JP3573529B2 - 自動車用電気接続箱用ポリアミド樹脂組成物及び自動車用電気接続箱 - Google Patents

自動車用電気接続箱用ポリアミド樹脂組成物及び自動車用電気接続箱 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車用電気接続箱に好適なポリアミド樹脂組成物及びそれを成形して得られる自動車用電気接続箱に関するものである。更に詳しくは、優れた耐熱性、機械的強度、寸法安定性及び耐振動破壊特性(高温下での振動に対しての耐久性)を有するポリアミド樹脂組成物及びそれを成形して得られる自動車用電気接続箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車分野において、軽量化、衣装性向上、生産性向上等のメリットのため金属部品の樹脂化が進んでおり、バンパーに代表される外板、外装部品はいうまでもなく、エンジンルーム内の金属部品にまで樹脂化が進んでいる。エンジンルーム内の部品の代表的なものとして、シリンダーヘッドカバー等のエンジン周辺部品や、ジャンクションボックス、リレーボックス、ヒューズボックス等の自動車用電気接続箱を挙げることができる。これらは、エンジンルーム内において高温で長時間のエンジンの振動を受ける部品であり、このため、これらの部品に使用される樹脂には、耐熱性、機械的強度、特に高温下での機械的強度に加えて耐振動特性が要求されている。
【0003】
従来、これらの部品には、主としてポリアミドが用いられているが、ポリアミド自体では必ずしもこのような要求を十分満たすものではなく、改良が求められていた。これに対して、ポリアミドを主体とした材料が、更に種々検討されている。一例を挙げれば、特開平2−120360号公報にはポリアミドとしてナイロン6、ナイロン6,6及び芳香族非晶性ナイロンからなるポリアミド樹脂組成物が、特開平2−120361号公報には脂肪族系ナイロン、キシリレンジアミン系ナイロン及び芳香族系非晶性ナイロンとからなるポリアミド樹脂組成物がエンジン周辺部品に好適であるとそれぞれ開示している。確かにこれらは、耐振性や機械的強度において改良がなされているが、エンジン周辺部品に要求される耐熱剛性に対しては十分ではなく、また、ポリアミドであることから、吸水による強度低下や、吸水による寸法変化が大きく、寸法精度に厳しい自動車用電気接続箱に用いるには問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐熱性、機械的強度や耐吸水性が優れ、かつ高温下での長時間の振動に対しても優れた耐久性(耐振動破壊特性)を有する自動車用電気接続箱に好適なポリアミド樹脂組成物及びそれを成形して得られる自動車用電気接続箱の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明(1)は、(a)ポリアミドと(b)他の熱可塑性樹脂の合計を100重量%としたとき、(a)ポリアミド65〜90重量%及び(b)他の熱可塑性樹脂10〜35重量%の組成であって、80℃、周波数24Hz及び192Hzでの損失弾性率(E’’)が1.4×10Pa以上であることを特徴とする自動車用電気接続箱用ポリアミド樹脂組成物である。
本発明(2)は、ポリアミドが、結晶性ポリアミドまたは結晶性ポリアミドと非晶性ポリアミドの併用である、前記発明(1)の組成物である。
本発明(3)は、結晶性ポリアミドが、ナイロン6、ナイロン6,6、及び芳香族成分を含む結晶性ナイロンである、前記発明(2)の組成物である。
本発明(4)は、結晶性ポリアミドが、ナイロン6,6である、前記発明(2)の組成物である。
本発明(5)は、他の熱可塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル、またはポリフェニレンエーテルと別の熱可塑性樹脂との併用である、前記発明(1)〜(4)のいずれか一つの組成物である。
本発明(6)は、熱可塑性エラストマーを、(a)と(b)の合計100重量部に対して0.1〜40重量部含む、前記発明(1)〜(5)のいずれか一つの組成物である。
本発明(7)は、熱可塑性エラストマーが、芳香族ビニル化合物と共役ジエンのブロック共重合体又はその水素添加物である、前記発明(6)の組成物である。
本発明(8)は、他の熱可塑性樹脂には、ポリアミドと反応若しくは親和性を示す官能基が導入されている、前記発明(1)〜(7)のいずれか一つの組成物である。
本発明(9)は、官能基を導入するために無水マレイン酸を使用する、前記発明(8)の組成物である。
本発明(10)は、耐振動破壊特性を有する、前記発明(1)〜(9)のいずれか一つの組成物である。
本発明(11)は、前記発明(1)〜(10)のいずれか一つの組成物を成形して得られる自動車用電気接続箱である。
【0006】
(1)ポリアミド(a)
本発明で用いるポリアミド(a)は、主鎖に−CONH−結合を有し、加熱溶融できるものである。その代表的なものとしては、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6、ナイロン12、ナイロン6,10、その他公知の芳香族ジアミン、芳香族ジカルボン酸等のモノマー成分を含む結晶性又は非晶性のポリアミドを挙げることができる。ここでいう非晶性ポリアミドとは、示差走査熱量計(DSC)により測定した結晶化度が実質的に存在しないものをいう。好ましいポリアミド(a)はナイロン6、ナイロン6,6、及び芳香族成分を含む結晶性ナイロンであり、これらと非晶性ポリアミドを併用することも好ましい。
【0007】
また、これらポリアミド(a)は、25℃、98%濃硫酸中で測定した相対粘度が1.0〜6.0であることが好ましく、より好ましくは1.2〜5.0、とりわけ好ましくは1.4〜4.0である。相対粘度が1.0未満では機械的強度が不足し、6.0を超えると成型性が不満足となる。
【0008】
(2)他の熱可塑性樹脂(b)
本発明で用いる他の熱可塑性樹脂(b)とは、溶融、成形できるものならなんでもよく、特に限定されるものではない。例えば、ポリオレフィン、飽和ポリエステル、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、芳香族ビニル化合物重合体、ポリカーボネート、ポリスルホン、液晶ポリマー等が挙げられる。
【0009】
(2−1)
熱可塑性樹脂の一例であるポリオレフィンは、α−オレフィンの単独重合体又はこれらα−オレフィンの共重合体、あるいはこれらα−オレフィン(複数種でもよい)を主成分とし、必要により他の不飽和単量体(複数種でもよい)を副成分とする共重合体などである。ここで共重合体とはブロック、ランダム、グラフト又はいかなる共重合のタイプからなるものでもよい。また、これらのオレフィン重合体又は共重合体の塩素化、スルホン化、カルボニル化等により変性されたものを含む。
【0010】
上記α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等が挙げられ、入手の簡便さから上記のものが好ましい。また、上記の他の不飽和単量体とは、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、マレイン酸等の不飽和有機酸等又はその無水物や、シクロオレフィン等が挙げられる。
【0011】
これらのポリオレフィンの具体例としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、プロピレン−エチレンブロック若しくはランダム共重合体、エチレンと他の共重合可能なモノマーとの共重合体等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性の観点から、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、プロピレン−エチレンブロック共重合体が好ましく、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、プロピレン−エチレンブロック共重合体が特に好ましい。また、これらは複数併用してもよい。
【0012】
(2−2)
他の熱可塑性樹脂の一例である飽和ポリエステルは、例えば、その一例として、通常の方法に従って、ジカルボン酸又はその低級アルキルエステル、酸ハライド若しくは酸無水物誘導体と、グリコール又は2価フェノールとを縮合させて製造する飽和ポリエステルが挙げられる。
【0013】
この飽和ポリエステルを製造するのに適した芳香族又は脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、p,p′−ジカルボキシジフェニルスルホン、p−カルボキシフェノキシ酢酸、p−カルボキシフェノキシプロピオン酸、p−カルボキシフェノキシ酪酸、p−カルボキシフェノキシ吉草酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸又は2,7−ナフタリンジカルボン酸等あるいはこれらのカルボン酸の混合物が挙げられる。
【0014】
また飽和ポリエステルの製造に適する脂肪族グリコールとしては、炭素数2〜12の直鎖アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール,1,12−ドデカンジオール等が例示される。また、芳香族グリコールとしては、p−キシリレングリコールが例示され、2価フェノールとしては、ピロカテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン又はこれらの化合物のアルキル置換誘導体が挙げられる。他の適当なグリコールとしては、1,4−シクロヘキサンジメタノールも挙げられる。
【0015】
他の好ましい飽和ポリエステルとしては、ラクトンの開環重合によるポリエステルも挙げられる。例えば、ポリピバロラクトン、ポリ(ε−カプロラクトン)等である。
【0016】
また、更に他の好ましい飽和ポリエステルとしては、溶融状態で液晶を形成するポリマー(Thermotropic Liquid Crystal Polymer: TLCP)としてのポリエステルがある。これらの区分に入るポリエステルとしては、イーストマンコダック社のX7G、ダートコ社のザイダー(Xydar)、住友化学社のエコノール、セラニーズ社のベクトラ等が代表的な製品である。
【0017】
以上、挙げた飽和ポリエステルの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCT)又は液晶性ポリエステル等が本発明の熱可塑性樹脂組成物に好適な飽和ポリエステルである。
【0018】
ここで使用する飽和ポリエステルの粘度は、フェノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン=60/40重量%混合液中、20℃で測定した固有粘度が0.5〜5.0dl/gの範囲が好ましい。より好ましくは1.0〜4.0dl/g、とりわけ好ましくは2.0〜3.5dl/gである。固有粘度が0.5dl/g未満であると耐衝撃性が不足し、5.0dl/g超過では成形性に難がある。
【0019】
(2−3)
他の熱可塑性樹脂の一例であるポリアセタールには、例えば、ホルムアルデヒド又はトリオキサンの重合によって製造される高分子量アセタールホモ重合体が挙げられる。ホルムアルデヒドから製造されるポリアセタールは、高分子量であり、次式で示される構造を有し、
【0020】
H−O−(CH −O−CH −O)−H
(式中、末端基は制御された量の水から導かれたものであり、xは頭−尾結合の形で結合したホルムアルデヒドユニット数、好ましくは約1,500を表す)
【0021】
耐熱性及び化学的抵抗性を増加させるために、末端基をエステル基又はエーテル基に変換することが一般に行われている。本発明で用いるポリアセタールは更にポリアセタール共重合体も含む。これらの共重合体の例には、ホルムアルデヒドと、活性水素を提供することのできる他種物質の単量体又はプレポリマー、例えばアルキレングリコール、ポリチオール、ビニルアセテート−アクリル酸共重合体又は水素添加されたブタジエン−アクリロニトリル共重合体とのブロックポリマーが挙げられる。ホルムアルデヒド又はトリオキサンは、他のアルデヒド、環状エーテル、ビニル化合物、ケテン、環状カーボネート、エポキシド、イソシアネート又はエーテルと共重合させることができる。これらの化合物の具体例には、エチレンオキシド、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキセン、エピクロルヒドリン、プロピレンオキシド、イソプチレンオキシド及びスチレンオキシドが挙げられる。
【0022】
(2−4)
他の熱可塑性樹脂の一例であるポリフェニレンスルフィドは、下式
【0023】
【化1】
Figure 0003573529
【0024】
で示される繰返し単位を主構成要素として含有する結晶性樹脂である。ポリフェニレンスルフィドの重合法としては、p−ジクロロベンゼンを硫黄と炭酸ソーダの存在下で重合させる方法、極性溶媒中で硫化ナトリウムあるいは水硫化ナトリウムと水酸化ナトリウム又は硫化水素と水酸化ナトリウムの存在下で重合させる方法、p−クロルチオフェノールの自己縮合などが挙げられるが、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒やスルホラン等のスルホン系溶媒中で硫化ナトリウムとp−ジクロロベンゼンを反応させる方法が適当である。本発明では上記の繰返し単位を主構成要素とするものの、すなわち上記の繰返し単位からなるホモポリマー、又は、これを主構成成分(80モル%以上)とし、例えば下記の繰返し単位の一種又は二種以上を20モル%以下の割合で含有するコポリマーを使用することができる。
【0025】
【化2】
Figure 0003573529
【0026】
(式中、Yはアルキル基を表す)
【0027】
(2−5)
他の熱可塑性樹脂の一例であるポリフェニレンエーテルは、下記一般式
【0028】
【化3】
Figure 0003573529
【0029】
(式中、Q は各々ハロゲン原子、第一級若しくは第二級アルキル基、アリール基、アミノアルキル基、ハロ炭化水素基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表し、Q は各々水素原子、ハロゲン原子、第一級若しくは第二級アルキル基、アリール基、ハロ炭化水素基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表し、mは10以上の整数を表す)
【0030】
で示される構造を有する単独重合体又は共重合体である。Q 及びQ の第一級アルキル基の好適な例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、2,3−ジメチルブチル、2−、3−若しくは4−メチルペンチル又はヘプチルである。第二級アルキル基の好適な例は、イソプロピル、sec −ブチル又は1−エチルプロピルである。多くの場合、Q はアルキル基又はフェニル基、特に炭素数1〜4のアルキル基であり、Q は水素原子である。
【0031】
好適なポリフェニレンエーテルの単独重合体としては、例えば、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位からなるものである。好適な共重合体としては、上記単位と2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位との組合せからなるランダム共重合体である。多くの好適な、単独重合体又はランダム共重合体が、特許及び文献に記載されている。例えば、分子量、溶融粘度及び/又は耐衝撃強度等の特性を改良する分子構成部分を含むポリフェニレンエーテルもまた好適である。
【0032】
ここで使用するポリフェニレンエーテルは、クロロホルム中で測定した、30℃の固有粘度が0.2〜0.8dl/gであるものが好ましい。より好ましくは固有粘度が0.2〜0.7dl/gのものであり、とりわけ好ましくは0.25〜0.6dl/gのものである。固有粘度が0.2dl/g未満では組成物の耐衝撃性が不足し、0.8dl/gを超えると成形性が不満足である。
【0033】
(2−6)
他の熱可塑性樹脂の一例である芳香族ビニル化合物重合体は、下記一般式
【0034】
【化4】
Figure 0003573529
【0035】
(式中、Rは水素原子、低級アルキル基又はハロゲン原子を表し、Xは水素原子、低級アルキル基、塩素原子又はビニル基を表し、nは1〜5の整数を表す)
【0036】
で示される構造を有する化合物から誘導される重合体である。
【0037】
一例を挙げれば、ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マレイミド共重合体等である。
【0038】
(2−7)
他の熱可塑性樹脂の一例であるポリカーボネートは、芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、脂肪族−芳香族ポリカーボネート等が挙げられる。そのうちでも、2,2−ビス(4−オキシフェニル)アルカン系、ビス(4−オキシフェニル)エーテル系、ビス(4−オキシフェニル)スルホン、同スルフィド又は同スルホキシド系等のビスフェノール類からなる芳香族ポリカーボネートが好ましい。また必要に応じてハロゲンで置換されたビスフェノール類からなるポリカーボネートも用いることができる。なお、ポリカーボネートの分子量には何ら制限はないが、一般的には1万以上、好ましくは2万〜4万のもので
【0039】
(2−8)
他の熱可塑性樹脂の一例であるポリスルホンは、次式
【0040】
【化5】
Figure 0003573529
【0041】
(式中、zは酸素原子、硫黄原子又は芳香族ジオール残基を表す)
【0042】
で示される繰返し単位を少なくともいくつか持っているものであり、例えば、下式
【0043】
【化6】
Figure 0003573529
【0044】
で示されるいずれかの繰返し単位を有するものが挙げられる。
【0045】
(2−9)
これら他の熱可塑性樹脂(b)は単独で用いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、本発明では耐熱性の観点から、他の熱可塑性樹脂(b)として、結晶性熱可塑性樹脂であれば融点が120℃以上、好ましくは140℃以上、とりわけ好ましくは160℃以上の熱可塑性樹脂を、非晶性熱可塑性樹脂であればガラス転移温度が100℃以上、好ましくは120℃以上、とりわけ好ましくは140℃以上の熱可塑性樹脂を一成分として用いることが好ましい。
【0046】
好ましい他の熱可塑性樹脂(b)としては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンブロック共重合体、ポリブテン、ポリ(4−メチル−ペンテン−1)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテルと芳香族ビニル化合物重合体の混合物及びポリカーボネートが挙げられ、とりわけ好ましい他の熱可塑性樹脂(b)としては、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンブロック共重合体、ポリ(4−メチル−ペンテン−1)、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテルと芳香族ビニル化合物重合体の混合物が挙げられる。
【0047】
(3)付加的成分
本発明では、耐衝撃性改良材として熱可塑性エラストマーを用いることができる。ここで用いる熱可塑性エラストマーとしては、エチレン−プロピレン共重合体ラバー、エチレン−ブテン共重合体ラバー等のオレフィン系エラストマーや;スチレン−ブタジエン共重合体ラバー等の芳香族ビニル化合物と共役ジエンのブロック共重合体、及びその水素添加物;ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等を挙げることができる。
【0048】
これら耐衝撃性改良材の配合量は、樹脂成分100重量部に対して0.1〜40重量部が好ましく、より好ましくは1〜30重量部、とりわけ好ましくは2〜20重量部である。
【0049】
また本発明のポリアミド樹脂組成物には、他の付加的成分を添加することができる。例えば、酸化防止剤、耐候性改良剤、造核剤、難燃剤、ドリップ防止剤等の難燃助剤、滑剤、離型剤等の添加剤、可塑剤、流動性改良剤、各種着色剤及びそれらの分散剤、ガラス繊維、タルク、マイカ、ウイスカー等の無機フィラー等を付加的成分として使用できる。
【0050】
また、本発明ではポリアミド(a)と他の熱可塑性樹脂(b)との相溶性を向上させるために、相溶化剤を添加することが好ましい。ここで用いられる相溶化剤は、ポリアミドと他の熱可塑性樹脂の相溶性を向上させるものなら何でもよく、特に限定されるものではない。
【0051】
一例を挙げれば、ポリアミドと相溶性を示す連鎖と、用いる熱可塑性樹脂と相溶性を示す連鎖からなるブロックコポリマー若しくはグラフトコポリマーを添加する方法や、ポリアミドと反応性、若しくは親和性を示す官能基を熱可塑性樹脂中に導入し、該官能基とポリアミドとを反応若しくは親和させる方法等を採ることができる。ポリアミドと反応性若しくは親和性を示す官能基としては、カルボン酸基、スルホン酸基やそれらのエステル、無水物、塩化物、金属塩、アミドや、エポキシ基、オキサゾリン基、アルコキシシラン基、アミノ基、水酸基、チオール基等を挙げることができる。
【0052】
(4)損失弾性率(E″)
本発明における自動車用電気接続箱用ポリアミド樹脂組成物は、高周波動的引張粘弾性測定法(例えば、高分子学会予稿集Vol 30、No 8、P 2034−2037 、1981年参照)により、温度80℃、周波数1〜1,000Hzの範囲、好ましくは5〜500Hz、より好ましくは10〜300Hzの範囲で測定した損失弾性率(E″)が1.4×10Pa 以上、好ましくは1.45×10Pa 以上、より好ましくは1.50×10Pa 以上であることを特徴とする樹脂組成物である。
E″が1.4×10Pa 未満では振動破壊特性が十分でなく好ましくない。
【0053】
(5)構成成分の組成比
以上述べた成分(a)及び(b)の組成比は以下のとおりである。
成分(a):60〜95重量%、好ましくは62〜92重量%、より好ましくは65〜90重量%である。
成分(b):5〜40重量%、好ましくは8〜38重量%、より好ましくは10〜35重量%である。
成分(a)が60重量%未満ではE″を満たすことができず振動特性が不満足であり、95重量%超過では高温での剛性が不満足であり、また吸水率が大きくなるので好ましくない。
【0054】
(6)組成物の製造法及び成形法
本発明のポリアミド樹脂組成物を得るためには種々の公知の方法を用いることができるが、溶融混練法が最も一般的である。溶融混練機としては、熱可塑性樹脂について一般に実用されている溶融混練機が適用できる。例えば、一軸又は多軸混練押出機が適用でき、またロール、バンバリーミキサー等であってもよい。混練温度は通常180〜350℃である。
【0055】
また、混練の方法は、全成分を混合した後、それらを同時に溶融混練する方法、あらかじめ一部成分を予備混練したブレンド物を用いて混練する方法、押出機の途中にいくつかのフィード口を設け、逐次各成分をフィードする方法等を用いることができるが、あらかじめ予備混練したブレンド物を用いて混練する方法、押出機の途中にいくつかのフィード口を設け、逐次各成分をフィードする方法が特に好ましい。
【0056】
本発明の成形品は、熱可塑性樹脂について一般に用いられている成形法、すなわち射出成形、中空成形、押出成形、シート成形、熱成形、回転成形、積層成形、プレス成形等の各種成形法によって成形することができる。
【0057】
本発明の成形品の用途としては、自動車用電装品関連部品である。ここでいう自動車用電装品関連部品とは、エンジンルーム内において、長時間、高温下でエンジンの振動にさらされる電装品部品である。具体例としては、ヒューズボックス、リレーボックス、ジャンクションボックス、ワイヤーハーネス等が挙げられる。
【0058】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
使用した各成分は、次のとおりである。
(a)ポリアミド
(a−1)ポリアミド66(モンサント社製、商品名:22H)
(a−2)非晶性ポリアミド(三菱化学社製、商品名:X21 F07)
(b)熱可塑性樹脂
(b−1)ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)(日本ポリエーテル社製、30℃クロロホルム中の固有粘度:0.44dl/g)
(b−2)エチレン−環状オレフィン共重合体(三井石油化学社製、商品名:アペル6509)
(b−3)プロピレン単独重合体(三菱化学社製、商品名:三菱ポリプロTA8)
(c)耐衝撃性改良材
(c−1)水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(シェル化学社製、商品名:クレイトンG1651)
(c−2)エチレン−ブテン共重合体ラバー(三井石油化学社製、商品名:タフマーYA501)
(c−3)エチレン−プロピレン共重合体ラバー(日本合成ゴム社製、商品名:EPO7P)
その他成分
無水マレイン酸(試薬1級)
無水コハク酸(試薬1級)
【0059】
実施例1
表1に示した各成分を、同表に示した配合量の全量をスーパーミキサーにて充分混合攪拌した。次いでこれを二軸型押出機(日本製鋼所社製、TEX44)を用いて、設定温度270℃、スクリュー回転数250rpm で溶融混練し組成物とした後、ペレット化した。
上記の樹脂組成物をインラインスクリュー式射出成形機(東芝機械社製、型締め力90T )を用い、シリンダー温度280℃、金型冷却温度60℃にて射出成形を行い、試験片を作成した。
なお、射出成形に際しては、その直前まで減圧乾燥器を用い、0.1mmHg、23℃の条件で48時間乾燥を行った。
【0060】
得られた試験片は以下に示す評価方法によって試験した。評価結果を表1に示した。
(1)曲げ弾性率
ISO R178−1974 Procedure 12(JIS K7203)に準じ、インストロン試験機を用い23℃で測定した。
(2)アイゾット衝撃強度
JIS K7110ノッチ付アイゾット衝撃試験法に準拠して23℃で測定した。
(3)熱変形温度
HDTテスター(東洋精機製作所社製)を用いて、JIS K7207に準じて4.6kg荷重で評価した。
(4)損失弾性率(E″)
射出成形によって作成した2mmt のシートの中央部分から、流れ方向に沿って厚み1mm、幅2mm、長さ20mmの試験片を切り出し、この試験片を、高周波粘弾性測定装置VES−HC型(岩本製作所社製)を用いて、温度80℃、周波数6〜768Hzの範囲における周波数依存性を測定した。
(5)振動破壊時間
型締め力150T の射出成形機(日本製鋼所社製)を用いて、シリンダー温度280℃、金型冷却温度60℃にて、図1に示す形状の成形品を射出成形して得た。
この成形品を80℃のオーブン内に置かれた振動装置に、図2に示す様式で取り付けた。これに周波数20〜200Hzの範囲で、20〜50Hzは4.5G で、50〜200Hzは3G の加速度で、振動をかけ、製品が破壊するまでの時間を測定した。
なお、スイープ速度は片道3分とした。
(6)吸水率
射出成形によって作成した曲げ試験片(10×90×4mmt)を、60℃で6時間、水中に浸漬した後の吸水率をカールフィッシャー式水分測定装置を用いて測定した。
(7)耐熱剛性
ISO R178−1974 Procedure 12(JIS K7203)に準じ、インストロン試験機を用い80℃で曲げ弾性率を測定した。
【0061】
実施例2〜7及び比較例1〜6
表1に示した配合において、第一混練成分(F1)をスーパーミキサーにて充分混合攪拌した。次いでこれを二軸型押出機(日本製鋼所社製、TEX44)を用いて、設定温度210℃、スクリュー回転数250rpm で溶融混練し組成物とした後、ペレット化した。
次に、このペレットと残りの第二混練成分とをスーパーミキサーによって充分混合攪拌し、これを二軸型押出機(日本製鋼所社製、TEX44)を用いて、設定温度270℃、スクリュー回転数350rpm で溶融混練し組成物とした後、ペレット化した。
上記の組成物を実施例1と同様に試験評価し、結果を表1に示した。
【0062】
【表1】
Figure 0003573529
【0063】
【発明の効果】
本発明の自動車用電気接続箱用ポリアミド樹脂組成物は高い機械的強度、耐熱熱性、低吸水性等の優れた特性と、良好な耐振動破壊特性を備えており、またこれを成形して得られる自動車用電気接続箱は最近の自動車樹脂部品の高性能化要求に充分適合するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】振動破壊時間測定用成形試験片の平面図及び側面図である。
【図2】振動破壊時間測定のため振動装置に試験片を取り付けた状況を示す図である。

Claims (6)

  1. (a)ポリアミドと(b)他の熱可塑性樹脂を合計100重量%としたとき、
    (a)65〜90重量%及び(b)10〜35重量%の組成であり、
    (a)がナイロン6,6であり、(b)がポリフェニレンエ−テル、又はポリフェニレンエ−テルとエチレン−環状オレフィン共重合体との併用であり、
    (c)芳香族ビニル化合物と共役ジエンのブロック共重合体又はその水素添加物を、(a)と(b)の合計100重量部に対して0.1〜40重量部含み、
    (b)に(a)と反応若しくは親和性を示す官能基を導入するために、無水マレイン酸を使用し、
    かつ
    80℃、周波数24Hz及び192Hzでの損失弾性率(E″)が1.4×10Pa以上であることを特徴とする、自動車用電気接続箱用ポリアミド樹脂組成物。
  2. (b)がポリフェニレンエーテルとエチレン−環状オレフィン共重合体との併用である、請求項1記載の組成物。
  3. (b)がポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である、請求項1記載の組成物。
  4. (b)がポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ−テル)とエチレン−環状オレフィン共重合体との併用である、請求項1記載の組成物。
  5. 耐振動破壊特性を有する、請求項1〜4のいずれか1項の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を成形して得られる自動車用電気接続箱。
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