JP3580558B2 - Egr装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はエンジンのEGR装置(排気ガス還流制御装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりNOx低減等を目的として排気ガスの一部を吸気管に還流することは周知である。このEGR量は運転条件に応じて適正量がある。
【0003】
したがって実際のEGR量を精度よく検出し、目標のEGR量と比較してフィードバック制御するのが望ましいが、吸気管内のEGR量を直接検出するセンサは今のところ実現されていない。
【0004】
そのため、従来は、例えば特開平1−216065号公報に開示されるように、吸気管に酸素センサを設置し、吸気管内の酸素濃度よりEGR率を測定したり、
特開昭57−148048号公報に開示されるように、吸気管の排気還流用導管の開口部よりも上流に設置されたエアフローメータで新規に供給される空気流量を検出し、上記開口部よりも下流に吸気管圧力に関する圧力検出器を設けてこの圧力値より吸気管を通る全ガス量(吸入空気量と排気ガス還流量との和)を検出し、これらの検出値の差からEGR量を求める等の技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、排気ガスはEGRの導管を通して吸気系に導かれるほかに、エンジンの吸気行程の初期に発生する燃焼室より吸気管への逆流による還流量(いわゆる内部EGR)も存在するが、前記従来技術のうち前者のように酸素濃度よりEGR率を測定する場合には内部EGRを検出することが困難で、特に吸,排気弁の開弁時期が変化すると制御精度が低下するおそれがある。
【0006】
また、エンジン吸気系は、絞り弁開度が変化すると絞り弁下流容積における圧力変化が生じ、これに伴う空気密度変化により実質的な空気増減が発生するが、上記従来技術のうち後者の場合は、これについての配慮がEGR制御になされていなかった。
【0007】
本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目的は、内部EGR及び吸気管内の絞り弁下流容積の圧力変化に伴う空気密度の変化を配慮して、高精度のEGR制御を実現させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、次のような課題解決手段を提案する。
一つは、エンジンの排気ガスの一部を吸気管に還流させるEGR装置において、前記吸気管の絞り弁通過空気流量(Go)を求める空気流量計と、吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)を検出する圧力検出器と、エンジン回転数(N)を検出する手段と、絞り弁下流の圧力とエンジン回転数との関係でシリンダの体積効率(η)を記憶するマップと、検出される吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)とエンジン回転数(N)から前記マップに記憶されたシリンダの体積効率(η)を読み出し、絞り弁下流の圧力(Pm)とシリンダ体積効率(η)との積からシリンダ流入空気量(Gc)を求める手段と、前記圧力検出器で検出した吸気管内の絞り弁下流の圧力を微分して、吸気管内の絞り弁下流容積における圧力変化による空気密度変化に伴う空気増減量(k・dPm/dt)とを求める手段と、前記Go,Gc,k・dPm/dtより、次式にしたがいEGR量(排気ガス還流)量(Ge)を算出する手段と、
[数4] Ge=Gc+k・dPm/dt−Go …(1)
前記算出したEGR量と運転条件に応じて設定した目標のEGR量との偏差に基づきEGRをフィードバック制御する手段とを備え、
かつ前記エンジンの吸気弁の開閉時期を運転条件に対応させて変化させるよう設定し、
さらに、EGR制御を行わない運転領域になると前記体積効率(η)の自動書き換えモードに入り、EGR量零の時の前記(1)式を基にして求めた絞り弁通過空気流量(Gc)と、絞り弁下流の圧力(Pm)との関係から体積効率(η)が書き換えられるようにしたことを特徴とする。
【0009】
もう一つは、EGR装置において、上記発明同様の、絞り弁通過空気流量(Go)を求める空気流量計と、吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)を検出する圧力検出器と、エンジン回転数(N)を検出する手段と、絞り弁下流の圧力とエンジン回転数との関係でシリンダの体積効率(η)を記憶するマップと、シリンダ流入空気量(Gc)を求める手段と、空気増減量(k・dPm/dt)を求める手段と、EGR量(排気ガス還流)量(Ge)を算出する手段と、EGRをフィードバック制御する手段とを備え、
かつエンジンの排気弁の開閉時期を運転条件に対応させて変化させるよう設定して成る。また、第1発明同様のシリンダの体積効率(η)の書き換えを行う。
さらにもう一つは、EGR装置において、上記発明同様の、絞り弁通過空気流量(Go)を求める空気流量計と、吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)を検出する圧力検出器と、エンジン回転数(N)を検出する手段と、絞り弁下流の圧力とエンジン回転数との関係でシリンダの体積効率(η)を記憶するマップと、シリンダ流入空気量(Gc)を求める手段と、空気増減量(k・dPm/dt)を求める手段と、EGR量(排気ガス還流)量(Ge)を算出する手段と、EGRをフィードバック制御する手段とを備え、
また、第1発明同様のシリンダの体積効率(η)の書き換えを行うようにした。
【0010】
【作用】
シリンダ流入空気流量Gcには、絞り弁通過空気流量GoのほかにEGRの導管を介して導かれた排気ガスが含まれる。また、吸気管内の圧力Pmが急変すると吸気管内の空気密度の変化に伴い実質的に空気が増減する。従って、このシリンダ流入空気流量Gcと絞り弁通過空気流量Goとの差に上記空気密度の変化に伴う空気増減量k・dPm/dtを配慮することで、空気流量に対する真のEGRが求められる。
【0011】
そして、このEGRと目標のEGRとの偏差よりEGR量が適正に補正され、その補正を伴うフィードバック制御により高精度のEGR制御が行われる。
【0012】
【実施例】
本発明の実施例を図面により説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施例に係るEGR装置の構成図、図2はEGR制御の動作を示すフローチャートである。
【0014】
図1において、エンジンの吸気管1には、絞り弁6の上流に空気流量計5が配置される。絞り弁6下流には、EGR制御系の導管10の出口側開口10bが配設され、導管10の入口側開口10aが排気管2に開口される。3は排気触媒である。吸気管1における絞り弁6及びEGR導管出口10bより下流に、この下流域の圧力を検出する圧力検出器9が配置される。
【0015】
空気流量計5及び圧力検出器9の各検出信号は制御回路4に入力される。制御回路4はEGR制御を行うためのものでマイクロコンピュータより成る。空気流量計5は絞り弁通過空気流量Goを求める手段となる。
【0016】
圧力検出器9と制御回路4の演算機能の一部とがシリンダ空気流量Gcを求める手段となる。すなわち、制御回路4となるマイクロコンピュータが圧力検出器9からの圧力検出値Pmを入力し、これにシリンダ体積効率ηを積してシリンダ空気流入量Gcを算出する。また、圧力検出器9と制御回路4の一部の演算機能は吸気管1内の絞り弁6下流容積における圧力変化(この圧力変化は絞り弁開度変化により生じる)による空気密度変化に伴う空気増減量を求める手段となる。すなわち、圧力検出器9からの検出値Pmを制御回路4が微分して上記の絞り弁6下流容積の空気増減量k・dPm/dtを算出する。
【0017】
また、制御回路4は、上記の各値より(1)式に基づきEGR量Geを算出する演算機能と、後述のように運転条件に対応して適正な目標EGR量を計算して、この目標EGR量と実EGR量との偏差に基づき補正EGR量を求め、導管10に設けたEGR弁8を制御するフィードバック制御系の中枢をなす。
【0018】
ここで、EGR量Geは、
【0019】
【数3】Ge=Gc+k・dPm/dt−Go …(1)
Pm:吸気管圧力 k:定数 t:時間
として表される。このため、Go,Gc及びk・dPm/dtを求めればGeが算出できる。既述にようにGoは空気流量計5で計測でき、Gcは、
【0020】
【数4】
Gc=ηPm …(2)
η:体積効率
で表される。ηはエンジン形状と運転状態により決まるため、Pmを測定すればよい。
【0021】
本実施例のEGR弁8は負圧応動式のダイアフラム弁で、ダイアフラム作動室8aにアクチュエータ7により調整された負圧が加わることで開度制御される。アクチュエータ7は、その圧力調整室7aが管11を介して大気に通じ、管12を介して絞り弁6下流の負圧に通じ、圧力調整弁7bをEGR制御信号(デューティ制御信号)によりオンオフ制御することで負圧調整する。
【0022】
ここで、EGR制御を図2のフローチャートにより説明する。
【0023】
ステップ101で、エンジン回転数N,シリンダ通気空気流量Go,吸気管圧力Pmの測定を行う。ステップ102で吸気管圧力Pmとその前に取り込んだ吸気管圧力Pmoとの差より吸気管の圧力変化dPmを求める。ステップ103でk・dPm/dtの計算を行う。ステップ104でNとPmの関数としてマップに記憶されているηを読み出し、ステップ105でGcを、ステップ106でGeを計算する。
【0024】
ステップ107でNとGoの関数としてマップに記憶されているEGR率GE(ここでGE=Ge/吸気系のシリンダに流入する全ガス量)を読み出し、ステップ108でEGR量の目標値Geoを計算する。ステップ109で目標値Geoと実測値Geの偏差△Geを計算し、ステップ110で△Geに比例したEGR弁8の制御信号を出力する。ステップ111でPmをPmoとして終了する。
【0025】
図3に絞り弁全開時のエンジン回転数Nと充填効率(体積効率)ηとの関係の一例を示す。この一例では、Pmがほゞ大気圧である。また、絞り弁6を閉じるとPmが小さくなるが、ηはそれに比例して小さくなる。このηとNの関係は、吸気管の長さや吸,排気弁の開閉時期によっても異なるため、エンジンに仕様が代わるたびに測定する必要がある。
【0026】
図4にエンジン回転数Nと絞り弁通過空気量GoによるEGR率GEの関係の一例を示す。Goが大きくなるとGEも大きくなる。しかしGoがより大きくなると再びEGRを停止するためGEを0にする。本実施例ではエンジンの運転条件をNとGoで表したが、Goのかわりに燃料の基本噴射量Tpや吸気管圧力Pm、絞り弁開度等でも代用できる。
【0027】
本実施例におけるEGR制御は、エンジンの低速回転時と高速回転時で吸,排気弁の開弁特性を変化させるエンジンに適用可能である。図5にこのような開弁特性をもたせた低速用,高速用弁リフト特性を示す。低速用の弁は、リフトも小さく、開弁時期が遅く、閉弁時期が早い。それに対し、高速用はリフトも大きく開弁時期が早く、閉弁時期が遅い。図6にこのようにした場合のエンジン回転Nと体積効率ηとの関係を示す。ηはNの小さいところでも大きいところでも大きくなっている。このようにηを高めるには弁リフト特性をステップ的に変更するほかに連続的に変化させても可能である。
【0028】
また、エンジンの空気の吸入量をピストンのストロークを変更して行う可変ストロークエンジンがある。この場合もηは、エンジン回転数とピストンストロークの両方で変化するが、この可変ストロークエンジンに上記EGR制御を適用することが可能である。
【0029】
なお、上記実施例ではアナログ式のEGR弁を用いたが、これにかえてデジタル式EGR弁を用いてもよい。図7にデジタル式EGR弁を、図8にその開度特性を、図9に上記デジタル式EGR弁を適用した本発明の第2実施例に係るEGR装置を示す。
【0030】
図7において、EGR弁20は電磁弁20a,20b,20cで構成され、この電磁弁によりオリフィス21a,21b,21cを開閉する。このオリフィスの開度比は、1:2:4であり、各オリフィス21a,21b,21cの上流側通路22が図9に示した導管10−1を介して排気管2と接続され、下流側が通路23a,23bを介して吸気管1の絞り弁6下流に接続される。
【0031】
EGR弁20の各電磁弁20a,20b,20cは、制御回路4からの信号により開閉制御される。
【0032】
このデジタル式EGR弁20の開度特性を図8により説明する。電磁弁20aのみに開信号が入力されると、最小の開度比1たるオリフィス径21aが開く。次に電磁弁20bのみに開信号が入力されると開度比2のオリフィス径21bが開く。次に電磁弁20a及び20bに開信号が入力されると、開度比1と開度比2のオリフィス径21a,21bが開いて開度比3となる。次に電磁弁20cのみに開信号が入力されると、開度比4のオリフィス径21cが開き、以下、これらの開信号を組合せることで順次開度比が5,6,7と大きくなり最大開度比が7となる。すなわち開度比0(全閉)と合わせて8種類の開度比が得られる。
【0033】
図10に他のアナログ式のEGR弁の例を示す。このアナログ式EGR弁30は、入力端子に開弁信号が入力されると、ソレノイド35に磁力が発生し、アーマチャ33が移動して一対の弁体31a,31bが開く。この磁力は、ばね34の反力と釣り合うことにより、入力信号に比例したストロークが得られる。また、排気ガスは通路36のEx側より流入し、In側より流出して吸気管に送られる。アナログ弁に場合には、EGR弁の弁開度を連続的に変える利点がある。
【0034】
図11に他の実施例のアナログ式EGR弁40を示す。図11のEGR弁40では、アナログ式電磁弁41に図7に示すようなデジタル式の電磁弁20a,20b,20cを組合せた例で、アナログ式電磁弁41のオリフィス42は、デジタル弁の最小のオリフィス径21aと同じ径とした。このアナログ弁40は、デジタル弁と組合せることにより、アナログ式電磁弁41のオリフィス径42を最小にしつつ、図12に示すように広い範囲にわたって連続的なEGR量制御が可能にする。
【0035】
図13に本発明に係るEGR制御の他の例のフローチャートを示す。
【0036】
本例におけるEGR制御は、ステップ103までは図2と同じである。ステップ121でエンジン回転数N,絞り弁通過空気流量GoよりEGR率GEの読み出しをする。
【0037】
ステップ122でGE=0の判定をする。イエスの場合はシリンダ体積効率ηの自動書き換えモードに入り、ステップ130でGcをGoとk・dPm/dtとにより計算し、ステップ131でGcとPmからηを計算し、ステップ132でηの書き換えをする。一方、GE=0がノーの場合は、ステップ123でηを読み出し、ステップ124でGc、ステップ125でGe、ステップ126でGeo、ステップ127で△Geを計算し、ステップ128でEGR弁を制御しステップ129に至る(これらのステップ123〜129は図2のステップ104〜ステップ111に対応する)。本実施例では、ηをEGR制御を行わない運転領域においてステップ130〜132を利用して自動修正して、よりEGR制御精度を高める利点がある。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、絞り弁通過空気流量とシリンダ流入空気流量の差及びこれに絞り弁開度変化(絞り弁下流域の吸気管圧力変化)に伴う絞り弁下流容積の空気密度変化を考慮してEGR制御を行うために、エンジンの内部EGR及び空気密度変化のよる空気増減を加味した補正を伴うEGR制御を可能にすることで、高精度のEGR制御を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るEGR装置の全体構成図。
【図2】上記実施例におけるEGR制御のフローチャート。
【図3】上記EGR装置の制御ユニットにマップとして記憶したエンジン回転数Nとシリンダ体積効率ηとの関係を示す説明図。
【図4】上記EGR装置の制御ユニットにマップとして記憶したエンジン回転数N,絞り弁通過空気流量Go,EGR率GEの関係を示す説明図。
【図5】上記実施例の適用対象としてエンジンの吸,排気弁として低速用,高速用の弁リフト特性を持たせた場合のリフト特性図。
【図6】上記低速用,高速用弁リフト切り換え方式のNとηの関係を示す特性図。
【図7】デジタル式EGR弁の一例を示す断面図。
【図8】上記デジタル式EGR弁の開度特性を示す説明図。
【図9】上記デジタル式EGR弁を用いたEGR装置の構成図。
【図10】アナログ式EGR弁の一例を示す断面図。
【図11】アナログ式EGR弁の他の例を示す断面図。
【図12】図11のアナログ式EGR弁の開度特性を示す説明図。
【図13】本発明に係るEGR制御の他の例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…吸気管、2…排気管、4…制御回路、5…空気流量計、6…絞り弁、7…EGR弁駆動用アクチュエータ、8…EGR弁、9…吸気管圧力検出器、20…デジタル式EGR弁、30,40…アナログ式EGR弁。
【産業上の利用分野】
本発明はエンジンのEGR装置(排気ガス還流制御装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりNOx低減等を目的として排気ガスの一部を吸気管に還流することは周知である。このEGR量は運転条件に応じて適正量がある。
【0003】
したがって実際のEGR量を精度よく検出し、目標のEGR量と比較してフィードバック制御するのが望ましいが、吸気管内のEGR量を直接検出するセンサは今のところ実現されていない。
【0004】
そのため、従来は、例えば特開平1−216065号公報に開示されるように、吸気管に酸素センサを設置し、吸気管内の酸素濃度よりEGR率を測定したり、
特開昭57−148048号公報に開示されるように、吸気管の排気還流用導管の開口部よりも上流に設置されたエアフローメータで新規に供給される空気流量を検出し、上記開口部よりも下流に吸気管圧力に関する圧力検出器を設けてこの圧力値より吸気管を通る全ガス量(吸入空気量と排気ガス還流量との和)を検出し、これらの検出値の差からEGR量を求める等の技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、排気ガスはEGRの導管を通して吸気系に導かれるほかに、エンジンの吸気行程の初期に発生する燃焼室より吸気管への逆流による還流量(いわゆる内部EGR)も存在するが、前記従来技術のうち前者のように酸素濃度よりEGR率を測定する場合には内部EGRを検出することが困難で、特に吸,排気弁の開弁時期が変化すると制御精度が低下するおそれがある。
【0006】
また、エンジン吸気系は、絞り弁開度が変化すると絞り弁下流容積における圧力変化が生じ、これに伴う空気密度変化により実質的な空気増減が発生するが、上記従来技術のうち後者の場合は、これについての配慮がEGR制御になされていなかった。
【0007】
本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目的は、内部EGR及び吸気管内の絞り弁下流容積の圧力変化に伴う空気密度の変化を配慮して、高精度のEGR制御を実現させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、次のような課題解決手段を提案する。
一つは、エンジンの排気ガスの一部を吸気管に還流させるEGR装置において、前記吸気管の絞り弁通過空気流量(Go)を求める空気流量計と、吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)を検出する圧力検出器と、エンジン回転数(N)を検出する手段と、絞り弁下流の圧力とエンジン回転数との関係でシリンダの体積効率(η)を記憶するマップと、検出される吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)とエンジン回転数(N)から前記マップに記憶されたシリンダの体積効率(η)を読み出し、絞り弁下流の圧力(Pm)とシリンダ体積効率(η)との積からシリンダ流入空気量(Gc)を求める手段と、前記圧力検出器で検出した吸気管内の絞り弁下流の圧力を微分して、吸気管内の絞り弁下流容積における圧力変化による空気密度変化に伴う空気増減量(k・dPm/dt)とを求める手段と、前記Go,Gc,k・dPm/dtより、次式にしたがいEGR量(排気ガス還流)量(Ge)を算出する手段と、
[数4] Ge=Gc+k・dPm/dt−Go …(1)
前記算出したEGR量と運転条件に応じて設定した目標のEGR量との偏差に基づきEGRをフィードバック制御する手段とを備え、
かつ前記エンジンの吸気弁の開閉時期を運転条件に対応させて変化させるよう設定し、
さらに、EGR制御を行わない運転領域になると前記体積効率(η)の自動書き換えモードに入り、EGR量零の時の前記(1)式を基にして求めた絞り弁通過空気流量(Gc)と、絞り弁下流の圧力(Pm)との関係から体積効率(η)が書き換えられるようにしたことを特徴とする。
【0009】
もう一つは、EGR装置において、上記発明同様の、絞り弁通過空気流量(Go)を求める空気流量計と、吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)を検出する圧力検出器と、エンジン回転数(N)を検出する手段と、絞り弁下流の圧力とエンジン回転数との関係でシリンダの体積効率(η)を記憶するマップと、シリンダ流入空気量(Gc)を求める手段と、空気増減量(k・dPm/dt)を求める手段と、EGR量(排気ガス還流)量(Ge)を算出する手段と、EGRをフィードバック制御する手段とを備え、
かつエンジンの排気弁の開閉時期を運転条件に対応させて変化させるよう設定して成る。また、第1発明同様のシリンダの体積効率(η)の書き換えを行う。
さらにもう一つは、EGR装置において、上記発明同様の、絞り弁通過空気流量(Go)を求める空気流量計と、吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)を検出する圧力検出器と、エンジン回転数(N)を検出する手段と、絞り弁下流の圧力とエンジン回転数との関係でシリンダの体積効率(η)を記憶するマップと、シリンダ流入空気量(Gc)を求める手段と、空気増減量(k・dPm/dt)を求める手段と、EGR量(排気ガス還流)量(Ge)を算出する手段と、EGRをフィードバック制御する手段とを備え、
また、第1発明同様のシリンダの体積効率(η)の書き換えを行うようにした。
【0010】
【作用】
シリンダ流入空気流量Gcには、絞り弁通過空気流量GoのほかにEGRの導管を介して導かれた排気ガスが含まれる。また、吸気管内の圧力Pmが急変すると吸気管内の空気密度の変化に伴い実質的に空気が増減する。従って、このシリンダ流入空気流量Gcと絞り弁通過空気流量Goとの差に上記空気密度の変化に伴う空気増減量k・dPm/dtを配慮することで、空気流量に対する真のEGRが求められる。
【0011】
そして、このEGRと目標のEGRとの偏差よりEGR量が適正に補正され、その補正を伴うフィードバック制御により高精度のEGR制御が行われる。
【0012】
【実施例】
本発明の実施例を図面により説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施例に係るEGR装置の構成図、図2はEGR制御の動作を示すフローチャートである。
【0014】
図1において、エンジンの吸気管1には、絞り弁6の上流に空気流量計5が配置される。絞り弁6下流には、EGR制御系の導管10の出口側開口10bが配設され、導管10の入口側開口10aが排気管2に開口される。3は排気触媒である。吸気管1における絞り弁6及びEGR導管出口10bより下流に、この下流域の圧力を検出する圧力検出器9が配置される。
【0015】
空気流量計5及び圧力検出器9の各検出信号は制御回路4に入力される。制御回路4はEGR制御を行うためのものでマイクロコンピュータより成る。空気流量計5は絞り弁通過空気流量Goを求める手段となる。
【0016】
圧力検出器9と制御回路4の演算機能の一部とがシリンダ空気流量Gcを求める手段となる。すなわち、制御回路4となるマイクロコンピュータが圧力検出器9からの圧力検出値Pmを入力し、これにシリンダ体積効率ηを積してシリンダ空気流入量Gcを算出する。また、圧力検出器9と制御回路4の一部の演算機能は吸気管1内の絞り弁6下流容積における圧力変化(この圧力変化は絞り弁開度変化により生じる)による空気密度変化に伴う空気増減量を求める手段となる。すなわち、圧力検出器9からの検出値Pmを制御回路4が微分して上記の絞り弁6下流容積の空気増減量k・dPm/dtを算出する。
【0017】
また、制御回路4は、上記の各値より(1)式に基づきEGR量Geを算出する演算機能と、後述のように運転条件に対応して適正な目標EGR量を計算して、この目標EGR量と実EGR量との偏差に基づき補正EGR量を求め、導管10に設けたEGR弁8を制御するフィードバック制御系の中枢をなす。
【0018】
ここで、EGR量Geは、
【0019】
【数3】Ge=Gc+k・dPm/dt−Go …(1)
Pm:吸気管圧力 k:定数 t:時間
として表される。このため、Go,Gc及びk・dPm/dtを求めればGeが算出できる。既述にようにGoは空気流量計5で計測でき、Gcは、
【0020】
【数4】
Gc=ηPm …(2)
η:体積効率
で表される。ηはエンジン形状と運転状態により決まるため、Pmを測定すればよい。
【0021】
本実施例のEGR弁8は負圧応動式のダイアフラム弁で、ダイアフラム作動室8aにアクチュエータ7により調整された負圧が加わることで開度制御される。アクチュエータ7は、その圧力調整室7aが管11を介して大気に通じ、管12を介して絞り弁6下流の負圧に通じ、圧力調整弁7bをEGR制御信号(デューティ制御信号)によりオンオフ制御することで負圧調整する。
【0022】
ここで、EGR制御を図2のフローチャートにより説明する。
【0023】
ステップ101で、エンジン回転数N,シリンダ通気空気流量Go,吸気管圧力Pmの測定を行う。ステップ102で吸気管圧力Pmとその前に取り込んだ吸気管圧力Pmoとの差より吸気管の圧力変化dPmを求める。ステップ103でk・dPm/dtの計算を行う。ステップ104でNとPmの関数としてマップに記憶されているηを読み出し、ステップ105でGcを、ステップ106でGeを計算する。
【0024】
ステップ107でNとGoの関数としてマップに記憶されているEGR率GE(ここでGE=Ge/吸気系のシリンダに流入する全ガス量)を読み出し、ステップ108でEGR量の目標値Geoを計算する。ステップ109で目標値Geoと実測値Geの偏差△Geを計算し、ステップ110で△Geに比例したEGR弁8の制御信号を出力する。ステップ111でPmをPmoとして終了する。
【0025】
図3に絞り弁全開時のエンジン回転数Nと充填効率(体積効率)ηとの関係の一例を示す。この一例では、Pmがほゞ大気圧である。また、絞り弁6を閉じるとPmが小さくなるが、ηはそれに比例して小さくなる。このηとNの関係は、吸気管の長さや吸,排気弁の開閉時期によっても異なるため、エンジンに仕様が代わるたびに測定する必要がある。
【0026】
図4にエンジン回転数Nと絞り弁通過空気量GoによるEGR率GEの関係の一例を示す。Goが大きくなるとGEも大きくなる。しかしGoがより大きくなると再びEGRを停止するためGEを0にする。本実施例ではエンジンの運転条件をNとGoで表したが、Goのかわりに燃料の基本噴射量Tpや吸気管圧力Pm、絞り弁開度等でも代用できる。
【0027】
本実施例におけるEGR制御は、エンジンの低速回転時と高速回転時で吸,排気弁の開弁特性を変化させるエンジンに適用可能である。図5にこのような開弁特性をもたせた低速用,高速用弁リフト特性を示す。低速用の弁は、リフトも小さく、開弁時期が遅く、閉弁時期が早い。それに対し、高速用はリフトも大きく開弁時期が早く、閉弁時期が遅い。図6にこのようにした場合のエンジン回転Nと体積効率ηとの関係を示す。ηはNの小さいところでも大きいところでも大きくなっている。このようにηを高めるには弁リフト特性をステップ的に変更するほかに連続的に変化させても可能である。
【0028】
また、エンジンの空気の吸入量をピストンのストロークを変更して行う可変ストロークエンジンがある。この場合もηは、エンジン回転数とピストンストロークの両方で変化するが、この可変ストロークエンジンに上記EGR制御を適用することが可能である。
【0029】
なお、上記実施例ではアナログ式のEGR弁を用いたが、これにかえてデジタル式EGR弁を用いてもよい。図7にデジタル式EGR弁を、図8にその開度特性を、図9に上記デジタル式EGR弁を適用した本発明の第2実施例に係るEGR装置を示す。
【0030】
図7において、EGR弁20は電磁弁20a,20b,20cで構成され、この電磁弁によりオリフィス21a,21b,21cを開閉する。このオリフィスの開度比は、1:2:4であり、各オリフィス21a,21b,21cの上流側通路22が図9に示した導管10−1を介して排気管2と接続され、下流側が通路23a,23bを介して吸気管1の絞り弁6下流に接続される。
【0031】
EGR弁20の各電磁弁20a,20b,20cは、制御回路4からの信号により開閉制御される。
【0032】
このデジタル式EGR弁20の開度特性を図8により説明する。電磁弁20aのみに開信号が入力されると、最小の開度比1たるオリフィス径21aが開く。次に電磁弁20bのみに開信号が入力されると開度比2のオリフィス径21bが開く。次に電磁弁20a及び20bに開信号が入力されると、開度比1と開度比2のオリフィス径21a,21bが開いて開度比3となる。次に電磁弁20cのみに開信号が入力されると、開度比4のオリフィス径21cが開き、以下、これらの開信号を組合せることで順次開度比が5,6,7と大きくなり最大開度比が7となる。すなわち開度比0(全閉)と合わせて8種類の開度比が得られる。
【0033】
図10に他のアナログ式のEGR弁の例を示す。このアナログ式EGR弁30は、入力端子に開弁信号が入力されると、ソレノイド35に磁力が発生し、アーマチャ33が移動して一対の弁体31a,31bが開く。この磁力は、ばね34の反力と釣り合うことにより、入力信号に比例したストロークが得られる。また、排気ガスは通路36のEx側より流入し、In側より流出して吸気管に送られる。アナログ弁に場合には、EGR弁の弁開度を連続的に変える利点がある。
【0034】
図11に他の実施例のアナログ式EGR弁40を示す。図11のEGR弁40では、アナログ式電磁弁41に図7に示すようなデジタル式の電磁弁20a,20b,20cを組合せた例で、アナログ式電磁弁41のオリフィス42は、デジタル弁の最小のオリフィス径21aと同じ径とした。このアナログ弁40は、デジタル弁と組合せることにより、アナログ式電磁弁41のオリフィス径42を最小にしつつ、図12に示すように広い範囲にわたって連続的なEGR量制御が可能にする。
【0035】
図13に本発明に係るEGR制御の他の例のフローチャートを示す。
【0036】
本例におけるEGR制御は、ステップ103までは図2と同じである。ステップ121でエンジン回転数N,絞り弁通過空気流量GoよりEGR率GEの読み出しをする。
【0037】
ステップ122でGE=0の判定をする。イエスの場合はシリンダ体積効率ηの自動書き換えモードに入り、ステップ130でGcをGoとk・dPm/dtとにより計算し、ステップ131でGcとPmからηを計算し、ステップ132でηの書き換えをする。一方、GE=0がノーの場合は、ステップ123でηを読み出し、ステップ124でGc、ステップ125でGe、ステップ126でGeo、ステップ127で△Geを計算し、ステップ128でEGR弁を制御しステップ129に至る(これらのステップ123〜129は図2のステップ104〜ステップ111に対応する)。本実施例では、ηをEGR制御を行わない運転領域においてステップ130〜132を利用して自動修正して、よりEGR制御精度を高める利点がある。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、絞り弁通過空気流量とシリンダ流入空気流量の差及びこれに絞り弁開度変化(絞り弁下流域の吸気管圧力変化)に伴う絞り弁下流容積の空気密度変化を考慮してEGR制御を行うために、エンジンの内部EGR及び空気密度変化のよる空気増減を加味した補正を伴うEGR制御を可能にすることで、高精度のEGR制御を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るEGR装置の全体構成図。
【図2】上記実施例におけるEGR制御のフローチャート。
【図3】上記EGR装置の制御ユニットにマップとして記憶したエンジン回転数Nとシリンダ体積効率ηとの関係を示す説明図。
【図4】上記EGR装置の制御ユニットにマップとして記憶したエンジン回転数N,絞り弁通過空気流量Go,EGR率GEの関係を示す説明図。
【図5】上記実施例の適用対象としてエンジンの吸,排気弁として低速用,高速用の弁リフト特性を持たせた場合のリフト特性図。
【図6】上記低速用,高速用弁リフト切り換え方式のNとηの関係を示す特性図。
【図7】デジタル式EGR弁の一例を示す断面図。
【図8】上記デジタル式EGR弁の開度特性を示す説明図。
【図9】上記デジタル式EGR弁を用いたEGR装置の構成図。
【図10】アナログ式EGR弁の一例を示す断面図。
【図11】アナログ式EGR弁の他の例を示す断面図。
【図12】図11のアナログ式EGR弁の開度特性を示す説明図。
【図13】本発明に係るEGR制御の他の例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…吸気管、2…排気管、4…制御回路、5…空気流量計、6…絞り弁、7…EGR弁駆動用アクチュエータ、8…EGR弁、9…吸気管圧力検出器、20…デジタル式EGR弁、30,40…アナログ式EGR弁。
Claims (3)
- エンジンの排気ガスの一部を吸気管に還流させるEGR装置において、前記吸気管の絞り弁通過空気流量(Go)を求める空気流量計と、吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)を検出する圧力検出器と、エンジン回転数(N)を検出する手段と、絞り弁下流の圧力とエンジン回転数との関係でシリンダの体積効率(η)を記憶するマップと、検出される吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)とエンジン回転数(N)から前記マップに記憶されたシリンダの体積効率(η)を読み出し、絞り弁下流の圧力(Pm)とシリンダ体積効率(η)との積からシリンダ流入空気量(Gc)を求める手段と、前記圧力検出器で検出した吸気管内の絞り弁下流の圧力を微分して、吸気管内の絞り弁下流容積における圧力変化による空気密度変化に伴う空気増減量(k・dPm/dt)とを求める手段と、前記Go,Gc,k・dPm/dtより、次式にしたがいEGR量(排気ガス還流)量(Ge)を算出する手段と、
[数1] Ge=Gc+k・dPm/dt−Go …(1)
前記算出したEGR量と運転条件に応じて設定した目標のEGR量との偏差に基づきEGRをフィードバック制御する手段とを備え、
かつ前記エンジンの吸気弁の開閉時期を運転条件に対応させて変化させるよう設定し、
さらに、EGR制御を行わない運転領域になると前記体積効率(η)の自動書き換えモードに入り、EGR量零の時の前記(1)式を基にして求めた絞り弁通過空気流量(Gc)と、絞り弁下流の圧力(Pm)との関係から体積効率(η)が書き換えられるようにしたことを特徴とするEGR装置。 - エンジンの排気ガスの一部を吸気管に還流させるEGR装置において、前記吸気管の絞り弁通過空気流量(Go)を求める空気流量計と、吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)を検出する圧力検出器と、エンジン回転数(N)を検出する手段と、絞り弁下流の圧力とエンジン回転数との関係でシリンダの体積効率(η)を記憶するマップと、検出される吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)とエンジン回転数(N)から前記マップに記憶されたシリンダの体積効率(η)を読み出し、絞り弁下流の圧力(Pm)とシリンダ体積効率(η)との積からシリンダ流入空気量(Gc)を求める手段と、前記圧力検出器で検出した吸気管内の絞り弁下流の圧力を微分して、吸気管内の絞り弁下流容積における圧力変化による空気密度変化に伴う空気増減量(k・dPm/dt)とを求める手段と、前記Go,Gc,k・dPm/dtより、次式にしたがいEGR量(排気ガス還流)量(Ge)を算出する手段と、
[数2] Ge=Gc+k・dPm/dt−Go …(1)
前記算出したEGR量と運転条件に応じて設定した目標のEGR量との偏差に基づきEGRをフィードバック制御する手段とを備え、
かつ前記エンジンの排気弁の開閉時期を運転条件に対応させて変化させるよう設定し、
さらに、EGR制御を行わない運転領域になると前記体積効率(η)の自動書き換えモードに入り、EGR量零の時の前記(1)式を基にして求めた絞り弁通過空気流量(Gc)と、絞り弁下流の圧力(Pm)との関係から体積効率(η)が書き換えられるようにしたことを特徴とするEGR装置。 - エンジンの排気ガスの一部を吸気管に還流させるEGR装置において、前記吸気管の絞り弁通過空気流量(Go)を求める空気流量計と、吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)を検出する圧力検出器と、エンジン回転数(N)を検出する手段と、絞り弁下流の圧力とエンジン回転数との関係でシリンダの体積効率(η)を記憶するマップと、検出される吸気管内の絞り弁下流の圧力(Pm)とエンジン回転数(N)から前記マップに記憶されたシリンダの体積効率(η)を読み出し、絞り弁下流の圧力(Pm)とシリンダ体積効率(η)との積からシリンダ流入空気量(Gc)を求める手段と、前記圧力検出器で検出した吸気管内の絞り弁下流の圧力を微分して、吸気管内の絞り弁下流容積における圧力変化による空気密度変化に伴う空気増減量(k・dPm/dt)とを求める手段と、前記Go,Gc,k・dPm/dtより、次式にしたがいEGR量(排気ガス還流)量(Ge)を算出する手段と、
[数3] Ge=Gc+k・dPm/dt−Go …(1)
前記算出したEGR量と運転条件に応じて設定した目標のEGR量との偏差に基づきEGRをフィードバック制御する手段とを備え、
さらに、EGR制御を行わない運転領域になると前記体積効率(η)の自動書き換えモードに入り、EGR量零の時の前記(1)式を基にして求めた絞り弁通過空気流量(Gc)と、絞り弁下流の圧力(Pm)との関係から体積効率(η)が書き換えられるようにしたことを特徴とするEGR装置。
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