JP3171122B2 - 半導体記憶装置および半導体記憶装置の情報読出方法 - Google Patents

半導体記憶装置および半導体記憶装置の情報読出方法

Info

Publication number
JP3171122B2
JP3171122B2 JP25504596A JP25504596A JP3171122B2 JP 3171122 B2 JP3171122 B2 JP 3171122B2 JP 25504596 A JP25504596 A JP 25504596A JP 25504596 A JP25504596 A JP 25504596A JP 3171122 B2 JP3171122 B2 JP 3171122B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
source
voltage
transistor
memory
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP25504596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09213094A (ja
Inventor
豊 林
明 李
明弘 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP25504596A priority Critical patent/JP3171122B2/ja
Priority to US08/755,223 priority patent/US5850091A/en
Publication of JPH09213094A publication Critical patent/JPH09213094A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3171122B2 publication Critical patent/JP3171122B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C16/00Erasable programmable read-only memories
    • G11C16/02Erasable programmable read-only memories electrically programmable
    • G11C16/04Erasable programmable read-only memories electrically programmable using variable threshold transistors, e.g. FAMOS
    • G11C16/0408Erasable programmable read-only memories electrically programmable using variable threshold transistors, e.g. FAMOS comprising cells containing floating gate transistors
    • G11C16/0416Erasable programmable read-only memories electrically programmable using variable threshold transistors, e.g. FAMOS comprising cells containing floating gate transistors comprising cells containing a single floating gate transistor and no select transistor, e.g. UV EPROM
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C16/00Erasable programmable read-only memories
    • G11C16/02Erasable programmable read-only memories electrically programmable
    • G11C16/06Auxiliary circuits, e.g. for writing into memory
    • G11C16/26Sensing or reading circuits; Data output circuits
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B69/00Erasable-and-programmable ROM [EPROM] devices not provided for in groups H10B41/00 - H10B63/00, e.g. ultraviolet erasable-and-programmable ROM [UVEPROM] devices

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Read Only Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御ゲートとチャ
ネル形成領域との間に蓄積電荷手段を具備する絶縁ゲー
ト型のメモリトランジスタを有する半導体記憶装置、及
びその情報読出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】制御ゲートにより、その直下の蓄積電荷
層への電荷注入及び放出等が電気的に制御されるEEP
ROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)
が、メモリトランジスタとして多用されている。このう
ち代表的なものでは、蓄積電荷層として導電性の浮遊ゲ
ートを有する絶縁ゲート電界効果型トランジスタ(以
下、“FG型メモリトランジスタ”と称する)が知られ
ている。図12は、このFG型メモリトランジスタの概
略断面図である。図中、符号100は制御ゲート、10
1は浮遊ゲート、102はゲート酸化膜、103はソー
ス領域、104はドレイン領域、105はシリコン基
板、106はチャネル形成領域をそれぞれ示す。
【0003】図13は、図12に示すFG型メモリトラ
ンジスタによるメモリアレイの構成例(NOR型)を示
す図である。図中、符号Y1 ,Y2 ,…,Yn はビット
線、X1 ,X2 ,…,Xm はワード線、M11,M12,M
13,…,M1n,M21,M22,M23,…,Mm1,…は図1
2に示すFG型メモイトランジスタ、をそれぞれ示して
いる。図13に示すように、ワード線X1 ,X2 ,…,
m はビット線Y1 ,Y2 ,…,Yn と交差し、その交
点ぞれぞれにFG型メモリトランジスタM11,M12,M
13,…,Mm1,…が一つずつ配置されている。そして、
各メモリトランジスタMij(i=1〜m, j=1〜n)が配置され
た交点を成すワード線Xi に、当該メモリトランジスタ
ijの制御ゲート100が接続され、当該交点を成すビ
ット線Yj に、当該メモリトランジスタMijのドレイン
領域104が接続されている。また、各メモリトランジ
スタMijのソース領域103が接地されている。
【0004】以下、このような構成を有し、配置,接続
されたFG型メモリトランジスタについて、そのデータ
書き込み,消去および読出しの各動作を、図13でメモ
リトランジスタM11が選択された場合を例として、説明
する。まず、データ書込みでは、選択されたメモリトラ
ンジスタM11が接続されたワード線X1 とビット線Y1
について、ワード線X1 に例えば12Vの高電圧が印加
され、ビット線Y1 に例えば6Vの電圧が印加される。
また、非選択のワード線X2 ,…,Xm および非選択の
ビット線Y2 ,…,Yn には、それぞれ0Vの電圧が印
加される。
【0005】このようなバイアス条件下、選択されたF
G型メモリトランジスタM11では、ドレイン〜ソース間
に6Vの電圧が印加され、制御ゲート100に高電圧
(12V)が印加されることによって、チャネル形成領
域106にチャネルが形成される。このチャネルが形成
されると、ドレイン領域104からソース領域103に
向かって電流が流れる。電子は、電流と逆方向に電界に
より加速されながら流れ、その一部がドレイン領域10
4近傍のピンチオフ領域で最も加速されて高エネルギー
電子(CHE:Chanel Hot Electron)となり、これが正
の高電圧が印加された制御ゲート100側に引きつけら
れ、酸化膜の電位障壁を越えて浮遊ゲート101へ注入
され、蓄積される。これにより、データが書き込まれ
る。浮遊ゲート101に電子が注入されると、FG型メ
モリトランジスタM11のしきい値電圧Vthが上昇する。
このとき、データ書込み後のメモリトランジスタM 11
しきい値電圧Vthは、電子注入時の印加電圧のレベルお
よび時間によって制御される。
【0006】これに対し、データ消去時は、書込み時と
同様、選択されたメモリトランジスタM11のドレイン領
域104に6V、ソース領域103に0Vの電圧が印加
され、データ書込時と逆にワード線X1 に負の電圧、例
えば−12Vの電圧が印加される。このバイアス条件
下、データ消去は、蓄積電荷を浮遊ゲート101からド
レイン領域104側へ引き抜くことによって行われる。
すなわち、浮遊ゲート101とドレイン領域104との
オーバーラップ部分に高電圧(18V)が印加されるの
で、この部分の薄い酸化膜を介してドレイン領域104
から浮遊ゲート101に向かってFowler-Nordheim トン
ネル電流(以下、“FNトンネル電流”という)が流
れ、電子は、それと逆に流れて浮遊ゲート101中から
引き抜かれる。
【0007】浮遊ゲート101から電子が引き抜かれる
と、メモリトランジスタM11のしきい値電圧Vthが降下
する。その降下幅は、電荷引抜き時の印加電圧のレベル
および時間に応じて制御される。
【0008】以上のような電荷の注入と引抜きによっ
て、メモリアレイ全体では、メモリトランジスタのしき
い値電圧Vthが、所定基準レベルを境に、これより低い
レベルのデータ“0”に対応した分布と、高いレベルの
データ“1”に対応した分布とに分けられる。
【0009】そして、データの読出しでは、データを読
出したいメモリトランジスタM11を選択する際、これが
接続されたワード線X1 に、例えば5Vの電圧を印加
し、ビット線Y1 に例えば2Vのプルアップ電圧を印加
する。また、非選択のワード線X2 ,…,Xm および非
選択のビット線Y2 ,…,Yn には、0Vの電圧を印加
する。
【0010】このようなバイアス条件下で、選択された
メモリトランジスタM11において浮遊ゲート101に電
子が注入され、しきい値電圧Vthが高いレベル分布に属
しデータ書込み状態にある場合、制御ゲート100の印
加電圧(5V)ではトランジスタM11が導通することが
できず、ビット線Y1 に読出し電流が流れず、そのビッ
ト線Y1 電位が2Vのプルアップ電圧のまま維持され
る。一方、選択されたメモリトランジスタM11が消去状
態で、その浮遊ゲートから電子が放出され、しきい値電
圧Vthが低いレベルの分布に属する場合、読出し時の制
御ゲート100の印加電圧(5V)によってトランジス
タM11が導通し、ビット線Y1 に読出し電流が流れ、そ
の電位がプルアップ電圧(2V)から降下し、例えば0
V近くなる。したがって、選択されたビット線の電位を
センスアンプによって検出すれば、選択されたメモリト
ランジスタの導通/非導通状態を検知でき、これにより
記憶データの“0”/“1”を読み出すことができる。
【0011】一方、電荷蓄積層として酸化膜及び窒化膜
の界面トラップを利用したMNOS(Metal-Nitride-Oxi
de Semiconductor) 型,MONOS(Metal-Oxide-Nitri
de-Oxide Semiconductor) 型のEEPROMが知られて
いる。このMNOS型およびMONOS型のトランジス
タを、メモリトランジスタとして用いた場合、電荷トラ
ップ数が有限で蓄積電荷量が安定することからしきい値
電圧Vthのバラツキが小さい、薄いゲート酸化膜にピン
ホール等が存在しても蓄積電荷が抜けにくくチャージリ
テンション特性に優れるなど、FG型に対し優れた特長
を有している。
【0012】また、同様の観点から、近年では、電荷蓄
積手段に完全な絶縁性物質ではないまでも、導電性が小
さい物質を利用した新たな形態のEEPROMが登場し
ている。たとえば、ゲート酸化膜上に、例えばシリコン
からなる微小径導電体を多数散在させ、これを上から酸
化膜で覆って絶縁膜内に埋め込み、この微小径導電体を
電荷蓄積手段として利用するもの(以下、“微小径導電
体型”という)が提案されている。このような導電体、
即ち電荷蓄積手段は、面全体としての導電性をもたない
ものである。その他では、チャネル形成領域上に酸化セ
リウム等の絶縁膜を配し、この絶縁膜上に強誘電体膜と
制御ゲートとを積層させ、絶縁膜を電荷蓄積層として用
いるもの(以下、“強誘電体型”という)がある。この
強誘電型では、強誘電体膜の分極方向に応じて電荷を引
きつけたり放出するので、少なくとも電荷保持時には導
電性が著しく制限されることとなる。
【0013】そして、例えばMONOS型において、上
記特長を生かしてゲート酸化膜の薄膜化を図り、高速な
書き込み(現状では、100nm程度)を可能として、
データ消去をランダムに行なうことができる一種のDR
AM(Dynamic Random-AccessMemory)をMONOS型ト
ランジスタで構成させるといった提案もされている(以
下、“DRAM型”という)。なお、この場合、蓄積電
荷量が小さいので増幅型セル(gain cell) とし、ゲート
酸化膜の薄膜化にともないチャージリテンション特性が
急激に劣化するので、記憶データの保持時間が有限とな
ると考えられる。
【0014】このように、従来のEEPROMを含み、
制御ゲート下の電荷蓄積手段を電気的に制御するタイプ
のメモリトランジスタは、種々なものが実現され、或い
は提案されている。なお、以下、前記PG型のEEPR
OMを“従来型”と称し、導電性を有しないか極めて小
さいMNOS型,MONOS型,微小径導電体型、少な
くとも電荷保持時に導電性がない強誘電体型、並びにこ
れらをDRAMのように用いるDRAM型を“新型”と
称することとする。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この従来型および新型
のメモリトランジスタは、一般に、その蓄積できる電荷
量が多いか少ないかによって、トランジスタのしきい値
Vthが比較的に浅くエンハンスメントモードのみで動作
させるか、しきい値Vthを深くしてディプレッションモ
ードまで動作させて、電荷量に対するしきい値Vthのシ
フト量を大きくとる必要があるかが決められる。
【0016】従来型(FG型)メモリトランジスタは、
電荷蓄積量が比較的に大きいので、エンハンスメントモ
ードのみで動作させることとしており、このため、図1
3に示し先に記述したように、このメモリトランジスタ
のみ具備する1Tr構成のメモリセルが一般に採用され
ている。
【0017】しかし、このFG型メモリトランジスタ
は、素子の微細化にともなって、ビット線の電圧印加
(先の記述では、6V)により、非選択トランジスタが
導通しやすくなり、このため余分な電流が非選択メモリ
トランジスタに流れて、書込み時の消費電流が増大する
といった第1の問題が生じてきた。
【0018】この消費電流増大は、スタックゲート構造
における容量結合と密接に関係する。メモリトランジス
タは、図12に示すように、各ゲート100,101
間、および浮遊ゲート101と基板側の各領域103,
104,106との間が、寄生容量で結合されている。
非選択メモリトランジスタでは、一般に、制御ゲート1
00およびソース領域103が接地電位に落とされた状
態で、ドレイン領域104に、例えば6Vの電圧が印加
されるので、周囲との容量結合によって決められる浮遊
ゲート101の電位が上昇し、これがチャネルを形成す
る方向に作用する。素子寸法が比較的に大きなときは、
この電位上昇幅によってチャネルが形成されるまでには
至らず、電位上昇があっても問題とはならなかった。と
ころが、ゲート酸化膜の薄膜化が進むと、この面では各
寄生容量値が一斉に上がるであろうし、短ゲート長化の
面では、両ゲート100,101間容量値、浮遊ゲート
101とチャネル形成領域106間の容量値等は下がる
方向にある。しかし、6Vが印加されるドレイン領域1
04と浮遊ゲート101間の容量値については、電荷引
き抜き時のオーバラップ幅の確保が必要な一方で、他に
下がる要素がなく、このため、素子微細化にともなって
当該容量値が相対的に上昇して、結果として浮遊ゲート
101の電位上昇幅が大きくなり、非選択メモリトラン
ジスタが導通することとなっていた。
【0019】具体的に、例えば図13に示すメモリアレ
イにおいて、メモリトランジスタM 11にデータを書き込
む場合について説明する。仮に、ワード線X1 に12V
を印加したまま、ビット線Y1 の電位を0Vから次第に
上げていくとすると、選択したトランジスタM11には、
図14に示すように、書込み電流IM11 が流れる。そし
て、ビット線Y1 電位をある程度上昇させたところか
ら、上記した浮遊ゲート101の電位上昇によって、非
選択メモリトランジスタにもドレイン電流I D が流れ始
める。ここで、ビット線Y1 に接続されたトランジスタ
のうち、M11以外のトランジスタM21,…,Mm1全てが
非選択と仮定すると、この非選択トランジスタM21
…,Mm1を流れるドレイン電流の合計は、図示のように
D ×(m−1)と、かなり大きなものとなる。このた
め、ビット線Y1 を流れる電流IY1は、図15に示すよ
うに、先の書込み電流IM11 にID ×(m−1)が重畳
されたものとなり、これはメモリの集積化が進むほど大
きな電流となるため、低消費電力化の面でも、また大き
なビット線の電流駆動能力が必要といった意味でも、重
要な解決課題となってきた。
【0020】一方、メモリトランジスタのバラツキなど
が原因で、この消去後のしきい値電圧Vthを一定の範囲
内に正確に制御することは一般に困難であることから、
過剰消去などにより、消去されたメモリセルの一部がデ
プレッション状態になってしまうといった第2の問題が
あった。
【0021】たとえば、図12の例でメモリトランジス
タM11を選択し、その記憶データを読み出す場合、先に
記述したように、例えば、ワード線X1 に5Vの電圧を
印加し、ビット線Y1 に2Vのプルアップ電圧を印加
し、他の非選択なワード線X2,…,Xm および非選択
なビット線Y2 ,…,Yn には0Vの電圧を印加する。
このビット線Y1 に接続された非選択メモリトランジス
タM21,…,Mm1に、過剰消去によってデプレッション
状態となるものがある場合、読み出し時に、その制御ゲ
ート100に0Vの電圧が印加されるにもかかわらず、
チャネルが形成され、ドレイン領域104からソース領
域103に向かってリーク電流が流れる。このビット線
1 に接続された非選択メモリトランジスタの中に、過
剰消去されたメモリトランジスタが多いと、それだけ当
該ビット線Y1 に流れるリーク電流が大きくなり、印加
されたプルアップ電圧が降下して、場合によっては、セ
ンスアンプによる選択メモリトランジスタM11のしきい
値電圧Vthが検出ができなくなり、誤読み出しが生じる
ことがあった。
【0022】このデータの誤読出しに関する第2の問題
は、メモリトランジスタがFG型以外の、電荷蓄積層が
導電性を有しないか極めて小さいMNOS型,MONO
S型である場合、又は微小径導電体型もしくは強誘電体
型である場合、並びにこれらをDRAMのように用いる
DRAM型の場合では、更に深刻な問題である。なぜな
ら、これら新型のメモリトランジスタは、解決課題の冒
頭に記述したように、電荷蓄積量が余り大きくできず、
このためしきい値Vthを深くしてディプレッションモー
ドまで動作させて、電荷量に対するしきい値Vthのシフ
ト量を大きくとる必要があるからである。
【0023】この問題が解決されなければ、従来のFG
型で採用されている1Trのメモリアレイ構成を、この
新型のメモリトランジスタでそのまま踏襲することがで
きず、EEPROMで当初採用されていた2Tr構成を
採らざるを得なくなる。2Tr構成のメモリアレイで
は、非選択セルからの影響を遮断するためのセレクトト
ランジスタが、メモリトランジスタとビット線との間に
介在されていることから、セル面積が大きく高集積化に
適さず、先に記述したようなDRAMの置き換えまで視
野に入れているデバイスのセルアレイ構成としては、到
底採用できないものである。
【0024】これに対して、最近、データ読出し時に、
非選択メモリトランジスタがn型の場合、その制御ゲー
トに負電圧を印加して、非選択メモリトランジスタを流
れる電流による誤読出しを防止するといった提案がなさ
れている。しかし、この方法は、ゲート絶縁膜が比較的
に厚い従来型のFG型メモリトランジスタには適用でき
るものの、他の新型のメモリトランジスタについては、
ビット線に接続された何れかの記憶データが読み出され
るたびに、制御ゲートに負電圧を印加したのでは電荷が
抜けて記憶情報が減衰してしまう、いわゆるゲートディ
スターブが大きいため適用できなかった。
【0025】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、非選択トランジスタの電荷蓄積
手段(特に、浮遊ゲート)の電位上昇に起因した電流の
増大を防止でき、またメモリトランジスタをディプレッ
ションモードで動作させる場合、ゲートディスターブお
よびセル面積の増大を引き起こすことなく、有効に情報
の誤読み出しを防止できる半導体記憶装置および情報読
出方法を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係わる半導体記憶装置では、複数の記憶素
子が行列状に配置され、同一行の前記記憶素子のゲート
が共通のワード線に接続され、(行と列の何れか一方の
方向に隣り合う)前記記憶素子のソースが共通のソース
線に接続され、同一列の前記記憶素子のドレインが共通
のビット線に接続された半導体記憶装置であって、前記
ワード線信号の反転信号によって前記ソース線を駆動す
るソース線駆動手段を有することを特徴とする。
【0027】前記ソース線駆動手段としては、例えば、
前記ソース線と基準電位線との間に、情報読出し時のみ
導通し、情報書込み時に非導通となるスイッチ手段と、
定電位降下手段とが直列に接続させることができる。ま
た、前記ソース線駆動手段を、入力ノードが前記ワード
線に接続され、出力ノードが前記ソース線に接続された
相補型半導体反転回路によって構成させることができ
る。
【0028】具体的に、前記定電位降下手段を、接合型
ダイオードによって構成してもよい。また、前記定電位
降下手段を、ソースが接地されドレインとゲートとが接
続され、その接続点が前記スイッチ手段に接続された絶
縁ゲート型電界効果トランジスタによって構成すること
も可能である。
【0029】本発明によれば、上記のように接続された
記憶素子のゲートが共通のワード線によって駆動され、
これら記憶素子のソースが同一行のワード線に印加され
た信号の反転信号が印加された共通のソース線によって
駆動される。また、同一列に配置された記憶素子のドレ
インが共通のビット線によって駆動される。書き込み時
には、選択されたワード線に高電圧が印加され、他のワ
ード線に基準電位が印加され、また、選択されたビット
線にも高電圧が印加され、他のビット線に基準電位が印
加される。本発明の前記ソース線駆動手段によって、選
択された行のソース線が基準電位で保持される一方、他
のソース線が電源電圧まで持ち上げられる。これによっ
て、ソースとドレイン間の印加電圧が低下し、またソー
スとゲート間の印加電圧が負側にシフトしたと同様な効
果が得られ、これによりチャネル形成がされ難くなり、
ドレインと浮遊ゲート間の容量結合による電流の発生が
抑制される。この作用は、基本的には読み出し時でも同
様であり、選択トランジスタのしきい値が過剰消去等に
よって低い場合でも、ソース線駆動手段によって、選択
された記憶素子が接続されたソース線が基準電位に保持
される一方、他のソース線が電源電圧に持ち上げられる
ため、非選択トランジスタのリーク電流の発生が抑制さ
れ、読み出しの誤動作が効果的に防止される。また、こ
の読出しの際、他のソース線が定電位降下手段によって
設定された定電圧に保持されるため、非選択メモリトラ
ンジスタの誤読み出しが防止されるほかに、読出し動作
の高速化を図ることができる。
【0030】上記した本発明の作用・効果を奏するため
には、先の記述のようにワード線信号の反転信号に基づ
く必要は必ずしもなく、本質的には、チャネル形成領域
に対しソース領域を逆バイアスするによって同様な作用
・効果が得られる。すなわち、本発明を別の面で広く捉
えると、本半導体記憶装置は、ソース領域と、当該ソー
ス領域に接するチャネル形成領域と、当該チャネル形成
領域上に接し、電荷蓄積手段を含む中間層と、当該中間
層によって前記チャネル形成領域に対し絶縁されたゲー
ト電極と、を備えた複数の記憶素子を有する半導体記憶
装置であって、前記記憶素子の前記ゲート電極に対し選
択信号が印加されていないときは、前記チャネル形成領
域に対して前記ソース領域を逆バイアスする逆バイアス
手段が設けられていることを特徴とする。この逆バイア
スは、前記チャネル形成領域に電圧を印加してもよい
が、通常は前記逆バイアス手段による前記ソース領域へ
の所定電圧印加により達成される。
【0031】本発明は、特に、電荷蓄積手段が導電性を
有しないか極めて小さいこと等によって、“ディプレッ
ションモードまで情報を書き込む”必要がある記憶素子
(例えば、MONOS型,MNOS型,前記小粒径導電
体型および前記強誘電体型、並びにこれらの前記DRA
M型)に好適である。すなわち、この場合の前記電荷蓄
積手段は、少なくとも外部との間で電荷の移動がないと
きは、前記チャネル形成領域に対向した面全体としての
導電性をもたないことを他の特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は、本発明に係る半導体記憶装置の第1の実施形態
を示す回路図である。図1中、符号Y1 ,Y2 ,…,Y
n はビット線、X1 ,X2 ,…,Xm はワード線、
1 ,Z2 ,…,Zm はソース線、M11,M12,M13
…,M1n,…,M 21,M22,M23,…,Mm1…はメモリ
トランジスタ、INV1 ,INV2 ,…,INVm はイ
ンバータ、PT1 ,PT2 ,…,PTm はp型MOSト
ランジスタ、NT1 ,NT2 ,…,NTm はn型MOS
トランジスタをそれぞれ示す。
【0033】図示のように、ワード線X1 ,X2 ,…,
m とソース線Z1 ,Z2 ,…,Z m とが平行に配置さ
れ、これらの信号線はビット線Y1 ,Y2 ,…,Yn
交差して配置されている。メモリトランジスタM11,M
12,M13,…,Mm1,…は、これらのワード線およびビ
ット線との各交点に一つずつ配置され、メモリアレイが
構成されている。
【0034】また、同一行に配置されたメモリトランジ
スタM11,M12,M13,…,M1nのゲートがワード線X
1 に接続され、次行に配置されたメモリトランジスタM
21,M22,M23,…のゲートがワード線X2 に接続さ
れ、以下が同様な接続が繰り返されている。同じように
して同一列に配置されたメモリトランジスタM11
21,…,Mm1のドレインがビット線Y1 に接続され、
次列に配置されたメモリトランジスタM 12,M22…のド
レインがビット線Y2 に接続され、以下は同様な接続が
繰り返されている。さらに、メモリトランジスタM11
12,M13,…,M1nのソースがソース線Z1 に接続さ
れ、次行のメモリトランジスタM21,M22,M23,…の
ソースがソース線Z2 に接続され、以下は同様な接続が
繰り返されている。
【0035】前記p型MOSトランジスタPT1 ,PT
2 ,…,PTm と、前記n型MOSトランジスタN
1 ,NT2 ,…,NTm とによって、インバータIN
1 ,INV2 ,…,INVm が構成されている。すな
わち、p型MOSトランジスタPT1 のゲートとn型M
OSトランジスタNT1 のゲートが接続され、接続点が
インバータINV1 の入力端子を構成し、p型MOSト
ランジスタPT1 のドレインとn型MOSトランジスタ
NT1 のドレインが接続され、接続点がインバータIN
1 の出力端子を構成する。さらにp型MOSトランジ
スタPT1 のソースが電源電圧VCCの供給線に接続さ
れ、n型MOSトランジスタNT1 のソースが接地線に
接続されている。同様にして、次のp型MOSトランジ
スタPT2 とn型MOSトランジスタNT2 とによって
インバータINV2 が構成され、電源電圧VCCの供給線
および接地線に接続されている。以下同様にして、メモ
リアレイの行数と同じ数のインバータが構成されてい
る。
【0036】インバータINV1 の入力端子がワード線
1 に接続され、出力端子がソース線Z1 に接続され、
インバータINV2 の入力端子がワード線X2 に接続さ
れ、出力端子がソース線Z2 に接続され、…、インバー
タINVm の入力端子がワード線Xm に接続され、出力
端子がソース線Zm に接続されている。
【0037】このような接続状態においては、ワード線
にハイレベルの電圧が印加されたとき、当該ワード線に
接続されたインバータの出力端子の電位がローレベル、
例えば接地電位となり、それに接続されたソース線も接
地電位に保持される。また、ワード線にローレベルの電
圧が印加されたとき、当該ワード線に接続されたインバ
ータの出力端子の電位がハイレベル、例えば電源電圧V
CCレベルとなり、それに接続されたソース線も電源電圧
CCに持ち上げられる。
【0038】以下、上記のメモリアレイの構成におい
て、メモリトランジスタM11が選択された場合を例とし
て、書き込みおよび読み出し動作について説明する。ま
ず、書き込みでは、選択されたメモリトランジスタM11
の制御ゲートが接続されたワード線X1 に、例えば12
Vの高電圧が印加され、そのドレインが接続されたビッ
ト線Y1 に、例えば6Vの電圧が印加される。また、非
選択なワード線X2 ,…,Xm および非選択なビット線
2 ,…,Yn には、0Vの電圧が印加される。
【0039】このバイアス条件下、インバータINV1
の入力端子に12Vの高電圧が印加されるため、n型M
OSトランジスタNT1 が導通状態となり、インバータ
INV1 の出力端子と、これに接続されたソース線Z1
とが接地電位をとる。したがって、選択されたメモリト
ランジスタM11のドレイン領域〜ソース領域間には6V
の電圧が印加された状態で制御ゲートに12Vの高電圧
が印加されていることから、チャネル形成領域にチャネ
ルが形成され、ドレイン領域からソース領域に向かって
電流が流れる。電子は、電流と逆の方向に電界に加速さ
れながら流れ、ドレイン領域近傍のピンチオフ領域で加
速された電子の一部が高エネルギ電子(CHE)とな
り、これが制御ゲートの印加電圧に引きつけられて、浮
遊ゲートに捕獲され、蓄積される。
【0040】一方、非選択なワード線X2 ,…,Xm
0Vの電圧が印加され、これに接続されたインバータI
NV2 ,…,INVm の入力端子に0Vの電圧が印加さ
れるため、n型MOSトランジスタNT2 ,…,NTm
が非導通状態、p型MOSトランジスタPT2 ,…,P
m が導通状態となる。これによって、ソース線Z2
…,Zm が電源電圧VCCまでに引き上げられる。したが
って、選択されたメモリトランジスタM11が接続された
ビット線Y1 に着目すると、非選択なメモリトランジス
タM21,…,Mm1のドレイン領域〜ソース領域間には十
分な電圧がかからない(例えば、VCC=6Vとすれば、
両領域間の印加電圧は0V)。この結果、先に従来技術
の解決課題として指摘した浮遊ゲートの電位上昇による
電流が発生せず、このビット線Y1 には、書込み電流以
外の余分な電流は流れない。
【0041】次いで、同様にメモリトランジスタM11
選択した場合を例として、読出し動作について説明す
る。読出し時では、メモリトランジスタM11の制御ゲー
トが接続されたワード線X 1 に、例えば5Vの電圧が印
加され、そのドレインが接続されたビット線Y1 に、例
えば2Vのプルアップ電圧が印加される。また、非選択
なワード線X2 ,…,Xm および非選択なビット線
2 ,…,Yn には、0Vの電圧が印加される。したが
って、前記した書込みの時と略同様に、インバータIN
1 の入力端子に5Vの高電圧が印加され、その出力端
子とソース線Z1 とが接地電位をとる。また、他のイン
バータINV2 ,…,INVm では、インバータINV
1 と電位関係が逆であり、ソース線Z2 ,…,Zm は電
源電圧VCCまで引き上げられる。
【0042】このように、非選択のメモリトランジスタ
21,…,Mm1の制御ゲートに0Vの電圧が印加され、
ドレインに2Vのプルアップ電圧が印加された状態で、
ソースが電源電圧VCCまでに引き上げられるため、非選
択なメモリトランジスタM21,…,Mm1のドレイン領域
〜ソース領域間には十分な電圧がかからない(例えば、
CC=2Vとすれば、両領域間の印加電圧は0V)。よ
って、過剰消去によりデプレッション状態をとるメモリ
トランジスタが存在しても、導通状態にならず、この結
果、非選択メモリトランジスタによる読出し電流のリー
クパスがなく、読出し時にビット線Y1 を流れる電流
は、純粋にメモリトランジスタM11のドレイン電流のみ
によって決められる。
【0043】選択されたメモリトランジスタM11が書き
込まれた状態の場合、その浮遊ゲートに電子が注入され
しきい値電圧Vthが所定の基準レベル(通常、5V程
度)より高くなっているので、メモリトランジスタM11
は非導通状態のままとなり、ビット線Y1 に読み出し電
流が流れず、ドレイン領域に印加された2Vのプルアッ
プ電圧がそのまま保持される。これに対し、選択された
メモリトランジスタM11が消去状態である場合、その浮
遊ゲートから電子が放出されてしきい値電圧Vth前記基
準レベルより低いので、メモリトランジスタM11が導通
状態となりドレイン領域からソース領域に向かって読出
し電流が流れ、この結果、ビット線Y1 電位が前記プル
アップ電圧が降下し、例えば0V近くなる。
【0044】このように選択されたメモリトランジスタ
の書込/消去状態に応じて、選択されたビット線電位が
変化するので、この電位変化をセンスアンプによって検
出することによって、書き込まれたデータが“0”であ
るか、“1”であるかを読み出すことができる。
【0045】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、書き込み時に、選択されたメモリトランジスタM11
が接続されたソース線Z1 以外のソース線が電源電圧V
CCまでに持ち上げられるので、従来問題となっていたよ
うに、非選択のメモリトランジスタの浮遊ゲートの電位
上昇によって選択されたビット線Y1 に大きな電流が流
れることなく、書込時の消費電流が必要最小限に抑制す
ることができる。同様な原理で、読み出し時において
は、選択されたソース線Z1 以外のソース線が電源電圧
CCに保持され、非選択メモリセルの過剰消去によるリ
ーク電流を抑制でき、この結果、誤読み出しを有効に防
止できる。
【0046】第2実施形態 図2は、本発明に係る半導体記憶装置の第2の実施形態
を示す回路図である。なお、本実施形態の基本的な構成
は、上述した第1実施形態と略同様であり、重複する構
成は、同一符号を付して、その説明を省略する。本実施
形態のメモリアレイにおいて、各ソース線Z1 ,Z2
…,Zm には、その第1実施形態でインバータが接続さ
れていたのと反対側の端に、それぞれスイッチングトラ
ンジスSW1 ,SW2 ,…,SWm と、ダイオード
1 ,D2 ,…,Dm とが直列に接続されている。ま
た、スイッチングトランジスSW1 ,SW2 ,…,SW
m の各ゲートは読み出し制御線REに接続され、ダイオ
ードD1,D2 ,…,Dm の各カソードは、接地線に接
続されている。
【0047】上記スイッチングトランジスタSW1 ,S
2 ,…,SWm は、例えばn型MOSトランジスタに
よって構成され、これらのMOSトランジスタのゲート
に接続された制御線REによって、メモリアレイに対し
て読出し動作が行われるときのみ、読み出し制御線RE
にハイレベルの信号が印加され、スイッチングトランジ
スタSW1 ,SW2 ,…,SWm が導通状態に設定され
る。
【0048】また、ダイオードD1 ,D2 ,…,D
m は、例えば接合型ダイオードによって構成され、これ
らのダイオードが順方向にバイアスされた場合、ダイオ
ードのPN接合に常に一定の電圧降下が生じることとな
る。したがって、このような接続状態では、スイッチン
グトランジスタSW1 ,SW2 ,…,SWm が導通状態
になっているとき、ソース線Z1 ,Z2 ,…,Zmが常
に各ダイオードD1 ,D2 ,…,Dm によって生じた電
圧降下に相当する電位に保持される。また、スイッチン
グトランジスタSW1 ,SW2 ,…,SWmが非導通状
態になっているとき、ソース線Z1 ,Z2 ,…,Zm
電位が、それぞれのソース線が接続され第1実施形態で
詳述したインバータの状態によって決められる。
【0049】以下、このようなメモリアレイの構成にお
いて、書き込みおよび読み出し動作について説明する。
なお、書込み時および読出し時の基本的な動作は、先に
記述した第1実施形態と同様であることから、ここでは
メモリトランジスタM11が選択された場合を例として、
第1実施形態と異なる動作に重点をおいて説明する。ま
た、ソース線以外のバイアス条件も、第1実施形態と同
じであるとする。
【0050】まず、書込みについてであるが、この書込
み時では、読み出し制御線REにローレベルの信号が印
加され、スイッチングトランジスタSW1 ,SW2
…,SWm がすべて非導通状態になる。したがって、上
記したように、ソース線Z1 ,Z2 ,…,Zm の電位
は、それぞれのソース線が接続され第1実施形態で詳述
したインバータの状態によって決められる。すなわち、
選択されたワード線X1 がインバータINV1 を介して
接続されたソース線Z1 は、接地電位に落とされ、それ
以外の非選択なソース線Z 2 ,…,Zm が電源電圧VCC
までに引き上げられる。このソース線のバイアス状態
は、とりもなおさず第1実施形態の場合と同じであり、
したがってメモリアレイに対する書込み動作も第1実施
形態と同じである。
【0051】本第2実施形態に係わる半導体記憶装置の
動作が第1実施形態と大きく異なるなるのは、メモリセ
ルの読み出し動作である。この読出し時では、読み出し
制御線REにハイレベルの信号が印加され、スイッチン
グトランジスタSW1 ,SW2 ,…,SWm がすべて導
通状態に設定される。
【0052】選択されたワード線X1 によって、インバ
ータINV1 の入力端子に5Vの電圧が印加されるた
め、インバータINV1 を構成するn型MOSトランジ
スタNT1 が導通状態となり、インバータINV1 の出
力端子に接続されたソース線Z 1 が接地される。したが
って、スイッチングトランジスタSW1 が導通していて
も、ダイオードD1 のPN接合にはバイアスが印加され
ず、ソース線Z1 は接地電位のままである。これに対
し、非選択ワード線側では、上記選択ワード線X1 と電
位関係が逆となり、ソース線Z2 ,…,Zm が電源電圧
CC側に接続され、しかもスイッチングトランジスタS
2 ,…,SWm が開いているので、ダイオードD2
…,D m は順方向にバイアスされ電流が流れて、これら
のダイオードのPN接合に一定の電圧降下が生じる。し
たがって、ソース線Z2 ,…,Zm は一定の電位に保持
される。
【0053】このように、インバータINV2 ,…,I
NVm およびダイオードD2 ,…,Dm の働きにより、
非選択メモリトランジスタM21,…,Mm1の特性(例え
ば、しきい値電圧Vth)がメモリアレイ内でばらついて
いていても、本実施形態では、書込み時と読出し時に最
適なバイアス設定が可能なため、書込み時の電流増加と
読出し時の誤動作が有効に防止できる。さらに、本実施
形態によれば、ソース線が読み出し時にのみ導通するス
イッチングトランジスタと定電位降下手段としてのダイ
オードを介して接地されるため、読み出し時に選択され
たメモリセルが接続されたソース線が速やかに接地電位
に引き下げられ、読み出し時動作速度の劣化を防止でき
る効果がある。
【0054】第3実施形態 図3は、本発明に係る半導体記憶装置の第3の実施形態
を示す回路図である。なお、本実施形態は、図2に示す
第2実施形態と比べると、メモリセルの配置状態が同様
であり、メモリセルのソースが接続されたソース線の構
成のみが異なる。従って、第1実施形態および第2実施
形態と重複する構成は、同一符号を付し、その説明を省
略する。
【0055】図3に示すように、本実施形態では、第2
実施形態のダイオードD1 ,D2 ,…,Dm に代えて、
ダイオード接続されたn型MOSトランジスタTr1,T
r2,…,Trmが、各ソース線に接続されている。このn
型MOSトランジスタTr1,Tr2,…,Trmの働きも、
第2実施形態のダイオードD1 ,D2 ,…,Dm と同じ
である。
【0056】上記の構成において、実施形態における書
込みおよび読出し動作は、前記した第2実施形態の動作
とほぼ同様であり、その詳細について、説明を省略す
る。また、本実施形態の奏する効果も、第2実施形態と
ほぼ同様である。すなわち、書込み時の消費電流を低減
でき、読出し時のリーク電流による誤読み出しを有効に
防止できるほか、読出し時に、選択されたメモリトラン
ジスタのソース領域が接続されたソース線が速やかに接
地電位GNDまでに引き下げられ、読出し時動作速度の
劣化を防止できる効果がある。
【0057】第4実施形態 上述してきた第1から第3の実施形態は、各メモリトラ
ンジスタのソース領域が接続されたソース線を、ワード
線信号の反転信号を利用して電位上昇させている。この
場合、図1〜3に限定されず、即ちソース線の配線はワ
ード線と平行方向ではなく、ソース線をビット線方向に
配置させてもよい。しかし、ソース線をビット線方向に
配置したのでは、実際は、同じパターンが繰り返されて
いるメモリアレイ内にインバータを所々配置させる必要
があり、これではメモリアレイ内に無駄なスペースがで
きて効率的なパターン設計が難しくなる場合があると考
えられる。
【0058】本第4実施形態は、本発明を本質的にかつ
広く捉え、上記本質的でない制約が必ずしも要らないこ
とを示すものである。図4は、本実施形態の半導体記憶
装置の回路・ブロック図である。図4に示すように、ワ
ード線Xm ,Xm+1 はビット線Yn ,Yn+1 と交差し、
その交点ぞれぞれにメモリトランジスタMm,n ,M
m+1,n ,Mm,n+1 ,Mm+1,n+ 1 が一つずつ配置されてい
る。そして、各メモリトランジスタMm,n ,Mm+1,n
m,n+1 ,Mm+1,n+1 が配置された交点を成すワード線
に、当該メモリトランジスタのゲートが接続され、当該
交点を成すビット線に、当該メモリトランジスタのドレ
イン領域が接続されている。
【0059】また、ビット線Yn ,Yn+1 と略平行な方
向に、ソース線Zn ,Zn+1 が配置されている。各ソー
ス線Zn ,Zn+1 によって、互いに列方向に隣接するメ
モリトランジスタ(例えば、Mm,n とMm+1,n 、M
m,n+1 とMm+1,n+1 )について、その各ソース領域が接
続されている。なお、図4では、メモリトランジスタ4
個の接続関係を示したが、実際は、同様な接続関係で、
メモリトランジスタが行列状に多数繰り返し配置されて
いる。
【0060】本実施形態では、このソース線Zn ,Z
n+1 に逆バイアス回路1が接続されている。この逆バイ
アス回路1によって、後述するように、各メモリトラン
ジスタMm,n ,Mm+1,n ,Mm,n+1 ,Mm+1,n+1 のチャ
ネル形成領域に対し、ソース領域が逆バイアスされる。
【0061】図5は、各メモリトランジスタMm,n ,M
m+1,n ,Mm,n+1 ,Mm+1,n+1 の一例として、MONO
S型EEPROMの概略断面構造図である。図中、符号
2は、シリコンウェーハ等から構成される半導体基板、
3はp型不純物が導入されたpウェル、4はn型不純物
が比較的に高濃度で導入されたソース領域、5は同様に
n型不純物が比較的に高濃度で導入されたドレイン領
域、6は酸化シリコン等から構成されるゲート絶縁膜、
7は窒化シリコン等から構成される中間窒化膜、8は酸
化シリコン等から構成されるトップ酸化膜、9はゲート
電極、10はサイドウォールをそれぞれ示す。また、3
aは、pウェル3の、特にソース領域4とドレイン領域
5に挟まれた表面部分をなすチャネル形成領域である。
なお、図では、層間絶縁膜を介して積層される配線層等
は省略されている。
【0062】このMONOS型EEPROMでは、ゲー
ト絶縁膜6,中間窒化膜7およびトップ酸化膜8によっ
て、本発明の“中間層”が構成される。また、中間窒化
膜7内、または中間窒化膜7内とトップ酸化膜8の界面
で電荷がトラップされることから、これら中間窒化膜7
およびトップ酸化膜8によって、本発明の“電荷蓄積手
段”が構成される。このように、MONOS型EEPR
OMでは、絶縁膜によって電荷蓄積手段が構成され、そ
の電荷トラップが有限なため蓄積できる電荷量が限ら
れ、一般に、導電型電極を用いるFG型に比べると電荷
蓄積量が小さい。
【0063】このため、この種のメモリトランジスタで
は、2値の記憶データを誤りなく書き込み読み出すため
に、しきい値Vthのシフト量を大きくとる必要があり、
このためディプレッションモードまで書込みが行なわれ
る。
【0064】次いで、本発明の逆バイアス回路1の作用
を、説明する。一般に、トランジスタにおいて、チャネ
ル形成領域に対してソース領域を逆バイアスする(即
ち、チャネル形成領域とソース領域間のpn接合を逆バ
イアスする)と、ソース領域からみたゲートしきい値電
圧Vthは、エンハンスメント方向に変化する。たとえ
ば、図5において具体的に説明すると、チャネル形成領
域3aがp型でソース領域4がn型なので、これを逆バ
イアスするとは、例えばソース領域4の電位を相対的に
高くするか、チャネル形成領域3aの電位を相対的に低
くすることを意味するが、このような逆バイアスによっ
てしきい値電圧Vthが高い方向に変化することとなる。
【0065】この変化の係数をγとすると、チャネル形
成領域を基準にしたソース領域の電圧Vs に対して、ゲ
ートしきい値電圧Vthは、次式(1)のように表わすこ
とができる。 Vth=Vth(0) +Vs +γVs X …(1) ここで、Vth(0) はソース領域の電位を0Vとした場合
のゲートしきい値電圧、γVs X は基板効果を示す項
で、xは1/2に近い係数である。
【0066】したがって、Vth(0) がディプレッション
(n型チャネルに対して、負)のとき、次式(2)を満
たすVs をチャネル形成領とソース領域間に印加すれ
ば、チャネル形成領域からみたゲートしきい値電圧Vth
は、エンハンスメント(n型チャネルに対しては、正)
となる。 |Vth(0) |<Vs +γVs X …(2) すなわち、図5においては、ソース領域4の電位を0V
とした場合のゲートしきい値電圧Vth(0) が負でディプ
レッショントランジスタである場合にあっても、上記式
(2)を満たすVs をチャネル形成領域3aを基準にソ
ース領域4に印加するか、ソース領域4を基準にチャネ
ル形成領域3aに−Vs を印加することによって、当該
ディプレッショントランジスタを、エンハンスメント動
作モードに遷移させることができる。
【0067】以下、図4に例示する逆バイアス回路1で
は、メモリトランジスタMm,n ,M m+1,n ,Mm,n+1
m+1,n+1 のうち、非選択なメモリトランジスタが接続
されたソース線に正の所定電圧を印加するものとする。
この印加電圧は、上述したように、Vs がチャネル形成
領域3aを基準にソース領域4に相対的に印加されるよ
うな値に設定される。たとえば、pウェル3内で電圧が
ほぼ一様に印加でき、ソース線の電圧ドロップが無視で
きると仮定すれば、この印加電圧は、その値がpウェル
3の固定電位にVs を加算したものとなる。
【0068】図6は、具体的なセルパターンの設計例を
示すメモリセルの平面図である。また、図7は、図6の
II−II線に沿った概略断面図である。図6に示すよう
に、p型の半導体基板2には、逆導電型のnウェル12
が形成されて、その中に前記pウェル3が形成されてい
る。図6のセルパターン図では、まず、図7には現れな
いが、pウェル3の表面に縦帯状のLOCOSが等間隔
で配置されており、これによりLOCOS間隔内に能動
領域が形成されている。
【0069】この能動領域に対し直交するように、各ワ
ード線Xm-2 ,Xm-1 ,Xm ,Xm+ 1 が等間隔で配線さ
れている。このワード線の構造は、図5に示し先に説明
したように、下層側からゲート酸化膜6,中間窒化膜
7,トップ酸化膜およびゲート電極9の積層膜で構成さ
れている。各ワード線Xm-2 ,Xm-1 ,Xm ,Xm+1
間隔内の能動領域には、n型不純物が高濃度に導入され
て、ソース領域4とドレイン領域5とが交互に形成され
ている。このソース領域4とドレイン領域5は、その大
きさが、図6の横方向にはLOCOS間隔のみ規定さ
れ、図6の縦方向にはワード線間隔のみで規定される。
したがって、ソース領域4とドレイン領域5の大きさと
配置のバラツキに関し、マスク合わせの誤差が殆ど導入
されないことから、極めて均一に形成できる。
【0070】各ワード線Xm-2 ,Xm-1 ,Xm ,Xm+1
の周囲は、サイドウォールと第1の層間絶縁膜とで被膜
されている。サイドウォールを形成するだけで、ソース
領域4とドレイン領域5とに対し、ビット線接続用のコ
ンタクト孔とソース線接続用のコンタクト孔とが、マス
ク不要で、しかも2度のセルフアラインコンタクト技術
を同時に転用しながら形成される。したがって、先に述
べたようにソース領域4とドレイン領域5の大きさや配
置が均一な上に、これに対して2次元的に自己整合して
形成されるコンタクト孔の大きさもも極めて均一であ
り、またソース領域4とドレイン領域5の面積に対しほ
ぼ最大限の大きさを有している。
【0071】その上に配線されているソース線Zn-1
n ,Zn+1 は、ドレイン領域5を避けながらLOCO
S上とソース領域4上に蛇行して配置され、上記ソース
線接続用のコンタクト孔を介して、各ソース領域4に接
続されている。また、その上には、第2の層間絶縁膜を
介して、ビット線Yn-1 ,Yn ,Yn+ 1 が等間隔で配線
されている。このビット線Yn-1 ,Yn ,Yn+1 は、能
動領域上方に位置し、ビット線接続用のコンタクト孔を
介して、各ドレイン領域5に接続されている。
【0072】このセルパターンでは、上記したように、
ソース領域4とドレイン領域5の形成にマスク合わせの
影響を受けにくく、また、ビット線接続用のコンタクト
孔とソース線接続用のコンタクト孔が、2度のセルフア
ライン技術を一括転用して形成されることから、コンタ
クト孔がセル面積縮小の制約要素とならず、ウェーハプ
ロセス限界の最小線幅fでソース線等が配線でき、しか
も無駄なスペースが殆どない(LOCOS幅さえ、ソー
ス線の退避幅として必要)ことから、(1+21/2 2
2 (fは最小線幅f)に近い小さなセル面積が実現で
きる。
【0073】このような構成のメモリアレイについて、
その書込み,消去および読出し動作は、ディプレッショ
ンモードまで書込まれるといった限定がある以外、基本
的には、第1実施形態の場合と同様である。ただし、本
実施形態のように電荷蓄積層が導電性がないか極めて小
さい場合にはあっては、電荷蓄積層内で電荷の移動が殆
どできないことから、チャネル形成面の全面で、FNト
ンネリング(または、ダイレクトトンネリング)によ
り、電荷の注入と引く抜きが行なわれる。
【0074】以下、このセルパターンに対し、図4の逆
バイアス回路1を用いて行なう書込み,消去および読出
し動作について、メモリトランジスタMm,n が選択され
た場合を例として、簡単に説明する。書込み時には、p
ウェル3とnウェル12には0Vの電圧を印加してお
く。また、非選択なメモリトランジスタについて、その
ビット線とソース線には3Vの電圧を印加しておく。こ
の状態で、選択されたメモリトランジスタMm,n につい
て、そのワード線X m (ゲート電極9)に電源電圧VDD
+ (約9V)が印加され、ビット線Yn (ドレイン領域
5)とソース線Zn に0Vの電圧が印加される。このバ
イアス条件下では、電荷(この場合、電子)がゲート酸
化膜11を介して前記電荷蓄積層7,8に注入され、そ
の電荷トラップに蓄積される。これによって、選択され
たメモリトランジスタMm,n のゲートしきい値電圧Vth
が、高い分布側のゲートしきい値電圧Vth+ (以下、エ
ンハンスメントVthという)をとり、例えば約1V程度
となる。
【0075】また、消去は、例えばブロック単位で一括
して行なわれる。すなわち、当該ブロックのセル全体に
対し、その各ワード線(ゲート電極9)に0電位が印加
され、その各ビット線(ドレイン領域5),pウェル
3,nウェル12,に電源電圧VDD - (約7V)が印加
される。これによって、蓄積電荷が一斉にウェル3,1
2側に引き抜かれ、この結果、当該ブロックのセル内で
全てのメモリトランジスタのゲートしきい値電圧Vth
が、低い分布側のゲートしきい値電圧Vth- (以下、デ
ィプレッションVthという)をとり、その値は、例えば
約−1V程度となる。
【0076】一方、読出しに先立って、チャネル形成領
域3aからみたソース領域4の電位が所定のVS となる
ように、例えば前記逆バイアス回路1によって全てのソ
ース線に電圧(例えば、1.5V)を印加しておく。こ
のVS の印加により、チャネル形成領域3aからみたデ
ィプレッションVthは、0.7〜0.8程度へエンハン
スメント側へ遷移している。
【0077】読出し時には、非選択なメモリセルのワー
ド線には0Vの電圧が印加される。また、選択されたメ
モリトランジスタMm,n について、そのワード線X
m (ゲート電極9)には1.5〜2.5Vが印加され、
そのビット線Yn (ドレイン領域5)に所定の低電圧が
印加される。さらに、選択されたメモリトランジスタM
m,n のソース線Zn のみがチャネル形成領域3aに対し
て無バイアス(例えば、0V)となるように電位が負側
に切り替えらる。このバイアス条件下、非選択メモリセ
ルにおいては、そのチャネル形成領域3aからみたディ
プレッションVthが0.7〜0.8V程度と高いので、
そのメモリトランジスタが非導通のままで、非選択セル
からビット線へ電流が流れることがない。一方、選択メ
モリセルにあっては、そのチャネル形成領域3aからみ
たディプレッションVthが0.7〜0.8V程度、チャ
ネル形成領域3aからみたエンハンスメントVthが2.
7〜2.8Vであり、そのワード線Xm (ゲート電極
9)には1.5〜2.5Vが印加されていることから、
ディプレッション側へ書き込まれていたセルからは十分
に大きな読出し電流がながれ、エンハンスメント側へ書
き込まれていたセルからはサブしきい値電流以下の僅か
な電流しか流れない。したがって、選択されたセルに関
しては,明確にデータ“1”/“0”の判定が可能であ
る。
【0078】本発明、上記実施形態に限定されず、種々
の変形が可能である。たとえば、図9に示すように、ソ
ース線の配線方向は、図4限定されず、第1実施形態等
と同様にワード線と平行に配線することができる。
【0079】また、本発明が好適に実施できるトランジ
スタの種類としては、ゲート電極下に電荷蓄積手段を有
し、このゲート電極による電荷量の制御が電気的に行な
える絶縁ゲート型トランジスタであれば、種々なものが
適用できる。たとえば、図10に示すように、電荷蓄積
手段として例えばシリコン製の無数の小粒径導電体13
を絶縁膜中に埋め込んだトランジスタがある。また、図
11に示すように、チャネル形成領域3a上に接する電
荷蓄積手段としての絶縁膜14と、その絶縁膜14上で
前記ゲート電極9との間に位置する強誘電体膜15とを
有するトランジスタが好適である。なお、これらの書込
時間が長く従来からROM用デバイスとして用いられて
いるが、ゲート酸化膜の薄膜化等によって書込時間を短
くし、DRAM等のRAM用デバイスとして用いること
も可能である。
【0080】このように、本発明が好適なトランジスタ
の種類として、特に好適なものは、電荷蓄積手段が導電
性を有しないか極めて小さいものを挙げることができる
のは、以下の理由による。本発明の半導体記憶装置およ
びデータ読出し方法は、先に記述した従来法に比べ、必
ずしも負電圧を発生する回路を必要とせず、簡単な制御
法である。しかし、例えば、浮遊ゲート等、電荷蓄積手
段がチャネル形成領域に対向した平面全体としての導電
性を常に有している場合、ソース領域と浮遊ゲート間に
Vs に起因する電圧が印加され、この電圧により、浮遊
ゲートに蓄積された電荷がソース領域にリークするの
で、非選択時の蓄積電荷の減衰(ディスターブ)が心配
される。ところが、電荷蓄積手段が、絶縁された無数の
小粒径導電体,多層絶縁膜または強誘電体膜の分極方向
に応じて電荷の自由移動が制限されている絶縁膜などか
ら構成され、チャネル形成領域に対向した平面全体とし
ての導電性を有しないか極めて小さいものである場合に
あっては、上記ディスターブが格段に起こり難い。なぜ
なら、これら電荷蓄積手段内では、平面方向に電荷が自
由に移動できないので、電荷が減衰するのはソース領域
近傍のごく一部に限られるからである。しかも、Vs の
印加によってソース領域が正電位ならば、その近傍の電
荷蓄積手段内の負電荷(電子)は引き出される方向にあ
ることから、当該ソース領域近傍の電荷蓄積手段に対向
するチャネルはディプレッション方向となり、従って読
出し電流を減少させる方向には働かず、悪影響は最小に
抑えられる。
【0081】以上の観点から、特に電荷蓄積手段の面方
向の導電性を有しないか極めて小さい場合、非選択セル
のゲート電極とチャネル形成領域との間の印加電圧を0
V付近に設定することが可能となり、これにより非選択
セルのゲートディスターブが起こらないようにして、選
択セルからデータを読み出すことが可能となる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体記
憶装置によれば、非選択トランジスタの電荷蓄積手段
(特に、浮遊ゲート)の電位上昇に起因した電流の増大
を防止でき、またメモリトランジスタをディプレッショ
ンモードで動作させる場合、ゲートディスターブおよび
セル面積の増大を引き起こすことなく、情報の誤読み出
しを有効に防止できる半導体記憶装置および情報読出方
法を提供することができる。
【0083】とくに、制御ゲート下の電荷蓄積手段が面
方向の導電性を有しないか極めて小さいタイプの不揮発
性デバイスを、1Trセル構成のDRAM用メモリデバ
イスとして適用する際に、本発明によって、非選択セル
のゲートディスターブおよびリークを防ぎながら情報を
確実に読み出すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる半導体記憶装置
のメモリアレイの回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係わる半導体記憶装置
のメモリアレイの回路図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係わる半導体記憶装置
のメモリアレイの回路図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係わる半導体記憶装置
のメモリアレイの回路図である。
【図5】図4のメモリアレイを構成するメモリトランジ
スタの概略構成を示す略断面図である。
【図6】本発明に好適なメモリアレイの設計例を示すレ
イアウトパターン図である。
【図7】図6のII−II線に沿った概略断面図である。
【図8】図4と等価な、図6のメモリアレイの回路図で
ある。
【図9】図4の変形例として、ソース線をワード線方向
に配置した場合である。
【図10】本発明に好適なメモリトランジスタの他の構
成例を示す概略断面図である。
【図11】本発明に好適なメモリトランジスタの、更に
他の構成例を示す概略断面図である。
【図12】従来の浮遊ゲート型デバイスについて、その
問題点を説明するための説明図である。
【図13】従来の半導体記憶装置のメモリアレイの回路
図である。
【図14】図13の半導体記憶装置において、書込み電
流と非選択セル電流を示す図である。
【図15】図13の半導体記憶装置において、書込み時
のビット線電流を示す図である。
【符号の説明】
1…逆バイアス回路(逆バイアス手段)、2…半導体基
板、3…pウェル、3a…チャネル形成領域、4…ソー
ス領域、5…ドレイン領域、6…ゲート酸化膜、7…中
間窒化膜(電荷蓄積手段)、8…トップ酸化膜(電荷蓄
積手段)、9…ゲート電極、10…サイドウォール、1
1…中間層、12…nウェル、13…小粒径導電体(電
荷蓄積手段)、14…絶縁膜(電荷蓄積手段)、15…
強誘電体膜、Xm 等…ワード線、Yn 等…ビット線、Z
m ,Zn 等…ソース線、D1 等…ダイオード(定電位降
下手段)、Tr1等…トランジスタ、INV1 等…インバ
ータ(相補型半導体反転回路)、PT1 等…p型MOS
トランジスタ、NT1 等…n型MOSトランジスタ、S
1 等…スイッチングトランジスタ、Mm,n 等…メモリ
トランジスタ(記憶素子)、RE…読み出し制御線、V
CC…電源電圧、GND…接地電位。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−106791(JP,A) 特開 平5−129629(JP,A) 特開 平6−349288(JP,A) 特開 平4−243096(JP,A) 舛岡 富士雄 編集,「フラッシュメ モリ技術ハンドブック」,第1版,株式 会社サイエンスフォーラム,1993年8月 15日,p.17−19 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 16/00 - 16/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の記憶素子が行列状に配置され、同一
    行の前記記憶素子のゲートが共通のワード線に接続さ
    れ、前記記憶素子のソースが共通のソース線に接続さ
    れ、同一列の前記記憶素子のドレインが共通のビット線
    に接続された半導体記憶装置であって、 前記ワード線信号の反転信号によって前記ソース線を駆
    動するソース線駆動手段を有し、 前記ソース線と基準電位線との間に、情報の読み出し時
    に導通し書き込み時に非導通となるスイッチ手段と、定
    電位降下手段とが直列に接続されている半導体記憶装
    置。
  2. 【請求項2】前記記憶素子のソースが、行と列の何れか
    一方の方向に隣り合う請求項1に記載の半導体記憶装
    置。
  3. 【請求項3】前記ソース線駆動手段は、入力ノードが前
    記ワード線に接続され、出力ノードが前記ソース線に接
    続された相補型半導体反転回路によって構成されている
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】前記定電位降下手段は、接合型ダイオード
    によって構成されている請求項1に記載の半導体記憶装
    置。
  5. 【請求項5】前記定電位降下手段は、ソースが前記基準
    電位線に接続され、ドレインとゲートとが接続され、そ
    の接続点が前記スイッチ手段に接続された絶縁ゲート電
    界効果トランジスタによって構成されている請求項1に
    記載の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】前記記憶素子は、浮遊ゲートを有する絶縁
    ゲート電界効果トランジスタによって構成されている請
    求項1に記載の半導体記憶装置。
JP25504596A 1995-11-27 1996-09-26 半導体記憶装置および半導体記憶装置の情報読出方法 Expired - Lifetime JP3171122B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25504596A JP3171122B2 (ja) 1995-11-27 1996-09-26 半導体記憶装置および半導体記憶装置の情報読出方法
US08/755,223 US5850091A (en) 1995-11-27 1996-11-25 Semiconductor memory device and method of reading a data therefrom

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-307988 1995-11-27
JP30798895 1995-11-27
JP25504596A JP3171122B2 (ja) 1995-11-27 1996-09-26 半導体記憶装置および半導体記憶装置の情報読出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09213094A JPH09213094A (ja) 1997-08-15
JP3171122B2 true JP3171122B2 (ja) 2001-05-28

Family

ID=26541992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25504596A Expired - Lifetime JP3171122B2 (ja) 1995-11-27 1996-09-26 半導体記憶装置および半導体記憶装置の情報読出方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5850091A (ja)
JP (1) JP3171122B2 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5738731A (en) * 1993-11-19 1998-04-14 Mega Chips Corporation Photovoltaic device
DE19652547C2 (de) * 1996-12-17 2002-04-25 Infineon Technologies Ag Speicherzellenanordnung mit Grabenstruktur und einem Gatedielektrikum, das ein Material mit Ladungsträger-Haftstellen enthält, und Verfahren zu deren Herstellung
JP4810712B2 (ja) * 1997-11-05 2011-11-09 ソニー株式会社 不揮発性半導体記憶装置及びその読み出し方法
US6169686B1 (en) * 1997-11-20 2001-01-02 Hewlett-Packard Company Solid-state memory with magnetic storage cells
US6147903A (en) * 1997-12-12 2000-11-14 Matsushita Electronics Corporation Non-volatile semiconductor memory device and method for driving the same
JPH11214640A (ja) * 1998-01-28 1999-08-06 Hitachi Ltd 半導体記憶素子、半導体記憶装置とその制御方法
DE19832991C2 (de) * 1998-07-22 2000-06-15 Siemens Ag Speicheranordnung aus einer Vielzahl von resistiven ferroelektrischen Speicherzellen
US6133604A (en) * 1999-04-20 2000-10-17 Taiwan Semiconductor Manufacturing Corporation NOR array architecture and operation methods for ETOX cells capable of full EEPROM functions
JP2001085660A (ja) * 1999-09-10 2001-03-30 Toshiba Corp 固体撮像装置及びその制御方法
EP1096502B1 (en) * 1999-10-13 2005-06-29 Rohm Co., Ltd. Nonvolatile memory and its driving method
JP2001127176A (ja) * 1999-10-25 2001-05-11 Nec Corp 半導体記憶装置およびその動作方法
WO2001047019A1 (de) * 1999-12-20 2001-06-28 Infineon Technologies Ag Nichtflüchtige nor-halbleiterspeichereinrichtung und verfahren zu deren programmierung
DE10012105B4 (de) * 2000-03-13 2007-08-23 Infineon Technologies Ag Verfahren zum Auslesen von nichtflüchtigen Halbleiter-Speicheranordnungen
JP3390408B2 (ja) * 2000-05-29 2003-03-24 エヌイーシーマイクロシステム株式会社 半導体集積回路
JP2002100689A (ja) * 2000-09-22 2002-04-05 Toshiba Corp 不揮発性半導体記憶装置
JP2002367380A (ja) * 2001-06-05 2002-12-20 Sony Corp 不揮発性半導体メモリ装置
JP4854140B2 (ja) * 2001-07-06 2012-01-18 オンセミコンダクター・トレーディング・リミテッド 半導体記憶装置
KR100476928B1 (ko) * 2002-08-14 2005-03-16 삼성전자주식회사 비트라인 커플링과 로딩 효과에 대해 안정적인 소스라인을 갖는 플레쉬 메모리 어레이
KR100529989B1 (ko) * 2003-03-07 2005-11-22 산요덴키가부시키가이샤 메모리
JP2007080306A (ja) * 2005-09-09 2007-03-29 Toshiba Corp 不揮発性半導体記憶装置
US7313018B2 (en) * 2006-03-08 2007-12-25 Macronix International Co., Ltd. Methods and apparatus for a non-volatile memory device with reduced program disturb
JP5092938B2 (ja) 2008-06-30 2012-12-05 富士通セミコンダクター株式会社 半導体記憶装置及びその駆動方法
JP5720101B2 (ja) * 2010-03-08 2015-05-20 セイコーエプソン株式会社 記憶装置、集積回路装置及び電子機器
US9190135B2 (en) * 2011-04-29 2015-11-17 Purdue Research Foundation Organic ferroelectric material based random access memory
JP5900672B2 (ja) * 2015-01-30 2016-04-06 セイコーエプソン株式会社 記憶装置、集積回路装置及び電子機器
JP6137364B2 (ja) * 2016-02-29 2017-05-31 セイコーエプソン株式会社 記憶装置、集積回路装置及び電子機器

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5388065A (en) * 1991-05-16 1995-02-07 Kawasaki Steel Corporation Semiconductor integrated circuit
JP3522788B2 (ja) * 1992-10-29 2004-04-26 株式会社ルネサステクノロジ 半導体集積回路装置
US5418743A (en) * 1992-12-07 1995-05-23 Nippon Steel Corporation Method of writing into non-volatile semiconductor memory
US5397725A (en) * 1993-10-28 1995-03-14 National Semiconductor Corporation Method of controlling oxide thinning in an EPROM or flash memory array
JP3450467B2 (ja) * 1993-12-27 2003-09-22 株式会社東芝 不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法
US5409854A (en) * 1994-03-15 1995-04-25 National Semiconductor Corporation Method for forming a virtual-ground flash EPROM array with floating gates that are self aligned to the field oxide regions of the array
JP3184045B2 (ja) * 1994-06-17 2001-07-09 株式会社東芝 不揮発性半導体メモリ
KR100193101B1 (ko) * 1994-07-22 1999-06-15 모리시다 요이치 비휘발성 반도체 기억장치 및 그 구동방법
JP3675500B2 (ja) * 1994-09-02 2005-07-27 株式会社東芝 不揮発性半導体記憶装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
舛岡 富士雄 編集,「フラッシュメモリ技術ハンドブック」,第1版,株式会社サイエンスフォーラム,1993年8月15日,p.17−19

Also Published As

Publication number Publication date
US5850091A (en) 1998-12-15
JPH09213094A (ja) 1997-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3171122B2 (ja) 半導体記憶装置および半導体記憶装置の情報読出方法
US5745417A (en) Electrically programmable and erasable nonvolatile semiconductor memory device and operating method therefor
US7515479B2 (en) Nonvolatile semiconductor storage device and method for writing therein
JP3544743B2 (ja) 半導体記憶装置
US8315100B2 (en) Memory array of floating gate-based non-volatile memory cells
US5586073A (en) Semiconductor device having a multi-layer channel structure
CN107871745B (zh) 非易失记忆单元和相关操作方法
JP2006173565A (ja) メモリーセル及び関連操作方法
US7612397B2 (en) Memory cell having first and second capacitors with electrodes acting as control gates for nonvolatile memory transistors
JP2009267185A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
US7940574B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory and method of driving the same
JP4073525B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JPH05299615A (ja) 半導体記憶装置
US7728378B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device, manufacturing method thereof and method of programming information into the memory device
US7869279B1 (en) EEPROM memory device and method of programming memory cell having N erase pocket and program and access transistors
KR20040031655A (ko) 단일비트 비휘발성 메모리셀 및 그것의 프로그래밍 및삭제방법
JP2008141150A (ja) メモリセル、このメモリセルに記録された情報の消去方法、及びこのメモリセルを備える不揮発性半導体記憶装置
US6528845B1 (en) Non-volatile semiconductor memory cell utilizing trapped charge generated by channel-initiated secondary electron injection
US6507521B2 (en) Semiconductor memory system
JP3104978B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置の制御方法
JP3577290B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP3422812B2 (ja) 不揮発性半導体メモリセルの書き換え方式
US20040105316A1 (en) Low program power flash memory array and related control method
JP2014203884A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JPH0845286A (ja) 不揮発性半導体メモリ装置およびそのデータ消去方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080323

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090323

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100323

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100323

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110323

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120323

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130323

Year of fee payment: 12