JP3506216B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP3506216B2
JP3506216B2 JP25299498A JP25299498A JP3506216B2 JP 3506216 B2 JP3506216 B2 JP 3506216B2 JP 25299498 A JP25299498 A JP 25299498A JP 25299498 A JP25299498 A JP 25299498A JP 3506216 B2 JP3506216 B2 JP 3506216B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるAC−D
Cコンバータや、DC−DCコンバータなどとして好適
に実施されるスイッチング電源装置に関する。 【0002】 【従来の技術】携帯型小型電子機器などに用いられ、商
用交流を整流・平滑化して得られた直流電流またはバッ
テリーからの直流電流を、たとえば数百kHz程度の高
周波でスイッチングし、小型の変圧器で所望とする電圧
に高効率に変換するようにしたスイッチング電源装置が
広く用いられている。 【0003】このようなスイッチング電源装置の代表的
な構成として、2次側出力電圧を電圧検出回路で検出
し、その検出結果に対応して制御回路が主スイッチング
素子のスイッチングパルス幅を制御し、所望とする2次
側出力電圧を得るようにしたパルス幅変調(PWM)方
式のスイッチング電源装置が広く用いられている。 【0004】また、スイッチング電源装置の他の代表的
な構成として、主スイッチング素子のon期間中に変圧
器内に蓄積された励磁エネルギを、off期間に2次側
回路へ出力し、その出力終了後に変圧器の制御巻線に発
生するリンギングパルスを直流カットコンデンサを介し
て前記主スイッチング素子の制御端子に帰還することに
よって、再び該主スイッチング素子をon起動するよう
にしたリンギングチョークコンバータ(RCC)方式の
スイッチング電源装置も広く用いられている。 【0005】前記RCC方式のスイッチング電源装置
は、負荷が重くなる程、自動的に前記off期間および
on期間が長く、すなわちスイッチング周波数が低下し
て、2次側出力電圧を所定の定電圧に維持するので、P
WM方式のスイッチング電源装置のような複雑な制御回
路が不要であり、かつ該制御回路を動作させるととも
に、パルス幅の基準となる電圧を発生するための電源回
路も不要であり、低コストな電源装置に好適である。 【0006】図3は、そのようなRCC方式の典型的な
従来技術のスイッチング電源装置1の電気回路図であ
る。図示しない主電源回路によって商用交流を整流して
得られた直流電流が、入力端子p1,p2間に入力され
る。この直流電流は、平滑コンデンサc1によって平滑
化され、この平滑コンデンサc1からは、ハイレベル側
の主電源ライン2とローレベル側の主電源ライン3との
間に、主電源電圧が出力される。 【0007】前記主電源ライン2,3間には、変圧器n
の1次巻線n1と、主スイッチング素子qとの直列回路
が接続されている。前記主スイッチング素子qは、たと
えばバイポーラトランジスタや電界効果型トランジスタ
などで実現され、この図3の例では、電界効果型トラン
ジスタで示している。前記主電源ライン2,3間にはま
た、分圧抵抗r1,r2から成る起動回路4が接続され
ている。 【0008】電源投入、すなわち入力端子p1,p2間
に電源電圧が印加されると、平滑コンデンサc1の出力
電圧、すなわち主電源電圧が上昇してゆき、その分圧抵
抗r1,r2による分圧値が、主スイッチング素子qの
閾値電圧、たとえば3V以上となると、該主スイッチン
グ素子qがonし、1次巻線n1に、図3において上向
き方向の電圧が印加されて、励磁エネルギが蓄積され
る。後述するようにして、該主スイッチング素子qがo
ffすると、前記励磁エネルギによって2次巻線n2に
上向き方向の電圧が誘起される。またこのoff時に、
1次巻線n1と他の巻線n2,n3との間の漏洩インダ
クタンスによって発生する振動は、主スイッチング素子
qのドレイン−ソース間に並列に設けられ、抵抗r3と
コンデンサc2との直列回路から成るスナバー回路5に
よって吸収されて除去される。 【0009】前記2次巻線n2に誘起された直流電流
は、ダイオードd1を介して平滑コンデンサc3に与え
られ、該平滑コンデンサc3で平滑化された後、出力電
源ライン6,7を介して出力端子p3,p4から、図示
しない負荷回路へ出力される。前記出力電源ライン6,
7間には、電圧検出回路8が介在されている。この電圧
検出回路8は、分圧抵抗やフォトカプラpcなどを備え
て構成されており、前記フォトカプラpcの発光ダイオ
ードd2が前記出力電圧に対応した輝度で点灯駆動さ
れ、前記出力電圧の値が1次側へフィードバックされ
る。 【0010】制御巻線n3には、主スイッチング素子q
のon時に、1次巻線n1と同一の上向き方向に電圧が
誘起され、その誘起電流は直流カット用のコンデンサc
4およびバイアス抵抗r4を介して該主スイッチング素
子qのゲートに与えられ、これによって該主スイッチン
グ素子qのゲート電位は更に引上げられ、該主スイッチ
ング素子qはon状態に維持される。 【0011】また、前記主スイッチング素子qのon時
に制御巻線n3に誘起された電流は、前記コンデンサc
4およびバイアス抵抗r4から、前記フォトカプラpc
のフォトトランジスタtr2を介して、コンデンサc5
の一方の端子に与えられる。このコンデンサc5の他方
の端子は、前記ローレベルの主電源ライン3に接続され
ており、したがって2次側出力電圧が高くなる程、充電
電流が大きくなり、該コンデンサc5の端子電圧は、速
く上昇する。コンデンサc5の充電電圧は、主スイッチ
ング素子qのゲート−ソース間に介在される制御トラン
ジスタtr1のベースに与えられており、該出力電圧が
制御トランジスタtr1の閾値電圧、たとえば0.6V
以上となると、該制御トランジスタtr1が導通し、こ
れによって主スイッチング素子qのゲート電位が急速に
低下し、該主スイッチング素子qはoff駆動される。 【0012】したがって、2次側出力電圧が高くなる
程、すなわち軽負荷である程、コンデンサc5の出力電
圧が速く上昇し、主スイッチング素子qが速くoff駆
動される。前記コンデンサc5にはまた、制御巻線n3
で誘起された電流が抵抗r5を介して与えられている。
これによって、出力端子p3,p4間の短絡などで2次
側の平滑コンデンサc3の出力電圧が低くても、主スイ
ッチング素子qのon期間が所定期間に制限され、該主
スイッチング素子qの保護が図られている。 【0013】また、前記制御巻線n3には、該制御巻線
n3および前記2次巻線n2の巻数を参照符と同一で示
し、2次側出力電圧をvoとすると、主スイッチング素
子qがoffすると、図8の下向き方向に、(n3/n
2)voの電圧が誘起され、これによってコンデンサc
5の電荷が引抜かれて、主スイッチング素子qの次のo
n動作のためのリセット動作が行われる。 【0014】この主スイッチング素子qのoff後、1
次巻線n1に蓄積されていた励磁エネルギの2次側への
出力が終了すると、主に制御巻線n3が有する寄生容量
c6と該制御巻線n3との間でリンギングが発生し、前
記寄生容量c6に電圧(n3/n2)voで蓄積されて
いた静電エネルギが放出され、振動の1/4周期後には
制御巻線n3の励磁エネルギに変換され、その後、再び
寄生容量c6を充電するために、該制御巻線n3に電圧
(n3/n2)voの上向きの起電圧が発生する。リン
ギングパルスである該起電圧は、前記主スイッチング素
子qの閾値電圧以上となるように設定されており、該起
電圧によって主スイッチング素子qが再びonされる。
こうして、自動的に、負荷に対応したスイッチング周波
数で、継続して主スイッチング素子qがon/off駆
動され、所望とする2次側出力電圧を出力するように構
成されている。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】スイッチング電源装置
において、損失の大部分は、主スイッチング素子のドレ
イン−ソース間の寄生容量に蓄積された電荷の引抜きに
要する消費電力や変圧器の鉄損などであり、これらは一
般に、スイッチング周波数が高くなる程、大きくなる。
したがって、上述のように、スイッチング電源装置1で
は、軽負荷となる程、スイッチング周波数が高くなるの
で、軽負荷となる程、変換した電力に対する損失の占め
る割合が増大し、電力変換効率が低下するという問題が
ある。 【0016】一方、このような不具合を解決するための
他の従来技術として、たとえば特開平9−47023号
公報および実用新案登録第3039391号公報が挙げ
られる。前記特開平9−47023号公報で示す従来技
術では、主スイッチング素子をoff駆動する制御トラ
ンジスタと並列にもう一つ制御トランジスタを設け、軽
負荷時には、主スイッチング素子のoff時に発生した
制御巻線の誘起電圧を、該主スイッチング素子と連動し
てoffするトランジスタを介して一瞬にコンデンサに
取込み、そのコンデンサによって前記もう一つの制御ト
ランジスタをonして、主スイッチング素子のoff状
態を持続し、スイッチング周波数を低くするように構成
している。 【0017】したがって、低消費電力化のための構成が
複雑になってコストが上昇し、RCC方式の利点が薄く
なってしまうという問題がある。 【0018】また、前記実用新案登録第3039391
号公報で示す従来技術では、軽負荷時には、制御トラン
ジスタと並列に、リンギングパルスを鈍らせるための遅
延用コンデンサを介在するように構成している。 【0019】したがって、当該公報の第0025段落の
第7行目〜第8行目に記載されているとおり、リンギン
グが発生している期間だけしかスイッチング周期を延ば
すことができず、軽負荷時のスイッチング周波数を重負
荷時のスイッチング周波数に比べて、大幅に低下させる
ことができないという問題がある。 【0020】本発明の目的は、簡便な構成で、電力変換
効率を高めることができるスイッチング電源装置を提供
することである。 【0021】 【課題を解決するための手段】発明に係るスイッチン
グ電源装置は、主スイッチング素子のon期間中に変圧
器内に蓄積された励磁エネルギをoff期間に2次側の
出力回路に出力し、出力終了後に変圧器の制御巻線に発
生するリンギングパルスを直流カット用のコンデンサを
介して前記主スイッチング素子の制御端子に帰還し、該
主スイッチング素子をon駆動するリンギングチョーク
コンバータ方式のスイッチング電源装置において、前記
主スイッチング素子の制御端子と1次側電源ラインとの
間に介在され、前記リンギングパルスをバイパスするこ
とができる制御スイッチング素子と、前記主スイッチン
グ素子のoffタイミングに、制御スイッチング素子の
制御端子に電荷を蓄積するための副制御巻線、ダイオー
ドおよび抵抗から成る電荷蓄積手段と、軽負荷時に前記
電荷蓄積手段を能動化する動作切換え手段とを含み、前
記offタイミングに蓄積された電荷によって、前記主
スイッチング素子のonタイミングとなっても制御スイ
ッチング素子をon状態で維持し、前記リンギングパル
スをバイパスして主スイッチング素子のon駆動を阻止
するとともに、前記動作切換え手段はフォトカプラであ
り、1次側において、フォトトランジスタが前記制御ス
イッチング素子の制御端子と電荷蓄積手段との間に直列
に介在されており、主電源投入時は、前記フォトカプラ
の発光ダイオードは消灯し、前記フォトトランジスタが
offした状態で電源が立ち上がるようにしたことを特
徴とする。 【0022】上記の構成によれば、通常負荷である重負
荷時には、動作切換え手段によって電荷蓄積手段は不能
動化されており、これによって制御スイッチング素子は
offし、該制御スイッチング素子の影響が生じること
はなく、リンギングパルスが直流カット用のコンデンサ
を介して主スイッチング素子の制御端子に与えられ、該
主スイッチング素子がon駆動されて、継続してスイッ
チング動作が行われる。 【0023】これに対して軽負荷時には、前記電荷蓄積
手段が能動化されて、主スイッチング素子のoffタイ
ミングに、制御スイッチング素子がonするとともに、
その制御端子に電荷が蓄積され、その電荷によって、主
スイッチング素子のonタイミングとなっても、制御ス
イッチング素子はoff期間から継続して所定時間on
状態となり、前記リンギングパルスをバイパスして主ス
イッチング素子のon駆動を阻止する。 【0024】したがって、軽負荷時に主スイッチング素
子が一旦スイッチング動作を行うと、次のスイッチング
動作は電源投入時と同様に行われることになる。すなわ
ち、主電源電圧の抵抗分割などによって得られる起動電
圧によって、該主スイッチング素子の制御端子の電位が
緩やかに変化してゆき、該主スイッチング素子がonす
る閾値電圧となると、該主スイッチング素子がonす
る。 【0025】このようにして、軽負荷時には、重負荷時
のようなリンギングパルスによる主スイッチング素子の
再起動を停止し、電源投入時と同様にして緩やかに再起
動を行うようにし、軽負荷時におけるスイッチング周波
数を低下することができる。これによって、主スイッチ
ング素子のドレイン−ソース間の浮遊容量に蓄積された
電荷の引抜きに要する電力などのスイッチング周波数に
比例して増加する損失を抑制し、軽負荷時においても高
い電力変換効率を得ることができる。 【0026】また、このような軽負荷時のスイッチング
周波数の低下を、制御スイッチング素子と、副制御巻
線、ダイオードおよび抵抗から成る電荷蓄積手段と、動
作切換え手段との簡単な構成で実現することができる。 【0027】 【0028】 【0029】 【0030】 【0031】また、上記の構成によれば、主電源投入
時、2次側出力電圧がローレベルであるために、フォト
カプラの発光ダイオードは消灯し、フォトトランジスタ
がoffして、重負荷状態で電源が立ち上がる。 【0032】したがって、負荷回路の要求電力量が大き
い場合にも、電源が速やかに立ち上がり、上記高速応答
が要求される用途に好適である。 【0033】 【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図1および図2に基づいて説明すれば以下のとおりであ
る。 【0034】 図1は、本発明の実施の一形態を説明す
る上での参考例としてのRCC方式のスイッチング電源
装置11の電気回路図である。図示しない主電源回路に
よって商用交流を整流して得られた直流電流が、入力端
子P1,P2間に入力される。この直流電流は、平滑コ
ンデンサC1によって平滑化され、この平滑コンデンサ
C1からは、ハイレベル側の主電源ライン12とローレ
ベル側の主電源ライン13との間に、主電源電圧が出力
される。 【0035】前記主電源ライン12,13間には、変圧
器Nの1次主巻線N1と、主スイッチング素子Qとの直
列回路が接続されている。前記主スイッチング素子Q
は、たとえばバイポーラトランジスタや電界効果型トラ
ンジスタなどで実現され、この図1の例では、電界効果
型トランジスタで示している。前記主電源ライン12,
13間にはまた、分圧抵抗R1,R2から成る起動回路
14が接続されている。 【0036】電源投入、すなわち入力端子P1,P2間
に電源電圧が印加されると、平滑コンデンサC1の出力
電圧、すなわち主電源電圧が上昇してゆき、その起動回
路14の分圧抵抗R1,R2間の分圧値が、主スイッチ
ング素子Qの閾値電圧Vth、たとえば3V以上となる
と、該主スイッチング素子Qがonし、変圧器Nの1次
巻線N1に、図1において上向き方向の電圧が印加され
て、励磁エネルギが蓄積される。後述するようにして、
該主スイッチング素子Qがoffすると、前記励磁エネ
ルギによって2次巻線N2に上向き方向の電圧が誘起さ
れる。またこのoff時に、1次巻線N1と、変圧器N
の後述する他の巻線N2,N3,N4との間の漏洩イン
ダクタンスによって発生する振動は、主スイッチング素
子Qのドレイン−ソース間に並列に設けられ、抵抗R3
とコンデンサC2との直列回路から成るスナバー回路1
5によって吸収されて除去される。 【0037】前記2次巻線N2に誘起された直流電流
は、ダイオードD1を介して平滑コンデンサC3に与え
られ、該平滑コンデンサC3で平滑化された後、出力電
源ライン16,17を介して出力端子P3,P4から、
図示しない負荷回路へ出力される。前記出力電源ライン
16,17間には、電圧検出回路18が介在されてい
る。この電圧検出回路18は、分圧抵抗やフォトカプラ
PC1などを備えて構成されており、前記フォトカプラ
PC1の発光ダイオードD2が前記出力電圧に対応した
輝度で点灯駆動され、前記出力電圧の値が1次側へフィ
ードバックされる。 【0038】制御巻線N3には、主スイッチング素子Q
のon時に、1次巻線N1と同一の上向き方向に電圧が
誘起され、その誘起電流は直流カット用のコンデンサC
4およびバイアス抵抗R4を介して該主スイッチング素
子Qのゲートに与えられ、これによって該主スイッチン
グ素子Qのゲート電位は更に引上げられ、該主スイッチ
ング素子Qはon状態に維持される。 【0039】また、前記主スイッチング素子Qのon時
に制御巻線N3に誘起された電流は、前記コンデンサC
4およびバイアス抵抗R4から、前記フォトカプラPC
1のフォトトランジスタTR2を介して、コンデンサC
5の一方の端子に与えられる。このコンデンサC5の他
方の端子は、前記ローレベルの主電源ライン13に接続
されており、したがって2次側出力電圧が所定の設定電
圧よりも高くなる程、充電電流が大きくなり、該コンデ
ンサC5の端子電圧は、速く上昇する。前記コンデンサ
C5の充電電圧は、主スイッチング素子Qのゲート−ソ
ース間に介在される制御トランジスタTR1のベースに
与えられており、該出力電圧が制御トランジスタTR1
の閾値電圧、たとえば0.6V以上となると、該制御ト
ランジスタTR1が導通し、これによって主スイッチン
グ素子Qのゲート電位が急速に低下し、該主スイッチン
グ素子Qはoff駆動される。 【0040】したがって、2次側出力電圧が前記設定電
圧よりも高くなる程、すなわち軽負荷である程、コンデ
ンサC5の充電電圧が速く上昇し、主スイッチング素子
Qが速くoff駆動され、前記設定電圧よりも低くなる
程、すなわち重負荷である程、コンデンサC5の充電時
間が長くなり、主スイッチング素子Qのon時間が長く
なる。前記コンデンサC5にはまた、制御巻線N3で誘
起された電流が抵抗R5を介して与えられている。これ
によって、出力端子P3,P4間の短絡などで2次側の
平滑コンデンサC3の出力電圧が低くても、主スイッチ
ング素子Qのon期間が所定期間に制限され、該主スイ
ッチング素子Qの保護が図られている。 【0041】また、前記制御巻線N3には、該制御巻線
N3および前記2次巻線N2の巻数を参照符と同一で示
し、2次側出力電圧をVoとすると、主スイッチング素
子Qがoffすると、図1の下向き方向に、(N3/N
2)Voの電圧が誘起され、これによってコンデンサC
5の電荷が引抜かれて、主スイッチング素子Qの次のo
n動作のためのリセット動作が行われる。 【0042】この主スイッチング素子Qのoff後、1
次巻線N1に蓄積されていた励磁エネルギの2次側への
出力が終了すると、主に制御巻線N3が有する寄生容量
C6と該制御巻線N3との間でリンギングが発生し、前
記寄生容量C6に電圧(N3/N2)Voで蓄積されて
いた静電エネルギが放出され、振動の1/4周期後には
制御巻線N3の励磁エネルギに変換され、その後、再び
寄生容量C6を充電するために、該制御巻線N3に、電
圧(N3/N2)Voの上向きの起電圧が発生する。リ
ンギングパルスである該起電圧は、前記主スイッチング
素子Qの閾値電圧Vth以上となるように設定されてお
り、該起電圧によって主スイッチング素子Qが再びon
される。こうして、自動的に、負荷に対応したスイッチ
ング周波数で、継続して主スイッチング素子Qがon/
off駆動され、所望とする2次側出力電圧が出力され
る。 【0043】 参考例としてのスイッチング電源装置1
1には、該スイッチング電源装置11が搭載される機器
が非待機状態となった重負荷時において、上述のような
通常のRCC動作を行う構成とともに、搭載機器が待機
状態となった軽負荷時において、スイッチング周波数を
低下するために、以下のような構成が設けられている。
前記機器側からは、制御端子P5に制御信号が与えられ
る。前記制御端子P5と前記ローレベル側の出力電源ラ
イン17との間には、フォトカプラPC2の発光ダイオ
ードD3と抵抗R6との直列回路が接続されている。し
たがって、非待機時に前記制御信号がハイレベルとなる
と、発光ダイオードD3が点灯し、重負荷状態であるこ
とが1次側へ出力される。 【0044】一方、1次側では、前記制御トランジスタ
TR1と並列に、すなわちコレクタが主スイッチング素
子Qのゲートに、エミッタが主スイッチング素子Qのソ
ースに接続されるトランジスタTR3が設けられてお
り、このトランジスタTR3のベースには、副制御巻線
N4の誘起電圧が、ダイオードD4および抵抗R7を介
して与えられる。前記トランジスタTR3のベースと、
ローレベルの主電源ライン13との間にはまた、前記フ
ォトカプラPC2のフォトトランジスタTR4が接続さ
れている。 【0045】したがって、重負荷の非待機時には、フォ
トカプラPC2の発光ダイオードD3の点灯によって、
フォトトランジスタTR4がonし、トランジスタTR
3がoffし、該トランジスタTR3の影響が生じるこ
とはなく、コンデンサC5の充電電圧による制御トラン
ジスタTR1のonから主スイッチング素子Qのof
f、およびリンギングによる主スイッチング素子Qのo
nという、前述のような通常のRCC動作が行われる。 【0046】これに対して、軽負荷の待機時には、フォ
トカプラPC2の発光ダイオードD3は消灯し、フォト
トランジスタTR4はoffとなって、制御トランジス
タTR1と並列にトランジスタTR3が介在されること
になる。 【0047】この軽負荷の待機時において、主スイッチ
ング素子Qのon状態で変圧器Nの1次巻線N1に励磁
エネルギが蓄積されてゆく期間は、副制御巻線N4に、
ダイオードD4のアノードが負電圧となる方向の誘起電
圧が発生し、トランジスタTR3にベース電流が流れな
いために該トランジスタTR3はoffし、非待機時と
同様の動作となる。 【0048】また、前記軽負荷の待機時において、主ス
イッチング素子Qがoffすると、副制御巻線N4の誘
起電圧の方向が反転し、ダイオードD4が順方向バイア
スとなってトランジスタTR3にベース電流が供給され
て該トランジスタTR3はonする。このとき、上述の
ように主スイッチング素子Qは既にoffであるので、
該主スイッチング素子Qのゲート電圧はローレベルであ
り、トランジスタTR3のコレクタ電流は殆ど流れず、
供給されたベース電流の一部は、該ベースに電荷として
蓄積される。 【0049】一方、主スイッチング素子Qがoffする
と、前記非待機時と同様に、変圧器Nの1次巻線N1に
蓄積されていた励磁エネルギが2次側に放出され、その
放出が完了すると、制御巻線N3にリンギングパルスが
発生し、同時に副制御巻線N4にもリンギングパルスが
発生する。この副制御巻線N4に発生したリンギングパ
ルスは、前述のとおりダイオードD4の逆方向バイアス
となり、トランジスタTR3へのベース電流は零となる
けれども、上述のベース蓄積電荷の影響で、該トランジ
スタTR3は主スイッチング素子Qのoff後も暫くは
onし続ける。これによって、制御巻線N3に発生した
リンギングパルスがバイパスされ、主スイッチング素子
Qのon起動が阻止される。 【0050】こうして主スイッチング素子Qのon起動
が休止している間は、副制御巻線N4には電圧は誘起さ
れず、トランジスタTR3へベース電流が供給されない
ので、主電源ライン12から分圧抵抗R1を介してコレ
クタに供給される電流によって、前記ベース蓄積電荷は
徐々に消耗されてゆき、該ベース蓄積電荷が零となった
時点で、トランジスタTR3がoffし、主スイッチン
グ素子Qのon起動が可能になる。 【0051】 これによって、前述の従来技術のスイッ
チング電源装置1に対して参考例としてのスイッチング
電源装置11では、制御スイッチング素子であるトラン
ジスタTR3と、動作切換え手段であるフォトカプラP
C2および抵抗R6と、電荷蓄積手段である副制御巻線
N4、ダイオードD4および抵抗R7との簡単な構成を
追加するだけで、非待機時には、たとえば80kHz程
度のスイッチング周波数が、待機時には、前記スイッチ
ング電源装置1では400〜500kHzにまで上昇し
ていたのに対して、本発明のスイッチング電源装置11
では数kHz程度まで低下させることができ、待機時の
電力変換効率を大幅に高めることができる。また、前記
特開平9−47023号公報で示す従来技術とは、制御
スイッチング素子であるトランジスタTR3が設けられ
ている点は同様であるが、同従来技術の動作切替え回路
に対応するフォトカプラPC2および抵抗R6や、発振
周波数抑制回路に対応するダイオードD4および抵抗R
7は、構成が大幅に簡略化されていることは明らかであ
る。特に、トランジスタTR3のベース蓄積電荷を利用
することによる発振周波数抑制のための構成の簡略化は
顕著である。 【0052】また、軽負荷状態と重負荷状態との動作切
換えにフォトカプラPC2を用い、そのフォトトランジ
スタTR4を制御スイッチング素子であるトランジスタ
TR3の制御端子であるベースと主電源ライン13との
間に介在されるので、フォトカプラPC2の発光ダイオ
ードD3は、重負荷時にのみ点灯駆動される。 【0053】したがって、動作状態に比べて待機状態が
圧倒的に長く、極低損失が要求される用途に好適であ
る。 【0054】 本発明の実施の形態について、図2に
基づいて説明すれば以下のとおりである。 【0055】 図2は、本発明の実施の形態のスイッ
チング電源装置21の電気回路図である。このスイッチ
ング電源装置21は、前述のスイッチング電源装置11
に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して、
その説明を省略する。注目すべきは、このスイッチング
電源装置21では、フォトカプラPC2のフォトトラン
ジスタTR4の接続方法が変更されており、該フォトト
ランジスタTR4は、前記制御スイッチング素子である
トランジスタTR3の制御端子であるベースと、電荷蓄
積手段の出力段である抵抗R7との間に直列に介在され
ている。 【0056】したがって、フォトカプラPC2の発光ダ
イオードD3は、軽負荷時に点灯駆動されることにな
り、重負荷時に消灯することになる。これによって、2
次側出力電圧がローレベルである主電源投入時は、発光
ダイオードD3は消灯し、フォトトランジスタTR4が
offして、重負荷状態で電源が立ち上がることにな
る。このため、電源の立ち上がりに高速応答が要求され
る用途や、立ち上がり時の要求電力量が大きい用途に好
適である。 【0057】 【発明の効果】発明に係るスイッチング電源装置は、
以上のように、リンギングチョークコンバータ方式のス
イッチング電源装置において、重負荷時には、動作切換
え手段によって電荷蓄積手段を不能動化し、これによっ
て制御スイッチング素子をoffし、該制御スイッチン
グ素子の影響が生じることはなく、リンギングパルスを
直流カット用のコンデンサを介して主スイッチング素子
の制御端子に与えて主スイッチング素子をon駆動する
通常のスイッチング動作を行うようにし、軽負荷時に
は、前記電荷蓄積手段を能動化して、主スイッチング素
子のoffタイミングに、制御スイッチング素子の制御
端子に電荷を蓄積しておき、その電荷によって、主スイ
ッチング素子のonタイミングとなっても、制御スイッ
チング素子を継続してon状態とし、リンギングパルス
をバイパスして主スイッチング素子のon駆動を阻止す
とともに、前記動作切換え手段はフォトカプラであ
り、1次側において、フォトトランジスタが前記制御ス
イッチング素子の制御端子と電荷蓄積手段との間に直列
に介在されており、主電源投入時は、前記フォトカプラ
の発光ダイオードは消灯し、前記フォトトランジスタが
offした状態で電源が立ち上がるようにする。 【0058】それゆえ、軽負荷時には、重負荷時のよう
なリンギングパルスによる主スイッチング素子の再起動
を停止し、該軽負荷時に主スイッチング素子が一旦スイ
ッチング動作を行うと、次のスイッチング動作は電源投
入時と同様に緩やかに行われるようにし、主スイッチン
グ素子のスイッチング周波数を低下することができる。
これによって、ドレイン−ソース間の浮遊容量に蓄積さ
れた電荷の引抜きに要する電力などのスイッチング周波
数に比例して増加する損失を抑制し、軽負荷時において
も高い電力変換効率を得ることができる。 【0059】また、このような軽負荷時のスイッチング
周波数の低下を、制御スイッチング素子と、副制御巻
線、ダイオードおよび抵抗から成る電荷蓄積手段と、動
作切換え手段との簡単な構成で実現することができる。 【0060】 【0061】 【0062】 【0063】また、負荷回路の要求電力量が大きい場合
にも、電源が速やかに立ち上がり、高速応答が要求され
る用途に好適である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の一形態のRCC方式のスイッチ
ング電源装置の電気回路図である。 【図2】本発明の実施の他の形態のRCC方式のスイッ
チング電源装置の電気回路図である。 【図3】RCC方式の典型的な従来技術のスイッチング
電源装置の電気回路図である。 【符号の説明】 11,21 スイッチング電源装置 12,13 主電源ライン 14 起動回路 15 スナバー回路 16,17 出力電源ライン 18 電圧検出回路 C1,C3 平滑コンデンサ C2,C4,C5 コンデンサ C6 寄生容量 D1 ダイオード D2,D3 発光ダイオード D4 ダイオード(電荷蓄積手段) N 変圧器 N1 1次巻線 N2 2次巻線 N3 制御巻線 N4 副制御巻線(電荷蓄積手段) PC1 フォトカプラ PC2 フォトカプラ(動作切換え手段) Q 主スイッチング素子 R1,R2 分圧抵抗 R3,R5 抵抗 R4 バイアス抵抗 R6 抵抗(動作切換え手段) R7 抵抗(電荷蓄積手段) TR1 制御トランジスタ TR2,TR4 トランジスタ TR3 トランジスタ(制御スイッチング素
子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−47023(JP,A) 特開 昭62−114470(JP,A) 実開 平3−74190(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/00 - 3/44

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】主スイッチング素子のon期間中に変圧器
    内に蓄積された励磁エネルギをoff期間に2次側の出
    力回路に出力し、出力終了後に変圧器の制御巻線に発生
    するリンギングパルスを直流カット用のコンデンサを介
    して前記主スイッチング素子の制御端子に帰還し、該主
    スイッチング素子をon駆動するリンギングチョークコ
    ンバータ方式のスイッチング電源装置において、 前記主スイッチング素子の制御端子と1次側電源ライン
    との間に介在され、前記リンギングパルスをバイパスす
    ることができる制御スイッチング素子と、 前記主スイッチング素子のoffタイミングに、制御ス
    イッチング素子の制御端子に電荷を蓄積するための副制
    御巻線、ダイオードおよび抵抗から成る電荷蓄積手段
    と、 軽負荷時に前記電荷蓄積手段を能動化する動作切換え手
    段とを含み、 前記offタイミングに蓄積された電荷によって、前記
    主スイッチング素子のonタイミングとなっても制御ス
    イッチング素子をon状態で維持し、前記リンギングパ
    ルスをバイパスして主スイッチング素子のon駆動を阻
    止するとともに、 前記動作切換え手段はフォトカプラであり、1次側にお
    いて、フォトトランジスタが前記制御スイッチング素子
    の制御端子と電荷蓄積手段との間に直列に介在されてお
    り、 主電源投入時は、前記フォトカプラの発光ダイオードは
    消灯し、前記フォトトランジスタがoffした状態で電
    源が立ち上がるようにした ことを特徴とするスイッチン
    グ電源装置。
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