JP3505016B2 - 薄膜トランジスタ基板 - Google Patents

薄膜トランジスタ基板

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JP3505016B2 JP27355595A JP27355595A JP3505016B2 JP 3505016 B2 JP3505016 B2 JP 3505016B2 JP 27355595 A JP27355595 A JP 27355595A JP 27355595 A JP27355595 A JP 27355595A JP 3505016 B2 JP3505016 B2 JP 3505016B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
を用いた薄膜トランジスタ基板に関し、特に、反射型の
アクティブマトリックス型液晶ディスプレイ装置に利用
される薄膜トランジスタ基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ワードプロセッサ、ラップトップ
パソコン、ポケットテレビなどの製品に、液晶ディスプ
レイ装置が広く利用されている。現在、一般的に用いら
れている液晶ディスプレイ装置は、単純マトリックス型
ディスプレイ装置とアクティブマトリックス型ディスプ
レイ装置とに大別される。単純マトリックス型ディスプ
レイ装置は、液晶層をはさんで、一方の基板に垂直方向
の配線を設け、他方の基板に水平方向の配線を設け、そ
れぞれの配線の交差部分により1画素を形成するもので
ある。これに対して、アクティブマトリックス型ディス
プレイ装置は、薄膜トランジスタに代表される能動素子
をマトリックス状に配列した基板を用い、各画素にそれ
ぞれ1個ずつトランジスタを対応させて画素ごとに駆動
を行うものである。単純マトリックス型ディスプレイ装
置に比べて、アクティブマトリックス型ディスプレイ装
置は、階調性や応答性に優れているが、多数のトランジ
スタを基板上に形成する必要があるため、製造プロセス
は複雑になり、コストも高くなる。
【0003】一般的な薄膜トランジスタは、基板上にゲ
ート電極を形成し、この上にゲート絶縁層を介して真性
半導体からなる半導体チャネル層を形成し、この半導体
チャネル層に対してソース電極およびドレイン電極を接
続して構成される。ゲート電極に印加する電圧を制御す
ることにより、半導体チャネル層を導通状態にしたり、
非導通状態にしたりすることができ、ソース電極とドレ
イン電極との間がON/OFFするスイッチング素子と
しての動作を行うことができる。アクティブマトリック
ス型ディスプレイ装置では、1画素に1トランジスタが
対応するように、各トランジスタを縦横にマトリックス
状に配列してなる薄膜トランジスタ基板を構成し、この
薄膜トランジスタ基板と対向基板との間に液晶を充填す
ることになる。この薄膜トランジスタ基板において、た
とえばゲート電極をこのマトリックス状配列の横方向に
伸ばし、ソース電極をこのマトリックス状配列の縦方向
に伸ばし、ドレイン電極を各画素に対応する表示電極に
接続すれば、ゲート電極とソース電極との組み合わせに
より、任意の画素に対応する表示電極の電位を制御する
ことができるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アクティブマトリック
ス型ディスプレイ装置の解像度を向上させるためには、
薄膜トランジスタ基板上に形成されるトランジスタの微
細化を図り、集積度を向上させる必要がある。一般に、
薄膜トランジスタの製造プロセスには、所定のフォトマ
スクを用いたフォトリソグラフィ工程が必要になるが、
薄膜トランジスタを微細化するには、この製造プロセス
におけるマスクの位置合わせを高精度で行う必要が生じ
る。特に、ゲート電極/ドレイン電極間の寄生容量や、
ゲート電極/ソース電極間の寄生容量は、マスクの位置
合わせ誤差に応じて大きく変化するため、高精度での位
置合わせを行わないと均一な表示特性をもったディスプ
レイ装置を製造することができなくなる。このように、
高精度なフォトリソグラフィ工程を必要とする製造プロ
セスを行うには、高価な設備機器が必要となり、製造コ
ストも高くならざるを得ない。
【0005】 そこで本発明は、できるだけ簡単なプロ
セスで製造が可能な薄膜トランジスタ基板を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の態
様は、基板上にゲート電極を形成し、この上にゲート絶
縁層を介して半導体チャネル層を形成し、この半導体チ
ャネル層に対してソース電極およびドレイン電極を接続
して構成される薄膜トランジスタを、縦横にマトリック
ス状に複数配置してなる薄膜トランジスタ基板におい
て、絶縁性の基板と、この基板上に形成された横方向に
伸びる細長い電極層からなり、横方向に配置された複数
のトランジスタを制御する機能を有する複数のゲート電
極と、このゲート電極を埋め込むように、基板上の全面
に形成された物理的に単一のゲート絶縁層と、このゲー
ト絶縁層の上面の全面に形成された物理的に単一の半導
体チャネル層と、この半導体チャネル層の上面に、マト
リックス状に配置された複数の島状電極層と、縦方向に
配置された個々の島状電極層をそれぞれ完全に取り囲む
複数の環状電極層を連結することにより構成され、半導
体チャネル層の上面に形成された縦方向に伸びる細長い
複数の梯子状電極層と、を設け、島状電極層および環状
電極層のいずれか一方をソース電極、他方をドレイン電
極とする薄膜トランジスタが構成されるようにし、か
つ、島状電極層と環状電極層との間の空隙部分に対応す
る半導体チャネル層内の領域によって薄膜トランジスタ
のON/OFF動作を支配するチャネル領域が形成され
るようにしたものである。
【0007】
【0008】
【0009】 (2) 本発明の第の態様は、上述の第
の態様に係る薄膜トランジスタ基板において、各島状
電極層および各梯子状電極層と、半導体チャネル層と、
の間に、両層間のオーミック接触を確保するための不純
物拡散層を形成したものである。
【0010】 (3) 本発明の第の態様は、上述の
1または第2の態様に係る薄膜トランジスタ基板におい
て、島状電極層および梯子状電極層の上面に絶縁層を形
成し、この絶縁層上に、各トランジスタに対応した導電
性の反射型表示電極層を形成し、絶縁層に開口したコン
タクトホールを介して、反射型表示電極層とこれに対応
するトランジスタの島状電極層とを電気的に接続したも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】
<従来の一般的な薄膜トランジスタ基板>以下、本発明
を図示する実施形態に基づいて説明する。はじめに、従
来の一般的な薄膜トランジスタ基板の構造を簡単に説明
しておく。図1は、一般的な透過式のアクティブマトリ
ックス型液晶ディスプレイ装置に利用する薄膜トランジ
スタ基板のトランジスタ構成を示す上面図である。図に
破線で示されている部分がゲート電極層2である。この
ゲート電極層2は、図の横方向に伸びディスプレイの走
査線に対応する主部と、この主部から図の下方に伸び、
各トランジスタ素子についてのゲートとして作用するゲ
ート部と、によって構成されている。一方、図に実線で
示されている部分がソース電極層6であり、このソース
電極層6は図の縦方向に伸び、ディスプレイのデータ線
として機能する。こうして、横方向に配列された複数の
ゲート電極層2と、縦方向に配列された複数のソース電
極層6と、によって多数の升目が形成され、この各升目
に表示電極層9(図に二点鎖線で示す)が形成される。
この各表示電極層9に対して電気的に接触するように、
各ドレイン電極層8(図に一点鎖線で示す)が形成され
ており、各ソース電極層6とドレイン電極層8との間
に、半導体チャネル層4(図に点線で示す)が形成され
ている。各半導体チャネル層4には、ゲート電極層2の
ゲート部が重なっており、このゲート電極層2に印加す
る電圧によって、半導体チャネル層4内のチャネルをO
N/OFF制御することができる。
【0012】上述の構造において、1組の薄膜トランジ
スタは、ソース電極層6の一部分、ドレイン電極層8、
これらの間に形成された半導体チャネル層4、そしてこ
の半導体チャネル層4を制御するためのゲート電極層2
のゲート部、によって構成されることになる。図1に
は、4組の薄膜トランジスタが形成されている状態が示
されているが、実際には多数のトランジスタが二次元平
面上に縦横マトリックス状に配列され、各表示電極9を
1画素とするディスプレイが形成される。特定の1走査
線に対応するゲート電極層2に所定の電圧を印加すれ
ば、図の横一列に並んだ薄膜トランジスタの半導体チャ
ネル層4をONの状態にすることができ、データ線とし
ての各ソース電極6に与えた信号値を表示電極9に書き
込むことができる。別言すれば、図の横方向に配列され
た複数のゲート電極層2と、図の縦方向に配列された複
数のソース電極層6と、に対して選択的に電圧を印加す
ることにより、二次元平面上に配列された多数の表示電
極9のうちの所望の電極に所望の電荷を蓄積させること
ができる。
【0013】図1における切断線X−X´に相当する断
面の一部を図2に示す。ガラス基板1上にゲート電極層
2が形成されており、その上に、ゲート絶縁層3を挟ん
で、半導体チャネル層4が形成されている。更に、ソー
ス側不純物拡散層5を介してソース電極層6が、ドレイ
ン側不純物拡散層7を介してドレイン電極層8が、それ
ぞれ形成されている。ソース側不純物拡散層5およびド
レイン側不純物拡散層7は、半導体チャネル層4に対す
るオーミック接触を確保するための中間層である。
【0014】このような構造をもった薄膜トランジスタ
では、寄生容量の発生が問題になる。これを図3に基づ
いて説明しよう。図3は図2の断面図を別な描き方で示
したものであるが、ここで、ゲート電極層2、ソース電
極層6、ドレイン電極層8、の空間的な位置関係に着目
すれば、寄生容量が発生していることが理解できよう。
すなわち、ゲート電極層2とソース電極層6とは、図の
区間Δ1において重複しており、ゲート電極層2とドレ
イン電極層8とは、図の区間Δ2において重複してい
る。したがって、各電極の太線で示す部分が上下で対向
電極を形成し、容量素子が形成されることになる。この
ような寄生容量は、ゲート電極層2に与えたゲートパル
スの波形を変形させる作用があり、この寄生容量値にば
らつきが生じると、各画素ごとの表示特性にばらつきが
生じることになる。この寄生容量値を均一にするには、
図3における区間Δ1,Δ2の幅を均一に保つ必要があ
る。既に述べたように、従来は、高度な位置合わせ技術
により、フォトリソグラフィ工程における位置合わせ誤
差を微小に保ち、寄生容量の均一化を図っていた。
【0015】<本発明に係る薄膜トランジスタ基板>図
4は、本発明に係る薄膜トランジスタ基板のトランジス
タ構成を示す上面図である。図に破線で示されている部
分がゲート電極層12であり、図の横方向に伸びた細長
い構造を有する。一方、図に実線で示されている部分が
ソース電極層16であり、図の縦方向に伸び、所定間隔
で正方形状の開口部を有する梯子状構造を有する。ま
た、図に一点鎖線で示されている部分はドレイン電極層
18であり、ソース電極層16の各開口部内に配置され
た正方形状の構造を有する。図4に示されている各電極
層は、いずれもガラス基板上に形成されており、このガ
ラス基板上には、図示されていない絶縁層や半導体チャ
ネル層が形成されている。このような構造は、図5およ
び図6の側断面図に明瞭に示されている。図5は、図4
における切断線X−X´に相当する側断面図であり、図
6は、図4における切断線Y−Y´に相当する側断面図
である。これら側断面図からわかるように、ガラス基板
11上にゲート電極層12が形成されており、その上
に、ゲート絶縁層13を挟んで、半導体チャネル層14
が形成されている。更に、ソース側不純物拡散層15を
介してソース電極層16が、ドレイン側不純物拡散層1
7を介してドレイン電極層18が、それぞれ形成されて
いる。ソース側不純物拡散層15およびドレイン側不純
物拡散層17は、半導体チャネル層14に対するオーミ
ック接触を確保するための中間層である。
【0016】図7は、図4〜図6に示した構造の分解斜
視図であり、この構造がより明瞭に示されている。図の
下半分には、ガラス基板11、ゲート電極層12、ゲー
ト絶縁層13、半導体チャネル層14の積層構造が示さ
れており、図の上半分には、ソース側不純物拡散層1
5、ソース電極層16、ドレイン側不純物拡散層17、
ドレイン電極層18の積層構造が示されている。図の上
半分に示した構造体は、図の下半分に示した構造体の上
面に載置されることになる。
【0017】このような構造をもった薄膜トランジスタ
基板において、1組の薄膜トランジスタは、ソース電極
層16の一部分(1つの開口部を取り囲む環状部分)、
1つの島状のドレイン電極層18、これら両電極層の下
方に位置する半導体チャネル層14の一部分、そしてこ
の半導体チャネル層14の下方に位置するゲート電極層
12の一部分、によって構成されることになる。図4に
は、4組の薄膜トランジスタが形成されている状態が示
されているが、実際には多数のトランジスタが二次元平
面上に縦横マトリックス状に配列されることになり、各
トランジスタのドレイン電極層18には、それぞれディ
スプレイを構成する表示電極(図示されていない)が電
気的に接続される。ソース電極層16は、図の縦方向に
細長い梯子状の構造を有し、各開口部の内側部分に、そ
れぞれ島状のドレイン電極層18が配置されることにな
る。したがって、薄膜トランジスタ基板全体としては、
梯子状のソース電極層16が、図の左右に互いに隣接す
るように多数配置され、各ソース電極層16のそれぞれ
の開口部内には、それぞれドレイン電極層18が配置さ
れ、結局、多数のドレイン電極層18が縦横マトリック
ス状に配置されることになる。
【0018】図4の上面図に示されているように、ゲー
ト電極層12は、図の横方向に配置された複数のトラン
ジスタについての共通ゲート電極として機能し、ソース
電極層16は、図の縦方向に配置された複数のトランジ
スタについての共通ソース電極として機能する。上述し
たように、1組の薄膜トランジスタのソース/ドレイン
電極は、1つの島状のドレイン電極層18と、この島状
のドレイン電極層18を周囲から取り囲むソース電極層
16の環状部分(1つの開口部を取り囲む環状部分)か
ら構成されており、ソース/ドレイン間には、「口」の
字状の空隙部分が形成されている。半導体チャネル層1
4のうち、この「口」の字状の空隙部分に対応する領域
が、トランジスタのON/OFF動作を支配するチャネ
ル領域となり、半導体チャネル層14の下方に配置され
たゲート電極層12に与える電圧により、このチャネル
領域を流れる電流を制御することが可能になる。
【0019】すなわち、特定の1走査線に対応するゲー
ト電極層12に所定の電圧を印加すれば、図の横一列に
並んだ薄膜トランジスタのチャネル領域をONの状態に
することができ、データ線としての各ソース電極16に
与えた信号値をドレイン電極層18側に書き込むことが
できる。別言すれば、図の横方向に配置された複数のゲ
ート電極層12と、図の縦方向に配置された複数のソー
ス電極層16と、に対して選択的に電圧を印加すること
により、二次元平面上に配列された多数のドレイン電極
層18のうちの所望の電極に所望の電荷を蓄積させるこ
とができる。
【0020】<本発明に係る薄膜トランジスタ基板のメ
リット>上述した薄膜トランジスタ基板は、製造プロセ
スを簡単にする次のような2つのメリットを有する。第
1のメリットは、マスク合わせの許容誤差範囲が大きく
なるというメリットである。本発明に係る薄膜トランジ
スタ基板では、図4の上面図からわかるように、ゲート
電極層12と、ソース電極層16およびドレイン電極層
18と、の相対位置が多少ずれたとしても、ゲート/ソ
ース間の寄生容量値やゲート/ドレイン間の寄生容量値
は変化しないのである。別言すれば、図4に破線で示す
ゲート電極層12の位置を多少ずらした場合でも、ゲー
ト電極層12とソース電極層16との重なり部分の面
積、あるいは、ゲート電極層12とドレイン電極層18
との重なり部分の面積に、変化は全く生じないのであ
る。このため、ゲート電極層12をパターニングするた
めのフォトリソグラフィ工程におけるフォトマスクの位
置精度や、ソース電極層16およびドレイン電極層18
をパターニングするためのフォトリソグラフィ工程にお
けるフォトマスクの位置精度は、従来の薄膜トランジス
タ基板を製造する場合の位置精度に比べて低くても、各
トランジスタごとの寄生容量値のばらつきは生じないの
で、表示特性にむらのないディスプレイ装置が実現でき
る。
【0021】第2のメリットは、半導体チャネル層14
に対するパターニングを省略できるというメリットであ
る。図1に示すように、従来の薄膜トランジスタ基板で
は、半導体チャネル層4は、各トランジスタごとに物理
的に独立した層となっている。これは、物理的に連続し
た単一の半導体チャネル層にしてしまうと、ゲート電極
層2によって制御されるチャネル領域以外の領域を通っ
て、ソース電極層6とドレイン電極層8との間にリーク
電流が流れてしまうためである。したがって、図1に示
すような従来構造の薄膜トランジスタ基板では、半導体
チャネル層に対するパターニング工程は不可欠の工程と
なる。これに対して、図4に示す本発明に係る薄膜トラ
ンジスタ基板では、半導体チャネル層に対するパターニ
ング工程は不要である。図7の分解斜視図にも示されて
いるように、半導体チャネル層14は物理的に連続した
単一の層であり、縦横マトリックス状に配された多数の
トランジスタについて、共通の半導体チャネル層を構成
している。このように、単一の共通半導体チャネル層を
構成しても、ソース電極層16とドレイン電極層18と
の間に重大なリーク電流が流れるおそれはない。なぜな
ら、図4の上面図に示されているように、個々のドレイ
ン電極層18は、その周囲が完全にソース電極層16に
よって取り囲まれた構造をなしており、「口」の字状の
チャネル領域の導通特性は、ゲート電極層12によって
確実に制御できる構造となっているためである。
【0022】一般に、半導体プレーナプロセスにおい
て、1つの層に対するパターニング工程は、レジストの
塗布、乾燥、フォトマスクの位置合わせ、露光、現像、
エッチング、レジストの剥離、といった数々の処理から
なり、手間と時間のかかる工程である。本発明に係る薄
膜トランジスタ基板では、半導体チャネル層14に対す
るパターニング工程を完全に省略することができるの
で、全体的な製造プロセスを大幅に単純化することがで
きる。
【0023】<反射型表示電極層を形成した実施形態>
薄膜トランジスタ基板をアクティブマトリックス型液晶
ディスプレイ装置に利用する場合、液晶に電圧を印加す
るための表示電極層を設け、各ドレイン電極層に電気的
に接続する必要がある。たとえば、図1に示す従来の薄
膜トランジスタ基板の場合、各トランジスタごとに表示
電極層9が設けられ、各ドレイン電極層8に接続されて
いる。この表示電極層9は、ディスプレイの1画素領域
に対応する層であり、できるだけ広い面積を確保するこ
とが望ましい。ただ、いわゆる透過式の液晶ディスプレ
イ装置の場合、この表示電極層9には、基板裏面側から
の光が透過する必要があるため、表示電極層9が非透光
性層と平面的に重なってしまっては具合が悪い。図1に
示す薄膜トランジスタ基板において、表示電極層9が他
の層を避けるように形成されているのはこのためであ
る。
【0024】図4に示した本発明に係る薄膜トランジス
タ基板を、アクティブマトリックス型液晶ディスプレイ
装置に利用する場合、やはり1画素領域に対応する表示
電極層を設け、各ドレイン電極層に電気的に接続する必
要がある。しかしながら、他の非透光性層と平面的な重
なりを避けるように表示電極層を形成することは、図4
に示す構造をもつ薄膜トランジスタ基板では非常に困難
である。したがって、本発明に係る薄膜トランジスタ基
板は、いわゆる透過式の液晶ディスプレイ装置に利用す
るのには不向きであり、もっぱら反射式の液晶ディスプ
レイ装置に利用するのが好ましい。
【0025】図8は、図4に示す薄膜トランジスタ基板
に、更に、反射型表示電極層19を付加した状態を示す
上面図である。図に二点鎖線で示す領域が、反射型表示
電極層19を示している。反射型表示電極層19を付加
した立体的な構造は、図9および図10の側断面図に明
瞭に示されている。図9は、図8における切断線X−X
´に相当する側断面図であり、図10は、図8における
切断線Y−Y´に相当する側断面図である。これら側断
面図からわかるように、トランジスタを構成するソース
電極層16およびドレイン電極層18の上面に絶縁層2
0が形成され、この絶縁層20上に、各トランジスタに
対応した導電性の反射型表示電極層19(たとえば、ア
ルミニウム層)が形成されている。絶縁層20には、コ
ンタクトホールHが開口されており、このコンタクトホ
ールHを介して、反射型表示電極層19の一部分がドレ
イン電極層18の上面部分に接続されている。反射式の
液晶ディスプレイ装置に用いる薄膜トランジスタ基板で
は、表示電極層が基板裏面側からの光を透過する必要は
ないので、トランジスタ形成部分の上方に表示電極層を
形成することができ、特有の構造をもった本発明に係る
薄膜トランジスタを採用しても、何ら問題は生じない。
【0026】以上、本発明を図示する実施形態に基づい
て説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定される
ものではなく、この他にも種々の形態で実施可能であ
る。要するに、本発明は、半導体チャネル層の上面に、
島状電極層と、この島状電極層を周囲から取り囲むよう
な環状電極層と、を形成し、この島状電極層および環状
電極層のいずれか一方をソース電極、他方をドレイン電
極として用いることができれば、どのような形態で実施
してもかまわない。また、上述の実施形態では、島状の
ドレイン電極層の周囲をソース電極層が取り囲むような
構造を示したが、一般にFETトランジスタにおける
「ドレイン電極」および「ソース電極」なる名称は、電
流の方向を考慮して定めたものであり、可換性を有する
ものである。したがって、逆に、島状のソース電極層の
周囲をドレイン電極層が取り囲むような構造をもった薄
膜トランジスタとして、本発明を実施することも可能で
ある。
【0027】
【発明の効果】以上のとおり本発明によれば、半導体チ
ャネル層の上面に形成した島状電極層と環状電極層とに
よりトランジスタのソース/ドレインを構成するように
したため、製造プロセスが簡単な薄膜トランジスタ基板
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な透過式のアクティブマトリックス型液
晶ディスプレイ装置に利用する薄膜トランジスタ基板の
トランジスタ構成を示す上面図である。
【図2】図1における切断線X−X´に相当する側断面
図である。
【図3】図2の側断面図を、寄生容量の説明を行うため
に別な描き方で示した図である。
【図4】本発明に係る薄膜トランジスタ基板のトランジ
スタ構成を示す上面図である。
【図5】図4における切断線X−X´に相当する側断面
図である。
【図6】図4における切断線Y−Y´に相当する側断面
図である。
【図7】図4〜図6に示す構造の分解斜視図である。
【図8】図4に示す薄膜トランジスタ基板に、更に、反
射型表示電極層19を付加した状態を示す上面図であ
る。
【図9】図8における切断線X−X´に相当する側断面
図である。
【図10】図8における切断線Y−Y´に相当する側断
面図である。
【符号の説明】
1…ガラス基板 2…ゲート電極層 3…ゲート絶縁層 4…半導体チャネル層 5…ソース側不純物拡散層 6…ソース電極層 7…ドレイン側不純物拡散層 8…ドレイン電極層 9…表示電極層 11…ガラス基板 12…ゲート電極層 13…ゲート絶縁層 14…半導体チャネル層 15…ソース側不純物拡散層 16…ソース電極層 17…ドレイン側不純物拡散層 18…ドレイン電極層 19…反射型表示電極層 20…絶縁層 H…コンタクトホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−58028(JP,A) 特開 平7−92494(JP,A) 特開 昭64−82674(JP,A) 特開 昭60−73617(JP,A) 特開 昭61−147573(JP,A) 特開 平7−92493(JP,A) 特開 平5−315328(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 H01L 21/336 G02F 1/1368

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にゲート電極を形成し、この上に
    ゲート絶縁層を介して半導体チャネル層を形成し、この
    半導体チャネル層に対してソース電極およびドレイン電
    極を接続して構成される薄膜トランジスタを、縦横にマ
    トリックス状に複数配置してなる薄膜トランジスタ基板
    であって、 絶縁性の基板と、 前記基板上に形成された横方向に伸びる細長い電極層か
    らなり、横方向に配置された複数のトランジスタを制御
    する機能を有する複数のゲート電極と、 前記ゲート電極を埋め込むように、前記基板上の全面に
    形成された物理的に単一のゲート絶縁層と、 前記ゲート絶縁層の上面の全面に形成された物理的に単
    一の半導体チャネル層と、 前記半導体チャネル層の上面に、マトリックス状に配置
    された複数の島状電極層と、 縦方向に配置された個々の島状電極層をそれぞれ完全に
    取り囲む複数の環状電極層を連結することにより構成さ
    れ、前記半導体チャネル層の上面に形成された縦方向に
    伸びる細長い複数の梯子状電極層と、 を備え、前記島状電極層および前記環状電極層のいずれ
    か一方をソース電極、他方をドレイン電極とする薄膜ト
    ランジスタが構成されており、かつ、前記島状電極層と
    前記環状電極層との間の空隙部分に対応する前記半導体
    チャネル層内の領域によって前記薄膜トランジスタのO
    N/OFF動作を支配するチャネル領域が形成されてい
    ることを特徴とする薄膜トランジスタ基板。
  2. 【請求項2】 請求項に記載の薄膜トランジスタ基板
    において、 各島状電極層および各梯子状電極層と、半導体チャネル
    層と、の間に、両層間のオーミック接触を確保するため
    の不純物拡散層を形成したことを特徴とする薄膜トラン
    ジスタ基板。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の薄膜トランジ
    スタ基板において、 島状電極層および梯子状電極層の上面に絶縁層を形成
    し、この絶縁層上に、各トランジスタに対応した導電性
    の反射型表示電極層を形成し、前記絶縁層に開口したコ
    ンタクトホールを介して、前記反射型表示電極層とこれ
    に対応するトランジスタの島状電極層とを電気的に接続
    したことを特徴とする薄膜トランジスタ基板。
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