JP3527800B2 - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

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JP3527800B2
JP3527800B2 JP24001295A JP24001295A JP3527800B2 JP 3527800 B2 JP3527800 B2 JP 3527800B2 JP 24001295 A JP24001295 A JP 24001295A JP 24001295 A JP24001295 A JP 24001295A JP 3527800 B2 JP3527800 B2 JP 3527800B2
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征四郎 松崎
淳 上田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着テープに関
し、さらに詳しくは、例えばプラスチックフィルムを基
材に使用した包装用粘着テープにおいて、粘着テープ巻
回体巻き戻し時に発生する騒音を低減し、粘着テープを
貼り合わせたダンボール箱等を輸送する場合において、
粘着テープ背面の滑り性に起因する荷崩れを防止し、テ
ープ背面に印字が可能でかつ、テープ巻き戻し時に要す
る力を安定化させることのできる粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に粘着テープは、基材の一方の面に
粘着剤層が形成され巻き芯等に巻回された状態で提供さ
れており、使用時、巻回体からの巻き戻し性を容易にす
るために、テープ背面には、シリコーン系や長鎖アルキ
ル系などの離型剤層が付与されている。
【0003】一方、ダンボール箱の封緘等に多用されて
いる包装用粘着テープとして、プラスチックフィルムを
基材とし、基材の一方の面に粘着剤層を設け、他面に離
型剤層を設けたものがある。
【0004】上記、プラスチックフィルムを基材とする
包装用粘着テープにおいても、離型剤層に長鎖アルキル
系離型剤やシリコーン系離型剤が利用されているが、離
型剤として長鎖アルキル系離型剤を使用した場合、巻き
戻し時に剥離音が発生し、このようなテープを大量に使
用する梱包現場などでは、テープ巻き戻し時の音が非常
に大きくなって作業環境を悪化させているとともに、テ
ープを巻回体から巻き戻すときに要する力(以下、巻き
戻し力と称す)が大きくなり作業効率を著しく低下させ
ていた。
【0005】一方、離型剤としてシリコーン系のものを
使用した場合、上記の様な巻き戻し時の剥離音の発生は
防止できるが、巻き戻し力が非常に小さくなり過ぎ、必
要以上にテープが巻き戻されたり、自動貼り合わせ機を
使用する際、テープ切断時にテープがスムーズに切れな
かったりするなどの作業上の問題があった。又、テープ
背面(離型剤層表面)の動摩擦係数が小さいために滑り
やすく、テープを貼り合わせたダンボール箱等を重ね合
わせて輸送する場合などに荷崩れが起こりやすいこと、
さらには、離型剤層表面に油性インク等で筆記ができな
いなどの問題があった。
【0006】このように、従来の離型剤ではそれぞれに
短所を有しており、離型剤に起因する上記の問題点を全
て解決した粘着テープは見出されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたもので、粘着テープ巻回体から粘着
テープを巻き戻す際の剥離音の発生を抑制するととも
に、粘着テープを貼り合わせたダンボール箱等を重ね合
わせて輸送する場合などに、粘着テープ背面(離型剤層
表面)の滑り性に起因する荷崩れが起こりにくく、さら
に、離型剤層表面の筆記が可能でかつ、貼り合わせ作業
をスムーズに行うことのできる適度な巻き戻し力を有す
る粘着テープを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために鋭意研究した結果、プラスチックフ
ィルム基材の片面にゴム系粘着剤を塗布した粘着テープ
において、粘着テープ背面に設ける離型剤層として、セ
ルロース誘導体を配合した下記の組成を有する特定のシ
リコーン系離型剤を塗布することにより、上記課題を解
決した粘着テープを得ることができることを見出し、本
発明に至ったものである。
【0009】即ち、本発明の粘着テープは、プラスチッ
クフィルム基材の片面にゴム系粘着剤層と他面に、
(a)下記の一般式(1)で表される分子末端シラノー
ル基封鎖ジオルガノポリシロキサン100重量部に対し
て、(b)セルロース誘導体5〜25重量部、及び
(c)硬化触媒からなる離型剤層が設けられたことを特
徴とし、これにより、上記課題が解決される。
【0010】
【化2】
【0011】また、前記構成においては、(A)粘着テ
ープ巻回体を、30m/min の速度で巻き戻したときに
発生する剥離音の音圧レベルが85dB以下、(B)離
型剤層表面同士の動摩擦係数が0.20以上、(C)離
型剤層表面が油性インキでの印字性を有する、(D)粘
着テープ巻回体を、30m/min の速度で巻き戻したと
きの巻き戻し力が400〜1000g/50mmである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の粘着テープの離型剤とし
て使用されるa)成分としての分子末端シラノール基封
鎖ジオルガノポリシロキサンは、c)成分の触媒作用に
よって、縮合反応を起こして硬化皮膜を形成するもので
あり、下記の一般式(1)で表されるものである。
【0013】
【化3】
【0014】上記式(1)においてR1 及びR2 として
は、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、
エトキシ基等のアルコキシ基、フェニル基があげられ
る。そして、セルロース誘導体とジオルガノポリシロキ
サンとの相溶性を向上させるために、R1 及びR2 の一
部にはフェニル基が必須成分として導入される。フェニ
ル基の含有量は、使用するセルロース誘導体の種類によ
って変化するが、例えば、エチルセルロースを使用した
場合、R1 及びR2 の内のフェニル基の含有量は、5〜
10モル%が好ましく、この範囲にフェニル基含有量を
調整したジオルガノポリシロキサンを使用することによ
って、エチルセルロースとの相溶性を向上させることが
でき、かつ、硬化皮膜とした時の離型性を両立させるこ
とができる。つまり、フェニル基の含有量が5モル%よ
りも少ないとセルロース誘導体との相溶性が悪くなり、
10モル%よりも多くなると硬化皮膜とした時の剥離性
が悪くなる。
【0015】本発明のb)成分としてのセルロース誘導
体は、離型剤層の動摩擦係数を調整したり、離型剤層へ
の印字性を付与させたりするために使用されるものであ
り、メチルセルロース、エチルセルロース、アセチルセ
ルロース等のセルロース誘導体を適宜使用することがで
きる。
【0016】上記セルロース誘導体の添加量は、a)成
分からなる分子末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシ
ロキサン100重量部に対して5〜25重量部、好まし
くは、7〜22重量部である。
【0017】セルロースの添加量が所定量に満たない場
合は、離型剤層表面に印字性を付与させること、及
び、、荷崩れを防止するために必要な動摩擦係数を得る
ことができなくなる。また、セルロース誘導体の添加量
が所定量以上では、離型剤層の皮膜強度が弱くなるとと
もに、基材であるプラスチックフィルムとの密着性が悪
くなり、離型剤が基材から脱落(摩擦等によって剥ぎ取
られる)し易くなって、実用上使用することができなく
なる。
【0018】かかるセルロース誘導体は、縮合反応型シ
リコーン組成物に単独で配合し混合しても良いが、混合
効率を高めるために、シリコーンポリマー中にセルロー
ス誘導体をあらかじめ分散させた形態のものを用いても
よい。
【0019】本発明のc)成分としての硬化触媒は、従
来から縮合反応型シリコーンの触媒として使用されてき
たものを適宜選択して使用することができるが、例え
ば、ジブチルすずジラウレート、ジブチルすずジアセテ
ート、ジブチルすずジオクテート、オクチル酸亜鉛など
があげられる。
【0020】上記c)成分は、分子末端シラノール基封
鎖ジオルガノポリシロキサンの硬化特性、基材との密着
性等に応じて必要量が配合される。
【0021】さらに、a)成分である分子末端シラノー
ル基封鎖ジオルガノポリシロキサンの硬化を十分に行う
ために、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少
なくとも2個有するオルガノハイドロジエンポリシロキ
サンを適宜配合することができる。
【0022】また、離型剤組成物として、離型剤層表面
を滑りにくくする(動摩擦係数を大きくする)ために三
次元化オルガノポリシロキサンも適宜配合することがで
きる。
【0023】本発明の粘着テープにおいては、プラスチ
ックフィルム基材の片面にゴム系粘着剤層と他面にセル
ロース誘導体を配合した縮合反応型シリコーン組成物か
らなる離型剤層が設けられるが、プラスチックフィルム
基材、ゴム系粘着剤、セルロース誘導体を配合した縮合
反応型シリコーン組成物の各々の材料を選択するにあた
っては、上記構成からなる粘着テープが、後述した測定
法法に基づいて測定した以下の特性を満足するように設
計しなければならない。
【0024】すなわち、(A)粘着テープ巻回体を、3
0m/min の速度で巻き戻したときに発生する剥離音の
音圧レベルが85dB以下、好ましくは80dB以下で
ある。剥離音の音圧レベルが85dBよりも大きくなれ
ば、粘着テープ巻き戻し時に発生する剥離音が大きくな
り、特に粘着テープを大量に使用する梱包現場などでは
作業環境を悪化させる原因となる。
【0025】(B)離型剤層表面同士の動摩擦係数が
0.20以上、好ましくは0.25〜0.5である。動
摩擦係数が0.20よりも小さくなれば、粘着テープ背
面(離型剤層表面)が滑りやすくなり、粘着テープを貼
り合わせたダンボール箱等を重ね合わせて輸送する場合
などに荷崩れが発生しやすくなる。
【0026】(C)離型剤層表面が油性インキでの印字
性を有する。
【0027】(D)粘着テープ巻回体を、30m/min
の速度で巻き戻したときの巻き戻し力が400〜100
0g/50mm、好ましくは500〜900g/50mmであ
る。巻き戻し力が400g/50mmよりも小さくなれば、
粘着テープを巻き戻すときに必要以上にテープが巻き戻
されたり、自動貼り合わせ機を使用する際、テープ切断
時にテープがスムーズに切れなかったりするなどの問題
が発生する。また、1000g/50mmよりも大きくなれ
ば粘着テープを巻き戻す際に大きな力が必要となり作業
効率を著しく低下させる原因となる。
【0028】本発明において、上記a)〜c)の離型剤
組成物は、トルエン、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン
等の溶剤で希釈された後、スムージングバー、グラビア
コーター、オフセットコーター等を使用してプラスチッ
クフィルム基材に塗布される。プラスチックフィルム基
材に形成される離型剤層の乾燥後の塗布量は、通常0.
05〜0.50g/m2 、好ましくは0.1〜0.3g
/m2 である。
【0029】本発明の粘着テープ基材として使用される
プラスチックフィルムとしては、例えば、ナイロン、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリプロ
ピレン等、従来から粘着テープ用基材として使用されて
いるものを適宜使用することができ、特に限定されるも
のではないが、より好ましくは延伸ポリプロピレン(O
PP)フィルムが挙げられる。
【0030】基材の厚さは、通常、12〜100μm、
好ましくは25〜60μmである。
【0031】本発明の粘着テープに使用されるゴム系粘
着剤としては、例えば、包装用粘着テープとして使用さ
れる場合においては、包装用粘着テープとしての粘着特
性を満足し、かつ、プラスチックフィルム基材及びセル
ロースを配合した縮合反応型シリコーン組成物からなる
離型剤層から構成される粘着テープとした場合におい
て、上述した(A)〜(D)の特性を満足するものであ
れば特に限定されるものではなく、例えば、天然ゴム系
粘着剤、ABA型又はAB型ブロック共重合体(Aは熱
可塑性ブロック、Bはラバーブロックで、例えば、スチ
レン−イソプレン−スチレン共重合体)等の合成ゴム系
粘着剤等があげられるが、包装用粘着テープとしての各
種要求特性を満たすためには天然ゴム系粘着剤が特に好
ましい。
【0032】プラスチックフィルム基材に塗布される粘
着剤の厚さは、通常、15〜60μm、好ましくは25
〜45μmである。
【0033】本発明の粘着テープの製造方法は、公知の
方法を用いてもよく特に限定されないが、例えばプラス
チックフィルムの一方の面に離型剤を塗布後、熱オーブ
ン中で離型剤を硬化させた後、プラスチックフィルムの
反対面に粘着剤を塗布し、熱オーブン中で乾燥させた
後、巻き芯に巻き取って作製する方法等が例示される。
【0034】
【実施例】つぎに本発明の粘着テープを実施例にもとづ
きさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。なお、以下に部と記載したものは全て
重量部を表す。
【0035】実施例1 離型剤として、(a)ポリジメチルシロキサン:ポリメ
トキシシロキサン:ポリジフェニルシロキサン(モル比
=11:1:1.3)からなる分子末端シラノール基封
鎖ジオルガノポリシロキサン(商品名:KS−723
B、固形分45%、信越化学工業社製)70部、(b)
エチルセルロース:ポリメトキシシロキサン:ポリブト
キシシロキサン(モル比=2.4:2:1)からなるエ
チルセルロース含有ポリシロキサン(商品名:KS−7
23A、固形分20%、信越化学工業社製)30部、
(c)すず系硬化触媒(商品名:PS−3、信越化学工
業社製)4部、ジメチルハイドロジエンポリシロキサン
(商品名:X−92−122、固形分30%:信越化学
工業社製)4部をトルエン中で混合し、固形分濃度1.
5%とした縮合反応型シリコーン離型剤を作製した。
(この離型剤の分子末端シラノール基封鎖ジオルガノポ
リシロキサン100重量部に対するエチルセルロースの
配合量は、7.6重量部であった。又、分子末端シラノ
ール基封鎖ジオルガノポリシロキサン中のフェニル基含
有量は9モル%であった。)上記、縮合反応型離型剤処
理液を、厚さ40μmのOPPフィルムの一方の面に乾
燥後の塗布量が0.2g/m2 となるようにスムージン
グバーで塗布し100℃で2分間乾燥させて離型剤層を
形成させた。ゴム系粘着剤として、(1)天然ゴム(商
品名:SMR、加商株式会社製)100部、(2)石油
系樹脂(商品名:クイントンD−100、日本ゼオン社
製)90部、(3)テルペンフェノール樹脂(商品名:
PR−12603N、住友化学工業社製)10部、
(4)老化防止剤(スミライザーNW:住友化学工業社
製)2部をトルエン中で混合し、固形分濃度20%のゴ
ム系粘着剤を作製した。上記、ゴム系粘着剤を、離型剤
が塗布されたOPPフィルムの反対面に、リバースコー
ターにて塗布し、乾燥オーブン中で100℃で2分間乾
燥させて、厚さ40μmのゴム系粘着剤層を形成させた
後、円筒状の巻き芯に巻取り、本発明の粘着テープを得
た。
【0036】実施例2 実施例1において、分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサンKS−723Bを60部に、エチルセ
ルロース含有ポリシロキサンKS−723Aを40部に
変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製し
た。(この離型剤の分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサン100重量部に対するエチルセルロー
スの配合量は、11.2重量部であった。又、分子末端
シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサン中のフェニ
ル基含有量は8.6モル%であった。)
【0037】実施例3 実施例1において、分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサンKS−723Bを50部に、エチルセ
ルロース含有ポリシロキサンKS−723Aを50部に
変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製し
た。(この離型剤の分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサン100重量部に対するエチルセルロー
スの配合量は、15.7重量部であった。又、分子末端
シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサン中のフェニ
ル基含有量は8モル%であった。)
【0038】実施例4 実施例1において、分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサンKS−723Bを40部に、エチルセ
ルロース含有ポリシロキサンKS−723Aを60部に
変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製し
た。(この離型剤の分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサン100重量部に対するエチルセルロー
スの配合量は、21.4重量部であった。又、分子末端
シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサン中のフェニ
ル基含有量は7.3モル%であった。)
【0039】比較例1 実施例1において、分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサンKS−723Bを10部に、エチルセ
ルロース含有ポリシロキサンKS−723Aを90部に
変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製し
た。(この離型剤の分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサン100重量部に対するエチルセルロー
スの配合量は、44.4重量部であった。又、分子末端
シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサン中のフェニ
ル基含有量は2.5モル%であった。)
【0040】比較例2 実施例1において、分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサンKS−723Bを90部に、エチルセ
ルロース含有ポリシロキサンKS−723Aを10部に
変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製し
た。(この離型剤の分子末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサン100重量部に対するエチルセルロー
スの配合量は、2.1重量部であった。又、分子末端シ
ラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサン中のフェニル
基含有量は9.7モル%であった。)
【0041】比較例3 実施例3において、粘着剤をゴム系粘着剤から以下に示
す組成を有するアクリル系粘着剤に変更した以外は、実
施例1と同様に粘着テープを作製した。ここでアクリル
系粘着剤としては、2−エチルヘキシルアクリレート1
00部、アクリル酸3部からなるアクリル酸エステル共
重合体(数平均分子量約50万、固形分30%)にイソ
シアネート系架橋剤(商品名:コロネートL、日本ポリ
ウレタン工業株式会社製)3部からなる組成を有するも
のを使用した。
【0042】比較例4 実施例1において、離型剤を、エチルセルロースを含有
させた縮合反応型シリコーン組成物から、長鎖アルキル
系離型剤(商品名:ピーロイル1010、一方社油脂株
式会社製)の0.5%トルエン溶液に変更した以外は、
実施例1と同様に粘着テープを作製した。
【0043】実施例、比較例で得られた粘着テープにつ
いて下記の特性を調べた結果を表1に示した。
【0044】1)音圧レベル 以下の条件において発生する粘着テープ巻き戻し時の音
圧レベルを、音源から1mの距離で積分型精密騒音計を
使用して測定した。50mm幅の粘着テープ巻回体を、高
速巻き戻し試験機を使用して、30m/min の速度で巻
き戻したときに発生する音圧を測定した。なお、この
時、周囲の音圧レベル(ブランク値)は30dBであっ
た。
【0045】2)動摩擦係数 図2に示したように、支持台4に粘着テープ5aを離型
剤層を上面にして貼り付け、40mm×40mmの大きさに
切り取った粘着テープ5bを、離型剤層を下側にして粘
着テープ5aの離型剤層と接触させる。粘着テープ5b
の粘着剤面に粘着テープ5bと同じ大きさの段ボール紙
6を貼り合わせ、その上に1kgの荷重7を載せ、引っ
張り試験機を使用して粘着テープ5bを500mm/min
の引っ張り速度で、粘着テープ5aの離型剤層表面を移
動させた時の抵抗値を読み取り、下記式により動摩擦係
数を算出した。(測定は20℃の雰囲気下で行った。)
【0046】
【数1】
【0047】3)印字性 市販の油性インクペンを使用して、粘着テープの離型剤
層表面に文字を書き、油性インクのハジキが全くなかっ
た場合を◎、ほとんどなかった場合を○、インクのはじ
きが少しあった場合を△、インクのはじきが著しかった
場合を×として評価した。
【0048】4)テープ巻き戻し力 50mm幅の粘着テープ巻回体を、高速巻き戻し試験機を
使用して、30m/min の速度で巻き戻したときの巻き
戻し力を測定した。
【0049】5)離型剤密着性 ガラス板上に、粘着剤面を下にして固定した粘着テープ
の離型剤層表面を人指し指で5往復擦った時に、離型剤
の脱落がほとんどなかったものを○、離型剤の脱落が少
しあったものを△、離型剤の脱落が著しかったものを×
として評価した。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明の粘着テープは、プラスチックフ
ィルム基材の一方の面にゴム系粘着剤、反対面に特定量
のセルロース誘導体を配合した縮合反応型シリコーン組
成物からなる離型剤層を設けることによって、粘着テー
プ巻回体巻き戻し時に発生する騒音を低減し、粘着テー
プを貼り合わせたダンボール箱等を輸送する場合におい
て、粘着テープ背面(離型剤層表面)の滑り性に起因す
る荷崩れを防止し、離型剤層表面に印字が可能でかつ、
テープ巻き戻し時に要する力を安定化させることができ
る。従って、本発明の粘着テープは、例えば包装用粘着
テープとして使用する場合において、従来から問題とな
っていた、粘着テープ巻き戻し時の剥離音の発生を防止
することができると共に、貼り合わせ作業性をも改良し
た製品を市場に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着テープの断面図である。
【図2】動摩擦係数の測定方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 離型剤層 2 プラスチックフィルム基材 3 ゴム系粘着剤層 4 支持台 5a 粘着テープ 5b 粘着テープ 6 段ボール紙 7 荷重
フロントページの続き (72)発明者 楠本 政雄 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−1899(JP,A) 伊保内賢,粘着剤活用ノート,(株) 工業調査会,1991年 6月20日,初版第 2刷,p10,128−131 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 7/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】延伸ポリプロピレンからなるプラスチック
    フィルム基材の片面にゴム系粘着剤層と他面に、(a)
    下記の一般式(1)で表される分子末端シラノール基封
    鎖ジオルガノポリシロキサン100重量部に対して、
    (b)セルロース誘導体5〜25重量部、及び(c)硬
    化触媒からなる離型剤層が設けられたことを特徴とする
    粘着テープ。 【化1】
  2. 【請求項2】以下の(A)、(B)、(C)及び(D)
    の特性を有する請求項1記載の粘着テープ。 (A)粘着テープ巻回体を、30m/minの速度で巻き
    戻したときに発生する剥離音の音圧レベルが85dB以
    下。 (B)離型剤層表面同士の動摩擦係数が0.20以上。 (C)離型剤層表面が油性インキでの印字性を有する。 (D)粘着テープ巻回体を、30m/minの速度で巻き
    戻したときの巻き戻し力が400〜1000g/50m
    m。
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