JP3553777B2 - 薄片搬送装置ならびにその利用装置 - Google Patents

薄片搬送装置ならびにその利用装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の入口から入れ込まれた紙幣・伝票・カードなどのような薄片を所定の経路方向に搬送動する薄片搬送装置ならびに、その利用装置、例えば、複数台のパチンコ遊技機とその遊技球を貸付けるための紙幣・カードなどの薄片を搬送する薄片搬送装置を設けパチンコ台島装置などに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の薄片搬送装置として、搬送する薄片100を、例えば、紙幣とした薄片搬送装置300をパチンコ台島装置500に組み付けた構成として、図7〜図9のような構成(以下、第1従来技術という)が特開昭64−28138号・特開平8−40593などに開示されている。
【0003】
ここで、パチンコ遊技機、または、パチンコ遊技機のゲート部分に跳ね返し機能やスロットマシン機能を設けたパチンコ・スロット遊技機などの遊技機(この発明では、これらの遊技機を総称して、パチンコ台という)を、図7のように複数台配置して、1つのブロック状に構成したものをパチンコ台島装置500という、このパチンコ台島装置500は、パチンコ店の内部において、あたかも複数の「島」を配置したように見えるので、通称を「島」とも呼ばれている。
【0004】
図7において、パチンコ台島500には、複数台のパチンコ台Bを前列側と後列側とに分けて配置するとともに、パチンコ台B間の所要箇所に、薄片100の導入搬送部分Cを配置してある。導入搬送部分Cは、パチンコ台Bに使用する遊技球、つまり、パチンコ玉を貸付けるための球貸装置(装置全体は図示せず)に薄片100を入れ込んで主搬送路Mに送り込む部分であって、それ自体が副搬送路Sの一部を構成しているものである。
【0005】
また、前列側のパチンコ台Bと後列側のパチンコ台Bとの間の空間部分に主搬送路Mを構成する主搬送路部分300Aを配置してあり、導入搬送部分Cの薄片入口から入れ込んだ薄片100を導入搬送部分Cに設けた副搬送路Sによって主搬送路Mに送り込み、主搬送路部分300Aの主搬送路Mによって、主搬送路Mの終端に設けた収納箱110に薄片100を収納するように構成した〔収納搬送形態〕のものであって、主搬送路部分300Aの具体的な構成は図8・図9のようになっている。なお、以下の各図において、太線の部分は、各部を構成する部材の肉厚の断面または端面を示す部分である。
【0006】
図8・図9において、合流用の案内壁23Xは、副搬送路Sから送り込まれる薄片100を主搬送路Mに導くための湾曲状の経路を形成する2つの案内板23X1・23X2で構成してあり、その各先端側を案内壁23Yの一端側に入れ込んである。
【0007】
案内壁23Yは、主搬送路Mの直線状の経路を形成する2つの案内板23Y1・23Y2で構成するとともに、案内壁23Yの終端側を次順の副搬送路Sとの合流部分に設けた合流用の案内壁23Xの部分まで延長してある。
【0008】
案内壁23X・23Yは、図9のように、上下に分けて配置してあり、その中間に、主搬送路Mにおける搬送用の丸ベルト45Xと、合流用のローラ25X1・25X2と従動用のローラ25X3・25X4などを設けてあって、一方のローラ25X1に丸ベルト45Xの駆動用プーリを兼ねさせるとともに、ローラ25X1と対向配置した他方のローラ25X2を丸ベルト45Xの外周に接して回転させている。
【0009】
丸ベルト45Xは、断面が丸い無端ベルトであって、案内壁23Yの始端側に設けたローラ25X1と、案内壁23Yの終端側に設けた従動用のローラ25X3とに掛け張られており、丸ベルト45Xの弛みを取って主搬送路Mに位置する部分を直線状に張るための張り車としてローラ26X1・26X2を設けてある。
【0010】
主搬送路Mに位置する丸ベルト45Xの中間部分には、薄片100を搬送するのに適した間隔で、複数の対向配置した小さいローラ25Yを配置し、その一方に丸ベルト45Xの案内プーリを兼ねさせるとともに、従動用のローラ25X3と対向して配置したローラ25X4を丸ベルト45Xの外周に接して回転させている。
【0011】
そして、先順の副搬送路Sに位置する案内壁23Xの案内板23X1から後順の副搬送路Sに位置する案内壁23Xの案内板23X2にまでに亙る部分Zを、1つのブロック状に一体に組み付けた分割ユニット300Bとして構成することにより、副数の分割ユニット300Bを縦続配置して、主搬送路部分300Aを構成し得るようにしたものである。なお、各ローラ25X1〜25X4と丸ベルト45Xは矢印で示す方向に回転するように、分割ユニット300Bごとに設けた駆動モータ26により、歯車機構26Aを介して、駆動用のプーリを兼ねるローラ25X1を駆動している。
【0012】
したがって、各副搬送路Sに入れ込まれた薄片100は、先順側の分割ユニット300Bの案内板23X2と次順側の分割ユニット300Bの案内板23X1との間に入り、ローラ25X1・25X2によって主搬送路Mに送り込まれ、丸ベルト45Xによって、案内壁23Yの案内板23Y1・23Y2の間を搬送された後に、ローラ25X3・25X4によって次順の分割ユニット300Bの合流部分に送り込まれるという経路を取って搬送されるようになっている。
【0013】
そして、各構成部分の材質は、各ローラと平ベルトの部分が合成樹脂材、例えば、ウレタンゴム材、各軸の部分がステンレス鋼材、各軸の軸受部分を兼ねるフレーム、その他の構成部分などは主としてアルミニウム材を主体として構成してある。
【0014】
ところで、上記の第1従来技術の構成では、先順の合流部分から後順の合流部分までの距離L1が異なった場合、例えば、パチンコ台Bの長さL2には、統一規格が無いので距離L1がパチンコ台Bによって異なると、その距離L1が異なった場合には、それに合わせて、その都度、異なる長さをもつ分割ユニット300Bを製造しなければならないという不都合がある。
【0015】
こうした不都合を解消するために、合流部分を構成するブロックと、各合流部分の間の主搬送路Mの部分を構成するブロックとに分けて構成した図10〜図12のような構成(以下、第2従来技術という)が本願出願人の出願にもとづく特開平8−91615によって開示されている。
【0016】
図10〜図12の構成は、図8の構成と同様に、装置の中間部分の構成のみを示したものであり、図10〜図12において、図8の構成と異なる主な構成箇所は、前後の各副搬送路Sと主搬送路Mとの合流部分のみを、独立した1つのブロック状に一体に構成した合流搬送ユニット2とし、各合流搬送ユニット2の間の主搬送路Mに相当する部分を中継搬送ユニット4として構成することにより、構造が最も簡単な中継搬送ユニット4の部分の長さL3のみを変更するだけで、各副搬送路Sの間の距離L1の変化に対応し得るようにした箇所である。
【0017】
つまり、合流搬送ユニット2を各合流部分ごとに配置するとともに、図10の〔ニ−ニ断面〕のように、各合流搬送ユニット2をその両側に配置した各導入搬送部分Cの内側外壁部分に、適宜の取付用部材、例えば、上下に配置したZ字形の取付脚32とねじ32Aとにより固定しておくとともに、図11のように、各合流搬送ユニット2に対して、各中継搬送ユニット4を着脱可能な構造、例えば、中継搬送ユニット4を、合流搬送ユニット2から張り出して設けた受棚2a・2bで受け止めるとともに、ねじ2a1・2b1によって固定する組付構造にしたものである。なお、この組付の際に、合流搬送ユニット2に設けた駆動モータ26に連動する歯車29Dと、プーリ43Bの軸に設けた歯車46bとが噛み合うように組み付けられる。
【0018】
さらに、図10〜図12の具体的な細部の構成において、図8の具体的な細部の構成と異なる箇所は、図11・図10のように、第1には、導入搬送部分Cにおける副搬送路Sの部分と、中継搬送ユニット4における主搬送路Mの部分との搬送構造を、対向配置された同一速度で送行する2つの平ベルトの間に薄片100を挟み込んで搬送する機構(この発明において、対向ベルト搬送機構という)によって構成した箇所である。
【0019】
ここで、中継搬送ユニット4における対向ベルト搬送機構は、合流搬送ユニット4の底部に設けた駆動モータ26により適宜の歯車機構26Aを介して回転させられる仲介歯車29Dと連動する2つの歯車46a・46bの軸に設けた各駆動側プーリ43A・43Bに、対向して配置した2つの無端状の平ベルト45A・45B、つまり、無端状の平帯形状をしたベルトを掛けるとともに、この2つの平ベルト45A・45Bにより従動される従動側プーリ44A・44Bを次順の合流搬送ユニット2に近接した端部の位置に配置した構造にしてあり、2つの平ベルト45A・45Bが対向している部分は、薄片100が入り込む程度のごく僅かの隙間を設けるか、または、殆ど接触する状態にしたものである。
【0020】
また、導入搬送部分Cにおける対向ベルト搬送機構は、導入搬送部分Cの内部に設けた上記の球貸装置(装置全体は図示せず)の駆動モータ(図示せず)によって駆動される駆動側プーリC1a・C1bを、薄片100を入れ込むための薄片入口C1に近接した位置に配置し、この駆動用プーリC1a・C1bに、対向して配置した2つの無端状の平ベルトC3a・C3bを掛けるとともに、この2つの平ベルトC3a・C3bにより従動される従動側プーリC2a・C2bを薄片導出口C2に近接した位置に配置したものであり、中継搬送ユニット4における対向ベルト搬送機構と同様の搬送構造になっている。
【0021】
そして、導入搬送部分Cの対向ベルト搬送機構は、薄片入口C1に設けた案内板C1Aと、薄片100を送出するための薄片導出口C2の部分を残して、適宜の保護覆C3で囲んであり、また、中継搬送ユニット4の対向ベルト搬送機構は、合流搬送ユニット2から送り込まれる薄片100を受け入れる側の端部に設けた案内板59Aと、搬送した薄片100を次順の合流搬送ユニット2に渡す側の端部に設けた案内板59Bとの部分を残して、適宜の保護覆4Aで囲んである。なお、図11の着脱構造における組付の際には、案内板59Bを合流搬送ユニット2の案内板2Bの部分に入れ込ませるようにして組み付けるものである。
【0022】
さらに、合流搬送ユニット2の搬送構造は、副搬送路Sから送り込まれる薄片100を主搬送路Mに導くための湾曲状の経路を形成する2つの案内板23A1・23A2で構成した合流用の案内壁23Aを主搬送路Mに対して、その前側と後側とに対称状に配置し、また、主搬送路Mの一部に相当する直線状の経路を形成する2つの案内板23B1・23B2で構成した合流用の案内壁23Bの先端側、つまり、薄片100の送出側で各案内板23A2と一体に接続した案内壁23を設けるとともに、各案内板23A1の中間部分に設けた覗き窓穴の部分に、合流用の送りローラ25Aを設け、さらに、先順の中継搬送ユニット4、つまり、上流側の中継搬送ユニット4から送り込まれる薄片100を受け取る側の端部に、対向配置した2つのローラ24A・24Bを設けた構造にしてあり、2つのローラ24A・24Bが対向している部分は、薄片100が入り込む程度のごく僅かの隙間を設けるか、または、殆ど接触する状態にしたものである。
【0023】
そして、上記の合流搬送ユニット2の搬送構造は、ローラ24A・24Bへの薄片100の導入部分に設けた案内板2Bと、案内板23A1の先端側の薄片100の送出部分とを残して、適宜の保護覆2Aで囲んである。
【0024】
ところで、上記の第2従来技術の構成では、パチンコ台島装置500の幅Wが異なった場合、例えば、パチンコ台Bの背面側に設けたパチンコ台に付随する動作機構部分(図示せず)の奥行きが異なることによって幅Wが変わったり、または、パチンコ店の室内通路などの都合などによって幅Wが変わったりした場合には、導入搬送部分Cの搬送路の長さを変更して製造しなければならないという不都合が生ずることになる。
【0025】
こうした不都合を解消するために、各導入搬送部分Cと各合流搬送ユニット2ととの間に薄片100を案内して橋渡しをするための案内導管を別体にして設けるとともに、この案内導管から送り込まれる薄片100を合流搬送ユニット2側に積極的に取り込むための取込搬送部分を合流搬送ユニット2側に設けるようにした図13〜図18のような構成(以下、第3従来技術という)が本願出願人の出願による特願平7−202478によって開示してある。
【0026】
図13〜図18の構成は、図10〜図12の構成と同様に、搬送路の中間部分の構成のみを示したものであり、図13〜図18において、図8〜図12の構成と異なる主な構成箇所は、導入搬送部分Cにおける対向ベルト搬送機構の部分を予定される寸法のうちの最も短い寸法にして構成しておき、導入搬送部分Cと合流搬送ユニット2との間の副搬送路Sに相当する部分に、導入搬送部分Cから送出された薄片100を合流搬送ユニット2の導入口2C、つまり、薄片100を受け取る入口まで案内するための案内導管8を設けるとともに、合流搬送ユニット2の導入口2Cの部分に、対向配置した2つのローラ71A・71Bによって構成した取込搬送部分7を設けて主搬送路Mに対する合流を容易にした箇所である。
【0027】
なお、図13・図17の構成では、取込搬送部分7を合流搬送ユニット2と一体のもにして構成してあるが、図18のように、取込搬送部分7を別体にして構成したものを合流搬送ユニット2に適宜の固定具、例えば、ねじ止めによって取付固定する構成にもできるものである。
【0028】
以下、図13〜図18の構成における細部の構成箇所を説明する。図13・図18の構成では、取込搬送部分7における2つのローラ71A・71Bが直接的には対向しておらず、一方のローラ71Aには無端状の平ベルト72Aを掛けてあり、この平ベルト72Aと他方のローラ71Bとが対向するとともに、ローラ71Bの軸71bをばね73によって弾力的に押すことにより、ローラ71Bを平ベルト72Aの外面に押圧させた構成にしてある。
【0029】
こうした平ベルト72Aを介在させる構造にした理由は、図18のように、取込搬送部分7の搬送駆動を合流搬送ユニット2に設けた駆動モータ26によって駆動するための駆動機構を簡易な構造にするためである。つまり、駆動モータ26によって駆動される歯車機構のうちの歯車の1つにより回転する軸31aに固定した駆動側のプーリ31Aに平ベルト72Aを掛けて、ローラ71Aを平ベルト72Aによって従動するように構成することにより、駆動モータ26から遠い距離に配置したローラ71A・71Bまでを連動するための歯車機構を省略し得るようにしたものである。
【0030】
これに対して、図17の構成では、ローラ71Aとローラ71Bとを直接的に対向させておき、ローラ71Aの軸71aを駆動モータ26に連動する歯車機構によって駆動するように構成してある。なお、いずれの構成の場合も、ローラ71Bをばね73によって弾力的に押す構造にしているのは、後述の薄片100の混流防止動作の際に、薄片100の取込を取込搬送部分7でスリップさせて停止状態にするためである。
【0031】
合流搬送ユニット2と中継搬送ユニット4との着脱構造は、図14・図15・図18のように、各合流搬送ユニット2に設けた受棚2a・2bの部分を上向きコ字状に形成するとともに、コ字状の開口部分に中継搬送ユニット4の外側部分を合致させて嵌め込むように構成することにより、前後方向に対する移動を固定するとともに、中継搬送ユニット4の上面側から張り出した張出部分47Aに設けた掛止用の穴47を、合流搬送ユニット2の上面部分に設けた掛止用の突起30に乗せ掛けて入れ込むように組付操作を行い、その逆の操作によって取り外し操作、つまり、分解操作を行い得るように構成してある。なお、薄片100を中継搬送ユニット4から合流搬送ユニット2に送り込む箇所の案内板59Bは、図18のように、上向きコ字状の案内板と下向きコ字状の案内板とを薄片100の上下端よりも少し広い間隔で配置してある。
【0032】
案内導管8は、図18のように、縦長四角形の管状体を主体にして構成し、弾性をもつ材質、例えば、合成樹脂材で形成したものであり、管内を薄片100を余裕をもって通すことができる大きさの縦長の細長四角形に形成するとともに、導入搬送部分Cに組み付ける側には、導入搬送部分Cの保護覆C3に押し込んで掛け止めするための掛止爪83と、上下の捩れを止めるための差込爪82とを設けたものであって、長さL5の異なるものを作ることにより、パチンコ台島装置500の幅Wの変化に対応し得るようにしてある。なお、案内導管8の取込搬送部分7に差し込む側は、ローラ71A・71Bに相当する部分を切り欠いて上下の部分81を残しておき、この上下の部分によって、案内導管8を取込搬送部分7に取付けるようにしてある。
【0033】
駆動モータ26によって駆動する歯車機構部分は、図15のように、各ローラ、各プーリなどの駆動の軸に設けた歯車を、それらの軸を所定の回転速度にするための中間歯車とを設けて構成したものであり、図中の符号の箇所が図13・図14・図17・図18に示す同一符号の箇所に対応するので、ここでは説明を省略する。なお、歯車機構によって駆動される各ローラ、各プーリなどの回転速度は、薄片100が合流搬送ユニット2と中継搬送ユニット4とにおける副搬送路Sと主搬送路Mとを同一速度で送行し得る速度に選定してあることは言うまでもない。そして、手動用つまみ27Cは、歯車29Dと歯車46bとの噛み合わせ位置を調整する場合、合流搬送ユニット2の内部に薄片100が何らかの理由で停滞して詰まったときに、それを取り出す操作を行う場合などに、歯車機構全体を手動で回転させるためのものである。
【0034】
中継搬送ユニット4の内部と保護覆4Aとの部分の具体的な構造は、図16のように、軸受を兼ねる上下のフレーム41の部分をアルミニウムなどの金属材で形成するとともに、保護覆4Aの前側と後側との部分を合成樹脂材で形成した覆用部材48を下端側を支点として開閉可能に構成することにより、内部の対向ベルト搬送機構42の部分を露呈し得るようにして、薄片100が何らかの理由で、対向ベルト搬送機構42の部分で停滞状態になった場合に、薄片100の取出操作を行える構成してある。
【0035】
そして、覆用部材48は、支点となる部分にヒンジ、例えば、その部分の肉厚を薄くして曲がり易くしたヒンジを形成しておき、下方の取付部分49を適宜の固定具、例えば、ねじ止めによってフレーム41に固定するとともに、上端部分に形成した掛止部分54によって上側のフレーム41に掛止可能にしたものであり、掛止部分54は、圧縮ばね52により押し出されるようにした球体53、例えば、金属球の頭部を、フレーム41の上面に設けた凹穴55に入れ込んで掛け止めを行うようになっている。
【0036】
さらに、覆用部材48には、搬送される薄片100の上下部分に相当する位置に突出部分56・57を設けることにより、薄片100の姿勢を直立させた状態で搬送し得るように構成するとともに、下側の突出部分57の一部を切り欠いた部分に、図18のように、薄片100の通過を検出するための検出器99、例えば、赤外光の反射によるセンサを配置してあり、この検出器99により検出した信号を、上記の球貸装置(装置全体は図示せず)の制御部(図示せず)に与え、導入搬送部分Cの内部に設けた駆動モータ(図示せず)を停止させて、導入搬送部分Cの対向ベルト搬送機構の搬送動作を停止することにより、主搬送路Mに複数の薄片100が混流して薄片100の搬送が詰まるような事故を防止するための混流防止動作を行わせるように構成してある。
【0037】
また、上記の薄片100の取出操作を、管理者以外の者が行ない、盗難事故を起こすことを未然に防止するために、図18のように、下向きコ字状に形成した盗難防止用覆9の両側の垂直板部分94を、両側の覆用部材48を挟み押え込むようにして差し込んだ後に、掛爪92を鍵91により回転させてフレーム41の下側に入れ込むことによって、鍵91を用いない限り両側の覆用部材48を開くことが出来ないようにしてある。なお、中継搬送ユニット4の端部の上方に設けた張出部分98と、盗難防止用覆9に設けた張出部分95とは、それぞれ、中継搬送ユニット4を合流搬送ユニット2に組み付けた際に、合流搬送ユニット2の上面側に設けた掛爪35A・35Bを回転させて、各張出部分95・98を押えることにより、中継搬送ユニット4が上方へ離脱しないように固定するためのものである。
【0038】
そして、各構成部分の材質は、上記の箇所以外の各ローラと平ベルトの部分が合成樹脂材、例えば、ウレタンゴム材、各軸の部分がステンレス鋼材、各軸の軸受部分を兼ねるフレーム、その他の構成部分などは主としてアルミニウム材を主体として構成してある。
【0039】
上記の第1従来技術・第2従来技術のような薄片搬送装置300では、図7のように長いパチン台島装置500の場合には、パチンコ台島装置500の主体部分を設置した後に、薄片搬送装置300を組み付ける作業を現場で行わなければならないという不都合があるため、例えば、パチンコ台Bの数を4台程度にした小型のパチンコ台島装置500にして構成するとともに、図19のように、〔収納搬送形態・終端搬送形態〕のパチンコ台島装置500と、〔始端搬送形態・中間搬送形態〕のパチンコ台島装置500とを設ける構成(以下、第3従来技術という)が本願出願人の出願による特願平9−81582号により開示してある。
【0040】
つまり、図19において、〔始端搬送形態〕のパチンコ台島装置500では、主搬送路Mの右端側、すなわち、主搬送路Mの始端側に点線で示した薄片100の入口がなく、前側の副搬送路Sと後側の副搬送路Sとに薄片100の各入口を設けるとともに、主搬送路Mの左端側、すなわち、終端側に、実線で示した薄片100の出口を設けて構成し、また、〔中間搬送形態〕のパチンコ台島装置500では、〔始端搬送形態〕の構成に加えて、主搬送路Mの始端側に点線で示した薄片100の入口を設けて構成し、さらに、〔収納搬送形態・終端搬送形態〕のパチンコ台島装置500では、〔中間搬送形態〕の構成における主搬送路Mの出口に設けた収納箱110に搬送した薄片100を収納するか、または、主搬送路Mの出口を他の適宜のものに入れ込むための出口として構成するようにしている。なお、主搬送路Mに対して副搬送路Sが流れ込む角度θを合流角度という。
【0041】
また、上記の第3従来技術の構成による小型のパチンコ台島装置500を、上記の第1従来技術〜第3従来技術の構成を用いて構成したものでは、各合流搬送ユニット2の部分の構成が複雑になること、また、搬送路の合流部分と主搬送路Mとの搬送機構を駆動する駆動モータ26を各合流搬送ユニット2ごとに設けているため、駆動モータ26自体の配置数が多くなること、さらに、配置数の多い駆動モータ26の運転停止を制御するため制御部分の構成も複雑になることなどによって、装置全体が高価なものとなり、薄片搬送装置300またはパチンコ台島装置500を安価に提供し得ないという不都合があるほか、駆動モータ26の配置数が多いため、消費電力量が多く、運転経費がかさむなどの不都合がある。 さらに、最近のパチンコ台島装置500では、薄片100を入れ込む球貸装置の各導入搬送部Cを各パチンコ台ごとに左側に配置するように約束づけて設ける構成のものが多くなっているが、上記の第2従来技術・第3従来技術の構成では、前側の導入搬送部Cと後側の導入搬送部Cとが主搬送路Mに合流する位置を同一の位置にして構成してあるため、パチンコ台島装置500の前側の端部に配置された合流搬送部2では後側の合流部分の構成が無駄なものになり、また、後側の端部に配置された合流搬送部2では前側の合流部分の構成が無駄なものになるという不都合が生ずる。
【0042】
このため、こうした不都合を解消する構成として、図20・図21のように、前側のパチンコ台列B1の導入搬送部分Cと、後側のパチンコ台列B2の導入搬送部分Cとの位置を異ならせることにより、全ての副搬送路Sが主搬送路Mと合流する位置が異なる位置になるように構成するとともに、複数の合流搬送ユニットのうちのいずれか1つに設けた駆動モータ26によって、全ての合流搬送ユニットを駆動するように構成(以下、第4従来技術という)が本願出願人の出願による特願平9−81582号により開示してある。
【0043】
図20・図21において、図7〜図19の符号と同一符号で示した部分は、図7〜図19によって説明した同一符号の部分と同一の機能をもつ部分である。また、図20・図21に同一符号で示す部分は、図20・図21のいずれかにおいて説明する同一符号の部分と同一の機能をもつ部分である。
【0044】
そして、図20の構成は、上記の第2従来技術の構成を〔中間搬送形態〕の搬送路構成に変更したものであって、図10〜図12の構成と異なる箇所は、第1には、導入搬送部分Cの隣に適宜の他用空間部分D、例えば、遊技客の鞄や貴重品類を入れる棚などに利用する部分を配置することによって、複数のパチンコ台Bを配置したパチンコ台列B1・B2における前側のパチンコ台列B1の導入搬送部分Cと、後側のパチンコ台列B2の導入搬送部分Cとの位置を異ならせることにより、全ての副搬送路Sが主搬送路Mと合流する位置が異なる位置になるように構成した箇所である。
【0045】
また、第2には、主搬送路Mの前側の副搬送路Sと主搬送路Mの合流箇所では、前側からのみの合流が行い得るようにした前側合流搬送ユニット2S1を設け、主搬送路Mの後側の副搬送路Sと主搬送路Mの合流箇所では、後側からのみの合流を行い得るようにした後側合流搬送ユニット2S2を設けた箇所である。
【0046】
さらに、第3には、主搬送路Mの対向ベルト搬送機構42Aを構成する前側の平ベルト45Aは、主搬送路Mの始端部分M1では、その始端部分M1から初順の前側合流搬送ユニット2S1の合流部分の手前までの搬送を行い、主搬送路Mの中間部分では、先順の前側合流搬送ユニット2S1の合流部分から次順の前側合流搬送ユニット2S1の合流部分の手前までの搬送を行い、主搬送路Mの終端部分M2では、最終順の前側合流搬送ユニット2S1の合流部分から終端部分M2までの搬送を行うように構成し、また、主搬送路Mの対向ベルト搬送機構42Aを構成する後側の平ベルト45Bは、主搬送路Mの始端部分M1では、その始端部分M1から次順の後側合流搬送ユニット2S2の合流部分の手前までの搬送を行い、主搬送路Mの中間部分では、先順の後側合流搬送ユニット2S2の合流部分から次順の後側合流搬送ユニット2S2の合流部分の手前までの搬送を行い、主搬送路Mの終端部分M2では、最終順の後側合流搬送ユニット2S2の合流部分から終端部分M2までの搬送を行うように構成した箇所である。
【0047】
そして、第4には、前側合流搬送ユニット2S1・後側合流搬送ユニット2S2は、いずれも、案内壁23Aを一方の副搬送路Sに対応する部分のみを設け、さらに、主搬送路Mの案内板23B1・23B2を主搬送路Mの片側に位置する一方側のみ、つまり、前側合流搬送ユニット2S1では案内板23B1のみを設け、また、後側合流搬送ユニット2S2では案内板23B2のみを設けて構成するとともに、第2従来技術の構成では、合流搬送ユニット2の主搬送路Mの部分に対向配置して設けていたローラ24A・24Bを除去して構成した箇所である。
【0048】
また、第5には、複数の合流搬送ユニット、つまり、前側合流搬送ユニット2S1・後側合流搬送ユニット2S2のうちのいずれか1つ、例えば、初順の前側合流搬送ユニット2S1に設けた駆動モータ26によって、全ての合流搬送ユニット、つまり、全ての前側合流搬送ユニット2S1・後側合流搬送ユニット2S2に設けた搬送駆動部分、例えば、ローラ25A、プーリ43A・43B・44A・44B・44a・44b・、平ベルト45A・45Bなどを駆動するように構成した箇所である。
【0049】
そして、この駆動構成は、具体的には、図20の構成の場合、例えば、駆動モータ26を設けた合流搬送ユニット、つまり、前側合流搬送ユニット2S1には、図15の歯車機構と同様の歯車機構を設けることにより、ローラ25Aとプーリ43A・44aとを所定の回転速度で所定の回転方向に駆動するように構成し、始端部分M1に位置する後側合流搬送ユニット2S2には、上記の駆動によって回転するプーリ44aに掛けられた平ベルト45Aの回転に従動するプーリ44Aの軸を駆動源として、プーリ44bと、ローラ25Aと、プーリ43Bとを所定の回転速度で所定の回転方向に駆動するための歯車機構を図15と同様の歯車機構によって設け、次順の後側合流搬送ユニット2S2には、上記の駆動によって回転するプーリ43Bに掛けられた平ベルト45Bの回転に従動するプーリ44Bを駆動源として、ローラ25Aとプーリ43Bとを所定の回転速度で所定の回転方向に駆動するための歯車機構を図15と同様の歯車機構によって設けることにより、プーリ43Bに掛けられた平ベルト45Bと平ベルト45Bに従動するプーリ44Bと回転するように構成し、また、終端部分M2に位置する前側合流搬送ユニット2S1には、駆動モータ26を設けた先順の前側合流搬送ユニット2S1のプーリ43Aに掛けられた平ベルト45Aの回転に従動するプーリ44Aを駆動源として、ローラ25Aとプーリ43Aとを所定の回転速度で所定の回転方向に駆動するための歯車機構を図15と同様の歯車機構によって設けることにより、プーリ43Aに掛けられた平ベルト45Aと平ベルト45Aに従動するプーリ44Aと回転するように構成することができる。
【0050】
次に、図21の構成は、図20の構成における副搬送路Sと合流部分との構成とを、図13の第3従来技術の構成と同様に変更したパチンコ台島500の右部分における構成を示したものである。なお、左半分の構成は、図21の構成と対称的な構成になっているが、各部の動作方向を主搬送路Mの搬送方向に一致させるように構成してあることは言うまでもない。
【0051】
図21の構成において、図20の構成と異なる箇所は、図13の構成と同様に、各副搬送路Sにおける導入搬送部分Cと案内導管8とを、図13の構成における導入搬送部分Cと案内導管8と同様の構成にするとともに、案内導管8から送出された薄片100を前側合流搬送ユニット2S1に取り込むための取込搬送部分7と、案内導管8から送出された薄片100を後側合流搬送ユニット2S1に取り込むための取込搬送部分7とを、図13の構成における取込搬送部分7と同様の構成と同様の構成によって構成した箇所である。
【0052】
したがって、1つの合流搬送ユニット、例えば、前側合流搬送ユニット2S1にのみ設けた1つの駆動モータ26によって、全ての合流搬送ユニット、つまり、全ての前側合流搬送ユニット2S1・後側合流搬送ユニット2S2に設けた搬送部分を駆動する構成は、前側合流搬送ユニット2S1・後側合流搬送ユニット2S2に設けた図15と同様の歯車機構部分に、取込搬送部分7に配置したローラ71A・71Bをも回転し得るようにした歯車構成を設ければよいことなので、詳細な構成については説明を省略する。
【0053】
また、図21の構成の要部を、図17の構成と同様にした構成として、図21の構成における取込搬送部分7の構成、つまり、ローラ71A・71Bの駆動部分の構成を、図17の構成における取込搬送部分7の構成と同様の構成に変更して構成したものとすることができる。
【0054】
さらに、上記の各構成は次のように変形して構成することができる。つまり、(1)他用空間部分Dを配置する位置をパチンコ台Bの右側に配置するように変更して構成する。(2)駆動モータ26を設ける合流搬送ユニットを、他の前側合流搬送ユニット2S1または後側合流搬送ユニット2S2のうちのいずれか1つに設けて構成する。(3)他用空間部分Dを、パチンコ台Bごとに設けずに、パチンコ台列B1の一端側に1つ設け、パチンコ台列B2の他端側に1つ設けることによって、主搬送路Mに対する副搬送路Sの合流位置を異ならせるように構成する。(4)4台を超える台数のパチンコ台Bを配置したパチンコ台島装置500に適用して構成する。(5)上記(4)の構成において、前側合流搬送ユニット2S1・後側合流搬送ユニット2S2の数を分割した複数の前側合流搬送ユニット2S1・後側合流搬送ユニット2S2を、それぞれ1つの駆動群として構成し、各駆動群をその駆動群の前側合流搬送ユニット2S1・後側合流搬送ユニット2S2のうちの1つに設けた駆動モータ26によって駆動するように構成する。つまり、例えば、パチンコ台を8台配置した場合、主搬送路Mの始端側に配置した前側の2台と後側の2台との4台を1つの駆動群とし、残りの4台を他の1つの駆動群とし、それぞれの駆動群の適宜の合流搬送機構部分、例えば、主搬送路Mの上流側に配置された前側合流搬送ユニット2S1に配置した駆動モータによって、それぞれの駆動群の合流と搬送を駆動する。(6)合流角度θを薄片100A、つまり、薄片100が合流し易い角度、例えば、85°にして構成する。(7)前側合流搬送ユニット2S1と後側搬送ユニット2S2との構成を、第1従来技術における主搬送路部分300Aの構成と同様の構成に変更して構成する。(8)主搬送路Mの対向ベルト搬送機構における各平ベルト45A・45Bのプーリが片側のみしか配置していない箇所の全ての箇所、または、そのうちの任意の箇所、例えば、点線で示した箇所に、対向させた従動プーリを設けて構成することにより、各ベ平ルト45A・45Bに多少の弛みが生じても搬送が良好に行えるようにする。(9)各平ベルト45A・45Bを、裏面に歯形を設けたベルト、つまり、タイミングベルトに変更するとともに、各プーリをタイミングベルト用のプーリに変更して構成する。(10)主搬送路Mの始端部分M1と終端部分M2とに配置する後側合流搬送ユニット2S2と前側合流搬送ユニット2S1とを、それぞれ、主搬送路Mの途中部分に配置する後側合流搬送ユニット2S2と前側合流搬送ユニット2S1と同じ共通形ユニットにして作るとともに、これらのユニットとは別体にして作った始端部分M1の対向するプーリ44A・44bの部分と、終端部分M2の対向するプーリ44A・44Bの部分とを、それぞれ、上記の共通形のユニットに組付固定することによって、始端部分M1と終端部分M2とに配置する後側合流搬送ユニット2S2と前側合流搬送ユニット2S1とを作るように構成する。(11)図20・図21の構成において、後側合流搬送ユニット2S2と前側合流搬送ユニット2S1とにおける取込搬送部分7のローラ71A・71Bを逆になるように入れ換えて構成する。つまり、ローラ71Aとこれに付随する機構部分を主搬送路Mの下流側に配置するとともに、ローラ71Bとこれに付随する機構部分を主搬送路Mの上流側に配置するように変更して構成するなどの構成が可能である。
【0055】
なお、上記の第1従来技術〜第4従来技術の構成は、搬送する薄片100を、紙幣以外の薄片、例えば、伝票・カードなどのような薄片の搬送にも使用できるものであることは言うまでもない。
【0056】
【発明が解決しようとする課題】
上記の第1従来技術の構成では、比較的短い間隔で配置したローラ25Yと丸ベルト45Xとの間に、薄片100、例えば、紙幣などの中央部分のみ挟んで搬送しているため、薄片100の中央部分のみに局部的に集中した極度の摩擦力が与えられるので、この部分に皺や摩耗が生じ易く、また、比較的短い間隔で配置した多数のローラ25Yを従動させているため、相当の駆動力を要するので、強力な駆動モータを用いなくてはならないという不都合がある。
【0057】
これに対して、上記の第2従来技術・第3従来技術では対向ベルト搬送機42・42Aによる2つの平ベルトの間に薄片100、例えば、紙幣などを挟んで搬送するため、薄片100に平均した摩擦力が与えられるので上記の不都合は解消し得るという利点があるが、対向ベルト搬送機構42・42Aにおける2つの平ベルトが薄片100、例えば、紙幣などを挟んで押えている力(この発明において、挟圧力という)が弱いので、平ベルト45A・45Bの表面が摩耗し、または、平ベルト45A・45Bの表面の摩擦係数が低下してくると、薄片100、例えば、紙幣などが新品であって表面の摩擦係数が極度に少ないものの場合などには、搬送停滞事故を招くことが時折あるという不都合がある。
【0058】
この不都合を解消するために、搬送路の箇所の2つの平ベルトを両外側から押えるためのローラを比較的短い間隔で配置するようにした構成が考えられるが、この構成では、上記の第1従来技術の場合と同様に、多数のローラを従動させることになるため、強力な駆動モータが必要になるので、電力消費量が大きくなるほか、装置の大型高価なものにならざるを得ないなどの不都合が生ずる。
【0059】
このため、こうした不都合のない薄片搬送装置ならびにその利用装置、例えば、パチンコ台島装置の提供が望まれているという課題がある。
【0060】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記のような
薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により上記の薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、この搬送路を曲折させて上記の搬送を行うようにした薄片搬送装置において、
上記の2つの平ベルトの途中箇所に曲折用ローラを設けることなく、一方の上記の平ベルトのプーリ(以下、一方側プーリという)と、他方の上記の平ベルトのプーリ(以下、他方側プーリという)とを、上記の搬送方向において相対的にずらせるとともに、上記の一方側プーリと上記の他方側プーリとを上記の搬送方向と交差する方向に相対的に偏移させるのみで、上記の搬送路を曲折させることにより、上記の薄片に対する上記の平ベルトの挟圧力を増強する挟圧力増強手段 を設ける第1の構成と、
【0061】
この第1の構成において、
上記の対向ベルト搬送機構を上記の搬送方向に沿って複数設けるとともに、上記の偏移の方向を交互に反対方向にすることによって、上記の搬送路を蛇行状に曲折させた第2の構成と、
【0062】
薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により上記の薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、この搬送路を曲折させるための曲折用ローラを設けるようにした薄片搬送装置において、
上記の曲折用ローラの軸を上記の搬送路の手前側で覆うとともに上記の所定方向と反対方向に延長した部分を上記の搬送路の外側に向けて湾曲させた案内片によって上記の薄片を案内することにより、上記の薄片の上下部分が上記の軸に引っ掛かることを防止する引掛防止手段
を設ける第3の構成と、
【0063】
薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により上記の薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、この搬送路を曲折させて上記の搬送を行うようにした薄片搬送装置を設けたパチンコ台島装置において、
上記の平ベルトの幅の1/2程度に小さい幅をもち外周面に膨らみ部分をもつ曲折用ローラ、もしくは、上記の平ベルトの幅と同程度の幅または上記の平ベルトの幅よりも大きい幅をもち外周面が円錐台形状を背中合わせにした頂部を膨らみ部分とした曲折用ローラを、上記の平ベルトの途中に配置するとともに、上記の曲折用ローラを搬送方向と交差する方向に変移させることにより、上記の平ベルトの幅の中央部分を上記の膨らみ部分として「くの字状」に曲折させるとともに、上記の搬送路の曲折を行わせることにより、上記の薄片に対する上記の平ベルトの挟圧力を増強する挟圧力増強手段
を設ける第4の構成と、
【0064】
この第4の構成において、
上記の曲折用ローラを上記の平ベルトの両側に交互に配置することによって、上記の搬送路を蛇行状に曲折させた第5の構成と、
【0065】
薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により上記の薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、この搬送路を曲折させて上記の搬送を行うようにした薄片搬送装置を設けたパチンコ台島装置において、
上記の第1の構成と同様の挟圧力増強手段を設ける第6の構成と、
この第6の構成において、
上記の対向ベルト搬送機構を上記の搬送方向に沿って複数設けるとともに、上記の偏移の方向を交互に反対方向にすることによって、上記の搬送路を蛇行状に曲折させた第7の構成と、
【0066】
薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により上記の薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、この搬送路を曲折させるための曲折用ローラを設けるようにした薄片搬送装置を設けたパチンコ台島装置において、
上記の第3の構成と同様の引掛防止手段を設ける第8の構成と
により上記の課題を解決したものである。
【0067】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態として、この発明を上記の第2従来技術における図9の構成に適用した場合の実施例と、上記の第3従来技術における図20の構成に適用した場合の実施例とを説明する。なお、実施例以外の参考例についても説明する。
【0068】
【実施例】
以下、図1〜図2により参考例を説明し、図3〜図6によって実施例を説明する。図1〜図6において、図7〜図21の符号と同一の符号で示した部分は、図7〜図21によって説明した同一符号の部分と同一の機能をもつ部分である。また、図1〜図6に同一符号で示す部分は、図1〜図6のいずれかにおいて説明する同一符号の部分と同一の機能をもつ部分である。
【0069】
なお、図1〜図6において、各対向ベルト搬送機構42の各平ベルト45A・45Bが対向する間の箇所は、隙間を空けて画いてあるが、この隙間は、説明を理解し易いように画いたものであって、上記の第2従来技術・第3従来技術における対向ベルト搬送機構の部分と同様に、実際には、殆ど隙間がなく、薄片100、例えば、紙幣などを挟んで搬送し得るように構成したものであり、また、所定方向Tは、図12・図20の主搬送路Mによって、薄片100、例えば、紙幣などを搬送する方向に相当する方向である。
【0070】
そして、図1〜図4・図6における対向ベルト搬送機構42の部分は図12の構成における対向ベルト搬送機構42の部分のみを取り出して画いたものであり、また、図5における対向ベルト搬送機構42の部分は図20の構成における対向ベルト搬送機構42に部分のみを取り出して画いたものである。
【0071】
第1の参考例
以下、図1・図2・図12・図14・図18により、第1の参考例として、第1の参考的な構成〜第4の参考的な構成を説明する。図1の〔単曲折構成〕と図2とにおいて、搬送路200は、図12における対向ベルト搬送機構42が薄片100、例えば、紙幣などを搬送する搬送路に相当する部分であるが、図12の場合と異なる箇所は、曲折用ローラ201によって曲折した搬送路に形成した箇所である。
【0072】
具体的には、図1の〔単曲折構成〕において、曲折用ローラ201は、例えば、図14・図18における従動側のプーリ44A・44Bと同様の構造のものを、平ベルト45Aを案内するためのローラとして用いたものであり、その取付位置を所定方向Tと交差する方向Uに偏移させることにより、各平ベルト45A・45Bの各往き側45A1・45B1の間の搬送路200を単一の曲折をもつ搬送路に形成したものである。
【0073】
また、曲折用ローラ201の取付は、例えば、図12・図18のプーリ44A・44Bと同様に、上下方向に移動しないように、軸201A・201Bを中継搬送ユニット4の上下のフレーム41によって支持するとともに、取付位置を所定方向Tと交差する方向Uに偏移させた位置に配置してある。なお、この偏移は、平ベルト45Bの往き側45B1と平ベルト45Bの戻り側45B2とが触れ合わない位置にしておく必要があることは言うまでもない。
【0074】
したがって、曲折用ローラ201は平ベルト45Aの往き側45A1の移行に従動して、平ベルト45Aの往き側45A1を平ベルト45Bの往き側45B1に押し付けながら回転するため、搬送路200の部分での薄片100、例えば、紙幣などに対する各平ベルト45A・45Bの挟圧力が増強されることになる。つまり、一般に、平ベルト45A・45Bは多少伸縮し得る張力をもつものを、伸長させて張力をもたせた状態で、プーリ43A・44Aと、プーリ43B・44Bとに掛けているために、曲折された搬送路200の部分では、平ベルト45Bの往き側45B1を平ベルト45Aの往き側45A1に押し付けて密着させる方向の力が働くために、上記の挟圧力の増強が生ずるものである。
【0075】
なお、曲折用ローラ201は、その軸201A・201Bとともに一体に回転する構成、または、軸201A・201Bが固定されていて、曲折用ローラ201のみが回転する構成のいずれのものであっても差し支えない。また、必要に応じて、軸201A・201Bを長穴(図示せず)で保持するとともに、図2のように、ばね201C・201Dを設けて、曲折用ローラ201を平ベルト45Aに弾力的に押し付けることにより、平ベルト45A・45Bが疲労して多少張力が低下した場合にでも、挟圧力を維持し得るように構成することもできる。さらに、このばね201C・201Dを、各軸201A・201Bを方向Uの方に押すようにした圧縮ばね(図示せず)に変更して構成することもできる。
【0076】
そして、この第1の参考例によれば、図12の薄片搬送装置300のように、薄片100、例えば、紙幣などを対向する2つの平ベルト45A・45Bの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構42により上記の薄片100を所定方向Tに搬送する薄片搬送装置300において、
上記の2つの平ベルト45A・45Bによる搬送路200を、例えば、曲折用ローラ201によって、曲折した搬送路に形成することにより、上記の搬送路200での上記の薄片100に対する上記の平ベルト45A・45Bの挟圧力を増強する挟圧力増強手段を設けた第1の参考的な構成になっているものであり、
また、同様の薄片搬送装置300において、
上記の2つの平ベルト45A・45Bによる搬送路200の途中に設けられて上記の平ベルト、例えば、平ベルト45Aを案内するローラ201を上記の所定方向Tと交差する方向Uに偏移させて上記の搬送路200を曲折させることにより、上記の搬送路200での上記の薄片100に対する上記の平ベルト45A・45Bの挟圧力を増強する挟圧力増強手段を設けた第2の参考的な構成になっているものである。
【0077】
さらに、上記の第1の参考例の構成による薄片搬送装置300を設けた図12のパチンコ台島装置500の構成は、薄片100、例えば、紙幣などを対向する2つの平ベルト45A・45Bの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構42により上記の薄片100を所定方向Tに搬送する薄片搬送装置300を設けたパチンコ台島装置500において、
上記の第1の参考的な構成と同様の挟圧力増強手段を設けた第3の参考的な構成になっているものであり、
また、同様のパチンコ台島装置500において、
上記の第2の参考的な構成と同様の挟圧力増強手段を設けた第4の参考的な構成になっているものである。
【0078】
そして、上記の第1の参考的な構成〜第4の参考的な構成によれば、搬送路200の直線状の部分を短くして、途中に、曲折した箇所を設けているので、上記の挟圧力の増強に加えて、搬送される薄片100、例えば、紙幣などは、図2のように、所定方向Tから斜めに曲げられて搬送路200の前半部分に入れ込まれ、前半部分を過ぎると、途中の曲折用ローラ201の位置で、「への字状」に曲げられて搬送路200の後半部分に入れ込まれ、後半部分を過ぎると搬送路200から斜めに曲げられて所定方向Tに入れ込まれるように搬送されることになるため、斜めに曲げられることによる平ベルト45A・45B間での挟圧力の増強と、曲折した搬送路200の部分での平ベルト45Aと平ベルト45Bとの僅かな速度差が薄片100、例えば、紙幣などに与える摩擦による挟圧力の増強とが行える構成になっている。
【0079】
第2の参考例
以下、図1・図2・図12・図14・図18により、第2の参考例として、第1の参考的な構成・第3の参考的な構成・第5の参考的な構成・第6の参考的な構成を説明する。この第2の参考例の構成が、上記の第1の参考例の構成と異なる箇所は、図1の〔蛇行状曲折構成〕のように、複数の曲折用ローラ201・202・203を間隔配置して設けることにより、搬送路200を複数の曲折をもつ蛇行状に曲折させて形成するように構成した箇所である。
【0080】
つまり、具体的には、図1の〔蛇行状曲折構成〕において、曲折用ローラ202・203を、曲折用ローラ201と全く同様のもので構成するとともに、その取付位置を所定方向Tと交差する方向であって、曲折用ローラ201の偏移とは反対の方向Vに偏移させることにより、各平ベルト45A・45Bの各往き側45A1・45B1の間の搬送路200を複数の曲折をもつ蛇行状の搬送路に形成したものである。
【0081】
なお、必要に応じて、上記の第1の参考例で述べたように、各曲折用ローラ201・202・203を平ベルト45A・45Bに弾力的に押し付けるように構成することができる。また、曲折用ローラ202・203の偏移の限度は、平ベルト45Aの往き側45A1と平ベルト45Aの戻り側45A2とが触れ合わないように限度づけることは言うまでもない。
【0082】
そして、この第2の参考例の構成は、上記の第1の参考例の場合と同様の薄片搬送装置300において、
上記の2つの平ベルト45A・45Bによる搬送路200を、例えば、曲折用ローラ201・202・203によって、曲折した搬送路に形成することにより、上記の搬送路200での上記の薄片100、例えば、紙幣などに対する上記の平ベルト45A・45Bの挟圧力を増強する挟圧力増強手段を設けた上記の第1の参考的な構成になっているものであり、
また、同様の薄片搬送装置300において、
上記の2つの平ベルト45A・45Bによる搬送路200の途中に設けられて一方の上記の平ベルト、例えば、平ベルト45Aを案内するローラ201と他方の上記の平ベルト、例えば、平ベルト45Bを案内するローラ202・203とを交互に設けるとともに、各上記のローラ201・202・203を上記の所定方向Tと交差する方向U・Vに偏移させて上記の搬送路200を蛇行状に曲折させることにより、上記の搬送路200での上記の薄片100、例えば、紙幣などに対する上記の平ベルト45A・45Bの挟圧力を増強する挟圧力増強手段を設けた上記の第5の参考的な構成になっているものである。
【0083】
さらに、この第2の参考例による薄片搬送装置300を設けたパチンコ台島装置500の構成は、そのパチンコ台島装置500において、
上記の第1の参考的な構成と同様の挟圧力増強手段を設けた上記の第3の参考的な構成になっているものであり、
また、同様のパチンコ台島装置500において、
上記の第5の参考的な構成と同様の挟圧力増強手段を設けた第6の参考的な構成になっているものである。
【0084】
そして、これらの第2の参考例における第1の参考的な構成・第3の参考的な構成・第5の参考的な構成・第6の参考的な構成によれば、搬送路20が複数の曲折をもつ蛇行状に曲折されているので、上記の第1の参考例で述べた挟圧力の増強と同様の挟圧力の増強を、複数の曲折分だけ倍加した挟圧力の増強が行える構成になっている。
【0085】
第1実施例
以下、図3・図12・図14・図18によって第1実施例を説明する。この第1実施例の構成が、上記の第1の参考例・第2の参考例の構成と異なる箇所は、図3の〔同長対向ベルト構成〕のように、対向ベルト搬送機構42の各プーリ間のスパン、すなわち、プーリ43A・44AのスパンL11と、プーリ43B・44BのスパンL12とが、ほぼ同一のものを、所定方向Tにおいて相対的にずらせるとともに、一方のプーリ43A・44Aと他方のプーリ43B・44Bとを所定方向Tに対して交差する方向U・Vに相対的に偏移させることにより、搬送路200を曲折した搬送路に形成するように構成した箇所である。
【0086】
具体的には、図3の〔同長対向ベルト構成〕において、例えば、プーリ43B・44Bと平ベルト45Bとによるベルト機構45Sの位置を、プーリ43A・44Aと平ベルト45Aとによるベルト機構45Rの位置に対して、所定方向Tの搬送の下流側に相当する方向に、例えば、プーリ44Bの外径程度の距離だけずらせることによって、一方の平ベルト45Aのプーリ43A・・44Aと、他方の平ベルト45Bのプーリ43B・44Bとを所定方向Tにおいて、相対的に、ずらせるとともに、例えば、プーリ44Aを方向Uの方に、例えば、プーリ44Bの直径の1/4程度だけ偏移させてプーリ44Bの方に入り込ませるか、または、プーリ44Bを方向Vの方に、例えば、プーリ44Bの直径の1/4程度だけ偏移させてプーリ44Aの方に入り込ませ、さらに、プーリ43Aを方向Uの方に、例えば、プーリ43Bの直径の1/4程度だけ偏移させてプーリ43Bの方に入り込ませるか、または、プーリ43Bを方向Vの方に、例えば、プーリ43Bの直径の1/4程度だけ偏移させてプーリ43Aの方に入り込ませることによって、一方のプーリ43A・44Aと他方のプーリ43B・44Bとを所定方向Tと交差する方向U・Vに相対的に偏移させて配置するように構成したものである。
【0087】
したがって、搬送路200の入口付近では、プーリ43Aとプーリ43Bとが斜めに対向する箇所において搬送路200が逆「への字状」に曲折され、また、搬送路200の出口付近では、プーリ44Aとプーリ44Bとが斜めに対向する箇所において搬送路200が「への字状」に曲折された搬送路を形成するように構成していることになる。なお、これらの曲折させた部分の入口側・出口側における薄片100、例えば、紙幣などの搬送を行い易いように、必要に応じて、案内片251・252のように、入口側・出口側の平ベルト45A・45Bの曲面に沿った曲面をもつ案内片を設けて構成する。
【0088】
そして、上記の第1実施例の構成は、
薄片100、例えば、紙幣を対向する2つの平ベルト45A・45Bの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構42により上記の薄片100を所定の搬送方向Tに搬送する搬送路200を設けるとともに、この搬送路200を曲折させて上記の搬送を行うようにした薄片搬送装置300において、
上記の2つの平ベルト45A・45Bの途中箇所に曲折用ローラ、例えば、201・205・205Aのいずれかを設けることなく、一方の上記の平ベルト、例えば、平ベルト45Aのプーリ、すなわち、一方側プーリ43A・44Aと、他方の上記の平ベルト、例えば、平ベルト45Bのプーリ、すなわち、他方側プーリ43B・44Bとを、上記の搬送方向Tにおいて相対的にずらせるとともに、上記の一方側プーリ43A・44Aと上記の他方側プーリ43B・44Bとを上記の搬送方向Tと交差する方向U・Vに相対的に偏移させるのみで、上記の搬送路200を曲折させることにより、上記の薄片100に対する上記の平ベルト45A・45Bの挟圧力を増強する挟圧力増強手段
を設けた構成、すなわち、この発明の第1の構成を構成していることになるものである。
【0089】
さらに、この第1実施例による薄片搬送装置300を設けたパチンコ台島装置500の構成は、そのパチンコ台島装置500において、この発明の第1の構成と同様の挟圧力増強手段を設けた構成、すなわち、この発明の第6の構成を構成していることになるものである。
【0090】
したがって、これらの第1実施例による構成、すなわち、この発明の第1の構成・第6の構成によれば、搬送路20における入口側と出口側との2箇所が曲折されているため、薄片100に対する平ベルト45A・45Bの挟圧力の増強が得られるので、上記の搬送停滞事故を防止することができるとともに、図3の〔同長対向ベルト構成〕から明らかなように、図1・図2の構成に比べて、平ベルト45A・45Bの途中箇所に曲折用ローラ、例えば、201・205・205Aなどが無いので、装置を簡便安価な構成にして提供することができる。
【0091】
第2実施例
以下、図3・図12・図14・図18によって第2実施例を説明する。この第2実施例の構成が、上記の第1実施例の構成と異なる箇所は、図3の〔異長対向ベルト構成〕のように、対向ベルト搬送機構42の一方のベルト機構45RのスパンL11と、他方のベルト機構45SのスパンL12とを異なる長さにしたものを用いて、一方のプーリ43A・44Aと他方のプーリ43B・44Bとを、所定方向Tにおいて相対的にずらせるとともに、所定方向Tに対して交差する方向U・Vに相対的に偏移させることにより、搬送路200を曲折した搬送路に形成するように構成した箇所である。
【0092】
具体的には、図3の〔異長対向ベルト構成〕において、例えば、ベルト機構45Sのプーリ43B・44Bの位置を、ベルト機構45Rのプーリ43A・44Aの両方の外側に、所定方向Tにおいて、例えば、プーリ44Bの外径程度の距離だけ、相対的に、ずらせるとともに、例えば、プーリ43A・44Aを方向Uの方に、例えば、プーリ44Bの直径の1/4程度だけ偏移させてプーリ43B・44Bの方に入り込ませるか、または、プーリ43B・44Bを方向Vの方に、例えば、プーリ44Bの直径の1/4程度だけ偏移させてプーリ43A・44Aの方に入り込ませることによって、一方のプーリ43A・44Aと他方のプーリ43B・44Bとを所定方向Tと交差する方向U・Vに相対的に偏移させて配置するように構成したものである。
【0093】
したがって、搬送路200の入口付近と出口付近との2箇所に、「への字状」に曲折させた搬送路を形成するように構成していることになる。なお、これらの曲折させた部分の入口側・出口側における薄片100、例えば、紙幣などの搬送を行い易いように、必要に応じて、上記の第1実施例と同様の案内片251・252を設けるように構成する。
【0094】
そして、この第2実施例の構成は、上記の第1実施例の構成と同様に、この発明の第1の構成を構成しており、さらに、この第2実施例による薄片搬送装置300を設けたパチンコ台島装置500の構成は、そのパチンコ台島装置500において、この発明の第1の構成と同様の挟圧力増強手段を設けた構成、すなわち、この発明の第6の構成を構成していることになるものである。
【0095】
したがって、これらの第2実施例による構成、すなわち、この発明の第1の構成・第6の構成によれば、上記の第1実施例の構成と同様に、搬送路20における入口側と出口側との2箇所が曲折されているため、上記の第1実施例の場合と同様に、搬送停滞事故の防止を行えるとともに、装置を簡便安価な構成にして提供することができる。
【0096】
第3実施例
以下、図4・図12・図14・図18によって第3実施例を説明する。この第3実施例の構成が、上記の第1の参考例の構成と異なる箇所は、図4のように、曲折用ローラ201に代えて、ローラの中腹部分を膨らませた形状の曲折用ローラ205を設けることにより、搬送路200の幅の中腹部分をも曲折させて形成するように構成した箇所である。
【0097】
具体的には、図4において、プーリ43A・43Bの箇所、または、プーリ43B・44Bの箇所では、プーリ43A・43Bの箇所を例にすると、例えば、〔チ−チ断面〕のように、平ベルト45Aと平ベルト45Bとが対向する箇所が直線状の平行面を形成しているが、曲折用ローラ205の部分では、曲折用ローラ205の中腹部分に設けた膨らみ部分205aによって、〔平面〕でみると、平ベルト45A・45Bの幅の中腹部分を第1の参考例の場合と同様に曲折させるとともに、垂直面でみると〔リ−リ断面〕のように、曲折用ローラ205の膨らみ部分205aによって平ベルト45A・45Bの幅の中腹部分で曲げられた逆「くの字状」に曲折させることにより、搬送路200を水平面・垂直面の両面で曲折させた搬送路を形成するように構成しているものである。
なお、後記の〔変形実施〕(11)の構成によれば、図1の〔蛇行状曲折構成〕の曲折用ローラ202・203に代えて、図4の曲折用ローラ205または曲折用ローラ205Aを配置することになるので、この場合には、上記の逆「くの字状」が、当然、「くの字状」になるわけであり、この発明では、これらの逆「くの字状」と「くの字状」とを総称して「くの字状」という。
【0098】
また、〔リ−リ断面〕では、同図の形状から明らかなように、平ベルト45A・45Bの幅B1に対して曲折用ローラ205の幅B2を、平ベルト45A・45Bの幅B1の1/2程度の小さい幅にしてあるが、〔長ローラ〕の曲折用ローラ205Aのように、曲折用ローラ205Aの幅B3を平ベルト45A・45Bの幅B1と同程度の幅または平ベルト45A・45Bの幅B1よりも大きい幅にしても、同図の形状から明らかなように、外周面が円錐台形状を背中合わせにした頂部を膨らみ部分205aとしているので、上記の曲折と同様の曲折を行えることは言うまでもない。
【0099】
そして、この第3実施例による薄片搬送装置300を設けたパチンコ台島装置500の構成は、薄片100、例えば、紙幣を対向する2つの平ベルト45A・45Bの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構42により上記の薄片100を所定の搬送方向Tに搬送する搬送路200を設けるとともに、この搬送路200を曲折させて上記の搬送を行うようにした薄片搬送装置300を設けたパチンコ台島装置500において、
上記の平ベルト45A・45Bの幅B1の1/2程度に小さい幅B2をもち外周面に膨らみ部分205aをもつ曲折用ローラ205、もしくは、上記の平ベルト45A・45Bの幅B1と同程度の幅または上記の平ベルトの幅B1よりも大きい幅B3をもち外周面が円錐台形状を背中合わせにした頂部を膨らみ部分205aとした曲折用ローラ205Aを、上記の平ベルト45A・45Bの途中に配置するとともに、上記の曲折用ローラ205または205Aを搬送方向Tと交差する方向に変移させることにより、上記の平ベルト45A・45Bの幅B1の中央部分を上記の膨らみ部分205aとして「くの字状」に曲折させるとともに、上記の搬送路200の曲折を行わせることにより、上記の薄片100に対する上記の平ベルト45A・45Bの挟圧力を増強する挟圧力増強手段
を設けた構成、すなわち、この発明の第4の構成を構成していることになるものである。
【0100】
また、この第3実施例による薄片搬送装置300を上記の図1の〔蛇行状曲折構成〕に対応させた構成を、パチンコ台島装置500に設けた構成では、
パチンコ台島装置500において、上記の曲折用ローラ205または205Aを上記の平ベルト45A・45Bの両側に交互に配置することによって、上記の搬送路200を蛇行状に曲折させた構成、すなわち、この発明の第5の構成を構成していることになるものである。
【0101】
したがって、この第3実施例による構成、すなわち、この発明の第4の構成・第5の構成によれば、上記の第1の参考例の場合と同様の挟圧力の増強に加えて、垂直面での曲折による挟圧力の増強が行えるので、上記の搬送停滞事故を防止することができる。
【0102】
第4実施例
以下、図3・図5・図20によって第4実施例を説明する。この第4実施例の構成が、上記の第1実施例の構成と異なる箇所は、図5のように、図3の〔同長対向ベルト構成〕の構成におけるベルト機構45Rとベルト機構45Sとを所定方向Tにおいて相対的にずらせる部分を、ずらせる量を大きくして、ベルト機構45Rとベルト機構45Sとが、それぞれ、搬送路200の中間部分まで、ずれた状態にして、第3従来技術の図20の構成に適用し得るように構成した箇所である。
【0103】
そして、同一側に配置されたベルト機構45Rの終端と、これに隣接するベルト機構45Rの始端との間に副搬送路Sを配置するとともに、同様にして、同一側に配置されたベルト機構45Sの終端と、これに隣接するベルト機構45Sの始端との間に副搬送路Sを配置するように構成することになる。
【0104】
したがって、この第4実施例の構成では、第1実施例の構成の場合に比べて、搬送路200の曲折が曲率の少ないものになり、第1の参考例における曲折用ローラ201を所定方向Tにおいて2つ並べたような搬送路200の曲折を行わせていることになるものである。
【0105】
そして、この第4実施例の構成は、上記の第1実施例の場合と同様に、この発明の第1の構成を構成しており、また、この第1の構成において、上記の対向ベルト搬送機構42を上記の搬送方向Tに沿って複数設けるとともに、上記の偏移の方向を交互に反対方向にすることによって、上記の搬送路200を蛇行状に曲折させた構成、すなわち、この発明の第2の構成を構成していることになるものである。
さらに、この第4実施例の構成による薄片搬送装置300を設けたパチンコ台島装置500の構成は、上記の第1実施例の場合と同様に、この発明の第6の構成を構成しており、また、この第6の構成において、上記の対向ベルト搬送機構を上記の搬送方向に沿って複数設けるとともに、上記の偏移の方向を交互に反対方向にすることによって、上記の搬送路を蛇行状に曲折させた構成、すなわち、この発明の第7の構成を構成していることになるものである。
【0106】
したがって、この第4実施例による構成、すなわち、この発明の第1の構成・第2の構成・第6の構成・第7の構成によれば、上記の第1実施例で述べた挟圧力の増強と同様の挟圧力の増強が得られので、上記の搬送停滞事故を防止することができる。
【0107】
第5実施例
以下、図2・図6によって第5実施例を説明する。この第5実施例の構成が、上記の第1の参考例の構成と異なる箇所は、第1の参考例の第1の参考的な構成に加えて、図6のように、曲折用ローラ201の軸201A・201Bを覆うとともに、薄片100、例えば、紙幣などを案内するための案内片255を設けて構成した箇所である。
【0108】
つまり、具体的には、図6において、案内片255は、例えば、アルミニウム材または合成樹脂材によって構成したものであって、例えば、上端と下端とに設けた取付具(図示せず)により、中継搬送ユニット4の上下のフレーム41に固定したものであり、中央部分に設けた貫通穴255Aに曲折用ローラ201の平ベルト45Aと接している箇所をくぐらせることによって、軸201A・201Bの部分が搬送路200の手前側で覆われるようにするとともに、所定方向Tと反対方向に延長した部分255Bを搬送路200の外側に向けて湾曲させた形状に形成したものである。
【0109】
そして、この第5実施例の構成は、薄片100、例えば、紙幣を対向する2つの平ベルト45A・45Bの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構42により上記の薄片100を所定の搬送方向Tに搬送する搬送路200とともに、この搬送路200を曲折させるための曲折用ローラ、例えば、曲折用ローラ201を設けるようにした薄片搬送装置300において、
上記のローラの軸、例えば、ローラ201の軸201A・201Bを上記の搬送路200の手前側で覆うとともに上記の所定方向Tと反対方向に延長した部分255Bを上記の搬送路200の外側に向けて湾曲させた案内片255によって上記の薄片100、例えば、紙幣などを案内することにより、少なくとも上記の薄片100の上下部分が上記の軸201A・201Bに引っ掛かることを防止する引掛防止手段を設けた構成、すなわち、こ の発明の第3の構成を構成を構成していることになるものである。
【0110】
さらに、この第5実施例による薄片搬送装置300を設けたパチンコ台島装置500の構成は、そのパチンコ台島装置500において、この発明の第3の構成と同様の引掛防止手段を設けた構成、すなわち、この発明の第8の構成を構成していることになるものである。
【0111】
したがって、この第5実施例の構成、すなわち、この発明の第3の構成・第8の構成によれば、上記の第1の参考例による挟圧力の増強による上記の搬送停滞事故の防止が行えるほか、薄片100、例えば、紙幣などに、先端側の上隅角または下角隅に軸201A・201Bの方に折れ曲がった箇所100Cがあるものが搬送されてきたときでも、折れ曲がった箇所100Cを案内片255が平ベルト45Aの側に入れ込むように案内するため、少なくとも薄片100の上下部分が軸201A・201Bに引っ掛かるこを防止し得るので、薄片100を破損したり、または、薄片100をぐしゃぐしゃに折り畳んで、搬送停滞事故を招くことを未然に防止できる。
【0112】
第6実施例
以下、図1・図6によって第6実施例を説明する。この第6実施例の構成が、上記の第5実施例の構成と異なる箇所は、第5実施例における第1の参考例の第1の参考的な構成による薄片搬送装置300の構成部分に代えて、図1の〔蛇行状曲折構成〕による第2の参考的な構成の薄片搬送装置300の構成を用いて構成した箇所である。
【0113】
つまり、具体的には、図1の〔蛇行状曲折構成〕において、各曲折用ローラ201・202・203の軸(図示せず)の箇所に、図6の案内片255と同様の案内片(図示せず)を設けて構成したものである。
【0114】
そして、この第6実施例の構成は、上記の第5実施例と同様に、この発明の第3の構成を構成していることになるものであり、さらに、この第6実施例による薄片搬送装置300を設けたパチンコ台島装置500の構成は、そのパチンコ台島装置500において、この発明の第3の構成と同様の引掛防止手段を設けた構成、すなわち、この発明の第8の構成を構成していることになるものである。
【0115】
したがって、この第6実施例の構成、すなわち、この発明の第3の構成・第8の構成によれば、上記の第5実施例の場合と同様に、挟圧力の増強による搬送停滞事故の防止でき、また、薄片100、例えば、紙幣などの引っ掛かりによる破損や、薄片100の折り畳みによる搬送停滞事故を未然に防止できる。
【0116】
〔変形実施〕
この発明は次のように変形して実施することを含むものである。
(1)図1の〔単曲折構成〕による第1の参考例の構成において、曲折用ローラ201を、搬送路200の中間ではなく、左右にずらせた位置に設けて構成する。
(2)図1の〔単曲折構成〕による第1の参考例の構成において、曲折用ローラ201を、平ベルト45の往き側45A1の側に設けずに、平ベルト45Bの往き側45B1の側に設けて構成する。
【0117】
(3)図1の〔単曲折構成〕による第1の参考例の構成、または、上記(1)(2)の構成において、曲折用ローラ201の箇所の曲折用ローラを複数にするとともに、その複数を同一側を並べた配置にして構成する。
(4)図1の〔蛇行状曲折構成〕による第2の参考例の構成において、曲折用ローラ201・203・204の配置間隔を、不等間隔にして構成する。
(5)図1の〔蛇行状曲折構成〕による第2の参考例の構成、または、上記(4)の構成において、曲折用ローラ201・203・204に代えて、2つの曲折用ローラを図4の第3実施例における曲折用ローラ205を配置して構成する。
【0118】
(6)図1の〔蛇行状曲折構成〕による第2の参考例の構成、または、上記(4)(5)の構成において、曲折用ローラ201・203・204に代えて、2つの曲折用ローラを交互に配置して構成するか、または、3つ以上の曲折用ローラを交互に配置して構成する。
(7)図1の〔蛇行状曲折構成〕による第2の参考例の構成、また、上記(4)(5)(6)の構成において、それぞれの折用ローラの箇所を複数の曲折用ローラにするとともに、その複数をその箇所に並べた配置にして構成する。
【0119】
(8)図4の〔単曲折構成〕による第3実施例の構成において、曲折用ローラ205または曲折用ローラ205Aを、搬送路200の中間ではなく、左右にずらせた位置に設けて構成する。
(9)図4の〔単曲折構成〕による第3実施例の構成において、曲折用ローラ205または曲折用ローラ205Aを、平ベルト45の往き側45A1の側に設けずに、平ベルト45Bの往き側45B1の側に設けて構成する。
【0120】
(10)図4の〔単曲折構成〕による第3実施例の構成、または、上記(8)(9)の構成において、曲折用ローラ205または曲折用ローラ205Aの箇所の曲折用ローラを複数にするとともに、その複数を同一側を並べた配置にして構成する。
(11)上記(1)〜(7)の各構成における各曲折用ローラに代えて、図4の〔単曲折構成〕による第3実施例の曲折用ローラ205または曲折用ローラ205Aを用いて構成する。
【0121】
(12)図1の〔単曲折構成〕による第1の参考例の構成、図1の〔蛇行状曲折構成〕による第2の参考例の構成、図3の〔同長対向ベルト構成〕による第1実施例の構成、図3の〔異長対向ベルト構成〕による第2実施例の構成、図4の〔単曲折構成〕による第3実施例の構成、上記(1)〜(11)の構成のうちのいずれか1つの構成を、図12・図13・図17・図20・図21の構成、または、これらに関連する上記の各従来技術で述べた各変形構成のうちの1つの構成による薄片搬送装置300またはパチンコ台島装置500における副搬送路Sの部分に適用して構成する。
【0122】
(13)図1の〔単曲折構成〕による第1の参考例の構成、または、これに関連する上記の各変形構成を、図13・図17の構成または上記の各従来技術で述べた各変形構成による薄片搬送装置300またはパチンコ台島装置500に適用して構成する。
(14)図1の〔蛇行状曲折構成〕による第2の参考例の構成、または、これに関連する上記の各変形構成を、図13・図17の構成または上記の各従来技術で述べた各変形構成による薄片搬送装置300またはパチンコ台島装置500に適用して構成する。
【0123】
(15)図3の〔同長対向ベルト構成〕による第1実施例の構成において、ベルト機構45Rとベルト機構45Sとの相対的なずらせ方を、ベルト機構45Rを下流側にして、ベルト機構45Sを上流側にするように配置して構成する。
(16)図3の〔同長対向ベルト構成〕による第1実施例の構成、または、上記(15)の構成を、図13・図17の構成または上記の各従来技術で述べた各変形構成による薄片搬送装置300またはパチンコ台島装置500に適用して構成する。
【0124】
(17)図3の〔異長対向ベルト構成〕による第2実施例の構成を、図13・図17の構成または上記の各従来技術で述べた各変形構成による薄片搬送装置300またはパチンコ台島装置500に適用して構成する。
(18)図4の〔単曲折構成〕による第3実施例の構成、または、これに関連する上記の各変形構成を、図13・図17の構成または上記の各従来技術で述べた各変形構成による薄片搬送装置300またはパチンコ台島装置500に適用して構成する。
【0125】
(19)図5の第4実施例による構成を、図21の構成または上記の第3従来技術で述べた各変形構成による薄片搬送装置300またはパチンコ台島装置500に適用して構成する。
(20)上記の各実施例と上記(1)〜(19)の構成において、各平ベルトと各プーリとのうちの所要のものまたは全てを、歯形付きの平ベルトとプーリ、すなわち、タイミングベルトとタイミングベルト用プーリとを用いて構成する。
【0126】
【発明の効果】
この発明の第1の構成・第2の構成・第6の構成・第7の構成によれば、平ベルトの途中箇所に曲折用ローラを設けることなく、平ベルトのプーリを、搬送方向に相対的にずらせるとともに、搬送方向と交差する方向に相対的に偏移させるのみで、搬送路を曲折させて、薄片に対するベルトの挟圧力を増強し得るように構成しているので、曲折用ローラを不要にして、搬送の停滞を十分に防止し得るようにした薄片搬送装置とパチンコ台島装置とを簡便安価な構成にして提供できるという効果が得られる。
また、この発明の第4の構成・第5の構成によれば、平ベルトの幅の1/2程度に小さい幅で膨らみ部分をもつ曲折用ローラ、もしくは、平ベルトの幅と同程度の幅または平ベルトの幅よりも大きい幅をもち外周面が円錐台形状を背中合わせにした頂部を膨らみ部分とした曲折用ローラを平ベルトの途中箇所に設けるとともに、この曲折用ローラを搬送方向と交差する方向に変移させて、平ベルトの幅の中央部分で曲げられた「くの字状」に曲折させた搬送路を形成し、薄片に対する挟圧力を増強し得るように構成しているので、従来のものよりも強い挟圧力を得るようにして、搬送の停滞を十分に防止し得るようにした薄片搬送装置とパチンコ台島装置とを提供できるという効果が得られる。
さらに、この発明の第3の構成・第8の構成によれば、搬送方向と交差する方向に偏移させて搬送路を曲折するための曲折用ローラの軸を搬送路の手前側で覆うとともに、搬送方向と反対方向に延長した部分を搬送路の外側に向けて湾曲させた案内片によって薄片を案内する構成を設けているので、先端側の隅角に折れ曲がった箇所のある薄片が搬送されてきたときでも、案内片が折れ曲がった箇所を平ベルト側に入れ込ませて、曲折用ローラの軸に引っ掛かることを防止し、薄片の破損や搬送停滞事故を未然に防止し得るようにした薄片搬送装置とパチンコ台島装置とを提供できるという効果が得られるなどの特長がある。
【図面の簡単な説明】
図面中、図3〜図6はこの発明の実施例を、また、図1・図2は参考例を、さらに、図7〜図21は従来技術を示し、各図の内容は次のとおりである。
【図1】要部構成平面図
【図2】要部構成斜視図
【図3】要部構成平面図
【図4】要部構成平面・縦断面図
【図5】要部構成平面図
【図6】要部構成斜視・平面図
【図7】全体構成側面・横断面図
【図8】要部構成横断面図
【図9】要部構成縦断面図
【図10】要部構成横断面・縦断面図
【図11】要部構成正面図
【図12】全体構成横断面図
【図13】要部構成横断面図
【図14】要部構成正面図
【図15】要部構成斜視図
【図16】要部構成縦断面図
【図17】要部構成横断面図
【図18】要部構成分解斜視図
【図19】ブロック構成概念図
【図20】要部構成横断面図
【図21】要部構成横断面図
【符号の説明】
2 合流搬送ユニット
2A 保護覆
2B 案内板
2S1 前側合流ユニット
2S2 後側合流ユニット
2a 受棚
2a1 ねじ
2b 受棚
2b1 ねじ
4 中継搬送ユニット
4A 保護覆
7 取込搬送部分
8 案内導管
9 盗難防止用覆
23 案内壁
23A 案内壁
23A1 案内板
23A2 案内板
23B 案内壁
23B1 案内板
23B2 案内板
23X 案内壁
23X1 案内板
23X2 案内板
23Y 案内壁
23Y1 案内板
23Y2 案内板
24A ローラ
24B ローラ
25A ローラ
25X1 ローラ
25X2 ローラ
25X3 ローラ
25X4 ローラ
26 駆動モータ
26A 歯車機構
26X1 ローラ
26X2 ローラ
27C 手動用つまみ
29D 歯車
30 突起
31A プーリ
31a 軸
32 取付脚
32A ねじ
35A 掛爪
35B 掛爪
41 フレーム
42 対向ベルト搬送機構
42A 対向ベルト搬送機構
43A プーリ
43B プーリ
44A プーリ
44B プーリ
44a プーリ
44b プーリ
45A 平ベルト
45A1 往き側
45A2 戻り側
45B 平ベルト
45B1 往き側
45B2 戻り側
45R ベルト機構
45S ベルト機構
45X 丸ベルト
46 歯車
46a 歯車
46b 歯車
47 穴
47A 張出部分
48 覆用部材
49 取付部分
53 球
54 掛止部分
55 凹穴
56 突出部分
57 突出部分
59A 案内板
59B 案内板
71A ローラ
71B ローラ
71a 軸
71b 軸
72A 平ベルト
73 ばね
81 上下部分
82 差込爪
83 掛止爪
91 鍵
92 掛爪
94 垂直板部分
95 張出部分
98 張出部分
99 検出器
100 薄片
100C 折れ曲がり箇所
110 収納箱
200 搬送路
201 曲折用ローラ
201A 軸
201B 軸
201C ばね
201D ばね
202 曲折用ローラ
203 曲折用ローラ
205 曲折用ローラ
205A 曲折用ローラ
205a 膨らみ部分
251 案内片
252 案内片
255 案内片
255A 貫通穴
255B 延長部分
300A 主搬送路部分
300B 分割ユニット
500 パチンコ台島装置
B パチンコ台
B1 パチンコ台列
B2 パチンコ台列
C 導入搬送部
C1 紙幣入口
C1a プーリ
C1b プーリ
C2 紙幣導出口
C2a プーリ
C2b プーリ
C3 保護覆
C3a 平ベルト
C3b 平ベルト
D 他用空間部分
L1 距離
L2 長さ
L3 長さ
L5 長さ
L11 スパン
L12 スパン
M 主搬送路
S 副搬送路
T 所定方向
U 交差方向
V 交差方向
W 幅
θ 合流角度

Claims (8)

  1. 薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により前記薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、前記搬送路を曲折させて前記搬送を行うようにした薄片搬送装置であって、
    前記2つの平ベルトの途中箇所に曲折用ローラを設けることなく、一方の前記平ベルトのプーリ(以下、一方側プーリという)と、他方の前記平ベルトのプーリ(以下、他方側プーリという)とを、前記搬送方向において相対的にずらせるとともに、前記一方側プーリと前記他方側プーリとを前記搬送方向と交差する方向に相対的に偏移させるのみで、前記搬送路を曲折させることにより、前記薄片に対する前記平ベルトの挟圧力を増強する挟圧力増強手段
    を具備することを特徴とする薄片搬送装置。
  2. 前記対向ベルト搬送機構を前記搬送方向に沿って複数設けるとともに、前記偏移の方向を交互に反対方向にすることによって、前記搬送路を蛇行状に曲折させたことを特徴とする請求項1記載の薄片搬送装置。
  3. 薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により前記薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、前記搬送路を曲折させるための曲折用ローラを設けるようにした薄片搬送装置であって、
    前記曲折用ローラの軸を前記搬送路の手前側で覆うとともに前記所定方向と反対方向に延長した部分を前記搬送路の外側に向けて湾曲させた案内片によって前記薄片を案内することにより、前記薄片の上下部分が前記軸に引っ掛かることを防止する引掛防止手段
    を具備することを特徴とする薄片搬送装置。
  4. 薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により前記薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、前記搬送路を曲折させて前記搬送を行うようにした薄片搬送装置を設けたパチンコ台島装置であって、
    前記平ベルトの幅の1/2程度に小さい幅をもち外周面に膨らみ部分をもつ曲折用ローラ、もしくは、前記平ベルトの幅と同程度の幅または前記平ベルトの幅よりも大きい幅をもち外周面が円錐台形状を背中合わせにした頂部を膨らみ部分とした曲折用ローラを、前記平ベルトの途中に配置するとともに、前記曲折用ローラを搬送方向と交差する方向に変移させることにより、前記平ベルトの幅の中央部分を前記膨らみ部分として「くの字状」に曲折させるとともに、前記搬送路の曲折を行わせることにより、前記薄片に対する前記平ベルトの挟圧力を増強する挟圧力増強手段
    を具備することを特徴とするパチンコ台島装置。
  5. 前記曲折用ローラを前記平ベルトの両側に交互に配置することによって、前記搬送路を蛇行状に曲折させたことを特徴とする請求項4記載のパチンコ台島装置。
  6. 薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により前記薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、前記搬送路を曲折させて前記搬送を行うようにした薄片搬送装置を設けたパチンコ台島装置であって、
    前記2つの平ベルトの途中箇所に曲折用ローラを設けることなく、一方の前記平ベルトのプーリ(以下、一方側プーリという)と、他方の前記平ベルトのプーリ(以下、他方側プーリという)とを、前記搬送方向において相対的にずらせるとともに、前記一方側プーリと前記他方側プーリとを前記搬送方向と交差する方向に相対的に偏移させるのみで、前記搬送路を曲折させることにより、前記薄片に対する前記平ベルトの挟圧力を増強する挟圧力増強手段
    を具備することを特徴とするパチンコ台島装置。
  7. 前記対向ベルト搬送機構を前記搬送方向に沿って複数設けるとともに、前記偏移の方向を交互に反対方向にすることによって、前記搬送路を蛇行状に曲折させたことを特徴とする請求項6記載のパチンコ台島装置。
  8. 薄片を対向する2つの平ベルトの間に挟んで搬送する対向ベルト搬送機構により前記薄片を所定の搬送方向に搬送する搬送路を設けるとともに、前記搬送路を曲折させるための曲折用ローラを設けるようにした薄片搬送装置を設けたパチンコ台島装置であって、
    前記曲折用ローラの軸を前記搬送路の手前側で覆うとともに前記所定方向と反対方向に延長した部分を前記搬送路の外側に向けて湾曲させた案内片によって前記薄片を案内することにより、前記薄片の上下部分が前記軸に引っ掛かることを防止する引掛防止手段
    を具備することを特徴とするパチンコ台島装置。
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