JP3582695B2 - スイッチング電源 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源に関するものであり、特に低温時の過電流垂下点の低下を効果的に抑えることができるスイッチング電源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばスイッチング電源として、図8に示すようなRCC方式のスイッチング電源が知られている。図8において、入力端子17にAC電源が投入されると、整流素子18を介してコンデンサ9の両端に整流(直流)出力が得られる。この整流出力電圧は、抵抗7を介してトランジスタQ1のベースに印加され、トランジスタQ1にベース電流が流れて、トランジスタQ1はオンする。トランジスタQ1がオンすると、トランス15のN1巻線に整流出力電流が流れ、これによって、トランス15のN2巻線に電流が流れ、その両端に電圧が発生し、抵抗4,5およびダイオード19を介してトランジスタQ1にベース電流が流れ、同時に抵抗8およびダイオード20を介してコンデンサ21を充電する。コンデンサ21の電位がトランジスタQ2のベースエミッタ間電圧(VBE 0.7V)まで上昇するとトランジスタQ2がオンしてトランジスタQ1がオフする。トランジスタQ1がオフすると、トランス15に蓄えられたエネルギーは、2次側巻線N3に接続されたダイオード22を介して出力端子23に出力される。このエネルギーがなくなるとダイオード22がオフするが、2次側巻線N3に僅かに残留したエネルギーによって巻線N2に電圧が発生してトランジスタQ1をオンさせ、スイッチング動作を継続する。14で囲んだ部分は、本スイッチング電源の1次側主変換回路を構成し、9,10,11はコンデンサ、12,13,25はダイオード、6は1次側主変換回路14のスナバ抵抗、24はQ1のターンオン信号にディレイを持たせるためのディレイ回路である。
【0003】
抵抗6、コンデンサ10、ダイオード12は、1次側主変換回路14のスナバ回路として動作し、本スイッチング電源の定電圧動作は、次の通りに行われる。即ち、16はフォトカプラであって、発光ダイオードはトランス15の2次側の所定の出力電圧を検出して発光し、これを受けた受光トランジスタがオンして、コンデンサ21の充電時間を変えることによってトランジスタQ1のON時間を制御し、出力電圧を定電圧制御する。
【0004】
以上のような構成のスイッチング電源においては、抵抗8の定数変更によって(2次側出力の)過電流垂下点を調整している。過電流垂下点は、抵抗8の値を大きくすることによって大きくなるが、実際には、最低入力電圧時の最大負荷時に定格の120〜130%で出力電流が垂下(低下)するような値を選定している。なお、垂下動作とは、次の通りである。即ち、本スイッチング電源の負荷が大きくなると、それに必要なエネルギーを得るためにトランジスタQ1のオン期間を長くするように動作するが、トランジスタQ1のオン時間は、コンデンサ21,ダイオード20,抵抗8の等価直列抵抗の時定数により決まるので、ある値以上にはオン時間は長くならない。そのため、2次側巻線N3の出力電流が下がり、巻線N2へのフライバック電圧も下がり、トランジスタQ1のオフ期間が延びることになる。すなわち、このことは、トランジスタQ1の次のオン期間を短くするように作用し、トランジスタQ1のコレクタ電流を抑え、出力エネルギーが下がる(即ち、出力電流が垂下する)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来例では、トランジスタQ2のベースエミッタ間のコンデンサ21(例えばセラミックコンデンサ)の温度特性により低温時にコンデンサ21,ダイオード20,抵抗8の等価直列抵抗の時定数が減少し、さらにトランジスタQ1の低温時のストレージタイムが減少すること等により−10〜0℃の低温時に過電流垂下点が常温時と比較して20%程度も低下する。これにより、低温時では電源の基準定格が確保できなくなるという問題点があった。例えば、コンデンサ21に温度特性の良いフィルムコンデンサを使用することも考えられるが、フィルムコンデンサは、耐熱性が悪く、高価である等の点から実用化は困難である。
【0006】
そこで本発明の目的は、以上のような問題を解消したスイッチング電源を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解消するため、請求項1の発明は、トランスの1次側巻線に流れる電流をスイッチング制御する制御回路と、前記トランスに巻かれた別の巻線から取り出した前記制御回路を制御するための電圧を当該制御回路に供給する制御電圧供給手段とを有するスイッチング電源であって、前記制御電圧供給手段は、負の温度特性を有する過電流垂下点調整用抵抗手段を有し、当該過電流垂下点調整用抵抗手段によって、温度低下するにしたがって前記トランスの1次巻線に流れる電流をオンする期間を長くするように前記制御回路を制御するための電圧を制御することを特徴とする。
【0008】
また請求項2の発明は、請求項1において、前記過電流垂下点調整用抵抗手段は、サーミスタからなることを特徴とする。
【0009】
さらに請求項3の発明は、請求項2において、前記過電流垂下点調整用抵抗手段は、サーミスタおよび抵抗の直列接続からなることを特徴とする。
【0010】
さらに請求項4の発明は、請求項2において、前記過電流垂下点調整用抵抗手段は、サーミスタおよび抵抗の並列接続からなることを特徴とする。
【0011】
さらに請求項5の発明は、請求項2において、前記過電流垂下点調整用抵抗手段は、サーミスタおよび抵抗の直列接続に別の抵抗を並列接続したものからなることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の電源の実施例を以下に示す。
【0013】
図1は本発明の第1の実施形態の回路図である。なお、図1において、図8と同一部分は同一符号を付してあり、詳細説明は省略する。本実施形態の特徴は、抵抗8の代りに負の温度特性を有するサーミスタ1を接続して、低温時におけるトランジスタQ2のベースエミッタ間のコンデンサ21の温度特性を補償するようにしたことである。サーミスタ1は、図2に示すように負の温度特性を有するので、この特性によって、サーミスタ1は低温時に抵抗値が大となり、コンデンサ21,ダイオード20,サーミスタ1の等価直列抵抗の時定数の減少が抑えられ、電流垂下点の温度特性は図3に示すように低温時のレベルが上昇する。なお、図3には、従来例の電流垂下点の温度特性を参考として示す。
【0014】
図4は本発明の第2の実施形態の回路図である。なお、図4において、図1、図8と同一部分は同一符号を付してあり、詳細説明は省略する。本実施形態の特徴は、第1の実施形態におけるサーミスタ1と直列に抵抗2を接続したことである。これにより、低温時の過電流垂下点のレベル上昇のコントロールをより精密にかつ容易に実現することができる。
【0015】
図5は本発明の第3の実施形態の回路図である。なお、図5において、図1、図8と同一部分は同一符号を付してあり、詳細説明は省略する。本実施形態の特徴は、第1の実施形態におけるサーミスタ1と並列に抵抗3を接続したことである。これにより、第2の実施形態と同様に低温時の過電流垂下点のレベル上昇のコントロールをより精密にかつ容易に実現することができる。
【0016】
図6は本発明の第4の実施形態の回路図である。なお、図6において、図1、図4、図5、図8と同一部分は同一符号を付してあり、詳細説明は省略する。本実施形態の特徴は、第1の実施形態におけるサーミスタ1と直列に抵抗2を接続し、かつこれらと並列に抵抗3を接続したことである。これにより、図7に示すように、低温時の温度補償に加えて、高温時の過電流垂下点の低下を従来レベルに抑えることができるといった新たな効果がさらに得られる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、スイッチング電源の一般的な周囲温度動作条件レベルでは、低温時の電流垂下点の低下を効果的に抑えることができ、低温時における定格容量不足を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す回路図である。
【図2】サーミスタの温度特性を示す図である。
【図3】過電流垂下点の温度特性を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す回路図である。
【図5】本発明の第3の実施形態を示す回路図である。
【図6】本発明の第4の実施形態を示す回路図である。
【図7】過電流垂下点の温度特性を示す図である。
【図8】従来例の回路図である。
【符号の説明】
1 サーミスタ
4,5,6,7 抵抗
9,10,11,21 コンデンサ
12,13,19,20,22,25 ダイオード
14 1次側主変換回路
15 トランス
Q1,Q2 トランジスタ
Claims (5)
- トランスの1次側巻線に流れる電流をスイッチング制御する制御回路と、前記トランスに巻かれた別の巻線から取り出した前記制御回路を制御するための電圧を当該制御回路に供給する制御電圧供給手段とを有するスイッチング電源であって、前記制御電圧供給手段は、負の温度特性を有する過電流垂下点調整用抵抗手段を有し、当該過電流垂下点調整用抵抗手段によって、温度低下するにしたがって前記トランスの1次巻線に流れる電流をオンする期間を長くするように前記制御回路を制御するための電圧を制御することを特徴とするスイッチング電源。
- 請求項1において、
前記過電流垂下点調整用抵抗手段は、サーミスタからなることを特徴とするスイッチング電源。 - 請求項2において、
前記過電流垂下点調整用抵抗手段は、サーミスタおよび抵抗の直列接続からなることを特徴とするスイッチング電源。 - 請求項2において、
前記過電流垂下点調整用抵抗手段は、サーミスタおよび抵抗の並列接続からなることを特徴とするスイッチング電源。 - 請求項2において、
前記過電流垂下点調整用抵抗手段は、サーミスタおよび抵抗の直列接続に別の抵抗を並列接続したものからなることを特徴とするスイッチング電源。
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JP25896398A JP3582695B2 (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | スイッチング電源 |
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JP25896398A Expired - Lifetime JP3582695B2 (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | スイッチング電源 |
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1998
- 1998-09-11 JP JP25896398A patent/JP3582695B2/ja not_active Expired - Lifetime
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