JP3461383B2 - カメラのぶれ補正装置 - Google Patents

カメラのぶれ補正装置

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JP3461383B2 JP13568894A JP13568894A JP3461383B2 JP 3461383 B2 JP3461383 B2 JP 3461383B2 JP 13568894 A JP13568894 A JP 13568894A JP 13568894 A JP13568894 A JP 13568894A JP 3461383 B2 JP3461383 B2 JP 3461383B2
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)
  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、手ぶれ等の振動によ
る画質の劣化を補正或いは防止するために光学系、撮影
系の全体、若しくは一部を駆動する機能を有するカメラ
のぶれ補正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、手ぶれを一部或いは全体の光
学系、撮影系の移動により補正するカメラ装置が多数提
案されている。これらの手ぶれ補正手段や手ぶれ補正光
学系の移動可能な範囲は、撮影装置の大きさや補正光学
系の画質の問題から、有る範囲に限定されている。そし
て、この限られた補正可能範囲を有効に利用するため
に、手ぶれ補正中に、手ぶれ補正光学手段を徐々に補正
範囲の中央点に引戻す動作量を加味して、手ぶれ補正光
学手段を駆動するビデオカメラが知られている。
【0003】例えば、カメラでは、特開平1−1301
26号公報に、露光開始前にアクチュエータを動作範囲
の原点に駆動する技術が開示されている。更に、この特
開平1−130126号公報では、カメラのAF(オー
トフォーカス)動作中のこの原点復帰駆動を抑制し、A
Fの誤動作を防止する記載もなされている。また、特開
平3−121435号公報では、手ぶれ補正の駆動終了
後にアクチュエータを原点に駆動する技術が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ビデオカメ
ラのように、1駒1駒のつながり具合を滑らかにして長
時間のぶれを低減するための装置では、非常にゆっくり
とした原点復帰動作は撮影者には感じられず、突然の大
きな振動にも対応するため、絶えず補正範囲方向にぶれ
補正光学系を引戻す方法は有効である。
【0005】しかしながら、スチルカメラのように、た
だ1駒内でのぶれを低減しようとする場合、このような
方法では、ぶれを完全に除去することができず、ぶれ防
止方法としては満足のゆく性能が確保できず、スチルカ
メラには向いていないと言わざるを得ないものであっ
た。
【0006】そして、上記特開平1−130126号公
報の方法では、撮影前にセンタリングの動作を行うた
め、レリーズ操作から実際の露光までの時間を余分に必
要としていた。このため、シャッタチャンスを逃す可能
性がある。
【0007】また、上記特開平3−121435号公報
の場合は、シャッタチャンスを逃さない代わりに、次回
の手ぶれ防止動作までの間に大きな振動が加わり、原点
からずれてしまう可能性がある。
【0008】この発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、シャッタチャンスを逃し難く、且つ補正範囲を有効
に使用することのできるカメラのぶれ補正装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、露
光面上の像ぶれを光学的に補正するために、中立点を有
する所定の可動範囲内で駆動されるぶれ補正部材を含ん
だぶれ補正手段と、上記ぶれ補正部材を上記中立点に移
動させるセンタリング手段と、上記センタリング手段に
よるセンタリング実行の禁止を行うセンタリング禁止部
と、撮影光学系の焦点を調整する合焦手段と、を具備
し、連写モードの場合には、上記センタリング手段によ
るセンタリングを上記合焦手段による焦点調整実行の前
にさせ、上記焦点調整実行後に上記ぶれ補正手段の動作
を開始して、連写最初の露光を行い、且つ当該連写の2
回目以降の露光で上記ぶれ補正手段による手ぶれ補正を
行わせる場合には、上記センタリング手段によるセンタ
リングの実行については上記センタリング禁止部によっ
て禁止するようにした、ことを特徴とする。
【0010】またこの発明は、露光面上の像ぶれを光学
的に補正するために、中立点を有する所定の可動範囲内
で駆動されるぶれ補正部材を含んだぶれ補正手段と、上
記ぶれ補正部材を上記中立点に移動させるセンタリング
手段と、上記センタリング手段によるセンタリング実行
の禁止を行うセンタリング禁止部と、を具備し、連写モ
ードの場合には、連写最初の露光前に上記センタリング
手段によるセンタリングを実行させ、上記連写の各撮影
毎にその露光時間を調べ、当該露光時間が手ぶれ補正が
必要な所定値より短い場合には上記ぶれ補正手段による
手ぶれ補正を行わせず、当該露光時間が手ぶれ補正が必
要な所定値より長い場合には上記ぶれ補正手段による手
ぶれ補正を行わせ、且つ当該連写の2回目以降の露光で
上記ぶれ補正手段による手ぶれ補正を行わせる場合に
は、上記センタリング手段によるセンタリングの実行に
ついては上記センタリング禁止部によって禁止するよう
にした、ことを特徴とする。 更にこの発明は、露光面上
の像ぶれを光学的に補正するために、中立点を有する所
定の可動範囲内で駆動されるぶれ補正部材を含んだぶれ
補正手段と、上記ぶれ補正部材を上記中立点に移動させ
るセンタリング手段と、上記センタリング手段によるセ
ンタリング実行の禁止を行うセンタリング禁止部と、を
具備し、連写モードでない場合には、手ぶれ補正を行っ
た露光終了後のミラーダウン時に、当該ミラーダウン時
にあわせて上記センタリング手段によるセンタリングを
行わせるようにし、連写モードの場合には、手ぶれ補正
を行った連写中の各露光毎のミラーダウン時には、上記
センタリング禁止部によって上記センタリング手段を禁
止させ、連写終了時のミラーダウン時に、当該ミラーダ
ウン時にあわせて上記センタリングを行わせるようにし
たことを特徴とする。
【0011】
【作用】この発明のカメラのぶれ補正装置にあっては、
連写モードの場合には、上記センタリング手段によるセ
ンタリングが上記合焦手段による焦点調整実行の前にな
され、上記焦点調整実行後に上記ぶれ補正手段の動作が
開始されて、連写最初の露光が行われ、且つ当該連写の
2回目以降の露光で上記ぶれ補正手段による手ぶれ補正
が行われる場合には、上記センタリング手段によるセン
タリングの実行については上記センタリング禁止部によ
って禁止される。
【0012】またこの発明のカメラのぶれ補正装置にあ
っては、連写モードの場合には、連写最初の露光前に上
記センタリング手段によるセンタリングが実行され、上
記連写の各撮影毎にその露光時間を調べ、当該露光時間
が手ぶれ補正が必要な所定値より短い場合には上記ぶれ
補正手段による手ぶれ補正を行われず、当該露光時間が
手ぶれ補正が必要な所定値より長い場合には上記ぶれ補
正手段による手ぶれ補正が行われ、且つ当該連写の2回
目以降の露光で上記ぶれ補正手段による手ぶれ補正が行
われる場合には、上記センタリング手段によるセンタリ
ングの実行については上記センタリング禁止部によって
禁止される。 更にこの発明のカメラのぶれ補正装置にあ
っては、連写モードでない場合には、手ぶれ補正を行っ
た露光終了後のミラーダウン時に、当該ミラーダウン時
にあわせて上記センタリング手段によるセンタリングが
行われるようにし、連写モードの場合には、手ぶれ補正
を行った連写中の各露光毎のミラーダウン時には、上記
センタリング禁止部によって上記センタリング手段が禁
止され、連写終了時のミラーダウン時に、当該ミラーダ
ウン時にあわせて上記センタリングが行われる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。図1は、この発明のカメラのぶれ補正装置の第
1の基本構成例を示したブロック図である。
【0014】図1(a)に於いて、このカメラのぶれ補
正装置は、フィルム上の画像を移動させることでぶれを
補正するぶれ補正部1と、このぶれ補正部1の位置を所
定の位置に初期化する手ぶれ補正系のセンタリング部2
と、このセンタリング部2にセンタリングを実行させる
センタリング信号を出力するセンタリング信号発生部3
と、タイミング制御部4とから構成されている。このタ
イミング制御部4としては、ここではフィルム走行部5
を有した構成となっている。そして、フィルム走行タイ
ミングで、上記センタリング信号発生部3がセンタリン
グ信号を発生するようにフィルム走行部5から指示信号
を出力する。
【0015】上記タイミング制御部4はまた、図1
(b)〜(f)に示されるように構成することもでき
る。すなわち、図1(b)に示されるように、タイミン
グ制御部4は、露光装置の露光終了により上記センタリ
ング信号発生部3がセンタリング信号を発生する露光終
了信号部6で構成しても良い。
【0016】また、図1(c)に示されるように、タイ
ミング制御部4は、大ぶれ検出時に上記センタリング信
号発生部3がセンタリング信号を発生する大ぶれ検出部
7で構成しても良い。
【0017】更に、タイミング制御部4は、図1(d)
に示されるように、ぶれ補正中以外或いはセンタリング
動作以外でぶれ補正部1の原点からのずれを検出した場
合に、上記センタリング信号発生部3がセンタリング信
号を発生する補正光学系位置検出部8で構成することも
できる。
【0018】図1(e)は、上記タイミング制御部4
を、ぶれ防止のモードへの設定とぶれ防止モードからの
離脱の少なくとも何れかに応じて、上記センタリング信
号発生部3がセンタリング信号を発生するぶれモード設
定部9で構成した例を示したものである。
【0019】そして、図1(f)は、電源投入、スタン
バイへの移行、スタンバイからの復帰等、電源管理状態
の変化に応じて、上記センタリング信号発生部3がセン
タリング信号を発生する電源状態管理部10によりタイ
ミング制御部4を構成した例を示したものである。
【0020】また、上記露光終了信号部6は、図1
(g)に示されるように、センタリング終了までクイッ
クリターンミラー(図示せず)の光路中への復帰を禁止
する信号を出力するクイックリターンミラー復帰禁止部
6aを含むように構成しても良い。
【0021】更に、上記フィルム走行部5は、このフィ
ルム走行部5へのシーケンス信号発生部に対応して信号
を発生する手段で構成しても良い。また、フィルム走行
部5によるフィルムの実際の走行により信号を発生する
手段で構成しても良い。
【0022】上記補正光学系位置検出部8、或いはぶれ
モード設定部9を有するカメラのぶれ補正装置に於いて
は、ぶれ補正終了後にセンタリング信号を出力するよう
に構成することもできる。
【0023】また、上記センタリング信号発生部3がA
F機能が有効に動作しないタイミングでセンタリング信
号を出力するようにも構成することができる。図2は、
この発明のカメラのぶれ補正装置の第2の基本構成例を
示したブロック図である。
【0024】このカメラのぶれ補正装置は、フィルム上
の画像を移動させることでぶれを補正するぶれ補正部1
と、このぶれ補正部1の位置を所定の位置に初期化する
手ぶれ補正系のセンタリング部2と、このセンタリング
部2にセンタリングを実行させるセンタリング信号を出
力するセンタリング信号発生部3とを有して構成され
る。そして、更に、所定の条件の場合に、上記センタリ
ング信号発生部3にセンタリング信号の出力の禁止を行
うセンタリング禁止部11を有した構成となっている。
【0025】上記センタリング禁止部11によるセンタ
リングを禁止する上記の所定の条件としては、例えば以
下の条件が有る。すなわち、センタリング信号出力前に
ぶれ補正部1が所定の補正範囲内に有る場合にはセンタ
リング信号の出力の禁止を行う条件、手ぶれ補正モード
の設定が無い場合のセンタリング信号の出力を抑制する
条件、連写モードの設定時での露光終了後の所定時間経
過内である条件、連写モードの設定時での露光と次駒の
露光の間である条件、AFロック後のセンタリング信号
の出力を抑制する条件、AEロック後のセンタリング信
号の出力を抑制する条件、フィルムが未装填の場合や、
裏蓋やフィルム収納部の蓋が空いている場合や、手ぶれ
補正以外の機能の故障が発見され撮影が不可能になった
場合等の、フィルムへの適正な露光が不可能な場合であ
る条件、手ぶれ補正を行わない露光モードでの露光の際
に露光の前或いは終了後にセンタリングを行わないよう
にセンタリング信号の出力を抑制する条件である。これ
らの何れかの条件下で有る場合に、上記センタリング禁
止部11は、センタリング信号の出力の禁止を行う。
【0026】更に、センタリングを禁止する条件とし
て、電源の供給能力の不足に関するものがある。カメラ
内には、巻上げ、巻戻しのためのアクチュエータや、ズ
ーム、AFのために光学群を移動させるためのアクチュ
エータや、シャッタのチャージ、絞りの開閉のためのア
クチュエータが装備されている。これらのアクチュエー
タは、通常モータが用いられているが、同時にモータを
駆動するためには、電池による電源では電力の供給能力
が不足する場合が生じる。また、ストロボ装置に電力を
供給する場合にも、その他への電力の供給能力は低下す
る。
【0027】限られた電力の供給能力内で効果的にアク
チュエータを動作させるためには、時分割的に幾つかの
アクチュエータに電力を供給する方法が考えられる。そ
こで、この発明では、図35に示されるように、他アク
チュエータ動作信号発生部91を用いて、他のアクチュ
エータ92の動作中、或いはストロボ装置93のチャー
ジ中に、センタリング禁止部11がセンタリングを禁止
する装置を提供する。
【0028】また、電源の供給能力に応じて、電池が消
耗するために十分に同時駆動が行えない場合に、図36
に示されるように、その状態を電源供給能力検出部94
を用いて検出し、センタリング禁止部11によりセンタ
リングを禁止し、他のアクチュエータの動作終了後にセ
ンタリングを許可してセンタリングを実行する装置も提
供する。
【0029】また逆に、図37に示されるように、セン
タリング部2がぶれ補正部1をセンタリングしている間
に、他のアクチュエータの動作やストロボチャージを禁
止するための同時駆動禁止信号を出力する同時駆動禁止
信号発生部95を用いて構成することもできる。
【0030】尚、図2の第2の基本構成のカメラのぶれ
補正装置は、図1に示された第1の基本構成例の装置と
組合わせて用いることが可能である。次に、この発明の
カメラのぶれ補正装置の第3の基本構成例について説明
する。
【0031】図3は、この発明のカメラのぶれ補正装置
の第3の基本構成例を示したブロック図である。これ
は、第2の基本構成例を更に改良して構成したものであ
る。このカメラのぶれ補正装置は、フィルム上の画像を
移動させることでぶれを補正するぶれ補正部1と、この
ぶれ補正部1の位置を所定の位置に初期化する手ぶれ補
正系センタリング部2と、このセンタリング部2にセン
タリングを実行させるセンタリング信号を出力するセン
タリング信号発生部3と、このセンタリング信号発生部
3によるセンタリング信号の出力を抑制するセンタリン
グ禁止部11と、所定の条件の場合に上記センタリング
禁止部11の動作を抑制するセンタリング禁止抑制部1
2とから構成される。
【0032】センタリング禁止抑制部12が動作する条
件としては、例えば、レンズ交換可能でありまた自動焦
点調節(AF)機能を有し手ぶれ補正装置を有するカメ
ラシステムに於いて、センタリング禁止部11がAF機
能の動作中にセンタリング信号の出力を抑制する場合で
ある。このとき、AFレンズの装着がない場合には、セ
ンタリング禁止部11の動作を抑制するように構成でき
る。
【0033】その他、同様に、レンズ交換可能でありま
た自動焦点調節(AF)機能を有し手ぶれ補正装置を有
するカメラシステムに於いて、センタリング禁止部11
がAF機能が動作中にセンタリング信号の出力を抑制す
る場合で、マニュアルフォーカスモードに設定されてい
る場合にはセンタリング禁止部11の動作を抑制するよ
う構成できる。
【0034】また、レンズ交換可能でありまた自動焦点
調節(AF)機能を有して更に撮影がなされない場合に
カメラを携帯良くするため撮影レンズを本体の中に収納
する、いわゆる沈胴状態にすることができる手ぶれ補正
装置を有するカメラシステムに於いて、センタリング禁
止部11がAF機能の動作中にセンタリング信号の出力
を抑制する場合で、沈胴状態からの復帰中には、センタ
リング禁止部11の動作を抑制するよう構成できる。
【0035】次に、図4を参照して、この発明の第4の
基本構成例を説明する。図4に於いて、カメラのぶれ補
正装置は、フィルム上の画像を移動させることでぶれを
補正するぶれ補正部1と、このぶれ補正部1の位置を所
定の位置に初期化する手ぶれ補正系センタリング部2
と、このセンタリング部2にセンタリングを実行させる
センタリング信号を出力するセンタリング信号発生部3
とを有して構成される。加えて、このカメラのぶれ補正
装置は、強制的に上記センタリング信号発生部3にセン
タリング信号を発生させる強制センタリング信号発生部
13と有するカメラである。
【0036】上記強制センタリング信号発生部13は、
所定の操作釦の操作等により動作するように構成でき
る。また、上記強制センタリング信号発生部13は、所
定の操作釦の多重押しで動作するようにも構成できる。
【0037】更に、強制センタリング信号発生部13
は、撮影者の操作等によりカメラに設定されている各種
動作の設定をキャンセルし、一般的な状況下では使い勝
手の良い設定状態に設定しなおす、いわゆるモードリセ
ット動作を指示する操作釦の操作時に動作するように構
成することができる。この場合、所定の操作釦の多重押
しでモードリセット動作を行うカメラであっても本発明
を応用することはむろん可能である。
【0038】また、上記強制センタリング信号発生部1
3は、レリーズ操作と同時に操作することで、手ぶれ補
正による撮影を選択可能にする手ぶれ補正選択釦の操作
時に動作するようにも構成することができる。
【0039】更に、強制センタリング信号発生部13
は、手ぶれ補正のための機能が不可能になる故障を発見
した場合に動作するようにも構成できる。また、強制セ
ンタリング信号発生部13によるセンタリング動作を、
カメラの状態によりセンタリング動作を行わないセンタ
リングのモードが有るようにも構成できる。このモード
は、撮影者の指示操作により設定されるものでも良い
し、電源が少ない場合、フィルムが装着されていない場
合、交換レンズが装着されていない場合等、正常な動作
ができない場合にカメラが自動的に設定するモードでも
良い。
【0040】図5は、この発明の第5の基本構成例を示
したブロック図である。この第5の基本構成によるカメ
ラのぶれ補正装置は、フィルム上の画像を移動させるこ
とでぶれを補正するぶれ補正部1と、このぶれ補正部1
の位置を所定の位置に初期化する手ぶれ補正系センタリ
ング部2と、TTLによるTTLAF(オートフォーカ
ス)部15と、ぶれ補正動作中の上記TTLAF部15
のセンサの使用を禁止するTTLAFセンサ禁止部14
とから構成される。
【0041】図6はこの発明の第6の基本構成例を示す
ブロック図である。第6の基本構成例によるカメラのぶ
れ補正装置は、フィルム上の画像を移動させることでぶ
れを補正するぶれ補正部1と、このぶれ補正部1の位置
を所定の位置に初期化する手ぶれ補正系センタリング部
2と、撮影レンズ以外の光路を有する外光式方式による
アクティブAF部16と、このアクティブAF部16の
動作中に上記センタリング部2にセンタリングを実行さ
せるセンタリング信号を出力するセンタリング信号発生
部3とから構成される。
【0042】またこの場合、カメラのぶれ補正装置は、
ぶれ補正部1と、センタリング部2と、このセンタリン
グ部2の動作中に動作する外光式方式によるAF部(図
示せず)とから構成することもできる。
【0043】図7は、この発明の第7の基本構成例を示
すブロック図である。カメラのぶれ補正装置は、フィル
ム上の画像を移動させることでぶれを補正するぶれ補正
部1と、このぶれ補正部1の位置を所定の位置に初期化
する手ぶれ補正系センタリング部2と、このセンタリン
グ部2にセンタリングを実行させるセンタリング信号を
出力するセンタリング信号発生部3とを有している。そ
して更に、ストロボ撮影時の赤目発生を低減するための
プリ発光中にセンタリング部2を動作させる上記センタ
リング信号発生部3がセンタリング信号を発生するよう
にプリ発光信号出力部17を備えた構成となっている。
【0044】図8は、この発明の第8の基本構成例を示
すブロック図である。第8の基本構成例によるカメラの
ぶれ補正装置は、フィルム上の画像を移動させることで
ぶれを補正するぶれ補正部1と、このぶれ補正部1の位
置を所定の位置に初期化する手ぶれ補正系センタリング
部2と、このセンタリング部2にセンタリングを実行さ
せるセンタリング信号を出力するセンタリング信号発生
部3と、センタリングを行う露光手順とセンタリングを
行わない露光手順の両方の露光の動作モードを有してそ
の何れかを選択するセンタリング動作選択部18とを有
して構成される。
【0045】ところで、上記ぶれ補正部1は、カメラの
手ぶれを検出し、検出した手ぶれ情報に基いてフィルム
上の画像の移動を補正する構成であっても良い。この場
合は図9(a)に示されるように、ぶれ補正部1が構成
される。
【0046】すなわち、図9(a)に於いて、ぶれ補正
部1は、カメラの振動による画像の移動に関する情報を
検出する手ぶれ検出部1aと、フィルム上の画像を手ぶ
れによる移動を打ち消すように移動させるための手ぶれ
補正信号発生部1bと、この手ぶれ補正信号発生部1b
の信号に基いて画像を移動させるため手ぶれ補正アクチ
ュエータ1cと、この手ぶれ補正アクチュエータ1cの
駆動により手ぶれ補正を行う手ぶれ補正光学系1dとか
ら構成される。センタリング部2は、手ぶれ補正アクチ
ュエータ1cを利用して手ぶれ補正光学系1dの位置を
所定の原点位置に復帰させる。
【0047】手ぶれ検出部1aとしては、公知の振動ジ
ャイロ型角速度センサや、圧電素子を用いた加速度/角
加速度センサ等のカメラの機械的・物理的な振動を用い
て焦点距離情報を用いて手ぶれによる画像の移動情報を
得るものや、CCD等の画像センサ上の被写体像の移動
を画像信号の時系列的な変化から、いわゆる画像の動き
ベクトルとして検出するもの等が考えられる。
【0048】また、ぶれ補正部1は、手ぶれを検出しな
いで画像の移動を低減するように構成しても良い。この
場合は、ばねとダンパーを用いた制振構造にすることも
できるが、図9(b)に示されるように、ぶれ補正部1
を次のように構成しても良い。
【0049】すなわち、図9(b)に於いて、ぶれ補正
部1は、慣性振り子やスピニングジャイロの慣性力を用
いた空間固定のための慣性制振部1eと、本体鏡筒切離
し部1fと、鏡筒部1gとを有している。そして、慣性
制振部1eを鏡筒部1gに接続し、この鏡筒部1gがカ
メラ本体の振動に対し、空間に固定されてぶれを補正す
るように構成する。この場合、カメラ本体に対する手ぶ
れ補正のための鏡筒の動きを小さく、且つ有効にするた
めには、露光に先立ってカメラ本体と鏡筒部1gを切離
して鏡筒の動きが小さくなる時に露光を行えば良い。そ
のため、鏡筒部1gをカメラ本体から切離すための本体
鏡筒切離し部1fが鏡筒部1gに接続されている。
【0050】また、この場合センタリング部2は、鏡筒
部1gを原点位置に復帰させるためのセンタリングアク
チュエータ2aを駆動すると共に、上記本体鏡筒切離し
部1fを用いてセンタリングを行うために、鏡筒部1g
をカメラ本体からフリーな状態にする。
【0051】次に、この発明の具体的な構成例について
説明する。図10は、この発明のカメラのぶれ補正装置
が、いわゆる一眼レフレックスカメラに適用された例を
示した図であり、図11は、カメラに与えられたx、
y、zの3軸について示した図である。
【0052】図10に於いて、カメラ本体20内には、
撮影レンズ21と、平行ガラス板22と、クイックリタ
ーンミラー23と、スクリーン24と、ファインダ光学
系25と、シャッタ装置26と、フィルム27及びフレ
キシブル基板で構成される電気的接続部28を介してカ
メラの動作を電気的に制御するための電子回路部29が
設けられている。この電子回路部29内には、カメラの
動作シーケンスを制御するためのマイクロコンピュータ
(CPU)30が設置されている。更に、カメラ本体2
0内のフィルム面の後ろ側(z軸のマイナス側)とカメ
ラの裏面との間には、カメラの撮影時の手ぶれを測定検
出するための手ぶれ検出部1aが設けられている。
【0053】クイックリターンミラー23の下がった位
置(23a)では、撮影レンズ21を通過した被写体像
はクイックリターンミラー23により上方に90度反射
され、スクリーン24上に結像される。撮影者は、ファ
インダ光学系25を通じて被写体像を観察することがで
きる。そして、撮影時には、クイックリターンミラー2
3は23bの位置に移動され、被写体像はシャッタ装置
26の方向にそのまま進む。このとき、シャッタ装置2
6がシャッタ幕を開き、フィルム27へ露光されること
で、被写体像の撮影が行われる。
【0054】また、撮影レンズ21とクイックリターン
ミラー23の間には、手ぶれ補正アクチュエータ1cと
してコアレスモータから成るモータ31及び減速伝達部
32と、このモータ32の回転駆動により傾動する手ぶ
れ補正光学系(平行ガラス板)22とから構成されるぶ
れ補正部1が設置されている。
【0055】上記平行ガラス板22は、ぶれ補正のため
の光学系として光軸を光軸と平行にシフトする手ぶれ補
正光学系1dとしてのものである。この平行ガラス板2
2の作用を簡単に説明すると、平行板ガラス22が光軸
に垂直な位置からθ傾いて図中の点線で示された位置に
なった場合、光線は、平行ガラス板22の前面と後面
で、それぞれ逆方向に同一の角度だけ屈折して光軸を平
行にずらす。この作用を利用して、手ぶれによる像の移
動に合わせてそれを打ち消す方向に像を移動させ、ぶれ
による像の移動と像の劣化を補正・防止する。
【0056】図12(a)及び(b)は、上記手ぶれ検
出部1aの詳細な配置を示した図である。カメラ本体2
0の裏面には、カメラのホールディング性の向上を図る
ために、カメラ裏面から突出したグリップ部33が設け
られている。そして、このグリップ部33内に手ぶれ検
出部1aが設けられている。
【0057】手ぶれ検出部1aは、手ぶれ振動を機械的
な振動の速度として検出するための振動速度センサであ
り、更に具体的には特開平2−51066号公報に示さ
れるような回転振動の速度を検出して角速度情報を出力
する手段で、いわゆる振動型角速度センサである振動ジ
ャイロである。
【0058】この振動ジャイロは、撮影装置の手ぶれに
よる回転速度を出力する。振動ジャイロから成る手ぶれ
検出部1aは、画面の左右長手方向(x軸方向)のぶれ
につながるカメラのy軸回りの回転速度を検出するy軸
回り角速度センサ34xと、画面の上下方向(y軸方
向)のぶれにつながるx軸回りの回転速度を検出するx
軸回り角速度センサ34yの2個の振動ジャイロと、角
速度センサ駆動・信号処理回路35とから構成される。
角速度センサの信号は、角速度センサ駆動・信号処理回
路35から、電気的接続部28を介して電子回路部29
に供給される。尚、手ぶれ検出部1aへの電源供給も、
この電気的接続部28を介して行われる。
【0059】図13乃至図15は、平行ガラス板22の
駆動のための手ぶれ補正アクチュエータ1cのモータ3
1と減速伝達部32の詳細を示したものである。上記モ
ータ31及び減速伝達機構32は、画像を画面のx軸方
向に移動させるためにy軸回りに平行ガラス板22を回
転させるためのモータ31x及び減速伝達機構32x
と、画像を画面のy軸方向に移動させるためにx軸回り
に平行ガラス板22を回転させるためのモータ31y及
び減速伝達部32yとから構成される。
【0060】一方、平行ガラス板22はジンバル枠36
yに取付けられているもので、このジンバル枠36yは
ジンバル軸37yによって回動可能にジンバル枠36x
に取付けられている。このジンバル枠36xは、またジ
ンバル軸37xによって回動可能にレンズ鏡筒38に取
付けられている。このように、平行ガラス板22は、ジ
ンバル機構によって鏡筒38に取付けられている。
【0061】ぶれ補正用モータ30x、30yの回転
は、それぞれギヤ40x、40yと偏芯カム41x、4
1y、カム板39及びジンバルローラ42x、42y
と、上述したジンバル機構から構成されたぶれ補正力伝
達部32x、32yを介して、y軸とx軸回りに回転可
能に上記ジンバルに取付けられた平行ガラス板22によ
るぶれ補正光学系に伝えられる。そして、平行ガラス板
22が回動することで、フィルム上の被写体画像の位置
を変更可能としている。勿論、モータ30x、30yの
回転の変化は、補正のための像移動速度の変化になる。
【0062】ここで、画面のx軸方向の像移動を起こす
場合、モータ31xの回転は、減速ギア39x、40x
から成るギヤトレインを介して偏芯カム41xに伝えら
れる。そして、ジンバル軸37xによりy軸回りに回転
可能なジンバル枠36x上のジンバルローラ42xに、
偏芯カム41xの径方向の長さの変化が伝えられ、ジン
バル枠36xはy軸回りに回転する。
【0063】ジンバルローラ42xと偏芯カム41x
は、ジンバル枠36xに取付けられた押圧ばね43x
(図14参照)により密着させられている。それ故、偏
芯カム41xの正転と逆転により、自在にジンバル枠3
6xが回転する。ジンバル枠36xのy軸回りの回転
は、ジンバル軸37yにより平行ガラス板22のy軸回
りの回転として伝達される。
【0064】同様に、画面のy軸方向の像移動を起こす
場合、モータ31yの回転は、減速ギア39y、40y
から成るギヤトレインから、偏芯カム41y、カム板4
4に伝えられる。そして、ジンバル軸37yによりx軸
回りに回転可能なジンバル枠36y上のジンバルローラ
42yに、偏芯カム41yの径方向の長さの変化が伝え
られ、ジンバル枠36yはx軸回りに回転する。ジンバ
ル枠36yのx軸回りの回転は、そのまま平行ガラス板
22のx軸回りの回転となる。
【0065】尚、手ぶれ補正アクチュエータ1cである
モータ31x及び31yは、それぞれに後述するx軸方
向駆動電力発生部及びy軸方向駆動電力発生部が接続さ
れている。
【0066】駆動のための電圧、PWMによる駆動デュ
ーティ比、駆動方向、停止信号は全て、CPU30から
指示される。また、手ぶれ補正光学系1dの絶対的な位
置を検出するための手段として、偏芯カム41xに位置
検出部が設置されている。この絶対位置検出信号とフォ
トインタラプタ(PI)による相対位置パルスの方向信
号に合わせたアップ/ダウンカウント値により、細かい
手ぶれ補正光学系1dの位置が検出可能である。これ
が、後述する手ぶれ補正位置検出部である。
【0067】この絶対位置検出手段は、手ぶれ補正光学
系1dの可動限界を検出する。図15(a)〜(d)
に、偏芯カム41xと、ジンバル枠36xの外周部に取
付けられた平行ガラス板22を傾動させる駆動力を伝え
るジンバルローラ42xの一部を示す。
【0068】偏芯カム41xが有効な範囲と、ジンバル
ローラ42xと偏芯カム41xの範囲を図中に示す。偏
芯カム41xの上面は、この有効範囲に対応した反射率
の低い暗部と、無効な範囲に対した明部とに塗り分けら
れている。この偏芯カム41xの反射面に向けて、フォ
トリフレクタ(PR)投光部45及びPR受光部45b
とを有するPR45が設置されており、偏芯カム41x
の対向面の反射状況に応じた信号を出力する。すなわ
ち、偏芯カム41xとジンバルローラ42xが有効な駆
動範囲にいるか否かの判別信号が出力される。上記PR
45xによるぶれ補正光学系可動限界の検出手段によ
り、ぶれ補正光学系の位置が可動範囲か否かが判断され
る。これにより、PIパルスのアップ/ダウンカウンタ
の値を所定値に初期化することで、手ぶれ補正光学系1
d(平行ガラス板22)の位置を検出することができ
る。
【0069】ところで、手ぶれ補正光学系1dの相対的
な位置や速度を検出するための手段として、平行ガラス
板22が取付けられているジンバル枠36xの駆動部に
は、図14に示されるように、パルス発生部としてPI
羽根46xとPI47x及び48xが設けられている。
減速ギア39xには、PI羽根46xが取付けられてお
り、モータ31xの回転により一体的に回転する。PI
羽根46xは、PI47x及び47xの光線を、PI羽
根46x自体に形成されたスリット部分の回転により通
過させたり遮光させたりする。この光線の通過/遮光に
合わせて、電気的なパルス信号が発生する。
【0070】PI羽根46xの光線の遮光のオン/オフ
の周期と、PI47x及び48xの位置関係は、2個の
PI47x及び48xのパルスが1/4周期ずれた信号
になるようにしてある。これは、PI羽根46xの回転
の方向を検出するために公知の技術を応用している。
【0071】図16は、PI47x及び48xの出力側
の回路構成を示したものである。同図に示されるよう
に、2個のPI47x及び48xの出力は、それぞれコ
ンパレータ49x及び50xにより、より急峻なパルス
信号に整形される。これらのコンパレータ49x及び5
0xの出力は、パルス加算回路51x、方向信号検出回
路52xにそれぞれ供給される。
【0072】パルス加算回路51xは、コンパレータ4
9x、50xの2入力の排他的論理和演算素子(XO
R)で構成されている。また、方向信号検出回路52x
は、Dフリップフロップ(DFF)で構成されている。
そして、パルス加算回路51x及び方向信号検出回路5
2xにて、それぞれの処理がなされて、ぶれ補正部9の
移動に応じてパルス信号と移動方向信号が出力される。
【0073】図17は、上記パルス加算回路51x及び
方向信号検出回路52xに於けるパルス加算と方向検出
について示す信号のタイムチャートである。図中、タイ
ミングAに於いて、PI羽根46xの回転方向が逆転す
る。2個のPI47x、48xの出力は、90度位相が
ずれた形でそのレベルをPI羽根46xの回転に応じて
変化させる。この場合に、パルス加算回路51xには、
コンパレータ49x、50xで整形されたPI47x、
48xの信号が入力される。そして、2つの信号が異な
る場合にはハイ(H)レベルの信号を、2つの信号が同
一であればロー(L)レベルの信号がパルス加算回路5
1xから出力される。
【0074】一方、方向信号検出回路52xは、コンパ
レータ50xがデータ入力端子に、コンパレータ49x
がクロック入力端子に接続されている。そして、クロッ
ク端子に入力される信号が“L”から“H”に変化する
度に、データ端子に入力される信号の“H”或いは
“L”のレベルに応じて、出力端子Qから出力する信号
が更新される。そのため、図17のタイミングAに於い
て、PI羽根46xが逆方向に回転し始める、とその後
のコンパレータ49xの信号の“H”レベルへの変化に
応答して出力が変化する。
【0075】このように、手ぶれ補正部の移動に応じて
パルス信号と移動方向信号が出力される。このPIパル
スの発生の時間間隔を計測し演算処理することで、手ぶ
れ補正光学系による補正による像移動速度の絶対値が測
定され、方向信号によりその符号が求められる。この補
正による像移動速度の検出を行う部分が、後述する手ぶ
れ補正速度検出部である。
【0076】尚、図14乃至図16では、それぞれx軸
方向の構成要素についてのみ示しているが、本実施例で
はx軸方向、y軸方向について、ほぼ同様の構成を有し
ているので、y軸方向についても同様である。したがっ
て、各図に於ける参照番号のxをyに置換えることとし
て、ここでの詳細な説明は省略する。
【0077】図18は、1つの駆動軸あたりのモータへ
の電力の印可回路を示したものである。駆動電力発生部
53は、モータ31を正転と逆転方向にそれぞれ電圧を
切換えて印可可能に構成されたトランジスタ及び抵抗と
から構成されたモータブリッジ部54、モータブリッジ
制御回路55とから構成される。このモータブリッジ制
御回路55は、CPU30からのPWM信号、駆動方向
信号、停止信号を論理的に展開し、モータブリッジ部5
4の制御信号を出力して該モータブリッジ部54のトラ
ンジスタのオンオフを制御してモータを任意の状態に設
定するための論理素子から成る。
【0078】また、モータブリッジ部54への電源供給
は、CPU30による設定駆動電圧信号に基いて、D/
Aコンバータ56が生成したアナログ電圧信号を、パワ
ートランジスタをオペアンプにより帰還制御して電流増
幅する電流増幅部57の出力によっている。
【0079】モータブリッジ制御回路55には、CPU
30からのPWM信号と、CPU30の出力ポートであ
る駆動方向設定部からの方向信号と、CPU30の出力
ポートであるモータブレーキ出力部からのモータの停止
信号とが入力される。これらの信号の“H”或いは
“L”の信号レベルにより、モータブリッジ部54のト
ランジスタTr1〜Tr4及びこれらのトランジスタを
駆動するためのプリドライバとしてそれぞれに接続され
ているトランジスタが、オン或いはオフの状態に制御さ
れる。
【0080】図19は、PWM信号、方向信号、停止信
号の状態に応じたトランジスタTr1,Tr2,Tr
3,Tr4の状態と、それぞれの状態でのモータ31の
状態を示したものである。
【0081】先ず、PWM信号が“L”、方向信号が
“L”、停止信号が“L”の場合、全てのトランジスタ
はオフ状態となり、モータ31はフリーな状態、つまり
空走状態となる。
【0082】次に、PWM信号が“H”で、方向信号と
停止信号が“L”である場合には、トランジスタTr1
はオン、Tr2はオフ、Tr3はオフ、Tr4はオンの
状態になり、モータ31へは図18のCWの方向に電流
が流れる。これにより、モータ31はCW方向に回転す
る。この時、方向信号が“H”になれば、トランジスタ
Tr1はオフ、Tr2はオン、Tr3はオン、Tr4は
オフの状態になる。これにより、モータ31へは図中C
CW方向に電流が流れ、モータ31はCCW方向に回転
する。
【0083】また、停止信号が“H”レベルになれば、
PWM信号と方向信号によらず、トランジスタTr1は
オフ、Tr2はオフ、Tr3はオン、Tr4はオンとな
る。したがって、モータ31の両端がグランドに接地さ
れ、モータ31はショートブレーキ状態となり、回転は
急速に抑制されることになる。
【0084】これらの電気回路の構成により、カメラの
回転振動によるフィルム面の画像の移動を補正するよう
に、平行ガラス板22を駆動することが可能になる。こ
こでは、1軸まわりの回転についての構成を示したが、
これを2組で構成し、時分割、或いは並列的に処理・制
御することで、容易に2軸についての手ぶれ補正機構と
することができる。
【0085】図20は、同実施例によるカメラの電気的
信号の処理ブロックの構成を示したものである。CPU
30には、手ぶれ検出部1aと、フィルム走行装置58
と、フィルムに被写体像を適正な光量分露光させるため
の露光装置59と、カメラに設定されている各種動作の
設定モードを初期化するために撮影者の釦の操作により
信号を発生するモードリセット信号部60と、手ぶれモ
ード選択/解除選択部61と、撮影レンズを通過した被
写体像のフィルム面相当位置でのピント状態を検出する
AF検出部及び合焦位置に撮影レンズの焦点調節光学群
を移動させるAF駆動部から成るAF装置62と、撮影
される被写体の輝度を測定する測光装置63とが接続さ
れている。
【0086】更に、CPU30には、手ぶれ補正速度検
出部64と、手ぶれ補正位置検出部65とを介して手ぶ
れ補正光学系1dが接続されている。また、この手ぶれ
補正光学系1dには、x軸方向駆動電力発生部66x及
びy軸方向駆動電力発生部66y、x軸方向手ぶれ補正
アクチュエータ(モータ)31x及びy軸方向手ぶれ補
正アクチュエータ(モータ)31yとを介して、CPU
30が接続されている。
【0087】手ぶれ検出部1aのy軸回り角速度センサ
34xの手ぶれ信号出力は、CPU30内の第1A/D
コンバータ67xで変換されてデジタル信号化され、手
ぶれ角速度情報となる。同様に、x軸回り角速度センサ
34yの信号出力は、第2A/Dコンバータ67yによ
り変換されてデジタル化され、手ぶれ角速度情報とな
る。このように、デジタル化された手ぶれ角速度情報
は、x軸方向補正速度演算部68x及びy軸方向補正速
度演算部68yから成る補正速度演算部68で、角速度
センサの感度や焦点距離情報や補正光学系や補正アクチ
ュエータの特性に基いて、補正のためのアクチュエータ
の駆動速度を求める。
【0088】補正速度演算部68の演算結果は、補正の
ためにアクチュエータを駆動信号を発生する手ぶれ補正
制御部69と、ぶれの大きさと所定値を比較することで
大ぶれか否かを判定する大ぶれ判定部70へ送られる。
【0089】手ぶれ補正制御部69は、カメラの動作を
制御するシーケンス制御部71からの指示に従い、手ぶ
れ補正駆動が必要な場合に補正速度演算部68からの手
ぶれ補正情報と、手ぶれ補正光学系1dの速度を測定す
る手ぶれ補正速度検出部64からの駆動のフィードバッ
ク情報とに基いて、x軸方向駆動電力発生部66xとy
軸方向駆動電力発生部66yで構成される駆動電力発生
部に、手ぶれ補正駆動のための電圧、PWMによる駆動
デューティ比、駆動方向、停止信号等を指示する。
【0090】上記大ぶれ判定部70では、2つの軸方向
のぶれ補正情報からぶれの大きさを求め、所定値と比較
する。そして、比較の結果、ぶれが所定値より大きいと
判断される場合に、センタリング信号発生部3に、その
旨を表す信号を出力する。
【0091】上記フィルム走行装置58、露光装置5
9、手ぶれモード選択/解除選択部61、AF装置62
及び測光装置63は、CPU30内のシーケンス制御部
71により制御されている。
【0092】モードリセット信号部60は、撮影者の操
作等により、カメラに設定されている連続AFモードや
合焦時にAFロックするAFモード等のAFに関係する
動作モードの設定値や、絞り優先露出モードやプログラ
ム露出モード等の自動露出に関係する動作モードの設定
値、またフィルムの給送速度等の動作モード設定値等、
カメラの各種動作の設定値をキャンセルして一般的な状
況下では使い勝手の良い設定状態に設定しなおす、いわ
ゆるモードリセット動作を指示する操作釦の操作時に信
号を出力する手段である。モードリセット信号部60の
モードリセット指示信号出力は、CPU30内のシーケ
ンス制御部71に接続されている。
【0093】このモードリセット信号部60は、カメラ
に取付けられた単一の専用のモードリセットスイッチか
ら構成することも可能であるが、カメラに取付けられた
複数の特定のスイッチ釦の同時押し等でモードリセット
指示信号を出力するようにして、カメラのスイッチ部材
を追加せずに構成される手段であっても良い。
【0094】フィルム走行装置58によるフィルムの走
行は、CPU30内のフィルム走行信号出力部72によ
って検出され、フィルムの走行が始まった場合にその旨
の信号がセンタリング信号発生部3に供給される。
【0095】また、露光装置59による露光の終了は、
CPU30内の露光終了信号部73によって検出され、
その旨の信号がセンタリング信号発生部3に供給され
る。撮影者の操作による手ぶれのモード選択の状況は、
手ぶれモード選択/解除選択部61により検出される。
そして、モード変更が生じた場合に、その旨の信号が上
記センタリング信号発生部3に供給されるようになって
いる。
【0096】公知のAFロックやAEロックモード等で
行われるように、AF装置62や測光装置63による測
定されたピント状態や被写体輝度で固定的にカメラが動
作するように、シーケンス制御部71がカメラをコント
ロールする場合には、センタリングを抑制する信号をセ
ンタリング信号発生部3に出力するように、センタリン
グ禁止部11に対して指示する。センタリング禁止抑制
部12は、シーケンス制御部71からの指示を受けて、
センタリング禁止部11に抑制信号を出力する。
【0097】シーケンス制御部71はまた、センタリン
グ信号発生部3にも接続されている。 センタリング制
御部74は、センタリング信号発生部3からのセンタリ
ング指示信号を受けて、x軸及びy軸方向駆動電力発生
部66x及び66yを用いて、手ぶれ補正アクチュエー
タを制御して手ぶれ補正位置検出部65が示す手ぶれ補
正光学部の位置が原点に来るように駆動する。この場
合、シーケンス制御部71にセンタリング動作中である
ことを伝える。シーケンス制御部71は、手ぶれ補正制
御部69の手ぶれ補正動作を生じないように抑制する。
【0098】尚、手ぶれ補正光学系1dを、検出された
手ぶれ信号に基いて駆動制御することで、手ぶれ補正が
行えると共に、手ぶれ信号とは別に手ぶれ補正位置検出
部65の信号に基いて手ぶれ補正光学系1dを駆動制御
することで、任意の位置へ手ぶれ補正光学系1dを駆動
できる。すなわちセンタリングを行うことができる。
【0099】次に、図21乃至図23のフローチャート
を参照して、CPU30の動作について説明する。図2
1に於いて、先ず電源を投入した後、ステップS1でス
タンバイカウンタを初期化し、次いでステップS2にて
“センタリング”のルーチンを実行する。そして、ステ
ップS3に於いて、カメラの操作が所定時間以上行われ
なかった場合に省電力モード(スタンバイ状態)に移行
するためのループカウンタであるスタンバイカウンタの
値を調べる。ここで、所定値(0)である場合には、
“スタンバイ”ルーチンへ移行する。スタンバイ状態に
移行しない場合には、ステップS4に進んでスタンバイ
カウンタの値をデクリメントする。
【0100】次に、ステップS5にて、レリーズ釦の半
押し状態を検出するファーストレリーズスイッチ(1s
tRel.SW)の状態を調べる。ここで、操作が無い
場合には、ステップS3へ戻る。一方、1stRel.
SWがオン状態、つまりレリーズ釦が半押しされている
場合には、ステップS6へ進んでスタンバイカウンタを
所定値に初期化する。
【0101】次いで、ステップS7にて、モードリセッ
ト信号部60からモードリセット信号が出力されている
かを判定する。モードリセットが指示されている場合
は、ステップS8に移行して“センタリング”のルーチ
ンを実行した後、ステップS9へ進む。上記ステップS
7にて、モードリセットの指示が無い場合には、ステッ
プS9へそのまま進む。
【0102】このステップS9では、測光装置63を用
いて被写体輝度を測定し、シャッタ速度と絞り値を求め
るAE演算と結果の表示を行う、“AE/表示”ルーチ
ンを実行する。続いて、ステップS10にて、AF装置
62を用いて、被写体のピント状態の測定とピント調整
を行い、結果の表示を行う“AF/表示”のルーチンを
実行する。
【0103】次に、ステップS11に於いて、手ぶれモ
ード設定/解除選択部61である押し釦から成る手ぶれ
防止動作を行いながらの撮影か、手ぶれ補正動作を伴わ
ない撮影かを選択するための手ぶれ選択スイッチの操作
を調べる。操作が有る場合にはステップS12へ進み、
操作が無い場合にはステップS24へそれぞれ進む。
【0104】手ぶれ補正を伴った撮影を行うためにステ
ップS12へ進んだ場合、ぶれセンサをオンし、続いて
ステップS13でその結果をファインダ内の表示装置を
用いて表示する。そして、ステップS14にて、レリー
ズ釦の全押し状態を検出するセカンドレリーズスイッチ
(2ndRel.SW)の状態を調べる。ここで、操作
が無い場合には、ステップS5へ戻る。また、2ndR
el.SWがオンである場合には、ステップS15へ進
み、撮影のシーケンスを実行する。
【0105】ステップS15では、露光のために設定さ
れているシャッタ速度(露光時間SS)が、手ぶれ補正
を必要としないほど短時間であるかを所定値(補正mi
nSS)と比較して調べる。この結果、所定値より露光
時間(SS)が長い場合には、手ぶれ補正を行う露光を
行うためにステップS16へ進み、“手ぶれ補正露出”
ルーチンを実行する。そして、露光時間の間、手ぶれ検
出部1aのデータに基いて、手ぶれ補正光学系1dを駆
動しながらフィルムに被写体像を露光する。
【0106】次に、ステップS17にて、撮影が連写モ
ードであるかを判定する。ここで、連写モードでない場
合には、ステップS18に進んで手ぶれ補正光学系1d
の原点復帰動作であるセンタリングとクイックリターン
ミラー23の光路中への復帰を同時に行う“センタリン
グ&ミラーdown”ルーチンを実行する。更に、ステ
ップS19に進んで、フィルムを1駒巻上げた後、ステ
ップS5へ戻る。
【0107】一方、上記ステップS15にて、設定され
ている露光時間(SS)が、手ぶれ補正を必要としない
ほど短時間であるならば、ステップS20へ移行して、
手ぶれ補正を行わないで通常の露光動作を行う。次い
で、ステップS21にて、メインミラーであるクイック
リターンミラー23の光路への復帰を行い、更にステッ
プS22でフィルムを1駒巻上げる。そして、ステップ
S23に於いて、2ndRel.SWの操作を調べ、操
作がある場合にはステップS15へ戻り、無い場合には
ステップS2へ戻ってセンタリングを行う。
【0108】また、上記ステップS11にて、手ぶれ選
択スイッチの操作が無くステップS24へ進んだ場合、
ぶれセンサをオフした後、ステップS25でレリーズ釦
の全押し状態を検出するセカンドレリーズスイッチ(2
ndRel.SW)の状態を調べる。ここで、操作が無
い場合には、ステップS5へ戻る。一方、2ndRe
l.SWがオンである場合には、ステップS26へ進
む。そして、撮影のシーケンスとして、通常の露出(ス
テップS26)、クイックリターンミラー23の光路へ
の復帰(ステップS27)、フィルムの1駒分の巻上げ
(ステップS28)を実行した後、ステップS5へ戻
る。
【0109】次に、図22を参照して、“スタンバイ”
ルーチンについて説明する。先ず、ステップS31に
て、“センタリング”ルーチンを実行する。次いで、ス
テップS32にて、割込みの発生時に図21のフローチ
ャートのステップS2へプログラムが移行するように、
割込み動作の設定を行う。続いて、ステップS33に
て、スイッチ(SW)の操作信号の発生により、割込み
が発生するように割込みの許可を設定する。
【0110】その後、最小限の消費電力のみしか必要と
しない省電力モードであるパワーダウンモードへ移行
し、プログラムの実行を休止する。図23は、“センタ
リング”ルーチンの動作を説明するフローチャートであ
る。
【0111】先ず、ステップS41で、手ぶれ補正光学
系1dが既にセンタ位置にあるかを判定する。既にセン
タ位置にあるならば、このルーチンを終了する。センタ
位置で無い場合は、ステップS42に進んでカメラの故
障が有るか否かを判定する。故障が有ればこのルーチン
を終了し、無ければステップS43へ進む。
【0112】ステップS43では、フィルムの収納部の
蓋が空いているかを判定する。蓋が空いていれば撮影は
されないため、このルーチンを終了する。一方、蓋が閉
じていれば、ステップS44に進んで、フィルムの装填
がなされているかを判定する。ここで、フィルムが装填
されていなければ撮影はできないため、このルーチンを
終了する。
【0113】上述したセンタリング禁止する条件をクリ
アしてステップS45に進んだ場合、ここでセンタリン
グ駆動が行われる。先ず、アクチュエータを駆動して、
手ぶれ補正光学系1dを補正範囲の限界点まで駆動し、
次にその位置から所定のパルス分だけ逆方向に手ぶれ補
正光学系1dを駆動して停止させる。その後、このルー
チンを終了する。
【0114】次に、図24及び図25のフローチャート
を参照して、この発明の第2の実施例としてのCPU3
0の動作を説明する。図24に於いて、先ず電源が投入
された後、ステップS51で“センタリング”ルーチン
を実行する。そして、ステップS52で、カメラの動作
を決定するための各種フラグ類の初期化(クリア)を行
う。この中には、手ぶれ選択用のスイッチ操作の検出信
号を格納する手ぶれ選択フラグも含まれている。
【0115】次に、ステップS53に於いて、レリーズ
釦の半押し状態を検出するファーストレリーズスイッチ
(1stRel.SW)の状態を調べる。ここで、操作
が無い場合には、上記ステップS52へ戻る。一方、1
stRel.SWがオン状態、つまりレリーズ釦が半押
しされている場合には、ステップS54へ進んでぶれセ
ンサをオンする。
【0116】次いで、ステップS55にて、手ぶれ選択
スイッチの操作信号を検出すると共に、その値と手ぶれ
選択フラグとを比較する。ここで、不一致であるならば
ステップS56へ進み、強制的にセンタリングを行う
“強制センタリング”ルーチンを実行した後、ステップ
S59へ進む。一方、一致する場合は、ステップS57
へ移行して、モードリセット信号部60からモードリセ
ット信号が出力されているかを判定する。モードリセッ
トが指示されている場合は上記ステップS56へ移行
し、モードリセットの指示が無い場合にはステップS5
8へ進む。そして、このステップS58にて、通常の
“センタリング”ルーチンを実行した後、ステップS5
9へ進む。
【0117】このステップS59では、検出された手ぶ
れ選択スイッチの操作信号の値を手ぶれ選択フラグに格
納する。次いで、ステップS60にて、手ぶれ補正モー
ドの選択があるか否か判定する。ここで、手ぶれ補正が
選択されているならば、ステップS61に進んで、手ぶ
れ情報をファインダ内の表示装置に表示する。
【0118】次に、ステップS62では、測光装置63
を用いて被写体輝度を測定し、シャッタ速度と絞り値を
求めるAE演算と結果の表示を行う“AE/表示”ルー
チンを実行する。その後、ステップS63に進み、AF
装置62を用いて、被写体のピント状態の測定とピント
調整を行い、結果の表示を行う“AF/表示”ルーチン
を実行する。
【0119】ステップS64では、AFの結果、被写体
に対して合焦であるか否かを判定する。合焦である場合
にはステップS65に進んで、AE/AFロックフラグ
をセットする。
【0120】そして、ステップS66に於いて、レリー
ズ釦の全押し状態を検出するセカンドレリーズスイッチ
(2ndRel.SW)の状態を調べる。ここで、操作
が無い場合には上記ステップS53へ戻る。一方、2n
dRel.SWがオンである場合には、ステップS67
へ進んで撮影のシーケンスを実行する。
【0121】ステップS67では、上記ステップS60
で手ぶれ補正モードの選択があるか否か判定する。ここ
で、手ぶれ補正が選択されているならばステップS71
へ、選択が無ければステップS68へ進む。
【0122】上記ステップS67で、手ぶれ補正モード
の選択がなくステップS68へ進んだ場合、撮影のシー
ケンスとして、通常の露出(ステップS68)、クイッ
クリターンミラー23の光路への復帰(ミラーダウン)
(ステップS69)、更にフィルムの1駒分の巻上げと
センタリングの並列的実行(ステップS70)を行う。
その後、ステップS53へ戻る。
【0123】これに対し、上記ステップS67で、手ぶ
れ補正モードの選択を判定してステップS71へ進んだ
場合、露光の準備が完了するまで待機する。ここでは、
露光のためにシャッタ装置の開放ができるように、クイ
ックリターンミラー23の光路外への退避、絞り装置の
設定値までの絞り込みが完了するまで待つ。
【0124】露光の準備が完了すると、次にステップS
72で、手ぶれ補正を開始する。次いで、ステップS7
3にて、手ぶれ補正光学系1dの駆動速度が、手ぶれ補
正に必要な速度になり、手ぶれ補正が十分に行えるよう
になるまで待機する。そして、手ぶれ補正がOKである
と判断されたならば、ステップS74に進んで、シャッ
タ装置を開放して露光を開始し、ステップS75でフィ
ルムへの露光を所定時間行う。その後、ステップS46
へ進み、ミラーの復帰(ステップS69)、センタリン
グ、巻上げの処置(ステップS70)を行った後、ステ
ップS53へ戻る。
【0125】次に、図25のフローチャートを参照し
て、“センタリング”ルーチンを説明する。先ず、ステ
ップS81にて、手ぶれ補正光学系が既にセンタ位置に
あるか判定する。既に、センタ位置にあるならば、ステ
ップS82へ進んで大ぶれ判定部70を用いて手ぶれが
大きいか否かを判定する。大きい場合は、その振動によ
ってセンタ位置がずれてしまうことや、また、撮影者に
警告を与える意味も込めて、ステップS85へ移行して
センタリング駆動を行い、このルーチンを終了する。ま
た、上記ステップS82で、手ぶれが大ぶれではないと
判断した場合は、このルーチンを終了する。
【0126】一方、上記ステップS81に於いて、セン
タ位置に手ぶれ補正光学系1dが無いと判断される場合
は、ステップS83及びS84へ進み、AFロック或い
はAEロックがなされているかを判断する。上記ステッ
プS83及びS84にて、AFロック或いはAEロック
がなされている場合には、このルーチンを終了する。
【0127】上記ステップS83及びS84にて、AF
/AEロックがなされていない場合には、ステップS8
5に進んで、センタリング駆動を行った後、このルーチ
ンを終了する。
【0128】図26及び図27は、この発明の第3の実
施例としてのCPU30の動作を説明するフローチャー
トである。図26に於いて、先ず電源が投入された後、
ステップS91で、図27に示す“センタリング”ルー
チンを実行する。次いで、ステップS92で、レリーズ
釦の半押し状態を検出するファーストレリーズスイッチ
(1stRel.SW)の状態を調べ、操作があるまで
繰返す。操作があればステップS93へ進む。
【0129】次に、ステップS93にて“AE/表示”
ルーチンを実行した後、ステップS94で“AF/表
示”ルーチンを実行する。そして、ステップS95に於
いて、レリーズ釦の全押し状態を検出するセカンドレリ
ーズスイッチ(2ndRel.SW)の状態を調べる。
ここで、操作が無い場合には上記ステップS92へ戻る
が、操作があった場合にはステップS96へ進む。
【0130】ステップS96へ進んだ場合、露光の準
備、すなわち露光のためにシャッタ装置の開放ができる
ように、クイックリターンミラー23の光路外への退
避、絞り装置の設定値までの絞り込みを開始する。ま
た、同時に、手ぶれセンサの起動や信号処理または手ぶ
れ補正開始を行う。そして、ステップS97及びS98
にて、露光の準備と、手ぶれ補正速度が十分に上がり手
ぶれ補正の準備が完了した場合、ステップS99に進ん
で、シャッタを開放して手ぶれ補正を行った露出を開始
する。
【0131】ステップS100にて、設定された露出時
間の間のフィルムへの露光が完了した場合、ステップS
101でシャッタを閉じ、続いてステップS102で手
ぶれ補正を終了する。この手ぶれ補正の終了に続いて、
ステップS103では、センタリングとミラーのダウン
を行う。センタリング終了までは、ミラーの完全な光路
への復帰はしないようにセンタリングの進み具合により
ミラーの復帰動作は管理される。
【0132】最後に、ステップS104にて、次駒への
フィルムの巻上げを行い、ステップS92へ戻る。図2
7に示された“センタリング”ルーチンの動作は、基本
的には図25に示された“センタリング”ルーチンで示
した例と同様であるが、ここでは、AF/AEロック時
のセンタリング禁止が省略されている。
【0133】すなわち、ステップS111にて、手ぶれ
補正光学系が既にセンタ位置にあるか判定する。ここ
で、既にセンタ位置にあるならば、ステップS112へ
進んで手ぶれが大きいか否かを判定する。
【0134】上記ステップS111に於いて、センタ位
置に手ぶれ補正光学系1dが無いと判断される場合、及
び上記ステップS112で手ぶれが大きい場合は、共に
ステップS113へ移行してセンタリング駆動を行い、
このルーチンを終了する。また、上記ステップS112
で、手ぶれが大ぶれではないと判断した場合は、このル
ーチンを終了する。
【0135】図28は、手ぶれセンサの故障を検出した
場合の処理の実施例の動作を説明するフローチャートで
ある。電源が投入された後、ステップS121にて、カ
メラはカメラの故障をチェックする“故障チェック”ル
ーチンを実行する。この際、手ぶれ検出部1aにも通電
し、その出力が正常に出力されているかを調べる。
【0136】ステップS122に於いて、手ぶれセンサ
の故障が検出された場合は、ステップS123に移行し
て、撮影者に警告を与えるために強制的にセンタリング
を正常時とは異なる形、例えば複数回連続でセンタリン
グする等の動作を行う。続いて、ステップS124で故
障箇所の表示を行った後、パワーダウンする。
【0137】また、上記ステップS122にて、手ぶれ
センサの故障が検出されなくとも、ステップS125で
その他の故障が発見された場合も、ステップS124に
移行して故障箇所の表示を行った後、パワーダウンす
る。
【0138】上記ステップS122及びS125の何れ
でも故障が発見されなかった場合は、通常のシーケンス
に進んで動作を継続する。次に、この発明の第4の実施
例としてのCPU30の動作を説明するフローチャート
を図29に示す。
【0139】この第4の実施例は、露光時以外にも手ぶ
れ補正の効果をファインダにより撮影者に確認可能な手
ぶれ補正デモモードを有するカメラの例である。先ず、
ステップS131で、手ぶれ補正のデモモードの設定が
なされているか、手ぶれデモモードスイッチを調べる。
デモモードである場合、ステップS132へ進み、手ぶ
れ検出部1aを用いて手ぶれ情報を検出し、その値に基
いて手ぶれ補正光学系1dを駆動する。露光時間内での
手ぶれ補正と同様に、手ぶれによる像移動を打ち消すよ
うに手ぶれ補正光学系1dが駆動される。
【0140】この場合、露光中と異なり、厳密な手ぶれ
補正は必要なく、撮影者の画角変更操作にある程度追従
して手ぶれ補正ができるように手ぶれ検出部1aからの
信号の1Hz以下の低周波をカットして用いても良い。
また、補正限界の終端に急激に移動し、終端に達して補
正が急にできなくなると手ぶれ補正の効果がわかりにく
いため、手ぶれ補正光学系1dの位置が終端に近付くに
つれ終端側に行き難くなるように制御しても良い。
【0141】露光中の手ぶれ補正は、できる限り手ぶれ
振動に追従して手ぶれ補正光学系1dが駆動されない
と、結果として写真に写り込む映像のぶれが十分に低減
しないが、撮影者の目による観察では、ある程度ぶれが
残っていても目がぶれに追従してぶれを気付かないの
で、このように特性を変えることは有用である。
【0142】このように、露光の間の手ぶれ補正特性と
デモモードでの特性を変更する構成が可能である。この
デモモードでの手ぶれ補正は、ステップS133で手ぶ
れデモモードスイッチの操作が終了するまで継続され
る。デモモードの終了の場合は、ステップS134でセ
ンタリングを行った後、ステップS131へ戻る。
【0143】尚、デモモードへ移行する場合は、デモモ
ードでは撮影できないため、フィルムの装填が無い場合
等、撮影できない状況下のみで移行を許可するようにし
ても良い。
【0144】デモモードへの移行が無い場合は、ステッ
プS131からステップS135へ進み、手ぶれモード
の変更の操作があれば、ステップS136で強制的なセ
ンタリングを行った後、ステップS137へ進む。この
ステップS137では、ファーストレリーズスイッチ
(1stRel.SW)の状態を調べ、操作が無ければ
ステップS131へ戻る。
【0145】ファーストレリーズスイッチが操作されて
いれば、ステップS138で、“AE/表示”ルーチン
を実行する。続いて、“AF/表示”ルーチンを実行す
る。そして、ステップS139では、レリーズ釦の全押
し状態を検出するセカンドレリーズスイッチ(2ndR
el.SW)の状態を調べる。ここで、操作が無い場合
には、ステップS131へ戻る。一方、セカンドレリー
ズスイッチの操作がある場合は、ステップS141へ進
む。
【0146】このステップS141では、手ぶれ補正モ
ードの選択があるか否かを判定する。手ぶれ補正が選択
されているならばステップS145へ、選択が無ければ
ステップS142へ進む。
【0147】手ぶれ補正モードの選択がなくステップS
142へ進んだ場合、通常の撮影のシーケンスとして、
通常の露出を行う。そして、露出の終了後、ステップS
143でクイックリターンミラー23の光路への復帰
(ミラーダウン)と手ぶれ補正光学系1dのセンタリン
グを行う。次いで、ステップS144でフィルムの1駒
分の巻上げを行い、ステップS131へ戻る。
【0148】これに対し、上記ステップS141で、手
ぶれ補正モードの選択を判定してステップS145へ進
んだ場合は、露光の準備を開始して露光の準備が完了す
るまで待機する。ここでは、露光のためにシャッタ装置
の開放ができるように、クイックリターンミラー23の
光路外への退避、絞り装置の設定値までの絞り込みが完
了するまで待つ。
【0149】そして、ステップS146で露光の準備が
完了した場合、ステップS147へ進んで手ぶれ補正を
開始する。手ぶれ補正光学系1dによる像移動が必要な
値になるように、ステップS148にて少し露光開始を
遅延させた後、ステップS149でシャッタ装置を開放
して露光を開始する。
【0150】次に、ステップS150及びS151で、
フィルムへの露光を所定時間行いシャッタを閉じて露光
を終了させる。その後、上記ステップS143へ進み、
ミラーの復帰とセンタリング、そしてステップS144
で巻上げの処置を行った後、ステップS131へ戻る。
【0151】図30は、“センタリング”ルーチンの他
の例を示すフローチャートである。先ず、ステップS1
61で、電源起動時やスタンバイからの復帰時等の撮影
レンズの沈胴状態(収納状態)からの復帰中であるか否
かを調べる。復帰中であれば、センタリングを禁止する
後述する幾つかの条件を除外するためにステップS16
5へ移行する。
【0152】ステップS161にて、沈胴状態からの復
帰中で無ければ、ステップS162へ進む。ステップS
162でAFレンズの装着が無ければ、つまりマニュア
ルフォーカスレンズの装着である場合、ステップS16
3でマニュアルフォーカスモードの設定が有る場合、更
にステップS164でAF中で無い場合は、何れもステ
ップS165へ移行する。
【0153】ステップS165では、手ぶれの補正光学
系1dの位置がセンタ位置である過否かを調べる。ここ
で、センタ位置に無ければステップS166に進んでセ
ンタリング駆動を行った後、このルーチンを抜ける。一
方、センタ位置であるならは、センタリングを行う必要
は無いため、センタリングを行わないでこのルーチンを
終了する。
【0154】また、ステップS162〜S164にて、
AFレンズの装着があり、オートフォーカスモードに設
定されていて、且つAFのピント検出中であるならば、
センタリングは禁止され、センタリングをしないでこの
ルーチンを終了する。
【0155】図38は、“センタリング”ルーチンの更
に他の例を示すフローチャートである。これは、電源の
供給能力内で、アクチュエータの動作を効率的に行う例
である。
【0156】先ず、ステップS191で、他のアクチュ
エータの動作が行われているか、またストロボへのチャ
ージ中であるか否かを調べる。ここで、動作中でなけれ
ばステップS193へ移行する。一方、アクチュエータ
の動作やストロボへのチャージ中であれば、ステップS
192へ進む。
【0157】ステップS192では、電源にセンタリン
グ動作を行うだけの能力が残っているか否かを調べる。
ここで、上記能力が残っていればステップS193へ進
み、残っていなければステップS191へ戻る。そし
て、ステップS191、S192に於いて、他のアクチ
ュエータの動作が終了するまで上記の動作を繰返す。
【0158】ステップS193へ進んだ場合、センタリ
ング動作中の他のアクチュエータの駆動やストロボチャ
ージを禁止するために、他アクチュエータ駆動禁止信号
をセットする。次いで、ステップS194にて、センタ
リング駆動を行う。その後、ステップS195にて、他
アクチュエータ駆動禁止信号をクリアしてこのルーチン
を終了する。
【0159】尚、センタリング動作を他のアクチュエー
タ動作に優先させて行うように構成するならば、上記ス
テップS191及びS192は、省略しても良い。ま
た、図39に示されるように、“センタリング駆動”ル
ーチンを構成することもできる。
【0160】すなわち、先ずステップS201に於いて
電源状態を調べ、2軸同時のセンタリングが可能か否か
を判断する。ここで、可能であればステップS202へ
進んで、2軸を同時進行で並列的にセンタリングする。
一方、2軸同時のセンタリングが可能ではないと判断さ
れれば、ステップS203に進む。そして、ステップS
203で第1軸をセンタリングし、次いでステップS2
04で第2軸をセンタリングする。
【0161】この場合、電源状態の検査には、公知のバ
ッテリレベルの判定方法を用いれば良い。図31は、外
光式アクティブAFカメラの概略構成を示したものであ
る。
【0162】同図に於いて、カメラ本体75内には、撮
影光学系として、撮影レンズ76、露光装置77及び図
示矢印B方向に移動可能なAF群78が設けられ、更に
カメラ本体75の後方にフィルム27が配置される。一
方、上記撮影光学系とは別に、例えばカメラ本体75の
上方に、ファインダ光学系としてのファインダ部79及
びアクティブAF部80が設けられている。
【0163】図32は、図31に示された外光式アクテ
ィブAFカメラでセンタリングを行うシーケンスの概略
的な動作を説明するフローチャートである。アクティブ
AFによるAFの場合、一眼レフレックスカメラ(SL
R)で行っているようなTTLによるAFではないた
め、センタリングによりAFのピント検出の精度が低下
することはない。また、ファインダ像がセンタリングに
影響されることもない。センタリングに要する時間を節
約するためにも、AF動作と同時にセンタリングするこ
とは有効な処置である。
【0164】そのため、先ず、ステップS171でファ
ーストレリーズスイッチの操作を調べる。ここで、ファ
ーストレリーズスイッチの操作があればステップS17
2へ進み、アクティブAFによる被写体距離の測定とセ
ンタリングを同時に行う。次いで、ステップS173に
て、AFレンズ(AF群78)を合焦位置まで駆動す
る。センタリングはこの駆動時にかかっても良い。
【0165】そして、ステップS174に於いて、セン
タリングが完了したならば、ステップS175へ進み、
セカンドレリーズスイッチの操作を調べる。セカンドレ
リーズスイッチの操作がない場合には、ステップS17
6へ移行してファーストレリーズスイッチの操作を調べ
る。ここで、ファーストレリーズスイッチの操作があれ
ば、ステップS175へ戻り、操作が無ければステップ
S171へ戻る。
【0166】上記ステップS175にて、セカンドレリ
ーズスイッチの操作がある場合には、ステップS177
に進んでフィルムへの露光を行い、ステップS178で
次駒までフィルムを巻上げた後、ステップS171へ戻
る。
【0167】このようにして、アクティブAFを用いた
カメラの場合に、AFを行っているタイミングでセンタ
リングを行うように構成することができる。また、外光
式アクティブAF以外の、外光式パッシブAFでも同様
に構成することができる。
【0168】ところで、ストロボ光による人物被写体の
瞳孔部が赤色化する、いわゆる赤目現象があるが、この
赤目現象を低減するために、ストロボ撮影に先立ちスト
ロボやLEDをプリ発光させるカメラが知られている。
【0169】このプリ発光のタイミングでは、既にAF
動作は終了しており、TTL/外光式に関わらずセンタ
リング動作によるAFへの悪影響は無い。そのため、図
33で示すフローチャートのように、セカンドレリーズ
スイッチの操作後、露光に先立ちセンタリングを行うよ
うに構成されたカメラに於いては、赤目ストロボプリ発
光とセンタリングを同時に行うように構成することも、
タイムラグの低減に繋がる。
【0170】すなわち、図33に於いて、ステップS1
75でセカンドレリーズスイッチの操作がある場合に
は、次にステップS179で赤目現象の対策としてスト
ロボプリ発光させるか否かを調べる。
【0171】赤目現象対策を行わない場合はステップS
180に進んでセンタリングのみ行った後、ステップS
177に進む。一方、赤目現象対策を行う場合は、ステ
ップS181に進んで赤目ストロボプリ発光とセンタリ
ングを同時に行い、その後ステップS177へ進む。
【0172】尚、図33に於いて、その他のステップS
171〜S178については、図32のフローチャート
の各ステップと同じであるので、説明を省略する。以上
の実施例は、ぶれ補正部1の構成として、ぶれを検出し
その値に基いてぶれを補正する構成であったが、この発
明はこの構成に限るものではなく、図9(b)に示され
たように、ぶれ補正部1が、慣性振り子やスピニングジ
ャイロの慣性力を用いた空間固定のための慣性制振部1
eを鏡筒部1gに接続し、この鏡筒部1gがカメラ本体
の振動に対して空間に固定されてぶれを補正するように
構成されたカメラに応用することもできる。
【0173】図34は、このようなぶれ補正部1を有し
たカメラの場合の実施例を示した概略構成図である。図
34に於いて、カメラ本体81には、鏡筒部1gがx軸
回り、y軸回りに自在に回動できるように鏡筒支持部8
2が釣られている。
【0174】また、カメラ本体81に対する手ぶれ補正
のための鏡筒部1gの動きを小さく且つ有効にするため
には、露光に先立ってカメラ本体81と鏡筒部1gを切
離して鏡筒部1gの動きが小さくなる時に露光を行えば
良い。そのため、鏡筒部1gをカメラ本体82から切離
すための本体鏡筒切離し部1fが鏡筒部1gに接続され
ている。これには、ソレノイドを用いた電磁アクチュエ
ータのクラッチ機構が応用できる。
【0175】上記鏡筒部1g内には、撮影レンズ83、
露光装置84及びフィルム27が配置されている。ま
た、鏡筒部1gには、ジャイロロータ85が設けられて
いる。更に、カメラ本体81の上方には、撮影光学系の
鏡筒部1gとは別に、ファインダ光学系としてファイン
ダ部86が設けられている。
【0176】図9(b)に於けるセンタリング部2の、
鏡筒部1gを原点位置に復帰させるためのセンタリング
アクチュエータ2aは、電磁力を用いたアクチュエータ
を用い、通電することでセンタに対しての吸引力を発生
しセンタリングを行う。空間固定の慣性力は、ジャイロ
ロータ85により発生される。
【0177】露光前にセンタ位置に鏡筒部1gを保持す
ると共にジャイロを起動しておき、露光時にセンタリン
グアクチュエータ2aの発生力を遮断すると共に本体鏡
筒切離し部1fを作用させ、鏡筒部1gをカメラ本体8
1からフリーな状態にする。これにより、露光時の鏡筒
部1gの振動が無くなり、手ぶれは補正されることにな
る。
【0178】センタリング時は、センタリングアクチュ
エータ2aに吸引力を発生させ、センタリング後、本体
鏡筒切離し部1fを接続側に駆動し、切離された状態を
解除する。
【0179】これにより、露光とセンタリング時以外
は、鏡筒部1gとカメラ本体81は一体的な構造とな
る。このようなセンタリング機構を有するカメラに対し
ても、上述したセンタリングタイミングでのセンタリン
グを実行することができる。
【0180】尚、この発明の上記実施態様によれば、以
下の如き構成が得られる。 (1)フィルム上の画像ぶれを補正するぶれ補正手段
と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期化する手ぶれ
補正系センタリング手段と、により構成されるぶれ補正
装置を含んだカメラに於いて、露光終了に応答してセン
タリングすることを特徴とするカメラ。
【0181】(2)撮影レンズを通過した光束の光路を
観察系と露光系とに切替える回動可能なクイックリター
ンミラーを備え、センタリング動作が終了するまでは上
記クイックリターンミラーの光路中への復帰を禁止する
ことを特徴とする上記(1)に記載のカメラ。
【0182】(3)フィルム上の画像ぶれを補正するぶ
れ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期化
するぶれ補正系センタリング手段と、により構成される
ぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、フィルムの走行
タイミングに応答してセンタリングすることを特徴とす
るカメラ。
【0183】(4)フィルムの給送シーケンスに応答し
てセンタリングすることを特徴とする上記(3)に記載
のカメラ。 (5)フィルムの走行検知手段の出力に応答してセンタ
リングすることを特徴とする上記(3)に記載のカメ
ラ。
【0184】(6)フィルム上の画像ぶれを検知するぶ
れ検知手段と、上記ぶれを補正するぶれ補正手段と、こ
のぶれ補正手段を所定の位置に初期化するぶれ補正系セ
ンタリング手段と、により構成されるぶれ補正装置を含
んだカメラに於いて、上記ぶれ検知手段が所定値を越え
た大ぶれを検出したとき、センタリングすることを特徴
とするカメラ。
【0185】(7)フィルム上の画像ぶれを補正するぶ
れ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期化
するぶれ補正系センタリング手段と、により構成される
ぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、ぶれ補正モード
でないとき、またはセンタリング動作していないときに
ぶれ補正手段が上記初期位置にない場合にセンタリング
することを特徴とするカメラ。
【0186】(8)フィルム上の画像ぶれを補正するぶ
れ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期化
するぶれ補正系センタリング手段と、により構成される
ぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、電源の投入、待
機状態への移行、待機状態からの復帰等、電源管理状態
の変化に応じてセンタリングすることを特徴とするカメ
ラ。
【0187】(9)フィルム上の画像ぶれを補正するぶ
れ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期化
するぶれ補正系センタリング手段と、により構成される
ぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、ぶれ補正モード
の設定及び解除の少なくとも一方に応答してセンタリン
グすることを特徴とするカメラ。
【0188】(10)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、により構成され
るぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、設定された動
作モードのモードリセット操作に応じてセンタリングす
ることを特徴とするカメラ。
【0189】(11)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、により構成され
るぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、上記ぶれ補正
手段が所定の補正範囲内にあるときには、センタリング
しないことを特徴とするカメラ。
【0190】(12)ぶれ補正モードに設定されていな
いときには、センタリングしないことを特徴とする上記
(1)、(3)、(6)または(8)に記載のカメラ。 (13)連写モードに於いて、露光終了後の所定時間内
にはセンタリングしないことを特徴とする上記(1)、
(3)、(6)または(7)に記載のカメラ。
【0191】(14)連写モードに於いて、露光とその
次の露光との間ではセンタリングしないことを特徴とす
る上記(1)、(3)、(6)または(7)に記載のカ
メラ。
【0192】(15)連写モードに於いて、露光とその
次の露光との間でぶれ補正を継続することを特徴とする
上記(14)に記載のカメラ。 (16)撮影レンズの焦点位置を固定するAFロック状
態ではセンタリングしないことを特徴とする上記
(1)、(3)、(6)または(7)に記載のカメラ。
【0193】(17)露光条件を固定するAEロック状
態ではセンタリングしないことを特徴とする上記
(1)、(3)、(6)または(7)に記載のカメラ。 (18)フィルムへの適正露光が不能のときはセンタリ
ングしないことを特徴とする上記(1)、(3)、
(6)または(7)に記載のカメラ。
【0194】(19)フィルムが装填されていないと
き、センタリングしないことを特徴とする上記(1)、
(3)、(6)または(7)に記載のカメラ。 (20)裏蓋またはフィルム収納部の蓋が開いていると
きにはセンタリングしないことを特徴とする上記
(1)、(3)、(6)または(7)に記載のカメラ。
【0195】(21)ぶれ補正系以外の機能の故障によ
り撮影が続行不能であるとき、センタリングしないこと
を特徴とする上記(1)、(3)、(6)または(7)
に記載のカメラ。
【0196】(22)ぶれ補正動作の終了後にセンタリ
ングすることを特徴とする上記(6)または(7)に記
載のカメラ。 (23)フィルム上の画像ぶれを補正するぶれ補正手段
と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期化するぶれ補
正系センタリング手段と、撮影光学系を焦点調節するA
F(自動焦点調節)手段と、により構成されるぶれ補正
装置を含んだカメラに於いて、上記AF手段が有効動作
しないタイミングではセンタリングを許可することを特
徴とするカメラ。
【0197】(24)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、撮影光学系を焦
点調節するAF(自動焦点調節)手段と、により構成さ
れるぶれ補正装置を含んだレンズ交換可能なカメラに於
いて、上記AF手段の動作中はセンタリングせず、AF
対応撮影レンズが装着されていないときはセンタリング
を許可することを特徴とするカメラ。
【0198】(25)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、撮影光学系を焦
点調節するAF(自動焦点調節)手段と、により構成さ
れるぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、上記AF手
段の動作中はセンタリングせず、マニュアルフォーカス
モードではセンタリングを許可することを特徴とするカ
メラ。
【0199】(26)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、撮影光学系を焦
点調節するAF(自動焦点調節)手段と、により構成さ
れるぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、上記AF手
段の動作中はセンタリングせず、レンズの沈胴状態から
の復帰中にはセンタリングを許可することを特徴とする
カメラ。
【0200】(27)フィルム上の画像ぶれを検知する
ぶれ検知手段と、上記ぶれを補正するぶれ補正手段と、
このぶれ補正手段を所定の位置に初期化するぶれ補正系
センタリング手段と、により構成されるぶれ補正装置を
含んだカメラに於いて、強制センタリングを許可するこ
とを特徴とするカメラ。
【0201】(28)所定の操作部材の多重操作で強制
センタリングすることを特徴とする上記(27)に記載
のカメラ。 (29)レリーズ操作と同時に操作することでぶれ補正
を可能ならしめるぶれ補正選択部材が操作されたときに
強制センタリングすることを特徴とする上記(27)に
記載のカメラ。
【0202】(30)ぶれ検知手段に故障があるときに
強制センタリングを許可することを特徴とする上記(2
7)に記載のカメラ。 (31)強制センタリングを許可するモードと、カメラ
の状態により強制センタリングを許可しないモードと、
を備えたことを特徴とする上記(27)に記載のカメ
ラ。
【0203】(32)設定モードのモードリセット操作
に応答して強制センタリングすることを特徴とする上記
(27)に記載のカメラ。 (33)フィルム上の画像ぶれを補正するぶれ補正手段
と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期化するぶれ補
正系センタリング手段と、撮影レンズを通過した光束に
基いて焦点調節するTTLAF(自動焦点調節)手段
と、により構成されるぶれ補正装置を含んだカメラに於
いて、ぶれ補正動作中は上記TTLAF手段を無効にす
ることを特徴とするカメラ。
【0204】(34)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、撮影レンズ以外
の光路を利用した外光式AF(自動焦点調節)手段と、
により構成されるぶれ補正装置を含んだカメラに於い
て、上記外光式AF手段の動作中にセンタリングを許可
することを特徴とするカメラ。
【0205】(35)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、このセンタリン
グ手段の動作と並行して動作する外光式AF(オートフ
ォーカス)手段と、を含んだことを特徴とするカメラ。
【0206】(36)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、により構成され
るぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、赤目現象の発
生を低減するためのストロボ装置のプリ発光時にセンタ
リングすることを特徴とするカメラ。
【0207】(37)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、により構成され
るぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、センタリング
を伴う露光手順とセンタリングを伴わない露光手順との
露光モードを有することを特徴とするカメラ。
【0208】(38)フィルム上の画像ぶれを補正する
ぶれ補正手段と、このぶれ補正手段を所定の位置に初期
化するぶれ補正系センタリング手段と、により構成され
るぶれ補正装置を含んだカメラに於いて、ぶれ補正しな
い撮影モードにあってはセンタリングしないことを特徴
とするカメラ。
【0209】(39)カメラ内のアクチュエータとぶれ
補正光学系のセンタリングのためのアクチュエータが、
少なくとも同時駆動されないことを特徴とするカメラ。 (40)ぶれ補正光学系について同時に複数の方向のセ
ンタリングを行うモードと、一方向ずつ時系列的にセン
タリングを行うモードを有することを特徴とするカメ
ラ。
【0210】上記(1)に記載のカメラによれば、露光
終了後にセンタリングを行うので、シャッタチャンスを
逃さない迅速な撮影と次回の撮影時のぶれ補正範囲の確
保が両立する。上記(2)に記載のカメラによれば、撮
影後のセンタリングによる像の揺れを撮影者に見せるこ
と無く露光終了後にセンタリングを行うので、シャッタ
チャンスを逃さない迅速な撮影と次回の撮影時の手ぶれ
補正範囲の確保が両立する。上記(3)〜(5)に記載
のカメラによれば、露光と両立しない時間であるフィル
ム走行中にセンタリングを行うため、シャッタチャンス
を逃さない迅速な撮影と次回の撮影時のぶれ補正範囲の
確保が両立する。上記(6)に記載のカメラによれば、
ぶれ補正の確度が落ちるような大ぶれ時にセンタリング
を行うので、通常の手ぶれ発生レベルでの撮影のシャッ
タチャンスを逃さない迅速な撮影と次回の撮影時のぶれ
補正範囲の確保が両立する。上記(7)に記載のカメラ
によれば、ぶれ補正手段の可動原点からのずれがある場
合にセンタリングを行うので、次回の撮影時のぶれ補正
範囲の確保ができる。上記(8)に記載のカメラによれ
ば、電源投入、待機状態への移行、待機状態からの復帰
時等、撮影状態では無い場合にセンタリングを行うの
で、シャッタチャンスを逃さない迅速な撮影と撮影時の
ぶれ補正範囲の確保が両立する。また、上記(9)に記
載のカメラによれば、モード変更時の撮影状態では無い
場合にセンタリングを行うので、シャッタチャンスを逃
さない迅速な撮影と撮影時のぶれ補正範囲の確保が両立
する。上記(10)に記載のカメラによれば、カメラの
設定されている動作モードのモードリセット指示釦の操
作でセンタリング信号を発生するので、撮影者に対しモ
ードリセット動作を明示的に伝えられると共に、ぶれ補
正光学系の位置も確実に初期化でき、カメラを容易な操
作で動作できると共に撮影時のぶれ補正範囲の確保が両
立する。
【0211】また、上記(11)に記載のカメラによれ
ば、既に駆動原点近傍にぶれ補正手段があるセンタリン
グの必要の無い場合にセンタリング動作を禁止するた
め、センタリングに必要な時間やエネルギーを節約でき
る。上記(12)に記載のカメラによれば、ぶれ補正を
行わないセンタリングの必要の無い場合にセンタリング
動作を禁止するため、センタリングに必要な時間やエネ
ルギーを節約できる。上記(13)〜(15)に記載の
カメラによれば、シャッタチャンスをより重視する連写
モードでの速射性を損なわないぶれ補正機能付カメラを
提供することができる。上記(16)に記載のカメラに
よれば、AFロック後にセンタリングを行い、画角をず
らすことが無く撮影者の画面作画意図に忠実なぶれ補正
機能付カメラを提供することができる。上記(17)に
記載のカメラによれば、AEロック後にセンタリングを
行い、画角をずらすことが無く撮影者の画面作画意図に
忠実なぶれ補正機能付カメラを提供することができる。
更に、上記(18)〜(20)に記載のカメラによれ
ば、フィルムへの露光を行わない場合であるセンタリン
グの必要の無い場合にセンタリング動作を禁止するた
め、センタリングに必要な時間やエネルギーを節約でき
る。上記(21)に記載のカメラによれば、カメラの故
障時でフィルムへの露光を行えない場合にセンタリング
の必要の無い場合にセンタリング動作を禁止するため、
センタリングに必要な時間やエネルギーを節約でき、ま
た、撮影者に無益な期待を抱かせないカメラを提供する
ことができる。上記(22)に記載のカメラによれば、
ぶれ補正後にセンタリングし、且つぶれ補正の確度が落
ちるような大ぶれ時や、ぶれ補正手段の可動原点からの
ずれがある場合にセンタリングを行うので、通常のぶれ
発生レベルでの撮影のシャッタチャンスを逃さない迅速
な撮影と次回の撮影時のぶれ補正範囲の確保が両立す
る。
【0212】上記(23)に記載のカメラによれば、一
眼レフレックスカメラ等でAF機能の有効に働かないタ
イミングでセンタリングを行うので、TTLAFに対し
てセンタリングによる画像移動が誤差を与えないカメラ
を提供することができる。上記(24)に記載のカメラ
によれば、一眼レフレックスカメラ等でAF機能の動作
中にセンタリングを行わずTTLAFに対してセンタリ
ングによる画像移動が誤差を与えず、且つマニュアルフ
ォーカスレンズの場合に迅速なぶれ補正範囲の確保がで
きるカメラを提供することができる。上記(25)に記
載のカメラによれば、一眼レフレックスカメラ等でAF
機能の動作中にセンタリングを行わず、TTLAFに対
してセンタリングによる画像移動が誤差を与えず、且つ
マニュアルフォーカスモードの場合に迅速なぶれ補正範
囲の確保ができるカメラを提供することができる。上記
(26)に記載のカメラによれば、一眼レフレックスカ
メラ等でAF機能の動作中にセンタリングを行わず、T
TLAFに対してセンタリングによる画像移動が誤差を
与えず、且つAFできない場合に迅速なぶれ補正範囲の
確保ができるカメラを提供することができる。
【0213】上記(27)に記載のカメラによれば、カ
メラの状態に関わらずセンタリングを行うモード・手段
を有するので、必要な場合に迅速なぶれ補正範囲の確保
ができるカメラを提供することができる。上記(28)
に記載のカメラによれば、撮影者が意図的に、カメラの
状態に関わらすセンタリングを行うモード・手段を有す
るので、必要な場合に迅速なぶれ補正範囲の確保ができ
るカメラを提供することができる。上記(29)に記載
のカメラによれば、撮影者が意図的にぶれ補正撮影を行
う場合にカメラの反応があるためモードの確認ができ、
且つ迅速なぶれ補正範囲の確保ができるカメラを提供す
ることができる。また、上記(30)に記載のカメラに
よれば、撮影者が意図的にぶれ補正撮影を行う場合にカ
メラの反応が無い場合にぶれ補正の故障を確認でき、且
つ適正な画角にカメラレンズを運ぶカメラを提供するこ
とができる。上記(31)に記載のカメラによれば、撮
影者が意図的にセンタリングモードを変更する場合、多
様な撮影者の意図を反映できるカメラを提供でき、また
カメラが必要に応じたモードを実行したり選択する場
合、状況に最適なぶれ補正機能を有するカメラを提供す
ることができる。上記(32)に記載のカメラによれ
ば、カメラの設定されている動作モードのモードリセッ
ト指示釦の操作でセンタリング信号発生手段が確実にセ
ンタリング信号を発生するので撮影者に対しモードリセ
ット動作を明示的に伝えられると共に、ぶれ補正光学系
の位置も確実に初期化でき、カメラを容易な操作で動作
できると共に撮影時のぶれ補正範囲の確保が両立する。
【0214】更に、上記(33)に記載のカメラによれ
ば、手ぶれ防止撮影中のTTLAF情報を用いたTTL
AFを禁止できるので、露光中のTTLAFのできない
タイミングでのAFデータに基くAFの誤動作を排除で
きる。加えて、ぶれ補正デモ時等のぶれ補正動作中にT
TLAFを禁止するためデモモードであることが撮影者
に伝えられる。上記(34)及び(35)に記載のカメ
ラによれば、センタリングによりAFの誤動作の無いア
クティブAF方式カメラで、シャッタチャンスを逃さな
い迅速な撮影と次回の撮影時のぶれ補正範囲の確保が両
立する。上記(36)に記載のカメラによれば、撮影の
行われない露光前のタイムラグ時間でセンタリングを行
うので、シャッタチャンスを逃さない迅速な撮影と撮影
時のぶれ補正範囲の確保が両立する。上記(37)に記
載のカメラによれば、撮影モードに応じた最適なセンタ
リングモードが設定でき、シャッタチャンスを逃さない
迅速な撮影と撮影時のぶれ補正範囲の確保が両立する。
そして、上記(38)に記載のカメラによれば、撮影モ
ードに応じた最適なセンタリングモードが設定でき、シ
ャッタチャンスを逃さない迅速な撮影と撮影時のぶれ補
正範囲の確保が両立する。更に、上記(39)及び(4
0)に記載ののカメラによれば、カメラ内の電源供給能
力に合わせた効率的に動作するぶれ補正装置のセンタリ
ング装置を構成することができる。
【0215】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、シャッ
タチャンスを逃し難く、且つ補正範囲を有効に使用する
ことのできるカメラのぶれ補正装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のカメラのぶれ補正装置の第1の基本
構成例を示したブロック図である。
【図2】この発明のカメラのぶれ補正装置の第2の基本
構成例を示したブロック図である。
【図3】この発明のカメラのぶれ補正装置の第3の基本
構成例を示したブロック図である。
【図4】この発明のカメラのぶれ補正装置の第4の基本
構成例を示したブロック図である。
【図5】この発明のカメラのぶれ補正装置の第5の基本
構成例を示したブロック図である。
【図6】この発明のカメラのぶれ補正装置の第6の基本
構成例を示したブロック図である。
【図7】この発明のカメラのぶれ補正装置の第7の基本
構成例を示したブロック図である。
【図8】この発明のカメラのぶれ補正装置の第8の基本
構成例を示したブロック図である。
【図9】ぶれ補正部1及びその周辺部の構成を示したブ
ロック図である。
【図10】この発明のカメラのぶれ補正装置が、いわゆ
る一眼レフレックスカメラに適用された例を示した図で
ある。
【図11】カメラに与えられたx、y、zの3軸につい
て示した図である。
【図12】図10の手ぶれ検出部1aの詳細な配置を示
した図である。
【図13】図10の平行ガラス板22の駆動のためのモ
ータ31と減速伝達部32の詳細を示した図である。
【図14】図10の平行ガラス板22の駆動のためのモ
ータ31と減速伝達部32の詳細を示した図である。
【図15】図13の偏芯カム41xと、ジンバル枠36
xの外周部に取付けられた平行ガラス板22を傾動させ
る駆動力を伝えるジンバルローラ42xの一部を示した
図である。
【図16】図14のフォトインタラプタ(PI)47x
及び48xの出力側の回路構成を示した図である。
【図17】図16のパルス加算回路51x及び方向信号
検出回路52xに於けるパルス加算と方向検出について
示す信号のタイムチャートである。
【図18】1つの駆動軸あたりのモータへの電力の印可
回路を示した図である。
【図19】PWM信号、方向信号、停止信号の状態に応
じたトランジスタTr1,Tr2,Tr3,Tr4の状
態と、それぞれの状態でのモータ31の状態を示した図
である。
【図20】第1の施例によるカメラの電気的信号の処理
ブロックの構成を示した図である。
【図21】第1の実施例によるCPU30の動作につい
て説明するフローチャートである。
【図22】第1の実施例によるCPU30の動作につい
て説明するフローチャートである。
【図23】第1の実施例によるCPU30の動作につい
て説明するフローチャートである。
【図24】この発明の第2の実施例としてのCPU30
の動作を説明するフローチャートである。
【図25】この発明の第2の実施例としてのCPU30
の動作を説明するフローチャートである。
【図26】この発明の第3の実施例としてのCPU30
の動作を説明するフローチャートである。
【図27】この発明の第3の実施例としてのCPU30
の動作を説明するフローチャートである。
【図28】手ぶれセンサの故障を検出した場合の処理の
実施例の動作を説明するフローチャートである。
【図29】この発明の第4の実施例としてのCPU30
の動作を説明するフローチャートである。
【図30】“センタリング”ルーチンの他の例を示すフ
ローチャートである。
【図31】外光式アクティブAFカメラの概略構成を示
したものである。
【図32】図31の外光式アクティブAFカメラでセン
タリングを行うシーケンスの概略的な動作を説明するフ
ローチャートである。
【図33】図31の外光式アクティブAFカメラでセン
タリングを行う他のシーケンスの概略的な動作を説明す
るフローチャートである。
【図34】図9(b)に示されたぶれ補正部1を有した
カメラの場合の実施例を示した概略構成図である。
【図35】この発明のカメラのぶれ補正装置の第2の基
本構成の他の例を示したブロック図である。
【図36】この発明のカメラのぶれ補正装置の第2の基
本構成の更に他の例を示したブロック図である。
【図37】この発明のカメラのぶれ補正装置の第2の基
本構成の変形例を示したブロック図である。
【図38】“センタリング”ルーチンの更に他の例を示
すフローチャートである。
【図39】“センタリング駆動”ルーチンの例を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1…ぶれ補正部、1a…手ぶれ検出部、1b…手ぶれ補
正信号発生部、1c…手ぶれ補正アクチュエータ、1d
…手ぶれ補正光学系、1e…慣性制振部、1f…本体鏡
筒切離し部、1g…鏡筒部、2…センタリング部、2a
…センタリングアクチュエータ、3…センタリング信号
発生部、4…タイミング制御部、5…フィルム走行部、
6…露光終了信号部、6a…クイックリターンミラー復
帰禁止部、7…大ぶれ検出部、8…補正光学系位置検出
部、9…ぶれモード設定部、10…電源状態管理部、1
1…センタリング禁止部、12…センタリング禁止抑制
部、13…強制センタリング信号発生部、14…TTL
AF(オートフォーカス)センサ禁止部、15…TTL
AF(オートフォーカス)部、16…アクティブAF
部、17…プリ発光信号出力部、18…センタリング動
作選択部、22…平行ガラス板、30…CPU(マイク
ロコンピュータ)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−199262(JP,A) 特開 平3−121435(JP,A) 特開 平6−148711(JP,A) 特開 平5−224270(JP,A) 特開 平1−298332(JP,A) 特開 平6−130475(JP,A) 特開 平7−168234(JP,A) 特開 平7−218949(JP,A) 特開 平7−294985(JP,A) 特開 平6−194711(JP,A) 特開 平3−192226(JP,A) 特開 平7−294986(JP,A) 特開 平5−107619(JP,A) 特開 平4−134316(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 5/00 G03B 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光面上の像ぶれを光学的に補正するた
    めに、中立点を有する所定の可動範囲内で駆動されるぶ
    れ補正部材を含んだぶれ補正手段と、 上記ぶれ補正部材を上記中立点に移動させるセンタリン
    グ手段と、 上記センタリング手段によるセンタリング実行の禁止を
    行うセンタリング禁止部と、撮影光学系の焦点を調整する合焦手段と、 を具備し、 連写モードの場合には、上記センタリング手段によるセ
    ンタリングを上記合焦手段による焦点調整実行の前にさ
    せ、上記焦点調整実行後に上記ぶれ補正手段の動作を開
    始して、連写最初の露光を行い、且つ当該連写の2回目
    以降の露光で上記ぶれ補正手段による手ぶれ補正を行わ
    せる場合には、上記センタリング手段によるセンタリン
    グの実行については上記センタリング禁止部によって禁
    止するようにした、 ことを特徴とするカメラのぶれ補正装置。
  2. 【請求項2】 露光面上の像ぶれを光学的に補正するた
    めに、中立点を有する所定の可動範囲内で駆動されるぶ
    れ補正部材を含んだぶれ補正手段と、 上記ぶれ補正部材を上記中立点に移動させるセンタリン
    グ手段と、 上記センタリング手段によるセンタリング実行の禁止を
    行うセンタリング禁止部と、 を具備し、 連写モードの場合には、連写最初の露光前に上記センタ
    リング手段によるセンタリングを実行させ、上記連写の
    各撮影毎にその露光時間を調べ、当該露光時間が手ぶれ
    補正が必要な所定値より短い場合には上記ぶれ補正手段
    による手ぶれ補正を行わせず、当該露光時間が手ぶれ補
    正が必要な所定値より長い場合には上記ぶれ補正手段に
    よる手ぶれ補正を行わせ、且つ当該連写の2回目以降の
    露光で上記ぶれ補正手段による手ぶれ補正を行わせる場
    合には、上記センタリング手段によるセンタリングの実
    行については上記センタリング禁止部によって禁止する
    ようにした、 ことを特徴とするカメラのぶれ補正装置。
  3. 【請求項3】 露光面上の像ぶれを光学的に補正するた
    めに、中立点を有する所定の可動範囲内で駆動されるぶ
    れ補正部材を含んだぶれ補正手段と、 上記ぶれ補正部材を上記中立点に移動させるセンタリン
    グ手段と、 上記センタリング手段によるセンタリング実行の禁止を
    行うセンタリング禁止部と、 を具備し、 連写モードでない場合には、手ぶれ補正を行った露光終
    了後のミラーダウン時に、当該ミラーダウン時にあわせ
    て上記センタリング手段によるセンタリングを行わせる
    ようにし、連写モードの場合には、手ぶれ補正を行った
    連写中の各露光毎のミラーダウン時には、上記センタリ
    ング禁止部によって上記センタリング手段を禁止させ、
    連写終了時のミラーダウン時に、当該ミラーダウン時に
    あわせて上記センタリングを行わせるようにしたことを
    特徴とするカメラのぶれ補正装置。
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