JP3495085B2 - 活性酸素消去剤及びこれを含む組成物 - Google Patents

活性酸素消去剤及びこれを含む組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は活性酸素消去剤及びこれ
を含有する化粧料、医薬組成物、食用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、活性酸素が生体に及ぼす影響
としては、コラーゲン繊維の架橋や、DNA螺旋の部分
開裂、連鎖的ラジカルの発生による組織の損傷が挙げら
れ、その結果として皮膚のシワや弾力消失、脱毛といっ
た生体の老化、気管支喘息等のアレルギー反応の惹起と
ヒスタミン放出による炎症の惹起、虚血性疾患である心
筋梗塞における平滑筋の損傷、肝臓障害などの疾患の悪
化、また、脳組織の破壊による痴呆の誘発等が引き起こ
されることが知られている。更に、詳細な原因は不明で
あるがリューマチの発症にも活性酸素が関与していると
言われている。
【0003】従って、生体内において活性酸素の発生を
抑制することは、これらの疾患を治療あるいは予防する
点で非常に重要なことであり、このため、従来より生体
内に発生した活性酸素を消去する作用のある物質の探索
が広く行われてきた。
【0004】例えば、この様な作用を有する薬剤とし
て、従来より用いられてきたものとしては、天然物由来
のものでは、脂溶性のトコフェロール(ビタミンE)、
水溶性のアスコルビン酸(ビタミンC)が挙げられ、合
成化合物では、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)、
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)等が挙げられ
る。しかし、これらの薬剤は活性酸素消去作用が十分で
はなく、合成化合物においては、BHTもBHAも発癌
性の疑いが持たれており、何れも活性酸素消去剤として
は実用的とは言い難かった。
【0005】また、最近では、十分な薬効と安全性を求
めて、生薬抽出物から活性酸素消去作用を有する物質を
得ようとする試みも数多くなされており、例えば、特開
昭60−224629号、特開昭61−24522号、
特開平2−193930号、特開平2−243632
号、特開平2−264727号、特開平3−15362
9号、特開平3−221587号、特開平4−6934
3号、特開平4−202138号、特開平4−2470
10号の各公報に記載の発明は、何れも生薬由来の活性
酸素消去作用を有する物質を利用したものである。しか
し、これらの生薬抽出物では、安全性に問題がないもの
の、活性酸素消去作用の点から言えば、未だ十分なもの
は得られていなかった。
【0006】更に、生体内の酵素の一つスーパーオキシ
ドデスムターゼ(SOD)を投与することにより、生体
内に発生する活性酸素を消去する試みもなされてきてい
るが、SODはタンパク質であるため、その入手が困難
であるばかりでなく、消化されてしまうが故に、経口投
与は不可能であり、また、注射による投与においても、
血中半減期が短く満足のいくものではなかった。
【0007】一方、上記一般式(I)で表される化合物
は、リグニンの加水分解物中に多く含まれていることで
知られる化合物である。リグニンは木材、タケ、ワラ等
の木化した植物体の主成分の1つで網状高分子化合物で
あるが、リグニンそのものは高分子化合物であるが故
に、生体利用性が低く産業上の利用はされていなかっ
た。そこで、従来よりリグニンを加水分解することによ
り、水溶性を向上させてリグニンの生体利用性を上げる
試みがなされていた。
【0008】しかしながら、リグニンの加水分解物ある
いは一般式(I)で表される化合物が活性酸素を消去す
る作用を有することは全く知られておらず、更に、これ
らを化粧料、医薬品あるいは食品等に含有させて、上述
した様々な疾患の予防や治療、老化の防止、改善に用い
る試みはされていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、生体内に発生する活性酸素を消
去する作用を十分に有し、更に、安全性が高い活性酸素
消去剤及びこれを含有する化粧料、医薬品、食品等の組
成物を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等らは上記課題
を解決するために、活性酸素消去作用を指標に各種植物
由来の化合物を広くスクリーニングした結果、リグニン
の加水分解物が優れた活性酸素消去作用を有することを
見出し、更に精製を続け検討を重ねた結果、リグニンの
加水分解物中の一般式(I)で表される化合物が強い活
性酸素消去作用を有することを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0011】すなわち本発明は、下記一般式(I)で表
される化合物及び/又はその生理的に許容される塩から
なる活性酸素消去剤及びこれを含有する化粧料、医薬組
成物、食用組成物である。
【0012】
【化4】
【0013】ただし、化中、 1 は短鎖長アルコキシ
ル基、R 2 は水素原子またはR 1 と同一もしくは異なって
いる短鎖長アルコキシル基を示す。以下、本発明を詳細
に説明する。
【0014】〈1〉本発明の活性酸素消去剤 本発明の活性酸素消去剤は、上記一般式(I)で表され
る化合物及び/又はその生理的に許容される塩からな
る。
【0015】ここで、前記一般式(I)で表される化合
物中、 1 は短鎖長アルコキシル基、R 2 は水素原子また
はR 1 と同一もしくは異なっている短鎖長アルコキシル
を示すが、この短鎖長アルコキシ基におけるアルキル
部分の短鎖数は1〜10であることが好ましく、より好
ましくは1〜6であり、更には1〜4がより好ましい。
【0016】また、この様な本発明に用いる一般式
(I)で表される化合物として、好ましくは、化で表
されるシリンギルグリセロール、化で表されるグアイ
アシルグリセロール等が挙げられる。
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】上記一般式(I)で表される化合物を、例
えば、リグニンを含有する木材、タケ、ワラ等の木化し
た植物体から得る方法であるが、通常の方法によればよ
く、これらの植物体に粉砕等の表面積を増大させる様な
前処理を施した後、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶
液中でアルカリを触媒として、あるいは、水とジオキサ
ンの混合液中で加熱処理して、前記植物体中のリグニン
を加水分解させてこれらの溶液中に溶出させ、得られた
溶液のpHを調整し不溶物を除去した後、必要に応じて
溶媒を除去して濃縮物とし、更に、これをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー、イオン交換カラムクロマトグ
ラフィー、ODSを担体としたカラムクロマトグラフィ
ー等の通常の精製手段で精製する方法等が挙げられる。
【0020】本発明の活性酸素消去剤には、上記の様に
して得られる一般式(I)で表される化合物の他にこの
化合物の生理的に許容される塩を用いることもできる。
この場合、一般式(I)で表される化合物及びその塩の
1種を単独で用いても、又は2種以上を混合して用いて
もよい。
【0021】また、この様な塩としては、生理的に許容
されるものであれば特に限定はされないが、例えば、ナ
トリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウ
ム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アンモ
ニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等のア
ミン類との塩、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸
類との塩等が例示できる。
【0022】〈2〉本発明の活性酸素消去剤を含有する
組成物 本発明の組成物は、上記活性酸素消去剤の1種あるいは
2種以上を常法により配合したものであり、具体的に
は、化粧料、医薬品、食品等が例示できる。
【0023】(1)化粧料 本発明の化粧料は、シワ、脱毛等の予防、改善、体臭等
の好ましくない匂いの発生を防ぐ等の目的で、上記活性
酸素消去剤を配合したものである。
【0024】上記化粧料における本発明の活性酸素消去
剤の配合量は特に限定されないが、化粧料全量に対して
0.01〜10重量%の範囲で配合されることが好まし
く、更に、0.1〜1重量%の範囲で配合されることが
より好ましい。活性酸素消去剤の配合量が0.01%未
満では、活性酸素消去剤が有するシワ改善、脱毛改善、
体臭改善等の効果が十分に得られない場合があり、10
重量%を超えて配合しても効果が頭打ちになり経済的で
ない場合が多い。
【0025】本発明が適用される化粧料としては、剤型
は特に限定されないが、例えば、化粧水、乳液、クリー
ム等の基礎化粧料、ファンデーション、アンダーメーク
アップ、白粉等のメークアップ化粧料、ヘアトニック、
ヘアリキッド、シャンプー、リンス等の頭髪用化粧料等
を挙げることができる。これらの化粧料は、上記活性酸
素消去剤を配合する以外は、通常の化粧料と同様の方法
で製造することができる。
【0026】また、本発明の化粧料には、上記活性酸素
消去剤の他に、化粧料に一般に用いられる各種成分、例
えば、ワセリン、流動パラフィン等の炭化水素類、ホホ
バ油、カルナバワックス等のエステル類、オリーブ油、
牛脂等のトリグリセライド類、ステアリルアルコール、
ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ステアリン
酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、グリセリルモノステアレー
ト、ポリオキシエチレンステアリン酸、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル等のノニオン界面活性剤、石鹸、硫酸エステル等の
アニオン界面活性剤、ステアリルアミン等のカチオン界
面活性剤、アルキルベタイン等の両性界面活性剤、グリ
セリン、プロピレングリコール等の多価アルコール類、
各種粉末成分、保湿剤、増粘剤、色剤、香料、抗酸化
剤、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、あるいは紫外線
防御剤、抗炎症剤、美白剤等を配合することができる。
【0027】更に、本発明の化粧料には、本発明の活性
酸素消去剤である一般式(I)で表される化合物及び/
又はその生理的に許容される塩以外に、SOD等の活性
酸素消去作用を有する物質を配合してもよい。
【0028】(2)医薬品 本発明の活性酸素消去剤を医薬品として製剤化する場
合、剤型は特に限定されないが、例えば、注射剤、散
剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、液剤等、通常用いられ
ている各種製剤に、通常の方法に従って剤型化すること
ができる。また、剤型化に際しては、上記活性酸素消去
剤以外に、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭
剤、増量剤、被覆剤等の医薬品で通常用いられる任意成
分を任意の量、用いることもできる。
【0029】上記医薬品の投与量に関しては、疾患の種
類、症状、患者の年齢、体重等により異なるが、成人1
人1日あたり、活性酸素消去剤の量として10mg〜1
000mgを1回ないしは数回に分けて経口投与する
か、5mg〜500mgを注射で投与するのが適当であ
る。注射剤の投与方法としては、静脈内投与、動脈内投
与、門脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、皮下投与等
が例示できる。
【0030】(3)食品 本発明の活性酸素消去剤を食品に配合する場合、種々の
食品へ、食品で通常用いられる任意成分と共に配合でき
る。例えば、キャンディーやグミ、ゼリーといった菓子
類やジュースの様なドリンク類、パン等の主食が挙げら
れる。配合量は、食品の種類により異なるが、食品の味
を損なわずに、且つ十分な活性酸素消去効果が期待でき
る0.01〜10重量%であることが好ましく、更に、
0.1〜1重量%であることがより好ましい。
【0031】
【作用】本発明の活性酸素消去剤及びこれを含有する化
粧料、医薬品、食品等の組成物は、その有効成分である
一般式(I)で表される化合物及び/又はその生理的に
許容される塩の優れた活性酸素消去作用により、上述し
たような活性酸素が関与しているとされている、シワの
形成、体臭の発生、脱毛、炎症、老人性痴呆、心筋梗塞
等の虚血性疾患、あるいはアレルギー性疾患、肝臓障
害、リューマチ等様々な疾病の治療や皮膚などの生体老
化の改善に対して有効に働くものである。
【0032】また、本発明の活性酸素消去剤及びこれを
含有する化粧料、医薬品、食品等の組成物は、上記疾病
や生体老化の予防のためにも有効に使用できる。これ
は、活性酸素消去作用を有する成分を、予め生体内に存
在させることにより、生体内で発生した活性酸素を素早
く消去し、無毒化することができるためである。
【0033】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。まずは
じめに、本発明の活性酸素消去剤の実施例を説明する。
【0034】
【実施例1】ラワン500gをグラインダーで粉末化
し、これに1,3−ジオキサンの50%水溶液4Lを加
えてオートクレーブに入れ、180℃で2時間加熱し
た。その後、この溶液をオートクレーブより取り出し冷
却した後、濾過により不溶物を取り除いた。得られた濾
液より溶媒を減圧留去し、この濃縮物をノルマルへキサ
ン1Lと80%メタノール水溶液1Lで分液しノルマル
ヘキサン層を捨てることで脱脂を行った。
【0035】上記80%メタノール水溶液層を減圧濃縮
し、これを水に可溶化分散してダイヤイオンHP−20
(三菱化成製)を充填したカラムクロマトグラフィーに
チャージし、これに精製水1Lを流して洗った後、更
に、20%エタノール水溶液1Lを流して得られた溶出
分から溶液を留去し濃縮物とした。
【0036】上記濃縮物を1%アセトニトリル水溶液に
溶かし、ODSカラムを装着した分取高速液体クロマト
グラフィーにかけ、溶出溶媒1%アセトニトリル水溶液
→2%アセトニトリル水溶液を用いて分取し、これを濃
縮して、17.4mgのシリンギルグリセロール、3
4.8mgのグアイアシルグリセロールを得た
【0037】〈本発明の活性酸素消去剤の評価〉 本発明の活性酸素消去剤として上記実施例で得られた
リンギルグリセロール、グアイアシルグリセロールを用
いて、本発明の活性酸素消去剤の安全性及び活性酸素消
去作用に関する評価を行った。
【0038】(1)急性毒性試験(腹腔内投与) 5匹づつ群のICR雄性マウス(体重25〜30g)
の各群に、上記実施例1で得られた各化合物を生理食塩
水に溶解して1000mg/kgの割合でそれぞれ腹腔
内投与した。投与後14日目に生死を判定したが何れの
群においても死亡例を認めなかった。これより、本発明
の活性酸素消去剤の腹腔内投与によるLD50値は100
0mg/kgより大きく、安全性に優れていることがわ
かる。
【0039】(2)急性毒性試験(経口投与) 6匹づつ群のICR雄性マウス(体重25〜30g)
の各群に、上記実施例1で得られた各化合物を生理食塩
水に溶解して1000mg/kgの割合でそれぞれ経口
投与した。投与後14日目に生死を判定したが何れの群
においても死亡例を認めなかった。これより、本発明の
活性酸素消去剤の経口投与によるLD50値は1000m
g/kgより大きく、安全性に優れていることがわか
る。
【0040】(3)活性酸素消去作用の測定 化7に示す反応式に基づき、キサンチン−キサンチンオ
キシダーゼ(XOD)系により活性酸素の一つであるス
ーパーオキシドアニオン(O2 -)を発生させ、発生した
2 -の生成率を亜硝酸法により測定し、この値をキサン
チンオキシダーゼ阻害率値で補正して活性酸素消去作用
値を求めた。
【0041】
【化7】
【0042】上記実施例1で得られた各化合物を各種モ
ル濃度で含有する活性酸素消去剤水溶液0.1mLを、
65mM燐酸2水素カリウム、35mMホウ酸ナトリウ
ム、0.5mMEDTA2ナトリウム水溶液(以下、緩
衝液Aという)0.2mL、0.5mMキサンチン溶液
0.2mL、10mMヒドロキシルアミン塩酸塩水溶液
0.1mL、純水0.2mLの混合液に、加えてよく撹
拌し試験液とした。同様にして、活性酸素消去剤の代わ
りに純水0.1mLを用いたコントロールの溶液を作成
した。
【0043】上記試験液及びコントロール溶液に、キサ
ンチンオキシダーゼを1μL/mL濃度で含有する緩衝
液Aを0.2mL加えて撹拌した後、37℃で30分イ
ンキュベーションした。ブランクとして、上記と同様に
調整された試験液及びコントロール溶液に、キサンチン
オキシダーゼを含まない緩衝液Aを0.2mL加え、上
記と同様に処理した溶液を用意した。
【0044】この様にして得られた各溶液のそれぞれ
に、30μMのN−1−ナフチルエチレンジアミン塩酸
塩、3mMのスルファニル酸、25%氷酢酸混液2mL
を加え、30分間室温で放置した後、各溶液について5
50nmの吸光度で活性酸素の発生量を、295nmの
吸光度で尿酸の発生量を測定した。
【0045】得られた値を用いて、以下の式に基づき、
活性酸素消去活性値を算出した。
【0046】
【数1】活性酸素発生率=[(A550-3−A550-4)/
(A550-1−A550-2)]×100尿酸 生成率=[(A295-3−A295-4)/(A295-1−A
295-2)]×100 活性酸素消去活性=100−(活性酸素発生率/尿酸生
成率)×100 但し、式中の記号は、表1に示す条件で調整された各溶
液の吸光度の値とする。
【0047】
【表1】
【0048】更に、上記方法で得られた活性酸素消去活
性値を非線形最小自乗法プログラムにかけ、IC50
(M)を算出した。結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】この結果から明らかなように、実施例1で
得られた化合物は何れもIC50値が極めて低く、従っ
て、本発明の活性酸素消去剤は低濃度でも優れた活性酸
素消去活性を有していることがわかる。
【0051】次に、上記各実施例1で得られた化合物を
活性酸素消去剤として含有する食品、医薬品、化粧料等
の組成物の実施例について説明する。なお、以下に用い
る配合量は、特にことわりのない限りすべて重量部であ
る。
【0052】
【実施例2】キャンディー表3のA成分を150℃で加
熱溶解し120℃に冷却した後、B成分を添加し撹拌し
て均一にした。これを成形した後、冷却してキャンディ
ーを得た。
【0053】
【表3】
【0054】
【実施例3〜4】ジュース表の成分をよく撹拌可溶化
し、滅菌、無菌充填、密閉してジュースを製造した。
【0055】
【表4】
【0056】
【実施例5】ホットケーキ 表の成分をよく混ぜ合わせ、油を引いたフライパンで
焼き上げてホットケーキを作製した。
【0057】
【表5】
【0058】
【実施例6】顆粒剤 表のA成分をよく混合し、これに100mLの20%
エタノール水溶液に溶解したB成分を練合しながら徐々
に加え造粒した。これを40℃で2昼夜送風乾燥し、篩
過、整粒し顆粒剤を得た。
【0059】
【表6】
【0060】
【実施例7】化粧水 表の成分を室温で撹拌可溶化し、化粧水を得た。
【0061】
【表7】
【0062】
【実施例8】乳液 表のA成分、B成分、C成分をそれぞれ80℃で加熱
溶解し、A成分にB成分を加え、更にC成分を加え粗乳
化し、ホモゲナイザーで均一に乳化し冷却して乳液を得
た。
【0063】
【表8】
【0064】
【実施例9】クリーム 表のA成分、B成分、C成分をそれぞれ80℃に加熱
溶解し、A成分にB成分を加え、更にC成分を加え、乳
化し冷却してクリームを得た。
【0065】
【表9】
【0066】
【実施例10】ヘアトニック 表10の成分を室温で撹拌可溶化し、ヘアトニックを得
た。
【0067】
【表10】
【0068】
【発明の効果】本発明の活性酸素消去剤は活性酸素消去
作用に優れ、更に安全性も高い。従って、これを配合し
た化粧料、医薬品、食品あるいは飲料等の組成物は活性
酸素が関与する疾患の予防と治療に長期にわたって有効
に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 7/06 A61K 7/32 7/32 31/09 31/09 A61P 17/00 A61P 17/00 29/00 29/00 37/08 37/08 43/00 43/00 C07C 39/11 // C07C 39/11 43/23 D 43/23 A23L 2/26 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/085 A23G 3/00 A23L 1/30 A23L 2/52 A61K 7/00 A61K 7/06 A61K 7/32 A61K 31/09 CA(STN) REGISTRY(STN) Medline(STN) BIOSIS(STN) EMBASE(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される化合物及び
    /又はその生理的に許容される塩からなる活性酸素消去
    剤。 【化1】 但し、化1中、R1は短鎖長アルコキシル基、R2は水素
    原子又はR1と同一もしくは異なっている短鎖長アルコ
    キシル基を示す。
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)で表される化合物が、
    化2で表されるシリンギルグリセロールまたは化3で表
    されるグアイアシルグリセロールであることを特徴とす
    る、請求項1に記載の活性酸素消去剤。 【化2】 【化3】
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の活性酸素消去剤を
    含有する化粧料。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の活性酸素消去剤を
    含有する食用組成物。
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FR3029910B1 (fr) * 2014-12-12 2019-12-27 L'oreal Nouveaux composes 1-phenyl mono ou polyhydroxypropane, compositions et utilisation en cosmetique

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