JP3560903B2 - 複合型画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1台で少なくともファクシミリ用とコピー用とに兼用することが可能で、画像データ保存用のメモリも少なくとも一部分を共用する複合型画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ファクシミリ装置では、原稿を読取った画像をデジタル化してメモリに記憶したり画像処理を行ってから送信し、また受信した画像についてもデジタルの画像データとしてメモリに記憶したり各種処理を行ってから出力するようになってきている。また、複写機も、原稿を読取った画像はデジタル画像データに変換し、種々の画像処理を施してから出力するデジタル複写機が広く用いられるようになってきている。デジタル化されたファクシミリ装置と複写機とは、画像読み取り部や画像出力部などに共通する構成要素が存在するので、1台で少なくともファクシミリ装置と複写機として兼用可能なデジタル複合機と称される複合型画像形成装置が開発されている。
【0003】
ファクシミリ装置や複写機をデジタル化するのは、デジタル化した画像データはメモリに記憶することが容易であり、かつ種々の画像処理を施すことが可能となるからである。デジタル化されたファクシミリ装置では、送信すべき画像データをメモリに一旦読込めば、複数の相手先に対して新たに画像データを読込まないでも、いわゆる同報通信を容易に行うことが可能となる。また、受信した画像データを出力しないでメモリに記憶する代行受信も可能となる。デジタル複写機では、メモリを使用することによって、1回の原稿読取りで複数枚の出力を可能としたり、画質向上のための画像処理なども可能になる。
【0004】
従来からのファクシミリ装置と複写機との両機能を備えるデジタル複合機では、メモリはファクシミリ用とコピー用とにそれぞれ個別に設けられる。ファクシミリモードでは、メモリ受信用のメモリが満杯になると、受信がビジー状態になるか、メモリされた受信データにさらに上書きを行い、まだ印字していないデータが消去されてしまったりするおそれがある。このような現象は、特に夜間などで、印字用給紙カセットまたはロール紙給紙等のファクシミリ受信用の記録用紙がなくなった状態、もしくはトナーやインクなどがなくなったりするサプライ品の補充や交換の必要時に多発している。特に受信がビジー状態になっている場合には、メモリ内のデータの使用量に拘わらず、新たなデータをメモリ内に記憶することができない問題が発生している。
【0005】
また、コピーモード使用時においては、一旦原稿を読込ませて多数部の印刷を行ったり、コピー処理時の原稿の読取りを高速化するメモリコピー動作が用いられるけれども、原稿読取り用に使用するメモリの記憶領域が満杯になると、次の原稿の読取りがストップし、原稿読取り速度の向上を図ることができなくなってしまう。
【0006】
これらの不具合を解決するために、本件出願人は、先に特願平11−201099や特願平11−260564などの提案を行っている。特願平11−201099では、デジタル複合機におけるファクシミリ機能と複写プリンタ機能とでメモリを複合メモリとして共用する。特願平11−260564では、デジタル複合機において各メモリを複合メモリとして使用可能とし、ファクシミリ受信の際にファクシミリ用のメモリが一杯である場合には、ファクシミリ受信データを他のメモリに移動させることによって、ファクシミリ用のメモリ容量を実質的に増大するようにしている。
【0007】
また、他の従来技術としては、特開平10−74163号公報を挙げることができる。この公報では、複数のアプリケーションに対してシステムコントローラを用いることで、前述の特願平11−201099と同様に、メモリユニットとメモリコントローラとを複数のアプリケーション間で共有資源として並行して同時に使用可能なように調整する。またメモリユニットで、アプリケーションからの画像データの入力中にメモリオーバーが発生した場合には、画像データの入力が不可であることを該当するアプリケーションに通達し、アプリケーション側で該当する画像データのリカバリー処理が行えるようにしている。
【0008】
以上説明したように、従来からのデジタル複合機では、メモリコストの削減や、サプライ品の残量不足によるファクシミリ受信不良を抑制するように、メモリの使用に工夫が行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特願平11−201099および特願平11−260564で提案している技術では、複合メモリがファクシミリ受信画像データによって占有されていたり、メモリに予め送信データを記憶しておき、指定時間でのファクシミリ送信を行う等のメモリを利用するファクシミリ動作によって複合メモリが占有されていたり、ファクシミリ動作について何らかの支障が生じてビジー状態となっている場合には、メモリコピー動作が行えなくなってしまうという問題がある。同様に、特開平10−74163号公報に開示されている先行技術でも、メモリユニットがメモリオーバー状態もしくはファクシミリ受信がビジー状態である場合にメモリコピー動作を行おうとすると、画像データの入力が不可能であるために、メモリ入力動作が行われず、動作自体が禁止されてしまうという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、ファクシミリ動作によってメモリが占有されていたりファクシミリ動作においてビジー状態であるなどで、メモリの使用が不可となっている状態でも、コピー動作を行うことができる複合型画像形成装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ファクシミリ動作とともに、少なくともコピー動作が可能で、両動作間で画像データを記憶するメモリの少なくとも一部分を共用する複合型画像形成装置において、
コピー動作の設定操作のために設けられる操作部と、
操作部にコピー動作を行うことが設定操作されるとき、ファクシミリ動作によってメモリが予め定める共用不可の状態であるか否かを判断し、メモリが共用不可の状態であると判断されるときには、メモリを使用しないダイレクトコピー動作を行うように制御する制御部とを含むことを特徴とする複合型画像形成装置である。
【0012】
本発明に従えば、複合型画像形成装置は、ファクシミリ動作とともに少なくともコピー動作が可能であり、両動作間で画像データを記憶するメモリの少なくとも一部分を共用する。複合型画像形成装置は、操作部と制御部とを含む。操作部は、コピー動作の設定操作のために設けられる。制御部は、操作部にコピー動作を行うことが設定操作されるとき、ファクシミリ動作によってメモリが予め定める共用不可の状態であるか否かを判断し、メモリが共用不可の状態であると判断されるときには、メモリを使用しないダイレクトコピー動作を行うように制御する。したがって、メモリが共用不可の状態であってもメモリを使用しないダイレクトコピー動作を行い、メモリはファクシミリ動作に優先して使用させながら、ユーザにはコピー機能の利用を可能にすることができる。
【0013】
また本発明で前記ファクシミリ動作および前記コピー動作で、画像を読取るために使用する画像読み取り部と、
ファクシミリ動作およびコピー動作で、出力画像を形成するために使用する画像形成部と、
画像読み取り部から出力される画像データを、画像形成部または前記メモリに選択的に与えるように切換える画像切換部とをさらに含み、
前記制御部は、前記操作部にメモリコピー動作が設定操作される場合に、ファクシミリ動作によってメモリが前記共用不可の状態にあるときには、画像切換部を制御して、画像読み取り部から出力される画像データを画像形成部に与えるように切換え、メモリを使用しない前記ダイレクトコピー動作を行うように制御することを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、複合型画像形成装置には、画像読み取り部と画像形成部と画像切換部とをさらに含む。画像読み取り部は、ファクシミリ動作およびコピー動作で、画像を読取るために使用する。画像形成部は、ファクシミリ動作およびコピー動作で、出力画像を形成するために使用する。画像切換部は、画像読み取り部から出力される画像データを、画像形成部またはメモリに選択的に与えるように切換える。制御部は、操作部にメモリコピー動作が設定操作される場合に、ファクシミリ動作によってメモリが共用不可の状態にあるときには、画像切換部を制御して、画像読み取り部から出力される画像データを画像形成部に与えるように切換え、メモリを使用しないダイレクトコピー動作を行うように制御する。操作部に一旦原稿を読込ませて多数部の印刷等を行うメモリコピー動作が設定されている場合は、メモリ内にコピーデータを全て取込むと、ファクシミリ通信で画像データを受信する必要が生じるときに、受信した画像データをメモリに記憶することができなくなるおそれが生じる。そこでこのような場合には、メモリコピー動作を行わずに、画像切換部によって画像読み取り部から出力される画像データを画像形成部に与えるように制御し、コピー動作の最初の読込みからメモリを使用しないダイレクトコピー動作に切換えて、メモリの共用が不可の状態でもコピー動作を可能にすることができる。
【0015】
また本発明で前記予め定める共用不可の状態は、前記メモリが前記ファクシミリ動作によって占有されている状態であることを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、メモリがファクシミリ動作によって占有され、コピー動作に共用することができない状態であっても、メモリを使用しないダイレクトコピー動作でコピー動作を行わせることができる。
【0017】
また本発明で前記予め定める共用不可の状態は、前記メモリに前記ファクシミリ動作で処理すべき画像データが残存し、かつ該画像データの処理に支障が生じているビジー状態であることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、ファクシミリ動作で処理すべき画像データがメモリに残存し、かつ画像データの処理に支障が生じているビジー状態でメモリの共用不可の状態となっていても、メモリを使用しないダイレクトコピー動作でコピー動作を実行させることができる。
【0019】
また本発明で前記制御部は、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在する給紙トレイがないことによって前記ビジー状態となっている場合に、前記コピー動作要求に対して適合する用紙が存在する給紙トレイがあれば、該給紙トレイの用紙を用いて該コピー動作を行うように制御することを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在する給紙トレイがないことによってビジー状態となっている場合でも、コピー動作要求に対しては適合する用紙が存在する給紙トレイがあれば、その給紙トレイの用紙を用いてコピー動作を行うので、ファクシミリ動作のビジー状態に拘わらずにコピー動作を行うことができる。
【0021】
また本発明は、画像データを出力する用紙を供給するトレイを切換えるトレイ切換部をさらに含み、
前記制御部は、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在する給紙トレイがないことによって前記ビジー状態となっている場合に、前記コピー動作要求に対して適合する用紙が存在する給紙トレイがあれば、該給紙トレイの用紙を用いて該コピー動作を行うように、トレイ切換部でトレイを切換えさせることを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、トレイ切換部で画像データを出力する用紙を供給するトレイを切換えることができ、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在する給紙トレイがないことによってビジー状態となっている場合でも、コピー動作要求に対しては適合する用紙が存在する給紙トレイがあれば、トレイ切換部を制御してトレイを切換えることによって、ファクシミリ動作がビジー状態であるにも拘わらずコピー動作を行わせることができる。
【0023】
また本発明で画像データを出力する用紙を手差しで供給するための手差しトレイをさらに含み、
前記制御部は、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在する給紙トレイがないことによって前記ビジー状態となっている場合に、前記コピー動作要求に対して適合する用紙が存在する給紙トレイがなければ、手差しトレイへの用紙補給を要求し、手差しトレイに補給される用紙を用いてコピー動作を行うことを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、画像データを出力する用紙を手差しで供給する手差しトレイをさらに含む。ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在する給紙トレイがない状態でビジー状態となっている場合に、コピー動作要求に対しても適合する用紙が存在する給紙トレイがなければ、手差しトレイへの用紙補給を要求し、手差しトレイに補給される用紙を用いてコピー動作を行うので、ビジー状態となっているファクシミリ動作には影響を与えずにコピー動作を行わせることができる。なお、手差しトレイに補給された用紙に対しては、用紙サイズに拘わらずコピー動作に使用すれば、ユーザの手元に適合するサイズの用紙の持合わせがなくても、コピー動作の出力を行うことができ、コピー動作の利便性を向上させることができる。
【0025】
また本発明は、画像データを出力する用紙を手差しで供給するための手差しトレイと、
手差しトレイを含む複数のトレイ間で、画像データを出力する用紙を供給するトレイを切換えるトレイ切換部とをさらに含み、
前記制御部は、前記操作部にメモリコピー動作が設定されている場合で、ファクシミリ受信動作によって前記メモリの少なくとも一部が使用されており、かつコピー動作で画像データを出力するために適合するサイズの用紙を備えるトレイが存在しないとき、手差しトレイに用紙が給紙されると、その用紙サイズにかかわらず、手差しトレイに給紙を切換えるようにトレイ切換部を制御することを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、画像データを出力する用紙を手差しで供給するための手差しトレイと、手差しトレイを含む複数のトレイ間で、画像データを出力する用紙を供給するトレイを切換えるトレイ切換部とをさらに含む。メモリにファクシミリ受信動作によって受信した画像データが格納されていて、なおかつ適合する用紙が存在しない状態になっている場合に、一旦原稿をメモリに読込ませて多数部の印刷等を行うメモリコピー動作を設定すると、ファクシミリ動作が優先するので、コピー動作を行うことができず、出力動作待ちの状態になってしまう。このような場合に、メモリコピー動作要求時に、要求に対して適合するサイズの用紙を供給する給紙トレイが存在するか否かを判断して、存在しないと判断するとき、手差しトレイに用紙が存在するか否かを検知し、存在する場合にはサイズにかかわらずその用紙を使用して、メモリを使用しないダイレクトコピー動作を行い、ユーザーの手元に適合するサイズの用紙の持ち合せが無くても、コピー動作を可能にして、利便性を向上させることができる。
【0027】
また本発明は、少なくとも1つのファクシミリ受信専用の給紙トレイを含む複数の給紙トレイを備え、
前記制御部は、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が該ファクシミリ受信専用の給紙トレイに存在しないために前記ビジー状態となっている場合に、前記ダイレクトコピー動作で使用する給紙トレイに存在する用紙が該ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合していれば、該ダイレクトコピー動作を優先的に行った後で、該ダイレクトコピー動作に使用した用紙トレイの用紙に、該ファクシミリ受信動作で受信した画像データを出力するように制御することを特徴とする。
【0028】
本発明に従えば、少なくとも1つのファクシミリ受信専用の給紙トレイに、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在しないためにビジー状態となっている場合に、ダイレクトコピー動作で使用する給紙トレイにはファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在していると、ダイレクトコピー動作を優先的に行った後で、ダイレクトコピー動作で使用した給紙トレイの用紙にファクシミリ受信動作で受信した画像データを出力することができる。メモリにファクシミリ受信動作で受信した画像データが記憶されていて、かつその画像データの印字動作がファクシミリ受信専用の給紙トレイ内に用紙が存在しない状況であると、印字不可状態としてのビジー状態となる。この場合に、一旦原稿を読込ませて多数部の印刷等を行うメモリコピー動作を設定しても、ファクシミリ動作が優先的に動作するようになっているため、コピー動作を行うことができず、出力動作待ち状態のままになってしまう。このような場合には、メモリを使用しないダイレクトコピー動作に切換えて、コピー動作をファクシミリ受信印字動作よりも優先的に行わせ、かつコピー動作を要求するユーザに対してより早急に処理を行うことができる。ダイレクトコピーで用いた給紙トレイの用紙にファクシミリ受信動作で受信した画像データの出力が可能であるので、ダイレクトコピー後に画像データを出力して、ファクシミリ受信動作によるビジー状態をも解消させることができる。
【0029】
また本発明は、少なくとも1つのファクシミリ受信専用の給紙トレイを含む複数の給紙トレイと、
ファクシミリ受信専用の給紙トレイを含む複数の給紙トレイ間で、画像データを出力する用紙を供給するトレイを切換えるトレイ切換部とをさらに備え、
前記制御部は、前記操作部にメモリコピー動作が設定されている場合で、ファクシミリ受信動作によって前記メモリの少なくとも一部が使用されており、かつファクシミリ受信動作時にファクシミリ受信専用の給紙トレイに用紙が存在しないとき、コピー動作で画像データを出力するために適合するサイズの用紙を備えるファクシミリ受信専用の給紙トレイ以外の給紙トレイが存在し、かつ該給紙トレイの用紙サイズがファクシミリ受信専用のトレイの用紙サイズに等しければ、コピー動作およびファクシミリ受信動作を該給紙トレイから供給される用紙で行うようにトレイ切換部を制御することを特徴とする。
【0030】
本発明に従えば、少なくとも1つのファクシミリ受信専用の給紙トレイを含む複数の給紙トレイと、ファクシミリ受信専用の給紙トレイを含む複数の給紙トレイ間で、画像データを出力する用紙を供給するトレイを切換えるトレイ切換部とをさらに備える。メモリにファクシミリ受信動作によって受信した画像データが格納されていて、なおかつ適合する用紙が存在しない状態になっている場合に、一旦原稿をメモリに読込ませて多数部の印刷等を行うメモリコピー動作を設定すると、ファクシミリ動作が優先するので、コピー動作を行うことができず、出力動作待ちの状態になってしまう。このような場合に、メモリコピー動作要求に対してもメモリを使用しないダイレクトコピー動作に切換えて、コピー動作をファクシミリ受信印字動作よりも優先して行う。さらに、ダイレクトコピー動作で使用した給紙トレイの用紙サイズがファクシミリ受信印字動作に適合する用紙サイズに等しいか否かを判断し、等しいと判断されれば、その給紙トレイを使用してファクシミリ受信印字動作を行うことができる。コピー動作を要求するユーザーに対してより早急な処理を行うことができるとともに、ファクシミリ受信動作のビジー状態も解消させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態としての複合型画像形成装置で、本発明に関わるファクシミリ装置およびコピー装置としての主要部分の構成を示す。図1では、実線で画像データの流れを示し、破線で制御信号の流れを示す。コピー装置として、通常のコピーモードであるダイレクトコピー動作で、読み取り部1で原稿から読取られる画像データは、画像処理部2で各種画像処理が施された後、画像データ切換部3からLSU(Laser Sanning Unit)制御部4を介して印字処理部5に与えられる。一方、メモリコピー動作で、読み取り部1で読取られる画像データは、画像処理部2で画像処理が施された後、画像データ切換部3から、一旦複合メモリ6に格納され、印字速度に対応して順次読出され、画像データ切換部3からLSU制御部4を介して印字処理部5に与えられる。ダイレクトコピー動作では、読み取り部1での原稿からの画像読取りを、印字処理部5での画像出力の速度に合わせなければならないのに対し、メモリコピー動作では複合メモリ6に画像データを格納するだけであるので、迅速に読込むことができる。
【0032】
複合メモリ6には、メモリコピー動作で読込んだ画像データとともに、1回の原稿の読込みで複数部の印刷を行う電子ソートのための画像データや、プリントジョブを作成するための一時的データも記憶される。また、複合メモリ6は、ファクシミリ動作においてもメモリとして使用され、処理速度向上のために一時的に送信データを記憶しておいたり、プリントジョブ、メモリコピーあるいはファクシミリ受信において紙切れ等による印字処理部5の処理不能時や、他の処理が優先して行われている場合における蓄積データの蓄積にも使用される。
【0033】
ファクシミリ送信モードでは、複合メモリ6内に画像データを格納していくにあたって、容量重視か画質重視かを、画像データ切換部3で設定することができる。画像データ切換部3は、容量重視に設定されていると、画像データをファクシミリデータに圧縮するために、圧縮/伸長部7を介して複合メモリ6に与え、単位画像データに対して、少ないメモリ容量で蓄積を行う。ファクシミリ動作の送信モードでは、前述のメモリコピー動作と同様に、読み取り部1で読取られた画像データは、画像処理部2で画像処理が施された後、画像データ切換部3から圧縮/伸長部7に与えられて圧縮処理された後、複合メモリ6を介してモデム8から電話回線へ送信出力される。ここで直接送信モードでは、画像データの送信出力に連動して読み取り部1での画像データの読込みが行われる。これに対して、メモリ送信モードでは、送信出力に非連動で画像データの読込みが先行して行われ、複合メモリ6には、送信出力との差分の画像データが蓄積されていく。なお、画像データ切換部3は、画質重視に設定されているときには、画像データを圧縮/伸長部7をバイパスするバイパスライン9を介して直接に非圧縮で複合メモリ6に蓄積する。
【0034】
図1の複合型画像形成装置全体の制御は、メインCPU10によって行われる。ファクシミリ動作およびコピー動作で画像データを印字出力する用紙は、複数の出力トレイから供給される。複数の供給トレイを切換えるために、出力トレイ切換部11が設けられ、サブCPU12によって切換えが制御される。コピー動作では、ダイレクトコピー動作を行う際にも、メモリコピー動作を行う際にも、画像データが印字処理部5に与えられると、出力トレイ切換部11にも与えられる。出力トレイ切換部11は、画像データに適合する用紙の入った給紙トレイまたは手差しトレイを選択して印字処理させる。ダイレクトコピー動作では、印字処理に連動して画像データの読込みが行われる。メモリコピー動作では、印字処理に非連動で画像データの読込みが先行して行われ、読込み速度を向上させることができる。また、同一原稿を複数部コピーすることも可能となり、利便性の向上を図ることができる。
【0035】
本実施形態の複合型画像形成装置で、コピー動作を行う際に、複合メモリ6内に、ファクシミリ動作の画像データが大部分を占めているような場合には、メモリコピー動作を行うために充分なメモリ容量を確保することができなくなる。このような場合には、メインCPU10は、その容量を判断し、読み取り部1で読取った画像データを複合メモリ6には格納せずに、直接LSU制御部4を介して印字処理部5から出力トレイ切換部11に与えるように制御する。すなわち、通常のコピーモードであるダイレクトコピー動作と同じ動作が行われる。
【0036】
ファクシミリ動作で受信モードのときには、操作設定部13にメモリ受信モードを選択する操作設定が行われている場合には、電話回線から受信されるファクシミリの画像データは、圧縮状態のまま複合メモリ6に蓄積され、さらに圧縮/伸長部7に与えて伸長処理された後、画像データ切換部3からLSU制御部4を介して印字処理部5から出力トレイ切換部11に与えられる。操作設定部13に、ダイレクト印字モードを選択する操作設定が行われている場合には、電話回線から受信されるファクシミリの画像データは、圧縮/伸長部7に直接与えられて伸長処理された後、画像データ切換部3からLSU制御部4を介して印字処理部5から出力トレイ切換部11に与えられる。紙切れなどで印字処理部5が処理不能となると、ファクシミリデータは圧縮状態のまま、複合メモリ6に蓄積されていくとともに、ビジー状態となる。
【0037】
図2は、図1に主要部分の構成を示すデジタル複合機30の全体的な機器構成を示す。このデジタル複合機30は、ファクシミリ動作とともにコピー動作およびプリンタ動作を行うことができる。スキャナ部31は、図1の読み取り部1に相当する。レーザ記録部32は、図1の印字処理部5に相当する。レーザ記録部32は、電子写真方式でトナーを用いて画像を用紙上に形成し、画像が形成される用紙の搬送と仕分けやステープル止めなどの後処理のために、搬送部33および後処理装置34がそれぞれ備えられている。
【0038】
スキャナ部31は、デジタル複合機30における画像入力装置として、原稿画像を読取るために設けられる。スキャナ部31には、透明ガラスから成る原稿載置台35に加えて、両面自動原稿送り装置(以下、Recirculating Automatic
Document Feederから「RADF」と略称する)36およびスキャナユニット40を有している。
【0039】
スキャナユニット40は、原稿載置台35上にユーザが手で載置した原稿、またはRADF36によって原稿載置台35上に自動的に送り込まれた原稿を、1枚ずつ読取る。RADF36は、所定の原稿トレイを備え、原稿トレイ内にセットされた原稿を、自動的に1枚ずつ原稿載置台35に搬送し、スキャナユニット40によつ読取り終了後の原稿を所定の取出し位置まで搬出する機能を有している。さらにRADF36は、スキャナユニット40による原稿画像の読取り後、原稿を裏返し、再び原稿載置台35上に搬送し、原稿の片面だけではなく、両面を読取ることができる。このため、RADF36には、原稿の片面だけを読取る場合に用いる片面用搬送路に加えて、両面を読取る場合に使用する両面用搬送路、使用する搬送路を切換えるためのガイド、各搬送路における原稿の状態を確認するためのセンサおよび制御部等を有している。このようなRADF36の詳細な構成は周知であるので、説明は省略する。
【0040】
スキャナユニット40は、原稿の画像を、走査線方向に1画素単位で順次読取るため、第1の走査ユニット41、第2の走査ユニット42、光学レンズ43およびCCD(Charge Coupled Device )44を有している。第1の走査ユニット41は、原稿載置台35の表面と平行な平面内で、図2の左から右に一定速度Vで移動しながら原稿に光を照射して露光する。第1の走査ユニット41には、光を照射するためのランプリフレクタアセンブリ41aと、原稿からの反射光を第2の走査ユニット42に導く第1の反射ミラー41bとが備えられる。第2の走査ユニット42は、第1の走査ユニット41に追随して、V/2の速度で移動する。第2の走査ユニット42には、第1の反射ミラー41bからの反射光を光学レンズ43およびCCD44の方向へ導くために、第2の反射ミラー42aおよび第3の反射ミラー42bが備えられている。
【0041】
光学レンズ43は、第3の反射ミラー42bからの反射光を、CCD44の受光面上に結像させる。CCD44の受光面には、走査線方向に複数の光電変換素子が配列され、各光電変換素子で1画素分ずつの光の強度をアナログの電気信号に変換する。各光電変換素子からの電気信号は、CCD44内を順次搬送されて、CCD44の出力端子から導出され、図1の画像処理部2でデジタル信号の画像データに変換され、各種画像処理が施されて複合メモリ6に記憶されたり、メインCPUからの出力指示に応じて、レーザ記録部32に伝達されたりする。
【0042】
レーザ記録部32は、図1の印字処理部5に相当し、画像データに基づいて、シート状の記録用紙に画像を形成する。図2に示すように、レーザ記録部32には、LSU46、電子写真ブロセス部47、感光体ドラム48、定着器49およびシート搬送機構50が備えられている。LSU46は、コピー動作としてスキャナ部31で読取られる画像データや、ファクシミリ動作やプリンタ動作として外部から入力される画像データに基づいて、電子写真プロセス部47の感光体ドラム48にレーザ光を照射する。LSU46には、半導体レーザ光源、レーザ光を等角速度で偏向するポリゴンミラーおよびf−θレンズが備えられる。感光体ドラム48は、光導電性物質層を表面に有して一様に帯電されており、光の照射によって部分的に電荷が消失し、全体として静電潜像が形成される。電子写真プロセス部47は、感光体ドラム48の周囲に配置される帯電器、現像器、転写器、剥離器、クリーニング器および除電器も備えている。電子写真プロセス部47では、LSU46によって感光体ドラム48上に形成される静電潜像を現像器から供給されるトナーで現像し、転写器でトナー像を記録用紙上に静電転写する。このような電子写真プロセスは周知であるので、詳しい説明は省略する。
【0043】
シート搬送機構50は、電子写真プロセス部47に記録用紙を供給するとともに、記録用紙上に転写されたトナー像を定着させ、さらにトナー像が定着した記録用紙を外部に排出する。シート搬送機構50には、搬送部33、カセット給紙装置51,52,53、手差し給紙装置54、定着器49、両面複写ユニット55、再供給経路56、排紙ローラ57および後処理装置34が備えられる。搬送部33は、電子写真プロセス部47における所定の転写位置に、カセット給紙装置51,52,53、手差し給紙装置54または再供給経路56からの記録用紙を搬送するために設けられる。転写位置には、電子写真プロセス部47の定着器が配置されている。カセット給紙装置51,52,53は、転写するための記録用紙を収納しておくとともに、転写時に記録用紙を搬送部33に1枚ずつ送込む機能を有する。手差し給紙装置54は、カセット給紙装置51,52,53に収納されていない型の記録用紙などを、搬送部33に供給するために用いられる。
【0044】
さらに本実施形態では、コピー印字動作で適合する用紙を有する給紙装置51,52,53が存在しない場合には、手差し給紙装置54に用紙を補給させ、その用紙サイズに拘わらずコピー動作の印字を行わせるので、ユーザの手元にはコピー印字動作で適合するサイズの用紙の持合わせがない場合においても、コピー印字動作を可能にして、コピー処理を行うユーザに対する利便性の向上を図ることが可能となる。
【0045】
両面複写ユニット55は、トナー像を定着させて画像を形成した後の記録用紙を、裏面側にも画像を形成するために、搬送部33に再供給する。再供給経路56は、画像形成後の記録用紙を両面複写ユニット55に搬送するために設けられる。排紙ローラ57は、定着器49から排出される記録用紙を、後処理装置34または再供給経路56のいずれかに供給する。後処理装置34では、排出される記録用紙に対し、ステープル処理等の後処理を施す。なお、複数のカセット給紙装置51,52,53のうちの1つは、ファクシミリ受信専用の給紙トレイとして確保しておく。コピー動作やプリンタ動作では、ファクシミリ受信専用の給紙トレイを使用しないようにして、いつファクシミリ画像データを受信するようになっても、記録用紙が給紙トレイ内に残存して、供給が可能である確率を高くするためである。なお、以下の説明でも、給紙装置51,52,53のいずれかを示す場合に「給紙トレイ」と呼ぶことがある。
【0046】
図3は、デジタル複合機30の制御システムを示す。デジタル複合機30は、図2に示す各部材に加えて、制御システムを構成するボードとして、オペレーションパネルボード100、マシンコントロールボード200、CCDボード300、メイン画像処理ボード400、サブ画像処理ボード500および拡張ボード群600を備えている。これらのボードは、デジタル複合機30における各部材の制御を行うとともに、スキャナ部31によって読取られた画像の処理も行う。
【0047】
図3では右上に示されるオペレーションパネルボード100は、図1の操作設定部13に相当し、サブCPU101、メモリ102、操作パネル103、液晶表示装置(以下、「LCD」と略称する)表示部104および操作キー群105などを含む。サブCPU101は、操作パネル103上に配置されるLCD表示部104や操作キー群105を管理し制御する。メモリ102には、オペレーションパネルボード100で、操作キー群105からの指示データや、LCD表示部104に表示させる情報など、操作パネル103における各種制御情報を記憶する。
【0048】
図3の左上に位置するマシンコントロールボード200は、図1の出力トレイ切換部に相当し、サブCPU201およびメモリ202などを備える。サブCPU201は、図1のサブCPU12に相当する。図2に示すRADF36、スキャナ部31、電子写真プロセス部47、両面複写ユニット55および後処理装置34は、サブCPU201によって制御される。
【0049】
図3の左下に位置するCCDボード300は、図2に示すCCD44を備え、原稿からの反射光に基づいて、電気信号から成る画像データを生成する。CCD44を駆動するために、CCDゲートアレイなどのデジタル回路302が備えられ、44から出力されるアナログ出力のゲイン調整を行うアナログ回路303、アナログ出力からデジタル信号の画像データを生成するA/D変換器304などを備えている。また、CCDボード300の各構成部分に対する制御や管理は、メイン画像処理ボード400のメインCPU401によって行われる。
【0050】
メイン画像処理ボード400は、CCDボード300によって生成された画像データに対して画像処理を行うものであり、図1に示す画像処理部2の主要部分である。すなわち、メイン画像処理ボード400は、メインCPU401、多値画像処理部402、メモリ403およびレーザコントローラ404を有している。メインCPU401は、図1のメインCPU10に相当し、他のボードやRADF36および後処理装置34に搭載されるサブCPUと連携して、デジタル複合機30における各部材を制御し、動作を管理する機能を有する。多値画像処理部402は、所望の階調性を有する画像を記録紙上に形成することができるように、CCDボード300から伝達される画像データに対して、画像処理を施す。この多値画像処理部402による画像処理は、シェーディング補正、濃度補正、領域分離、フィルタ処理、MTF補正、解像度変換、変倍処理のための電子ズーム、ガンマ補正など、多値の画像データに対する画像処理である。
【0051】
メモリ403は、図1の複合メモリ6に相当し、画像処理後の画像データや画像処理の手順管理データなどの各種制御データを記憶させておくために設けられる。レーザコントローラ404は、図1のLSU制御部4に相当し、画像処理後の画像データを、LSU46に転送する。メインCPU401は、オペレーションパネルボード100のサブCPU101との間で制御データ通信を行い、ユーザからの指示データを入力する。また、メインCPU401は、デジタル複合機30の動作状態を示す制御データをサブCPU101に伝達する。サブCPU101は、デジタル複合機30の動作状態を、LCD表示部104に表示する。
【0052】
サブ画像処理ボード500は、メイン画像処理ボード400において画像処理された画像データに対して、さらなる画像処理を行うために設けられるもう一つの画像処理部である。サブ画像処理ボード500には、2値画像処理部501、メモリ部502、ハードディスク装置503およびインタフェイス部504が備えられる。2値画像処理部501は、図1の圧縮/伸長部7に相当し、メイン画像処理ボード400において画像処理された画像データを2値化して、さらなる画像処理を施すために設けられる。そして、多値の画像データを2値の画像データに変換する多値2値変換部、画像を回転させる画像回転処理部、2値画像の変倍処理を行う2値ズーム処理部、圧縮伸長処理を行う圧縮伸長処理部を有している。さらに2値画像処理部501には、ファクシミリ通信のためのファクシミリインタフェイスも備えられている。また、2値画像処理部501は、メイン画像処理ボード400とコネクタを介して接続されており、メインCPU401によって制御される。
【0053】
メモリ部502は、2値画像処理部501によって処理された2値画像データや、画像処理における制御データなどを記憶し、メモリと、メモリを制御するゲートアレイなどを有している。ハードディスク装置503は、大量の画像データを記憶するために設けられ、ディスクメモリと、このディスクメモリを制御するゲートアレイとを備えている。インタフェイス部504は、Small Computer
System InterfaceからSCSIと略称される規格に従う外部インタフェイスとしてのSCSI端子と、このSCSI端子を制御するゲートアレイなどを有している。
【0054】
拡張ボード群600は、インタフェイスを介してサブ画像処理ボード500に接続されるボード群であり、プリンタボード601、機能拡張ボード602およびFAXボード603から成る。プリンタボード601は、デジタル複合機30をプリンターとして機能させる。すなわち、プリンタボード601は、レーザ記録部32を制御して、パーソナルコンピュータなどの外部機器から送られてくる画像データを出力させる機能を有している。機能拡張ボード602は、デジタル複合機30の編集機能を拡張して、その特徴を有効活用させるために設けられる。FAXボード603は、図1のモデム8に相当し、CCDボード300によって生成された画像データを、外部に対してファクシミリ通信で送信したり、レーザ記録部32を制御して、ファクシミリ通信で受信した画像データを出力させる機能を有している。
【0055】
次にデジタル複合機30がファクシミリ装置として機能するFAXモードにおける画像データ処理について説明する。FAXモードには、送信モードと受信モードとの2つのモードがある。先ず送信モードについて説明する。送信モードでは、スキャナ部31によって読取られた原稿の画像データを、外部の通信先にファクシミリ通信で送信する。このモードでは、ユーザは、RADF36の所定位置に原稿をセットする。原稿がセットされると、これらはRADF36によって1枚毎に原稿載置台35上に送られる。スキャナユニット40およびCCDボード300は、各原稿の画像を読取って、8ビットの画像データを生成し、メイン画像処理ボード400に伝達する。
【0056】
メイン画像処理ボード400の多値画像処理部402は、この8ビットの画像データに対してガンマ補正などの所定の多値画像処理を施し、コネクタ405,505を介してサブ画像処理ボード500に伝達する。サブ画像処理ボード500の2値画像処理部501の多値2値変換部が、8ビットの画像データを、誤差拡散処理を行った後に、2ビットの画像データに変換する。2値化処理された画像データは、所定の形式で圧縮されて、メモリ部502に記憶される。
【0057】
なお、多値2値変換部が誤差拡散処理を行う理由は、単に多値2値拡散を行っただけでは画質的に問題があるためで、画質の劣化を少なくするための配慮である。また、画像データを8ビットから2ビットに変換する目的は、画像データの容量を小さくするためである。そして、FAXボード603によって通信先との通信回線が確保された後、画像データは、メモリ部502から読出されて、FAXボード603側へと転送される。FAXボード603では、圧縮形式の変更などの必要な処理が施され、通信先に対して順次送信される。
【0058】
次に、受信モードについて説明する。受信モードは、外部の通信先から送信されてきた画像データを、レーザ記録部32によって出力するモードであり、通常受信モードとメモリ受信モードとの2種類がある。
【0059】
通常受信モードでは、通信回線を介して所定形式に圧縮された画像データが送信されてくると、FAXボード603が、この画像データをサブ画像処理ボード500に伝達する。サブ画像処理ボード500は、2値画像処理部501に設けられるファックスインタフェイスによって、この画像データを受取り、圧縮伸長処理部によって画像データを伸長して、ページ単位の画像データとして再現した後、メイン画像処理ボード400に伝達する。メイン画像処理ボード400においてガンマ補正が施された後、レーザコントローラ404を介して、レーザ記録部32のLSU46へ伝達される。このようにして、外部からのファクシミリ通信を受信した画像データに基づいて、レーザ記録部32では階調性のある画像データを出力することができる。
【0060】
次に、メモリ受信モードについて説明する。メモリ受信モードは、メインCPU401が、サブ画像処理ボード500から送信されてきた受信データをすぐには出力しないで、所定期間だけメモリ403に記憶させておく機能を実行するモードである。本実施形態では、メインCPU401が、所定の印字時刻となったときに、メモリ403内の受信データを全てレーザ記録部32に送込み、まとめて出力させることができる。すなわち、このメモリ受信モードでは、主に、夜間や休暇中等、ユーザが不在となる際の出力を開始するために好適に用いられる。
【0061】
図4は、図2のデジタル複合機30によるコピー動作の処理手順の一例を示す。ステップa1で、ユーザがコピー動作を指示すると、印字要求が発生する。ユーザは、コピー動作をメモりコピーモードで行うか、ダイレクトコピー動作で行うかも指定する。ステップa2で、ユーザがRADF36の原稿トレイに原稿を載置すると、ステップa3でメモリコピーモードであるか否かが判断される。メモリコピーモードではなく、ダイレクトコピーモードであると判断されれば、ステップa4に移る。ステップa4では、原稿の読取りと印字との逐次処理が行われ、ステップa5で次に印字すべき原稿があるか否かが判断される。印字すべき原稿が残っていれば、ステップa4に戻り、次の原稿の読込みと印字との逐次処理を繰返す。ステップa5で原稿が全て読取られていると判断されると、ステップa6で印字処理を終了する。
【0062】
ステップa3で、メモリコピーモードであると判断されるときは、ステップa11に移り、複合メモリ6内の残容量が一定量以上であるか否かが判断される。この一定量は、たとえばファクシミリの着信があるときに、メモリ代行受信機能で画像データを記憶可能な容量とする。残容量が一定量以上なければ、前述のステップa4以下で通常のダイレクトコピーモードに移る。ステップa11で残容量が一定量以上あると判断されるときは、ステップa12以降での読取りと、ステップa21以降の印字との並列処理に移る。
【0063】
ステップa12では原稿読取り処理が行われ、ステップa13で読取った画像データを複合メモリ6に格納する。ステップa14では、引続き読取るべき原稿があるか否かを判断し、読取るべき原稿が残っている場合にはステップa12に戻って読取り処理を継続する。ステップa14で原稿は全て読取ったと判断し、読取るべき原稿が無くなると、ステップa15で読取り処理を終了する。
【0064】
ステップa21では印字処理が実行される。複数部印字のときは、1枚の原稿からの画像データを複数回印字する。ステップa22では、次の印字があるか否かを判断する。次の印字があると判断されれば、ステップa21に戻って、印字処理を継続する。ステップa22で繰返し印字すべきものがなくなると、ステップa23で印字処理を終了する。
【0065】
ステップa15またはステップa23の終了後はステップa30に移り、原稿の読取り処理と印字処理とが両方とも終了するのを待ち、両方とも終了すれば手順全体も終了する。ステップa6の印字処理の終了後も、手順を終了する。
【0066】
このように、メモリコピーモードの動作を指定しても、原稿から読取りを行う前に、複合メモリ6内の残容量が一定量以下であると判断される場合は、複合メモリ6に画像データを読込む動作自体を行わず、ダイレクトコピーモードに切換えてコピー動作を行うので、無駄な読込み動作を省くことができる。
【0067】
図5および図6は、本発明の実施の他の形態として、図2のデジタル複合機30によるコピー動作の他の処理手順を示す。ステップb1からステップb6までの各ステップ、ステップb12からステップb15までの各ステップ、ステップb21からステップb23までの各ステップ、およびステップb30は、図4のステップa1からステップa6までの各ステップ、ステップa12からステップa15までの各ステップ、ステップa21からステップa23までの各ステップ、およびステップa30とそれぞれ同等である。
【0068】
本実施形態では、ステップb3でメモリコピーモードと判断されると、ステップb11に移り、複合メモリ6内がファクシミリ画像データでビジー状態であるか否かを判断する。ビジー状態でないと判断されるときは、ステップb12以降とステップb21以降との並行処理で、複合メモリ6を使用するメモリコピーモードのコピー動作を行う。ステップb11でファクシミリ画像データで複合メモリ6がビジー状態であると判断されるときは、ステップb51に移る。
【0069】
ステップb51では、複合メモリ6がビジー状態になっている対象がファクシミリ(FAX)受信データであるか否かを判断する。ファクシミリ受信データでなければ、対象となるビジー状態のデータはファクシミリ送信データであり、所定のメモリ送信モードで送信を待っている状態なので、複合メモリ6を占有させておく必要がある。そこで、ステップb4以降の複合メモリ6を使用しないダイレクトコピーモードに移る。
【0070】
ステップb51で対象となるビジー状態のデータがファクシミリ受信データであると判断される場合は、ファクシミリ受信用に設定される給紙装置に記録用紙が存在しないでビジー状態になっていると判断して、ステップb52に移り、コピー印字動作に適合する記録用紙が存在する給紙トレイがあるか否かを判断する。適合する給紙トレイがあれば、ステップb53に進み、該当する給紙トレイに切換える操作を行う旨の表示をLCD表示部104に表示させ、ユーザに操作を促す。ユーザは、操作キー105を操作して、給紙トレイを切換えることができる。ステップb54では、給紙トレイの切換が完了するのを待ち、完了すれば、ステップb4以降の通常のダイレクトコピーモードの処理に移る。
【0071】
ステップb52で、コピー印字動作において適合する記録用紙が存在する給紙トレイはないと判断される場合、ステップb55に進み、手差し給紙装置54に記録用紙を挿入することを促す旨の表示をLCD表示部104に表示させる。その後、ステップb56に進み、一定時間内にユーザが手差し給紙装置54に記録用紙を補給しているか否かを判断する。本ステップにおいて、用紙サイズは印字を行う際に適合するサイズの記録用紙でなくても構わない。ユーザが一定時間内に手差し給紙装置54に記録用紙を補給すれば、前述のステップb4以降のダイレクトコピーモードの処理に移る。一方、ユーザが一定時間内に手差し給紙装置54内に記録用紙を補給しない場合は、ステップb56からステップb57に移り、コピーが不可能であることをLCD表示部104に表示する。
【0072】
本実施形態では、ユーザがメモリコピーモードの動作を指定しても、原稿データを読取りを行う前に複合メモリ6内がファクシミリ画像データでビジー状態となっているか否かを判断する。複合メモリ6内がビジー状態であれば、複合メモリ6内には原稿データの読込み動作自体を行わず、ダイレクトコピーモードに切換えて、原稿の複写を行わせることができる。したがって、無駄な読込み処理を避けることができる。またその際に、コピー印字動作に適合する記録用紙が存在する場合には、給紙トレイの設定を切換えて印字を行うために、複合メモリ6がビジー状態でも、適合する記録用紙が存在する給紙トレイを自動的に設定して、コピー印字を行うことができる。
【0073】
さらに、コピー印字動作で適合する用紙サイズの記録用紙が存在する給紙トレイが存在しない場合は、手差し給紙装置54に記録用紙を補給させて、その用紙サイズにかかわらずコピー動作の印字処理を行わせる。これによって、ユーザの手元にはコピー印字動作で適合する用紙サイズの記録用紙を持ち合せていない場合でも、コピー印字動作は可能となり、コピー処理を行おうとするユーザに対する利便性の向上を図ることができる。
【0074】
図7、図8および図9は、コピーモード時の動作についてさらに他の例を示す。ステップc1〜ステップc6、ステップc12〜ステップc15、ステップc21〜ステップc23およびステップc30の各ステップは、図4のステップa1〜ステップa6、ステップa12〜ステップa15、ステップa21〜ステップa23およびステップa30の各ステップと同等である。ステップc11、ステップc51〜ステップc57の各ステップは、図5および図6のステップb11、ステップb51〜ステップb57の各ステップと同等である。ステップc2で、ユーザが原稿をRADF36の原稿トレイに載置すると、ステップc2AでフラグFlag=0に設定した後、ステップc3のメモリコピーモードか否かの判断に移る。ステップc3でメモリコピーモードであると判断され、ステップc11で複合メモリ6がファクシミリ画像データでビジー状態であると判断されるときに、ステップc51以降に移る。ステップc51では、対象となるビジー状態データがファクシミリ受信データであるか否かを判断する。対象となるビジー状態データがファクシミリ受信データであると判断され、ステップc57でコピー不可表示を行わないで、ステップc53で要求される給紙トレイの切換えが行われるか、ステップc55で要求される手差しトレイへの用紙の挿入が行われると、ステップc58で、フラグFlag=1に設定される。
【0075】
ステップc52では、図2に示すカセット給紙トレイ装置51,52,53のうち、少なくとも1つの給紙トレイがファクシミリ受信専用の給紙トレイとして割当てられているものとする。カセット給紙トレイ51,52,53でファクシミリ受信専用に割当てられる給紙トレイは、複合型画像形成装置におけるコピー動作やプリンタ動作などの他の印字動作には用紙の消費を行わせないので、ファクシミリ受信印字の際に、可能な限り用紙なしの状態をなくしてビジー状態を回避することができる。また、通常ファクシミリ受信専用の給紙トレイの用紙サイズは、一般的なファクシミリ装置で用いる一定のサイズ、たとえばA4サイズに固定される。
【0076】
ステップc52で、適合する用紙が存在する給紙トレイがあると判断される場合には、ステップc53に進み、該当する給紙トレイに切換える旨の表示をLCD表示部104に表示させ、ユーザによる操作キー105を操作しての給紙トレイの切換えをステップc54で待つ。
【0077】
ステップc52で、コピー印字動作において適合する用紙の存在する給紙トレイがないと判断される場合には、ステップc55に進み、手差し給紙装置54に用紙を挿入する旨の表示をLCD表示部104に表示させる。その後、ステップc56に進み、一定時間内にユーザが手差し給紙装置54に用紙を補給したか否かを判断する。用紙サイズは、印字を行う際に適合するサイズの用紙でなくても構わない。ユーザが一定時間内に手差し給紙装置54に用紙を補給した場合には、ステップc58に移る。
【0078】
ステップc54で、要求された給紙トレイに切換えられた場合もステップc58に移り、ステップc58では、フラグFlag=1に設定して、ステップc4以下のダイレクトコピーモードによるコピー動作に移る。
【0079】
ステップc6でダイレクトコピー印字処理が終了すると、ステップc59に移る。ステップc59では、フラグFlag=1であるか否かを判断する。フラグFlag=1であると判断されるときには、ステップc60に移り、ダイレクトコピー印字動作において用いた給紙トレイの用紙サイズがファクシミリ受信印字用の用紙サイズに等しいか否かが判断される。等しくないと判断されるときには、ステップc61に移り、ファクシミリ印字用の給紙トレイ以外の給紙トレイにファクシミリ印字用の給紙トレイに設定されている用紙サイズと同じ適合する用紙が存在しているか否かが判断される。適合する用紙がファクシミリ印字用の給紙トレイ以外の給紙トレイに存在する場合には、ステップc62に進み、該当する給紙トレイに切換えることをユーザに要求する旨の表示をLCD表示部104に表示させる。ステップc63では、ユーザが操作キー105を操作して、給紙トレイの切換えが行われるのを待つ。
【0080】
ステップc60で、ダイレクトコピー印字動作において用いた給紙トレイの用紙サイズがファクシミリ受信印字用の用紙サイズに等しいと判断される場合、またはステップc63で要求された給紙トレイへの切換えが行われると、ステップc64で、ビジー状態となっていたファクシミリ受信データの印字処理を実行し、ステップc65でファクシミリ受信データの印字動作を終了する。ステップc61で、適合する用紙がファクシミリ印字用の給紙トレイ以外の給紙トレイにも存在しないと判断される場合には、ファクシミリ受信データの印字処理動作を行わずに終了する。これは、ファクシミリ受信データを受取る対象のユーザが、コピー印字動作を行うユーザとは異なることが充分に考えられることから、サイズの異なる用紙にファクシミリ受信データを印字してしまうと、ファクシミリ受信データを受取るユーザの意向に反する可能性が大きくなるためである。
【0081】
以上説明したように、メモリコピー動作モードにおいて、原稿データの読取りを行う前に複合メモリ6内がファクシミリ画像データでビジー状態である場合には、複合メモリ6内に原稿データの読込み動作自体を行わずに、ダイレクトコピー動作に切換えてコピー動作を行うので、メモリに対して無駄な読込み処理を行わないようにすることができる。またその際に、ファクシミリ受信データによる印字処理を行えば、本来ファクシミリ受信データ印字用の給紙が不可能な給紙トレイからもファクシミリ受信データの印字用に用紙を給紙することができるようになり、複合メモリ6のビジー状態を回避することが可能となる。なお、ダイレクトコピー動作を優先させて、その後にファクシミリ受信データの印字を行うために、コピー処理を行うユーザに対してより早急な応答を行うことが可能となる。
【0082】
以上説明したように、本発明に従うデジタル複合機30では、複合メモリ6がファクシミリ動作によって占有されている状態やビジー状態であってメモリコピー動作を行おうとする場合には、ダイレクトコピー動作に切換えてコピー動作をファクシミリ動作と同時に行うことが可能となる。
【0083】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ファクシミリ動作とコピー動作で少なくとも一部分を共用するメモリに、ファクシミリ動作によって予め定める共用不可の状態となっている場合に、コピー動作が要求されると、メモリを使用しないダイレクトコピー動作を行うので、コピー動作を要求するユーザへの利便性を向上させることができる。ファクシミリ動作とコピー動作とでメモリの少なくとも一部分を共用することによって、メモリコストの削減やサプライ用品の残量不足によるファクシミリ受信不良を、メモリ受信モードで抑制することができる。ファクシミリ動作によってメモリが共用不可の状態にあるときには、コピー動作ではメモリを使用しないようにするので、コピー動作によるファクシミリ動作に対する支障を生じさせないで、ファクシミリ動作とともにコピー動作を行わせることができる。
【0084】
また本発明によれば、メモリがファクシミリ動作によって共用不可の状態にあるときには、メモリを用いるメモリコピー動作が設定されても、メモリを用いないダイレクトコピー動作を行うので、メモリが共用不可の状態のためにコピー動作が受付けられない事態を避けることができる。
【0085】
また本発明によれば、メモリを使用するファクシミリ動作で、たとえば送信する画像データを記憶しておいて指定される時間でファクシミリ送信を行おうとしても、送信相手先への電話回線の接続ができない等の理由で画像データの送信ができない状態や、ファクシミリ受信動作で受信した画像データを印字しようとしても、適合する用紙が存在しない等の理由で印字することができない状態になっている場合には、メモリがビジー状態となる。メモリがビジー状態となっているときに、一旦原稿を読込ませて多数部の印刷を行うメモリコピー動作を設定すると、メモリを使用することができないのでコピーを行うことができない。このような場合には、メモリコピー動作を行わずに、最初の読込みからメモリを使用しないダイレクトコピー動作に切換えるので、メモリがビジー状態でもコピー動作を行うことができる。
【0086】
また本発明によれば、メモリにファクシミリ受信動作で受信した画像データが記憶され、その画像データを印刷出力する用紙が給紙トレイに存在しないで印刷不可のビジー状態になっている場合に、一旦原稿を読込ませて多数部の印刷を行うメモリコピー動作を設定すると、ファクシミリ動作が優先的に動作するように設定されているので、コピー動作を行うことができず、ファクシミリ動作としての出力待ちの状態が続いてしまう。そこで、このような場合に、メモリコピー動作要求に適合する用紙が給紙トレイに存在していれば、メモリを使用しないダイレクトコピー動作を行い、コピー動作を要求するユーザの利便性を向上させることができる。
【0087】
また本発明によれば、ファクシミリ動作についてビジー状態となっていても、コピー動作の要求に対しては、メモリを使用しないダイレクトコピーを、コピーに適合する用紙が存在する供給トレイに切換えてダイレクトコピー動作で読取った画像の出力を行うことができる。
【0088】
また本発明によれば、ファクシミリ動作がビジー状態となっていても、コピー動作はメモリを使用しないダイレクトコピー動作で行い、かつコピーに適合する用紙が存在する給紙トレイがなくても、手差しトレイに用紙の補給を要求し、補給された用紙を用いてダイレクトコピー動作を行うので、コピー動作を要求するユーザの手元に適合するサイズの用紙のコピー動作を行わせて、利便性の向上を図ることができる。
【0089】
また本発明によれば、メモリにファクシミリ受信動作によって受信した画像データが格納されていて、なおかつ適合する用紙が存在しない状態になっている場合、メモリコピー動作要求時に、要求に対して適合するサイズの用紙を供給する給紙トレイが存在しないと判断するとき、手差しトレイに用紙サイズにかかわらずその用紙を使用して、メモリを使用しないダイレクトコピー動作を行うので、ユーザーの手元に適合するサイズの用紙の持ち合せが無くても、コピー動作を可能にして、利便性を向上させることができる。
【0090】
また本発明によれば、ファクシミリ受信専用トレイに用紙が存在しないでビジー状態となっているときに、コピー動作が要求され、コピー動作で用いる用紙がファクシミリ受信動作で受信してメモリに記憶している画像データにも適合しているときには、コピー動作の要求に応じるダイレクトコピー動作を優先して行い、ダイレクトコピー動作後にファクシミリ受信動作で受信した画像データの出力を行うので、ユーザからのコピー動作の要求に対して待たせることなく早急な処理を行うことができるとともに、ファクシミリ受信動作によるビジー状態をも解消させることができる。
【0091】
また本発明によれば、メモリにファクシミリ受信動作によって受信した画像データが格納されていて、なおかつ適合する用紙が存在しない状態になっている場合に、メモリコピー動作要求に対してもメモリを使用しないダイレクトコピー動作に切換えて、コピー動作をファクシミリ受信印字動作よりも優先して行う。さらに、ダイレクトコピー動作で使用した給紙トレイの用紙サイズがファクシミリ受信印字動作に適合する用紙サイズに等しいと判断されれば、その給紙トレイを使用してファクシミリ受信印字動作を行うことができる。コピー動作を要求するユーザーに対してより早急な処理を行うことができるとともに、ファクシミリ受信動作のビジー状態も解消させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態としての複合型画像形成装置の主要部分の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す複合型画像形成装置としてのデジタル複合機30の概略的な全体構成を示す断面図である。
【図3】図2に示すデジタル複合機30の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】図2のデジタル複合機30によるコピー動作の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図2のデジタル複合機30による実施の他の形態としてのコピー動作の処理手順の前半部分を示すフローチャートである。
【図6】図2のデジタル複合機30による実施の他の形態としてのコピー動作の処理手順の後半部分を示すフローチャートである。
【図7】図2のデジタル複合機30による本発明の実施のさらに他の形態としてのコピー動作の手順で、開始部分を含む部分的なフローチャートである。
【図8】図2のデジタル複合機30による本発明の実施のさらに他の形態としてのコピー動作の手順で、図7に示す開始部分に続く中間部分を示すフローチャートである。
【図9】図2のデジタル複合機30による本発明の実施のさらに他の形態としてのコピー動作で、図8に示す中間部分に続く終了部分を含むフローチャートである。
【符号の説明】
1 読み取り部
2 画像処理部
3 画像データ切換部
4 LSU制御部
5 印字処理部
6 複合メモリ
9 バイパスライン
10,401 メインCPU
11 出力トレイ切換部
12 サブCPU
13 操作設定部
30 デジタル複合機
31 スキャナ部
32 レーザ記録部
36 RADF
46 LSU
47 電子写真プロセス部
51,52,53 カセット給紙装置
54 手差し給紙装置
100 オペレーションパネルボード
103 操作パネル
104 LCD表示部
105 操作キー群
200 マシンコントロールボード
300 CCDボード
400 メイン画像処理ボード
402 多値画像処理部
403 メモリ
404 レーザコントローラ
500 サブ画像処理ボード
600 拡張ボード群

Claims (10)

  1. ファクシミリ動作とともに、少なくともコピー動作が可能で、両動作間で画像データを記憶するメモリの少なくとも一部分を共用する複合型画像形成装置において、
    コピー動作の設定操作のために設けられる操作部と、
    操作部にコピー動作を行うことが設定操作されるとき、ファクシミリ動作によってメモリが予め定める共用不可の状態であるか否かを判断し、メモリが共用不可の状態であると判断されるときには、メモリを使用しないダイレクトコピー動作を行うように制御する制御部とを含むことを特徴とする複合型画像形成装置。
  2. 前記ファクシミリ動作および前記コピー動作で、画像を読取るために使用する画像読み取り部と、
    ファクシミリ動作およびコピー動作で、出力画像を形成するために使用する画像形成部と、
    画像読み取り部から出力される画像データを、画像形成部または前記メモリに選択的に与えるように切換える画像切換部とをさらに含み、
    前記制御部は、前記操作部にメモリコピー動作が設定操作される場合に、ファクシミリ動作によってメモリが前記共用不可の状態にあるときには、画像切換部を制御して、画像読み取り部から出力される画像データを画像形成部に与えるように切換え、メモリを使用しない前記ダイレクトコピー動作を行うように制御することを特徴とする請求項1記載の複合型画像形成装置。
  3. 前記予め定める共用不可の状態は、前記メモリが前記ファクシミリ動作によって占有されている状態であることを特徴とする請求項1または2記載の複合型画像形成装置。
  4. 前記予め定める共用不可の状態は、前記メモリに前記ファクシミリ動作で処理すべき画像データが残存し、かつ該画像データの処理に支障が生じているビジー状態であることを特徴とする請求項1または2記載の複合型画像形成装置。
  5. 前記制御部は、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在する給紙トレイがないことによって前記ビジー状態となっている場合に、前記コピー動作要求に対して適合する用紙が存在する給紙トレイがあれば、該給紙トレイの用紙を用いて該コピー動作を行うように制御することを特徴とする請求項4記載の複合型画像形成装置。
  6. 画像データを出力する用紙を供給するトレイを切換えるトレイ切換部をさらに含み、
    前記制御部は、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在する給紙トレイがないことによって前記ビジー状態となっている場合に、前記コピー動作要求に対して適合する用紙が存在する給紙トレイがあれば、該給紙トレイの用紙を用いて該コピー動作を行うように、トレイ切換部でトレイを切換えさせることを特徴とする請求項4または5記載の複合型画像形成装置。
  7. 画像データを出力する用紙を手差しで供給するための手差しトレイをさらに含み、
    前記制御部は、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が存在する給紙トレイがないことによって前記ビジー状態となっている場合に、前記コピー動作要求に対して適合する用紙が存在する給紙トレイがなければ、手差しトレイへの用紙補給を要求し、手差しトレイに補給される用紙を用いてコピー動作を行うことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の複合型画像形成装置。
  8. 画像データを出力する用紙を手差しで供給するための手差しトレイと、
    手差しトレイを含む複数のトレイ間で、画像データを出力する用紙を供給するトレイを切換えるトレイ切換部とをさらに含み、
    前記制御部は、前記操作部にメモリコピー動作が設定されている場合で、ファクシミリ受信動作によって前記メモリの少なくとも一部が使用されており、かつコピー動作で画像データを出力するために適合するサイズの用紙を備えるトレイが存在しないとき、手差しトレイに用紙が給紙されると、その用紙サイズにかかわらず、手差しトレイに給紙を切換えるようにトレイ切換部を制御することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の複合型画像形成装置。
  9. 少なくとも1つのファクシミリ受信専用の給紙トレイを含む複数の給紙トレイを備え、
    前記制御部は、ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合する用紙が該ファクシミリ受信専用の給紙トレイに存在しないために前記ビジー状態となっている場合に、前記ダイレクトコピー動作で使用する給紙トレイに存在する用紙が該ファクシミリ受信動作で受信した画像データに適合していれば、該ダイレクトコピー動作を優先的に行った後で、該ダイレクトコピー動作に使用した用紙トレイの用紙に、該ファクシミリ受信動作で受信した画像データを出力するように制御することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の複合型画像形成装置。
  10. 少なくとも1つのファクシミリ受信専用の給紙トレイを含む複数の給紙トレイと、
    ファクシミリ受信専用の給紙トレイを含む複数の給紙トレイ間で、画像データを出力する用紙を供給するトレイを切換えるトレイ切換部とをさらに備え、
    前記制御部は、前記操作部にメモリコピー動作が設定されている場合で、ファクシミリ受信動作によって前記メモリの少なくとも一部が使用されており、かつファクシミリ受信動作時にファクシミリ受信専用の給紙トレイに用紙が存在しないとき、コピー動作で画像データを出力するために適合するサイズの用紙を備えるファクシミリ受信専用の給紙トレイ以外の給紙トレイが存在し、かつ該給紙トレイの用紙サイズがファクシミリ受信専用のトレイの用紙サイズに等しければ、コピー動作およびファクシミリ受信動作を該給紙トレイから供給される用紙で行うようにトレイ切換部を制御することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の複合型画像形成装置。
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