JP3569224B2 - 樹脂封止方法及び樹脂封止装置 - Google Patents

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体チップをフリップチップ接続した半導体装置のようなアンダーフィル部を有する半導体装置の製造に利用する樹脂封止方法及び樹脂封止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フリップチップ接続によって基板に半導体チップを搭載する半導体装置では、基板に半導体チップをフリップチップ接続した後、半導体チップと基板との隙間部分にアンダーフィル材をポッティング等により充填して、半導体チップと基板との接続部を封止する。しかしながら、アンダーフィル部は狭間隔であることと、アンダーフィル部内にはバンプが多数配置されていることから、アンダーフィル部に的確にアンダーフィル材を充填することが難しいという問題があった。
【0003】
そこで、アンダーフィル部に確実にアンダーフィル材を充填する方法として、本出願人は先にトランスファモールド装置を利用してアンダーフィルする方法について提案した(特開平11−274197号公報)。このトランスファモールド装置を利用してアンダーフィルする方法では、トランスファモールド装置の金型面をリリースフィルムによって被覆し、リリースフィルムを介して被加工品をクランプすると共に、ポット内で溶融した樹脂をプランジャで押し出してアンダーフィル部にアンダーフィル材を充填する。
【0004】
トランスファモールド装置を利用してアンダーフィルする方法によれば、プランジャによってアンダーフィル部に樹脂圧を加えてアンダーフィル材を充填することにより、狭間隔でバンプが多数個配置されているアンダーフィル部に確実にアンダーフィル材を充填することができ、リリースフィルムを介して被加工品をクランプすることにより、被加工品の不要な個所にアンダーフィル材を付着させることなくアンダーフィルすることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、半導体チップをアンダーフィルして形成した半導体装置では、半導体チップの側面と上面が露出しているため、製造工程あるいは実装工程中に半導体チップの縁部付近にチッピング等の損傷が発生するという問題がある。また、半導体チップと基板との熱膨張係数の相違による熱応力が半導体チップに繰り返して作用することにより、半導体チップのエッジ部に形成された傷から割れが入って、場合によっては半導体チップの破壊を招くことがある。
【0006】
このため、高分子材料を使用して半導体チップの傷を埋めて応力集中を回避したり、作業工程中で半導体チップに傷をつけないようにしたりしている。
本発明はこのようにフリップチップ接続による搭載方法の場合に、半導体チップの外面が露出することによる問題を解消すべくなされたものであり、その目的とするところは、フリップチップ接続によって搭載した半導体チップのアンダーフィル部に確実にアンダーフィル材を充填できるとともに、半導体チップの外面についても樹脂材によって被覆することにより半導体チップの保護が確実にでき、信頼性の高い半導体装置を提供することができる樹脂封止方法及び樹脂封止装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、基板の一方の面に半導体チップ又は半導体装置を搭載した被成形品を、前記一方の面をリリースフィルムにより被覆して樹脂封止金型によりクランプし、ポットから樹脂を圧送して前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を樹脂封止する樹脂封止方法であって、リリースフィルムを介して樹脂封止領域をエアシールすると共に、前記半導体チップ又は半導体装置とキャビティの底面とを離間して被成形品をクランプし、前記樹脂封止金型の前記被成形品の基板をクランプするクランプ面に設けたエアベント部を介してリリースフィルムをエア吸引して前記リリースフィルムを前記基板及び前記半導体チップ又は半導体装置の外面に密着させ、エア吸引しながらポットから樹脂を圧送して、前記半導体チップ又は半導体装置と基板との接合部と、隣接する半導体チップ又は半導体装置の中間部分に樹脂を充填し、前記エアベント部が樹脂によって塞がれた後、樹脂の注入圧力により前記リリースフィルムをキャビティ内に押し上げながらキャビティに樹脂を充填することにより前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を樹脂封止することを特徴とする。
【0008】
また、基板の一方の面に半導体チップ又は半導体装置を搭載した被成形品を、前記一方の面をリリースフィルムにより被覆して樹脂封止金型によりクランプし、ポットから樹脂を圧送して前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を樹脂封止する樹脂封止方法であって、リリースフィルムを介して樹脂封止領域をエアシールしてクランプすると共に、前記樹脂封止金型の前記被成形品の基板をクランプするクランプ面に設けたエアベント部を介してリリースフィルムをエア吸引して前記リリースフィルムを前記基板及び、前記半導体チップ又は半導体装置の外面に密着させ、前記樹脂封止金型に型開閉方向に可動に支持されると共に付勢手段により被成型品をクランプする方向に常時付勢して設けられたキャビティブロックにより前記被成形品の前記半導体チップ又は半導体装置の上面を押接すると共に、エア吸引しながら、ポットから樹脂を圧送して、前記半導体チップ又は半導体装置と基板との接合部と、隣接する半導体チップ又は半導体装置の中間部分に樹脂を充填し、前記エアベント部が樹脂によって塞がれた後、前記付勢手段による付勢力に抗して樹脂の注入圧力により前記キャビティブロックを押し上げ、キャビティに樹脂を充填することにより前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を覆って樹脂封止することを特徴とする。
【0009】
また、前記被成形品が基板上にマトリクス状に複数の半導体チップ又は半導体装置が搭載されたものであり、前記リリースフィルムをエア吸引する際に、前記リリースフィルムを基板及び、半導体チップ又は半導体装置の外面に密着させる向きに圧力を加える圧縮エアを前記キャビティに送入し、基板の一方の面側を前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を含めて一括して樹脂封止することを特徴とする。
【0010】
また、基板の一方の面に半導体チップ又は半導体装置を搭載した被成形品を、前記一方の面をリリースフィルムにより被覆して樹脂封止金型によりクランプし、ポットから樹脂を圧送して樹脂封止する樹脂封止装置であって、前記被成型品の一方の面を被覆するリリースフィルムを供給するリリースフィルムの供給機構を設け、前記樹脂封止金型に、前記被成形品を前記リリースフィルムを介してクランプした際に前記半導体チップ又は半導体装置の外面と離間するキャビティ底面を備えたキャビティブロックを設けると共に、前記被成型品の基板をクランプするクランプ面に、金型内部に形成される内部流路に連通するエアベント部を設け、前記内部流路に連通して、前記リリースフィルムと基板との間から前記エアベントを介してエアを吸引するエア吸引機構を設けたことを特徴とする。
【0011】
また、基板の一方の面に半導体チップ又は半導体装置を搭載した被成形品を、前記一方の面をリリースフィルムにより被覆して樹脂封止金型によりクランプし、ポットから樹脂を圧送して前記半導体チップ又は半導体装置を樹脂封止する樹脂封止装置であって、前記被成型品の一方の面を被覆するリリースフィルムを供給するリリースフィルムの供給機構を設け、前記樹脂封止金型に、型開閉方向に可動に支持されると共に付勢手段により被成型品をクランプする方向に常時付勢して設けられ、クランプ時に前記被成形品の前記半導体チップ又は半導体装置の上面をキャビティ底面が押接し、樹脂の注入圧力により前記付勢手段による付勢力に抗して前記半導体チップ又は半導体装置の上面からキャビティ底面が離間する位置にまで押し上げられるキャビティブロックを設けると共に、前記被成型品の基板をクランプするクランプ面に、金型内部に形成される内部流路に連通するエアベント部を設け、前記内部流路に連通して、前記リリースフィルムと基板との間から前記エアベントを介してエアを吸引するエア吸引機構を設けたことを特徴とする。
【0012】
また、前記樹脂封止金型に、前記リリースフィルムをエア吸引する際に、前記リリースフィルムを基板及び、半導体チップ又は半導体装置の外面に密着させる向きに圧力を加える圧縮エア機構を設けたことを特徴とする。
また、前記樹脂封止金型に、ポットから樹脂を圧送して前記半導体チップ又は半導体装置と基板との接合部に樹脂を充填する際に、樹脂の注入方向と平行となる半導体チップ又は半導体装置の側面を閉止し、前記接合部に樹脂が充填された後、閉止位置から樹脂封止部の外形位置まで移動するフィレットフォークを設けたことを特徴とする。
【0013】
また前記樹脂封止金型のクランプ面に、前記リリースフィルムを介して前記被成形品をクランプした際に、樹脂封止領域を密封するためのクランプ突起を設けたことを特徴とする。
また、前記キャビティブロックのキャビティ底面に、前記リリースフィルムのたるみを吸収するたるみ吸収部を設けたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面とともに詳細に説明する。図1及び2は、本発明に係る樹脂封止装置の全体構成を示す側面図及び正面図である。図1、2で、A部はプレス部であり、上型20を支持する固定プラテン10と下型22を支持する可動プラテン12、可動プラテン12を昇降駆動して型締めする型締機構、ポットからキャビティへ樹脂を充填するトランスファ機構等を備える。
【0015】
B部は上型20のパーティング面を被覆するリリースフィルム30の供給機構である。リリースフィルムの供給機構Bは、プレス部Aの前後に各々配置されたリリースフィルムの供給ローラ32とリリースフィルムの巻取りローラ34を備え、供給ローラ32からリリースフィルム30を繰り出し、巻取りローラ34によってリリースフィルム30を巻き取るようにして順次リリースフィルム30を供給できるように構成している。実施形態の樹脂封止装置は、リリースフィルム30の幅寸法を上型20のパーティング面が略全幅で被覆されるように設定している。
【0016】
リリースフィルム30は金型のパーティング面を被覆することによってパーティング面に封止用の樹脂が付着しないようにするためのものであり、金型の加熱温度に耐えられる耐熱性と、樹脂及び金型と剥離しやすい性質を有し、伸縮性及び柔軟性を有するフィルム材が好適に使用される。このような特性を有するフィルム材としては、たとえば、FEPフィルム、PETフィルム、フッ素含浸ガラスクロス、ポリ塩化ビニリデン、ETFEフィルム、PTFE、ポリプロピレン等がある。
【0017】
図1、2で、C部はクリーナー、D部はインローダ部、E部はアンローダ部、F部は製品の収納部である。
クリーナーCは、成形品を金型外へ搬出した後、プレス部A内に進入し金型面に付着して残留しているバリ等をクリーニングする。上型20の金型面はリリースフィルム30によって被覆されているから本実施形態の樹脂封止装置では、クリーナーCは下型22のみをクリーニングする。
インローダ部Dは、被成形品と樹脂タブレットを金型の被成形品の配置とポットの配置に合致する配置で支持し、プレス部Aに進入して金型とポットに各々被成形品と樹脂タブレットを供給する。
【0018】
アンローダ部Eは、金型によって被成形品をクランプし、ポット内で溶融した樹脂をプランジャで押し出して所定の樹脂封止を行った後、型開きし、プレス部Aに進入して成型品をプレス部Aの外部に取り出し、ディゲートする。ディゲート後の成形品は収納部Fまで移送され、収納部Fに順次収納される。
本実施形態の樹脂封止装置は、上述したように、リリースフィルム30を介して被成形品をクランプし、トランスファモールド方法によって所定の樹脂封止を行うことができるように構成したものである。本実施形態の樹脂封止装置において特徴とする構成は、半導体チップと基板との接合部をアンダーフィルし、かつ半導体チップの外表面を樹脂封止可能とした樹脂封止金型の構成にある。以下では、この樹脂封止金型の構成とこの樹脂封止金型を用いた樹脂封止方法について説明する。
【0019】
図3〜6は樹脂封止装置の第1の実施形態について樹脂封止金型の構成と、樹脂封止金型を用いて被成形品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
まず、図3により、樹脂封止金型の構成を示す。なお、本実施形態で樹脂封止の対象としている被成形品50は、基板52に半導体チップ54をフリップチップ接続によって搭載したもので、半導体チップ54はマトリクス状に基板52に配列されている。図7に被成形品50の平面図を示す。
本実施形態の樹脂封止装置はマルチプランジャー型の樹脂封止装置であり、下型22にはプランジャを内挿して配置した複数のポット40が一列状に所定間隔をあけて配置されている。ポット40を挟む両側には被成形品50をセットするセット凹部42が設けられ、ポット40の両側のセット凹部42に各々被成形品50をセットして樹脂封止するように形成されている。
【0020】
セット凹部42は被成形品50の基板52よりも若干広幅に形成し、被成形品50を下型22にセットする際に、被成形品50の基板52の内側縁をセット凹部42の内側縁に当接させることにより、被成形品50の基板52の外側縁とセット凹部42の外側縁との間に空隙25が形成されるようにする。この空隙25は、金型内の残留エアを排出する流路として作用する部位であり、下型22にはこの空隙25に連通する内部流路24を設ける。内部流路24は金型外のエア吸引機構に連通し、エア吸引可能となっている。
【0021】
上型20は、ポット40に対応して設置されるセンターブロック26と、被成形品50の配置位置に対応して設置されるキャビティブロック28と、被成形品50の外側縁側を支持するサイドブロック29を有する。
センターブロック26にはポット40に対向して金型カル部を形成するとともに、被成形品50に樹脂を送入するためのゲート部26aを形成する。ゲート部26aは半導体チップ54のアンダーフィル部に樹脂を充填しやすくするため、半導体チップ54のポット40に面する辺の中央部に設けるか、ポット40に面する一辺の全長にわたって設けるようにする。
【0022】
サイドブロック29はクランプ時に被成形品50の側縁部を押圧するが、キャビティ側から残留エアを排出するためのエアベント部29aを被成形品50の基板52をクランプするクランプ面に部分的に形成する。エアベント部29aはサイドブロック29のクランプ面をわずかに研削して樹脂を漏出させずにエアを排出できるように形成したものである。下型22に設けた空隙25はこのエアベント部29aに連通し、エアベント部29aを介して被成形品50側から残留エアを排出可能とする。
29bはリリースフィルム30を介して上型20と下型22とで被成形品50をクランプした際に、樹脂封止領域を密封するためのクランプ突起である。
【0023】
本実施形態でキャビティブロック28は被成形品50を上型20と下型22とでクランプした際に、基板52に搭載された半導体チップ54の上面とキャビティブロック28のキャビティ底面とが離間するように配置すると共に、キャビティブロック28とセンターブロック26との側面部分、及びキャビティブロック28とサイドブロック29との側面部分にエア流路28aを設け、上型20の内部流路20aとエア流路28aとを連通させている。内部流路20aは金型外の圧縮エア機構に連通し、キャビティ内に圧縮エアを送入することが可能となっている。
【0024】
本実施形態の樹脂封止装置を使用して被成形品50を樹脂封止する操作は以下のように行われる。
まず、上型20と下型22とを型開きした状態で、下型22のセット凹部42に被成形品50をセットする一方、上型20のパーティング面に新しくリリースフィルム30を送り出して、上型20のパーティング面をリリースフィルムによって被覆する。この場合、リリースフィルム30はエア吸着等によって上型20のパーティング面を被覆する必要はなく、上型20のパーティング面の全面を覆うように供給ローラ32と巻取りローラ34とで張るように支持すればよい。
【0025】
次に、下型22を上昇させて上型20と下型22とで被成形品50をクランプする。リリースフィルム30を介して被成形品50をクランプすることにより、図3に示すように、被成形品50の上面側がリリースフィルム30によって被覆された状態でクランプされる。
図3は、リリースフィルム30を介して被成形品50をクランプした後、圧縮エア機構によって上型20の内部流路20aに圧縮エアを送入すると共に、エア吸引機構により内部流路24を介して被成形品50側の残留エアを排出している状態を示す。樹脂封止領域を外側で囲むように上型20のクランプ突起29bと下型22とでリリースフィルム30がクランプされ、樹脂封止領域がエアシールされる。この状態でエア吸引機構によりエアを吸引することにより、基板52に搭載されている半導体チップ54の外面形状にならってリリースフィルム30が被成形品50を被覆し、半導体チップ54の外面に密着するようになる。
【0026】
上型20の内部流路20aからキャビティ内へ圧縮エアを送入しているのは、圧縮エアの作用によってりリリースフィルム30を半導体チップ54の外面に確実に密着させるようにするためである。したがって、下型22の内部流路24からエア吸引することで、リリースフィルム30が半導体チップ54の外面に確実に密着する場合は、圧縮エアを利用しなくてもよい。
【0027】
リリースフィルム30をエア吸引し、また、圧縮エアを作用させて被成形品50の半導体チップ54の外面にリリースフィルム30を密着させた状態で、ポット40内で溶融した樹脂60をプランジャによって押し出す。図3は、ポット40から樹脂60を押し出し開始した状態である。
ポット40から樹脂60を押し出すと、ポット40に近い側から遠い側へ向けて徐々に樹脂が充填されていく。
【0028】
図4は、ポット40から樹脂60を押し出して、ポット40に近い側から樹脂を充填している状態を示す。エア吸引機構によりリリースフィルム30がエア吸引されるとともに、圧縮エア機構によってリリースフィルム30が半導体チップ54の外面に密着するように被覆されているから、ポット40から押し出された樹脂60は、半導体チップ54のアンダーフィル部に進入し、図に示すように、まず、各半導体チップ54のアンダーフィル部を充填していく。エア吸引機構により内部流路24及びエアベント部29aを介してアンダーフィル部及びリリースフィルム30と被成形品50との被覆範囲からエアを吸引することにより、樹脂60は優先的に半導体チップ54のアンダーフィル部に充填されて移動する。
【0029】
そして、マトリクス状に配列された半導体チップ54のうち、基板52の外側縁側の半導体チップ54のアンダーフィル部を樹脂60が充填し、エアベント部29aまで樹脂60が達すると、樹脂60によってエアベント部29aが塞がれ、樹脂圧力が上昇しはじめ、プランジャからの押し出し圧力によってリリースフィルム30をキャビティ内に押し上げるようになる。
図5は、エアベント部29aが樹脂60によって塞がれ、リリースフィルム30が樹脂圧力に押し上げられるようにしてキャビティ内に樹脂60が充填されはじめた状態を示す。キャビティ内に樹脂60が充填開始される際には、上型20の内部流路20aからキャビティ内に圧縮エアを送入することを停止してキャビティ内に樹脂60が充填されやすくする。図5に示すように、樹脂60はポット40に近い側からリリースフィルム30を徐々に押し上げるようにしてキャビティ内に充填されていく。
【0030】
なお、キャビティに樹脂60を充填する場合、上型20の内部流路20aにエア吸引機構を接続し、エア流路28aを介してキャビティ内からエア吸引するようにしてもよい。
こうして、プランジャ62によりポット40からキャビティに向けて樹脂圧力を加えて樹脂60を押し出すことによって、キャビティ内を完全に樹脂60によって充填することができる。図6が、樹脂60によってキャビティが完全に充填された状態である。キャビティブロック28の内底面(天井面)の位置が半導体チップ54の上面から上方に離間した位置に設定されていることから、樹脂60が半導体チップ54の上面と隣接する半導体チップ54の中間部分に充填され、半導体チップ54の外面全体が樹脂60によって覆われた状態になる。
【0031】
キャビティに完全に樹脂60が充填され、樹脂60が硬化した後、上型20と下型22とを型開きし、リリースフィルム30から成型品を離して金型内から成形品を取り出し、ディゲートして収納部へ収納する。
本実施形態の被成形品50は基板52にマトリクス状に半導体チップ54を配置したものであり、成型後、ダイシング加工により半導体チップ54の配置位置に合わせて樹脂60及び基板52を切断することによって個片の半導体装置を得ることができる。得られた半導体装置は、基板52に半導体チップ54がフリップチップ接続によって搭載されると共に、樹脂60によって半導体チップ54の外面全体が封止され、保護されていることによって、半導体チップ54が損傷したりすることを防止し、半導体チップ54に作用する熱応力等を緩和して、より信頼性の高い半導体装置として提供することが可能となる。
【0032】
とくに、本実施形態の樹脂封止装置及び樹脂封止方法によれば、トランスファモールド方法によることから、フリップチップ接続によって基板52に搭載された半導体チップ54のアンダーフィル部に確実に樹脂60を充填することができ、半導体チップ54と基板52との接続部を樹脂60によって確実に封止することが可能となる。本実施形態の方法によれば、バンプが小型になることによって半導体チップ54と基板52との間隔がきわめて狭くなった場合でも確実にアンダーフィルすることができ、バンプが高密度に配置されて通常のポッティング方法ではアンダーフィルできないような製品の場合にも確実にアンダーフィルすることが可能となる。
また、本実施形態の樹脂封止装置及び樹脂封止方法によれば、半導体チップ54のアンダーフィル部に樹脂を充填する操作に引き続いた一連の操作として半導体チップ54の外面を樹脂封止することから、きわめて確実で、かつ効率的な樹脂封止を行うことが可能になるという利点がある。
【0033】
図8〜11は樹脂封止装置の第2の実施形態について樹脂封止金型の構成と、樹脂封止金型を用いて被成形品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
本実施形態の樹脂封止金型において特徴的な構成は、キャビティブロック28を型開閉方向に可動に設けるとともに、付勢手段43によって常時型締め方向に付勢して設けた点である。その他上型20及び下型22についての構成は、上述した第1の実施形態の樹脂封止金型の構成と基本的に変わらない。
【0034】
図8に示すように、キャビティブロック28は上型20の内部に設けたキャビティブロック収納穴44に型開閉方向に摺動可能に設置する。キャビティブロック収納穴44の内壁面にはストッパ段差46が設けられ、キャビティブロック28の上部にこのストッパ段差46と係合するフランジ部48が設けられている。キャビティブロック28はスプリング等の付勢手段43により、下型22側に突出する向きに付勢され、常時は、ストッパ段差46にフランジ部48が当接してキャビティブロック28は突出位置にある。
【0035】
図8は、下型22に被成形品50をセットし、リリースフィルム30を介して被成形品50をクランプし、ポット40から樹脂60を充填開始した状態である。図示するように、キャビティブロック28はその突出位置が、被成形品50をクランプした際にリリースフィルム30を介して被成形品50の半導体チップ54の上面をキャビティ底面が押接する位置となるように設定されている。
樹脂60を押し出し開始する際に、エア吸引機構を介して下型22の内部流路24及びエアベント部29aを介して被成形品50側からエアを吸引し、また上型20の内部流路20a、エア流路28aを介してキャビティ内に圧縮エアを送入することにより、半導体チップ54の外面にリリースフィルム30を密着させるようにすることは上記実施形態と同様である。
【0036】
図9は、ポット40から徐々に樹脂60を押し出して、半導体チップ54のアンダーフィル部を樹脂充填している状態である。ポット40側の半導体チップ54から順次、基板52の外側縁側の半導体チップ54に向けて樹脂が注入されてアンダーフィルされる。そして、エアベント部29aまで樹脂60が達し、エアベント部29aが樹脂60によって塞がれると、キャビティ内の樹脂圧力が高まり、リリースフィルム30を押し上げるようにして樹脂60が充填されはじめる。
図10は、半導体チップ54のアンダーフィル部が樹脂60によって充填され、隣接する半導体チップ54の中間部分が樹脂60によって充填されている状態を示す。本実施形態の場合は、付勢手段43によってキャビティブロック28が下方に押圧されているから、キャビティブロック28が押し下げられた状態で半導体チップ54の周囲に樹脂60が充填される。
【0037】
図11は、隣接する半導体チップ54の中間部分に完全に樹脂60が充填された後、さらに樹脂の注入圧力により、付勢手段43の付勢力に抗してキャビティブロック28が押し上げられ、半導体チップ54の上面を覆うように樹脂封止した状態である。キャビティブロック28は樹脂の注入圧力によってキャビティブロック収納穴44の内底面(天井面)に背面が当接する位置まで押し上げられて停止し、規定のキャビティ容積が確保されて樹脂封止される。
【0038】
この状態で樹脂60を硬化させ、硬化後に型開きして成形品を取り出しする。得られた成形品は図6に示すと同様に、基板52にマトリクス状に半導体チップ54が搭載され、半導体チップ54と基板52との接続部が樹脂60によってアンダーフィルされると共に、半導体チップ54の外面全体が樹脂60によって封止されたものとなる。成形品を個片にダイシングすることにより個別の半導体装置が得られる。なお、本実施形態では半導体チップ54の側面と上面とを樹脂60によって被覆したが、半導体チップ54の上面を露出させ、半導体チップ54の側面を封止するように樹脂封止することももちろん可能である。
【0039】
上記実施形態で図10から図11へ移行する際には、キャビティブロック28が樹脂の注入圧力によって押し上げられ、半導体チップ54の上面に樹脂60が入り込んで最終的に樹脂封止されるが、キャビティブロック28が樹脂圧力によって移動して樹脂封止される作用を図12〜15に示す例により説明する。
図12〜15は基板52に単一の半導体チップ54を搭載した被成形品50を樹脂封止する例である。図12は、リリースフィルム30を介して上型20と下型22とで被成形品50をクランプした状態である。被成形品50の半導体チップ54の上面には付勢手段43によって下方に押し下げられたキャビティブロック28のキャビティ底面が弾性的に押接する。
【0040】
本実施形態の樹脂封止装置では、半導体チップ54の下面をアンダーフィルする際に、アンダーフィル部に確実に樹脂が充填されるように、半導体チップ54の側面を閉止するフィレットフォーク70を設けている。図14はこのフィレットフォーク70の作用を示す説明図であり、アンダーフィル時にフィレットフォーク70が半導体チップ54の側面を閉止し、アンダーフィル後にはフィレットフォーク70を上昇させて半導体チップ54の側面まで樹脂封止している様子を示す。図は半導体チップ54に樹脂を注入する端面側から見た状態で、フィレットフォーク70は樹脂を注入する半導体チップ54の側面を開口させ、樹脂の注入方向と平行な両側面部分を閉止するように設置される。
【0041】
図16にフィレットフォーク70を配置した上型20の平面図を示す。図は上型20の片側を示したものである。80が金型カルであり、被成形品50の半導体チップ54の配置位置に合わせて列状にフィレットフォーク70が配置され、フィレットフォーク70の中間位置にキャビティブロック28が配置されている。フィレットフォーク70に挟まれた中間位置にゲート部26aが配置され、各々のゲート部26aから樹脂が圧入される。
エア流路28a、エアベント部29a、クランプ突起29b等の配置は他の実施形態の金型においても図16に示す配置と同様である。
【0042】
同図で中心線の左半部はアンダーフィル状態、右半部はアンダーフィル後に半導体チップ54の外面を樹脂封止している状態を示す。図のように、半導体チップ54にアンダーフィルする際に、樹脂の注入方向と平行となる半導体チップ54の側面をフィレットフォーク70によって閉止しておくことにより、半導体チップ54の前端(注入側の辺)から後端(樹脂が押し出される側の辺)へ樹脂を注入する際に側方に樹脂が漏出せず、確実にアンダーフィルできるようにすることができる。72はフィレットフォーク70を上下動させるエアシリンダ等の駆動部である。なお、フィレットフォーク70の駆動機構として電動モータを使用することもできる。
【0043】
図12は、リリースフィルム30をエア吸引し、かつリリースフィルム30に圧縮エアを作用させて半導体チップ54をアンダーフィル開始した状態である。図13は、中心線の左半部に半導体チップ54をアンダーフィルし、半導体チップ54の側面部まで樹脂60を充填した状態、中心線の右半部に樹脂圧力によりキャビティブロック28を押し上げて半導体チップ54の外面全体を樹脂封止した状態を示す。
【0044】
図15は、キャビティブロック28を押し上げて樹脂封止する際の作用を説明的に示す。図の中心線(S−S線)の左半部は、キャビティブロック28を押し上げはじめた状態、中心線の右半部はキャビティブロック28が上位置に押し上げられた状態で樹脂60が完全に充填される直前の状態である。
半導体チップ54の側面に樹脂60が充填され、エアベント部29aが樹脂60によって塞がれて樹脂圧力が高まると、付勢手段43の押し下げ圧力に抗してキャビティブロック28が押し上げはじめられる。
キャビティブロック28が押し上げられる作用は、半導体チップ54の側面部での樹脂60の押し上げ力によるから、押し上げ開始時には、図15に示すようにキャビティブロック28のキャビティ底面の中央付近でリリースフィルム30との間に空隙Pが生じる。樹脂60の充填側では、半導体チップ54の側面から樹脂60が徐々に盛り上がるように充填されていき、半導体チップ54の上面の中央部側(Q部分)へ樹脂が入り込みながら、キャビティブロック28が押し上げられて樹脂が充填されていく。
【0045】
こうして、樹脂が充填されていくことにより、キャビティ内では、キャビティブロック28のキャビティ底面に形成されている空隙P(凹み部分)に対応する部位に、徐々に樹脂60が入り込んでいき、キャビティブロック28が上位置に当接し、最終的にこの凹み部分に対応する部位に樹脂60が充填されて完全に樹脂充填が完了する。
図15の中心線の右半部の状態で、最終的に凹み部分に対応する部位に樹脂60を充填する際には、キャビティブロック28とリリースフィルム30とに挟まれた凹み部分のエアを排出する必要があるが、キャビティブロック28のキャビティ底面を梨地面とすればエアの排出は容易で、樹脂60は制約を受けることなく容易に空隙Pに対応する部位を充填することができる。樹脂60を充填するキャビティ内については、あらかじめエア吸引機構によってエア抜きをしているから、半導体チップ54の上方で最後に樹脂60が充填される際もボイドを生じさせることなく高品質の樹脂封止ができる。図15でeは最終的に半導体チップ54の上面を被覆する樹脂厚を示す。この樹脂厚はキャビティブロック28のキャビティ底面の移動位置の設計によって適宜設定することができる。
【0046】
図17は、上述した各実施形態において説明したように、半導体チップ54をアンダーフィルし、隣接する半導体チップ54の中間部分に樹脂60を充填した後、リリースフィルム30を押し上げるようにして半導体チップ54の外面に樹脂60を充填する際に、リリースフィルム30が伸びてしまってしわが生じるような場合に対処する方法を示すものである。すなわち、74はキャビティブロック28のキャビティ底面にリリースフィルム30のたるみを吸収するためのたるみ吸収溝を設けた例、76はキャビティブロック28のキャビティ底面に突起を設け、リリースフィルム30のたるみ分を突起部分で吸収するように設けた例である。たるみ吸収溝74及び突起76とも、製品の最終形状に影響を与えないように成形品をダイシングする際に除去する部位に合わせて形成してある。
【0047】
図18、17は、基板52にマトリクス状に搭載された半導体チップ54を一括樹脂封止するのではなく、個別に樹脂封止する形式の樹脂封止装置の例である。この場合は、キャビティブロック28のキャビティ底面に各半導体チップ54の搭載位置に合わせてキャビティ凹部78を形成し、上型20と下型22とで被成形品50をクランプした際に、各半導体チップ54ごとにキャビティが形成され、個別に樹脂封止される。なお、各キャビティ凹部78を形成する仕切り壁には、隣接するキャビティを連通するための連通溝78aを形成して、ポット40から押し出された樹脂60が順次各キャビティに充填されるようにする。
【0048】
図19で、T−T線の左半部は、被成形品50をリリースフィルム30により被覆してエア吸引し、リリースフィルム30を半導体チップ54の外面に密着させ、半導体チップ54にアンダーフィルしている状態、T−T線の右半部は、樹脂圧力によりリリースフィルム30が押し上げられ、キャビティの形状にならって樹脂封止している状態である。28aは圧縮エアを送入するためのエア流路である。
本実施形態の樹脂封止装置によれば、基板52上の半導体チップ54が個別に樹脂封止されると共に、半導体チップ54がアンダーフィルされ、半導体チップ54の外面全体が樹脂60によって封止される。
【0049】
上記各実施形態の被成形品50は基板52に半導体チップ54をフリップチップ接続によって搭載したものであるが、基板52に搭載する製品としては、半導体チップ54をフリップチップ接続によって搭載したものに限らずSOJ、PLCC、SOP、QFP等の半導体装置、チップ抵抗、チップコンデンサ等の電子部品等であってもよい。また、被成形品50は、単一の種類のものであってもよいし、異種製品を複合させたモジュール形式のものであってもよい。異種製品を搭載した被成形品50を樹脂封止する際は、製品によって高さ寸法が異なることから、キャビティ内での高さ方向の隙間間隔が異なり、樹脂の流れが変わってしまう場合がある。このような場合には、個々の電子部品に応じてキャビティの高さ寸法を変えて樹脂の流れ性が一定になるようにするとよい。また、製品によって被覆する樹脂厚を変えるようにすることもできる。
【0050】
図20〜22は、基板52に半導体チップ54と半導体装置54a、54bを搭載したものを被成形品50とした例である。図20は上型20と下型22とで被成形品50をクランプし、エア吸引機構によって下型22の内部流路24からエアを吸引し、樹脂60を押し出し開始した状態である。図21は、ポット40から押し出された樹脂60が半導体チップ54と半導体装置54a、54bの中間部分に充填開始された状態である。リリースフィルム30には圧縮エア機構により背面側から圧縮エアが作用している。図22は、キャビティ内の樹脂圧力が高まり、リリースフィルム30を押し上げて半導体チップ54及び半導体装置54a、54bの外面に樹脂60を充填している状態である。
【0051】
図20〜22に示すように、半導体チップ54と半導体装置54a、54bが混在している場合でも、本発明に係る樹脂封止装置及び樹脂封止方法によれば、半導体チップ54のアンダーフィル部に樹脂を確実に充填して樹脂封止することができ、半導体装置54a、54bについても基板50と半導体装置54a、54bの樹脂部との隙間部分に確実に樹脂が充填され、基板50との接合部を確実に樹脂によって被覆して樹脂封止することができる。
【0052】
上述したように、基板に複合的に製品を搭載したモジュール製品の場合には、樹脂封止した状態で製品となるもので、樹脂封止後にダイシングして個片に分割するものではない。前述した各実施形態においても、被加工品50は樹脂封止後に基板をダイシングして個片に分離するものに限らず、基板ごと樹脂封止して製品とする場合にももちろん適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明に係る樹脂封止方法及び樹脂封止装置によれば、上述したように、樹脂封止金型を用いて被成形品をクランプすると共に、リリースフィルムにより被成形品の半導体チップを搭載した面を被覆し、リリースフィルムと被成形品との被覆部分をエア吸引した状態で、ポットから樹脂を圧送してキャビティに樹脂を充填することにより、半導体チップのアンダーフィル部にも確実に樹脂を充填することができ、また、同一の樹脂充填工程で半導体チップの外面を被覆するように樹脂封止することができる。これにより、半導体チップのアンダーフィルと半導体チップの外面の樹脂封止が効率的に行えて、半導体チップの保護が確実になされる信頼性の高い半導体装置を提供することができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹脂封止装置の全体構成を示す側面図である。
【図2】本発明に係る樹脂封止装置の全体構成を示す正面図である。
【図3】樹脂封止装置を用いて被成形品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図4】樹脂封止装置を用いて被成形品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図5】樹脂封止装置を用いて被成形品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図6】キャビティに樹脂を充填した状態の断面図である。
【図7】被成型品の例を示す平面図である。
【図8】キャビティブロックを可動に設けた樹脂封止装置を用いて被成型品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図9】キャビティブロックを可動に設けた樹脂封止装置を用いて被成型品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図10】キャビティブロックを可動に設けた樹脂封止装置を用いて被成型品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図11】キャビティに樹脂を充填した状態の断面図である。
【図12】基板に単一の半導体チップを搭載した被成型品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図13】基板に単一の半導体チップを搭載した被成型品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図14】基板に単一の半導体チップを搭載した被成型品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図15】基板に単一の半導体チップを搭載した被成型品を樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図16】フィレットフォークを配置した上型の平面図である。
【図17】リリースフィルムのたるみを吸収する構成を設けた樹脂封止金型の構成を示す断面図である。
【図18】半導体チップを個別に樹脂封止可能に形成した樹脂封止金型の構成を示す断面図である。
【図19】半導体チップを個別に樹脂封止可能に形成した樹脂封止金型を用いて樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図20】基板に異種製品を搭載して樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図21】基板に異種製品を搭載して樹脂封止する方法を示す断面図である。
【図22】基板に異種製品を搭載して樹脂封止する方法を示す断面図である。
【符号の説明】
10 固定プラテン
12 可動プラテン
20 上型
20a 内部流路
22 下型
24 内部流路
26 センターブロック
26a ゲート部
28 キャビティブロック
28a エア流路
29 サイドブロック
29a エアベント部
29b クランプ突起
30 リリースフィルム
32 供給ローラ
34 巻取りローラ
40 ポット
42 セット凹部
43 付勢手段
46 ストッパ段差
48 フランジ部
50 被成形品
52 基板
54 半導体チップ
60 樹脂
62 プランジャ
70 フィレットフォーク
78 キャビティ凹部

Claims (9)

  1. 基板の一方の面に半導体チップ又は半導体装置を搭載した被成形品を、前記一方の面をリリースフィルムにより被覆して樹脂封止金型によりクランプし、ポットから樹脂を圧送して前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を樹脂封止する樹脂封止方法であって、
    リリースフィルムを介して樹脂封止領域をエアシールすると共に、前記半導体チップ又は半導体装置とキャビティの底面とを離間して被成形品をクランプし、前記樹脂封止金型の前記被成形品の基板をクランプするクランプ面に設けたエアベント部を介してリリースフィルムをエア吸引して前記リリースフィルムを前記基板及び前記半導体チップ又は半導体装置の外面に密着させ、
    エア吸引しながらポットから樹脂を圧送して、前記半導体チップ又は半導体装置と基板との接合部と、隣接する半導体チップ又は半導体装置の中間部分に樹脂を充填し、
    前記エアベント部が樹脂によって塞がれた後、樹脂の注入圧力により前記リリースフィルムをキャビティ内に押し上げながらキャビティに樹脂を充填することにより前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を樹脂封止することを特徴とする樹脂封止方法。
  2. 基板の一方の面に半導体チップ又は半導体装置を搭載した被成形品を、前記一方の面をリリースフィルムにより被覆して樹脂封止金型によりクランプし、ポットから樹脂を圧送して前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を樹脂封止する樹脂封止方法であって、
    リリースフィルムを介して樹脂封止領域をエアシールしてクランプすると共に、前記樹脂封止金型の前記被成形品の基板をクランプするクランプ面に設けたエアベント部を介してリリースフィルムをエア吸引して前記リリースフィルムを前記基板及び、前記半導体チップ又は半導体装置の外面に密着させ、
    前記樹脂封止金型に型開閉方向に可動に支持されると共に付勢手段により被成型品をクランプする方向に常時付勢して設けられたキャビティブロックにより前記被成形品の前記半導体チップ又は半導体装置の上面を押接すると共に、エア吸引しながら、ポットから樹脂を圧送して、前記半導体チップ又は半導体装置と基 板との接合部と、隣接する半導体チップ又は半導体装置の中間部分に樹脂を充填し、
    前記エアベント部が樹脂によって塞がれた後、前記付勢手段による付勢力に抗して樹脂の注入圧力により前記キャビティブロックを押し上げ、キャビティに樹脂を充填することにより前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を覆って樹脂封止することを特徴とする樹脂封止方法。
  3. 前記被成形品が基板上にマトリクス状に複数の半導体チップ又は半導体装置が搭載されたものであり、
    前記リリースフィルムをエア吸引する際に、前記リリースフィルムを基板及び、半導体チップ又は半導体装置の外面に密着させる向きに圧力を加える圧縮エアを前記キャビティに送入し、
    基板の一方の面側を前記半導体チップ又は半導体装置の外面全体を含めて一括して樹脂封止することを特徴とする請求項1または2記載の樹脂封止方法。
  4. 基板の一方の面に半導体チップ又は半導体装置を搭載した被成形品を、前記一方の面をリリースフィルムにより被覆して樹脂封止金型によりクランプし、ポットから樹脂を圧送して樹脂封止する樹脂封止装置であって、
    前記被成型品の一方の面を被覆するリリースフィルムを供給するリリースフィルムの供給機構を設け、
    前記樹脂封止金型に、前記被成形品を前記リリースフィルムを介してクランプした際に前記半導体チップ又は半導体装置の外面と離間するキャビティ底面を備えたキャビティブロックを設けると共に、前記被成型品の基板をクランプするクランプ面に、金型内部に形成される内部流路に連通するエアベント部を設け、
    前記内部流路に連通して、前記リリースフィルムと基板との間から前記エアベントを介してエアを吸引するエア吸引機構を設けたことを特徴とする樹脂封止装置
  5. 基板の一方の面に半導体チップ又は半導体装置を搭載した被成形品を、前記一方の面をリリースフィルムにより被覆して樹脂封止金型によりクランプし、ポットから樹脂を圧送して前記半導体チップ又は半導体装置を樹脂封止する樹脂封止装置であって、
    前記被成型品の一方の面を被覆するリリースフィルムを供給するリリースフィルムの供給機構を設け、
    前記樹脂封止金型に、型開閉方向に可動に支持されると共に付勢手段により被成型品をクランプする方向に常時付勢して設けられ、クランプ時に前記被成形品の前記半導体チップ又は半導体装置の上面をキャビティ底面が押接し、樹脂の注入圧力により前記付勢手段による付勢力に抗して前記半導体チップ又は半導体装置の上面からキャビティ底面が離間する位置にまで押し上げられるキャビティブロックを設けると共に、前記被成型品の基板をクランプするクランプ面に、金型内部に形成される内部流路に連通するエアベント部を設け、
    前記内部流路に連通して、前記リリースフィルムと基板との間から前記エアベントを介してエアを吸引するエア吸引機構を設けたことを特徴とする樹脂封止装置
  6. 前記樹脂封止金型に、前記リリースフィルムをエア吸引する際に、前記リリースフィルムを基板及び、半導体チップ又は半導体装置の外面に密着させる向きに圧力を加える圧縮エア機構を設けたことを特徴とする請求項4または5記載の樹脂封止装置。
  7. 前記樹脂封止金型に、ポットから樹脂を圧送して前記半導体チップ又は半導体装置と基板との接合部に樹脂を充填する際に、樹脂の注入方向と平行となる半導体チップ又は半導体装置の側面を閉止し、前記接合部に樹脂が充填された後、閉止位置から樹脂封止部の外形位置まで移動するフィレットフォークを設けたことを特徴とする請求項4から6のいずれか一項記載の樹脂封止装置。
  8. 前記樹脂封止金型のクランプ面に、前記リリースフィルムを介して前記被成形品をクランプした際に、樹脂封止領域を密封するためのクランプ突起を設けたことを特徴とする請求項4から7のいずれか一項記載の樹脂封止装置。
  9. 前記キャビティブロックのキャビティ底面に、前記リリースフィルムのたるみを吸収するたるみ吸収部を設けたことを特徴とする請求項4または5記載の樹脂封止装置。
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