JP3523663B2 - 塗布装置及び加工方法 - Google Patents
塗布装置及び加工方法Info
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- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Description
ム、写真用印画紙、磁気記録テープ、接着テープ、感圧
紙・感熱紙等の情報記録紙、感光性オフセット版等の製
造に用いられる、連続走行する帯状支持体に各種液体塗
布組成物を塗布する装置、及びその塗布装置を構成する
ブロックの加工方法に関する。
るスライドビード方式の装置の基本的構成が米国特許第
2,761,791号に開示されている。図5はこの分
野、特に写真感光材料の塗布に用いられている代表的塗
布ユニットの断面図である。給液孔5から供給された塗
布液がマニホールド1(塗布ユニットの中で塗布液を巾
方向に広げている部分)で幅方向に広げられ、スリット
2(マニホールドの下流側にあり塗布液を整流する部
分)で整流されスライド面9を流れ、バックアップロー
ラー7に支持された支持体8上に塗布される。この装置
において均一な塗布量分布を与える塗布ユニットを用い
ることは非常に重要である。
を上げたり、塗布幅を広げたりすると、当然のこととし
て送液量が増大し、給液孔5からマニホールド1に入る
液の動圧が大きくなり、それがスリット内の流れにまで
影響を及ぼし、特に給液孔5の近傍において動圧が高
く、塗布量分布が悪くなりがちである。特に塗布液の流
量が単位巾当り0.5cc/cm・sを超える場合に著
しい。スリット2のクリアランスを狭くして圧力損失を
大きくすることにより、動圧の影響を小さくすることが
できるが、スリットクリアランスの機械的精度が充分高
くないと、狭くなるに従ってクリアランス自体の分布が
塗布量分布に直接影響するという欠点が出てくる。又、
動圧自体を小さくする為に給液孔5を大きくするという
手段があるが、ブロック6の厚みが厚くなり、多層の場
合塗布設備全体が大きくなると共に、重量が大幅に増大
するという問題につながる。ビード塗布に関する多くの
特許には塗布ユニットの様々な形状が示されているが、
そのほとんどがマニホールドへの給液が中央からなされ
ている、いわゆる中央給液であり、以上述べた問題を内
在している。
要因には、上記の塗布液の動圧の影響の他に、流れの圧
力損失がある。動圧の影響をなくす為にスリット2での
流れの方向とマニホールド1に入る時の液の流れの向き
を直角にするブロック側面から供給する方法(サイド給
液)があるが、この方法はマニホールド1内の流れの圧
力損失によって塗布量分布が悪くなるという欠点があ
る。(この分布は塗布量のほぼ自乗に比例する) 特に塗布巾が広く、例えば2mを超えるような場合にこ
のような問題が著しく現れる。この分布を小さくするた
めスリットの長さを巾方向の流れ方向に従って短くする
方法が、粘性の高い液の押し出し流延ダイ等に利用され
ている。(図6) (例えば「押出ダイの設計」林田建世訳、日本プラスチ
ック加工技術協会発行、或いは「プラスチックシートの
押出技術」伊藤公正著、工業調査会発行)
には効果があるが、比較的粘度の低い(〜200cp)
感光材料の塗布液では、流量アップにより動圧分布が充
分均一化されず、塗布量分布が極端に悪化するので実用
に適さない。又、マニホールド内での流れの圧力損失を
減らす為に、水力学的相当直径を大きくする方法がある
が、この方法は液の滞留部が大きくなり、塗布液の凝集
物等に起因する故障の発生につながる危険性がある。
又、各ブロックを厚くしなければならず、塗布装置全体
の重量が増大するという問題点がある。
上述べた従来技術の持つ問題点を解決し、塗布量分布を
均一ににできる塗布ユニットを提供することである。特
に、塗布巾が2mを超えるような場合、又は1層の単位
巾当りの流量が0.5cc/cm・sを超えるような場
合であっても、塗布量分布を均一に(具体的には2%以
内)できる塗布ユニットを提供し、併せて、上記塗布量
分布が改良された塗布ユニットの加工方法を提供するこ
とにある。
ールドの全幅にわたって塗布液を整流しつつ流出させる
スリットとを備え、スリットから流出した塗布液を連続
走行するウエブに塗布する塗布装置において、塗布液の
供給口をマニホールドの側面に配置し、前記スリットの
塗布液流出方向の長さを、塗布液供給側から反供給側に
向かって、放物線もしくは円弧状かそれに近い曲線状テ
ーパをもたせて短くなるようにしたことを特徴とする塗
布装置。
ドと、マニホールドの全幅にわたって塗布液を整流しつ
つ流出させるスリットとを備えた塗布装置を構成するブ
ロックを加工する方法において、該ブロックを、スリッ
トの面を含む平面内、又はスリットの面に垂直な面内で
湾曲させて固定し、直線往復運動型加工手段でマニホー
ルドのスリットに接する端面を研削することにより、加
工後のスリットの塗布液流出方向の長さが、塗布装置の
幅方向に沿って放物線もしくは円弧状かそれに近い曲線
状に変化するようにしたことを特徴とする塗布装置の加
工方法。によって達成される。
(a)(b)は本願発明の請求項1の構成を示すもので
ある。動圧の影響を無くす為、塗布液は側面から給液
し、幅が広くなることによる流れの圧力損失による分布
の悪化は、図1(b)の直線テーパ4のようにスリット
長を供給側Aから反給液側Bに向かって、直線的に短く
することで良化させるものである。この方法は、塗布幅
がそれほど広くなければ充分有効である。しかしなが
ら、塗布幅が2mを超えるようになると次の問題があ
る。図2に示すマニホールドへの給液部Aと反供給側端
部Bの塗布量が同じになるように直線テーパ4のスリッ
ト長を決めた場合、元々圧力損失による分布が下に凸の
放物線形状をとる為、AとBとの中間部分Cの塗布量分
布は小さくなる。これを良化する為には、図1(b)の
曲線テーパ3のようにスリット長のテーパを曲線にすれ
ばよい。液体の流動特性がわかっていれば計算上最適な
曲線は放物線となるが、円弧状かそれに近い形状で近似
させても充分効果があることは容易に推定できる。
を示すものである。図3においては、塗布装置を構成す
るブロック6の加工に際して、ブロック6の一部をなす
スリット2の面に垂直な面内で湾曲させ、即ちブロック
6の厚み方向に湾曲させて固定し、直線往復運動型の加
工を行なう方法が示されている。又図4においては、ス
リット2の面を含む面内で湾曲させ、即ちブロック6の
幅方向に湾曲させて固定し、同様に直線往復運動型の加
工を行なう方法が示されている。いずれの場合も直線往
復運動型加工装置のテーブルの上にある角度αをもった
架台10をのせ、その上にブロック6を固定して加工す
る。図3に示すように、ブロック6の下に厚みの異なる
スペーサ11を置いてブロック6を湾曲させ、テーブル
を往復運動させつつ砥石12で研磨する方法は、材料の
望ましくない曲がりを修正する目的で使われることが、
例えば「機械工作ハンドブック」(工作機械研究会、養
賢堂発行)に紹介されている。本願発明では、ブロック
6のスリット長に故意に曲がりをつける為にこの方法を
利用している。スリット長の望ましいテーパ形状は、理
論的に放物線形状であるが、実用的に放物線に近似した
形状とすること、或いは円弧状で近似させること等、ス
ペーサ11の厚みの選択及びその配置方法により、設計
上の最適化が可能である。又、本願発明の別の方法とし
て、同様に架台10に乗せたブロック6を押しボルト1
3を使って幅方向にそって曲げて研磨する方法が図4の
方法である。この場合も押しボルト13の数及びその配
置の工夫により、好ましい曲線形状を選択することがで
きる。図3、図4のいずれの方法も加工が終了したとき
には図1(b)の曲線3のようにスリット長に所定の分
布を持たせたブロック6が得られる。
途に応じて種々の液組成物が含まれ、例えば、写真感光
材料におけるような、感光乳剤層、下塗層、保護層、バ
ック層等の塗布液、磁気記録材料におけるような磁性
層、下塗層、潤滑層、保護層、バック層等の塗布液、感
圧紙・感熱紙等の情報記録紙におけるようなマイクロカ
プセルを主成分とする層、樹脂層、マット層等の塗布液
が含まれる。本願発明にもちられるウエブとしては、
紙、プラスチックフィルム、金属、レジンコーテド紙、
合成紙等が包含される。プラスチックフィルムの材質
は、例えばポリエチレン、ポリプロピレンとぷのポリオ
レフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチ
レン等のビニル重合体、6、6−ナイロン、6−ナイロ
ン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレン−2、6−ナフタレート等のポリエステル、セ
ルローストリアセテート、セルロースダイアセテート等
のセルロースアセテート、並びにポリカーボネート等が
使用される。レジンコーテッド紙に用いる樹脂として
は、ポリエチレンを始めとするポリオレフィンが代表的
であるが、必ずしもこれに限定されない。又、金属ウエ
ブとしては例えばアルミニウムウエブがある。
を使い、粘度40cpのゼラチン水溶液を単位幅当たり
0.8cc/cm/sの流量で塗布したところ、塗布量
分布は5%程度であった。
ット長を有する塗布ユニットを用い、側面から給液し、
比較例1と同じ液、同じ流量で塗布したところ、塗布量
分布は2.5%程度であった。又、この分布は流量依存
性が少なく、これ以下の流量でも分布は同程度であっ
た。
を施したスリット形状を持つ側面給液塗布ユニットで同
液、同流量の塗布を行った。テーパは供給側のスリット
長に対して反供給側端部で約3%短くするようにした。
この結果塗布量分布は1.5%程度に改良された。
を施したスリット長形状を持つ塗布ユニットで同条件で
塗布した。曲線状のテーパを施すためにブロックは図3
の方法、即ちスリットの面に垂直な面内で湾曲させて加
工した。架台の角度αは45度、スペーサ11として1
00〜300μmの厚みのものを用いた。供給側端部及
び反供給側端部におけるスリット長は、実施例1と同じ
とし、中間の領域では供給側のテーパに比べて反供給側
のテーパが緩やかになるような曲線を持たせた。その結
果、塗布量分布は1%以下であった。
へ供給する液の動圧の影響を無くすよう側面からの給液
とし、且つマニホールド内の流動圧力損失が大きくなる
分はスリット長を幅方向で変化させることにより、塗布
幅が2mを超えるような場合、或いは粘度が30cp以
上の塗布液の1層当たりの送液量が0.5cc/cm・
sを超えるような場合であっても均一な塗布量分布を得
ることができる。これらの手段が上記幅以下、上記送液
量以下であっても塗布量分布の改良に効果があるのは勿
論である。又、本願発明の請求項2に示す加工方法を用
いることにより、望ましいスリット形状、即ちスリット
長の放物線形状に近似した曲線状のテーパ形状が容易に
実現できる。
面図。(a)側面断面図、及び(b)正面図
示す説明図。
略図。スリットの面に垂直な面内で湾曲させて加工する
方法。
様を示す概略図。スリットの面を含む面内で湾曲させて
加工する方法。
術例を示す説明図。
Claims (2)
- 【請求項1】塗布液を幅方向に広げるマニホールドと、
マニホールドの全幅にわたって塗布液を整流しつつ流出
させるスリットとを備え、スリットから流出した塗布液
を連続走行するウエブに塗布する塗布装置において、 塗布液の供給口をマニホールドの側面に配置し、前記ス
リットの塗布液流出方向の長さを、塗布液供給側から反
供給側に向かって、放物線もしくは円弧状かそれに近い
曲線状テーパをもたせて短くなるようにしたことを特徴
とする塗布装置。 - 【請求項2】塗布液を幅方向に広げるマニホールドと、
マニホールドの全幅にわたって塗布液を整流しつつ流出
させるスリットとを備えた塗布装置を構成するブロック
を加工する方法において、 該ブロックを、スリットの面を含む平面内、又はスリッ
トの面に垂直な面内で湾曲させて固定し、直線往復運動
型加工手段でマニホールドのスリットに接する端面を研
削することにより、加工後のスリットの塗布液流出方向
の長さが、塗布装置の幅方向に沿って放物線もしくは円
弧状かそれに近い曲線状に変化するようにしたことを特
徴とする塗布装置の加工方法。
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