像が得られないものがある。
【0005】
かといって、部品種別毎に専用の照明や焦点位置の異なる部品認識カメラを設置するのでは、設備コストが膨大となるばかりでなく、その物的スペースが必要になって構造が複雑になると共に、それらの制御も煩雑なものとなってしまう。
【0006】
本発明は、既存の機構を利用しつつ、認識対象部品の種別等に応じて撮像位置を変更しても、その部品の吸着姿勢などを正確に認識できる電子部品認識装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子部品認識装置は、電子部品を保持する装着ヘッドと、装着ヘッドに保持した電子部品を下側から撮像する部品認識カメラと、撮像に際し電子部品を照明する照明器具と、装着ヘッドを昇降させ、部品認識カメラの焦点深度内における前記電子部品の撮像位置を可変させるヘッド昇降機構と、装着ヘッドを水平面内においてXY方向に移動させるXY移動機構と、XY移動機構を制御し、電子部品の部品中心を部品認識カメラの視野中心に臨ませる制御手段と、前記撮像位置を前記焦点深度内の第1位置としたときの視野中心の位置データを記憶する第1記憶手段と、前記撮像位置を前記焦点深度内の第2位置としたときの視野中心の位置データを記憶する第2記憶手段とを備え、前記制御手段は、電子部品を前記第1位置で撮像する場合には、前記第1記憶手段の位置データに基づいて前記XY移動機構を制御し、前記第2位置で撮像する場合には、前記第2記憶手段の位置データに基づいて前記XY移動機構を制御することを特徴とする。
【0008】
一般に、視野中心の位置が定まれば、そのデータ(位置データ)に基づいて部品認識カメラの座標系を定めることができるので、視野中心の適切な位置データを記憶しておき、その視野中心に合うように、認識対象部品(を保持する装着ヘッド)の移動(位置)を制御すれば、その位置データに基づく座標系において、適切な撮像画像(のデータ)を得ることができ、その吸着姿勢を認識できる。
【0009】
しかし、部品種別等によりその認識対象部品の撮像位置が異なる場合に、部品認識カメラの座標系の基準とすべき位置データとして、一律に同じ位置データを用いたのでは、その部品の吸着姿勢などを正確に認識できない。この電子部品認識装置では、認識対象部品の撮像位置に応じた位置データを用いるので、その部品を移動させるXY移動機構を適切に制御でき、これにより、部品の吸着姿勢などを正確に認識できる。
【0010】
また、第1位置も第2位置も、部品認識カメラの焦点深度内にあるので、認識可能な明確さで、電子部品の画像を十分に認識でき、その部品認識カメラを部品種別毎に設置する必要もない。そして、他の構成要件、すなわち装着ヘッド、照明器具、ヘッド昇降機構、XY移動機構なども、例えば電子部品装着装置などにおける既存の機構なので、それらを利用でき、これにより、機構(構造)等が複雑になることはない。
【0011】
さらに、従来においても必要としていた基準の位置データを、撮像位置に応じたものとするだけなので、制御が煩雑になることもない。したがって、この電子部品認識装置では、既存の機構を利用しつつ、認識対象部品の種別等に応じて撮像位置を変更しても、その部品の吸着姿勢などを正確に認識できる。なお、一方の撮像位置、すなわち、第1位置または第2位置が、部品認識カメラの焦点位置であれば、それについては、既存の位置データを利用できるので、既存の装置からの流用性がさらに向上する。
【0012】
請求項1の電子部品認識装置において、前記位置データには、XY方向の偏位データが含まれ、この偏位データは、前記撮像位置を前記部品認識カメラの焦点位置としたときの視野中心の位置データに含まれる偏位データを、前記電子部品の昇降における軸線と前記部品認識カメラの光軸との間の角度の相違に基づく偏差で補正したものであることが好ましい。
【0013】
この電子部品認識装置では、位置データにXY方向の偏位データを含むので、この位置データに基づく部品認識カメラの座標系において、認識対象部品のXY方向の位置偏差(偏位)を認識することができる。また、この電子部品認識装置を適用した例えば電子部品装着装置では、その認識結果に基づいて、吸着された認識対象部品のXY方向のずれを検出して補正等をすることができる。
【0014】
また、撮像位置を部品認識カメラの焦点位置としたときの視野中心の位置データに含まれる偏位データ、すなわち、従来における基準の位置データに含まれる偏位データを、電子部品の昇降における軸線と部品認識カメラの光軸との間の角度の相違に基づく偏差で補正するだけで、第1位置や第2位置における位置データの偏位データを得ることができる。したがって、認識対象部品の種別等に応じて撮像位置を変更しても、既存の機構ばかりでなく、既存の位置データをも利用できるので、既存の装置からの流用性がさらに向上する。
【0015】
請求項1または2の電子部品認識装置において、前記位置データには、撮像における倍率データが含まれることが好ましい。
【0016】
この電子部品装着装置では、位置データに撮像における倍率データを含むので、部品種別等により認識対象部品の撮像位置が異なる場合、すなわち部品認識カメラと認識対象部品との距離が異なっても、その相違による偏差を認識できる。このため、この電子部品認識装置を適用した例えば電子部品装着装置では、その認識結果に基づいて、認識対象部品の例えばリード間、ピン間、ハンダボール間のピッチなどを正確に認識して補正等をすることができる。
【0017】
また、請求項1ないし3のいずれかの電子部品認識装置において、前記位置データには、水平面内における回転角度データが含まれることが好ましい。
【0018】
この電子部品装着装置では、位置データに水平面内における回転角度データを含むので、この位置データに基づく部品認識カメラの座標系において、認識対象部品の吸着角度の偏差を認識することができる。また、この電子部品認識装置を適用した例えば電子部品装着装置では、その認識結果に基づいて、吸着された認識対象部品の吸着角度のずれを検出して補正等をすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る電子部品認識装置を適用した電子部品装着装置について説明する。
【0020】
図1は電子部品装着装置の平面図であり、この電子部品装着装置1は、いわゆる多機能チップマウンタであり、チップコンデンサやチップ抵抗などの回路素子部品Spや、QFP(Quad Flat Package )などの多リードパッケージ部品(多リード部品)Slなどの他、単数または複数のベアチップを搭載したPGA(Pin Grid Array)やBGA(Ball Grid Array )などのエリアアレイパッケージ部品(グリッド部品)Sgなど、各種の電子部品S(Sp、Sl、Sg)を実装できるように構成されている。
【0021】
同図に示すように、電子部品装着装置1は、機台2と、機台2の中央部に左右方向に延在するコンベア部3と、機台2の前部(図示の下側)に配設した第1部品供給部4aと、機台2の後部(図示の上側)に配設した第2部品供給部4bと、機台2の前部に移動自在に配設した第1XYステージ6aと、機台2の後部に移動自在に配設した第2XYステージ6bとを備えている。
【0022】
第1XYステージ6aには、電子部品Sを吸着および装置するための第1ヘッドユニット8aが、同様に第2XYステージ6bには、第2ヘッドユニット8bがそれぞれ搭載されている。各ヘッドユニット8(8a、8b)には、支持部材10に取り付けるようにして、1台の基板認識カメラ11と2台の装着ヘッド12,12とが搭載されている。
【0023】
また、機台2上には、コンベア部3を挟んで、各一対2組の部品認識ユニット60と、2台のノズルストッカ14とが、それぞれ配設されている。この場合、前部に位置する一対の部品認識ユニット60およびノズルストッカ14は第1ヘッドユニット8aに対応し、後部に位置する一対の部品認識ユニット60およびノズルストッカ14は第2ヘッドユニット8bに対応している。また、前部のノズルストッカ14の近傍には、後述するダミー部品40を収容する偏位認識ユニット15が配設されている。
【0024】
この電子部品装着装置1では、表面実装部品などの小さい電子部品Sは、第1部品供給部4aおよび第2部品供給部4bから供給され、多ピンIC部品など大きい電子部品Sは、図示しないトレイ形式の部品供給部から供給される。また、基板は、コンベア部3により左方から供給されて機台2中央に不動にセットされ、右方に排出される。なお、通常、第1XYステージ6aと第2XYステージ6bとは交互運転となる。
【0025】
例えば、第1XYステージ6aを用いる電子部品Sの実装では、第1XYステージ6aにより、第1ヘッドユニット8aを第1部品供給部(他の部品供給部でも可)4aに臨ませ、ヘッド昇降機構26により装着ヘッド12を下降させて所望の電子部品Sを吸着する。
【0026】
続いて装着ヘッド12を所定の位置まで上昇させてから、電子部品Sを部品認識ユニット60の部品認識カメラ13に臨ませ、同様にして装着ヘッド12を降昇させて電子部品Sの吸着姿勢を認識し、更に第1ヘッドユニット8aを基板の所定の位置まで移動させ、同様に、基板認識カメラ11で基板位置と基板上の装着位置を認識した後、電子部品Sを基板に装着する。
【0027】
その際、部品認識カメラ13の認識結果に基づいて、設計値(装着ヘッドのノズル位置)と吸着した電子部品Sの吸着姿勢(吸着位置や吸着角度等)との間の偏差の補正が行われ、基板認識カメラ11の認識結果に基づいて、設計値と基板位置および基板上の装着位置との間の偏差の補正が行われる。
【0028】
なお、この場合、画像認識により、その認識対象部品の吸着姿勢を、部品認識カメラ13の座標系におけるX・Y方向および角度θ(以下、角度θをZ方向として表現する)の値として認識し、その認識結果に基づいてその吸着姿勢の補正を行った後、その電子部品Sを基板に装着する。
【0029】
また、同様に、基板認識カメラ11による位置の認識においても、基板認識カメラの座標系におけるX・Y・Z方向の値として認識し、その認識結果に基づいて位置補正が行われる。
【0030】
コンベア部3は、中央のセットテーブル16と、左側の搬入搬送路17と、右側の搬出搬送路18とを有している。基板は、搬入搬送路17からセットテーブル16に供給され、セットテーブル16で電子部品Sの装着を受けるべく不動にかつ所定の高さにセットされる。そして、電子部品Sの装着が完了した基板は、セットテーブル16から搬出搬送路18を介して排出される。
【0031】
この場合、搬入搬送路17には供給待機状態の基板が有り、また搬出搬送路18には排出待機状態の基板が有り(図示では省略)、これらの基板は順送りで搬送される。なお、詳細は後述するが、セットテーブル16における基板の突当端が装置全体の絶対基準座標系の原点となる。
【0032】
第1部品供給部4aおよび第2部品供給部4bは、いずれも多数のテープカセット19を横並びに配設したものである。各テープカセット19には、キャリアテープ(図示では省略)に装填された状態で電子部品Sが収容され、電子部品Sはテープカセット19の先端から1つずつ供給される。
【0033】
通常の運転において、第1ヘッドユニット8aが装着動作している場合には、第2部品供給部4bでテープカセット19の交換作業が行われ、第2ヘッドユニット8bが装着動作している場合には、第1部品供給部4aでテープカセット19の交換作業が行われる。
【0034】
第1XYステージ6aおよび第2XYステージ6bは、機台2の左右両端部に配設した一対のY軸ガイドレール21に案内されて、前後方向(Y軸方向)に移動するY動ビーム22を、それぞれ有している。
【0035】
第1XYステージ6aのY動ビーム22は、左部の図外のボールねじおよびこれを回転させるY軸モータ(Yモータ:図2参照)により、Y軸方向(前後方向)に進退する。同様に、第2XYステージ6bのY動ビーム22は、右部の図外のボールねじおよびこれを回転させるY軸モータ(Yモータ)により、Y軸方向に進退する。
【0036】
一方、両Y動ビーム22、22は全く同一のものであり、それぞれX軸ガイドレール23を有し、上記の駆動系と同様に、図外のボールねじおよびX軸モータ(Yモータ:図2参照)の構成で、上記の各ヘッドユニット8a、8bをX軸方向(左右方向)に進退させる。このように、各ヘッドユニット8a、8bは、X軸方向およびY軸方向、すなわち水平面内において移動自在となっている。
【0037】
各ヘッドユニット8(8a、8b)は、Y動ビーム22によりX軸方向に移動する支持部材10と、支持部材10に取り付けられたヘッド昇降機構26と、ヘッド昇降機構26により必要に応じて昇降する2個の装着ヘッド12と、両装着ヘッド12、12間に配置した1個の基板認識カメラ11とを備えている。基板認識カメラ11は、各基板の基準マークを認識するものであり、基準マークが電子部品Sの装着位置の基準となる。
【0038】
次に、図2を参照して、この電子部品装着装置1の制御ユニット100について説明する。なお、この説明では第1XYステージ6a側についてのみ、また、部品認識ユニット60やヘッドユニット8については1台についてのみ、説明する。
【0039】
同図に示すように、制御ユニット100には、XYステージ6を介してヘッドユニット8をXY方向に移動させるXモータ101およびYモータ102と、装着ヘッド12に搭載したZモータ(回転)103とが接続されている。Xモータ101、Yモータ102およびZモータ103は、それぞれXモータドライバ104、Yモータドライバ105およびZモータドライバ106を介して、これらを統括制御するCPU107に接続されている。
【0040】
同様に、ヘッドユニット8はヘッドユニットドライバ108を介して、また、基板認識カメラ11および部品認識カメラ13は、それぞれ基板画像処理部111および部品画像処理部109を介して、CPU107に接続されている。また、同様に、後述の部品認識照明61および偏位認識照明34は、それぞれ部品認識照明ドライバ110および偏位認識照明ドライバ112を介して、CPU107に接続されている。
【0041】
また、CPU107にはメモリ120が接続されており、メモリ120は、後述の焦点位置で認識される電子部品Sのための第1データ領域121や、焦点位置以外で認識される電子部品Sのための第2データ領域122を有している。
【0042】
これらには、各認識対象部品を認識し、かつ、それらの認識結果を補正するための後述の位置データ、すなわち、それぞれ、第1偏位(オフセット)データ121dおよび第1倍率(ズーム)データ121z、並びに、第2オフセットデータ122dおよび第2ズームデータ122zが記憶されている。
【0043】
また、メモリ120には、これらの他、基板認識カメラ11の座標系の偏位を補正するためのオフセットデータや、上記の各モータ104、105、106や各認識カメラ11,13を制御するための設計値データなどが記憶されている。
【0044】
各オフセットデータは、後述する偏位の算出作業により更新され、CPU107は設計値データを各オフセットデータで補正して、各モータ104、105、106や各認識カメラ11、13を制御する。なお、各認識カメラ(CCDカメラ)11、13による撮像対象物の認識は、撮像結果を各画像処理部111、109で二値化等の処理を行った後、これをCPU107で演算処理することで、行われる。
【0045】
部品認識ユニット60は、部品認識カメラ13と部品認識照明61とを備えている。部品認識照明61は、図3ないし図5に示すように、回路素子部品Spや多リード部品Sl用の反射照明となるLED群61aおよび透過照明となるLED群61b、並びに、グリッド部品Sg用の照明となるLED群61gなどの、多数のLEDを有するLEDアレイなどにより内周面が構成されていて、認識対象となる電子部品Sの種類により各LEDを選択点灯する。
【0046】
一方、各装着ヘッド12は、ヘッド昇降機構26により所定の範囲を昇降するようにヘッドユニット8に搭載され(図2参照)、ヘッド透過照明12a、拡散板12b、拡散板12cを有する他、その下端部には、図外の真空吸引装置に接続された吸着ノズル25が着脱自在に取り付けられている。なお、各装着ヘッド12には、吸着ノズル25を介して電子部品Sを水平面内で回転させるモータ(図示省略)が組み込まれている。
【0047】
例えば、図3に示すように、反射照明のLED群61aを利用した部品認識では、回路素子部品Spや多リード部品Slなどの電子部品S(例えば図示のSa)を認識対象の電子部品(認識対象部品)として、周囲のリードピンPlなどを認識するために、反射光Laを電子部品Saに反射させる。
【0048】
この場合、基板に装着するために吸着ノズル25で吸着した電子部品(認識対象部品)Saを、部品認識カメラ13の焦点が合う所定の撮像位置、すなわち焦点面位置(焦点位置)Fpまで下降させ、反射照明61lからの反射光Laによって、電子部品Saの像を部品認識カメラ13で撮像して部品認識を行う。
【0049】
また、例えば、図4に示すように、ヘッド透過照明12aを利用した部品認識では、前述の図3と同様の電子部品S(例えば図示のSb)を認識対象部品として、その部品の陰影(シルエット)などを認識するために、電子部品Sbを焦点位置Fpまで下降させ、透過光Lbによって、電子部品Sbの像を部品認識カメラ13で撮像して部品認識を行う。
【0050】
また、透過照明のLED群61bを利用した部品認識では、透過光Lcを拡散板12cに反射させることによって、同様に、電子部品Scの部品認識を行う。
【0051】
これらの場合、前述の第1オフセットデータ121dに基づく部品認識カメラ13の座標系において、画像認識により、その電子部品(認識対象部品)Sの吸着姿勢(吸着位置や吸着角度等)を、X・Y・Z方向の値として認識し、その認識結果に基づいてその吸着姿勢の補正を行った後、その電子部品Sを基板に装着する。
【0052】
すなわち、一般に、視野中心の位置が定まれば、そのデータ(位置データ)に基づいて部品認識カメラの座標系を定めることができるので、上記の場合、視野中心の適切な位置データを第1オフセットデータ121dとして記憶しておき、部品認識カメラ13の視野中心に合うように、装着ヘッド12の移動(位置)を制御することにより、第1オフセットデータ121dに基づく座標系において、適切な撮像画像のデータを得ることができ、その吸着姿勢を認識できる。
【0053】
ところで、PGAやBGAなどのグリッド部品Sgでは、その部品Sgの下面(エリア)に、(PGAの)ピンや(BGAの)ハンダボール(以下「ハンダボール等」)Hbが網(グリッド)状に配設されている(図6参照)ので、透過光による部品認識では、その種別を認識することができない。また、多リード品Sl等のようにその周辺の形態、すなわちリードPlの形態(図7参照)によってその種別を認識することもできない。
【0054】
また、グリッド部品Sgは、その種類により、ハンダボール等Hbのピッチが異なる他、メタリック系のパッケージにおいては、反射光に対してハンダボール等Hbのコントラストが取りにくく、さらに、ハンダボール等Hbが欠けていても、その背景のパッケージによる反射(背面反射)によりそれを認識できない、などの問題があり、上述した多リード部品Sl等とは異なる角度の光を電子部品S(Sg)に照射する必要がある。
【0055】
そこで、この電子部品装着装置1では、認識対象部品がグリッド部品Sgのときには、図5に示すように、他のLED群61a、61bより上方に配設したLED群61gをグリッド部品Sg用の照明として利用し、背面反射の影響がより少ない照明光(反射光)Lg1によって、部品認識を行う。
【0056】
また、認識対象の電子部品Sが特にBGAなどの場合、その種類によっては、相対的にさらに上方の照明光の方が良いものもあり、この場合、同図に示すように、部品認識カメラ13の焦点深度Fd内の下端位置まで、その電子部品Sgを下降させ、照明光Lg2によって、部品認識を行う。
【0057】
しかし、上記の場合、すなわち部品種別等によりその認識対象の電子部品Sの撮像位置が異なる場合に、部品認識カメラ13の座標系の基準とすべき位置データとして、撮像位置が焦点位置Fpの場合と同じ位置データを用いたのでは、その部品の吸着姿勢(吸着位置や吸着角度等)などを正確に認識できない。
【0058】
例えば、上述のグリッド部品Sgなどでは、ハンダボール等Hbのピッチのみが異なる別種の部品が存在するので、各ピッチなどを正確に認識する必要がある。上記の場合、部品認識カメラ13と認識対象部品S(撮像位置)との距離が異なるため、各ハンダボール等Hb間のピッチを正確に認識して補正するためには、その撮像倍率をその補正に反映させる必要がある。
【0059】
また、ヘッド昇降機構26により装着ヘッド12を昇降させるときの、その昇降における軸線と部品認識カメラ13の光軸との間に、角度のズレが生じ得るので、その角度の相違に基づく偏差も補正に反映させる必要がある。
【0060】
このため、電子部品装着装置1では、図2で前述のように、メモリ120の第1データ領域121内に、撮像位置を焦点位置Fpとしたときの位置データとして、第1オフセットデータ121dの他、そのときの撮像倍率を示す第1ズームデータ121zを記憶している。
【0061】
また、同じくメモリ120の第2データ領域122内には、図5で上述したグリッド部品Sg(特にBGA)用の撮像位置の位置データ、すなわち撮像位置を上述の焦点深度Fd内の下端位置としたときの位置データとして、第2オフセットデータ122dおよびそのときの撮像倍率を示す第2ズームデータ121zを記憶している。
【0062】
なお、これらの位置データは、所定の基準となる仕様に基づいて作製されて常備された後述のダミー部品40(DSg:図6参照、DSl:図7参照)を用いて、各撮像位置において撮像した画像から予め算出して、上記のメモリ120内に格納されたものである。すなわち、実際に部品認識カメラ13により撮像した結果を、これらの位置データに基づいて適切に補正できる。
【0063】
したがって、この電子部品装着装置1では、認識対象の電子部品Sの撮像位置に応じた位置データを用いるので、その部品Sを移動させるXYステージ6、ヘッドユニット8、ヘッド昇降機構26などを適切に制御でき、これにより、部品の吸着姿勢などを正確に認識して、その(吸着姿勢の)偏差を補正できる。
【0064】
なお、上述の例では、多リード部品Sl用の撮像位置を部品認識カメラ13の焦点位置としたが、焦点深度Fd内であれば、他の位置、例えば焦点深度Fd内の上端位置などに定めても良い。
【0065】
すなわち、例えば多リード部品Slの撮像位置を焦点深度Fd内の第1位置、グリッド部品Sgの撮像位置を焦点深度Fd内の第2位置とした場合、この第1位置も第2位置も、部品認識カメラ13の焦点深度Fd内にあるので、認識可能な明確さで、電子部品Sの画像を十分に認識でき、その部品認識カメラ13を部品種別毎に設置する必要もない。
【0066】
また、上述のように、複数の撮像位置を設定しても、装置の構成として既存のものとかけ離れた機構等を要するわけではないので、すなわち上述の装着ヘッド12や部品認識カメラ13はもちろんのこと、XYステージ6、ヘッドユニット8、ヘッド昇降機構26、吸着ノズル25などの電子部品Sを移動させるための機構も既存のものを利用できるので、機構(構造)等が複雑になることはない。
【0067】
さらに、従来においても必要としていた基準の位置データを、撮像位置に応じたものとするだけなので、制御が煩雑になることもない。したがって、この電子部品認識装置1では、既存の機構を利用しつつ、認識対象部品Sの種別等に応じて撮像位置を変更しても、その部品Sの吸着姿勢などを正確に認識できる。
【0068】
なお、一方の撮像位置、すなわち、第1位置または第2位置(上述の例では第1位置)が、部品認識カメラ13の焦点位置Fpの場合、それについては、既存の位置データ(第1オフセットデータ121d、第1ズームデータ121z)を利用できるので、既存の装置からの流用性がさらに向上する。
【0069】
また、電子部品装着装置1では、前述のように、第1位置における位置データおよび第2位置における位置データに、それぞれ第1オフセットデータ121dおよび第2オフセットデータ122d、すなわちXY方向の偏位データを含むので、これらの位置データ(偏位データ)に基づく部品認識カメラ13の座標系において、認識対象部品SのXY方向の位置偏差(偏位)を認識することができ、その認識結果に基づいて、吸着された認識対象部品SのXY方向のずれを検出して補正等をすることができる。
【0070】
以下、より具体的に、位置データやそれによる各種偏差の補正方法について、説明する。
【0071】
まず、ヘッド昇降機構26により装着ヘッド12を昇降させるときの、その昇降における軸線と部品認識カメラ13の光軸との間の角度のズレによる偏差は、例えば前述の図5において、部品認識カメラ13によって、装着ヘッド12に装着した吸着ノズル25を下側から撮像することにより、焦点位置Fpにおける吸着ノズル25の像と、別の撮像位置(例えば図5で前述の焦点深度Fdの下端位置)における像とを比較することにより、得ることができる。
【0072】
このため、上記の第1オフセットデータ121dが定まれば、第2オフセットデータ122dは、第1オフセットデータ121dを、上記の吸着ノズル25の撮像により得た偏差(データ)によって補正することにより、簡単に得ることができる。
【0073】
また、前述と同様に、多リード部品Slの撮像位置を焦点深度Fd内の第1位置、グリッド部品Sgの撮像位置を焦点深度Fd内の第2位置とした場合であっても、撮像位置を部品認識カメラ13の焦点位置Fpとしたときの視野中心の位置データに含まれるオフセットデータ、すなわち、従来における基準の位置データに含まれるオフセットデータを、上記の吸着ノズル25の撮像により得た偏差(電子部品Sの昇降における軸線と部品認識カメラの光軸との間の角度の相違に基づく偏差)で補正するだけで、第1位置や第2位置における位置データの偏位データを得ることができる。
【0074】
したがって、この場合、認識対象部品Sの種別等に応じて撮像位置を変更しても、既存の機構ばかりでなく、既存の位置データをも利用できるので、既存の装置からの流用性がさらに向上する。なお、これらの場合の基準となるオフセットデータの求め方については後述する。
【0075】
また、焦点位置Fpにおけるオフセットデータでなくても、同じく焦点深度Fp内の撮像位置のオフセットデータの1つを求めることができれば、それを基準として上記の方法(吸着ノズル25の撮像)により、他の(第1や第2の)オフセットデータを求めることができる。そこで、以下では、これらを代表して単にオフセットデータという。
【0076】
次に、電子部品装着装置1では、前述のように、第1位置における位置データおよび第2位置における位置データに、それぞれ第1ズームデータ121zおよび第2ズームデータ122z、すなわち撮像における倍率データを含むが、これらは、下記のダミー部品40(DSg、DSl)を用いて、各撮像位置において撮像した画像から算出できる。
【0077】
ダミー部品40は、所定の基準仕様に基づいて作製されている。まず、グリッド部品Sg対応のダミー部品40(DSg)は、図6に示すように、方形のベース41(41g)と、ベース41(41g)の裏面に描いた被撮像パターン42(42g)とで構成されている。
【0078】
また、多リード部品Sl対応のダミー部品40(DSl)は、図7に示すように、隅部を面取りした方形のベース41(41l)と、ベース41(41l)の裏面に描いた被撮像パターン42(42l)とで構成されている。
【0079】
ベース41(41g,41l)は、剛性を考慮して1〜2mm厚程度のガラスで構成され、被撮像パターン42(42g、42l)は、このベース41に酸化クロムを蒸着して構成されている。
【0080】
被撮像パターン42gは、グリッド状に配設されたハンダボール等Hbに対応して、小さな丸(ボール)状のパターン要素46を、所定のピッチでグリッド状に等間隔で配設した構成となっている。
【0081】
一方、被撮像パターン42lは、中心を同一とする大パターン部43と、大パターン部43の中抜き部分に描いた小パターン部44とで構成されている。大小両パターン部43、44は、リード部品に似せた図柄となっており、外周部にリードに相当する方形の多数のパターン要素45を等間隔に並べ、全体として方形の輪郭を有している。
【0082】
そして、電子部品装着装置1では、予めこれらのダミー部品40(DSg、DSl)を用いて、各撮像位置においてその像を撮像することによって、その撮像した画像から、前述の第1ズームデータ121zおよび第2ズームデータ122zを算出している。
【0083】
すなわち、各ダミー部品40(DSg、DSl)のパターン要素46、45は所定の等間隔(ピッチ)で配設されているので、そのピッチと撮像画像上のピッチとの比から、その撮像倍率、すなわち、各ズームデータ121z、122zを求めることができる。
【0084】
なお、多リード部品DSl対応のダミー部品DSlは、その大きさ(リード数)により2通りの電子部品Sに対応できるように構成されている。すなわち、例えば、多ピンICなどの電子部品Sを扱う場合には、その解像度を高めるべく部品認識カメラ13の撮像倍率を大きくし、部品認識カメラ13の視野に被撮像パターン42(42l)が適切に納まるように小パターン部44を撮像対象とし、また逆の場合には、大パターン部43を撮像対象とする。これにより、各認識カメラ11、13の解像度に合わせたパターン認識が可能になる。
【0085】
また、各パターン部43,44を方形のパターン要素45を並べて構成することにより、各パターン要素45を用いて、単一のパターン部43、44に対し複数の認識が可能になる。このため、複数の認識結果を平均化することにより、より正確なパターン認識が可能になる。
【0086】
これらの各ダミー部品40(DSg、DSl)は、その被撮像パターン42(42g、42l)が下側になるようにして、下記の偏差認識ユニット15のダミーストッカ31にストックされると共に、この姿勢で吸着され且つ撮像される。
【0087】
なお、これらの各ダミー部品40(DSg、DSl)は、パターン要素の形態が異なるだけであり、また、それを用いて算出される各ズームデータ121z、122zも、以下の取扱いにおいては同様なので、オフセットデータと同様に、以下では、これらを代表して、それぞれ単にダミー部品40、ズームデータという。
【0088】
上述のように、電子部品装着装置1では、位置データに撮像におけるズーム(倍率)データを含むので、部品種別等により認識対象部品Sの撮像位置が異なる場合、すなわち部品認識カメラ13と認識対象部品Sとの距離が異なっても、その相違による偏差を認識でき、その認識結果に基づいて、認識対象部品Sの例えばリード間、ピン間、ハンダボール間のピッチなどを正確に認識して補正等をすることができる。
【0089】
また、前述のように、この電子部品装着装置1では、位置データに水平面内における回転角度データ(前述の角度「θ」すなわちZ方向として扱うデータ)を含むので、この位置データに基づく部品認識カメラ13の座標系において、認識対象部品Sの吸着角度θの偏差(Z方向偏差)を認識することができ、その認識結果に基づいて、吸着された認識対象部品Sの吸着角度θのずれを検出して補正等をすることができる。
【0090】
なお、この回転角度データ(Z方向のオフセットデータ)も、以下の取扱いにおいては前述のXY方向のオフセットデータと同様なので、以下では、単にオフセットデータの1要素として扱う。
【0091】
次に、各種のオフセットデータの求め方とそれによる偏位補正の方法について説明する。
【0092】
図1および図2に示すように、偏位認識ユニット15は、ダミー部品40をストックするダミーストッカ31と、ダミー部品40を撮像するためのバックライトプレート32とで構成されている。ダミーストッカ31の表面には、ダミー部品40が嵌り込む浅い溝が形成され、浅い溝にダミー部品40が載置されている。
【0093】
バックライトプレート32は、光を拡散透過可能な載置台33と、載置台33の下側に配設したLEDアレイなどから成る偏位認識照明34とで構成されている。詳細は後述するが、ダミー部品40を基板認識カメラ11で撮像する場合には、載置台33上に載置したダミー部品40を偏位認識照明34で照明し、これを上側から撮像する。
【0094】
この偏位認識ユニット15は、基板を位置認識する基板認識カメラ11の座標系と、電子部品Sを位置認識する部品認識カメラ13の座標系との相互間の偏差を補正するためのものであり、この補正は、装着ヘッド12で移送したダミー部品40を、それぞれ基板認識カメラ11および部品認識カメラ13で撮像し、これを認識することにより行われる。
【0095】
また、この補正に先立ち、ダミー基板50をセットテーブル16に導入し、ダミー基板50の所定の部位を基板認識カメラ11で認識して、機台2の絶対基準座標系に対する基板認識カメラ11の座標系の偏差を補正するようにしている。
【0096】
ダミー基板50は、図8に示すように方形に形成され、基板として平均的な大きさを有している。ダミー基板50の表面には、その中央に上記の小パターン部44と同様な認識パターン51が描かれ、また長手方向に離れて一対の認識マーク52が描かれている。
【0097】
一方、セットテーブル16に導入したダミー基板50の搬送方向の先端は、セットテーブル16のストッパ(図示省略)に突き当てられ、機台2の絶対基準座標系上でセットされている。
【0098】
したがって、基板認識カメラ11で上記の認識パターン51を認識することにより、絶対基準座標系に対する基板認識カメラ11の座標系の補正が可能になり、また左右方向に離間した一対の認識マーク52をそれぞれ認識することにより、各XYステージ6の移動角度ずれに基づく基板認識カメラ11の座標系の補正が可能になる。
【0099】
次に、基板認識カメラ11および部品認識カメラ13の位置偏差(偏位)補正方法について、説明する。この偏位補正方法では、まず、図8で前述のダミー基板50を用いて、絶対基準座標系に対する基板認識カメラ11の座標系の偏位の補正が行われると共に、絶対基準座標系に対するY動ビーム22の移動座標系の角度偏差の補正が行われる。その後、図6および図7で前述のダミー部品40を用いて、基板認識カメラ11の座標系に対する部品認識カメラ13の座標系の偏位の補正が行われる。
【0100】
絶対基準座標系に対する基板認識カメラ11の座標系の補正において、XYステージ6の移動に基づく偏位(角度ずれ)を考慮しない状態では、基板認識カメラ11で撮像したダミー基板50の認識パターン51をCPU107で認識すれば、この認識結果と設計値とのずれ量(オフセットデータ)を持って、簡単に補正が可能になる。したがって、ここでは、絶対基準座標系に対するXYステージ6の移動角度ずれ、すなわち絶対基準座標系に対するY動ビーム22の移動座標系に基づくもののみ説明する。
【0101】
図9は、移動角度ずれのあるXYステージ6と、セットテーブル16にセットされたダミー基板50とを示すイメージ図であり、ダミー基板50は、絶対基準座標系(基板位置決め座標系)上で正確に位置決めされている。
【0102】
この場合、基板位置決めXY座標(PL−XY:原点P0 )からみたY動ビーム22の駆動XY座標(BeamA−XY)の設計寸法に対する位置ずれおよび角度ずれを調整するためのオフセットデータを求め、このオフセットデータに基づいて、PL−XY 座標系を基準として補正を行う。
【0103】
なお、Y動ビーム(すなわちヘッドユニット8)22に搭載された基板認識カメラ11の走査座標センターが、Y動ビーム(すなわちヘッドユニット8)22の駆動XY座標の原点と一致する。
【0104】
具体的には、ダミー基板50を基板位置決めXY座標上に位置決めし、図10の動作フローで(基板認識カメラ11の座標系(走査座標センター)の)オフセットデータを求める。
【0105】
同図に示すように、まず、Y動ビーム(Yビーム)22に搭載された基板認識カメラ11を、そのセンター位置(視野中心)が一方(右側)の認識マーク52位置に合致するように、設計値に従って移動させる(S1)。
【0106】
ここで、基板認識カメラ11により認識マーク52を撮像して、その認識を行う(S2)。そして、この認識結果(基板認識カメラ11の走査座標でのカメラセンターからみたマークセンター位置座標)をメモリ120に 「dx1,dy1」として、一時保存する(S3)。
【0107】
次に、基板認識カメラ11を、そのセンター位置(視野中心)が他方(左側)の認識マーク52位置に合致するように、設計値に従って移動させる(S4)。ここで、基板認識カメラ11により認識マーク52の認識を行う(S5)と共に、この認識結果(基板認識カメラ11の走査座標でのカメラセンターからみたマークセンター位置座標)をメモリ120に 「dx2,dy2」として、一時保存する(S6)。
【0108】
ここで、以下の計算式により基板認識カメラ11の座標系のオフセットデータ(オフセット量)を求める(S7)。
▲1▼ YビームのX(横)、Y(縦)オフセットを下記計算式で求める。
Figure 0003586371
▲2▼ 認識マークの1点目と2点目とのX方向ピッチをPとして(Y方向はゼロ)、Yビームの角度オフセットを以下の計算式により求める。
dz= tan−1 { P * (dy1’−dy2’)/P * ( P + (dx1’−dx2’))}
このようにして求めた「▲1▼」および「▲2▼」のオフセット量をオフセットデータとしてメモリ120に記憶しておき、このオフセットデータに基づいて設計値が補正される。
【0109】
次に、基板認識カメラ11の座標系に対する部品認識カメラ13の座標系の補正について説明する。
【0110】
この場合には、ダミー部品40をダミーストッカ31から吸着した後、Yビーム22を上記のビームオフセット[X(横)、Y(縦)、角度]を考慮して、PL−XY 座標系でみた部品認識カメラ13の設計位置に移動させて認識を行う。そして、この認識結果を[Prec_1x, Prec_1y, Prec_1z]とする。
【0111】
次に、ダミー部品40の吸着姿勢をそのままの状態に保ち、Yビーム22をバックライトプレート32の設計位置(オフセットなし)に移動(ビームオフセット考慮)させ、ダミー部品40をバックライトプレート32に載置(装着)する。
【0112】
次に、Yビーム22により基板認識カメラ11をバックライトプレート32の設計位置に移動(ビームオフセット考慮)させ、ダミー部品40を認識する。そして、この認識結果を[Prec_2x, Prec_2y, Prec_2z]とする。すなわち、これにより、部品認識カメラ13の座標系と、基板認識カメラ11の座標系との間の編位が求められる。
【0113】
具体的には、図11の動作フローに従って部品認識カメラ13の座標系のオフセットデータを求める。なお、図11の動作フローの説明に用いるデータは次の通りである(これらは全て基板位置決めXY座標系上の値)。
・ Bmoff_x : ビームオフセットX、Bmoff_y : ビームオフセットY、Bmo ff_z : ビームオフセット角度
・ STK_X : ダミーストッカ設計位置X、 STK_Y : ダミーストッカ設計位置Y
・ CAM_X : 部品認識カメラ設計位置X、 CAM_Y : 部品認識カメラ設計位置Y
・ BLT_X : バックライトプレート設計位置X、 BLT_Y : バックライトプレート設計位置Y
・ BM_X : ビーム原点設計位置X、 BM_Y : ビーム原点設計位置Y
・ HD_X : ビームピボット点A0からのヘッド設計位置X、 HD_Y : ビームピボット点A0からのヘッド設計位置Y
【0114】
図11を参照して説明すると、まず、Yビーム22により装着ヘッド12をダミーストッカ31の位置まで移動させ(S11)、ダミー部品40をダミーストッカ31から吸着する(S12)。この場合のYビーム22の移動目的値(X、Y)は次のようになる。
Figure 0003586371
【0115】
次に、ダミー部品40をダミーストッカ31の位置から部品認識カメラ13の位置に移動させ(S13)、これを部品認識カメラ13で認識する(S14)。なお、ここでは、例えば図5等で前述の焦点位置Fpを撮像位置とする。
【0116】
この場合のYビーム22の移動目的値(X、Y)は次のようになる。
Figure 0003586371
【0117】
そして、この認識結果(部品認識カメラ13の走査座標でのカメラセンターからみた部品センター位置座標)を[Prec_1x, Prec_1y, Prec_1z]として、一時保存する(S15)。
【0118】
次に、ダミー部品40を吸着した装着ヘッド12をバックライトプレート32の位置に移動させ(S16)、ダミー部品40をバックライトプレート32に載置する(S17)。この場合のYビーム22の移動目的値(X、Y)は次のようになる。
Figure 0003586371
【0119】
次に、基板認識カメラ11をバックライトプレート32の位置に移動させ(S18)、基板認識カメラ11でダミー部品40を認識する(S19)。その際、偏位認識照明34を点灯しダミー部品40を照明する。この場合のYビーム22の移動目的値(X、Y)は次のようになる。
Figure 0003586371
そして、この認識結果(基板認識カメラ11の走査座標でのカメラセンターからみた部品センター位置座標)を[Prec_2x, Prec_2y, Prec_2z]として、一時保存する(S20)。
【0120】
次に、以下の計算式により部品認識カメラ13の座標系のオフセットデータ(オフセット量)を求める(S21)。
▲1▼ 部品認識カメラのX(横)、Y(縦)、角度を下記計算式で求める。
Θ’ = Prec_2z − Prec_1z + CAMA3 Z(角度) :基板認識カメラのオフセットとすると
Figure 0003586371
▲2▼ 求める部品認識カメラのオフセットX(横)、Y(縦)、角度は、
Figure 0003586371
【0121】
このようにして求めた、部品認識カメラ13の座標系のオフセット量をオフセットデータ(例えば第1オフセットデータ121d)としてメモリ120(の例えば第1データ領域121)に記憶しておき、(さらに、それに基づいて前述の方法で、例えば第2オフセットデータ122dを求めて、第2データ領域122に記憶しておき、)この(これらの)オフセットデータに基づいて設計値が補正される。
【0122】
オフセットデータを算出すると(S21)、次に、装着ヘッド12をバックライトプレート32の位置に移動させ(S22)、装着ヘッド12によりダミー部品40を吸着する(S23)。続いて、装着ヘッド12をバックライトプレート32からダミーストッカ31の位置に移動させ(S24)、ダミー部品40をダミーストッカ31に収容する(S25)。このようにして、ダミー部品40が元の位置に戻され、一連の補正作業が終了する。
【0123】
以上のように、本実施形態によれば、ダミー基板50を用いて、絶対基準座標系に対する基板認識カメラ11の座標系の偏位およびXYステージ6の角度偏位(基板認識カメラ11のカメラ中心の軌跡)の補正が行われ、その後ダミー部品40を用いて、基板認識カメラ11の座標系に対する部品認識カメラ13の座標系の偏位の補正が行われるため、基板認識カメラ11の座標系と部品認識カメラ13との間の偏位、およびこれら認識カメラ11,13の座標系と絶対基準座標系との間の偏位を、極めて正確に補正することができる。
【0124】
特に、基板認識カメラ11の座標系と部品認識カメラ13との間の偏位は、ダミー部品40をそれぞれの認識カメラ11,13で認識することで検出可能となるため、簡単かつ迅速に補正することができる。また、専用のダミー部品40を用い、且つこれを照明して撮像するようにしているので、ダミー部品40の認識も正確に行われ、全体として補正を精度良く行うことができる。したがって、電子部品Sを基板に高精度で且つ安定して実装することができる。
【0125】
【発明の効果】
上述のように、本発明の電子部品認識装置によれば、既存の機構を利用しつつ、認識対象部品の種別等に応じて撮像位置を変更しても、その部品の吸着姿勢などを正確に認識できる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子部品装着装置の平面図である。
【図2】電子部品装着装置の制御系を示すブロック図である。
【図3】電子部品の部品認識の一例を示す断面模式図である。
【図4】別の一例を示す、図3と同様の図である。
【図5】さらに別の一例として異なる撮像位置の一例を示す、図3と同様の図である。
【図6】位置データを求めるために用いるダミー部品の一例を示す平面図である。
【図7】別の一例を示す、図6と同様の図である。
【図8】実施形態の偏位補正に用いるダミー基板の平面図である。
【図9】移動角度ずれのあるXYステージと、セットテーブルにセットされたダミー基板とを示すイメージ図である。
【図10】XYステージの移動角度ずれに基づく、基板認識カメラの座標系の偏位を求める動作フローである。
【図11】絶対基準座標系とXYステージの移動角度ずれとを考慮した状態で、基板認識カメラの座標系および部品認識カメラの座標系の偏位を求める動作フローである。
【符号の説明】
1 電子部品装着装置
6a 第1XYステージ
6b 第2XYステージ
8a 第1ヘッドユニット
8b 第2ヘッドユニット
11 基板認識カメラ
12 装着ヘッド
13 部品認識カメラ
25 吸着ノズル
26 ヘッド昇降機構
32 バックライトプレート
34 偏位認識照明
40 ダミー部品
45 パターン要素
46 パターン要素
50 ダミー基板
61 部品認識照明
100 制御ユニット
120 メモリ
121 第1データ領域
122 第2データ領域
S 電子部品

Claims (4)

  1. 電子部品を保持する装着ヘッドと、
    装着ヘッドに保持した電子部品を下側から撮像する部品認識カメラと、
    撮像に際し電子部品を照明する照明器具と、
    装着ヘッドを昇降させ、部品認識カメラの焦点深度内における前記電子部品の撮像位置を可変させるヘッド昇降機構と、
    装着ヘッドを水平面内においてXY方向に移動させるXY移動機構と、
    XY移動機構を制御し、電子部品の部品中心を部品認識カメラの視野中心に臨ませる制御手段と、
    前記撮像位置を前記焦点深度内の第1位置としたときの視野中心の位置データを記憶する第1記憶手段と、
    前記撮像位置を前記焦点深度内の第2位置としたときの視野中心の位置データを記憶する第2記憶手段とを備え、
    前記制御手段は、電子部品を前記第1位置で撮像する場合には、前記第1記憶手段の位置データに基づいて前記XY移動機構を制御し、前記第2位置で撮像する場合には、前記第2記憶手段の位置データに基づいて前記XY移動機構を制御することを特徴とする電子部品認識装置。
  2. 前記位置データには、XY方向の偏位データが含まれ、この偏位データは、前記撮像位置を前記部品認識カメラの焦点位置としたときの視野中心の位置データに含まれる偏位データを、前記電子部品の昇降における軸線と前記部品認識カメラの光軸との間の角度の相違に基づく偏差で補正したものであることを特徴とする、請求項1に記載の電子部品認識装置。
  3. 前記位置データには、撮像における倍率データが含まれることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子部品認識装置。
  4. 前記位置データには、水平面内における回転角度データが含まれることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の電子部品認識装置。
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