JP3553230B2 - 熱転写シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱転写シ−トに関し、更に詳しくは特定の材料からなる優れた耐熱滑性層を有し、滑性や離型性等の加熱応答性に優れ、サーマルヘッドによる加熱冷却後もヘッド滓を生じたりせず、更に印画時に皺が発生せず、高品質の画像を与える熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱転写シートとしては、基材フィルムとしてポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムを使用し、該基材フィルムの一方の面に昇華性染料とバインダー樹脂からなる昇華性色材層を設けた昇華型熱転写シートと、該昇華性色材層の代わりに着色剤を含む熱溶融性組成物からなる熱溶融性インキ層を設けた熱溶融型の熱転写シートが知られている。これらの熱転写シートはその背面からサーマルヘッドによって画像状に加熱され、昇華性色材層の染料又は熱溶融性インキ層を被転写材に転写させ画像を形成するものである。
【0003】
更に従来の熱転写シートで基材フィルムとしてプラスチックフィルムの様に、サーマルヘッドからの熱で溶融する材料を用いる場合には、画像形成時にサーマルヘッドとの剥離及びスリップ性が損なわれたり、基材フィルムが破れたりするなどの問題が発生した。このような問題を解決する為に、基材フィルムの熱転写色材層面と反対の面に熱硬化性樹脂やシリコーン樹脂などの変性樹脂単独、又は各種架橋剤を併用することにより耐熱滑性層を形成する方法がとられてきた。
しかしながら、プリンターの印画速度の高速化や画質の向上に伴い、耐熱滑性層には更なる耐熱性と滑性が求められるようになった。その為、滑性や熱離型性を有する界面活性剤、オイル、有機金属塩或るいはワックスなどの滑剤を耐熱滑性層に添加含有させることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記熱転写シートによりサーマルヘッドで画像形成を行うに際し、各印字濃度に対応する印字エネルギーを該熱転写シートに付加させた場合、全てのエネルギー範囲において安定した滑性および離型性が必要とされる。
しかしながら、添加される滑剤が液体の場合には、耐熱滑性層を形成するバインダー樹脂との相溶性が劣っていたり、滑剤が低粘性の液体である場合、製造工程や加工工程中に該滑剤が基材フィルムの反対面や搬送ロール等に移行し、最終製品時の熱転写シートの耐熱滑性層には十分な滑剤の量が確保出来ず、滑性の低下が生じたり、熱転写シートを小巻状にした場合、耐熱滑性層と合い重なる熱転写色材層の染料が耐熱滑性層に移行して耐熱滑性層が汚染される等の問題があった。
【0005】
又、画像形成時に、印画部と非印画部とがサーマルヘッドの同一ライン上に存在する場合、サーマルヘッドから耐熱滑性層に付与される熱量が場所によって異なることにより、両者の間に滑り(摩擦係数)の差が発生し、熱転写シートに印画皺が発生するという問題があった。
従って、本発明の目的は、滑性や離型性等の加熱応答性に優れ、サーマルヘッドによる加熱冷却後もヘッド滓を生じたりせず、更に印画時に皺が発生せず、高品質の画像を与える熱転写シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、基材フィルムの一方の面に熱転写色材層を有し、他方の面に滑剤として片末端が水酸基、アミノ基、メルカプト基のいずれかよりなる直鎖脂肪族炭化水素とイソシアネートとの反応生成物、熱離型剤として高級脂肪酸金属塩、バインダー樹脂とから構成される耐熱滑性層を有することを特徴とする熱転写シートである。また、高級脂肪酸金属塩がLi塩、Mg塩、Ca塩であることを特徴とする。また、上記熱離型剤である高級脂肪酸金属塩の滑剤に対する割合が20〜80wt%を占めることを特徴とする。さらに、熱転写色材層が熱昇華性色材層または、熱溶融性インキ層であることを特徴とする。また、耐熱滑性層が有機または無機のフィラーを含有することを特徴とする。
【0007】
【作用】
熱転写シートの耐熱滑性層に、耐熱滑性層のバインダー樹脂と相溶性がよく、かつ移行性が低い滑剤を使用することにより、滑性や離型性での加熱応答性に優れ、加熱冷却後もヘッド滓を生じたりせず、さらに印画時に皺が発生せず、高品質の画像を与える熱転写シートを提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について説明する。
本発明の熱転写シートを構成する基材フィルムとしては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのものでも良く、例えば、0.5〜50μm、好ましくは3〜10μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等の他に、コンデンサー紙、パラフィン紙、等の紙類や不織布等又は紙や不織布と樹脂との複合体であってもよい。
【0009】
上記基材フィルムの一方の面に形成する耐熱滑性層は、バインダー樹脂と、片末端が水酸基、アミノ基、メルカプト基のいずれかよりなる直鎖脂肪族炭化水素とイソシアネートとの反応生成物からなる滑剤、高級脂肪酸金属塩からなる熱離型剤とから形成されることを特徴としている。耐熱滑性層を形成するバインダー樹脂は、特に限定されず、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の単独又は混合物でよく、これらの樹脂中に反応性基を有する場合には、耐熱性向上のために各種イソシアネート硬化剤や不飽和結合を有するモノマー、オリゴマーとの反応生成物でもよく、硬化方法は、加熱、電離放射線の照射等、硬化手段は特に限定されない。又、バインダー樹脂をシリコーンや長鎖アルキルによって変性した各種変性樹脂も使用可能である。
【0010】
好ましいバインダー樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、油性ポリオール等が挙げられ、これらの中で、特に好ましい樹脂は、ポリビニルアセトアセタール樹脂等のポリアセタール樹脂である。変性樹脂としては、市販の各種変性シリコーン樹脂や、アクリルポリオールやアセタール樹脂など、水酸基を有する樹脂に1価の高級アルコールをイソシアネート変性したものを反応させた樹脂等が挙げられる。
【0011】
本発明では、耐熱滑性層に耐熱性、塗膜性及び基材フィルムとの密着性を付与させる目的で、イソシアネートを架橋剤として併用した。これらのイソシアネートとしては従来公知の塗料、接着剤或るいはポリウレタンの合成に使用されているいずれのイソシアネートでもよい。これらのイソシアネート化合物は、例えば、タケネート(武田薬品株式会社製)、バーノック(大日本インキ化学工業株式会社製)、コロネート(日本ポリウレタン工業株式会社製)、デュラネート(旭化成工業株式会社製)、ディスモジュール(バイエル社製)などの商品名で入手して本発明で使用することができる。
【0012】
イソシアネートの添加量は、耐熱滑性層を構成するバインダー樹脂100重量部に対し5〜280重量部の範囲が適当である。NCO/OHの比では0.6〜2.0程度の範囲が好ましい。イソシアネートの使用量が少なすぎると架橋密度が低く耐熱性が不十分で、一方多すぎると形成される塗膜の収縮が制御できない、硬化時間が長くなる他、未反応のNCO基が耐熱滑性層中に残存する場合、空気中の水分と反応したり、熱転写色材層のバインダー樹脂や染料と反応するなど、熱転写シートの性能上、マイナスに作用することがある。
【0013】
又、上記イソシアネートの代わりに或るいは併用して、耐熱滑性層に耐熱性、塗膜性及び基材フィルムとの密着性を付与させる目的で、不飽和結合を有するモノマーやオリゴマーを併用することができる。不飽和結合を有するモノマーやオリゴマーなどを架橋剤として用いる場合には、その硬化方法は、電子線又はUV照射硬化のどちらでも良いが、フィラー添加量が多い場合には電子線照射による硬化が望ましい。不飽和結合を有するモノマーやオリゴマーとしては、例えば、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート{(メタ)アクリレートとはアクリレートとメタクリレートの双方を意味する。以下同じ}、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等の2官能単量体、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アリレート等の3官能モノマー、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アリレート、トリメトキシエトキシビニルシラン等、及び5官能以上の単量体及びこれらの単量体からなるオリゴマーやマクロマー等が挙げられる。
【0014】
本発明で使用する熱離型剤は高級脂肪酸金属塩である。
上記高級脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸マグネシウム、ラウリン酸リチウム等が挙げられる。
本発明で使用する滑剤は各種1価の高級アルコール及び/又は高級アミンとイソシアネートとの反応生成物である。
上記1価のアルコールとしては、長鎖脂肪族飽和アルコールが好ましく使用され、これらのアルコールの具体例としては、例えば、オクチル、カプリル、ノニル、デシル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、セリル、メリシルアルコールなどの脂肪族飽和アルコールが挙げられる。
又、上記高級アミンとしては、長鎖脂肪族飽和第一アミンが好ましく使用され、これらのアミンの具体例としては、例えば、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、セチル、ヘプタデシル、ステアリルアミンの等の脂肪族飽和高級アミンが挙げられる。
【0015】
本発明において使用するイソシアネート化合物とは、2個以上のイソシアネート基を有する化合物のことであり、従来のポリウレタン系樹脂などに関する技術において使用されているイソシアネート化合物はいずれも使用でき、例えば、TDI(トルエンジイソシアネート)、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、NDI(1,5−ナヘレンジイソシアネート)、TODI(トリジンジイソシアネート)、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、p−フェニレンジイソシアネート、XDI(キシリレンジイソシアネート)、水添HDI、水添MDI、LDI(リジンジイソシアネート)、TMXDI(テトラメチルキシレンジイソシアネート)、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、TMDI(トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート)等を挙げることが出来るが、他にもイソシアネート基を有するものであれば使用可能であり、これらのものに限られるものではない。これらのイソシアネートの中で本発明の目的に好ましいのは、芳香族のイソシアネートである。
【0016】
以上の1価の高級アルコール及び/又はアミンとイソシアネートとは、一般的なウレタンの合成方法に準じて反応させられるが、その際、必要に応じて有機金属、アミン系等の触媒を用いてもよい。1価の高級アルコール及び/又はアミンとイソシアネートとの反応はNCO/OH(またはNCO/NH2 )の比率が約0.8〜1.4の比率で行うことが好ましい。反応生成物は、高級アルコール及び/又はアミンとイソシアネートとの組み合わせ及びその反応比率により、その性状及び物性が異なるが、好ましくはラウリル、セチル、ステアリルアルコール及び/又はアミン程度の炭素数を有する高級アルコール及び/又はアミンとTDI、MDI、HDI等のイソシアネートとの組み合わせが挙げられ、特に好ましくはラウリルアルコール及び/又はアミンとTDIとから得られるNCO/OH(またはNCO/NH2 )=約1の反応生成物が挙げられる。
【0017】
以上のごとき反応生成物の滑剤を1種又はそれ以上を耐熱滑性層に添加することにより、耐熱滑性層に十分な滑性及び離型性を付与することが出来る。添加量は耐熱滑性層を形成する前記バインダー樹脂100重量部あたり1〜100重量部であり、好ましくは2〜50重量部である。上記熱離型剤の添加量が少ないと、サーマルヘッドに対する熱離型性が充分でなく、印字皺やヘッド滓、スティッキングの原因となり、一方、添加量が多すぎる場合には、サーマルヘッドでの加熱冷却後、添加された熱離型剤がヘッド滓としてサーマルヘッドに堆積する場合がある。
又、場合によっては、更に性能向上及び性能安定化の為に、他の滑剤を併用することも可能であり、これらの併用する滑剤としては、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等のワックス類、高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸及びその誘導体、長鎖脂肪族化合物等が挙げられる。これらの使用量は前記反応生成物100重量部あたり5〜100重量部であり、好ましくは5〜50重量部である。
【0018】
又、本発明では、熱転写シートの加工適性や印画走行性の安定化、サーマルヘッドのクリーニング性付与の為に、無機又は有機のフィラーを用いることが望ましい。フィラーを選択するに際しては、耐熱滑性層の表面に凹凸形状を形成するのに充分な粒径と形状を有し、且つサーマルヘッドの磨耗が少ないことが条件とされる。用いるのに適当なフィラーとしては、例えば、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、沈降性硫酸バリウム、ハイドロタルサイトシリカ等の無機フィラーと、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリコーン樹脂やフッ素系樹脂等からなる有機フィラーが挙げられるが、好ましくは、タルク、カオリン、クレー等のへきかい性を有し、且つ硬度は比較的低いがサーマルヘッドのクリーニング性を有するものが良い。具体的にはタルクの場合、散弾式磨耗度で15〜200mgのものが好ましく、磨耗度が低いとヘッド滓を生じやすく、また高いとサーマルヘッド保護層の磨耗が著しくなる。
【0019】
次に、耐熱滑性層を形成する方法としては、上記の材料を塗工適性に合う様に選択したアセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等の溶剤又は、水に溶解、或いは分散させて塗工液を作成し、この塗工液をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤバー等の慣用の塗工手段で塗布、乾燥及び固化させて成膜する方法が挙げられる。その塗工量、即ち耐熱滑性層の厚さは固形分基準で3.0g/m2 以下がよく、好ましくは0.1〜1.0g/m2 の厚さで充分な性能を持つ耐熱滑性層を形成することが出来る。尚、架橋剤としてイソシアネートを含む耐熱滑性層用塗工液を使用する場合は、該塗工液を塗布し、乾燥後にも未反応のイソシアネート基がその層中に残存する場合が多いので、反応を完結させる為に、加熱熟成処理を施するのが好ましい。
【0020】
上記基材フィルムの他の面に形成する熱転写色材層としては、昇華型熱転写シートの場合には昇華性の染料を含む昇華性色材層を形成し、一方、熱溶融型の熱転写シートの場合には顔料等で着色した熱溶融性インキ層を形成する。
以下昇華型熱転写シートの場合を代表例として説明するが、本発明は昇華型熱転写シートのみに限定されるものではない。昇華型の熱転写色材層に用いられる染料としては、従来、公知の熱転写用シートに使用されている染料はいずれも本発明に使用可能であり特に限定されない。例えば、いくつかの好ましい染料としては、赤色染料として、MS Red G、Macro Red VioletR、Ceres Red 7B、Samaron Red HBSL、Resolin Red F3BS等が挙げられ、又、黄色の染料としては、ホロンブリリアントイエロー6GL、PTY−52、マクロレックスイエロー6G等が挙げられ、又、青色染料としては、カヤセットブルー714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロンブリリアントブルー−S−R、MSブルー100等が挙げられる。
【0021】
上記のごとき染料を担持する為のバインダー樹脂として好ましいものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられるが、これらの中では、セルロース系、ビニル系、アクリル系、ウレタン系及びポリエステル系等の樹脂が耐熱性、染料の移行性等の点から好ましい。
【0022】
昇華性色材層は、前記の基材フィルムの一方の面に、以上の如き染料及びバインダー樹脂に必要に応じて添加剤、例えば、離型剤や無機の微粒子などを加えたものを、トルエン、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、DMF等の適当な有機溶剤に溶解したり、或いは有機溶剤や水に分散した分散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の手段により塗布及び乾燥して形成することが出来る。
この様にして形成する昇華性色材層は固形分基準で、0.2〜5.0μm、好ましくは0.4〜2.0μm程度の厚さであり、又、昇華性色材層中の昇華性染料は、昇華性色材層の重量の5〜90重量%、好ましくは10〜70重量%の量で存在するのが好適である。
形成する昇華性色材層は所望の画像がモノカラーである場合には、前記染料のうちから1色を選んで形成し、又、所望の画像がフルカラー画像である場合には、例えば、適当なシアン、マゼンタ及びイエロー(更に必要に応じてブラック)を選択して、イエロー、マゼンタ及びシアン(更に必要に応じてブラック)の昇華性色材層を形成する。
【0023】
上記の如き熱転写シートを用いて、画像を形成するために使用する受像シートは、その記録面が前記の染料に対して染料受容性を有するものであればいかなるものでもよく、又、染料受容性を有しない紙、金属、ガラス、合成樹脂などである場合には、その少なくとも一方の表面に染料受容層を形成すればよい。又、熱溶融型の熱転写シートの場合には、受像シートは特に限定されず、通常の紙やプラスチックフィルムであってもよい。
上記の熱転写シート及び上記の如きシートを使用して熱転写を行う際に使用するプリンターとしては、公知の熱転写プリンターがそのまま使用可能であり、特に限定されない。
【0024】
【実施例】
次に参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りの無い限り重量基準である。
(参考例1)
2,4TDI(ディスモジュールT100、日本ポリウレタン工業株式会社製)50部を酢酸エチルとトルエンの等量混合溶剤150部に溶解させ、次いでラウリルアルコール15.1部を酢酸エチルとトルエンの等量混合溶剤45.3部に60℃にて加熱溶解させたものを徐々に滴下し、80℃で5時間反応させ、固形分25%の反応生成溶液を得た。
(参考例2)
2,4TDI(ディスモジュールT100、日本ポリウレタン工業株式会社製)50部を酢酸エチルとトルエンの等量混合溶剤150部に溶解させ、次いでラウリルアミン15部をトルエン溶剤45.3部に80℃にて加熱溶解させたものを徐々に滴下し、80℃で5時間反応させ、固形分25%の反応生成溶液を得た。
【0025】
(実施例1)
基材フィルムとして6μm厚のポリエステルフィルムに下記の耐熱滑性層用塗工液Aを乾燥時約1.0g/m2 になる様に塗布した後,更に加熱熟成して硬化処理を行い耐熱滑性層を形成した。
耐熱滑性層用塗工液A組成
ポリビニルアセトアセタ−ル樹脂 16部
(積水化学工業株式会社製、エスレックKS−5)
ポリイソシアネート 56.3部
(大日本インキ化学工業株式会社製、バーノックD−750−45)
参考例1の溶液 8.6部
ステアリン酸マグネシウム 2.2部
(日本油脂株式会社製、マグネシウムステアレート)
タルク(日本タルク製、ミクロエースL−1) 3.2部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0026】
上記耐熱滑性層と反対側の基材フィルム面に下記組成の昇華性色材層形成インキを乾燥厚みが1.0g/m2 になる様に、グラビアコーターにより塗布し、乾燥温度100〜110℃、乾燥フード内滞留時間30秒の条件で乾燥して昇華性色材層を形成して本発明の熱転写シートを得た。
昇華性色材層形成インキ組成
C.I.ソルベントブルー22 5.5部
ポリビニルアセトアセタール樹脂 3.0部
(積水化学工業株式会社製、KS−5)
メチルエチルケトン 22.0部
トルエン 68.0部
【0027】
(実施例2)
実施例1の耐熱滑性層用塗工液に代えて下記の塗工液Bを用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の熱転写シートを得た。
耐熱滑性層用塗工液B組成
ポリビニルアセトアセタ−ル樹脂 16.0部
(積水化学工業株式会社製、KS−5)
ポリイソシアネート 56.3部
(大日本インキ化学工業株式会社製、バーノックD−750−45)
参考例1の溶液 6.5部
ステアリン酸マグネシウム 4.4部
(日本油脂株式会社製、マグネシウムステアレート)
炭酸カルシウム(備北粉化製、ライトン22−S) 3.2部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0028】
(実施例3)
実施例1の耐熱滑性層用塗工液に代えて下記の塗工液Cを用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の熱転写シートを得た。
耐熱滑性層用塗工液C組成
ポリビニルアセトアセタ−ル樹脂 16.0部
(積水化学工業株式会社製、KS−5)
ポリイソシアネート 56.3部
(大日本インキ化学工業株式会社製、バーノックD−750−45)
参考例1の溶液 4.4部
ステアリン酸マグネシウム 6.5部
(日本油脂株式会社製、マグネシウムステアレート)
タルク(日本タルク製、ミクロエースL−1) 3.2部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0029】
(実施例4)
実施例1の耐熱滑性層用塗工液に代えて下記の塗工液Dを用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の熱転写シートを得た。
耐熱滑性層用塗工液D組成
ポリビニルアセトアセタ−ル樹脂 16.0部
(積水化学工業株式会社製、KS−5)
ポリイソシアネート 56.3部
(大日本インキ化学工業株式会社製、バーノックD−750−45)
参考例1の溶液 2.2部
ステアリン酸マグネシウム 8.8部
(日本油脂株式会社製、マグネシウムステアレート)
タルク(日本タルク製、ミクロエースL−1) 3.2部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0030】
(実施例5)
実施例1の耐熱滑性層用塗工液に代えて下記の塗工液Eを用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の熱転写シートを得た。
耐熱滑性層用塗工液E組成
ポリビニルアセトアセタ−ル樹脂 16.0部
(積水化学工業株式会社製、KS−5)
ポリイソシアネート 56.3部
(大日本インキ化学工業株式会社製、バーノックD−750−45)
参考例1の溶液 6.5部
ステアリン酸カルシウム 4.4部
(日本油脂株式会社製、カルシウムステアレート)
タルク(日本タルク製、ミクロエースL−1) 3.2部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0031】
(実施例6)
実施例1の耐熱滑性層用塗工液に代えて下記の塗工液Fを用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の熱転写シートを得た。
耐熱滑性層用塗工液F組成
ポリビニルアセトアセタ−ル樹脂 16.0部
(積水化学工業株式会社製、KS−5)
ポリイソシアネート 56.3部
(大日本インキ化学工業株式会社製、バーノックD−750−45)
参考例1の溶液 6.5部
ステアリン酸リチウム 4.4部
(堺化学株式会社製、S−7000)
タルク(日本タルク製、ミクロエースL−1) 3.2部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0032】
(実施例7)
実施例1の耐熱滑性層用塗工液に代えて下記の塗工液Gを用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の熱転写シートを得た。
耐熱滑性層用塗工液G組成
ポリビニルアセトアセタ−ル樹脂 16.0部
(積水化学工業株式会社製、KS−5)
ポリイソシアネート 56.3部
(大日本インキ化学工業株式会社製、バーノックD−750−45)
参考例2の溶液 6.5部
ステアリン酸マグネシウム 4.4部
(日本油脂株式会社製、マグネシウムステアレート)
タルク(日本タルク製、ミクロエースL−1) 3.2部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0033】
(比較例1)
実施例1の耐熱滑性層用塗工液に代えて下記の塗工液Hを用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の熱転写シートを得た。
耐熱滑性層用塗工液H組成
ポリビニルアセトアセタ−ル樹脂 16.0部
(積水化学工業株式会社製、KS−5)
ポリイソシアネート 56.3部
(大日本インキ化学工業株式会社製、バーノックD−750−45)
参考例1の溶液 10.8部
タルク(日本タルク製、ミクロエースL−1) 3.2部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0034】
(比較例2)
実施例1の耐熱滑性層用塗工液に代えて下記の塗工液Iを用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の熱転写シートを得た。
耐熱滑性層用塗工液I組成
ポリビニルアセトアセタ−ル樹脂 16.0部
(積水化学工業株式会社製、KS−5)
ポリイソシアネート 56.3部
(大日本インキ化学工業株式会社製、バーノックD−750−45)
ステアリン酸マグネシウム 11.1部
(日本油脂株式会社製、マグネシウムステアレート)
タルク(日本タルク製、ミクロエースL−1) 3.2部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0035】
上記の各実施例と比較例について、染料汚染性と摩擦係数について評価した。評価方法について、以下に説明する。
評価方法
1.染料汚染性
小巻きされた製品形態にて、60℃雰囲気下で48時間保存した後、耐熱滑性層へ移行している染料の度合で評価した。
○:染料の移行が殆ど無い。
△:染料の移行が幾分ある。
×:著しく染料が移行している。
【0036】
2.摩擦係数
上記の熱転写シートを従来より使用されている受像シートの受容層と熱転写色材層と合わせて重ね、サーマルヘッドとプラテンロールとの間にはさみ、サーマルヘッドと熱転写シートの耐熱滑性層とが接するように、サーマルヘッドの上から2000kgの荷重をかける。次に受像シートを固定し、熱転写シートをテンシロン(ORIENTEC製、VCT−1000)で矢印方向に一定速度(500mm/min)で引っ張り、印画時(サーマルヘッドで通電したとき)の摩擦力をF1(gf)と、非印画時(サーマルヘッドで通電しないとき)の摩擦力をF2(gf)を測定した。
<通電時の印画条件>
電圧: 13.5V
パルス幅:22.5ms
記録周期:11.25ms/line
記録エネルギー:3.0J/cm2
印画時と非印画時の動摩擦係数μ1、μ2は、μ=F/2000で求めることが出来る。
また、μ1−μ2を求め、印画時と非印画時の動摩擦係数の差を調べた。
【0037】
(評価結果)
評価結果を表1に示す。
(以下余白)
【0038】
【表1】
【0039】
尚、印画時と非印画時の動摩擦係数の差であるμ1−μ2は、プラスの値であると、印画時の方が非印画時よりも動摩擦係数が大きく、マイナスの値であると、印画時の方が非印画時よりも動摩擦係数が小さいことを示しているが、μ1−μ2の値は、プラスでもマイナスでも、絶対値として値が少ないことが好ましい。なぜならば、印画時と非印画時の動摩擦係数の差が少ないと、熱転写シートに印画時の皺が発生しないからである。
【0040】
【発明の効果】
以上のごとき本発明によれば、熱転写シートの耐熱滑性層に、耐熱滑性層のバインダー樹脂と相溶性が良く、且つ移行性も低い滑剤を使用することにより、滑性や離型性での加熱応答性に優れ、加熱冷却後もヘッド滓を生じたりせず、更に印画時に皺が発生せず、高品質の画像を与える熱転写シートを提供することが出来る。
Claims (5)
- 基材フィルムの一方の面に熱転写色材層を有し、他方の面に滑剤として片末端が水酸基、アミノ基、メルカプト基のいずれかよりなる直鎖脂肪族炭化水素とイソシアネートとの反応生成物、熱離型剤として高級脂肪酸金属塩、バインダー樹脂とから構成される耐熱滑性層を有することを特徴とする熱転写シート。
- 高級脂肪酸金属塩がLi塩、Mg塩、Ca塩であることを特徴とする上記の請求項1に記載する熱転写シ−ト。
- 上記熱離型剤である高級脂肪酸金属塩の滑剤に対する割合が20〜80wt%を占めることを特徴とする上記の請求項1に記載する熱転写シ−ト。
- 熱転写色材層が昇華性色材層または、熱溶融性インキ層であることを特徴とする上記の請求項1に記載する熱転写シ−ト。
- 耐熱滑性層が有機または無機のフィラーを含有することを特徴とする上記の請求項1に記載する熱転写シ−ト。
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