JP3486951B2 - 抗菌性ガラス組成物 - Google Patents

抗菌性ガラス組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌および抗カビ性に
優れたガラス組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一価の銀イオン( Ag+)が、微生物な
どの下等生物に対して毒性を示すことは良く知られてい
る。ここで微生物とは、狭義には細菌,菌類,ウィルス
を言い、広義には更に原生動物,藻類などを含める。本
明細書では、前記の微生物などに毒性作用(抗菌作用を
含む)を示すことを、簡単に抗菌性があると言うことに
する。
【0003】銀イオンを溶解性ガラスに含有することで
抗菌性を付与する方法が数多く提案されている。このよ
うな溶解性ガラスとしては、 SiO2,B23を主成分
とするホウケイ酸系とP25を主成分とするリン酸系が
知られている。例えばホウケイ酸系の溶解性ガラスに
Ag+イオンを含有させた抗菌性のある水処理剤(特公
平4−50878)、リン酸系の溶解性ガラスに Ag+
イオンを含有させた抗菌性のある樹脂添加用ガラス組成
物(特開平4−338129)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】銀含有ガラスの抗菌性
は、主に Ag+イオンによって示されるので、そのガラ
ス組成としては銀がイオンとして安定に存在し得る組成
が望ましい。ガラス中での Ag+イオンの安定性は、ガ
ラスネットワークを形成するカチオンと酸素の間の結合
の酸性度が高い程、すなわちSi−O<B−O<P−O
の順に高くなるので、ケイ酸系<ホウケイ酸系<リン酸
系の順にAg+ イオンを多量かつ安定に含有することが
できる(例えば、窯業協会誌,88[8],459(1980))。
【0005】しかし、ホウケイ酸系ガラスはケイ酸系ガ
ラスより多量のAg+ イオンを含有することができるも
のの、その中におけるAg+イオン安定性は余り高くは
なく、有機材料と複合化させる場合、あるいは塗料に混
合して他物品の表面に塗布して使用する場合において、
加熱処理や紫外線照射によってガラス中のAg+ イオン
が容易に還元されて着色を起こす。また、ホウケイ酸系
ガラス中に銀をイオンとして含有することができる量は
せいぜい 0.5モル%程度に過ぎず、粉末状や繊維状で
他素材に添加して使用される場合には材料全体で見ると
Ag+イオン含有量が少なくなって抗菌作用が十分でな
い場合がある。
【0006】これに対して、リン酸系ガラス中では A
+イオンは非常に安定で、数モル%以上含有すること
が可能であり、また有機材料と複合化させる時の加熱処
理によって、あるいは紫外線照射によっても還元されに
くく変色を起こしにくい。上記特開平4−338129
にはこのような現象に着目し、合成樹脂に添加した時に
変色を起こしにくいガラス組成物として、 P25 45〜75モル% CaO+MgO 35〜55モル% Na2O+K2O 0〜 5モル% SiO2+Al23 5〜20モル% Ag2O 0.1〜5重量% で表されるリン酸系ガラス組成物が開示されている。し
かし、ここに開示されているアルカリ土類のリン酸塩を
主成分とするガラス組成物は、(1)その溶融に比較的
高温を必要とし、また(2)水分への溶解速度が比較的
小さく銀イオンの溶出速度が小さいために、銀イオンを
多量に含有できるにもかかわらず抗菌性を十分に発現で
きず、さらに(3)用途に応じて水分への溶解速度を調
整することが可能な範囲が狭いという問題点がある。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点に基づ
き、多量の Ag+イオンを安定に含有することができ、
その製造が比較的容易で、なおかつ水分への溶解速度を
調整することによって用途に応じて十分な抗菌性を発現
できる範囲が広いガラス組成物を提供とする事を目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、樹脂
にAg含有抗菌性ガラスを混入させてなる抗菌性樹脂
の、加熱処理または紫外線照射によるAg+ イオン還元
に起因する変色を防止するための前記Ag含有抗菌性ガ
ラスとして、モル%で表示して、 P25 44.0〜52.5%、 CaO+Mg0 30〜60%、ただしモル比で表してCaO/(CaO+Mg0)は7
0%以上、 SiO2+Al23 0〜 4%、 Li2O+B23 0〜15%、 Na2O+K2O 0〜 5%、 ZnO+BaO 0〜30%、 ただし(CaO+Mg0+ZnO+BaO)の合計 3
0〜60%、 PbO 0〜 5%、 Ag2O 0.03〜5%からなる組成を有し、かつ日
本光学硝子工業会規格(JOGIS)『光学ガラスの化
学的耐久性の測定方法(粉末法)06−1975』に基
づいて測定した溶解性で定義した耐水性が1.0〜40
%であるものを使用する方法である。また本発明は、樹
脂にAg含有抗菌性ガラスの粉末または繊維を混入させ
てなる抗菌性樹脂のAg含有抗菌性ガラスの粉末または
繊維として、モル%で表示して、 P25 44.0〜52.5%、 CaO+Mg0 30〜60%、ただしモル比で表してCaO/(CaO+Mg0)は7
0%以上、 SiO2+Al23 0〜 4%、 Li2O+B23 0〜15%、 Na2O+K2O 0〜 5%、 ZnO+BaO 0〜30%、 ただし(CaO+Mg0+ZnO+BaO)の合計 3
0〜60%、 PbO 0〜 5%、 Ag2O 0.03〜5%からなる組成を有し、かつ日
本光学硝子工業会規格(JOGIS)『光学ガラスの化
学的耐久性の測定方法(粉末法)06−1975』に基
づいて測定した溶解性で定義した耐水性が1.0〜40
%であるものを使用することを特徴とする加熱処理また
は紫外線照射によるAg+ イオン還元に起因する抗菌性
樹脂の変色を防止する方法である。
【0009】本発明の抗菌性ガラス組成物は、ガラスネ
ットワークを形成するカチオンと酸素の間の結合の酸性
度が高く Ag+イオンが安定に存在し得るリン酸系を主
成分としているために、多量の Ag+イオンを安定に含
有することが可能である。また、リン酸系ガラスの溶融
性を悪化させる SiO2、Al23の含有量を少量に抑
えることによって、比較的容易に溶融が可能である。
【0010】また、本発明の抗菌性ガラス組成物は、リ
ン酸系ガラスの水に対する溶解速度を小さくする成分で
あるAl23の含有量を少量に抑えているので、それ自
身の少量の範囲での含有量の調整、あるいはそれ以外の
成分、例えばP25、MgO、CaO、BaO、ZnO
などの含有量を調整することによって、水分への溶解速
度を制御することが可能であり、用途に応じた抗菌性の
発現を調節することが可能である。さらに、本発明の抗
菌性ガラス組成物は、原料の混合,溶融が容易で安価に
製品を供給することができるよう、その組成がガラス原
料として安価な粉末状のリン酸塩原料の組み合わせで実
現できる範囲にある。
【0011】上記組成範囲における各成分の限定理由は
以下の通りである。即ち、P25は40モル%より少な
いとガラスが失透し易くなり、55モル%より多いと粉
末状のリン酸塩原料のみの組み合わせではP25分が足
りなくなり、混合,溶融が困難となり製品のコスト上昇
を招く液体状のリン酸や非常に吸湿性の強いP25を原
料として使用せざるを得なくなる。
【0012】 CaO+Mg0の含有量は、30モル%
より少ないと粉末状のリン酸塩原料のみの組み合わせ組
成を実現することが困難となり、60モル%より多いと
P2O5分が40モル%より少なくなりガラスが失透し易
くなる。なお、CaO+Mg0の成分の内、MgOのみ
を使用する場合には、CaOのみの使用の場合に比べて
ガラスの水に対する溶解速度小さくなり、他の成分の
含有量の調整で耐水性を制御可能な範囲が狭くなるの
で、CaOのみを使用するかあるいはCaOの割合を多
くして、モル比でCaO/(CaO+Mg0)を70%
以上とする。
【0013】Al23は、上記のようにガラスの溶融性
を悪化させると共に、多量に入れ過ぎるとガラスの水に
対する溶解速度を小さくなり過ぎるので必須成分ではな
いが、少量の添加でガラスの水に対する溶解速度の調整
が可能な成分である。SiO2もAl23と同様の働き
をするので、(SiO2+Al23)の合計の上限量は
4モル%望ましくは3モル%である。
【0014】Li2OおよびB23は必須成分ではない
が、 いずれも銀イオンの安定性を悪化させること無
く、ガラスの溶融性を向上させることができる成分であ
り、Li2OおよびB23の合計で 15モル%以下の範
囲で加えることができる。これらの成分は、ガラスの水
に対する溶解速度を減少させるので、15モル%を越え
ると水分に対する溶解性が低くなり過ぎる。また、これ
らの原料は高価なため、その量が多くなると製品のコス
トが上昇する。またZnOおよびBaOはいずれも必須
成分ではないが、銀イオンの安定性を悪化させることな
くガラスの溶融を向上させる成分であり、ZnOおよび
BaOの合計で30モル%以下の範囲で加えることがで
きる。また、Zn2+はAg2+には劣るものの同様に抗菌
性を示す成分であってガラスの抗菌力を向上させる効果
もある。さらに(CaO+Mg0+ZnO+BaO)の
合計量があまり大きすぎると、P25分が40モル%よ
り少なくなりガラスが失透し易くなるのでこれら合計量
は60モル%以下にする必要がある。またPbOは5モ
ル%以下含有していても差し支えない。 Ag2Oは、
0.03モル%未満では抗菌性が弱くなり、5モル%を
越えると抗菌性に寄与しない金属状の銀が生じ易くなる
と共に、銀は高価であるため製品のコストを上昇させ
る。
【0015】
【実施例】表1に示した実施例および表2に示した比較
例の組成になるよう、Ca,Mgのリン酸塩あるいは場
合により炭酸塩、Li、Naのリン酸塩化合物あるいは
炭酸塩、SiO2、Al23、アルミニウムのリン酸
塩、H3BO3、BaCO3、ZnO、メタリン酸亜鉛、
AgNO3を原料として用いバッチを調合した。 このバ
ッチをPtるつぼに入れ、1300℃で2時間溶融した
後、ステンレス板上に流し出し板状に成形後徐冷した。
本実施例の組成になるバッチは、粉末状の原料のみで構
成可能で、通常のケイ酸系あるいはホウケイ酸系ガラス
の場合と同様に混合,溶融が可能であった。次に、得ら
れたガラスについて、金属銀の析出状況、耐水性、抗菌
性、樹脂混合時の変色を調べた。結果を表1および表2
下段に示す。表2に示した比較例の内、1,2はホウケ
イ酸系抗菌ガラスの代表的組成、3〜5は前述の特開平
4−338129の特許請求範囲に含まれる組成、6〜
10は本発明の特許請求範囲を外れた組成である。
【0016】金属銀の析出状況は、得られた板状ガラス
にハロゲンランプを照射して10μm以上の金属銀につ
いてそのガラス100g当たりの数を数え、検出されな
い場合に◎、100個以下の場合に○、100個以上の
場合に×で示した。
【0017】 耐水性は、日本光学硝子工業会規格(J
OGIS)『光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(粉
末法)06−1975』を用いて評価した。この方法
は、粉砕したガラスから420〜590μmの粒度の粉
末を採取し、これをアセトンで洗浄して微粉を除去した
後、その中から比重g分を100mlの沸騰水中に1時
間浸漬し、乾燥後重量減を測定する方法である。銀入り
ガラスが抗菌性を示すためには、ガラスが水分にある程
度溶解し、銀イオンが溶出する必要があり、また余り溶
解速度が速過ぎると耐久性あるいは抗菌性の持続性が乏
しくなるので、本試験法による重量減で1.0〜40%
の水に対する溶解性が必要である。なおこの溶解性の数
値は後の実施例および比較例では「耐水性」の数値とし
て表している。
【0018】抗菌性は、以下のようにして簡易的に評価
した。105μm以下に粉砕したガラスをオルガノポリ
シロキサン系バインダーに重量で10%添加し、これを
スプレーで5cm角で厚さが1mmのガラス板表面に吹
き付け、乾燥して試料とした。この試料を寒天培地上に
置き、その上からカビの一種であるアスペルギウステレ
ウスの胞子を約1×105個/ml 含有する胞子懸濁液
を散布した後蓋をし、30℃の恒温槽中で1週間培養
し、カビの生育状況を観察した。評価は、ガラス表面上
にアスペルギウステレウスの生育が全く観察されなかっ
た場合に◎、アスペルギウステレウスの生育範囲がガラ
ス表面の1/3以下の場合に○、ガラス表面の1/3以
上にアスペルギウステレウスが生育した場合に×で示し
た。
【0019】樹脂混合時の変色は、重量で同量の粉末状
ポリエチレンと105μm以下のガラス粉末を混合し、
これを200℃に保持したオーブン中に入れ、30分間
加熱した後炉外に取り出して冷却し、溶融したポリエチ
レンが変色するかどうかによって評価した。評価は、変
色が全く認められない場合に◎、変色がわずかな場合に
○、変色が顕著な場合に×で示した。
【0020】
【表1】
【0021】 実施例(mol%) ================================== 9 10 11 12 13 14 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− P2O5 48.0 44.5 49.5 49.5 49.5 48.5 CaO 48.0 44.5 39.5 46.5 46.5 48.5 BaO 0 10.0 0 0 0 0 ZnO 0 0 10.0 0 0 0 SiO2 3.0 0 0 0 0 0 Na2O 0 0 0 3.0 0 0 K2O 0 0 0 0 3.0 0 PbO 0 0 0 0 0 2.0 Ag2O 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 金属銀析出 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水性(%) 9.5 21.7 15.1 24.8 31.2 18.5 抗菌性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 樹脂着色 ◎ ◎ ◎ ○ ○ ◎ ==================================
【0022】
【表2】 比較例(mol%) ================================== 1 2 3 4 5 6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− SiO2 37.5 36.8 0 0 10.0 0 P2O5 0 0 49.5 50.0 50.0 35.0 MgO 0 0 43.5 39.0 0 0 CaO 0 0 0 0 39.0 50.0 Al2O3 0 0 6.0 10.0 0 0 B2O3 47.0 46.8 0 0 0 10.0 Li2O 0 0 0 0 0 0 Na2O 15.0 14.9 0 0 0 4.0 Ag2O 0.5 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 金属銀析出 ○ × ◎ - - - 耐水性(%) 35.0 - 0.5 - - - 抗菌性 ◎ - ○ - - - 樹脂着色 × - ○ - - - =================================
【0023】 4〜5:1300℃,2時間では完全に溶融せず。 5、7:粉末状のリン酸塩原料のみでの調合不可。 6、8:失透してガラス化しない。
【0024】 表1に示した実施例から明らかなよう
に、本発明の範囲にある組成のガラスについては、金属
銀の析出は認められず、樹脂着色もほとんど認められな
かった。着色が認められたものも、それはわずかで実用
上問題無いレベルと推定された。また、耐水性も組成の
調整により、 1.5%から数10%程度までの広い範囲で調
整可能であり、組成によっては多少弱い物もあるが抗菌
性が観察された。この抗菌性の違いは、銀イオン含有量
および耐水性の違いによる、ガラスからの銀イオンの溶
出速度の違いに起因すると思われる。また、表2の比較
例10および前述の特開平4−338129に記載のよ
うに、銀イオンの安定性が高く、樹脂に混合した時に着
色を起こしにくいリン酸系ガラスであっても、Na2
あるいはK2Oなどのアルカリ金属酸化物を5mol%
を越えて含有すると、ガラス中の銀イオン安定性が低下
し、樹脂に混合した時に着色を起こし易くなる。
【0025】一方、表2に示した比較例の中では、1お
よび2のホウケイ酸系組成については、銀含有量が少な
いと金属銀の析出はなく抗菌性も強いが、樹脂に混合す
ると顕著な変色を起こし、銀含有量を増加させると金属
銀の析出が起こった。また、3〜5の特開平4−338
129の特許請求範囲に含まれる組成の中では、3につ
いては金属銀の析出はなく樹脂の着色もわずかであった
が、耐水性が良く銀イオンの溶出速度が小さいため抗菌
性がやや弱く、4,5の組成についてはバッチの溶解性
が悪く1300℃では完全に溶融しなかった。また、5
組成のバッチについては粉末状のリン酸塩原料のみでの
調合が不可能であり、液体状のリン酸あるいは吸湿性が
非常に強い無水リン酸を使用する必要があった。さら
に、本発明の特許請求の範囲を外れた6〜8の組成につ
いては失透してガラスが得られなかったり、あるいは粉
末状のリン酸原料のみでの調合が不可能であり、また
9、10の組成については、抗菌性が弱かったり、ある
いは樹脂に混合すると顕著な着色を起こした。
【0026】
【発明の効果】 以上の通り、本発明によれば、多量の
銀イオンを含有可能で、比較的製造が容易な抗菌性ガラ
ス組成物を得ることができる。また、本発明による抗菌
性ガラス組成物は、水分に対する溶解性を調整すること
によって銀イオンの溶出性を抗菌性が発現される比較的
広い範囲で調整することが可能で、用途に応じて抗菌性
を比較的広い範囲で調整することが可能である。この抗
菌性ガラス組成物を樹脂に混合して得られる抗菌性樹脂
は変色を起こすことがほとんどない
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 1/00 - 14/00 A01N 1/00 - 65/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂にAg含有抗菌性ガラスの粉末また
    は繊維を混入させてなる抗菌性樹脂の、加熱処理または
    紫外線照射によるAg+ イオン還元に起因する変色を防
    止するための前記Ag含有抗菌性ガラスとして、モル%
    で表示して、 P25 44.0〜52.5%、 CaO+Mg0 30〜60%、ただしモル比で表してCaO/(CaO+Mg0)は7
    0%以上、 SiO2+Al23 0〜 4%、 Li2O+B23 0〜15%、 Na2O+K2O 0〜 5%、 ZnO+BaO 0〜30%、 ただし(CaO+Mg0+ZnO+BaO)の合計 3
    0〜60%、 PbO 0〜 5%、 Ag2O 0.03〜5% からなる組成を有し、かつ日本光学硝子工業会規格(J
    OGIS)『光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(粉
    末法)06−1975』に基づいて測定した溶解性で定
    義した耐水性が1.0〜40%であるものを使用する方
    法。
  2. 【請求項2】樹脂にAg含有抗菌性ガラスの粉末または
    繊維を混入させてなる抗菌性樹脂のAg含有抗菌性ガラ
    の粉末または繊維として、モル%で表示して、 P25 44.0〜52.5%、 CaO+Mg0 30〜60%、ただしモル比で表してCaO/(CaO+Mg0)は7
    0%以上、 SiO2+Al23 0〜 4%、 Li2O+B23 0〜15%、 Na2O+K2O 0〜 5%、 ZnO+BaO 0〜30%、 ただし(CaO+Mg0+ZnO+BaO)の合計 3
    0〜60%、 PbO 0〜 5%、 Ag2O 0.03〜5% からなる組成を有し、かつ日本光学硝子工業会規格(J
    OGIS)『光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(粉
    末法)06−1975』に基づいて測定した溶解性で定
    義した耐水性が1.0〜40%であるものを使用するこ
    とを特徴とする加熱処理または紫外線照射によるAg+
    イオン還元に起因する抗菌性樹脂の変色を防止する方
    法。
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