JP3499398B2 - 印刷機のシリンダー洗浄機 - Google Patents

印刷機のシリンダー洗浄機

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JP3499398B2 JP09417597A JP9417597A JP3499398B2 JP 3499398 B2 JP3499398 B2 JP 3499398B2 JP 09417597 A JP09417597 A JP 09417597A JP 9417597 A JP9417597 A JP 9417597A JP 3499398 B2 JP3499398 B2 JP 3499398B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機のブランケ
ット胴、圧胴、ガイドローラー等の各種シリンダーを洗
浄するシリンダー洗浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷機には、各種シリンダーの表面に付
着したインキ、紙粉等の汚れを除去するため、洗浄機が
取り付けられている。オフセット印刷機のブランケット
胴を洗浄する洗浄機としては、例えば特公平2−333
06号、特公平2−46388号、実公平6−2741
6号に記載されるようなものが知られている。これらの
ブランケット胴洗浄機は、洗浄布の背後から洗浄液を塗
布しその洗浄液の付着した拭浄シートをブランケット胴
にブラシロールで押し付けるようにしたものである。洗
浄に際し拭浄シートを回転中のブランケット胴に押し付
けると、拭浄シートが繰出ロールから引き出されてしま
いブランケット胴の表面を擦ることができないので、洗
浄中は繰出ロールと巻取ロールの各軸にブレーキを掛け
るようになっている。
【0003】また、ガイドローラー等の洗浄機として
は、例えば特公平4−62540号に記載されるような
ものが知られている。これは、走行する印刷紙に洗浄液
を含浸させてシリンダーまで運び、その後洗浄液の含浸
しない印刷紙の部分でシリンダーを拭き取ろうというも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
2−33306号、特公平2−46388号、実公平6
−27416号に開示される従来の洗浄機は、拭浄シー
トの繰出ロールと巻取ロールとに夫々ディスクブレーキ
を設けておき、洗浄に際して両ディスクブレーキを作動
させて両ロールを固定するようになっているので、洗浄
機一台につきブレーキを二つずつ用意しなければならな
いという問題がある。
【0005】また、特公平4−62540号の洗浄装置
は、走行する印刷紙に洗浄液を含浸させてシリンダーま
で運び、その後洗浄液の含浸しない印刷紙の部分でシリ
ンダーを拭き取ろうというものであるから、シリンダー
の表面を擦り難く拭き取り効果が不十分になるおそれが
ある。
【0006】従って、本発明はそのような問題点を解決
することができるシリンダー洗浄機を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、シリンダー洗浄機のフレームに
回転可能に取り付けられた拭浄シートの繰出ロール及び
巻取ロールと、両ロール軸にそれぞれ固定された制動輪
と、両制動輪間に設けられた楔形の制動子と、繰出ロー
ルと巻取ロールとの間の拭浄シートをシリンダーに押し
付ける際に上記制動子を両制動輪間に圧入し繰出ロール
と巻取ロールとを固定するアクチュエーターとを具備し
た印刷機のシリンダー洗浄機とし、請求項2の発明は、
上記両制動輪の双方に同時に接触する板バネ状の制動片
が上記制動子に取り付けられた請求項1に記載の印刷機
のシリンダー洗浄機としている。
【0008】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。
【0009】この実施の形態のシリンダー洗浄機はオフ
セット輪転印刷機のブランケット胴を洗浄の対象とする
が、オフセット輪転印刷機のブランケット胴に限らず、
各種印刷機の各種シリンダーにも適用しうることはいう
までもない。
【0010】図1及び図2に示されるように、このオフ
セット輪転印刷機は、連続紙1を巻き取った巻取ロール
2から連続紙1を繰り出す給紙部3と、連続紙1に対し
て印刷する印刷部4と、印刷インキを乾燥させるための
乾燥部5と、乾燥時に加熱された連続紙1を冷却するた
めの冷却部6と、折り部7と、断裁排出装置8とを具備
している。印刷部4は、この場合四色のインキを連続紙
1の両面に同時に印刷するようになっており、各色のユ
ニットには連続紙1を表裏から挟むようにブランケット
胴10と版胴101とが一対ずつ設けられている。
【0011】印刷に際しては、給紙部3の巻取ロール2
から連続紙1が繰り出され、印刷部4においてその両面
に四色のインキを刷り重ねられ、乾燥部5で表面のイン
キが加熱乾燥され、乾燥による加熱が冷却部6の冷却ロ
ールで除熱され、しかる後折り部7で折り曲げられ切断
されて排出されるか又は断裁排出装置8で一定寸法で切
断され山状に積み重ねられることとなる。
【0012】この洗浄機9は、図1乃至図5に示される
ように、このオフセット輪転印刷機の印刷部4の各ブラ
ンケット胴10の近傍に設けられている。具体的には、
オフセット輪転印刷機の左右のフレーム11,11に取
付ブラケット12が固定され、該取付ブラケット12に
対しエアシリンダー13を介し洗浄機9のハウジングが
取り付けられている。エアシリンダー13はブランケッ
ト胴10の中心軸に直交する方向に伸びており、エアシ
リンダー13の駆動により洗浄機9は図5に示されるよ
うにブランケット胴10に接離するようになっている。
図1及び図2では洗浄機9は各ブランケット胴10に対
し連続紙1の流れの下流側に設けられているが、上流側
に設けるようにしてもよい。
【0013】また、洗浄機9は図6に示されるようなレ
イアウトで配置されている。図6中符号14で示される
ものは集合盤であり、洗浄機9の一連の動きを制御する
制御部、洗浄液を貯溜するタンク、洗浄液を圧送するポ
ンプ、電磁弁等が収納され、印刷機の駆動側の印刷部4
に近い場所に設けられている。集合盤14からは洗浄液
の配管15、圧縮空気の配管16、電気配線等が各洗浄
機9へと伸びている。また、符号17で示されるものは
操作盤であり、そこには上記制御部等を操作するための
スイッチ等が設けられ、印刷機の操作デスク上等に設置
されている。
【0014】各洗浄機9中一台の洗浄機について説明す
れば、図3、図4、図7〜図13に示されるように、印
刷機の左右のフレーム11,11間においてブランケッ
ト胴10の中心軸方向に沿って置かれる梁状のメインフ
レーム18と、該メインフレーム18の両側に取り付け
られたサイドフレーム19と、サイドフレーム19の外
側を覆うサイドカバー20とを有している。サイドフレ
ーム19又はサイドカバー20に取り付けられたアーム
21を介し洗浄機9は上記エアシリンダー13に連結さ
れ、支持されている。
【0015】上記サイドフレーム19はメインフレーム
18よりも後方に伸びており、そこには拭浄シート22
を繰り出す繰出ロール23の巻芯23aと繰り出された
拭浄シート22を巻き取る巻取ロール24の巻芯24a
とがそれぞれジョイント25を介し着脱自在に軸支され
ている。この拭浄シート22は繰出ロール23から繰り
出され、メインフレーム18の回りをその上に配置され
た吐出部材28,29、押付部材27の順に巡り巻取ロ
ール24に至っている。
【0016】吐出部材28,29は拭浄シート22に対
しその略全幅に渡って伸び、拭浄シート22の全面に洗
浄液を塗布するようになっている。吐出部材28,29
は、板状、角柱状等種々の形状にしうるが、洗浄機9を
小型化、コンパクト化する上では薄い板状に形成するの
が望ましい。また、吐出部材28,29は、多孔質の焼
結金属より作られている。焼結金属としてはブロンズ、
鉄等を用いることができるが、錆等による目詰まりを防
止する上でステンレス鋼を用いるのが望ましい。また、
焼結金属の空隙は、洗浄液を拭浄シート22に均一に塗
布するためには小さい方が望ましいが、洗浄液の粘度等
をも勘案して決定されるものであり、望ましくは3μm
〜40μmの範囲内であり、より好ましくは15μm〜
25μmである。洗浄液としては、水、鉱物性又は植物
性の溶剤、水と溶剤の混合液等が用いられる。
【0017】吐出部材28,29は一種類の洗浄液を吐
出する場合等では一つだけ設けてもよいが、この実施の
形態では水と溶剤を別々に吐出するべく二つ設けられて
いる。これら吐出部材28,29は、図13に示される
ように、ノズルアセンブリ30内に組み込まれ一体化さ
れている。ノズルアセンブリ30は、メインフレーム1
8の前面に形成された溝内に挿入され、止めネジ31で
固定されている。
【0018】このノズルアセンブリ30は全体として横
置きされた四角柱状のブロック体であり、その一側面の
略中央に吐出部材28,29の一側縁が二本の平行なス
リット状に露出している。このノズルアセンブリ30の
該一側面は平滑面であり、その上を拭浄シート22が密
接しつつ滑らかに移動するようになっている。吐出部材
28,29を挟み込んだノズルアセンブリ30の奥には
トンネル状の溝穴33,34が設けられている。ノズル
アセンブリ30にはこれら各溝穴33,34に洗浄液を
供給するための供給穴35が複数箇所に亘って穿設され
ている。供給穴35の径、設置数等は拭浄シート22の
幅により異なるが、例えば穴径を5mmとすれば、設置
箇所は一箇所/350mm〜450mmである。
【0019】各供給穴35には導管、エルボ、ホース等
を介し洗浄液タンクから洗浄液がポンプにより圧送され
るようになっている。このポンプの圧力は焼結金属の空
隙等を勘案して定められるが、通常の場合1〜4kg/
cm2 であり、上記吐出部材28,29の空隙が20μ
m、厚さ2mm、幅10mmのときは1.5〜2.5k
g/cm2 程度であるのが望ましい。ポンプにより各供
給穴35からノズルアセンブリ30内に注入された水と
溶剤は、それぞれ溝穴34,33内に溜まり、しかる後
吐出部材29,28の後縁側から吐出部材29,28内
に染み込み微細な空隙を通って前縁側から滲出する。滲
出量は吐出部材28,29の前縁の全長に亘り均一であ
る。この前縁には拭浄シート22が接触しており、従っ
て拭浄シート22には洗浄液が均一に塗布される。
【0020】このノズルアセンブリ30は具体的には次
のようにして組み立てられる。すなわち、上段、中段、
下段の各プレート30a,30b,30cが用意され、
各吐出部材28,29と、各薄板状のシール28a,2
9aとがそれらプレート30a,30b,30c間に挟
み込まれ、ノズルアセンブリ30の長さ方向に一定ピッ
チで配置される止めネジ(図示せず)で締め付けられ一
体化される。
【0021】なお、吐出部材29,28は上述のように
水と溶剤を別々に供給する場合は二本設ける必要がある
が、水、溶剤又はそれらの混合液を一種類のみ供給する
場合は一本で足りる。その場合は上記プレート30a,
30b,30c、シール28a,29a、吐出部材2
8,29の組合わせ中一組だけ省略すればよい。三種類
以上の洗浄液を供給する場合は、プレート、シール、吐
出部材の組を追加すればよい。
【0022】上記ノズルアセンブリ30のブロック体
は、吐出部材28,29のある前面がメインフレーム1
8の前面に対して斜め上向きになるように取り付けら
れ、メインフレーム18の上面から前面へと向かう拭浄
シート22がある角度αをもってブロック体前面へと侵
入するようになっている。この角度αが設けられること
により拭浄シート22は大きな走行抵抗を受けることな
くノズルアセンブリ30の吐出部材28,29の前縁に
密接する。そして、この拭浄シート22に対して洗浄液
は液垂れを生ずることなく均一に染み込むこととなる。
この角度αは望ましくは5°〜30°である。
【0023】上記押付部材27は、上記吐出部材28,
29により供給される洗浄液を含んだ拭浄シート22を
ブランケット胴10の表面に押し付けるためのもので、
図13に示されるように、ゴム等の弾性材により棒状に
形成され、上記メインフレーム18の前面に形成された
溝36の中に埋め込まれている。押付部材27は溝36
の中に圧入されているだけであるから簡易に交換しう
る。溝36中への埋込量は押付部材27の厚みの3/4
〜4/5程度であるのが望ましい。押付部材27を溝3
6内に拘束するため、溝36の内壁には鋸歯状の突起が
溝奥へ傾斜するように設けられている。押付部材27は
正四角柱形が望ましい。その場合は押付部材27の前面
が磨滅する都度、押付部材27を溝36に対し出し入れ
することで押付部材27の四つの面を順次使用すること
ができる。
【0024】メインフレーム18に取り付けられた押付
部材27の前面はブランケット胴10の表面に正対し拭
浄シート22をブランケット胴10の表面に押付けるこ
ととなる。また、この押付部材27は上記ノズルアセン
ブリ30上の拭浄シート22の方向と押付部材27上の
拭浄シート22の方向とが所定の角度βをなすように設
けられている。角度βは望ましくは5°〜15°であ
る。これにより、拭浄シート22が巻取ロール23で巻
き上げられると適度な圧力で押付部材27に接触するこ
ととなる。
【0025】また、押付部材27は望ましくは弗素系ゴ
ムを四角柱状に押出成形してなるスポンジである。スポ
ンジの外表面には平滑なかつ液体の侵入を阻止する被膜
が形成されている。このスポンジよりなる押付部材27
は洗浄液に対して耐性があり、拭浄シート22の滑りも
良く、適度な弾性、表面硬度を有する。スポンジ硬度は
35〜40度程度が望ましい。これにより、押付部材2
7は捩じれたり振動したりすることもなく洗浄液で湿潤
状態にある拭浄シート22をブランケット胴10の表面
に安定的に押し付けることとなる。
【0026】巻取ロール24は、図7に示されるような
相対向するジョイント25により左右から保持され、図
8及び図9に示されるような駆動機構により駆動される
ようになっている。この駆動機構は、図7中左側のサイ
ドフレーム19に取り付けられており、モーター37の
出力を、ピニオン38、中間歯車39,40a,40
b,41、出力歯車42へと減速して伝達するようにな
っている。出力歯車42はワンウェイクラッチ43を介
してジョイント25の支持筒44内に嵌まり込んでい
る。ジョイント25は支持筒44内にピン45及び長孔
46を介し巻取ロール24の中心軸方向に進退自在に挿
入され、かつ圧縮コイルスプリング47により巻取ロー
ル24の軸芯方向に常時付勢されている。これにより、
モーター37の回転によりジョイント25及び巻取ロー
ル24は巻取方向に回転する。また、その回転を止めた
状態で巻取ロール24を駆動側のジョイント25の方に
押してジョイント25をサイドフレーム19下へと押し
込むことにより巻取ロール24をジョイント25から取
り外すことができる。また、上記ワンウェイクラッチ4
3の介在により巻取ロール24を手作業で巻取方向に回
転させて繰出ローラ23との間の拭浄シート22の弛み
を解消することができる。
【0027】巻取ロール24の反対側を支持するジョイ
ント25は、図7中右側のサイドフレーム19上に配置
され、図10及び図11に示すようにサイドフレーム1
9にベアリング48を介して回転自在に取り付けられて
いる。
【0028】繰出ロール23は、図7に示すように、巻
取ロール24に平行に配置され、相対向するジョイント
25により左右から保持される。左側のジョイント25
は、図8及び図9に示されるように、支持筒49内に挿
入され、該支持筒49は左側のサイドフレーム19にベ
アリング50を介し支持されている。また、支持筒49
は、ニードルベアリング51を介し上記中間歯車40a
にその軸として嵌まり込んでいる。このジョイント25
は支持筒49内にピン45及び長孔46を介し繰出ロー
ル23の中心軸方向に進退自在に挿入され、かつ圧縮コ
イルスプリング47により繰出ロール23の軸芯方向に
常時付勢されている。右側のジョイント25は、図10
及び図11に示すようにサイドフレーム19にベアリン
グ48を介して回転自在に取り付けられている。このた
め、繰出ロール23は巻取ロール24におけると同様に
して左右のジョイント25に着脱することができ、巻取
ロール24の巻取方向への回転に伴い回転することにな
る。
【0029】上記モーター37は、この洗浄機の図示し
ない制御装置により間欠駆動されるようになっており、
拭浄シート22は繰出ロール23から小幅ずつ間欠的に
繰り出され、メインフレーム18の回りを上から下へと
巡って巻取ロール24に巻き取られる。拭浄シート22
は例えば帯状の不織布であり、洗浄液を染み込ませてブ
ランケット胴10の表面を拭き、あるいは乾いた状態で
ブランケット胴10の表面に付着した洗浄液を拭き取っ
たりする。
【0030】上記巻取ロール24と繰出ロール23と
は、次のような制動装置によりブレーキが掛けられるよ
うになっている。この制動装置は、図7に示すように、
シリンダー洗浄機の右側のサイドフレーム19に配置さ
れ、図10及び図11に示すように、両ロール23,2
4の軸であるジョイント25にそれぞれ固定された制動
輪52,53と、両制動輪52,53間に設けられた楔
形の制動子54と、両ロール23,24間の拭浄シート
22をシリンダーであるブランケット胴10の表面に押
し付ける際に上記制動子54を両制動輪52,53間に
圧入し両ロール23,24を固定するアクチュエーター
であるエアシリンダー55とを有している。 制動輪5
2,53は右側のジョイント25に一体で設けられ、ジ
ョイント25が各ロール23,24の軸芯23a,24
aに嵌め込まれることにより各ロール23,24と一体
で回転する。二つの制動輪52,53間には図11のよ
うに一定の隙間が存在し、その隙間に楔形の制動子54
が下から上に向かって挿入されている。
【0031】制動子54はサイドフレーム19に沿って
配置されたレバー56にピン57を介し取り付けられて
いる。このレバー56の両端は巻取ロール24側のジョ
イント25に設けられた枢軸25aとアクチュエーター
であるエアシリンダー55のロッド55aにそれぞれ回
動可能に支持されている。
【0032】エアシリンダー55の本体はサイドフレー
ム19に取り付けられている。エアシリンダー55のロ
ッド55aが伸動作をするとレバー56が枢軸25aを
支点にしてその回りを図11中反時計方向に回動し、制
動子54が制動輪52,53間に食い込み両制動輪5
2,53を固定する。このように繰出ロール23と巻取
ロール24が回らないよう固定されると、両ロール2
3,24間の拭浄シート22も吐出部材28,29、押
付部材27等の上に固定される。この拭浄シート22は
押付部材27により回転中のブランケット胴10の表面
に押し付けられても動くことなくブランケット胴10の
表面を擦ることになる。逆にエアシリンダー55のロッ
ド55aが縮動作をするとレバー56が枢軸25aを支
点にしてその回りを図11中時計方向に回動し、制動子
54が制動輪52,53の周面から離れ両制動子54を
解放する。これにより巻取ロール24及び繰出ロール2
3は回転可能になり、拭浄シート22は繰出ロール23
から巻取ロール24に向かって走行可能になる。
【0033】なお、アクチュエーターはエアシリンダー
55に限らず油圧シリンダー、ソレノイド等であっても
よい。
【0034】上記制動子54には、両制動輪52,53
の双方に同時に接触する板バネ状の制動片58が取り付
けられている。制動子54の先端は両ロール23,24
間を支持ピン57と反対側に突出しており、その突出部
に制動片58の中央が固定されている。制動片58の両
側は両ロール23,24の制動輪52,53に夫々接触
し撓んでいる。これにより、巻取ロール24と繰出ロー
ル23の慣性による回転が阻止され、拭浄シート22の
無駄な繰り出しや両ロール23,24間での弛みが防止
される。また、制動片58が制動子54の先端に取り付
けられることにより、制動子54が解除される時に制動
片58がより多く変形し、制動輪52,53をより強く
制動し、両ロール23,24の惰性による回転等を阻止
することができる。
【0035】図7及び図12に示すように、上記繰出ロ
ール23の近傍には、拭浄シート22の残量検知装置が
設けられている。残量検知装置は、拭浄シート22の繰
出ロール23の表面に接触して回転する転子59と、転
子59に連動して拭浄シート22の供給量を検出するエ
ンコーダー60と、転子59を繰出ロール23の表面に
追従させる追従機構とを備えている。
【0036】追従機構は、メインフレーム18の空洞内
に繰出ロール23に対向するように収納された基板61
と、該基板61とメインフレーム18とを連結する平行
な二本のリンク62a,62bと、同じく基板61とメ
インフレーム18とを連結するレギュレーター付きエア
シリンダー63とを具備している。基板61上には転子
59とエンコーダー60とが回転可能に設けられてい
る。転子59は摩擦車であり、繰出ロール23の表面に
接触することにより繰出ロール23の回転と共に回転す
る。エアシリンダー63はレギュレーターにより拭浄シ
ート22の繰出しに伴う繰出ロール23の径の漸減と共
に徐々に伸動作し、基板61は繰出ロール23に平行な
姿勢を保ったまま移動し、基板61上の転子59は繰出
ロール23の表面に常時接触しつつ回転する。これによ
り、転子59とエンコーダー60とで拭浄シート22の
繰出し量を検出することができる。エンコーダー60に
より検出される拭浄シート22の繰出し量はモーター3
7の制御部にフィードバックされ、繰出ロール23から
の拭浄シート22の繰出し量が制御される。
【0037】また、エアシリンダー63にはその図示し
ないピストン上の磁石に感応する近接スイッチが設けら
れており、繰出ロール23の拭浄シート22が消費され
てしまう程度にピストンロッド63aが突出するとその
近接スイッチが信号を発するようになっている。近接ス
イッチからの信号は例えば警報器を作動させ、繰出ロー
ル23の交換時期を作業者に知らせる。
【0038】なお、残量検知装置は巻取ロール23に対
して設けるようにしてもよい。
【0039】次に、この洗浄機9の一連の動作について
説明する。
【0040】ブランケット胴10を洗浄する場合、操作
盤17(図6参照)の操作によりエアシリンダー13を
動作させ、全洗浄機9又は一部の洗浄機9を図5(A)
の位置から同図(B)の位置へと移動させ、拭浄シート
22を押付部材27を介し回転中のブランケット胴10
の表面に押付ける。この拭浄シート22には押付部材2
7よりも上流側で予め洗浄液が吐出部材28,29から
供給されている。洗浄液は、図示しないポンプによりノ
ズルアセンブリ30内へと圧送され、溝穴33,34内
に溜まった後吐出部材28,29の前縁からその全長に
亘り略均一な流量となって吐出し、拭浄シート22に付
着し染み込むことになる。したがって、拭浄シート22
にはその全幅に亘り洗浄液が略均一に付着し、ブランケ
ット胴10にもその全幅に亘り均一に洗浄液が供給され
ることとなる。
【0041】洗浄液で湿潤した拭浄シート22は押付部
材27による押圧力によりブランケット胴10の表面を
擦り、また洗浄液は拭浄シート22外へ絞り出されてブ
ランケット胴10の表面に付着する。これにより、ブラ
ンケット胴10の表面に付着したインキ、紙粉等の汚れ
が溶かされ、拭き取られる。
【0042】拭浄シート22がブランケット胴表面を擦
る時は繰出ロール23及び巻取ロール24は図10及び
図11に示される制動装置により固定される。すなわ
ち、エアシリンダー55が伸動作し制動子54を両制動
輪52,53間に押し込み、その楔作用により両ロール
23,24を回らないように固定する。このため、拭浄
シート22は押付部材27上でずれることなく回転中の
ブランケット胴10の表面に接触し、その表面を擦って
汚れを除去する。
【0043】この拭浄シート22の押付けは例えば5〜
10秒間行われ、エアシリンダー13の逆動作により一
旦ブランケット胴10表面から引き離される。そして、
エアシリンダー55の縮動作により楔形の制動子54が
制動輪52,53から離れ、両ロール23,24を解放
する。そこで、モーター37の駆動により拭浄シート2
2が巻取ロール24により4〜10mm程度巻き取ら
れ、洗浄液が染み込んだ拭浄シート22の新しい箇所が
押付部材27上へと引き出される。
【0044】拭浄シート22の繰出し量は、繰出ロール
23の表面に接触する転子59とロータリーエンコーダ
ー60により検出された信号がモーター37に送られる
ことにより調節される。拭浄シート22の送りに際し巻
取ロール24と繰出ロール23は慣性により回転しよう
とするが、制動片58が両制動輪52,53の周面に当
たって両ロール23,24の無用な回転を阻止する。そ
して、エアシリンダー13の動作でその新しい箇所がブ
ランケット胴10の表面へと向かい、押付部材27によ
りブランケット胴10に押し付けられる。
【0045】このような洗浄機9のブランケット胴10
に対する接離動作が例えば10〜20回繰り返され、ブ
ランケット胴10の洗浄が終了する。
【0046】拭浄シート22をブランケット胴10に押
付ける時間は毎回同じでもよいが、回を重ねるごとに徐
々に短縮して行けば洗浄時間を短縮することができる。
洗浄液は洗浄中常時吐出部材28,29から吐出させる
ようにしてもよいが、拭浄シート22を送る時だけ吐出
させるようにすることもできる。また、洗浄の最後の段
階では洗浄液の付着していない拭浄シート22を送り、
ブランケット胴10の表面を拭き取るだけにしてもよ
い。
【0047】なお、この実施の形態では両面刷りの巻取
紙輪転印刷機のブランケット胴についての洗浄について
説明したが、本発明は片面刷りの印刷機、枚葉印刷機等
他の形式の印刷機のブランケット胴、またブランケット
胴に限らず圧胴、ガイドローラー等他のシリンダーにも
適用しうるものである。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、繰出ロール及
び巻取ロールにそれぞれ取り付けられた制動輪間に楔形
の制動子を圧入して繰出ロールと巻取ロールとを固定す
るようにしたので、両ロールにつき一基の制動装置を設
けることで拭浄シートを固定することができ、洗浄機の
構造を軽量、簡素化することができる。また、楔形の制
動子を用いるので大きな制動力を得て拭浄シートの動き
を止め洗浄効果を高めることができる。
【0049】請求項2の発明によれば、両制動輪の双方
に同時に接触する板バネ状の制動片を制動子に取り付け
たので、繰出ロールと巻取ロールが妄りに回らないよう
にし、拭浄シートの無駄を防止することができる。ま
た、制動片を制動子に一体に取り付けたので、制動子に
よる制動力を解消する時に制動片による制動力を高め、
制動子による制動力を加える時に制動片による制動力を
弱めるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシリンダー洗浄機を備えた輪転印
刷機の平面図である。
【図2】図1に示される輪転印刷機の立面図である。
【図3】ブランケット胴とシリンダー洗浄機との位置関
係を示す平面図である。
【図4】図3中IV方向矢視図である。
【図5】シリンダーとシリンダー洗浄機との位置関係を
示す側面図であり、(A)はシリンダー洗浄機がシリン
ダーから離れた状態、(B)はシリンダー洗浄機がシリ
ンダーに接した状態をそれぞれ示す図である。
【図6】シリンダー洗浄機のレイアウト図である。
【図7】シリンダー洗浄機の水平断面図である。
【図8】図7中左部分の拡大図である。
【図9】図8中IX方向矢視図である。
【図10】図7中右部分の拡大図である。
【図11】図10中XI方向矢視図である。
【図12】拭浄シートの残量検知装置を示す平面図であ
る。
【図13】シリンダー洗浄機の部分切欠側面図である。
【符号の説明】
9…シリンダー洗浄機 10…ブランケット胴 18…メインフレーム 19…サイドフレーム 22…拭浄シート 23…繰出ロール 24…巻取ロール 25…ジョイント 52,53…制動輪 54…制動子 55…エアシリンダー 58…制動片

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダー洗浄機のフレームに回転可能
    に取り付けられた拭浄シートの繰出ロール及び巻取ロー
    ルと、両ロール軸にそれぞれ固定された制動輪と、両制
    動輪間に設けられた楔形の制動子と、繰出ロールと巻取
    ロールとの間の拭浄シートをシリンダーに押し付ける際
    に上記制動子を両制動輪間に圧入し繰出ロールと巻取ロ
    ールとを固定するアクチュエーターとを具備したことを
    特徴とする印刷機のシリンダー洗浄機。
  2. 【請求項2】 上記両制動輪の双方に同時に接触する板
    バネ状の制動片が上記制動子に取り付けられたことを特
    徴とする請求項1に記載の印刷機のシリンダー洗浄機。
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