JP3512147B2 - α,αグルコシルグルコシド含有石鹸 - Google Patents
α,αグルコシルグルコシド含有石鹸Info
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Description
る。
分とする固体の洗浄剤であり、古くより使用されてい
る。これらは主としてオリーブ油、ヤシ油と言った植物
油や牛脂等の動物油脂にアルカリの水溶液を加え、加水
分解、鹸化反応により石鹸となしこれを塩析によって採
取して製造されてきた。更にこの様にして得られたニー
トソープに糖類やアルコール類を添加することにより、
微細結晶の集合体とすることができ、この微細結晶の集
合体構造により石鹸が透明化することが判明し、透明石
鹸がつくられるようになった。更に透明性を向上させた
り、洗浄性を向上させたりする目的で界面活性剤などが
配合されたりした。
となってきていることは、石鹸素地の経時による着色の
問題である。この着色のメカニズムについては多くのこ
とが未だ解明されておらず、エデト酸塩等のキレート剤
やBHT等の抗酸化剤の添加により抑制しうることが知
られているのみであり、この様な対応についても、これ
らの成分の添加しうる上限値が存在するため完全な抑制
とまではいかず、着色の問題の更なる解決手段が望まれ
ていた。取り分け、透明石鹸に於いてはこの様な着色が
透明度の低下につながり、品質の劣化と受け取られる危
険性が高いため、この問題は深刻であった。更に、透明
石鹸中に石鹸製の花などの造形物を包埋したタイプの石
鹸では、造形物の演色性が著しく損なわれ、美学的な価
値が低下するためより深刻であった。
ロースナトリウム等のような塩について、これらの化合
物は何れも公知の化合物であって、その製造方法は既に
知られている。例えば、トレハロースはトレハラマンナ
等より抽出される。又、その硫酸化物は、トレハロース
を常法に従って硫酸化する事によって得られる。化粧料
等の皮膚外用剤に含有させることにより、保湿作用や皮
膚防護作用などの好ましい作用を発揮することは既に知
られているが、固形石鹸などに含有させること、及びこ
れらを含有させることにより固形石鹸の着色が防げるこ
とは全く知られていなかった。又、固形石鹸に於いて、
透明度を改善するためにソルビトール、サッカロース、
蜂蜜等の糖類を含有させることは為されていたが、これ
らの糖類には石鹸の着色を抑制する作用はなかった。
況下に為されたものであり、石鹸の着色の問題の更なる
解決手段を提供することを課題とする。
発明者らは石鹸の着色の問題の更なる解決手段を求めて
鋭意研究を重ねた結果、トレハロース及び硫酸化トレハ
ロース又はその生理的に許容される塩が、その様な作用
を有していることを見いだし、発明を完成させるに至っ
た。
る固形石鹸(但し、透明固形石鹸を除く)に関し、同様に
硫酸化トレハロース又はその生理的に許容される塩を含
有する固形石鹸に関するものである。以下、本発明の実
施の形態を中心に、本発明について詳細に説明を加え
る。
ス及び硫酸化トレハロース又はその生理的に許容される
塩 本発明で用いるトレハロース及び硫酸化トレハロースの
生理的に許容される塩としては、例えば、トレハロー
ス、硫酸化トレハロースナトリウム塩等であり、これら
は既に文献既知の物質であって、その製造法は既に知ら
れている。又、これらは既に市販されている化合物であ
るので、この様な化合物を購入して使用することも可能
である。これらは唯一種類のみを含有させることもでき
るし、二種以上を組み合わせて含有させることもでき
る。本発明の固形石鹸に於いて、これらトレハロース及
び硫酸化トレハロース又はその生理的に許容される塩の
好ましい含有量は、0.01〜10重量%であり、より
好ましくは0.05〜7重量%であり、更に好ましくは
0.1〜5重量%である。これらトレハロース及び硫酸
化トレハロースの生理的に許容される塩は石鹸に含有さ
せることにより、石鹸の経時的な着色を抑制する作用を
有する。
ハロースの生理的に許容される塩を含有することを特徴
とする。本発明の固形石鹸としては、通常の不透明な固
形石鹸、透明な固形石鹸、不透明な部分と透明な部分が
混在する固形石鹸何れもが対象であり、不透明な固形石
鹸に於いては、石鹸生地の経時による黄ばみが改善され
ている特徴を有し、透明石鹸に於いては透明が長く維持
される特徴を有し、混在型では透明部分と不透明部分が
作り出す模様が長期間美しく保たれる特徴を有する。本
発明の固形石鹸は、固形石鹸で通常使用される原料を任
意成分として含有することができる。かかる任意成分と
しては、脂肪酸、高級アルコール、エタノール、グリセ
リンや白糖、蜂蜜等のアルコール類、スクワラン等の油
脂成分、香料成分、エデト酸塩等のキレート剤、BHT
やBHA等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、パラベンなど
の防腐剤、チタンマイカ等の粉体類、二酸化チタン、酸
化鉄、群青、赤色226号、青色1号等の有機、無機の
色材、更には、絵などをカルボキシメチルセルロースの
薄膜に印刷した造形物等が好ましく例示できる。本発明
の固形石鹸はこれらの原料を常法に従って処理すること
により製造することができる。好ましい製造方法として
は、ニートソープを機械で混練りし、加圧製造する、い
わゆる機械練り法、ニートソープを加熱溶解し、枠に流
し込む枠練り法等が例示できる。ゴム型等を使用する流
し込み成形も勿論可能である。本発明の固形石鹸に最も
好ましいものは、水酸化ナトリウムと有機アミンのモル
比が1:0.8〜1:2であり、脂肪酸又は動植物油に
対して2〜3鹸化当量である、固形透明石鹸である。こ
れはかかる透明石鹸の透明度が非常に高い為、着色等の
色調変化が目立つからである。
説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ限定を受
けないことは言うまでもない。
従って固形透明石鹸を作成した。即ち、処方成分を加温
ニーダーに仕込み、80℃で2時間混練りし、ホットロ
ールとペレッターによるペレット化作業を経て、透明石
鹸生地をペレットとして得た。このペレットを加熱溶解
した後枠に流し込み冷却固化させ取りだし透明石鹸を得
た。この透明石鹸の含水量をカールフィッシャー水分分
析装置で定量したところ、表1に示す値となった。この
値より、石鹸の成分組成を算出したところ、表2に示す
ようになった。尚、脂肪酸に対するアルカリ量を鹸化当
量として表3に示す。同様にして、実施例1〜6のトレ
ハロースを水に置換した比較例1〜6を、同じく実施例
1〜6のトレハロースを白糖に置換した比較例7〜12
を作成し、40℃に1カ月保存し、その着色度を次の基
準で判定した。結果を表4に示す。この表より本発明の
固形石鹸が着色しにくい性質を有していることが判る。
尚、処方の数値は重量部を表す。 (着色判定基準) ++:全く或いは殆ど着色していない。 +:やや着色しているがそれ単独では気づかない。 ±:着色しているが良く見ないと気づかない。 −:明確に着色が判る。
式(I)に示す化合物は表5に示す。即ち、処方成分を
加温ニーダーに仕込み、80℃で2時間混練りし、ホッ
トロールとペレッターによるペレット化作業を経て、透
明石鹸生地をペレットとして得た。このペレットを加熱
溶解した後枠に流し込み冷却固化させ取りだし透明石鹸
を得た。このものを実施例1〜6と同様に40℃、1カ
月の保存試験を行った結果を併せて表5に示す。これよ
り一般式(I)に表される化合物は着色を抑制する作用
に優れることが判る。 ヤシ油脂肪酸 40 重量部 牛脂脂肪酸 160 重量部 トリエタノールアミン 160 重量部 水酸化ナトリウム 31 重量部 水 75 重量部 一般式(I)の化合物群 8 重量部
方成分を加温ニーダーに仕込み、80℃で2時間混練り
し、ホットロールとペレッターによるペレット化作業を
経て、石鹸生地をペレットとして得た。このペレットを
加熱溶解した後枠に流し込み冷却固化させ取りだし石鹸
を得た。このものを実施例1〜6と同様に40℃、1カ
月の保存試験を行ったが、着色は全く見られなかった
(評点:++)。 牛脂 34 重量部 ヤシ油 19 重量部 オリーブ油 4 重量部 34%水酸化ナトリウム水溶液 27 重量部 エデト酸二ナトリウム 0.1重量部 亜硝酸ナトリウム 0.1重量部 BHT 0.1重量部 二酸化チタン 0.1重量部 トレハロース 0.1重量部 硫酸化トレハロースナトリウム 0.1重量部 蜂蜜 5.4重量部 セタノール 5 重量部 水 5 重量部
なる解決手段を提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 トレハロースを含有する固形石鹸(但
し、透明固形石鹸を除く)。 - 【請求項2】 硫酸化トレハロース又はその生理的に許
容される塩を含有する固形石鹸。 - 【請求項3】 透明石鹸である請求項2に記載の固形石
鹸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27817797A JP3512147B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | α,αグルコシルグルコシド含有石鹸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27817797A JP3512147B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | α,αグルコシルグルコシド含有石鹸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11100597A JPH11100597A (ja) | 1999-04-13 |
JP3512147B2 true JP3512147B2 (ja) | 2004-03-29 |
Family
ID=17593670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27817797A Expired - Lifetime JP3512147B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | α,αグルコシルグルコシド含有石鹸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3512147B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5560523B2 (ja) * | 2007-12-14 | 2014-07-30 | 日油株式会社 | 透明固形石鹸およびその製造方法 |
JP5425412B2 (ja) * | 2008-05-19 | 2014-02-26 | 有限会社B.bee | 蜂蜜石鹸の製造方法 |
US20220177507A1 (en) * | 2019-03-29 | 2022-06-09 | Nagase & Co., Ltd. | Novel compound and use of same |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP27817797A patent/JP3512147B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11100597A (ja) | 1999-04-13 |
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