JP3572829B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は電子写真、静電記録、静電印刷などにおける静電荷像を現像するためのトナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真プリンターなどの電子写真法で可視画像を形成させる場合には、まず感光体ドラム上に静電潜像を形成させ、次いでこれをトナーにより現像した後、転写紙などに転写させ、熱や圧力等により定着させて可視画像を形成させる。
【0003】
従来、一般的に広く用いられているトナーは、特開昭51−23354号に記載されているように、種々の方法によって製造された樹脂、着色剤、必要に応じて帯電制御剤、磁性体等をドライブレンドした後、押出し機等で溶融混練し、次いで粉砕、分級することによりトナーを得る方法、いわゆる溶融混練粉砕法にて製造されてきた。
【0004】
一方、近年プリンターや複写機が具備すべき性能として、高画質化及び高速化が求められている。高画質化を達成するためには、トナーの平均粒子径が4〜8μm程度と小さく、かつ粒度分布が狭いことが必要である。また高速化を達成するためには、まず機械については、定着器の温度が定着温度にまで上昇するまでの待機時間をより短くすることが必要であり、そしてその作動時には、定着速度をより速くすること等が必要である。定着速度を速くすると、定着のための加熱時間が短くなり、必然的に定着温度をより低く設定することとなり、トナーとしては低温における定着性が必要とされる。
【0005】
しかし、上記のような溶融混練粉砕法で得られる従来のトナーには、製造時にトナーの粒径を制御することが難しく、平均粒径が4〜8μmの範囲の粒子径の小さいトナーを製造すると、必然的に所望粒径以下の微粉が多量に副生成され、これを分級工程で排除することは困難であった。また、低温定着性のトナーを製造するためには低軟化点の樹脂を配合する必要があるが、溶融混練粉砕法トナーの製造工程には粉砕工程があるため、樹脂に脆性をもたせる必要があり、低軟化点樹脂の使用が不可能である。
【0006】
上記の溶融混練粉砕法の欠点を改善する方法として、特公昭51ー14895号には、水系媒体に重合性単量体、着色剤、重合開始剤等の混合液を懸濁分散させた後に、重合させてトナー粒子を得る懸濁重合法、特開昭63−186253号には、重合体エマルジョンに着色剤並びに随意帯電制御剤を添加して粒子を会合させてトナー粒子を形成する乳化重合会合法など、重合法と呼ばれるトナーの製造法が開示されている。重合法でトナーを得る場合には、粒子径の制御が容易であるので、小粒子径で粒度分布の狭いトナーが得られ、また粉砕工程が不要であるため低軟化点樹脂を使用したトナーの製造が可能であり、高解像度及び低温定着性に優れたトナーを得ることができる。
【0007】
しかし、上記重合法によって製造されたトナーでは低温定着は可能であるが、トナー貯蔵時にブロッキングなどの問題点が発生するため、上記重合法による長所を充分にいかすことができなかった。
【0008】
特開昭63ー93346号には、上記懸濁重合法により軟化点が低い微小粒子を製造し、この表面に高軟化点の樹脂を水媒体中で付着させて製造されたマイクロカプセルトナーが開示されている。しかし、このようにして得られたマイクロカプセルトナーは、上記の欠点は改良されるが、感光体上の残存トナーを取り除くクリーニング機構を有する機種で使用して現像する場合には、クリーニング性が不良であるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、溶融混練−粉砕プロセスにより製造される従来型のトナー、或いは重合法によりえられる上記マイクロカプセルトナーの有していた問題点を解決し、溶融混練−粉砕プロセスを必要とせずに、低温定着性、ブロッキング性に優れ、しかも粒度分布が狭いために帯電特性、高画質化に対応でき、クリーニング性に優れたトナーを得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであり、少なくとも重合体と着色剤とからなる静電荷像現像用トナーにおいて、該トナー粒子が、重合体微粒子及び着色剤を含有してなる二次粒子が会合してなる会合粒子である内層と、重合体を主成分とする外層からなる粒子であることを特徴とする静電荷像現像用トナーを提供するものである。
【0011】
好ましくは内層が粒子径0.01〜2.0μmの重合体微粒子及び着色剤を含有してなる粒子径0.5〜10.0μmの二次粒子によって構成された粒子径1〜20μmの会合粒子であり、外層が重合体微粒子の二次粒子若しくはその二次粒子によって構成された会合粒子からなりその厚さが0.01〜5.0μmであることを特徴とする静電荷像現像用トナーを提供するものである。
【0012】
以下本発明の静電荷像現像用トナーについて詳しく説明する。
本発明の静電荷像現像用トナーは、内層が少なくとも重合体と着色剤からなる会合粒子であり、外層が樹脂層である、カプセル構造を有するトナー粒子から構成される。内層の平均直径は、好ましくは1〜20μm、更に好ましくは3〜15μm、最も好ましくは3〜10μmであり、外層の厚さは、好ましくは0.01〜5.0μm、更に好ましくは0.05〜3μm、特に好ましくは0.1〜2.0μmであり、トナー粒子の平均粒径は、好ましくは2〜25μm、更に好ましくは4〜16μm、更に好ましくは4〜12μm、特に好ましくは5〜10μmである。
【0013】
本発明の静電荷像現像用トナーを構成するトナー粒子の内層は、少なくとも重合体微粒子と、着色剤粒子、必要に応じて、帯電制御剤、磁性体、離型剤等が集合して形成された二次粒子が、更に複数個会合した会合粒子である。
上記重合体微粒子は、好ましくは0.01〜2.0μm、更に好ましくは0.03〜0.5μmの平均粒径を有する重合体樹脂の微粒子であって、一般的に乳化重合法によって好適に得られる。
上記二次粒子は、好ましくは0.5〜10.0μm、更に好ましくは1.0〜5.0μmの平均粒径を有し、上記会合粒子の平均粒径は、好ましくは1〜20μm、更に好ましくは3〜15μm、最も好ましくは3〜10μmである。
【0014】
上記の内層の会合粒子は、例えば、水媒体中で、少なくとも重合体微粒子と、着色剤粒子、必要に応じて、帯電制御剤、磁性体、離型剤等を凝集させて二次粒子を形成させ、更に二次粒子を複数個会合させて作ることができる。
ここで二次粒子とは、重合体微粒子を凝集させて一旦中間集合体粒子を形成させ、更にこの中間集合体粒子同士を会合させて会合粒子を得る場合の中間集合体粒子をいう。
【0015】
二次粒子は、重合体微粒子の分散液、例えば、重合体エマルジョン及び着色剤、好ましくは帯電制御剤、磁性体、離型剤等の水性分散液に対して加熱、pH調整、塩添加、硬化剤の添加等の処理を施すことにより、重合体微粒子の分散安定液の安定性を低下させる、粒子同士を強制的に結合させる等の方法を使用し、重合体微粒子を凝集し、その際上記の処理条件を調節して、凝集体が上記の二次粒子について述べた粒径の範囲になるようにすることにより得られる。
【0016】
二次粒子は、多数の重合体微粒子、着色剤、好ましくは帯電制御剤、磁性体、離型剤等と共にイオン性結合、水素結合、金属配位結合、弱酸−弱塩基結合、或いはファンデアワールス力等の結合力によって凝集している粒子である。
上記二次粒子から会合粒子を得るには、重合体微粒子から二次粒子を得る方法と同様の方法を二次粒子に対して適用し、その際の処理条件を強くする、処理時間を調節する等により二次粒子同士を凝集させることにより、所定の粒子径を有する会合粒子を得ることができる。
【0017】
本発明の会合粒子は 会合粒子を構成する重合体微粒子および/又は二次粒子間の接触部分の少なくとも一部が造膜融着しているのが好ましく、更に好ましくは重合体微粒子および二次粒子間の接触部分の大半が造膜融着し、実質的に一体化しているのが好ましい。
【0018】
重合体微粒子より直接或いは二次粒子を水性媒体中で凝集して得られた会合粒子は、不定形の凹凸の激しい形状であるが、この会合粒子の水性分散液を、更に、重合体のガラス転移温度〜(ガラス転移温度+85℃)の範囲の温度で攪拌を続けると、重合体微粒子および/又は二次粒子間の接触部分が造膜融着し、個々の粒子の融着一体化が進む一方、形状も不定形の凸凹の状態から表面が次第に滑らかとなり、球形に徐々に近くなる。この造膜融着処理は1〜6時間、好ましくは2〜4時間程度行うことができる。
このようにして造膜融着処理された会合粒子は、なめらかな表面を有し、外層を安定に形成できるため特に好適である。
【0019】
本発明で用いられる重合体微粒子は、本発明の会合粒子を形成する樹脂の最小構成単位である。
重合体微粒子は、例えば重合体の塊状物、フレーク等を微粉砕する方法、懸濁重合で粒子を得る方法、乳化重合でエマルジョン粒子を得る方法等、この粒径を持つ熱可塑性重合体を得る方法であれば如何なる製造方法でもよいが、粒子径が微小で比較的均一な粒子が得られるため、乳化重合でエマルジョン粒子を得る方法が好ましい。
【0020】
上記重合体微粒子を構成する樹脂としては、一般にトナーを製造する場合に結着樹脂としてもちいられているものであれば特に制限はなく、どのような樹脂であってもよく、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ブタジエン系樹脂等の熱可塑性樹脂、さらにはこれらの樹脂のブレンド等が挙げられるが、ポリスチレン系共重合体樹脂或いはポリ(メタ)アクリル系樹脂であることが好ましく、ポリスチレン系共重合体樹脂が更に好ましい。
【0021】
上記ポリスチレン系樹脂はスチレン系単量体を主成分とする共重合体であり、該スチレン系単量体の例としては、スチレン、O−メチルスチレン、mーメチルスチレン、P−メチルスチレン、αーメチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−クロロメチルスチレンなどを上げることができ、スチレンが特に好ましい。
【0022】
ポリ(メタ)アクリル酸系樹脂は1種若しくはそれ以上の(メタ)アクリル酸系単量体を主成分とする(共)重合体であり、該樹脂を形成する単量体の例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2ーエチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2ークロルエチル、αークロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、 メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸i−ブチル、メタアクリル酸n−オクチル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル酸ラルリル、メタアクリル酸2ーエチルヘキシル、メタアクリル酸ステアリルを上げることができるが、中でも炭素数1〜12、好ましくは3〜8の脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルを1種又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0023】
上記樹脂中は極性基を存在することが好ましく、極性基としてはカルボキシル基、スルホン基、燐酸基、ホルミル基等の酸性極性基:アミノ基等の塩基性極性基:アミド基、ヒドロキシル基、シアノ基等の中性極性基等が挙げられる。
【0024】
上記極性基は極性基を有する単量体の共重合、縮合重合、付加重合、重合体に反応により樹脂に極性基を導入することができる。
【0025】
上記極性基を持つ単量体、あるいは低分子は全反応材料中好ましくは0.01〜20%、更に好ましくは0.1〜10%使用される。極性基を持つ単量体の量が上記上限値を越えると多湿下での帯電性が低下する傾向がある。
【0026】
上記極性基を有する単量体中、酸性極性基を有する単量体としては、例えば、カルボキシル基を有するα、β−エチレン性不飽和化合物及びスルホン基を有す るα,β−エチレン性不飽和化合物等を挙げることができる。
【0027】
上記カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例え ば、アクリル酸、メタアクリル酸、フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等を挙げることができる。
【0028】
上記スルホン基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては例えば、ス ルホン化エチレン、そのナトリウム塩、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチルを挙げることができる。
【0029】
上記極性基を有する単量体中、塩基性極性基を有する単量体としては、例えば、アミノ基、アミノ基の塩又は4級アンモニウム基を有する炭素原子数1〜12、 好ましくは2〜8、特に好ましくは炭素原子数2〜4の脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、Nを環員として有する複素環基で置換されたビニ−ル 化合物 及びN,N−ジアリル−アルキルアミン又はその4級アンモニウム塩を挙げる ことができる。中でも、アミノ基、アミノ基の塩あるいは4級アンモニウム基を 有する脂肪族アルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステルが塩基性を有するコモノマ−として好ましく用いられる。
【0030】
上記アミン基、アミノ基の塩あるいは4級アンモニウム基を有する脂肪族アル コ−ルの(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレ−ト、ジメチルアミノエチルメタクリレ−ト、ジエチルアミノエチルアクリレ−ト、ジエチルアミノエチルメタクリレ−ト、これらの4級塩、3−ジメチ ルアミノフェニルアクリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルト リメチルアンモニウム塩等を挙げることができる。
【0031】
上記Nを環員として有する複素環基で置換されたビニ−ル化合物としては、例えば、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルN−メチルピリジニウムクロ リド、ビニルN−エチルピリジニウムクロリド等を挙げることができる。
【0032】
上記N,N−ジアリル−アルキルアミンの4級アンモニウム塩としては、例えば、N,N−ジアリルメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウムク ロリド等を挙げることができる。
【0033】
上記極性基を有する単量体中、中性極性基を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸アミドあるいは随意N上で炭素原子数1〜18のアルキル基でモノ又はジ−置換された(メタ)アクリル酸アミド、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、シアノ基を有する(メタ)アクリロニトリルが挙げられる。
【0034】
上記(メタ)アクリル酸アミドあるいはそのN上で炭素原子数1〜18のアルキル基でモノまたはジ−置換された(メタ)アクリル酸アミドとしては、例えば、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、ピペリジルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド等を挙げることができる。
【0035】
上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等を挙げることができる。
【0036】
前記縮合重合或いは付加重合に使用されるカルボキシル基を極性基として有する単量体としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸無水フタル酸、ベンゼン1,2,4トリカルボン酸、ベンゼン1,2,5トリカルボン酸、ナフタレン2,5,7トリカルボン酸、ナフタレン1,2,4トリカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、1,2,4ブタントリカルボン酸、ヘキサン1,2,5トリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−カルボキシメチルプロペン、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−カルボキシメチルプロパン、テトラ(カルボキシメチル)メタン、オクタン1,2,7,8テトラカルボン酸、無水マレイン酸等の脂肪族カルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルハイミック酸、トリアルキルテトラヒドロフタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸等の脂環式カルボン酸及びそれらの無水物等があげられる。
【0037】
前記縮合重合或いは付加重合に使用されるアミノ基を極性基として有する単量体としては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンベンタミン、ジプロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン等の鎖状脂肪族アミン;メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジンクロヘキシル)メタン、ジアミノジンクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン等の環状アミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジアミノジエチルジフェニルメタン等の芳香族アミン等があげられる。
【0038】
前記縮合重合或いは付加重合に使用される水酸基を極性基として有する単量体としては、例えば、水、エチレングリコール、プロピレングリコール、へキシレングリコール、グリセリン、トリメチレンプロパン、ヘキサントリオール、トリエタノールアミン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、メチルグリコジット等の脂肪族ジオール;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の脂肪族のヒドロキシフェニル置換物、ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(4,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等エーテル化ビスフェノール化合物等があげられる。
【0039】
前記縮合重合或いは付加重合に使用される極性基を有するその他の単量体として、上記各種化合物に更にスルフォン基、燐酸基、ホルミル基等が結合した化合物等も使用することができる。
【0040】
本発明の内層で用いられる樹脂のガラス転移点としては、好ましくは−90℃〜100℃、更に好ましくは一般的に取り扱いの容易な20℃〜70℃のものが用いられる。
【0041】
上記樹脂の重量平均分子量MWとしては、5×10〜5×10が好ましく、耐オフセット性を保つため、更に好ましくは1×10〜1×10が用いられる。定着性と耐オフセットのバランスを取るため、複数の分子量分布ピークを持つ樹脂、分子量分布の広い樹脂も使用可能である。
【0042】
本発明における重合体微粒子は、乳化重合法により好適に製造される。乳化重合に際して利用される界面活性剤は非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤のいずれであっても良いが、非イオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤が好ましい。
【0043】
上記の非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル類;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート等のポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類;オレイン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド等のグリセリン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン・ポリプロピレン・ブロックコポリマー等を挙げることができる。
【0044】
アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪酸塩類;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩類;ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩類;モノオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸エステル塩及びその誘導体類;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル硫酸ソーダ等のポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類等を挙げることができる。
【0045】
カチオン界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリド等の第4級アンモニウム塩;ポリオキシエチルアルキルアミン等が挙げられ、また、両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルベタインなどのアルキルベタイン等を挙げることができる。
【0046】
また、これらの界面活性剤のアルキル基の水素の一部をフッ素で置換したものも使用可能である。
更に、これら界面活性剤の分子構造中にラジカル共重合性不飽和結合を有する、いわゆる反応性界面活性剤も使用することができ、このような反応性界面活性剤としては、スルホコハク酸塩型反応性界面活性剤、アルケニルコハク酸塩型反応性界面活性剤等を挙げることができる。
【0047】
このようなスルホコハク酸塩型反応性アニオン系界面活性剤の具体例としては、「ラテムル S−120」、「ラテムル S−120A」、「ラテムル S−180」、「ラテム ル S−180A」〔商品名、以上花王(株)製〕、「エレミノール JS−2」〔商品名、( 株)三洋化成製〕等を例示することができ、また、アルケニルコハク酸塩型アニ オン系反応性界面活性剤の具体例としては、「ラテムル ASK」〔商品名、花王( 株)製〕等を例示することができる。
【0048】
更に、本発明において好適に使用することのできる反応性アニオン系界面活性剤としては、炭素数3〜5の脂肪族不飽和カルボン酸のスルホアルキル(炭素数1 〜4)エステル塩型界面活性剤、例えば、2−スルホエチル(メタ)アクリレートナ トリウム塩、3−スルホプロピル(メタ)アクリレートアンモニウム塩などの(メ タ)アクリル酸スルホアルキルエステル塩型界面活性剤;スルホプロピルマレイ ン酸アルキルエステルナトリウム塩、スルホプロピルマレイン酸ポリオキシエチレンアルキルエステルアンモニウム塩、スルホエチルフマル酸ポリオキシエチレンアルキルエステルアンモニウム塩、スルホエチルフマル酸アルキルジエステル塩などの脂肪族不飽和ジカルボン酸アルキルスルホアルキルジエステル塩型界面活性剤等を挙げることができる。
【0049】
さらにまた、反応性アニオン系界面活性剤としては、例えば、マレイン酸ジポリエチレングリコールエステルアルキルフェノールエーテル硫酸エステル塩、フタル酸ジヒドロキシエチルエステル(メタ)アクリレート硫酸エステル塩、1−アリロキシ−3−アルキルフェノキシ−2−ポリオキシエチレングリセロールエーテル硫酸エステル塩〔「アデカソープ SE−10N」(商品名)、旭電化(株)製〕、ポリオキ シエチレンアルキルアルケニルフェノール硫酸エステル塩〔「アクアロン」(商品名)、第一工業製薬(株)製〕などを使用することもできる。
【0050】
これらの界面活性剤はそれぞれ単独でまたは適宜組合せて使用することができ、また上記の反応性アニオン系界面活性剤は必要に応じて、前述した通常の(非反応性)のアニオン系界面活性剤類及び/又は非イオン界面活性剤類と適宜組合せて使用することができる。
【0051】
これらの界面活性剤のうち、乳化重合時の凝集物発生の少なさなどの観点より、非イオン界面活性剤類としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル類;陰イオン界面活性剤類としては、アルキルアリールスルホン酸塩類;アルキル硫酸塩類;アルキルスルホコハク酸エステル塩及びその誘導体類;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル硫酸エステル塩類;等の使用が好ましい。また、トナーの帯電性が向上するという観点より、反応性界面活性剤の使用も推奨できる。
【0052】
これらの界面活性剤は、全単量体の合計重量に基いて、好ましくは約0.03〜10重量%、より好ましくは約0.05〜7重量%、特に好ましくは約0.1〜5重量%の 如き使用量を例示することができる。
【0053】
本発明に用いる重合体の乳化重合に際して利用できる保護コロイドの例としては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類;例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩等のセルロース誘導体;グアーガムなどの天然多糖類;などが挙げられる。これらは、単独でも複数種併用の態様でも利用できる。その使用量は適宜に選択できるが、例えば、使用する前記単量体の合計重量に基づいて、好ましくは約0〜10重量%、更に好ましくは約0.05〜5重量%、特に好ましくは約0.05〜2重量%の如き使用量を例示することができる。
これらの界面活性剤及び保護コロイドは好適範囲を越えて多く使用すると、トナーの帯電性が低下する傾向にあり、少な過ぎると安定に重合することが困難となる。
【0054】
更に、本発明に用いる重合体の乳化重合に際して利用しうる重合開始剤の例としては、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの如き過硫酸塩類;例えば、t−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、p−メンタンヒドロパーオキシドなどの如き有機過酸化物類;過酸化水素などを例示することができる。これらも一種もしくは複数種併用のいずれの態様でも利用できる。その使用量は適当に選択できるが、使用する単量体の合計重量に基づいて、例えば約0.05〜1重量%、より好ましくは約0.1〜0.7重量%、特には、約0.1〜0.5重量%の如き使用量を例示することができる。
【0055】
また更に、重合体の乳化重合に際して、所望により、還元剤を併用することができる。その例としては、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖などの還元性有機化合物;チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウムなどの還元性無機化合物を例示できる。その使用量は適当に選択できるが、例えば、使用する単量体の合計重量に基いて、約0.05〜1重量%の如き使用量を例示することができる。
【0056】
乳化重合反応の実施に際しては、予め所定の界面活性剤の全量を反応系に添加することもできるが、一部を予め反応系に添加して反応を開始し、残部を反応中に連続的に添加もしくは間隔をおいて分割添加することもでき、好ましい。また、単量体、更には、所望により他の変性用共単量体についても、そのまま一括添加、或いは分割添加、或は又連続添加することができるが、反応制御の上から連続添加することが好ましい。
前述の界面活性剤、重合開始剤の以外に、乳化重合中にpH調整剤、重合度調節剤、消泡剤などを適宜添加できる。
【0057】
本発明の静電荷像現像用トナーの内層を構成する会合粒子は、重合体100重量部あたり、着色剤を好ましくは120〜1重量部、更に好ましくは100〜3重量部含有してなるものである。
【0058】
上記着色剤としては、例えば、無機顔料、有機顔料及び合成染料を挙げることができ、無機顔料または有機顔料が好ましく用いられ、また、一種若しくは二種以上の顔料及び/または一種若しくは二種以上の染料を組み合わせて用いることもできる。
【0059】
上記無機顔料としては、例えば、金属粉系顔料、金属酸化物系顔料、カ−ボン系顔料、硫化物系顔料、クロム酸塩系顔料、フェロシアン化塩系顔料を挙げることができる。
【0060】
上記金属粉系顔料の例としては、例えば、亜鉛粉、鉄粉、銅粉等を挙げることができる。
【0061】
上記金属酸化物系顔料としては、例えば、マグネタイト、フェライト、ベンガラ、酸化チタン、亜鉛華、シリカ、酸化クロム、ウルトラマリ−ン、コバルトブル−、セルリアンブル−、ミラネルバイオレット、四酸化三鉛等を挙げることができる。
【0062】
上記カ−ボン系顔料としては、例えば、カ−ボンブラック、サ−マトミックカ−ボン、ファ−ネスブラック等を挙げることができる。
【0063】
上記硫化物系顔料としては、例えば、硫化亜鉛、カドミウムレッド、セレンレッド、硫化水銀、カドミウムイエロ−等を挙げることができる。
【0064】
上記クロム酸塩系顔料としては、例えば、モリブデンレッド、バリウムイエロ−、ストロンチウムイエロ−、クロムイエロ−等を挙げることができる。フェロシアン化化合物系顔料としては、例えば、ミロリブル−等を挙げることができる。
【0065】
また、上記有機顔料としては、アゾ系顔料、酸性染料系顔料及び塩基性染料系顔料、媒染染料系顔料、フタロシアニン系顔料、並びにキナクドリン系顔料及びジオキサン系顔料等を挙げることができる。
【0066】
上記アゾ系顔料としては、例えば、ベンジジンイエロ−、ベンジジンオレンジ、パ−マネントレッド4R、ピラゾロンレッド、リソ−ルレッド、ブリリアントスカ−レットG、ボンマル−ンライト等を挙げることができる。
【0067】
上記酸性染料系顔料及び塩基性染料系顔料としては、例えば、オレンジII、アシットオレンジR、エオキシン、キノリンイエロ−、タ−トラジンイエロ−、ア シッドグリ−ン、ピ−コックブル−、アルカリブル−等の染料を沈澱剤で沈澱させたもの、あるいはロ−ダミン、マゼンタ、マカライトグリ−ン、メチルバイオレット、ビクトリアブル−等の染料をタンニン酸、吐酒石、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸などで沈澱させたもの等を挙げることができる。
【0068】
上記媒染染料系顔料としては、例えば、ヒドロキシアントラキノン類の金属塩類、アリザリンマ−ダ−レ−キ等を挙げることができる。
【0069】
上記フタロシアニン系顔料としては、例えば、フタロシアニンブル−、スルホン化銅フタロシアニン等を挙げることができる。
上記キナクリドン系顔料及びジオキサン系顔料としては、例えば、キナクリドンレッド、キナクリドンバイオレット、カルバゾ−ルジオキサンバイオレット等を挙げることができる。
【0070】
上記合成染料としては、例えば、アクリジン染料、アニリン黒、アントラキノン染料、アジン染料、アゾ染料、アゾメチン染料、ベンゾ及びナフトキノン染料、インジゴ染料、インドフェノール、インドアニリン、インダミン、ロイコ建染メ染料エステル、ナフタールイミド染料、ニグロシン、インジュリン、ニトロ及びニトロソ染料、オキサジン及びジオキサジン染料、酸化染料、フタロシアニン染料、ポリメチン染料、キノフタロン染料、硫化染料、トリ及びジアリルメタン染料、チアジン染料、キサンテン染料等を挙げることができるが、好ましくは、アニリン黒、ニグロシン染料、アゾ染料が用いられ、さらに好適なものとしては、アゾ染料のうち分子中にサリチル酸、ナフトエ酸または8−オキシキノリン残基を有し、クロム、銅、コバルト、鉄、アルミニウム等の金属と錯塩を形成するものが用いられる。
前記会合粒子には、必要に応じて帯電制御剤、磁性体、離型剤等を含有することができる。
【0071】
上記帯電制御剤としては、例えば、プラス用としてニグロシン系の電子供与性染料、その他、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、4級アン モニウム塩、アルキルアミド、キレ−ト、顔料、フッ素処理活性剤等を挙げることができ、また、マイナス用として電子受容性の有機錯体、その他、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステル、酸基過剰のポリエステル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン等を挙げることができる。
【0072】
磁性体微粒子は、強磁性体の金属、金属酸化物等種々のものが用いられるが、実質的に本発明を阻害しなければ限定されるものではない。好ましくは、マグネタイト、フェライトなどあるいは、それらのカップリング処理されたものが用いられる。
【0073】
上記離型剤としては、例えば、ステアリン酸のCd、Ba、Ni、Co、St、Cu、Mg、Ca塩、オレイン酸のZn、Mn、Fe、Co、Cu、Pb、Mg塩、パルミチン酸のZn、Co、Cu、Mg、Si、Ca塩、リノ−ル酸のZn、Co、Ca塩、リシノ−ル酸のZn、Cd塩、カプリル酸のPb塩、カプロン酸のPb塩等の高級脂肪酸の金属塩や天然及び合成のパラフィン類及び脂肪酸エステル類またはその部分鹸化物類、アルキレンビス脂肪酸アミド類等があり、これらの化合物の一種または二種以上を適宜組み合わせたものが用いられる。
【0074】
本発明の静電荷像現像用トナーにおいて、外層を内層の表面に形成する方法としては、外層を内層の表面に形成する方法であれば特に制限はなく、いずれの方法でも良いが、例えば、スプレードライ法、in−situ重合法、液中粒子被覆法等 が挙げられるが、液中粒子被覆法が好ましい。
【0075】
上記スプレードライ法により外層を内層の表面に形成する方法としては、例えば、内層を形成する会合粒子と外層を形成する重合体粒子とを水媒体中に分散して分散液を作成し、分散液をスプレー噴出し、乾燥することによって、内層を形成する会合粒子上に外層を形成する重合体粒子を被覆することができる。外層を形成する重合体粒子のガラス転移温度を高く設定し、内層を形成する会合粒子のガラス転移温度を低く設定し、更に外層を形成する重合体粒子の量を内層を形成する会合粒子の量に比して過剰にすることにより、外層を形成する重合体粒子同士では融着が起きず、内層を形成する会合粒子表面に選択的に外層を形成する重合体粒子を融着固定せしめ、外層を形成することができる。
【0076】
in−situ重合法により外層を内層の表面に形成する方法としては、例えば、会 合粒子を水中に分散させ、単量体及び重合開始剤を添加して、会合粒子表面に吸着させ、加熱して、単量体を重合させて、内層である会合粒子表面に外層を形成することができる。
【0077】
液中粒子被覆法により外層を内層の表面に形成する方法としては、内層を形成する会合粒子と外層を形成する重合体粒子とを、水媒体中で反応あるいは結合させ、内層を形成する会合粒子の表面に外層を形成させることができる。内層を形成する会合粒子と外層を形成する重合体粒子とを反応あるいは結合させる方法としては、例えば、会合粒子の表面荷電を乳化剤を使用してプラスあるいはマイナスに帯電させ、外層を形成する重合体粒子を会合粒子の荷電とは逆に荷電させることにより結合させる方法、荷電は同種の荷電を持つがζ電位の異なる会合粒子と外層を形成する重合体粒子とを結合させる方法、会合粒子の表面に反応性の低分子化合物を反応させ、更にその低分子化合物と外層を形成する重合体粒子とを結合させる方法等が挙げられる。
【0078】
上記ζ電位の異なる会合粒子と外層を形成する重合体粒子とを結合させる方法を用いる場合には、ζ電位の異なる水分散状の両粒子を製造し、これを混合した後、分散安定性を低下させる処理をして、会合粒子上に外層を形成させることができる。例えば、異なる種類或いは量の乳化剤を使用して、ζ電位の異なる2種類の重合体のエマルジョンを得、このエマルジョンを原料として、水に分散した状態の、それぞれ内層用の粒子と外層用の粒子とを製造し、両粒子を混合した後、混合液に対して加熱、pH調整、塩添加等の処理を施すことにより、会合粒子上に外層を形成させることができる。
【0079】
上記の液中粒子被覆法で外層を形成させる場合に用いる重合体粒子は、重合体で構成された粒子であれば特に制限はなく、いかなる重合体粒子でもよく、前記内層の会合粒子を形成する重合体微粒子を使用しても良いが、外層の厚みがコントロールできるいう観点から、重合体微粒子の二次粒子もしくは二次粒子の会合粒子であることが好ましい。特に外層の厚みが厚い場合には会合粒子が好ましい。
【0080】
上記外層を構成する重合体微粒子、二次粒子及び会合粒子は、内層に使用する会合粒子における重合体微粒子、二次粒子及び会合粒子と同様の重合体を使用し、同様の製造方法で製造することができる。
【0081】
本発明の外層で用いられる樹脂のガラス転移点としては好ましくは20℃〜100℃、更に好ましくは50℃〜100℃であり、Tgが20℃未満では一般環境での保存が困難であり、また100℃を越えて高すぎては充分な溶融性が得られないので好ましくない。また重合度は、内層と外層の樹脂が同一組成であるならば、外層の重合度を上げることが好ましい。
【0082】
上記外層樹脂の重量平均分子量MWとしては、充分な定着性と定着強度を得る ために好ましくは3×10〜1×10、更に好ましくは5×10〜5×10のものが用いられる。更に、定着性と耐オフセットのバランスを取るため、複数の分子量分布ピークを持つ樹脂、分子量分布の広い樹脂も使用可能である。
【0083】
本発明の外層には必要に応じて前記内層で使用可能な着色剤、帯電制御剤、磁性体、離型剤等を含有させることができる。
【0084】
本発明のトナーが、水性媒体中で内層の表面に外層を形成させて製造する場合には、該トナー粒子の水性分散液を脱水し、乾燥して粉体状のトナー粒子を得ることができる。
更に、得られたトナー粒子に一般的に使用される帯電制御剤、流動化剤等を添加することができ、このような流動化剤としては特に制限はなく、いずれの流動化剤も使用できるが、例えば、疎水性シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の微粉末を挙げることができる。このような流動化剤は、トナ−100重量部に対して0.01〜5重量部添加することが好ましく、0.1〜1重量部がより好ましい。
【0085】
本発明の静電荷像現像用トナーは、単独で非磁性若しくは磁性一成分現像剤として用いることができる。またキャリアと混合して2成分系の現像剤として用いることもできる。キャリアとしては、特に限定はされないが、鉄分、フェライト、ガラスビーズなど、又はそれらを樹脂被覆したもの、樹脂中に練り込んだもの等を用いることができる。
【0086】
【実施例】
以下、参考例、実施例、及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお物性の評価は以下の試験方法で行った。
【0087】
1.平均粒径
本発明では粒子径とは重量平均粒子径を示す。
重合体微粒子の粒子径はDLSにより測定し、二次粒子はコールターカウンターあるいはDLS法により測定し、会合粒子はコールターカウンターにより測定した。
DLS法で測定する場合には、まず試料を蒸留水で5万〜15万倍に希釈し、十分に攪拌混合した後、21mmφガラスセル中にパスツールピペットを用いて約10ml採取し、これを動的光散乱高度計DLS−700(大塚電気(株)製)の所定の位置にセットし、以下の測定条件下で測定する。
【0088】
測定条件
測定温度 25±1℃
クロックレート 10μsec
コレレーションチャンネル 512
積算測定回数 200回
光散乱角 90 度
測定結果をコンピュータ処理して平均粒子径を求める。
コールターカウンターで測定する場合にはコールターマルチサイザー((株)日科機製)を使用し、100μオリフィスをセットして測定した。
【0089】
2.ガラス転移温度
ガラス転移温度の測定は、まず試料を約7mg採取してアルミニウムセルに入れ、シールアンドクリンパで蓋をし、(株)島津製作所製の示差走査熱量計DSC−50を用い以下の測定条件下で補外ガラス転移開始温度を測定した。
【0090】
測定条件
N2 40ml/min気流下
温度範囲 室温〜100℃
昇温速度 10℃/min
測定後 室温まで冷却
熱吸収開始時のショルダーの接線の交点をカラス転移温度とする。
【0091】
3.ブロッキング性
60℃の恒温室に24時間保存し粉体のブロッキング度合いを目視で評価した。
○:全くブロッキングしない
△:かるくケーキ状にブロッキングする
×:かたくブロッキングする
【0092】
4.画像濃度(ID)
ID評価はMacbeth Division of Kollmorgen Instruments Corporate製の反射濃度計 RD−914を用いて黒べた部を測定した。
【0093】
5.解像度
解像度はプリンター(International Business Machines Corporation製Laser Printer 4019−E)出力画像の1mmあたりのライン数を目視確認して、解 像度の評価とした。本評価方法において解像度の値が大きいほど解像度が高いことになる。
【0094】
6.かぶり濃度
日本電子工業(株)製ND−504DE型色差計を用い、白色度を測定する。色差L、a,bを求め印字前の自然紙白度
K0=100ー{(100ーL)2+a2+b2}1/2
印字後の非画像部白色度
K=100ー{(100ーL)2+a2+b2}1/2
よりかぶり濃度を次式で求める。
かぶり濃度(%)=K/K0×100
かぶり濃度はは低い値ほどよく、0.3以下で良好、0.5以上で不良と判断できる。
【0095】
7.ブレード固着
ブレード固着はプリンター(IBM 4019−E)で10000枚印字を行い、層厚規制ブレー ドに対する固着を目視確認した。
◎:全く固着しない
○:一部固着しているが画像には影響がない
×:一部固着しかつ画像に影響がある
××:ブレード全面に固着し印字不能
【0096】
8.定着強度
定着強度はプリンター(IBM 4019-E)で記録紙の幅方向3箇所で、2.5cm×2.5cmのべた黒の記録を行い、反射濃度計 RD−914により記録濃度を測定する。濃度記録した記録部の上にメンディングテープ(スコッチメンディングテープ810)を軽く貼り付け、テープの上を1kgの円筒状のおもりをゆっくり1往復させる。その後、メンディングテープを記録面に対し180度の角度で剥離し、剥離前に記録濃度を測定した場所の残留濃度を測定する。次式により定着強度を計算する。
定着強度(%)=(残留濃度)÷(最初の濃度)×100
定着強度は高い値ほどよく、90%以上で良好、80%以下で不良と判断できる。
【0097】
9.オフセット性
オフセット性はプリンター(IBM4019−E)で記録紙上に発生があるかを目視で確認した。
○:全く発生しない
×:ライフによって定着ローラーに汚染、付着がある。
××:記録紙上に発生している。
【0098】
10.クリーニング性
クリーニング性はIBM4019−Eにて10,000枚印字を行い、感光体ド ラム上でのクリーニング不良を目視で確認した。
◎:全く発生しない
○:発生しているが画像には影響がない
×:発生して画像に影響がある
××:全面にクリーニング不良が見られる
【0099】
なお使用した特殊な原材料を下記に示した
ノニオン乳化剤 :花王石鹸(株)製 エマルゲン950
ノニオン乳化剤 :第一工業製薬(株)製 ノイゲンEA170
アニオン乳化剤 :第一工業製薬(株)製 ネオゲンR
アニオン乳化剤 :第一工業製薬(株)製 ハイテノール N−08
アニオン乳化剤 :花王石鹸(株)製 デモールN
カーボンブラック:デグサ・ジャパン(株)製 プリンテックス150T
カーボンブラック:三菱化学(株)製 MA100
クロム染料 :保土谷化学工業(株) T95
クロム染料 :オリエント化学工業(株)製 ボントロンS−34
ナフトエ酸系金属錯体:オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−82
ポリビニルアルコール:日本合成化学工業(株)製 ゴーセノールG H−23
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物:日本乳化剤(株)製
ワックス :三洋化成工業(株)製 ビスコール550P
【0100】
参考例1
(重合体微粒子の調整)
以下のモノマーを混合し、均一なモノマー混合液を作成した。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、攪拌下で70℃に加熱した後、液温度を70℃に保った状態で上記モノマー混合物103部及び過硫酸カリウム水溶液0.5部をそれぞれ別々の滴下管より同時に4時間かけて滴下し、更に70℃で4時間かけて重合させて固形分50%、粒子径0.13μmの重合体微粒子エマルジョン を得た。
Figure 0003572829
【0101】
(二次粒子の調整)
以下の混合物をディスパーを用いて攪拌しなが25℃に加熱し、粒子径1.2 0μmの二次粒子分散液を得た。
Figure 0003572829
【0102】
(会合粒子の調整)
次いで上記二次粒子分散液を約2時間攪拌した後60℃まで加熱し、アンモニアによってpH7.0に調整した。更に、分散液を90℃まで加熱し、90℃で2時間攪拌を継続したところ、約6.3μmの会合樹脂粒子分散液を得た。なおこの樹脂のガラス転移点は63℃であった。組成等を表1に示す。
【0103】
参考例2
(重合体微粒子の調整)
モノマー組成を以下にする以外は参考例1と同様の操作を行い、濃度50%、粒子径0.12μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。
Figure 0003572829
【0104】
(二次粒子の調整)
樹脂エマルジョンを上記のものにする以外は参考例1と同様の操作を行い、粒子径1.10μmの二次粒子分散液を得た。
【0105】
(会合粒子の調整)
次いで上記二次粒子分散液を約2時間攪拌した後60℃まで加熱し、アンモニアによってpH7.0に調整した。更に、分散液を90℃まで加熱し、90℃で2時間攪拌を継続したところ、約6.0μmの会合樹脂粒子分散液を得た。なおこの樹脂のガラス転移点は45℃であった。組成等を表1に示す。
【0106】
参考例3
(重合体微粒子の調整)
モノマー組成を以下のようにする以外は参考例1と同様の操作を行い、濃度50%、粒子径0.12μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。
Figure 0003572829
【0107】
(二次粒子の調整)
樹脂エマルジョンを上記のものにする以外は参考例1と同様の操作を行い、粒子径1.22μmの二次粒子分散液を得た。
【0108】
(会合粒子の調整)
次いで上記二次粒子分散液を約2時間攪拌した後55℃まで加熱し、アンモニアによってpH7.0に調整した。更に、分散液を90℃まで加熱し、90℃で2時間攪拌を継続したところ、約5.0μmの会合樹脂粒子分散液を得た。組成等を表1に示す。
【0109】
参考例4
(重合体微粒子の調整)
以下のモノマーを混合し、均一なモノマー混合液を作成した。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、参考例1と同様の操作を行い、濃度50%、粒子径0.14μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。
Figure 0003572829
【0110】
(二次粒子の調整)
以下の混合物をディスパーを用いて攪拌しなが25℃に加熱し、粒子径1.3 0μmの二次粒子分散液を得た。
Figure 0003572829
【0111】
(会合粒子の調整)
次いで上記二次粒子分散液を約2時間攪拌した後45℃まで加熱し、アンモニアによってpH7.0に調整した。更に、分散液を90℃まで加熱し、90℃で2時間攪拌を継続したところ、約6.0μmの会合樹脂粒子分散液を得た。なおこの樹脂のガラス転移点は45℃であった。組成等を表1に示す。
【0112】
参考例5
(重合体微粒子の調整)
以下のモノマーを混合し、均一なモノマー混合液を作成した。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、参考例1と同様の操作を行い、濃度50%、粒子径0.10μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。
Figure 0003572829
【0113】
(二次粒子の調整)
以下の混合物をディスパーを用いて攪拌しなが25℃に加熱し、粒子径1.1 1μmの二次粒子分散液を得た。
Figure 0003572829
【0114】
(会合粒子の調整)
次いで上記二次粒子分散液を約2時間攪拌した後45℃まで加熱し、アンモニアによってpH7.0に調整した。更に、分散液を90℃まで加熱し、90℃で2時間攪拌を継続したところ、約6.0μmの会合樹脂粒子分散液を得た。なおこの樹脂のガラス転移点は43℃であった。組成等を表1に示す。
【0115】
参考例6
(重合体微粒子の調整)
以下のモノマーを混合し、均一なモノマー混合液を作成した。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、参考例1と同様の操作を行い、濃度50%、粒子径0.13μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。
Figure 0003572829
【0116】
(二次粒子の調整)
以下の混合物をディスパーを用いて攪拌しなが25℃に加熱し、粒子径1.21μmの二次粒子分散液を得た。
Figure 0003572829
【0117】
(会合粒子の調整)
次いで上記二次粒子分散液を約2時間攪拌した後57℃まで加熱し、アンモニアによってpH7.0に調整した。更に、分散液を90℃まで加熱し、90℃で2時間攪拌を継続したところ、約6.2μmの会合樹脂粒子分散液を得た。なおこの樹脂のガラス転移点は57℃であった。組成等を表1に示す。
【0118】
参考例7
(重合体微粒子の調整)
以下のモノマーを混合し、均一なモノマー混合液を作成した。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、参考例1と同様の操作を行い、濃度50%、粒子径0.13μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。
Figure 0003572829
【0119】
(二次粒子の調整)
以下の混合物をディスパーを用いて攪拌しなが25℃に加熱し、1.25μmの二次粒子分散液を得た。
Figure 0003572829
【0120】
(会合粒子の調整)
次いで上記二次粒子分散液を約2時間攪拌した後42℃まで加熱し、アンモニアによってpH7.0に調整した。更に、分散液を90℃まで加熱し、90℃で2時間攪拌を継続したところ、約5.0μmの会合樹脂粒子分散液を得た。なおこの樹脂のガラス転移点は43℃であった。組成等を表1に示す。
【0121】
参考例8
(樹脂の調整)
Figure 0003572829
以上の混合物を窒素雰囲気下で230℃まで加熱して攪拌下7時間保った。その後、更にトリメリット酸10部を仕込み、減圧下で攪拌しながら2時間保ち樹脂塊を得た。この樹脂のガラス転移点は50℃、降下式フローテスター軟化点130℃であった。
【0122】
(着色樹脂微粉末の調整)
Figure 0003572829
以上の混合物を140℃の熱ロールで混練し、冷却後、これをフェザーミルを用いて、粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕し、これを風力分級して平均粒径6.0μmの微粉体を得た。組成等を表1に示す。
【0123】
参考例9
(外層用重合体微粒子の調整)
下記のモノマーを混合攪拌し、均一なモノマー混合物を得た。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、攪拌下で70℃に加熱した後、液温度を70℃に保った状態で上記モノマー混合物103部及び過硫酸カリウム水溶液0.5部をそれぞれ別々の滴下管より同時に4時間かけて滴下し、更に70℃で4時間かけて重合させて固形分50%、平均粒径0.12μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。なおこの樹脂のガラス転移点は63℃であった。組成等を表1に示す。
Figure 0003572829
【0124】
参考例10
(外層用重合体微粒子の調整)
以下のモノマーを混合し、均一なモノマー混合液を作成した。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、参考例9と同様の操作を行い、濃度50%、粒子径0.13μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。なおこの樹脂のガラス転 移点は62℃であった。組成等を表1に示す。
Figure 0003572829
【0125】
参考例11
(重合体微粒子の調整)
以下のモノマーを混合し、均一なモノマー混合液を作成した。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、攪拌下で70℃に加熱した後、液温度を70℃に保った状態で上記モノマー混合物103部及び過硫酸カリウム水溶液0.5部をそれぞれ別々の滴下管より同時に4時間かけて滴下し、更に70℃で4時間かけて重合させて固形分50%、粒子径0.14μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。
Figure 0003572829
【0126】
(外層用二次樹脂粒子の調整)
以下の混合物をディスパーを用いて攪拌しなが25℃に加熱し、二次粒子分散液を得た。
Figure 0003572829
この時、平均粒径1.22μmの二次粒子分散液を得た。
なおこの樹脂のガラス転移点は63℃であった。組成等を表1に示す。
【0127】
参考例12
(重合体微粒子の調整)
以下のモノマーを混合し、均一なモノマー混合液を作成した。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、攪拌下で70℃に加熱した後、液温度を70℃に保った状態で上記モノマー混合物100部及び過硫酸カリウム水溶液0.5部をそれぞれ別々の滴下管より同時に4時間かけて滴下し、更に70℃で4時間かけて重合させて固形分50%、粒子径0.12μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。
Figure 0003572829
【0128】
(外層用二次樹脂粒子の調整)
以下の混合物をディスパーを用いて攪拌しなが25℃に加熱し、二次粒子分散液を得た。
Figure 0003572829
この時、平均粒径1.23μmの二次粒子分散液を得た。
なおこの樹脂のガラス転移点は62℃であった。組成等を表1に示す。
【0129】
参考例13
(重合体微粒子の調整)
以下のモノマーを混合し、均一なモノマー混合液を作成した。
Figure 0003572829
下記の物を重合反応機にいれ、攪拌下で70℃に加熱した後、液温度を70℃に保った状態で上記モノマー混合物108部及び過硫酸カリウム水溶液0.5部をそれぞれ別々の滴下管より同時に4時間かけて滴下し、更に70℃で4時間かけて重合させて固形分50%、粒子径0.11μmの重合体微粒子エマルジョンを得た。
Figure 0003572829
【0130】
(外層用二次粒子の調整)
以下の混合物をディスパーを用いて攪拌しなが25℃に加熱し、粒子径1.31μmの二次粒子分散液を得た。
Figure 0003572829
【0131】
(外層用会合粒子の調整)
次いで上記分散液を約2時間攪拌した後40℃まで加熱し、約2.01μmの会合樹脂粒子分散液が得られた。なおこの樹脂のガラス転移点は62℃であった。組成等を表1に示す。
【0132】
参考実施例1
参考例2にて得られた会合樹脂粒子分散液100部を加熱攪拌しながら参考例9にて得られた外層用重合体微粒子エマルジョンを分散液に対して6部滴下、90℃まで加熱攪拌後、2時間90℃にて攪拌を継続し、会合樹脂粒子上に重合体微粒子エマルジョンが被覆された約6.0μmのトナー粒子分散液を得た。この分散液を冷却、分離、水洗した後、乾燥して粉体状の荷電性樹脂微粒子を得た。得られた荷電性樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカを1部ヘンシェルミキサーを用いて添加混合し、試験用現像剤とした。
【0133】
この現像剤を55℃の恒温室に24時間貯蔵したところ、全くブロッキングを起こさなかった。上記現像剤を前記市販のプリンターに入れ、印字を行ったところ画像濃度が高く、解像度に優れ、かぶりが少なく、定着強度の高い印 字画像 が得られた。また、10000枚ライフ特性を評価した結果、層厚規制ブレードに対 する固着もなくクリーニング不良の発生も見られなかった。結果を表2に示した。
【0134】
参考実施例2
会合樹脂粒子分散液を参考例4にて得られたものとし、外層用重合体微粒子エマルジョンを参考例9にて得られたもに変える以外は参考実施例1と同様の操作をして、試験用現像剤を作成した。この現像剤を用いて、参考実施例1と同様の印字試験を行った。結果を表2に示す。
【0135】
参考実施例3
会合樹脂粒子分散液を参考例5にて得られたものとし、外層用重合体微粒子エマルジョンを参考例10にて得られたものに変える以外は参考実施例1と同様の操作をして、試験用現像剤を作成した。この現像剤を用いて、参考実施例1と同様の印字試験を行った。結果を表2に示す。
【0136】
参考実施例4
会合樹脂粒子分散液を参考例2にて得られたものとし、外層用重合体微粒子エマルジョンを参考例10にて得られたものに変える以外は参考実施例と同様の操作をして、試験用現像剤を作成した。結果を表2に示す。
【0137】
実施例
参考例3にて得られた会合樹脂粒子分散液100部を加熱攪拌しながら参考例11にて得られた二次樹脂粒子分散液30部を滴下、90℃まで加熱攪拌後、2時間90℃にて攪拌を保った。この時に分散液の粒度分布と顕微鏡写真にて二次樹脂粒子が表面に担持し造膜したと判断した。このようにして約6.2μmの樹脂微粒子の分散液を得た。この分散液を冷却、分離、水洗した後、乾燥して粉体状の荷電性樹脂微粒子を得た。得られた荷電性樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ1部をヘンシェルミキサーを用いて添加混合し、試験用現像剤とした。この現像剤を用いて、参考実施例1と同様の印字試験を行った。結果を表2に示す。
【0138】
実施例
会合樹脂粒子分散液を参考例7にて得られたものとし、二次樹脂粒子分散液を参考例12にて得られたものに変える以外は参考実施例4と同様の操作をして、試験用現像剤を作成した。結果を表2に示す。
【0139】
実施例
会合樹脂粒子分散液参考例3にて得られたものとし、二次樹脂粒子分散液を参考例12にて得られたものに変える以外は参考実施例4と同様の操作をして、試験用現像剤を作成した。結果を表2に示す。
【0140】
実施例
参考例7にて得られた約5μm会合樹脂粒子分散液100部を加熱攪拌しながら参考例13にて得られた会合樹脂粒子分散液30部を滴下、90℃まで加熱攪拌後、2時間90℃にて攪拌を保った。この時に分散液の粒度分布と顕微鏡写真にて二次樹脂粒子が表面に担持し造膜したと判断した。このようにして約6.3μmの樹脂微粒子の分散液を得た。この分散液を冷却、分離、水洗した後、乾燥して粉体状の荷電性樹脂微粒子を得た。得られた荷電性樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカを1部ヘンシェルミキサーを用いて添加混合し、試験用現像剤とした。この現像剤を用いて、参考実施例1と同様の印字試験を行った。結果を表2に示す。
【0141】
実施例
会合樹脂粒子分散液を参考例3にて得られたものとし、会合樹脂粒子分散液を参考例13にて得られたものに変える以外は参考実施例4と同様の操作をして、試験用現像剤を作成した。結果を表2に示す。
【0142】
比較例1
参考例1で得られた会合樹脂粒子分散液を冷却、分離、水洗した後、乾燥して得られた樹脂微粒子を得た。この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ1部をヘンシェルミキサーを用いて添加混合し、試験用現像剤とした。この現像剤を用いて、参考実施例1と同様の印字試験を行ったところ、定着強度が弱く、またライフ特性試験において約5000枚の段階でクリーニング不良が発生した。結果を表2に示す。
【0143】
比較例2
参考例2で得られた会合樹脂粒子スラリーを冷却、分離、水洗した後、乾燥して得られた樹脂微粒子を得た。この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ1部をヘンシェルミキサーを用いて添加混合し、試験用現像剤とした。この現像剤を用いて、参考実施例1と同様の印字試験を行ったところ定着オフセットが発生し、またライフ特性試験において約50枚の段階で層厚規制ブレードへの固着が現れ、印字濃度の低下、解像性の劣化が生じた。結果を表2に示す。またこの現像剤を55℃の恒温室に24時間貯蔵したところ全体がケーキ状にブロッキングをしていた。
【0144】
比較例3
参考例6で得られた会合樹脂粒子スラリーを冷却、分離、水洗した後、乾燥して得られた樹脂微粒子を得た。この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ1部をヘンシェルミキサーを用いて添加混合し、試験用現像剤とした。この現像剤を用いて、参考実施例1と同様の印字試験を行ったところ、ライフ特性試験において約5000枚の段階でクリーニング不良が発生した。結果を表2に示す。
【0145】
比較例4
参考例2にて得られた重合体エマルジョン182部を一度乾燥、粗粉砕した後、下記混合物と混合、溶融混練、粉砕、分級して約5μmの樹脂微粒子を得た。
カーボンブラック(デクサ150T) 5部
ワックス(低分子ポリプロピレン) 3部
アゾ染料(ボントロンS−34) 1部
得られた樹脂微粒子100重量部に、10重量%まで水にて希釈された参考例9にて得られた樹脂エマルジョン200重量部を十分攪拌分散した後、入り口温度190℃出口温度60℃にてスプレードライを行いほぼ球形の樹脂微粒子を得た。この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ1部をヘンシェルミキサーを用いて添加混合し、試験用現像剤とした。この現像剤を用いて、参考実施例1と同様の印字試験を行ったところほぼ初期よりクリーニング不良の発生が見られた。結果を表2に示す。
【0146】
比較例5
参考例8で得られた着色樹脂微粉末100重量部に疎水性シリカ1部をヘンシェルミキサーを用いて添加混合し、試験用現像剤とした。
これらの現像剤を用いて、ブロッキング性試験及び印字試験を行った。結果を表2に示す。
【0147】
【表1】
Figure 0003572829
【0148】
【表2】
Figure 0003572829
【0149】
【発明の効果】
本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくとも重合体と着色剤とからなる静電荷像現像用トナーにおいて、該トナー粒子が、重合体微粒子及び着色剤を含有してなる二次粒子が会合してなる会合粒子である内層と、重合体を主成分とする外層からなるトナー粒子により構成される。
本発明の静電荷像現像用トナーは、上記構成を有するため、低温定着性、ブロッキング性に優れ、しかも粒度分布が狭いために帯電特性、高画質化に対応でき、クリーニング性に優れる。

Claims (7)

  1. 少なくとも重合体と着色剤とからなる静電荷像現像用トナーにおいて、該トナー粒子が、重合体微粒子及び着色剤を含有してなる粒子径1.0〜5.0μmの二次粒子が会合してなる会合粒子である内層と、重合体を主成分とし重合体微粒子の二次粒子を含む外層と、からなる粒子であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 重合体微粒子の粒子径が0.01〜2.0μm、会合粒子の粒子径が1〜20μmである請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 内層の重合体微粒子のガラス転移温度が−90〜100℃である請求項1又は2のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 外層の樹脂のガラス転移温度が50℃以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 外層の樹脂のガラス転移温度が、内層の重合体微粒子のガラス転移温度より高い請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 内層の重合体微粒子がスチレンーアクリル系樹脂である請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 外層が重合体微粒子の二次粒子によって構成された会合粒子からなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
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