JP3461562B2 - ダンパ装置 - Google Patents

ダンパ装置

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JP3461562B2 JP08833194A JP8833194A JP3461562B2 JP 3461562 B2 JP3461562 B2 JP 3461562B2 JP 08833194 A JP08833194 A JP 08833194A JP 8833194 A JP8833194 A JP 8833194A JP 3461562 B2 JP3461562 B2 JP 3461562B2
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    • F01D11/127—Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages for sealing space between rotor blade tips and stator using a rubstrip, e.g. erodible. deformable or resiliently-biased part with a deformable or crushable structure, e.g. honeycomb
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的ばね式ダンパ装
置に関し、特にはガスタービンエンジン用コンプレッサ
に用いられる鋳造ステータのダンパ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】ガスタービンエンジンの分野において公
知のように、一体鋳造型のステータベーン及びシュラウ
ドは本質的に減衰機能を有していない。ガスタービンエ
ンジンのコスト削減の観点から、あらゆる点で鋳造部品
を用いることが望ましい。コンプレッサステータ、特に
高圧コンプレッサに用いられるステータに鋳造部品が使
用可能であることがわかっている。しかしながら、上述
のように、鋳造ステータベーン及びシュラウドは他の同
様の加工部品と比較すると本質的に減衰機能をもたない
ため、鋳造部品使用上の主な障害となっていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】当該ガスタービンエン
ジン分野の当業者に明らかでかつ当業界で公知のよう
に、ガスタービンエンジンには減衰機能は必須である。
減衰機能は、航空機の運転に伴う過度の高振動応力に対
する耐久性のみならず、部品の共振を防止し、その寿命
を適正に確保するために必要である。それゆえ、こうし
た環境で必要とされる所望の構造的一体性を達成するた
めに、鋳造部品に減衰機能を組込むことは不可避であ
る。
【０００４】航空機設計者が直面する別の問題は、ダン
パを組み入れるスペースが限られているということであ
る。明らかに、現存する市販のダンパには、このような
限られたスペースに適用し得るものは存在しない。そこ
で、本発明は、このような苛酷な環境下における振動エ
ネルギーを減衰するのに要する充分な減衰力が得られ、
しかも、ガスタービンエンジンの高圧コンプレッサステ
ータの限られたスペースに適合することのできる鋳造ス
テータ用のダンパ装置を提供することを企図するもので
ある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するための手段として、請求項１から請求項８に記載さ
れているダンパ装置を提案した。
【０００６】即ち、本発明のダンパ装置は、一体鋳造さ
れたステータの内側シュラウドに環状表面を設けると共
に、この内側シュラウドにハニカムシール部材セグメン
トを同心円的に支持させ、内側シュラウドの環状表面と
ハニカムシール部材セグメントとによって画成される環
状キャビティ内に、弾性および可撓姓を有するばね材料
から成り、かつ環状に形成された断面Ｅ字形ダンパを嵌
挿するとともに、このＥ字形ダンパを内側シュラウドの
表面に摩擦係合させてステータに加わる振動エネルギー
をＥ字形ダンパによって散逸させることを特徴とする。
【０００７】
【作用】本発明のダンパ装置は、内側シュラウドとハニ
カムシール部材セグメントの間の限定されたスペース内
に嵌装された断面Ｅ字形のダンパが十分な弾性及び可撓
性を有するため、大きな有効荷重変化量、即ち減衰力を
発揮する。
【０００８】
【実施例】以下、本発明に係るダンパ装置の実施例の詳
細を図面を用いて説明する。
【０００９】本発明は、特にガスタービンエンジンに使
用されるが、他の環境における回転装置にも適用可能で
ある。本発明は、ダンパを収容するスペースが極めて小
さい回転装置において振動応力を減衰するのに特に有効
である。
【００１０】図１はガスタービンエンジンの高圧コンプ
レッサのステータ部を示す部分図である。符号１０で示
されるステータ部は、環状の外側シュラウドセグメント
１８、２０、２２にそれぞれ支持された径方向内方に延
在する三列のベーン１２、１４、１６を有する。内側シ
ュラウドセグメント２４、２６、２８の内径部には、そ
れぞれ環状ハニカムセグメント３０、３２、３４が支持
される。これらハニカムセグメント３０、３２、３４
は、前記内側シュラウドセグメント２４、２６、２８と
前記外側シュラウドセグメント１８、２０、２２との間
に画成されるガス流路内の流体媒体を密閉するのに用い
られるラビリンスシールを形成する。ドラムロータ３６
は、それぞれのベーンに隣接して延在し、圧縮エンジン
作動媒体により回転可能なコンプレッサロータブレード
（図示なし）を支持する。該ドラムロータ３６の一部に
は、歯部３８を有し、それぞれのハニカムセグメントと
協働してラビリンスシールを形成する。本発明はコンプ
レッサステータのダンパにのみ関するものであり、した
がってコンプレッサ及びガスタービンエンジン本体につ
いての詳細はここでは省略する。これらに関する詳細
は、米国特許第５，１２７，７９４号、発明者Ｊ．Ｃ．
バージ（Ｊ．Ｃ．Ｂｕｒｇｅ）およびＲ．Ｊ．ティアナ
ン，ジュニア（Ｒ．Ｊ．Ｔｉｅｒｎａｎ，Ｊｒ．）、１
９９２年７月７日登録、；発明の名称「温度環境調整コ
ンプレッサケース（ＣＯＭＰＲＥＳＳＯＲＣＡＳＥ Ｗ
ＩＴＨ ＣＯＮＴＲＯＬＬＥＤ ＴＨＥＲＭＡＬ ＥＮ
ＶＩＲＯＮＭＥＮＴ）」、譲受人、ユナイテッド・テク
ノロジーズ社（Ｕｎｉｔｅｄ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅ
ｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）（本願と同一の譲受人）
に開示されている。
【００１１】図１および図３〜図５に示すように、ハニ
カムセグメント３０、３２、３４は、それぞれバックリ
ングセグメント４０、４２、４４を介して前記内側シュ
ラウドセグメントの垂下フランジ４６および４８、５０
および５２、並びに５４および５６に取付けられる。前
記バックリングセグメント４０、４２、４４は、各々Ｕ
字形溝に曲成され、該溝内に前記フランジをスライドし
て取付けることができる。また、前記ハニカムセグメン
ト３０、３２、３４は、それぞれピン５８、６０、６２
により公知の方法で前記内側シュラウドセグメント２
４、２６、２８に固定する。特に、代表的な構成例にお
いては、前記内側シュラウドセグメント２４、２６、２
８にハニカムセグメント３０、３２、３４を支持する垂
下部材６４、６６、６８等の中間支持部材を設ける。
【００１２】上記のガスタービンエンジンのコンプレッ
サステータは、代表的かつ公知のものであり、これらの
構成部品は、組立加工または鋳造によって製造すること
ができる。前述したとおり、前記部品が鋳造品の場合、
該鋳造部品はそこで発生する振動を減衰する機能を有し
ていない。この結果、振動エネルギーはステータ構成部
品の故障または破損を招くおそれがある。
【００１３】上記構成においては、内側シュラウドの垂
下部材とその端部の垂下フランジとの間にキャビティが
形成される。本発明は、前記キャビティが形成される範
囲が実際に極めて狭小であるにもかかわらず、この封止
域を利用し、即ち、該キャビティを使用して実施するこ
とができる。本発明のダンパは、分離セグメントから構
成され、このような環境において被る振動周波数を減ず
るのに充分な摩擦減衰力を有する。
【００１４】本発明によれば、ダンパ７０、７２、７４
は、それぞればね材から成る平板な断面Ｅ字形セグメン
トであって、キャビティ７６、７８、８０内に圧縮装嵌
されている。各ダンパは、弧状に曲成され、前記内側シ
ュラウドセグメント２４、２６、２８の内径部上に画成
された環状キャビティに適合する環状形をなす。前記Ｅ
字形ダンパの両端脚部は、前記垂下フランジ４６、５
０、５４の内側面と、前記キャビティを画成する前記ハ
ニカムバックリングセグメント４０、４２、４４の直立
面とに支持されており、該ステータのキャビティ内に圧
縮収容されている。このように各ダンパは、ステータの
周方向に配置された前記内側シュラウドセグメントとハ
ニカムリングセグメントによって所定の位置に保持され
る。
【００１５】図５は、該Ｅ字形ダンパが同様のコンプレ
ッサステータに適用された別の実施例を示す。この実施
例において、Ｅ字形ダンパは、上記の実施例に対し９０
度回転した位置に配置され、その両端脚部がそれぞれ前
記内側シュラウドセグメント２８の内径部の底面９０
と、前記ハニカムバックリングセグメント４４の外表面
９２とに支持されている。
【００１６】以上のような構成であることより、Ｅ字形
ダンパは、比較的容易に製造され、限られたスペース内
で有効に作動するため、最低限のスペースを要するのみ
である。また、上記のように該ダンパは、この分野の当
業者が理解するように、その構成形状により可撓性を有
するので、他へ適用することが可能であるとともに、大
きい荷重変位量を有するため、ガスタービンエンジンに
おける苛酷な環境において有効に減衰動作する。注目す
べきは、該Ｅ字形ダンパが大きい可撓性をもつので、鋳
造コンプレッサステータが通常直面する公差蓄積の問題
を解消する点である。
【００１７】また、Ｅ字形ダンパによれば、上記実施例
のいずれの構成においても同一の結果が得られ、前記Ｅ
字形ダンパの方向性はその構成によって特定される。
【００１８】なお、本発明は、上記の実施例の構成に限
定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発
明の要旨を逸脱しない範囲におけるいかなる構成をも包
含するものである。
【００１９】
【発明の効果】以上のように本発明は、一体鋳造された
ステータの内側シュラウドに環状表面を設けると共に、
この内側シュラウドにハニカムシール部材セグメントを
同心円的に支持させ、内側シュラウドの環状表面とハニ
カムシール部材セグメントとによって画成される環状キ
ャビティ内に、弾性および可撓性を有するばね材料から
成り、かつ環状に形成された断面Ｅ字形ダンパを嵌挿す
るとともに、このＥ字形ダンパを内側シュラウドの表面
に摩擦係合させてステータに加わる振動エネルギーをＥ
字形ダンパによって散逸させるようにしたため、鋳造ス
テータの限られたスペース内で振動エネルギーを確実に
減衰することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が適用されるガスタービンエンジンのコ
ンプレッサに用いられる三列のステータベーンを示す部
分断面図である。
【図２】図１に示された前記ステータベーンの正面図で
ある。
【図３】本発明が適用されるステータベーンの一列を示
す拡大断面図である。
【図４】本発明が適用されるステータベーンの別の一列
を示す拡大断面図である。
【図５】本発明が適用されるステータベーンの更に別の
一列を示す拡大断面図であって、Ｅ字形ばねダンパが図
３および図４と異なる方向において配置されている。
【符号の説明】
１０…ステータ部 １２、１４、１６…ベーン １８、２０、２２…外側シュラウドセグメント ２４、２６、２８…内側シュラウドセグメント ３０、３２、３４…ハニカムセグメント ３６…ドラムロータ ３８…歯部 ４０、４２、４４…バックリングセグメント ４６、４８、５０、５２、５４、５６…垂下フランジ ５８、６０、６２…ピン ６４、６６、６８…垂下部材 ７０、７２、７４…ダンパ ７６、７８、８０…キャビティ ９０…内側シュラウドセグメントの内径部底面 ９２…バックリングセグメントの外表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホセ エム．アルヴァレス，ジュニア アメリカ合衆国，フロリダ，コーラル ゲイブルズ，オビスポ アヴェニュー 1205 (56)参考文献 特開 平２−23204（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−94060（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−98508（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−44706（ＪＰ，Ａ) 米国特許4285633（ＵＳ，Ａ) 米国特許4121843（ＵＳ，Ａ) 仏国特許出願公開2646221（ＦＲ，Ａ １) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F01D 9/00 - 9/04 F16F 15/04

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 一体的に鋳造された複数のステータベー
    ン及びシュラウドを有し、前記シュラウドの内側シュラ
    ウドが、前記ベーンの内径部に隣接して配置されるとと
    もに環状表面を形成する回転装置のステータと、前記シ
    ュラウドに同心円的に支持されて前記環状表面とともに
    環状キャビティを画成するハニカムシール部材セグメン
    トと、弾性および可撓性を有するばね材料から成る断面
    Ｅ字形ダンパとを備えたダンパ装置であって、前記Ｅ字
    形ダンパは、前記キャビティ内に装嵌するように環状に
    成形されているとともに、一対の端脚部を有し、これら
    の端脚部の一方が前記内側シュラウドの表面に摩擦係合
    して前記ステータに加わる振動エネルギーを散逸させる
    ことを特徴とするダンパ装置。
  2. 【請求項２】 前記内側シュラウドがガスタービンエン
    ジンのコンプレッサに設けられ、該コンプレッサが径方
    向に延在する歯部を有するドラムロータを備え、該歯部
    が前記ハニカムシール部材セグメントと係合して前記ガ
    スタービンエンジンの作動流体媒体の漏出を防止するシ
    ールを形成することを特徴とする請求項１記載のダンパ
    装置。
  3. 【請求項３】 前記ハニカムシール部材セグメントを支
    持するバックリングセグメントと、前記ハニカムシール
    部材セグメントを前記ステータに支持する手段を有する
    ことを特徴とする請求項２記載のダンパ装置。
  4. 【請求項４】 前記支持手段が前記内側シュラウドの内
    径部の両側に配置され軸方向に延在するフランジを有
    し、前記バックリングセグメントが前記軸方向に延在さ
    れたフランジを収容する環状溝を画成するＵ字形側部を
    有することを特徴とする請求項３記載のダンパ装置。
  5. 【請求項５】 前記Ｅ字形ダンパの前記端脚部の一方が
    前記内側シュラウドの内側表面と当接するとともに、他
    方が前記バックリングセグメントの外側表面と当接する
    ことを特徴とする請求項４記載のダンパ装置。
  6. 【請求項６】 前記Ｅ字形ダンパが分離形成されている
    ことを特徴とする請求項１記載のダンパ装置。
  7. 【請求項７】 前記内側シュラウドの該内径部に前記キ
    ャビティを画成する離間して配置された一対の径方向垂
    下壁を設け、前記Ｅ字形ダンパの前記端脚部の一方が前
    記一対の径方向垂下壁の少なくとも一方と当接すること
    を特徴とする請求項４記載のダンパ装置。
  8. 【請求項８】 前記バックリングセグメントが前記径方
    向垂下壁の一方と当接する径方向延在部を有するととも
    に、前記端脚部の他方が該径方向延在部と当接すること
    を特徴とする請求項７記載のダンパ装置。
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