JP3470855B2 - スピニングリールのベールアーム - Google Patents

スピニングリールのベールアーム

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JP3470855B2 JP04106497A JP4106497A JP3470855B2 JP 3470855 B2 JP3470855 B2 JP 3470855B2 JP 04106497 A JP04106497 A JP 04106497A JP 4106497 A JP4106497 A JP 4106497A JP 3470855 B2 JP3470855 B2 JP 3470855B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベールアーム、特
に、スピニングリールの1対のロータアーム間に開閉自
在に装着されたベールアームに関する。
【0002】
【従来の技術】スピニングリールの1対のロータアーム
には、釣り糸をスプールに案内するベールアームが設け
られている。ベールアームはロータとともに回転しかつ
糸開放姿勢と糸巻取り姿勢との間で開閉する。ベールア
ームは、1対のロータアームの先端にそれぞれ揺動自在
に装着された1対のアーム支持部材と、一方のアーム支
持部材の先端に設けられた釣り糸案内部と、釣り糸案内
部と他方のアーム支持部材の先端とに両端が連結され、
湾曲した線材で構成されたベールとを備えている。釣り
糸案内部は、ラインローラと、一方のアーム支持部材の
先端に固定されラインローラを支持する固定軸と、固定
軸の先端に固定された固定軸カバーとを有している。ベ
ールの一端は折れ曲がって固定軸カバーの側頂部に挿入
固定されている。ベールの材質としては、一般にステン
レスやチタン等の錆びにくい金属線材が用いられてい
る。また、軽量化のために合成樹脂やカーボン繊維等の
非金属線材も用いられている。
【0003】このようなベールアームを有するスピニン
グリールでは、釣り糸をスプールに巻き取る際に、ベー
ルアームを糸巻取り姿勢側に揺動させハンドルを回す。
すると、釣り糸はベールに誘導されて固定軸カバーを介
してラインローラの外周面に案内されて接触する。そし
て、ラインローラに案内されて釣り糸の方向が変えられ
スプール外周に巻き取られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のベールアー
ムでは、ベールの材質が金属線材の場合には、運搬中や
釣りを行っているとき等に外力を受けるとベールが変形
することがある。ベールが変形すると、変形を手で戻し
ても重心の位置がわずかに変化しただけでロータの回転
バランスがくずれることがある。また、ベールの変形に
よりアーム支持部材に揺動軸を傾けようとする力が作用
し、ベールアームがスムーズに開閉しなくなることがあ
る。
【0005】また、ベールの材質が非金属線材の場合に
は、外力を受けると破断することがある。本発明の課題
は、外力によるベールの破断や変形を可及的に抑制する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニング
リールのベールアームは、スピニングリールの1対のロ
ータアーム間に開閉自在に装着されたアームであって、
1対のアーム支持部材と、釣り糸案内部と、ベールとを
備えている。アーム支持部材は、1対のロータアームの
先端にそれぞれ揺動自在に装着されている。釣り糸案内
部は、一方のアーム支持部材の先端に設けられている。
ベールは、釣り糸案内部と他方のアーム支持部材の先端
とに両端が連結され、湾曲した形状記憶合金製線材で構
成されている。
【0007】このベールアームでは、ベールに外力が加
わると、外力が加わっている間ベールは一時的に変形す
る。しかし、ベールが形状記憶合金製線材で構成されて
いるので、外力が取り除かれると元の形状への復帰が可
能である。このため、外力が作用してもベールは変形し
にくくなる。しかも、形状記憶合金は超弾性的性質を有
するため、運搬中や釣りを行っているとき等に通常作用
する外力で破断することはない。
【0008】また、形状記憶合金は、熱弾性型マルテン
サイト変態をもち、かつそのマルテンサイト変態の発生
温度が室温以下の超弾性合金である。この場合には、ベ
ールを構成する形状記憶合金のマルテンサイト変態の発
生温度が室温(たとえば、摂氏15度から25度)以下
であるので、室温ではマルテンサイトの発生温度より高
くなることが多くなり超弾性的性質となり、外力が取り
除かれると直ちに元の形状に戻る。この形状記憶合金の
マルテンサイト変態の発生温度が室温より高い場合に
は、外力が加わり変形すると、熱を加えて発生温度以上
にしないかぎり形状を元に戻すことができない。このた
め、変形後の取り扱いが煩雑で現実的ではない。
【0009】発明に係るスピニングリールのベールア
ームは、発明に記載のアームにおいて、超弾性合金
は、Ti−Ni系、Cu−Zn−Al系、Au−Cd
系、Cu−Al−Ni、Cu−Au−Zn系、Cu−S
n系、Cu−Zn−X(X=Si,Sn,Al,Gaの
いずれか一つ)、In−Tl系、Ni−Al系合金から
なる群から選択されたいずれか一つの合金である。
【0010】発明に係るスピニングリールのベールア
ームは、発明に記載のアームにおいて、超弾性合金
は、Ti−Ni系合金である。この場合には、ステンレ
ス製のベールより軽量化を図れ、ベールに起因する動的
バランスのくずれを低く抑えることができる。発明
係るスピニングリールのベールアームは、発明1から
のいずれかに記載のアームにおいて、ベールアームは、
ロータの動的バランスを釣り合わせるようにその形状、
重量が設定されている。この場合には、ロータ全体の動
的バランスがとれているので、変形による重心位置の変
化が少なくなり、動的バランスのくずれをさらに抑制す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔全体構成及びリール本体の構成〕図1〜図3におい
て、本発明の一実施形態を採用したスピニングリール
は、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、
ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、
リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプ
ール4は釣り糸をその外周面に巻き取るものであり、ロ
ータ3の前部に前後移動可能に配置されている。
【0012】リール本体2は、ロータ3やスプール4を
支持する筐体部10と、筐体部10の両側面に着脱自在
にネジ止めされた1対の蓋体部11a,11bと、筐体
部10から上方に延びる竿取付部12とを有している。
筐体部10はたとえばアルミニウム合金製の薄肉の部材
であり、両側に開口部10a,10bを有している。筐
体部10の内部には、ロータ3を回転させるためのロー
タ駆動機構5と、スプール4を前後移動させて均一に釣
り糸を巻き取るためのオシレーティング機構6とが設け
られている。
【0013】蓋体部11a,11bは、たとえばアルミ
ニウム合金製の薄肉の部材であり、筐体部10の開口部
10a,10bをそれぞれをカバーする。一方の蓋体部
11a(図3下側)には、ハンドル1が先端に固定され
たハンドル軸7を支持する側方に突出する筒状のハンド
ル支持部8が設けられている。ハンドル支持部8の両端
には軸受9,9が配置されており、軸受9,9によりハ
ンドル軸7はハンドル支持部8に回転自在に支持されて
いる。
【0014】竿取付部12は、筐体部10から上方に斜
め前方に延びる部材であり、筐体部10と一体でほぼT
字型に形成されている。竿取付部12の上部には、竿取
付面12aが形成されている。ロータ駆動機構5は、ハ
ンドル軸7の基端にハンドル軸7と一体で形成されたマ
スターギア13と、マスターギア13に噛み合うピニオ
ンギア14とを有している。ピニオンギア14は筒状に
形成されており、その前部14aはロータ3の中心部を
貫通してスプール4側に延びている。そして、その先端
にはネジ部が形成されている。ピニオンギア14は、そ
の軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受15,1
6を介してリール本体2の筐体部10に回転自在に支持
されている。
【0015】オシレーティング機構6は、スプール4の
中心部を先端で固定したスプール軸20を前後方向に往
復移動させてスプール4を同方向に移動させるための機
構である。オシレーティング機構6は、スプール軸20
の上方に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後
方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定
された中間ギア23とを有している。螺軸21は、スプ
ール軸20と平行に配置されており、先端部がロータ3
の内部で筐体部10に回転自在に支持されている。ま
た、螺軸21の外周部には螺旋状の溝21aが形成され
ており、後端には平坦部20aが形成されている。スラ
イダ22にはスプール軸20の後端が軸方向移動不能及
び回転不能に固定されている。スライダ22は、螺軸2
1の上方及び下方に平行に配置されたガイド軸24a,
24bにより軸方向に案内される。中間ギア23は、螺
軸21の先端部に固定されており、ピニオンギア14に
噛み合っている。
【0016】〔ロータの構成〕ロータ3は、図1及び図
4に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互
いに対向して設けられた第1ロータアーム31及び第2
ロータアーム32とを有している。円筒部30と両ロー
タアーム31,32とは一体成形されている。円筒部3
0の前部には前壁33が形成されており、前壁33の中
央部にはボス33aが形成されている。このボス33a
の貫通孔をピニオンギア14の前部14a及びスプール
軸20が貫通している。前壁33の前方側にはナット3
4が配置されており、このナット34がピニオンギア1
4の先端のネジ部に螺合している。ナット34の内周部
には、ナット34をスプール軸20に対して回転自在に
支持するための軸受35が配置されている。
【0017】また、円筒部30の内部にはロータ3の逆
転防止機構37が配置されている。逆転防止機構37
は、ローラ型のワンウェイクラッチ(図示せず)と、ワ
ンウェイクラッチを作動状態及び非作動状態に切り換え
る操作機構38とを有している。ワンウェイクラッチ
は、外輪が筐体部10に固定され、内輪がピニオンギア
14に固定されている。操作機構38は、筐体部10の
下部に配置された操作レバー39を有しており、操作レ
バー39を揺動させることでワンウェイクラッチが2つ
の状態に切り換られ、作動状態のときにロータ3が逆転
不能になり、非作動状態のときロータ3が逆転可能にな
る。
【0018】ロータ3の前壁33には、前方に開口を有
する筒状の糸噛み防止部材36が設けられている。この
糸噛み防止部材36は、外周先端部に段部36aを有し
ており、スプール4に巻き付けられた釣り糸がロータ3
との間の隙間から入ってスプール軸20に噛み込むのを
防止するために設けられている。図1〜図3に示すよう
に、第1及び第2ロータアーム31,32の先端にはベ
ールアーム40が開閉自在に装着されている。ベールア
ーム40は、第1及び第2ロータアーム31,32の先
端の内周側にそれぞれ揺動自在に装着された第1及び第
2ベール支持部材41a,41bと、釣り糸案内機構4
2と、ベール46とを有している。第1ベール支持部材
41aは、2つの軸受40aにより第1ロータアーム3
1に回転自在に支持されている。釣り糸案内機構42
は、釣り糸をスプール4に案内するためものであり、第
1ベール支持部材41aの先端に装着されている。ここ
で、第2ベール支持部材41bを、例えば、他の部分よ
り比重の大きい材質で構成し、第1ベール支持部材41
a及び釣り糸案内機構42に起因する回転時のアンバラ
ンスを解消するためのバランサとして機能させている。
これにより、ベールアーム40を含むロータ3全体は、
動的バランスが釣り合ったものになる。
【0019】また、各ベール支持部材41a,41bを
ロータアーム31,32の内周側に装着することによ
り、ベールアーム40の回転半径が小さくなり、釣り竿
持つ手に当たりにくくなる。したがって、竿取付部1
2を短くしてスプール4と釣り竿を近づけることがで
き、全体として小型化が可能になる。ここで、両ベール
支持部材41a,41bは、一本の揺動軸Mを中心に揺
動自在である。そして、揺動軸Mと第1ロータアーム3
1の第1ベール支持部材取付面とが交差する点を揺動中
心C1とし、揺動軸Mと第2ロータアーム32の第2ベ
ール支持部材取付面とが交差する点を揺動中心C2とし
た場合、揺動中心C2は揺動中心C1より前方に位置し
ている。すなわち、揺動軸Mは、スプール軸20と直交
する軸に対して後方に傾いている。また、各ベール支持
部材41a,41bは、それらの揺動面が揺動軸Mに対
して直交するように配置されている。
【0020】釣り糸案内機構42は、第1ベール支持部
材41aに一端が固定された固定軸(図示せず)と、固
定軸と一体で形成された固定軸カバー44と、概略筒状
のラインローラ45とを有している。ベール46は、湾
曲した形状記憶合金製線材で構成されている。形状記憶
合金としては、熱弾性型マルテンサイト変態をもち、か
つそのマルテンサイト変態の発生温度が室温(摂氏15
度〜25度)以下の超弾性合金が好ましい。このような
超弾性合金は、Ti−Ni系、Cu−Zn−Al系、A
u−Cd系、Cu−Al−Ni、Cu−Au−Zn系、
Cu−Sn系、Cu−Zn−X(X=Si,Sn,A
l,Gaのいずれか一つ)、In−Tl系、Ni−Al
系合金からなる群から選択されたいずれか一つの合金で
あるのが好ましい。特に、Ti−Ni系合金は、軽量化
を図れるため、ベールに起因する動的バランスのくずれ
を低く抑えることができる。ベール46は、第2ベール
支持部材41bと固定軸カバー44とに両端が固定さ
れ、スプール4の周方向外方に湾曲して配置され、釣り
糸を固定軸カバー44を介してラインローラ45に導
く。
【0021】このような超弾性合金製のベール46に外
力が加わると、外力が加わっている間ベール46は一時
的に変形する。しかし、ベール46に対する外力が取り
除かれると元の形状に復帰する。このため、外力が作用
してもベールは変形しにくくなる。しかも、超弾性的性
質を有するため、運搬中や釣りを行っているとき等に通
常作用する外力で破断することはない。しかもロータ3
の動的バランスが取れているので、仮にベール46が変
形しても重心位置の変化が少なくなり、ベールアーム4
0を含む全体の動的バランスの変化が少なくなる。
【0022】ここで、固定軸カバー44及びベール46
のラインローラ側部分46a(図2)の釣り糸案内側接
触部46b(図1)とスプール4上での釣り糸接触部と
の距離Rは、ベール46からラインローラ45に向かう
に従って短くなるように、固定軸カバー44及びベール
46は構成されている。 〔スプールの構成〕スプール4は、ロータ3の第1ロー
タアーム31と第2ロータアーム32との間に配置され
ており、スプール軸20の先端に固定されている。スプ
ール4は、外周に釣り糸が巻き付けられる先細りテーパ
筒状の糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後部にそれより
大径に一体で形成された後フランジ部4bと、糸巻胴部
4aの前部に固定された大径の前フランジ部4cとを有
している。これらの各部は、アルミニウム合金等の軽量
金属製であり、1.2〜1.5mm程度の薄い肉厚で形
成されている。糸巻胴部4aの先端部には円板状の前壁
部51が一体で形成されており、その中心部にはスプー
ル軸20にピン53により固定されたボス部52が形成
されている。
【0023】糸巻胴部4aはロータ3の円筒部30の外
周側まで延びており、通常のスピニングリールより胴長
さが長くなっている。また、両フランジ部4b,4cの
フランジ高さは、通常のスピニングリールより低くなっ
ている。これにより、糸放出時の抵抗が少なくなり、細
い釣り糸を糸巻胴部4aに巻き付けても釣り糸がよれに
くくなっている。
【0024】後フランジ部4bには、内周部にリング状
の溝部54が形成されている。溝部54には、制振リン
グ55が嵌め込まれている。制振リング55は、ジュラ
コン等の弾性を有する合成樹脂製のリングであり、円
の一部が切り欠かれた形状である。この制振リング55
の外径は、溝部54の内径D2(図4)より大きい。こ
のため、溝部54に制振リング55を嵌め込む際には、
制振リング55の切欠きの両端を僅かに力を入れて掴
み、その径を溝部54の縁部の内径D3より小さく縮め
るようにして嵌め込む。これにより、制振リング55
は、合成樹脂の弾性を利用して溝部54に装着されるこ
とになる。
【0025】このような合成樹脂製の制振リング55を
薄肉のスプール4に装着すると、釣り糸を巻き取るとき
に釣り糸がスプール4に当たっても、接触による振動が
制振リング55により抑えられ、スプール4が振動しに
くくなる。このため、釣り糸が金属製のスプール4に巻
き取られる際にスプール4に接触しても鈴の音のような
騒音が発生しにくくなる。また、制振リング55は、ス
プール4の内周面に装着されているので、制振リング5
5が糸巻取の邪魔にならず、スプール全体の大型化を抑
えることができる。
【0026】〔リールの操作及び動作〕このスピニング
リールでは、キャスティング時には、ベール46を糸巻
取側から糸開放側に倒す。これにより第1及び第2ベー
ル支持部材41a,41bは、揺動軸Mを中心として同
方向に回転する。このとき、第1及び第2ベール支持部
材41a,41bは、第1及び第2ロータアーム31,
32の内周側に配置され、かつ揺動軸Mがスプール軸2
0に対して後方に傾いているので、第1ベール支持部材
41a及びその先端のラインローラ45は、糸巻取姿勢
時の位置よりもさらに内周側に移動する。このため、キ
ャスティング時に繰り出された釣り糸が第1ベール支持
部材41aやラインローラ45に絡みにくくなる。
【0027】釣り糸巻取時には、ベール46を糸巻取姿
勢に倒す。これは、ハンドル1を糸巻取方向に回転させ
ると図示しないカムとバネの働きにより自動的に行われ
る。ハンドル1を糸巻取方向に回転させると、この回転
力はハンドル軸12及びマスターギア13を介してピニ
オンギア14に伝達される。このピニオンギア14に伝
達された回転力は、ピニオンギア14前部を介してロー
タ3に伝達され、ロータ3が糸巻取方向に回転する。
【0028】また、ベール46が糸巻取姿勢に倒れてロ
ータ3が回転すると、ベール46の後部(釣り糸案内側
接触部)に接触した釣り糸は、ベール46により固定軸
カバー44に案内される。固定軸カバー44に案内され
た釣り糸は、ラインローラ45に案内され、さらに、ラ
インローラ45で釣り糸の方向が変えられスプール4外
周に巻き取られる。
【0029】この固定軸カバー44及びベール46のラ
インローラ側部分46aの釣り糸案内側接触部とスプー
ル4上の釣り糸接触部との距離Rがベール46からライ
ンローラ45に向かうに従って短くなるように、ベール
46及び固定軸カバー44が構成されているので、スプ
ール4との距離の増減変動がなくなり、釣り糸が引っ掛
かりにくくなる。このため、釣り糸をベール46からラ
インローラ45にスムーズに案内することができる。
【0030】また、固定軸カバー44は円錐形状であ
り、ベール46の一端は円錐の頂点44a付近の稜線部
44bに稜線部と滑らかに接合されているので、釣り糸
が引っ掛かりやすい凸状の頂点44aをベール46によ
り隠して避けることができる。このため、釣り糸がより
滑らかにラインローラ45に案内される。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ベールが形状記憶合金
製線材で構成されているので、外力が取り除かれると元
の形状への復帰が可能である。このため、外力が作用し
てもベールは変形しにくくなる。しかも、形状記憶合金
は超弾性的性質を有するため、運搬中や釣りを行ってい
るとき等に通常作用する外力で破断することはない。
た、ベールを構成する形状記憶合金のマルテンサイト変
態の発生温度が室温以下であるので、室温では外力が取
り除かれると直ちに元の形状に戻る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリー
ルの断面側面図。
【図2】その正面図。
【図3】その平面断面図。
【図4】スプール及びロータの断面拡大図。
【符号の説明】
1 ハンドル 2 リール本体 3 ロータ 4 スプール 31,32 第1及び第2ロータアーム 40 ベールアーム 41a,41b 第1及び第2ベール支持部材 42 釣り糸案内機構 46 ベール

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スピニングリールの1対のロータアーム間
    に開閉自在に装着されたベールアームであって、 前記1対のロータアームの先端にそれぞれ揺動自在に装
    着された1対のアーム支持部材と、 一方の前記アーム支持部材の先端に設けられた釣り糸案
    内部と、湾曲した形状を有し、 前記釣り糸案内部と他方の前記ア
    ーム支持部材の先端とに両端が連結され、熱弾性型マル
    テンサイト変態をもち、かつそのマルテンサイト変態の
    発生温度が室温以下の超弾性合金である形状記憶合金製
    線材で構成されたベールと、を備えたスピニングリール
    のベールアーム
  2. 【請求項2】前記超弾性合金は、Ti−Ni系、Cu−
    Zn−Al系、Au−Cd系、Cu−Al−Ni、Cu
    −Au−Zn系、Cu−Sn系、Cu−Zn−X(X=
    Si,Sn,Al,Gaのいずれか一つ)、In−Tl
    系、Ni−Al系合金からなる群から選択されたいずれ
    か一つの合金である、請求項に記載のスピニングリー
    ルのベールアーム。
  3. 【請求項3】前記超弾性合金は、Ti−Ni系合金であ
    る、請求項に記載のスピニングリールのベールアー
    ム。
  4. 【請求項4】前記ベールアームは、ロータの動的バラン
    スを釣り合わせるようにその形状、重量が設定されてい
    る、請求項1からのいずれかに記載のスピニングリー
    ルのベールアーム。
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