JP3467795B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents
エンジンの排気浄化装置Info
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- JP3467795B2 JP3467795B2 JP05032193A JP5032193A JP3467795B2 JP 3467795 B2 JP3467795 B2 JP 3467795B2 JP 05032193 A JP05032193 A JP 05032193A JP 5032193 A JP5032193 A JP 5032193A JP 3467795 B2 JP3467795 B2 JP 3467795B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの排気浄化装
置に関するものであり、特にリ−ンな空燃比に対応する
酸素濃度を有する排気に対して良好なNOX浄化特性を
有する触媒を排気系に備えたエンジンの排気浄化装置に
関する。 【0002】 【従来の技術】自動車用エンジンにおいては、排気中に
含まれるNOX,HC,COのような有害成分を浄化す
るために、その排気系に触媒を備えている。一般の三元
触媒は、その排気浄化特性がエンジンの空燃比によって
大きく変化し、空燃比の大きいリ−ン側では、燃焼後も
排気中の酸素の量が多くなって、酸化作用が活発に、還
元作用が不活発になる。また、空燃比の小さいリッチ側
では、燃焼後も排気中の酸素の量が多くなって、還元作
用が活発に、酸化作用が不活発になる。そして、酸化と
還元とのバランスがとれる理論空燃比(λ=1,A/F
=14.7)付近では三元触媒がもっとも有効に働くため、
三元触媒を用いる排気浄化装置を備えた自動車では、排
気中の酸素濃度を検出して、混合気を理論空燃比付近に
保つようにフィ−ドバック制御を行なっている。 【0003】一方、自動車用エンジンにおいては、低燃
費化も要請されており、そのために、なるべくリ−ンな
混合気を燃焼させる(リ−ンバ−ン)ようにする努力が
なされているが、リ−ン側ではHC,COは酸化除去で
きても、NOXを還元除去することが困難になる。この
ため、リ−ンバ−ンエンジンの排気系に用いる排気ガス
除去用触媒として、例えば、特開平1−310742号
公報に開示されているような、Cuなどの遷移金属がゼ
オライトにイオン交換担持されかつ貴金属がされた担持
触媒層が、耐火性担体上に設けられた、いわゆるNOX
触媒が提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なNOX触媒は、例えばA/F=22(λ=1.5)程度のリ
−ンな空燃比に対応する排気中では、図4に実線Iで示
すように、HCに対して冷間時においても良好な浄化特
性を有するが、理論空燃比付近では、破線IIで示すよう
に、冷間時の特性は劣悪であり、しかも、温間時におい
ても浄化率が低い。従って、エンジン始動直後の理論空
燃比に近い燃焼状態で多量に排出されるHC(CO)を
浄化できないという問題があり、かつ温間時においても
HC浄化率の向上が望まれていた。 【0005】一方、上記NOX触媒は、三元触媒に比較
して良好なNOX浄化特性を有するものの、図5に示す
ように、最大NOX浄化率を示す温度が空燃比がリ−ン
になる程、すなわち、排気中の酸素濃度が増大するのに
応じて低下し、かつ該最大NOX浄化率も排気中の酸素
濃度の増大に伴って低下する特性を有するものである。 【0006】上述の事情に鑑み、本発明は、NOX触媒
を用いて所期のNOX浄化特性を保ちながら、特に冷間
時におけるHC浄化特性を飛躍的に向上させたエンジン
の排気浄化装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によるエンジンの
排気浄化装置は、エンジンの排気通路に配設され、排気
中の酸素濃度が高くなるほど且つ触媒入口排気温度が高
くなるほどHC浄化率が高くなり、最大NOx浄化率を
示す温度が排気中の酸素濃度の増大に応じて低下する特
性を有する触媒と、上記排気通路の上記触媒配設位置の
上流に2次エアを供給する2次エア供給手段と、上記排
気通路の上記触媒配設位置の上流にある排気を加熱する
ためのヒータと、上記触媒の入口排気温度を検出する排
気温度センサと、上記触媒に供給される排気中の酸素濃
度に関する値を検知するO 2 センサと、上記排気温度及
び酸素濃度に応じて上記2次エア供給手段及びヒータを
制御する制御手段とを備え、当該制御手段は、エンジン
の始動時に、排気温度が所定温度に上がるまでの間、上
記ヒータのみを作動させて排気を加熱する一方、排気温
度が上記所定温度に上がった後、上記2次エア供給手段
を制御して排気中の酸素濃度を上昇させるように構成さ
れていることを特徴とするものである。 【0008】 【作用および効果】本発明によれば、排気通路の上記触
媒配設位置の上流にある排気を加熱するためのヒータ
と、排気通路の上記触媒配設位置の上流に2次エアを供
給する2次エア供給手段とがエンジンの排気系に設けら
れ、制御手段が、エンジンの始動時に、排気温度が所定
温度に上がるまでの間、上記ヒータのみを作動させる一
方、排気温度が上記所定温度に上がった後、上記2次エ
ア供給手段を制御して排気中の 酸素濃度を上昇させるた
めに、エンジン始動時に上記触媒の温度を上記ヒーター
により速やかに上昇させることができ、かつ上記2次エ
ア供給手段により排気中の酸素濃度を増大させることが
できるから、エンジン始動時における触媒のHC浄化特
性を飛躍的に向上させることができる。 【0009】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。 【0010】図1は、本発明によるエンジンの排気浄化
装置の構成を示す概略図である。図1において、排気通
路1に配設されているNOX触媒2の上流側には、排気
を加熱するための電気ヒ−タ3が配設され、この電気ヒ
−タ3の上流側に、排気通路1に2次エアを供給するた
めのエア通路4が接続されている。エア通路4にはエア
ポンプ5が連結されている。 【0011】さらに、NOX触媒2と電気ヒ−タ3との
間の排気通路1には、エンジン側の排気通路に設けられ
ている空燃比制御用の図示しないO2センサに加えて、
触媒2に供給される排気中の酸素濃度を検出するための
O2センサ6と、触媒2の入口の排気温度を検出するた
めの温度センサ7とが配設されている。8はコントロ−
ラで、このコントロ−ラ8は、O2センサ6および温度
センサ7の出力と、エンジン回転数センサ9およびエン
ジン水温センサ10の出力とに基づいて、電気ヒ−タ3お
よびエアポンプ5を以下に述べる態様で制御するように
なっている。 【0012】すなわち、まず、前述した図5における酸
素濃度をパラメ−タとしたNOX浄化率を示す特性曲線
から、図2に示すように、NOX浄化率の最大値が要求
最小浄化率(例えば68%)を満足し得る酸素濃度に対応
する空燃比と、その空燃比における最大NOX浄化率を
示す温度(以下この温度をT0とする)を、例えばA/
F=22(λ=1.5)、温度220°Cとして求める。 【0013】そして、エンジン始動時のような冷間時に
は、エンジン水温が規定温度(例えば80°C)に達する
まで、λ=1になるようなエンジンの空燃比制御を実行
するとともに、エアポンプ5を停止させた状態で、電気
ヒ−タ3のみを作動させて排気を加熱し、排気温度を可
及的速やかに上昇させる。そして、排気温度が温度T0
(220°C)に達した時点で、エアポンプ5を作動させ
て2次エアを触媒2の上流側の排気通路1に導入し、触
媒2に供給される排気の酸素濃度をλ=1.5に対応した
ものにする。従って、HC浄化率は、図2に示すよう
に、排気温度がT0に達するA点までは、破線で示すλ
=1のときの特性曲線IIに沿って緩やかに上昇し、排気
温度がT0に達すると、一挙にほぼ垂直に上昇して、実
線で示すλ=1.5のときの特性曲線I上のB点に達する
ことになる。したがって、エンジン始動時における触媒
のHC浄化特性を飛躍的に向上させることができる。 【0014】そして、それ以降は、排気温度がT0に保
たれるように、かつ排気中の酸素濃度がλ=1.5に対応
する酸素濃度に保たれるように、電気ヒ−タ3およびエ
アポンプ5を制御することにより、NOX浄化率につい
ては要求最小浄化率を満足させながら、HC浄化特性を
改善することができる。 【0015】その場合に、冷間時およびアイドル時には
空燃比がλ=1になるように燃料噴射量を制御するが、
通常走行時には例えばλ=1.5となるように空燃比制御
を実行するリ−ンバ−ンエンジンにおいては、アイドル
時にのみ2次エアを排気通路1に導入し、通常走行時に
は2次エアの導入を停止すればよい。 【0016】なお、本実施例では、温度センサ7が排気
通路1に設けられているが、触媒2に取り付けられて、
触媒2の温度を検出するものであってもよい。 【0017】図3はコントロ−ラ8が実行する制御ル−
チンのフロ−チャ−トをしめす。 【0018】まず、ステップS1でエンジンの始動と同
時に電気ヒ−タ3のみを作動させて排気を加熱する。次
にステップS2で、エンジン水温が規定温度に達したか
否か、すなわち冷間時か否かを判定し、冷間時であれ
ば、また冷間時でなくても、ステップS9でアイドル時
と判定された場合は、ステップS3で空燃比がλ=1に
なるように燃料噴射量を制御する。 【0019】次のステップS4では、排気温度がT0に
達しているか否かを調べ、T0に達していると判定され
たときには、ステップS5で電気ヒ−タ3をOFFにする
とともに、エアポンプ5を作動させて2次エアを触媒2
の上流側の排気通路1に導入し、触媒2に供給される排
気の酸素濃度をλ=1.5に対応したものにする。そし
て、次のステップS6でエンジンがλ=1となるような
空燃比制御を実行しているか否かを調べ、λ=1であれ
ば、ステップS7へ進んで排気温度がT0に達している
か否かを調べ、達していなければ、ステップS8で電気
ヒ−タ3をONにして排気温度を上昇させ、ステップS4
へ戻るというフィ−ドバック制御を実行する。 【0020】一方、アイドル時および冷間時を除いてλ
=1.5程度のリ−ンバ−ンの空燃比制御を実行するエン
ジンにおいては、ステップS6およびS9の判定が「N
O」となるから、ステップS10へ進み、さらにステップ
S11へ進んで、エアポンプ5を停止させ、2次エアの導
入を停止する。そして、ステップS12で排気温度がT0
に達しているか否かを調べ、T0に達していると判定さ
れたときには、ステップS13で電気ヒ−タ3をONにす
る.次にステップS14で排気温度がT0に達しているか
否かを調べ、T0に達していると判定されたときには、
ステップS15で電気ヒ−タ3をOFFにして、ステップS1
2へ戻るというフィ−ドバック制御を実行する。なお、
2次エアの導入を停止すれば、排気温度の変化が小さく
なるので、ステップS12〜S15のフィ−ドバック制御の
実行を省略することも可能である。 【0021】以上のような制御ル−チンを実行すること
により、エンジン始動時における触媒のHC浄化特性を
飛躍的に向上させることができるとともに、走行時にお
けるHCおよびNOXに対する浄化特性も向上させるこ
とができる。
置に関するものであり、特にリ−ンな空燃比に対応する
酸素濃度を有する排気に対して良好なNOX浄化特性を
有する触媒を排気系に備えたエンジンの排気浄化装置に
関する。 【0002】 【従来の技術】自動車用エンジンにおいては、排気中に
含まれるNOX,HC,COのような有害成分を浄化す
るために、その排気系に触媒を備えている。一般の三元
触媒は、その排気浄化特性がエンジンの空燃比によって
大きく変化し、空燃比の大きいリ−ン側では、燃焼後も
排気中の酸素の量が多くなって、酸化作用が活発に、還
元作用が不活発になる。また、空燃比の小さいリッチ側
では、燃焼後も排気中の酸素の量が多くなって、還元作
用が活発に、酸化作用が不活発になる。そして、酸化と
還元とのバランスがとれる理論空燃比(λ=1,A/F
=14.7)付近では三元触媒がもっとも有効に働くため、
三元触媒を用いる排気浄化装置を備えた自動車では、排
気中の酸素濃度を検出して、混合気を理論空燃比付近に
保つようにフィ−ドバック制御を行なっている。 【0003】一方、自動車用エンジンにおいては、低燃
費化も要請されており、そのために、なるべくリ−ンな
混合気を燃焼させる(リ−ンバ−ン)ようにする努力が
なされているが、リ−ン側ではHC,COは酸化除去で
きても、NOXを還元除去することが困難になる。この
ため、リ−ンバ−ンエンジンの排気系に用いる排気ガス
除去用触媒として、例えば、特開平1−310742号
公報に開示されているような、Cuなどの遷移金属がゼ
オライトにイオン交換担持されかつ貴金属がされた担持
触媒層が、耐火性担体上に設けられた、いわゆるNOX
触媒が提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なNOX触媒は、例えばA/F=22(λ=1.5)程度のリ
−ンな空燃比に対応する排気中では、図4に実線Iで示
すように、HCに対して冷間時においても良好な浄化特
性を有するが、理論空燃比付近では、破線IIで示すよう
に、冷間時の特性は劣悪であり、しかも、温間時におい
ても浄化率が低い。従って、エンジン始動直後の理論空
燃比に近い燃焼状態で多量に排出されるHC(CO)を
浄化できないという問題があり、かつ温間時においても
HC浄化率の向上が望まれていた。 【0005】一方、上記NOX触媒は、三元触媒に比較
して良好なNOX浄化特性を有するものの、図5に示す
ように、最大NOX浄化率を示す温度が空燃比がリ−ン
になる程、すなわち、排気中の酸素濃度が増大するのに
応じて低下し、かつ該最大NOX浄化率も排気中の酸素
濃度の増大に伴って低下する特性を有するものである。 【0006】上述の事情に鑑み、本発明は、NOX触媒
を用いて所期のNOX浄化特性を保ちながら、特に冷間
時におけるHC浄化特性を飛躍的に向上させたエンジン
の排気浄化装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によるエンジンの
排気浄化装置は、エンジンの排気通路に配設され、排気
中の酸素濃度が高くなるほど且つ触媒入口排気温度が高
くなるほどHC浄化率が高くなり、最大NOx浄化率を
示す温度が排気中の酸素濃度の増大に応じて低下する特
性を有する触媒と、上記排気通路の上記触媒配設位置の
上流に2次エアを供給する2次エア供給手段と、上記排
気通路の上記触媒配設位置の上流にある排気を加熱する
ためのヒータと、上記触媒の入口排気温度を検出する排
気温度センサと、上記触媒に供給される排気中の酸素濃
度に関する値を検知するO 2 センサと、上記排気温度及
び酸素濃度に応じて上記2次エア供給手段及びヒータを
制御する制御手段とを備え、当該制御手段は、エンジン
の始動時に、排気温度が所定温度に上がるまでの間、上
記ヒータのみを作動させて排気を加熱する一方、排気温
度が上記所定温度に上がった後、上記2次エア供給手段
を制御して排気中の酸素濃度を上昇させるように構成さ
れていることを特徴とするものである。 【0008】 【作用および効果】本発明によれば、排気通路の上記触
媒配設位置の上流にある排気を加熱するためのヒータ
と、排気通路の上記触媒配設位置の上流に2次エアを供
給する2次エア供給手段とがエンジンの排気系に設けら
れ、制御手段が、エンジンの始動時に、排気温度が所定
温度に上がるまでの間、上記ヒータのみを作動させる一
方、排気温度が上記所定温度に上がった後、上記2次エ
ア供給手段を制御して排気中の 酸素濃度を上昇させるた
めに、エンジン始動時に上記触媒の温度を上記ヒーター
により速やかに上昇させることができ、かつ上記2次エ
ア供給手段により排気中の酸素濃度を増大させることが
できるから、エンジン始動時における触媒のHC浄化特
性を飛躍的に向上させることができる。 【0009】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。 【0010】図1は、本発明によるエンジンの排気浄化
装置の構成を示す概略図である。図1において、排気通
路1に配設されているNOX触媒2の上流側には、排気
を加熱するための電気ヒ−タ3が配設され、この電気ヒ
−タ3の上流側に、排気通路1に2次エアを供給するた
めのエア通路4が接続されている。エア通路4にはエア
ポンプ5が連結されている。 【0011】さらに、NOX触媒2と電気ヒ−タ3との
間の排気通路1には、エンジン側の排気通路に設けられ
ている空燃比制御用の図示しないO2センサに加えて、
触媒2に供給される排気中の酸素濃度を検出するための
O2センサ6と、触媒2の入口の排気温度を検出するた
めの温度センサ7とが配設されている。8はコントロ−
ラで、このコントロ−ラ8は、O2センサ6および温度
センサ7の出力と、エンジン回転数センサ9およびエン
ジン水温センサ10の出力とに基づいて、電気ヒ−タ3お
よびエアポンプ5を以下に述べる態様で制御するように
なっている。 【0012】すなわち、まず、前述した図5における酸
素濃度をパラメ−タとしたNOX浄化率を示す特性曲線
から、図2に示すように、NOX浄化率の最大値が要求
最小浄化率(例えば68%)を満足し得る酸素濃度に対応
する空燃比と、その空燃比における最大NOX浄化率を
示す温度(以下この温度をT0とする)を、例えばA/
F=22(λ=1.5)、温度220°Cとして求める。 【0013】そして、エンジン始動時のような冷間時に
は、エンジン水温が規定温度(例えば80°C)に達する
まで、λ=1になるようなエンジンの空燃比制御を実行
するとともに、エアポンプ5を停止させた状態で、電気
ヒ−タ3のみを作動させて排気を加熱し、排気温度を可
及的速やかに上昇させる。そして、排気温度が温度T0
(220°C)に達した時点で、エアポンプ5を作動させ
て2次エアを触媒2の上流側の排気通路1に導入し、触
媒2に供給される排気の酸素濃度をλ=1.5に対応した
ものにする。従って、HC浄化率は、図2に示すよう
に、排気温度がT0に達するA点までは、破線で示すλ
=1のときの特性曲線IIに沿って緩やかに上昇し、排気
温度がT0に達すると、一挙にほぼ垂直に上昇して、実
線で示すλ=1.5のときの特性曲線I上のB点に達する
ことになる。したがって、エンジン始動時における触媒
のHC浄化特性を飛躍的に向上させることができる。 【0014】そして、それ以降は、排気温度がT0に保
たれるように、かつ排気中の酸素濃度がλ=1.5に対応
する酸素濃度に保たれるように、電気ヒ−タ3およびエ
アポンプ5を制御することにより、NOX浄化率につい
ては要求最小浄化率を満足させながら、HC浄化特性を
改善することができる。 【0015】その場合に、冷間時およびアイドル時には
空燃比がλ=1になるように燃料噴射量を制御するが、
通常走行時には例えばλ=1.5となるように空燃比制御
を実行するリ−ンバ−ンエンジンにおいては、アイドル
時にのみ2次エアを排気通路1に導入し、通常走行時に
は2次エアの導入を停止すればよい。 【0016】なお、本実施例では、温度センサ7が排気
通路1に設けられているが、触媒2に取り付けられて、
触媒2の温度を検出するものであってもよい。 【0017】図3はコントロ−ラ8が実行する制御ル−
チンのフロ−チャ−トをしめす。 【0018】まず、ステップS1でエンジンの始動と同
時に電気ヒ−タ3のみを作動させて排気を加熱する。次
にステップS2で、エンジン水温が規定温度に達したか
否か、すなわち冷間時か否かを判定し、冷間時であれ
ば、また冷間時でなくても、ステップS9でアイドル時
と判定された場合は、ステップS3で空燃比がλ=1に
なるように燃料噴射量を制御する。 【0019】次のステップS4では、排気温度がT0に
達しているか否かを調べ、T0に達していると判定され
たときには、ステップS5で電気ヒ−タ3をOFFにする
とともに、エアポンプ5を作動させて2次エアを触媒2
の上流側の排気通路1に導入し、触媒2に供給される排
気の酸素濃度をλ=1.5に対応したものにする。そし
て、次のステップS6でエンジンがλ=1となるような
空燃比制御を実行しているか否かを調べ、λ=1であれ
ば、ステップS7へ進んで排気温度がT0に達している
か否かを調べ、達していなければ、ステップS8で電気
ヒ−タ3をONにして排気温度を上昇させ、ステップS4
へ戻るというフィ−ドバック制御を実行する。 【0020】一方、アイドル時および冷間時を除いてλ
=1.5程度のリ−ンバ−ンの空燃比制御を実行するエン
ジンにおいては、ステップS6およびS9の判定が「N
O」となるから、ステップS10へ進み、さらにステップ
S11へ進んで、エアポンプ5を停止させ、2次エアの導
入を停止する。そして、ステップS12で排気温度がT0
に達しているか否かを調べ、T0に達していると判定さ
れたときには、ステップS13で電気ヒ−タ3をONにす
る.次にステップS14で排気温度がT0に達しているか
否かを調べ、T0に達していると判定されたときには、
ステップS15で電気ヒ−タ3をOFFにして、ステップS1
2へ戻るというフィ−ドバック制御を実行する。なお、
2次エアの導入を停止すれば、排気温度の変化が小さく
なるので、ステップS12〜S15のフィ−ドバック制御の
実行を省略することも可能である。 【0021】以上のような制御ル−チンを実行すること
により、エンジン始動時における触媒のHC浄化特性を
飛躍的に向上させることができるとともに、走行時にお
けるHCおよびNOXに対する浄化特性も向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を概略的に示す図
【図2】本発明の作用の説明に供するグラフ
【図3】同制御ル−チンを示すフロ−チャ−ト
【図4】NOX触媒の温度に対するHC浄化特性を空燃
比をパラメ−タとして示すグラフ 【図5】NOX触媒の温度に対するNOX浄化特性を空燃
比をパラメ−タとして示すグラフ 【符号の説明】 1 排気通路 2 NOX触媒 3 電気ヒ−タ(加熱手段) 4 エア通路 5 エアポンプ(酸素濃度補正手段) 6 O2センサ 7 排気温度センサ 8 コントロ−ラ(制御手段) 9 エンジン回転数センサ 10 エンジン水温センサ
比をパラメ−タとして示すグラフ 【図5】NOX触媒の温度に対するNOX浄化特性を空燃
比をパラメ−タとして示すグラフ 【符号の説明】 1 排気通路 2 NOX触媒 3 電気ヒ−タ(加熱手段) 4 エア通路 5 エアポンプ(酸素濃度補正手段) 6 O2センサ 7 排気温度センサ 8 コントロ−ラ(制御手段) 9 エンジン回転数センサ 10 エンジン水温センサ
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(56)参考文献 特開 平4−214919(JP,A)
特開 平5−59940(JP,A)
特開 昭61−112715(JP,A)
特開 昭50−32315(JP,A)
特開 昭51−87614(JP,A)
実開 昭47−23513(JP,U)
実開 平4−129829(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F01N 3/22
F01N 3/20
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 エンジンの排気通路に配設され、排気中
の酸素濃度が高くなるほど且つ触媒入口排気温度が高く
なるほどHC浄化率が高くなり、最大NOx浄化率を示
す温度が排気中の酸素濃度の増大に応じて低下する特性
を有する触媒と、 上記排気通路の上記触媒配設位置の上流に2次エアを供
給する2次エア供給手段と、 上記排気通路の上記触媒配設位置の上流にある排気を加
熱するためのヒータと、 上記触媒の入口排気温度を検出する排気温度センサと、 上記触媒に供給される排気中の酸素濃度に関する値を検
知するO2センサと、 上記排気温度及び酸素濃度に応じて上記2次エア供給手
段及びヒータを制御する制御手段とを備え、 上記制御手段は、エンジンの始動時に、排気温度が所定
温度に上がるまでの間、上記ヒータのみを作動させて排
気を加熱する一方、排気温度が上記所定温度に上がった
後、上記2次エア供給手段を制御して排気中の酸素濃度
を上昇させるように構成されていることを特徴とするエ
ンジンの排気浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05032193A JP3467795B2 (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | エンジンの排気浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05032193A JP3467795B2 (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | エンジンの排気浄化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06264728A JPH06264728A (ja) | 1994-09-20 |
JP3467795B2 true JP3467795B2 (ja) | 2003-11-17 |
Family
ID=12855645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05032193A Expired - Fee Related JP3467795B2 (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | エンジンの排気浄化装置 |
Country Status (1)
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---|---|---|---|---|
DE102017107678A1 (de) * | 2017-04-10 | 2018-10-11 | Volkswagen Aktiengesellschaft | Verfahren zur Inbetriebnahme eines Verbrennungsmotors und Kraftfahrzeug mit einem Verbrennungsmotor |
-
1993
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JPH06264728A (ja) | 1994-09-20 |
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