JP3502015B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JP3502015B2
JP3502015B2 JP2000167070A JP2000167070A JP3502015B2 JP 3502015 B2 JP3502015 B2 JP 3502015B2 JP 2000167070 A JP2000167070 A JP 2000167070A JP 2000167070 A JP2000167070 A JP 2000167070A JP 3502015 B2 JP3502015 B2 JP 3502015B2
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semiconductor
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    • G11C16/04Erasable programmable read-only memories electrically programmable using variable threshold transistors, e.g. FAMOS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,半導体記憶装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体記憶装置としてのフラッシ
ュメモリ1を図10に示す。このフラッシュメモリ1
は,各メモリセルを構成するMOSFETのスレショル
ド電圧を変化させることによって情報を記憶する。MO
SFETのスレショルド電圧は,トンネル酸化膜11と
絶縁膜12との間に設けられた多結晶シリコンから成る
フローティングゲート13に電子を注入すること,およ
び,このフローティングゲート13から電子を引き出す
ことによって調整される。
【0003】通常,フローティングゲート13への電子
の注入は,トンネル酸化膜11に対して所定の電界を加
えトンネル酸化膜11にF−N(Fowler−Nor
dheimt)トンネル電流を生じさせること,また
は,MOSFETを動作させてトンネル酸化膜11を通
過するチャネルホットエレクトロンを発生させることに
よって行われてきた。
【0004】一方,フローティングゲート13からの電
子の引き出しは,ドレインとフローティングゲート13
との間のF−Nトンネル電流またはフローティングゲー
ト13とP型の基板21との間のF−Nトンネル電流に
よって行われてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
フラッシュメモリ1によれば,メモリセルのデータ書き
込み・消去動作に際してトンネル酸化膜11にF−Nト
ンネル電流を十分に流すために,トンネル酸化膜11に
対して高い電圧を印加する必要があった。
【0006】また,F−Nトンネル電流によってフロー
ティングゲート13に電子を注入した場合,フローティ
ングゲート13には正孔も一緒に注入されてしまう。そ
して,データ書き換えが繰り返されると,データ書き込
み時のスレショルド電圧とデータ消去時のスレショルド
電圧との差が小さくなり,データの誤書き込み・誤読み
出しが発生する可能性があった。
【0007】チャネルホットエレクトロンを発生させて
フローティングゲート13に電子を注入する場合,MO
SFETを完全にONさせる必要があるうえに,実際に
注入されるのはチャネル中のいわゆるラッキーホットエ
レクトロンに限られてしまう。このため,電流に対する
注入効率が低く,フラッシュメモリ1の低消費電力化が
困難となっていた。
【0008】さらに,従来のフラッシュメモリ1は,装
置規模のコンパクト化に関して次の課題を有していた。
トンネル酸化膜11に十分なF−Nトンネル電流を流す
ために必要な電界を得るためには,基板21とフローテ
ィングゲート13との間の静電容量と,フローティング
ゲート13と多結晶シリコンから成るコントロールゲー
ト15との間の静電容量とのいわゆるカップリング率が
重要となる。具体的には,フローティングゲート13と
コントロールゲート15との間の静電容量を,基板21
とフローティングゲート13との間の静電容量に対して
十分に大きくとる必要があった。このため,フローティ
ングゲート13の面積を抑えてメモリセルのサイズを縮
小させることが困難となっていた。
【0009】本発明は,上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり,その目的は,メモリセルのサイズの
縮小が可能で,データの誤書き込み・誤読み出しが防止
され,省電力化が図られた半導体記憶装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,複数のメモリセルと,複数のメモリセルの中から1
または2以上のメモリセルを選択するデコーダとを備え
た半導体記憶装置が提供される。この半導体記憶装置が
備える各メモリセルは,半導体から成るチャネル部と,
半導体から成るソース部と,半導体から成るドレイン部
と,コントロールゲート部と,チャネル部とコントロー
ルゲート部との間において電気的に浮遊した状態にある
フローティングゲート部とから構成されている。そし
て,この半導体記憶装置は,請求項1に記載のように,
デコーダによって複数のメモリセルの中から選択された
1または2以上の選択メモリセルの各ソース部には基準
電圧が印加され,各ドレイン部には基準電圧が印加さ
れ,各コントロールゲート部には基準電圧よりも高いレ
ベルの第1電圧が印加され,各チャネル部には基準電圧
よりも高いレベルであって第1電圧よりも低いレベルの
第2電圧と基準電圧よりも低いレベルの第3電圧とが交
番印加されることを特徴としている。
【0011】かかる構成によれば,選択メモリセルにお
いて,例えばチャネル部,ソース部,ドレイン部がそれ
ぞれP型半導体,N型半導体,N型半導体で構成されて
いる場合,チャネル部に第2電圧が印加されると,ドレ
イン部とチャネル部によって形成されるpn接合が順方
向バイアス状態となるため,チャネル部にドレイン部か
ら電子が注入される。そして,チャネル部に第3電圧が
印加されると,ソース部とチャネル部によって形成され
るpn接合およびドレイン部とチャネル部によって形成
されるpn接合がともに逆方向バイアス状態となり,チ
ャネル部に空乏層が現れる。チャネル中の電子は,この
空乏層において加速され,チャネル部とフローティング
ゲート部との間の絶縁領域に移動する。また,チャネル
部に第3電圧が印加されると,コントロールゲート部と
チャネル部との間に電位差によって,フローティングゲ
ート部とチャネル部との間に電界が生じる。この電界に
よって,チャネル部とフローティングゲート部との間の
絶縁領域に移動した電子は,フローティングゲート部に
注入される。なお,チャネル部,ソース部,ドレイン部
がそれぞれN型半導体,P型半導体,P型半導体で構成
されている場合,チャネル部には正孔が注入され,この
正孔がフローティングゲート部に達することになる。
【0012】請求項2によれば,デコーダによって複数
のメモリセルの中から選択された1または2以上の選択
メモリセルの各ソース部には基準電圧が印加され,各コ
ントロールゲート部には基準電圧よりも高いレベルの第
4電圧が印加され,各チャネル部には基準電圧よりも低
いレベルの第5電圧が印加され,各ドレイン部には第5
電圧よりも低いレベルの第6電圧が印加されることを特
徴とする半導体記憶装置が提供される。
【0013】かかる構成によれば,選択メモリセルにお
いて,ドレイン部とチャネル部によって形成されるpn
接合が順方向バイアス状態となるため,チャネル部にド
レイン部から電子が注入される。一方,ソース部とチャ
ネル部によって形成されるpn接合は逆方向バイアス状
態となり,チャネル部に空乏層が現れる。チャネル中の
電子は,この空乏層において加速され,チャネル部とフ
ローティングゲート部との間の絶縁領域に移動する。ま
た,コントロールゲート部とチャネル部との間に電位差
によって,フローティングゲート部とチャネル部との間
に電界が生じる。この電界によって,チャネル部とフロ
ーティングゲート部との間の絶縁領域に移動した電子
は,フローティングゲート部に注入される。
【0014】請求項3に記載の半導体記憶装置は,デコ
ーダによって複数のメモリセルの中から選択されなかっ
た1または2以上の非選択メモリセルの各コントロール
ゲート部および各チャネル部に対して第7電圧が印加さ
れることを特徴としている。この半導体記憶装置によれ
ば,非選択メモリセルにおいて,コントロールゲート部
とチャネル部との電位差がなくなるため,フローティン
グゲート部とチャネル部との間に電界が発生しない。し
たがって,非選択メモリセルのフローティングゲート部
への電子の注入が防止されることになる。そして,請求
項4に記載のように,第7電圧のレベルと第5電圧のレ
ベルを略同一とすることによって,電源の共通化が実現
する。
【0015】請求項5に記載の半導体記憶装置は,デコ
ーダによって複数のメモリセルの中から選択されなかっ
た1または2以上の非選択メモリセルの各ドレイン部に
対して,各チャネル部に印加される電圧以上のレベルの
第8電圧が印加されることを特徴としている。この半導
体記憶装置によれば,非選択メモリセルにおいて,ドレ
イン部とチャネル部と間のpn接合が非バイアス状態ま
たは逆方向バイアス状態となるため,ドレイン部からチ
ャネル部に対する電子の注入がなくなる。したがって,
非選択メモリセルのフローティングゲート部への電子の
注入が防止されることになる。そして,請求項6に記載
のように,第8電圧のレベルと基準電圧のレベルを略同
一とすることによって,電源の共通化が実現する。
【0016】請求項7によれば,デコーダによって複数
のメモリセルの中から選択された1または2以上の選択
メモリセルの各コントロールゲート部には基準電圧より
も高いレベルの第9電圧が印加され,各チャネル部には
基準電圧よりも低いレベルの第10電圧が印加され,各
ソース部には第10電圧よりも低いレベルの第11電圧
と基準電圧とが交番印加され,各ドレイン部には第10
電圧よりも低いレベルの第12電圧と基準電圧とが交番
印加されることを特徴とする半導体記憶装置が提供され
る。
【0017】かかる構成によれば,選択メモリセルにお
いて,ソース部に第11電圧が印加されると,ソース部
とチャネル部によって形成されるpn接合が順方向バイ
アス状態となるため,チャネル部にソース部から電子が
注入される。同じく,ドレイン部に第12電圧が印加さ
れると,ドレイン部とチャネル部によって形成されるp
n接合が順方向バイアス状態となるため,チャネル部に
ドレイン部から電子が注入される。そして,ソース部お
よびドレイン部に基準電圧が印加されると,ソース部と
チャネル部によって形成されるpn接合およびドレイン
部とチャネル部によって形成されるpn接合がともに逆
方向バイアス状態となり,チャネル部に空乏層が現れ
る。チャネル中の電子は,この空乏層において加速さ
れ,チャネル部とフローティングゲート部との間の絶縁
領域に移動する。また,コントロールゲート部とチャネ
ル部との間に電位差によって,フローティングゲート部
とチャネル部との間に電界が生じる。この電界によっ
て,チャネル部とフローティングゲート部との間の絶縁
領域に移動した電子は,フローティングゲート部に注入
される。
【0018】請求項8によれば,デコーダによって複数
のメモリセルの中から選択された1または2以上の選択
メモリセルの各コントロールゲート部には基準電圧より
も高いレベルの第13電圧が印加され,各チャネル部に
は基準電圧よりも低いレベルの第14電圧が印加され,
各ソース部には基準電圧が印加され,各ドレイン部には
第14電圧よりも低いレベルの第15電圧と基準電圧と
が交番印加されることを特徴とする半導体記憶装置が提
供される。
【0019】かかる構成によれば,選択メモリセルにお
いて,ドレイン部に第15電圧が印加されると,ドレイ
ン部とチャネル部によって形成されるpn接合が順方向
バイアス状態となるため,チャネル部にドレイン部から
電子が注入される。そして,ドレイン部に基準電圧が印
加されると,ソース部とチャネル部によって形成される
pn接合およびドレイン部とチャネル部によって形成さ
れるpn接合がともに逆方向バイアス状態となり,チャ
ネル部に空乏層が現れる。チャネル中の電子は,この空
乏層において加速され,チャネル部とフローティングゲ
ート部との間の絶縁領域に移動する。また,コントロー
ルゲート部とチャネル部との間に電位差によって,フロ
ーティングゲート部とチャネル部との間に電界が生じ
る。この電界によって,チャネル部とフローティングゲ
ート部との間の絶縁領域に移動した電子は,フローティ
ングゲート部に注入される。
【0020】請求項9に記載の半導体記憶装置は,デコ
ーダによって複数のメモリセルの中から選択されなかっ
た1または2以上の非選択メモリセルの各コントロール
ゲート部および各チャネル部に対して第16電圧が印加
されることを特徴としている。この半導体記憶装置によ
れば,非選択メモリセルにおいて,コントロールゲート
部とチャネル部との電位差がなくなるため,フローティ
ングゲート部とチャネル部との間に電界が発生しない。
したがって,非選択メモリセルのフローティングゲート
部への電子の注入が防止されることになる。そして,請
求項10に記載のように,第16電圧のレベルと第14
電圧のレベルを略同一とすることによって,電源の共通
化が実現する。
【0021】請求項11に記載の半導体記憶装置は,デ
コーダによって複数のメモリセルの中から選択されなか
った1または2以上の非選択メモリセルの各ドレイン部
に対して,各チャネル部に印加される電圧以上のレベル
の第17電圧が印加されることを特徴としている。この
半導体記憶装置によれば,非選択メモリセルにおいて,
ドレイン部とチャネル部と間のpn接合が非バイアス状
態または逆方向バイアス状態となるため,ドレイン部か
らチャネル部に対する電子の注入がなくなる。したがっ
て,非選択メモリセルのフローティングゲート部への電
子の注入が防止されることになる。そして,請求項12
に記載のように,第17電圧のレベルと基準電圧のレベ
ルを略同一とすることによって,電源の共通化が実現す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照しながら,
本発明にかかる半導体記憶装置の好適な実施の形態につ
いて詳細に説明する。なお,以下の説明および添付され
た図面において,略同一の機能および構成を有する構成
要素については,同一符号を付することによって重複説
明を省略する。
【0023】[第1の実施の形態]本発明の第1の実施
の形態にかかるフラッシュメモリ101を,図1,図
2,図3を用いて説明する。
【0024】フラッシュメモリ101は,図1に示すよ
うに,複数個のスタック型(stackedtype)のメモリセル
102−00〜102−ijから構成されたメモリセル
アレイを備えている。また,フラッシュメモリ101
は,図2に示すように,P型基板121上にN型ウェル
122を備え,さらにN型ウェル122の内側に複数の
P型ウェル123を備えている。各メモリセル102−
00〜102−ijは,各P型ウェル123の内側に形
成され,相互に電気的に分離されている。
【0025】各メモリセル102−00〜102−ij
は,相互に略同一の構造を有する。図2にその断面を示
す。メモリセル102(102−00〜102−ij)
は,フローティングゲート113とコントロールゲート
115から構成されるスタック型ゲート,このスタック
型ゲートの両側に形成されたソース116,ドレイン1
17,およびソース116とドレイン117の間に位置
するチャネル(P型ウェル123)を備えている。
【0026】ソース116とドレイン117は,N型不
純物が高濃度にドーピングされたn 拡散領域である。
フローティングゲート113は,多結晶シリコンから成
り,チャネル(P型ウェル123)の上にトンネル酸化
膜111(膜厚7〜9nm)を挟んで形成されている。
なお,フローティングゲート113は,ソース116と
ドレイン117の一部に重なるようにして形成されてい
る。コントロールゲート115は,フローティングゲー
ト113と同様に多結晶シリコンから成り,フローティ
ングゲート113の上に絶縁膜(酸化膜または酸化膜/
窒化膜/酸化膜)112を挟んで形成されている。
【0027】P型基板112は,グランドGNDに接続
されている。N型ウェル122には,電源電位Vccま
たは内部電源電位intVccが印加されている。P型
ウェル123は,第1内部電源131に接続されてお
り,ドレイン117は,ビット線BLおよびビット線ド
ライバ151を介して第2内部電源132に接続されて
おり,コントロールゲート115は,ワード線WLおよ
びワード線ドライバ152を介して第3内部電源133
に接続されており,ソース116は,ソース線SLを介
してグランドGNDに接続されている。
【0028】以上のように構成された第1の実施の形態
にかかるフラッシュメモリ101の動作について説明す
る。
【0029】まず,フラッシュメモリ101に備えられ
た複数個のメモリセル102−00〜102−ijの中
から一のメモリセル102に注目してその動作,特にフ
ローティングゲート113に対する電子の注入メカニズ
ムについて図3を用いて説明する。なお,フローティン
グゲートに対して電子が注入されると,メモリセル10
2のトランジスタのスレショルド電圧が上昇することに
なるが,フラッシュメモリ101の仕様により,スレシ
ョルド電圧の上昇が,データ消去動作あるいはデータ書
き込み動作のどちらかに該当する。
【0030】メモリセル102が備えるフローティング
ゲート113に対して電子を注入する場合,次のように
各部位に対して各種電圧が印加される。
【0031】P型ウェル123には,第1内部電源13
1から,周波数が約1MHzであって,高レベル側が約
1V,低レベル側が−5〜−7Vのパルス電圧が印加さ
れる。
【0032】ドレイン117には,ビット線BLを介し
て第2内部電源132から0Vが印加される。
【0033】コントロールゲート115には,ワード線
WLを介して第3内部電源133から3Vが印加され
る。
【0034】ソース116には,上述のとおり,0V
(グランドGND電圧)が印加される。
【0035】ソース116とドレイン117は,ともに
拡散領域であるため,これらソース116,ドレイ
ン117とP型ウェル123との間にはpn接合が形成
される。ソース116およびドレイン117は0Vに固
定されているため,P型ウェル123に1Vのパルス電
圧が印加されると,その順方向バイアスによって,ソー
ス116およびドレイン117からチャネル(P型ウェ
ル123)に電子(少数キャリア)が注入される(図3
(a))。
【0036】次に,P型ウェル123に対して印加され
るパルス電圧が−5Vに変化すると,チャネルに空乏層
124が形成される。この空乏層124において電子は
トンネル酸化膜111の方向へ加速される(図3
(b))。
【0037】ところで,P型ウェル123が負側にバイ
アスされている場合,チャネル表面には反転層125が
現れ,チャネル表面の電位は,ソース116,ドレイン
117と同じ0Vとなる。したがって,トンネル酸化膜
111の膜厚を9nm,カップリング率を0.7とする
と,コントロールゲート115の電位が3Vに調整され
ていることから,トンネル酸化膜111に生じる電界
は,1〜3×10V/mとなる。
【0038】チャネル中で加速された電子は,チャネル
(シリコン)とトンネル酸化膜111との界面のエネル
ギーバリアを超えるだけのエネルギーを得て,トンネル
酸化膜111中に注入される。その後,電子は,トンネ
ル酸化膜111における電界1〜3×10V/mによ
ってトンネル酸化膜111中を移動し,フローティング
ゲート113にトラップされる。このようにしてフロー
ティングゲート113には電子すなわち負の電荷が蓄積
され,メモリセル102を構成するトランジスタのスレ
ショルド電圧が上昇することになる。
【0039】以上がフローティングゲート113への電
子の注入メカニズムである。フローティングゲート11
3からの電子の引き抜きについては,次のように行われ
る。
【0040】コントロールゲート115に対して第3内
部電源133から負の電圧が印加され,ドレイン117
に対して第2内部電源132から正の電圧が印加され
る。これによって,トンネル酸化膜111にドレイン1
17からフローティングゲート113へのF−Nトンネ
ル電流が発生し,フローティングゲート113に蓄積さ
れていた電子がドレイン117に流出する。電子がフロ
ーティングゲート113から流出することによって,メ
モリセル102のトランジスタのスレショルド電圧が低
下する。
【0041】このように,フローティングゲート113
に対する電子の注入,および,フローティングゲート1
13からの電子の引き抜きによって,メモリセル102
のトランジスタのスレショルド電圧が上昇/下降する。
スレショルド電圧を所定値に調整することが,メモリセ
ル102へのデータ”0”または”1”の書き込み動
作,あるいは,データ消去動作となる。なお,メモリセ
ル102からのデータ読み出しは,スレショルド電圧に
応じて変化するドレイン電流を検出することによって行
われる。
【0042】ところで,図10に示した従来のフラッシ
ュメモリ1によれば,フローティングゲート13に対し
て電子を注入するためには,カップリング率が0.7,
トンネル酸化膜11の膜厚が9nmである場合,コント
ロールゲート15に対して約15Vの電圧を印加し,ト
ンネル酸化膜11に10〜12×10V/mの電界を
発生させる必要があった。
【0043】この点,第1の実施の形態にかかるフラッ
シュメモリ101によれば,P型ウェル123に対して
パルス電圧が印加されるため,コントロールゲート11
5に印加される電圧が低くトンネル酸化膜111の電界
が小さくても,フローティングゲート113に電子が効
率よく注入されることになる。換言すれば,第1の実施
の形態にかかるフラッシュメモリ101は,従来のフラ
ッシュメモリ1に比べて,フローティングゲートに対す
る電子の注入動作に必要とされる電力が低減されてい
る。
【0044】また,トンネル酸化膜111における電界
が小さくてもフローティングゲート113に対する電子
注入が可能となるため,フローティングゲート113と
コントロールゲート115との間の静電容量を,P型ウ
ェル123とフローティングゲート113との間の静電
容量に対して従来ほど大きくとる必要がなくなる。した
がって,メモリセル102のサイズ縮小が容易となる。
【0045】さらに,従来のフラッシュメモリ1は,次
のような課題を有していた。上述のように,従来のフラ
ッシュメモリ1によれば,フローティングゲート13に
電子を注入するためには,トンネル酸化膜11に10〜
12×10V/mの電界を発生させる必要があった。
この大きい電界によって,チャネルからトンネル酸化膜
11に注入された電子のみならず,トンネル酸化膜11
中あるいはフローティングゲート13中に存在する電子
も移動してしまい,トンネル酸化膜11中に正孔が多く
発生していた。トンネル酸化膜11に発生した正孔はチ
ャネルから注入された電子のトラップとなるため,フロ
ーティングゲート13への電子の注入が不十分となり,
スレショルド電圧が所定のレベルまで上昇せず,その結
果として,データ書き込み不良またはデータ消去不良が
発生するおそれがあった。
【0046】この点,第1の実施の形態にかかるフラッ
シュメモリ101によれば,フローティングゲート11
3への電子の注入に際して,トンネル酸化膜111にお
ける電界を小さく抑えて,トンネル酸化膜111中の正
孔の発生を最小限に止めることが可能となる。したがっ
て,データ書き込み・データ消去についての高い信頼性
が得られる。
【0047】ここまで,複数のメモリセル102−00
〜102−ijの中から一のメモリセル102に注目し
て,このメモリセル102におけるフローティングゲー
ト113への電子の注入メカニズムを説明した。かかる
電子注入メカニズムは全てのメモリセル102−00〜
102−ijにも当てはまるものである。そして,図1
に示したように第1の実施の形態にかかるフラッシュメ
モリ101を構成すれば,各メモリセル102−00〜
102−ijが備えるフローティングゲートに対して一
括して電子を注入することが可能となる。
【0048】図1を用いて,第1の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ101における各メモリセル102−
00〜102−ijとその周辺回路との接続関係を説明
する。
【0049】各メモリセル102−00〜102−ij
のソースは,ソース線SLを介して,グランドGND
(0V)に共通接続されている。
【0050】各メモリセル102−00〜102−ij
のチャネル(P型ウェル)は,第1内部電源131に共
通接続されている。
【0051】各メモリセル102−00〜102−ij
のドレインは,ビット線BL0〜BLjに接続されてい
る。ビット線BL0〜BLjは,カラムデコーダ141
によって選択される。選択されたビット線は,ビット線
ドライバ151−0〜151−jを介して第2内部電源
132に接続される。
【0052】各メモリセル102−00〜102−ij
のコントロールゲートは,ワード線WL0〜WLiに接
続されている。ワード線WL0〜WLiは,ロウデコー
ダ142によって選択される。選択されたワード線は,
ワード線ドライバ152−0〜152−iを介して第3
内部電源133に接続される。
【0053】以上のように構成されたフラッシュメモリ
101において,カラムデコーダ141およびロウデコ
ーダ142によって全てのメモリセル102−00〜1
02−ijを選択すれば,各メモリセル102−00〜
102−ijのフローティングゲートには,図3に示し
たメカニズムで電子が注入され,各メモリセル102−
00〜102−ijを構成するトランジスタのスレショ
ルド電圧が一斉に上昇することになる。例えば,フラッ
シュメモリ101が,各メモリセル102−00〜10
2−ijを構成するトランジスタのスレショルド電圧を
所定値まで上昇させることによって格納データを消去す
るタイプである場合,図2に示した回路構成を採用する
ことによって,全てのメモリセル102−00〜102
−ijに格納されているデータを一括して消去すること
が可能となる。
【0054】[第2の実施の形態]本発明の第2の実施
の形態にかかるフラッシュメモリ201は,第1の実施
の形態にかかるフラッシュメモリ101と同様に,複数
個のスタック型のメモリセル102−00〜102−i
jから構成されたメモリセルアレイを備えている。
【0055】フラッシュメモリ201は,各メモリセル
102−00〜102−ijが有するフローティングゲ
ートに電子を注入する際,各メモリセル102−00〜
102−ijの各部位に対して,各種電圧(後述)が印
加されるように構成されている。ここで,メモリセル1
02−00〜102−ijの中から一のメモリセル10
2に注目して,このメモリセル102に印加される各種
電圧およびメモリセル102が有するフローティングゲ
ート113に対する電子の注入メカニズムについて図4
を用いて説明する。
【0056】P型ウェル123には,第1内部電源23
1から,−5〜−7Vの定電圧が印加される。
【0057】ドレイン117には,ビット線BLを介し
て第2内部電源232から,P型ウェル123に印加さ
れる電圧より1V程度低い電圧が印加される。例えば,
P型ウェル123に印加される電圧が−5Vである場
合,ドレイン117には−6Vが印加される。
【0058】コントロールゲート115には,トンネル
酸化膜111に電界1〜3×10が生じるよう,ワー
ド線WLを介して第3内部電源133から3V(カップ
リング率が約0.7の場合)が印加される。
【0059】ソース116には,0V(グランドGND
電圧)が印加される。
【0060】メモリセル102のドレイン117の電位
がP型ウェル123の電位よりも1V低いため,ドレイ
ン117とP型ウェル123との間に形成されたpn接
合は順方向バイアス状態となる。したがって,ドレイン
117からチャネル(P型ウェル123)に電子(少数
キャリア)が注入される。
【0061】一方,ソース116とP型ウェル123と
の間に形成されたpn接合は逆方向バイアス状態にあ
り,ソース116下方からチャネルにかけて空乏層12
4が拡がる。
【0062】ドレイン117からチャネルに注入された
電子は空乏層124まで移動し,ここで加速される。加
速された電子は,チャネル(シリコン)とトンネル酸化
膜111との界面のエネルギーバリアを超えるだけのエ
ネルギーを得て,トンネル酸化膜111中に注入され
る。その後,電子は,トンネル酸化膜111における電
界1〜3×10V/mによってトンネル酸化膜111
中を移動し,フローティングゲート113にトラップさ
れる。このようにしてフローティングゲート113には
電子すなわち負の電荷が蓄積され,メモリセル102を
構成するトランジスタのスレショルド電圧が上昇するこ
とになる。
【0063】以上がフローティングゲート113への電
子の注入メカニズムである。フローティングゲート11
3からの電子の引き抜きについては,第1の実施の形態
にかかるフラッシュメモリ101と略同一となる。
【0064】以上のように,第2の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ201によれば,第1の実施の形態に
かかるフラッシュメモリ101と同様に,サイズの縮
小,省電力化,およびデータ書き込み・データ消去の信
頼性の向上が実現する。しかも,第2の実施の形態にか
かるフラッシュメモリ201によれば,第1の実施の形
態にかかるフラッシュメモリ101とは異なり,P型ウ
ェル123に対してパルス電圧を印加する必要がないた
め,P型ウェル123への電圧供給源(第1内部電源2
31)の回路構成が簡略化される。
【0065】上述のとおり,第2の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ201は,複数のメモリセル102−
00〜102−ijを有する。第2の実施の形態にかか
るフラッシュメモリ201によれば,第1の実施の形態
にかかるフラッシュメモリ101と同様に,各メモリセ
ル102−00〜102−ijが備えるフローティング
ゲートに対して一括して電子を注入することが可能とな
る。さらに,図5に示したようにフラッシュメモリ20
1を構成すれば,メモリセル102−00〜102−i
jの中から1または2以上のメモリセルを選択し,選択
したメモリセルが備えるフローティングゲートに対して
電子を注入することも可能となる。
【0066】図5を用いて,第2の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ201における各メモリセル102−
00〜102−ijとその周辺回路との接続関係を説明
する。
【0067】各メモリセル102−00〜102−ij
のソースは,ソース線SLを介して,グランドGND
(0V)に共通接続されている。
【0068】各メモリセル102−00〜102−ij
のチャネル(P型ウェル)は,第1内部電源231に共
通接続されている。
【0069】各メモリセル102−00〜102−ij
のドレインは,ビット線BL0〜BLjに接続されてい
る。ビット線BL0〜BLjは,カラムデコーダ141
によって選択される。選択されたビット線(選択ビット
線)は,ビット線ドライバ151−0〜151−jを介
して第2内部電源232に接続される。一方,選択され
ないビット線(非選択ビット線)は,ビット線ドライバ
151−0〜151−jを介してグランドGND(0
V)に接続される。
【0070】各メモリセル102−00〜102−ij
のコントロールゲートは,ワード線WL0〜WLiに接
続されている。ワード線WL0〜WLiは,ロウデコー
ダ142によって選択される。選択されたワード線(選
択ワード線)は,ワード線ドライバ152−0〜152
−iを介して第3内部電源133に接続される。一方,
選択されないワード線(非選択ワード線)は,ワード線
ドライバ152−0〜152−iを介して第1内部電源
231に接続される。
【0071】以上のように構成されたフラッシュメモリ
201において,例えば,メモリセル102−10が有
するフローティングゲートに対して電子を注入するため
に,カラムデコーダ141によってビット線BL0を選
択し,ロウデコーダ142によってワード線WL1を選
択した場合の各メモリセル102−00〜102−ij
の動作について説明する。
【0072】まず,選択ビット線であるビット線BL0
と,選択ワード線であるワード線WL1とによって特定
されるアドレスのメモリセル102−10(選択メモリ
セル)の動作について説明する。
【0073】メモリセル102−10のソースには,ソ
ース線SLを介して0V(グランドGND電圧)が印加
され,チャネル(P型ウェル)には,第1内部電源23
1から出力される−7Vが印加される。ロウデコーダ1
42がワード線WL1を選択しているため,このワード
線WL1に接続されているメモリセル102−10のコ
ントロールゲートには,ワード線ドライバ152−1お
よびワード線WL1を介して,第3内部電源133から
出力される3Vが印加される。カラムデコーダ141が
ビット線BL0を選択しているため,このビット線BL
0に接続されているメモリセル102−10のドレイン
には,ビット線ドライバ151−0およびビット線BL
0を介して,第2内部電源232から出力される−8V
(第1内部電源231が出力し,チャネルに印加される
電圧より1V程度低い電圧)が印加される。
【0074】このように,各部位に所定の電圧が印加さ
れたメモリセル102−10は,図4に示したメモリセ
ル102と同様の動作を行うこととなる。すなわち,メ
モリセル102−10において,ドレインからチャネル
に電子が注入され,注入された電子は,空乏層で加速さ
れる。そして,チャネルとトンネル酸化膜との界面のエ
ネルギーバリアを超えるだけのエネルギーを得て,トン
ネル酸化膜中に注入される。その後,電子は,トンネル
酸化膜における電界1〜3×10V/mによってトン
ネル酸化膜中を移動し,フローティングゲートにトラッ
プされる。このようにしてメモリセル102−10のフ
ローティングゲートには電子すなわち負の電荷が蓄積さ
れ,メモリセル102−10を構成するトランジスタの
スレショルド電圧が上昇することになる。
【0075】次に,選択メモリセルであるメモリセル1
02−10以外のメモリセル(非選択メモリセル)の動
作について説明する。
【0076】非選択メモリセルは,(1)選択ビット線
と非選択ワード線に接続されているメモリセル,(2)
非選択ビット線と選択ワード線に接続されているメモリ
セル,(3)非選択ビット線と非選択ワード線に接続さ
れているメモリセル,の3グループに分けることができ
る。ここでは,3つのグループごとに非選択メモリセル
の動作を説明する。
【0077】(1)のグループに属するメモリセルは,
例えば,メモリセル102−i0である。メモリセル1
02−i0のソースには,ソース線SLを介して0V
(グランドGND電圧)が印加され,チャネル(P型ウ
ェル)には,第1内部電源231から出力される−7V
が印加される。ロウデコーダ142がワード線WLiを
選択していないため,このワード線WLiに接続されて
いるメモリセル102−i0のコントロールゲートに
は,ワード線ドライバ152−iおよびワード線WLi
を介して,第1内部電源231から出力される−7Vが
印加される。カラムデコーダ141がビット線BL0を
選択しているため,このビット線BL0に接続されてい
るメモリセル102−i0のドレインには,ビット線ド
ライバ151−0およびビット線BL0を介して,第2
内部電源232から出力される−8V(第1内部電源2
31が出力し,チャネルに印加される電圧より1V程度
低い電圧)が印加される。
【0078】このメモリセル102−i0の場合,選択
メモリセルであるメモリセル102−10と同様に,ド
レインからチャネルに電子が注入される。しかし,コン
トロールゲートとチャネルには第1内部電源231から
出力される−7Vが印加されており,両者は同電位とさ
れている。このため,トンネル酸化膜にフローティング
ゲート方向への電界が生じず,チャネルからトンネル酸
化膜に電子が注入されても,その電子がフローティング
ゲートへ移動することはない。したがって,メモリセル
102−i0のフローティングゲートには電子すなわち
負の電荷が注入されず,メモリセル102−i0を構成
するトランジスタのスレショルド電圧は保持される。
【0079】(2)のグループに属するメモリセルは,
例えば,メモリセル102−1jである。メモリセル1
02−1jのソースには,ソース線SLを介して0V
(グランドGND電圧)が印加され,チャネル(P型ウ
ェル)には,第1内部電源231から出力される−7V
が印加される。ロウデコーダ142がワード線WL1を
選択しているため,このワード線WL1に接続されてい
るメモリセル102−1jのコントロールゲートには,
ワード線ドライバ152−1およびワード線WL1を介
して,第3内部電源133から出力される3Vが印加さ
れる。カラムデコーダ141がビット線BLjを選択し
ていないため,このビット線BLjに接続されているメ
モリセル102−1jのドレインには,ビット線ドライ
バ151−jおよびビット線BLjを介して,0Vが印
加される。
【0080】このメモリセル102−1jの場合,選択
メモリセルであるメモリセル102−10と同様に,ト
ンネル酸化膜に電界1〜3×10V/mが発生する。
しかし,ドレインとチャネルが逆方向バイアスとなり,
フローティングゲートに注入される電子そのものがドレ
インからチャネルに対して注入されない。したがって,
メモリセル102−1jのフローティングゲートには電
子すなわち負の電荷が注入されず,メモリセル102−
1jを構成するトランジスタのスレショルド電圧は保持
される。
【0081】(3)のグループに属するメモリセルは,
例えば,メモリセル102−ijである。メモリセル1
02−ijのソースには,ソース線SLを介して0V
(グランドGND電圧)が印加され,チャネル(P型ウ
ェル)には,第1内部電源231から出力される−7V
が印加される。ロウデコーダ142がワード線WLiを
選択していないため,このワード線WLiに接続されて
いるメモリセル102−ijのコントロールゲートに
は,ワード線ドライバ152−iおよびワード線WLi
を介して,第1内部電源231から出力される−7Vが
印加される。カラムデコーダ141がビット線BLjを
選択していないため,このビット線BLjに接続されて
いるメモリセル102−ijのドレインには,ビット線
ドライバ151−jおよびビット線BLjを介して,0
Vが印加される。
【0082】このメモリセル102−ijの場合,ドレ
インとチャネルが逆方向バイアスとなり,フローティン
グゲートに注入される電子そのものがドレインからチャ
ネルに対して注入されない。さらに,コントロールゲー
トとチャネルには第1内部電源231から出力される−
7Vが印加されており,両者は同電位であるため,トン
ネル酸化膜にフローティングゲート方向への電界が生じ
ない。したがって,メモリセル102−ijのフローテ
ィングゲートには電子すなわち負の電荷が注入されず,
メモリセル102−ijを構成するトランジスタのスレ
ショルド電圧は保持される。
【0083】以上のように,第2の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ201によれば,複数のメモリセル1
02−00〜102−ijの中から一のメモリセル(例
えば,メモリセル102−10)を選択し,選択された
メモリセルが有するフローティングゲートに対してのみ
電子を注入することが可能となる。また,第2の実施の
形態にかかるフラッシュメモリ201によれば,ビット
線ごと,または,ワード線ごとに複数のメモリセルを選
択すること,さらには,全てのメモリセルを選択するこ
とも可能となる。いずれの場合も選択された各メモリセ
ルが有するフローティングゲートに対してのみ電子が注
入され,選択されない各メモリセルが有するフローティ
ングゲートに電子が注入されることはない。例えば,フ
ラッシュメモリ201が,各メモリセル102−00〜
102−ijを構成するトランジスタのスレショルド電
圧を所定値まで上昇させることによってデータを書き込
むタイプである場合,図5に示した回路構成を採用する
ことによって,特定のメモリセルに対してのみデータを
書き込むことが可能となる。
【0084】なお,第2の実施の形態にかかるフラッシ
ュメモリ201において,各メモリセルが有するフロー
ティングゲートから一斉に電子を引き抜くためには,各
メモリセルのコントロールゲートに対して負の電圧を印
加し,ドレイン,ソース,およびチャネル(P型ウェ
ル)に対して0V(グランドGND電圧)を印加する。
これによって,各メモリセルを構成するトランジスタの
スレショルド電圧が所定値まで降下することになる。例
えば,フラッシュメモリ201が,各メモリセル102
−00〜102−ijを構成するトランジスタのスレシ
ョルド電圧を所定値まで降下させることによって格納デ
ータを消去するタイプである場合,図5に示した回路構
成を採用することによって,全てのメモリセル102−
00〜102−ijに格納されているデータを一括して
消去することが可能となる。
【0085】[第3の実施の形態]本発明の第3の実施
の形態にかかるフラッシュメモリ301は,図6に示す
ように,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1
01と同じく,複数個のスタック型のメモリセル102
−00〜102−ijから構成されたメモリセルアレイ
を備えている。
【0086】フラッシュメモリ301は,各メモリセル
102−00〜102−ijが有するフローティングゲ
ートに電子を注入する際,各メモリセル102−00〜
102−ijの各部位に対して,各種電圧(後述)が印
加されるように構成されている。ここで,メモリセル1
02−00〜102−ijの中から一のメモリセル10
2に注目して,このメモリセル102に印加される各種
電圧およびメモリセル102が有するフローティングゲ
ート113に対する電子の注入メカニズムについて図7
を用いて説明する。
【0087】P型ウェル123には,第1内部電源23
1から,−5〜−7Vの定電圧が印加される。
【0088】ドレイン117には,ビット線BLを介し
て第2内部電源332から,パルス電圧が印加される。
【0089】コントロールゲート115には,トンネル
酸化膜111に電界1〜3×10が生じるよう,ワー
ド線WLを介して第3内部電源133から3V(カップ
リング率が約0.7の場合)が印加される。
【0090】ソース116には,ソース線SLを介して
第4内部電源334からパルス電圧が印加される。
【0091】第2内部電源332から出力されドレイン
117に印加されるパルス電圧および第4内部電源33
4から出力されソース116に印加されるパルス電圧は
同期がとられており,ともに周波数が約1MHzであっ
て,P型ウェル123に印加される電圧より1V程度低
い電圧(P型ウェル123に−7Vが印加される場合に
は,−8V)と0Vとの間をスイングするように調整さ
れている。なお,第2内部電源332と第4内部電源3
34を共通化することも可能である。
【0092】まず,ソース116およびドレイン117
の電位がともに,第2内部電源332と第4内部電源3
34それぞれから出力されるパルス電圧によって,P型
ウェル123の電位よりも1V低くなった場合を考え
る。このとき,ソース116,ドレイン117とP型ウ
ェル123との間のpn接合は,順方向バイアス状態と
なる。したがって,ソース116およびドレイン117
からチャネル(P型ウェル123)に電子(少数キャリ
ア)が注入される(図7(a))。
【0093】その後,第2内部電源332と第4内部電
源334それぞれから出力されるパルス電圧によって,
ソース116およびドレイン117の電位が0Vまで上
昇すると,チャネル下方全域に空乏層124が拡がる。
ソース116およびドレイン117からチャネルに注入
された電子は,この空乏層124において,トンネル酸
化膜111の方向へ加速される(図7(b))。
【0094】このとき,チャネル表面には反転層125
が現れており,チャネル表面の電位は,ソース116と
ドレイン117と同じ0Vとなる。トンネル酸化膜11
1の膜厚を9nm,カップリング率を0.7とすると,
コントロールゲート115の電位が3Vに調整されてい
ることからトンネル酸化膜111に生じる電界は,1〜
3×10V/mとなる。さらに,ソース116とドレ
イン117との間の電位差がないことから,両者間に電
流がながれることはない(キャリアの移動がない)。
【0095】チャネル中で加速された電子は,チャネル
(シリコン)とトンネル酸化膜111との界面のエネル
ギーバリアを超えるだけのエネルギーを得て,トンネル
酸化膜111中に注入される。その後,電子は,トンネ
ル酸化膜111における電界1〜3×10V/mによ
ってトンネル酸化膜111中を移動し,フローティング
ゲート113にトラップされる。このようにしてフロー
ティングゲート113には電子すなわち負の電荷が蓄積
され,メモリセル102を構成するトランジスタのスレ
ショルド電圧が上昇することになる。
【0096】以上がフローティングゲート113への電
子の注入メカニズムである。フローティングゲート11
3からの電子の引き抜きについては,第1の実施の形態
にかかるフラッシュメモリ101と略同一となる。
【0097】以上のように,第3の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ301によれば,第1,2の実施の形
態にかかるフラッシュメモリ101,201と同様に,
サイズの縮小,省電力化,およびデータ書き込み・デー
タ消去の信頼性の向上が実現する。
【0098】ところで,ソース116となるn拡散領
域とP型ウェル123との間,ドレイン117となるn
拡散領域とP型ウェル123との間,およびP型ウェ
ル123とN型ウェル122との間にはそれぞれ,いわ
ゆる寄生容量が存在する。
【0099】第1の実施の形態にかかるフラッシュメモ
リ101によれば,メモリセル102が有するフローテ
ィングゲート113への電子の注入に際して,P型ウェ
ル123に対してパルス電圧が印加されるため,パルス
の立ち上がり時および立下り時に寄生容量(3ヶ所)に
起因する充放電電流が生じる。
【0100】これに対して,第3の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ301によれば,メモリセル102が
有するフローティングゲート113への電子の注入に際
して,P型ウェル123およびN型ウェル122に対し
て定電圧が印加されるため,P型ウェル123とN型ウ
ェル122との間の寄生容量は充電状態を維持する。そ
して,パルス電圧が印加されるn拡散領域(ソース1
16)とP型ウェル123との間,および,n拡散領
域(ドレイン117)とP型ウェル123との間の寄生
容量(2ヶ所)に起因する充放電電流が生じる。
【0101】このように,第3の実施の形態にかかるフ
ラッシュメモリ301によれば,第1の実施の形態にか
かるフラッシュメモリ101と比べて,メモリセル10
2が有するフローティングゲート113への電子の注入
動作中に発生する充放電電流が少なくなり,電力損失が
より小さくなる。また,充放電時間も短くなるため,第
2内部電源332および第4内部電源334から出力さ
れるパルス電圧の周波数を高めて,フローティングゲー
ト113への電子注入動作の所要時間を短縮することも
可能となる。
【0102】ここまで,複数のメモリセル102−00
〜102−ijの中から一のメモリセル102に注目し
て,このメモリセル102におけるフローティングゲー
ト113への電子の注入メカニズムを説明した。かかる
電子注入メカニズムは全てのメモリセル102−00〜
102−ijにも当てはまるものである。そして,図6
に示したように第3の実施の形態にかかるフラッシュメ
モリ301を構成すれば,各メモリセル102−00〜
102−ijが備えるフローティングゲートに対して一
括して電子を注入することが可能となる。
【0103】図6を用いて,第3の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ301における各メモリセル102−
00〜102−ijとその周辺回路との接続関係を説明
する。
【0104】各メモリセル102−00〜102−ij
のソースは,ソース線SLを介して,第4内部電源33
4に共通接続されている。
【0105】各メモリセル102−00〜102−ij
のチャネル(P型ウェル)は,第1内部電源231に共
通接続されている。
【0106】各メモリセル102−00〜102−ij
のドレインは,ビット線BL0〜BLjに接続されてい
る。ビット線BL0〜BLjは,カラムデコーダ141
によって選択される。選択されたビット線は,ビット線
ドライバ151−0〜151−jを介して第2内部電源
332に接続される。
【0107】各メモリセル102−00〜102−ij
のコントロールゲートは,ワード線WL0〜WLiに接
続されている。ワード線WL0〜WLiは,ロウデコー
ダ142によって選択される。選択されたワード線は,
ワード線ドライバ152−0〜152−iを介して第3
内部電源133に接続される。
【0108】以上のように構成されたフラッシュメモリ
301において,カラムデコーダ141およびロウデコ
ーダ142によって全てのメモリセル102−00〜1
02−ijを選択すれば,各メモリセル102−00〜
102−ijのフローティングゲートには,図7に示し
たメカニズムで電子が注入され,各メモリセル102−
00〜102−ijを構成するトランジスタのスレショ
ルド電圧が一斉に上昇することになる。例えば,フラッ
シュメモリ301が,各メモリセル102−00〜10
2−ijを構成するトランジスタのスレショルド電圧を
所定値まで上昇させることによって格納データを消去す
るタイプである場合,図6に示した回路構成を採用する
ことによって,全てのメモリセル102−00〜102
−ijに格納されているデータを一括して消去すること
が可能となる。
【0109】[第4の実施の形態]本発明の第4の実施
の形態にかかるフラッシュメモリ401は,第1の実施
の形態にかかるフラッシュメモリ101と同様に,複数
個のスタック型のメモリセル102−00〜102−i
jから構成されたメモリセルアレイを備えている。
【0110】フラッシュメモリ401は,各メモリセル
102−00〜102−ijが有するフローティングゲ
ートに電子を注入する際,各メモリセル102−00〜
102−ijの各部位に対して,各種電圧(後述)が印
加されるように構成されている。ここで,メモリセル1
02−00〜102−ijの中から一のメモリセル10
2に注目して,このメモリセル102に印加される各種
電圧およびメモリセル102が有するフローティングゲ
ート113に対する電子の注入メカニズムについて図8
を用いて説明する。
【0111】P型ウェル123には,第1内部電源23
1から,−5〜−7Vの定電圧が印加される。
【0112】ドレイン117には,ビット線BLを介し
て第2内部電源332から,パルス電圧が印加される。
【0113】コントロールゲート115には,トンネル
酸化膜111に電界1〜3×10が生じるよう,ワー
ド線WLを介して第3内部電源133から3V(カップ
リング率が約0.7の場合)が印加される。
【0114】ソース116には,0V(グランドGND
電圧)が印加される。
【0115】第2内部電源332から出力されドレイン
117に印加されるパルス電圧は,周波数が約1MHz
であって,P型ウェル123に印加される電圧より1V
程度低い電圧(P型ウェル123に−7Vが印加される
場合には,−8V)と0Vとの間をスイングするように
調整されている。
【0116】まず,ドレイン117の電位が,第2内部
電源332から出力されるパルス電圧によって,P型ウ
ェル123の電位よりも1V低くなった場合を考える。
このとき,ドレイン117とP型ウェル123との間の
pn接合は,順方向バイアス状態となる。したがって,
ドレイン117からチャネル(P型ウェル123)に電
子(少数キャリア)が注入される(図8(a))。
【0117】その後,第2内部電源332から出力され
るパルス電圧によって,ドレイン117の電位が0Vま
で上昇すると,チャネル下方全域に空乏層124が拡が
る。ドレイン117からチャネルに注入された電子は,
この空乏層124において,トンネル酸化膜111の方
向へ加速される(図8(b))。
【0118】このとき,チャネル表面には反転層125
が現れており,チャネル表面の電位は,ソース116と
ドレイン117と同じ0Vとなる。トンネル酸化膜11
1の膜厚を9nm,カップリング率を0.7とすると,
コントロールゲート115の電位が3Vに調整されてい
ることからトンネル酸化膜111に生じる電界は,1〜
3×10V/mとなる。さらに,ソース116とドレ
イン117との間の電位差がないことから,両者間に電
流がながれることはない(キャリアの移動がない)。
【0119】チャネル中で加速された電子は,チャネル
(シリコン)とトンネル酸化膜111との界面のエネル
ギーバリアを超えるだけのエネルギーを得て,トンネル
酸化膜111中に注入される。その後,電子は,トンネ
ル酸化膜111における電界1〜3×10V/mによ
ってトンネル酸化膜111中を移動し,フローティング
ゲート113にトラップされる。このようにしてフロー
ティングゲート113には電子すなわち負の電荷が蓄積
され,メモリセル102を構成するトランジスタのスレ
ショルド電圧が上昇することになる。
【0120】以上がフローティングゲート113への電
子の注入メカニズムである。フローティングゲート11
3からの電子の引き抜きについては,第1の実施の形態
にかかるフラッシュメモリ101と略同一となる。
【0121】以上のように,第4の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ401によれば,第1,2,3の実施
の形態にかかるフラッシュメモリ101,201,30
1と同様に,サイズの縮小,省電力化,およびデータ書
き込み・データ消去の信頼性の向上が実現する。
【0122】ところで,第3の実施の形態にかかるフラ
ッシュメモリ301によれば,メモリセル102が有す
るフローティングゲート113への電子の注入に際し
て,ソース116とドレイン117に対してパルス電圧
が印加されるため,n拡散領域(ソース116)とP
型ウェル123との間,および,n拡散領域(ドレイ
ン117)とP型ウェル123との間の寄生容量(2ヶ
所)に起因する充放電電流が生じる。
【0123】これに対して,第4の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ401によれば,メモリセル102が
有するフローティングゲート113への電子の注入に際
して,ソース116に対して定電圧が印加されるため,
拡散領域(ソース116)とP型ウェル123との
間の寄生容量は充電状態を維持する。そして,パルス電
圧が印加されるn拡散領域(ドレイン117)とP型
ウェル123との間の寄生容量(1ヶ所)に起因する充
放電電流が生じる。
【0124】このように,第4の実施の形態にかかるフ
ラッシュメモリ401によれば,第3の実施の形態にか
かるフラッシュメモリ301と比べて,メモリセル10
2が有するフローティングゲート113への電子の注入
動作中に発生する充放電電流が少なくなり,電力損失が
より小さくなる。また,充放電時間も短くなるため,第
2内部電源332から出力されるパルス電圧の周波数を
高めて,フローティングゲート113への電子注入動作
の所要時間を短縮することも可能となる。
【0125】さらに,第4の実施の形態にかかるフラッ
シュメモリ401によれば,以下の効果が得られる。こ
のフラッシュメモリ401において,メモリセル102
が有するフローティングゲート113への電子の注入動
作中,P型ウェル123に対して定電圧が印加され,ド
レイン117に対してパルス電圧が印加されるため,P
型ウェル123とドレイン117との間のpn接合は,
定期的に逆方向バイアス状態となる。このとき,図8
(b)に示すように,空乏層124の範囲がドレイン1
17の下方にまで拡大される。一方,第2の実施の形態
かかるフラッシュメモリ201によれば,メモリセル1
02が有するフローティングゲート113への電子の注
入動作中,P型ウェル123およびドレイン117に対
して定電圧が印加されるため,P型ウェル123とドレ
イン117との間のpn接合は,順方向バイアス状態に
固定される。したがって,図4に示すように,ドレイン
117の周辺にまで空乏層124の範囲が拡大すること
はない。
【0126】チャネル中の電子は,空乏層124におい
てトンネル酸化膜111方向へ加速されることから,広
い空乏層124を有する第4の実施の形態にかかるフラ
ッシュメモリ401によれば,トンネル酸化膜111へ
の電子の注入に関して,従来のフラッシュメモリ1はも
ちろんのこと第2の実施の形態にかかるフラッシュメモ
リ201と比べても,より高い注入効率が得られる。こ
の効果は,広い空乏層124を有する第1の実施の形態
にかかるフラッシュメモリ101(図3(b)),およ
び,第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリ301
(図7(b))によっても同様に得られる。
【0127】上述のとおり,第4の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ401は,複数のメモリセル102−
00〜102−ijを有する。第4の実施の形態にかか
るフラッシュメモリ401によれば,第1の実施の形態
にかかるフラッシュメモリ101と同様に,各メモリセ
ル102−00〜102−ijが備えるフローティング
ゲートに対して一括して電子を注入することが可能とな
る。さらに,図9に示したようにフラッシュメモリ40
1を構成すれば,メモリセル102−00〜102−i
jの中から1または2以上のメモリセルを選択し,選択
したメモリセルが備えるフローティングゲートに対して
電子を注入することも可能となる。
【0128】図9を用いて,第4の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ401における各メモリセル102−
00〜102−ijとその周辺回路との接続関係を説明
する。
【0129】各メモリセル102−00〜102−ij
のソースは,ソース線SLを介して,グランドGND
(0V)に共通接続されている。
【0130】各メモリセル102−00〜102−ij
のチャネル(P型ウェル)は,第1内部電源231に共
通接続されている。
【0131】各メモリセル102−00〜102−ij
のドレインは,ビット線BL0〜BLjに接続されてい
る。ビット線BL0〜BLjは,カラムデコーダ141
によって選択される。選択されたビット線(選択ビット
線)は,ビット線ドライバ151−0〜151−jを介
して第2内部電源332に接続される。一方,選択され
ないビット線(非選択ビット線)は,ビット線ドライバ
151−0〜151−jを介してグランドGND(0
V)に接続される。
【0132】各メモリセル102−00〜102−ij
のコントロールゲートは,ワード線WL0〜WLiに接
続されている。ワード線WL0〜WLiは,ロウデコー
ダ142によって選択される。選択されたワード線(選
択ワード線)は,ワード線ドライバ152−0〜152
−iを介して第3内部電源133に接続される。一方,
選択されないワード線(非選択ワード線)は,ワード線
ドライバ152−0〜152−iを介して第1内部電源
231に接続される。
【0133】以上のように構成されたフラッシュメモリ
401において,例えば,メモリセル102−10が有
するフローティングゲートに対して電子を注入するため
に,カラムデコーダ141によってビット線BL0を選
択し,ロウデコーダ142によってワード線WL1を選
択した場合の各メモリセル102−00〜102−ij
の動作について説明する。
【0134】まず,選択ビット線であるビット線BL0
と,選択ワード線であるワード線WL1とによって特定
されるアドレスのメモリセル102−10(選択メモリ
セル)の動作について説明する。
【0135】メモリセル102−10のソースには,ソ
ース線SLを介して0V(グランドGND電圧)が印加
され,チャネル(P型ウェル)には,第1内部電源23
1から出力される−7Vが印加される。ロウデコーダ1
42がワード線WL1を選択しているため,このワード
線WL1に接続されているメモリセル102−10のコ
ントロールゲートには,ワード線ドライバ152−1お
よびワード線WL1を介して,第3内部電源133から
出力される3Vが印加される。カラムデコーダ141が
ビット線BL0を選択しているため,このビット線BL
0に接続されているメモリセル102−10のドレイン
には,ビット線ドライバ151−0およびビット線BL
0を介して,第2内部電源332から出力されるパルス
電圧が印加される。なお,第2内部電源332から出力
されるパルス電圧は,上述のとおり,周波数が約1MH
zであって,第1内部電源231から出力される電圧よ
り1V程度低い電圧(第1内部電源231が出力する電
圧が−7Vの場合には,−8V)と0Vとの間をスイン
グするように調整されている。
【0136】このように,各部位に所定の電圧が印加さ
れたメモリセル102−10は,図8に示したメモリセ
ル102と同様の動作を行うこととなる。すなわち,メ
モリセル102−10において,ドレインからチャネル
に電子が注入され,注入された電子は,空乏層で加速さ
れる。そして,チャネルとトンネル酸化膜との界面のエ
ネルギーバリアを超えるだけのエネルギーを得て,トン
ネル酸化膜中に注入される。その後,電子は,トンネル
酸化膜における電界1〜3×10V/mによってトン
ネル酸化膜中を移動し,フローティングゲートにトラッ
プされる。このようにしてメモリセル102−10のフ
ローティングゲートには電子すなわち負の電荷が蓄積さ
れ,メモリセル102−10を構成するトランジスタの
スレショルド電圧が上昇することになる。
【0137】次に,選択メモリセルであるメモリセル1
02−10以外のメモリセル(非選択メモリセル)の動
作について説明する。
【0138】非選択メモリセルは,(1)選択ビット線
と非選択ワード線に接続されているメモリセル,(2)
非選択ビット線と選択ワード線に接続されているメモリ
セル,(3)非選択ビット線と非選択ワード線に接続さ
れているメモリセル,の3グループに分けることができ
る。ここでは,3つのグループごとに非選択メモリセル
の動作を説明する。
【0139】(1)のグループに属するメモリセルは,
例えば,メモリセル102−i0である。メモリセル1
02−i0のソースには,ソース線SLを介して0V
(グランドGND電圧)が印加され,チャネル(P型ウ
ェル)には,第1内部電源231から出力される−7V
が印加される。ロウデコーダ142がワード線WLiを
選択していないため,このワード線WLiに接続されて
いるメモリセル102−i0のコントロールゲートに
は,ワード線ドライバ152−iおよびワード線WLi
を介して,第1内部電源231から出力される−7Vが
印加される。カラムデコーダ141がビット線BL0を
選択しているため,このビット線BL0に接続されてい
るメモリセル102−i0のドレインには,ビット線ド
ライバ151−0およびビット線BL0を介して,第2
内部電源332から出力されるパルス電圧が印加され
る。
【0140】このメモリセル102−i0の場合,選択
メモリセルであるメモリセル102−10と同様に,ド
レインからチャネルに電子が注入される。しかし,コン
トロールゲートとチャネルには第1内部電源231から
出力される−7Vが印加されており,両者は同電位とさ
れている。このため,トンネル酸化膜にフローティング
ゲート方向への電界が生じず,チャネルからトンネル酸
化膜に電子が注入されても,その電子がフローティング
ゲートへ移動することはない。したがって,メモリセル
102−i0のフローティングゲートには電子すなわち
負の電荷が注入されず,メモリセル102−i0を構成
するトランジスタのスレショルド電圧は保持される。
【0141】(2)のグループに属するメモリセルは,
例えば,メモリセル102−1jである。メモリセル1
02−1jのソースには,ソース線SLを介して0V
(グランドGND電圧)が印加され,チャネル(P型ウ
ェル)には,第1内部電源231から出力される−7V
が印加される。ロウデコーダ142がワード線WL1を
選択しているため,このワード線WL1に接続されてい
るメモリセル102−1jのコントロールゲートには,
ワード線ドライバ152−1およびワード線WL1を介
して,第3内部電源133から出力される3Vが印加さ
れる。カラムデコーダ141がビット線BLjを選択し
ていないため,このビット線BLjに接続されているメ
モリセル102−1jのドレインには,ビット線ドライ
バ151−jおよびビット線BLjを介して,0Vが印
加される。
【0142】このメモリセル102−1jの場合,選択
メモリセルであるメモリセル102−10と同様に,ト
ンネル酸化膜に電界1〜3×10V/mが発生する。
しかし,ドレインとチャネルが常時逆方向バイアスとな
り,フローティングゲートに注入される電子そのものが
ドレインからチャネルに対して注入されない。したがっ
て,メモリセル102−1jのフローティングゲートに
は電子すなわち負の電荷が注入されず,メモリセル10
2−1jを構成するトランジスタのスレショルド電圧は
保持される。
【0143】(3)のグループに属するメモリセルは,
例えば,メモリセル102−ijである。メモリセル1
02−ijのソースには,ソース線SLを介して0V
(グランドGND電圧)が印加され,チャネル(P型ウ
ェル)には,第1内部電源231から出力される−7V
が印加される。ロウデコーダ142がワード線WLiを
選択していないため,このワード線WLiに接続されて
いるメモリセル102−ijのコントロールゲートに
は,ワード線ドライバ152−iおよびワード線WLi
を介して,第1内部電源231から出力される−7Vが
印加される。カラムデコーダ141がビット線BLjを
選択していないため,このビット線BLjに接続されて
いるメモリセル102−ijのドレインには,ビット線
ドライバ151−jおよびビット線BLjを介して,0
Vが印加される。
【0144】このメモリセル102−ijの場合,ドレ
インとチャネルが常時逆方向バイアスとなり,フローテ
ィングゲートに注入される電子そのものがドレインから
チャネルに対して注入されない。さらに,コントロール
ゲートとチャネルには第1内部電源231から出力され
る−7Vが印加されており,両者は同電位であるため,
トンネル酸化膜にフローティングゲート方向への電界が
生じない。したがって,メモリセル102−ijのフロ
ーティングゲートには電子すなわち負の電荷が注入され
ず,メモリセル102−ijを構成するトランジスタの
スレショルド電圧は保持される。
【0145】以上のように,第4の実施の形態にかかる
フラッシュメモリ401によれば,複数のメモリセル1
02−00〜102−ijの中から一のメモリセル(例
えば,メモリセル102−10)を選択し,選択された
メモリセルが有するフローティングゲートに対してのみ
電子を注入することが可能となる。また,第4の実施の
形態にかかるフラッシュメモリ401によれば,ビット
線ごと,または,ワード線ごとに複数のメモリセルを選
択すること,さらには,全てのメモリセルを選択するこ
とも可能となる。いずれの場合も選択された各メモリセ
ルが有するフローティングゲートに対してのみ電子が注
入され,選択されない各メモリセルが有するフローティ
ングゲートに電子が注入されることはない。例えば,フ
ラッシュメモリ401が,各メモリセル102−00〜
102−ijを構成するトランジスタのスレショルド電
圧を所定値まで上昇させることによってデータを書き込
むタイプである場合,図9に示した回路構成を採用する
ことによって,特定のメモリセルに対してのみデータを
書き込むことが可能となる。
【0146】なお,第4の実施の形態にかかるフラッシ
ュメモリ401において,各メモリセルが有するフロー
ティングゲートから一斉に電子を引き抜くためには,各
メモリセルのコントロールゲートに対して負の電圧を印
加し,ドレイン,ソース,およびチャネル(P型ウェ
ル)に対して0V(グランドGND電圧)を印加する。
これによって,各メモリセルを構成するトランジスタの
スレショルド電圧が所定値まで降下することになる。例
えば,フラッシュメモリ401が,各メモリセル102
−00〜102−ijを構成するトランジスタのスレシ
ョルド電圧を所定値まで降下させることによって格納デ
ータを消去するタイプである場合,図9に示した回路構
成を採用することによって,全てのメモリセル102−
00〜102−ijに格納されているデータを一括して
消去することが可能となる。
【0147】添付図面を参照しながら本発明の好適な実
施の形態について説明したが,本発明はかかる実施の形
態に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に
記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例ま
たは修正例に想到し得ることは明らかであり,それらに
ついても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解
される。
【0148】例えば,フラッシュメモリを用いて本発明
の実施の形態を説明したが,本発明はこれに限定され
ず,その他,EPROMにも適用可能である。
【0149】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
メモリセルのサイズが縮小される。また,データの誤書
き込み・誤読み出しが防止され,さらに,省電力化も可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるフラッシュ
メモリの構成を示す回路ブロック図である。
【図2】図1のフラッシュメモリが有するメモリセルの
断面図である。
【図3】図2のメモリセルにおける電子の動きを説明す
るための断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかるフラッシュ
メモリが有するメモリセルの断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかるフラッシュ
メモリの構成を示す回路ブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態にかかるフラッシュ
メモリの構成を示す回路ブロック図である。
【図7】図6のフラッシュメモリが有するメモリセルに
おける電子の動きを説明するための断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態にかかるフラッシュ
メモリが有するメモリセルの断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態にかかるフラッシュ
メモリの構成を示す回路ブロック図である。
【図10】従来のフラッシュメモリが有するメモリセル
の断面図である。
【符号の説明】
101,201,301,401:フラッシュメモリ 102−00〜102−ij:メモリセル 111:トンネル酸化膜 112:絶縁膜 113:フローティングゲート 115:コントロールゲート 116:ソース 117:ドレイン 121:P型基板 122:N型ウェル 123:P型ウェル 124:空乏層 125:反転層 131,231:第1内部電源 132,232,332:第2内部電源 133:第3内部電源 334:第4内部電源 141:カラムデコーダ 142:ロウデコーダ 151−0〜151−j:ビット線ドライバ 152−0〜152−i:ワード線ドライバ BL0〜BLj:ビット線 SL:ソース線 WL0〜WLi:ワード線

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のメモリセルと, 前記複数のメモリセルの中から1または2以上のメモリ
    セルを選択するデコーダと, を備えた半導体記憶装置であって, 前記各メモリセルは, 半導体から成るチャネル部と, 半導体から成るソース部と, 半導体から成るドレイン部と, コントロールゲート部と, 前記チャネル部と前記コントロールゲート部との間にお
    いて電気的に浮遊した状態にあるフローティングゲート
    部と, から構成され, 前記デコーダによって前記複数のメモリセルの中から選
    択された1または2以上の選択メモリセルの各ソース部
    には基準電圧が印加され,各ドレイン部には前記基準電
    圧が印加され,各コントロールゲート部には前記基準電
    圧よりも高いレベルの第1電圧が印加され,各チャネル
    部には前記基準電圧よりも高いレベルであって前記第1
    電圧よりも低いレベルの第2電圧と前記基準電圧よりも
    低いレベルの第3電圧とが交番印加されることを特徴と
    する,半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 複数のメモリセルと, 前記複数のメモリセルの中から1または2以上のメモリ
    セルを選択するデコーダと, を備えた半導体記憶装置であって, 前記各メモリセルは,P型 半導体から成るチャネル部と,N型 半導体から成るソース部と,N型 半導体から成るドレイン部と, コントロールゲート部と, 前記チャネル部と前記コントロールゲート部との間にお
    いて電気的に浮遊した状態にあるフローティングゲート
    部と, から構成され, 前記デコーダによって前記複数のメモリセルの中から選
    択された1または2以上の選択メモリセルの各ソース部
    には基準電圧が印加され,各コントロールゲート部には
    前記基準電圧よりも高いレベルの第4電圧が印加され,
    各チャネル部には前記基準電圧よりも低いレベルの第5
    電圧が印加され,各ドレイン部には前記第5電圧よりも
    低いレベルの第6電圧が印加されることを特徴とする,
    半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記デコーダによって前記複数のメモリ
    セルの中から選択されなかった1または2以上の非選択
    メモリセルの各コントロールゲート部および各チャネル
    部には,第7電圧が印加されることを特徴とする,請求
    項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記第5電圧と前記第7電圧は,一の電
    源が出力する同一電圧から得られるものであることを特
    徴とする,請求項3に記載の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記デコーダによって前記複数のメモリ
    セルの中から選択されなかった1または2以上の非選択
    メモリセルの各ドレイン部には,各チャネル部に印加さ
    れる電圧以上のレベルの第8電圧が印加されることを特
    徴とする,請求項2,3,または4に記載の半導体記憶
    装置。
  6. 【請求項6】 前記第8電圧は,前記基準電圧と同一
    レベルであることを特徴とする,請求項5に記載の半導
    体記憶装置。
  7. 【請求項7】 複数のメモリセルと, 前記複数のメモリセルの中から1または2以上のメモリ
    セルを選択するデコーダと, を備えた半導体記憶装置であって, 前記各メモリセルは, 半導体から成るチャネル部と, 半導体から成るソース部と, 半導体から成るドレイン部と, コントロールゲート部と, 前記チャネル部と前記コントロールゲート部との間にお
    いて電気的に浮遊した状態にあるフローティングゲート
    部と, から構成され, 前記デコーダによって前記複数のメモリセルの中から選
    択された1または2以上の選択メモリセルの各コントロ
    ールゲート部には基準電圧よりも高いレベルの第9電圧
    が印加され,各チャネル部には前記基準電圧よりも低い
    レベルの第10電圧が印加され,各ソース部には前記第
    10電圧よりも低いレベルの第11電圧と前記基準電圧
    とが交番印加され,各ドレイン部には前記第10電圧よ
    りも低いレベルの第12電圧と前記基準電圧とが交番印
    加されることを特徴とする,半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】 複数のメモリセルと, 前記複数のメモリセルの中から1または2以上のメモリ
    セルを選択するデコーダと, を備えた半導体記憶装置であって, 前記各メモリセルは, 半導体から成るチャネル部と, 半導体から成るソース部と, 半導体から成るドレイン部と, コントロールゲート部と, 前記チャネル部と前記コントロールゲート部との間にお
    いて電気的に浮遊した状態にあるフローティングゲート
    部と, から構成され, 前記デコーダによって前記複数のメモリセルの中から選
    択された1または2以上の選択メモリセルの各コントロ
    ールゲート部には基準電圧よりも高いレベルの第13電
    圧が印加され,各チャネル部には前記基準電圧よりも低
    いレベルの第14電圧が印加され,各ソース部には前記
    基準電圧が印加され,各ドレイン部には前記第14電圧
    よりも低いレベルの第15電圧と前記基準電圧とが交番
    印加されることを特徴とする,半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 前記デコーダによって前記複数のメモリ
    セルの中から選択されなかった1または2以上の非選択
    メモリセルの各コントロールゲート部および各チャネル
    部には,第16電圧が印加されることを特徴とする,請
    求項8に記載の半導体記憶装置。
  10. 【請求項10】 前記第14電圧と前記第16電圧は,
    一の電源が出力する同一電圧から得られるものであるこ
    とを特徴とする,請求項9に記載の半導体記憶装置。
  11. 【請求項11】 前記デコーダによって前記複数のメモ
    リセルの中から選択されなかった1または2以上の非選
    択メモリセルの各ドレイン部には,各チャネル部に印加
    される電圧以上のレベルの第17電圧が印加されること
    を特徴とする,請求項8,9,または10に記載の半導
    体記憶装置。
  12. 【請求項12】 前記第17電圧は,前記基準電圧と
    のレベルであることを特徴とする,請求項11に記載
    の半導体記憶装置。
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