JP3448865B2 - 電子部品用パッケージおよび圧電振動デバイス - Google Patents

電子部品用パッケージおよび圧電振動デバイス

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JP3448865B2
JP3448865B2 JP29423599A JP29423599A JP3448865B2 JP 3448865 B2 JP3448865 B2 JP 3448865B2 JP 29423599 A JP29423599 A JP 29423599A JP 29423599 A JP29423599 A JP 29423599A JP 3448865 B2 JP3448865 B2 JP 3448865B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/161Cap
    • H01L2924/1615Shape
    • H01L2924/16195Flat cap [not enclosing an internal cavity]

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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品用パッケー
ジに関するものであり、特に気密封止を必要とする電子
部品用パッケージに適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】気密封止を必要とする電子部品の例とし
て、水晶振動子、水晶フィルタ、水晶発振器等の水晶応
用製品があげられる。これら各製品はいずれも水晶振動
板の表面に金属薄膜電極を形成し、この金属薄膜電極を
外気から保護するため、気密封止されている。
【0003】これら水晶応用製品は部品の表面実装化の
要求から、セラミックパッケージに気密的に収納する構
成が増加している。このようなセラミックパッケージを
用いる場合、パッケージ本体とフタとの接合は多種多様
の接合方法が検討されている。例えばはんだ接合、低融
点ガラス接合、抵抗溶接、電子ビーム溶接等各種の接合
方法であるが、よく用いられている接合方法としてシー
ム溶接による気密封止があり、例えば特開平7−326
687号の従来例に示されている。これは、セラミック
パッケージの開口部分に形成されたシールリング(金属
枠体)と金属製の蓋体とを、抵抗溶接の1種であるシー
ム溶接により気密封止したもので、表面実装化に対応し
た接合方法である。
【0004】シーム溶接に必要な構成を図6、図7とと
もに説明する。図6はシールリングを用いた従来の電子
部品用パッケージの内部断面図、図7は図6の一部拡大
断面図である。セラミックパッケージ70の堤部71上
面にはメタライズ層72が形成され、その上面にニッケ
ル等の金属メッキ層(図示せず)が形成されている。こ
の金属メッキ層の上面にコバール等からなるシールリン
グ73がろう材74により接合されている。そしてニッ
ケルメッキ76の形成されたコバール等からなる金属フ
タ75が前記シールリング上に搭載されて、一対の通電
ローラー77(他方は図示していない)により金属フタ
75の外周の稜をトレースしながら通電し、金属フタと
シールリングを接合していた。金属フタの外周はシール
リングの外周より若干小さく形成され、段差部bが形成
されており、両者の接合を確実にしている。
【0005】シーム溶接は電流の流れる領域のみが加熱
され、局所加熱方法としては好適な方法であり、その気
密封止の信頼性も高く評価されている。しかしながら、
図7から明らかなとおり、シーム溶接を行う場合堤部上
面には、ろう材のメニスカス(meniscus)部分aが必要
となり、また上述した段差部bが必要となる。従って、
金属フタとシールリングの実質的な接合部分は接合領域
cとなってしまう。例えば縦6mm、横3mmのパッケージ
の場合、メニスカス部分の幅a1が0.2mm、段差部の
幅b1が0.1mm、接合領域の幅c1が0.2mm程度と
なる。この接合領域0.2mmは気密信頼性の面から実質
的に最小寸法となっている。すなわちシーム溶接におい
ては接合領域cを得るためにメニスカス部分aおよび段
差部bの形成も必要となり、電子部品の超小型化には適
していない。また十分な電子素子収納領域が確保できな
くなる。例えば水晶振動子においては、水晶振動板が小
さすぎると所望の電気的特性が得にくくなったり、設計
の余裕度が小さくなる。また水晶振動板のパッケージへ
の搭載も困難になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年においてはより微
小な電子部品が要求されており、従来小型化が困難とさ
れていた圧電振動子の分野においても、例えば外形サイ
ズが縦3mm、横2mm、高さ0.8mm程度の表面実装型の
水晶振動子が考案されている。このような水晶振動子
は、水晶振動板の超小型化への対応が必要となるととも
に、これを収納するパッケージにも工夫が必要となり、
従来用いられていた技術では対応できなくなっていた。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、パッケージを超小型化しても、気密封止の
信頼性を実用的なレベルに維持でき、電子部品としての
電気的性能の向上をはかることのできる電子部品用パッ
ケージおよび圧電振動デバイスを提供すること目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】シーム溶接を用いた電子
部品用パッケージにおいて、シールリングは焼成による
メタライズ層の凹凸を吸収するとともに、当該メタライ
ズ層に対してシーム溶接時の熱の影響を緩和するために
用いている。ところが上述の説明で明らかなとおり、小
型化を阻害している要因は、シールリング(金属枠体)
を用いていることにある。本発明は当該シールリングを
採用せず、気密封止の信頼性を確保する構成を検討した
ものであり、次の構成によって解決するものである。
【0009】本発明による電子部品用パッケージは、セ
ラミック基体と、当該セラミック基体の主面周囲に周状
に形成されたメタライズ層と、当該メタライズ層の上面
に形成された第1の金属膜層と、前記第1の金属膜層の
少なくとも一部に対応して形成された第2の金属膜層が
形成された金属フタとからなり、前記第1の金属膜層と
第2の金属膜層の両方がろう材であり、少なくとも一方
のろう材を電気抵抗熱により溶融させ、気密接合を行っ
たことを特徴としている。
【0010】上記構成によれば、セラミック基体に形成
されたメタライズ層並びに第1の金属膜層全体を用いて
金属フタの第2の金属膜層と接合することができる。従
って、従来のシールリングを用いたシーム溶接のよう
に、メニスカス部分を必要としないので実質的な接合領
域を確保するために例えば請求項4に示す堤部の幅を大
きく取る必要がない。従って、パッケージの外形サイズ
に対する電子部品を収納する部分の容積比率を大きくす
ることができる。また電気抵抗熱を用いた局所加熱によ
り信頼性の高い気密封止を小面積で行うことができる。
【0011】また、セラミック基体と、当該セラミック
基体の主面周囲に周状に形成されたメタライズ層と、当
該メタライズ層の上面に形成された第1の金属膜層と、
前記第1の金属膜層の少なくとも一部に対応して形成さ
れた第2の金属膜層が形成された金属フタとからなり、
前記第1の金属膜層と第2の金属膜層の少なくとも一方
が金ろうまたはニッケルろうまたは半田ろうまたは金錫
ろうのろう材であり、少なくとも一方のろう材を電気抵
抗熱により溶融させ、気密接合を行ったことを特徴とす
る電子部品用パッケージであってもよい。
【0012】さらに上記構成において、電子部品用パッ
ケージに形成された第2の金属膜層がクラッド化された
金属ろう材であると好適である。
【0013】金属ろう材は一般的に比較的軟質であるた
め、セラミック基体と金属フタを接合するとともに、シ
ーム溶接等の電気抵抗溶接時に両者間に作用する機械
的、熱的歪みを吸収、緩和する。またクラッド化は圧延
工法により金属フタにろう材を形成するものであり、バ
インダー等を用いないので溶融時のガスの放出が少な
く、ガスによるパッケージ内部への悪影響を回避するこ
とができ好ましい。
【0014】請求項1に示すように、セラミック基体
と、当該セラミック基体の主面周囲に周状に形成された
メタライズ層と、当該メタライズ層の上面に形成された
第1の金属膜層と、前記第1の金属膜層の少なくとも一
部に対応して形成された第2の金属膜層が形成された金
属フタとからなり、前記メタライズ層はタングステンま
たはモリブデンからなり、第1の金属膜層は少なくとも
ニッケル層を含み、また金属フタは母材がコバールから
なり、当該金属フタの上面にニッケル層が形成され、さ
らに当該ニッケル層の上面に第2の金属膜層としてクラ
ッド化された銀ろう層が形成され、かつ当該銀ろう層の
厚さが10〜14μmであることを特徴とする電子部品
用パッケージであってもよい。
【0015】また請求項2に示すように、セラミック基
体と、当該セラミック基体の主面周囲に周状に形成され
たメタライズ層と、当該メタライズ層の上面に形成され
た第1の金属膜層と、前記第1の金属膜層の少なくとも
一部に対応して形成された第2の金属膜層が形成された
金属フタとからなり、 前記メタライズ層はタングステ
ンまたはモリブデンからなり、第1の金属膜層は少なく
ともニッケル層を含み、また金属フタは母材がコバール
からなり、当該金属フタの上面にニッケル層が形成さ
れ、さらに当該ニッケル層の上面に第2の金属膜層とし
てクラッド化された銀ろう層が形成されるとともに、前
記メタライズ層の厚さは25〜30μmであり、かつ当
該銀ろう層の厚さが10〜20μmであることを特徴と
する電子部品用パッケージであってもよい。
【0016】銀ろう層は電気抵抗溶接時にセラミック基
体と金属フタ間に作用する機械的熱的歪みを吸収すると
ともに、メタライズ層の凹凸を緩和し気密性の低下を防
ぐ機能を有している。従って、銀ろう層が薄すぎると当
該機能を充分に発揮しない。逆に銀ろう層が厚くなりす
ぎると溶接電流値が高くなる。この場合ジュール熱によ
る熱応力が大きくなりセラミック基体の破損につながる
ことがあった。またシ ーム溶接時に金属フタの位置固定
のために、スポット溶接により仮溶接を行うことがある
が、銀ろう層が厚くなりすぎた場合、本溶接となるシー
ム溶接時に、前記仮溶接部分の近傍だけが溶接されない
現象が発生し、気密性を低下させてしまう問題があっ
た。
【0017】請求項2記載の構成の電子部品用パッケー
ジにおいて、シーム溶接により封止実験を行った結果を
表1に示す。
【表1】
【0018】実験に用いたサンプルは100個であり、
セラミック基体は縦3.2mm、横2.5mm、高さ0.7
mmの外形寸法を有し、当該セラミック基体に形成された
タングステンメタライズ層が約25μm、ニッケルメッ
キ層が約5μm、金メッキ層が約0.5μmの各厚さで
形成されている。なお、メタライズ層等の各金属膜層の
幅は約0.4mmである。また金属フタは縦3.1mm、横
2.4mm、高さ(厚さ)0.1mmの外形寸法を有し、ニ
ッケル層が約7μmの厚さで形成されている。このよう
なメタライズ層並びに金属層の形成されたセラミック基
体と金属フタとをシーム溶接により気密封止を行った
後、気密試験にて気密不良率を調べた。表1から銀ろう
厚みが10〜20μmの範囲であると、気密不良の発生
していないことが明らかに理解できる。なお、金属フタ
に形成した各ニッケルメッキ層の厚さを異ならせても、
接合性はほとんど変わらなかった。また銀ろうを厚さを
10〜14μmにすることにより、セラミック基体と金
属フタからなる気密封止にお いて、気密性を良好に保っ
た状態で溶接電流値を低く設定できる。
【0019】また請求項3に示すように、セラミック基
体と、当該セラミック基体の主面周囲に周状に形成され
たメタライズ層と、当該メタライズ層の上面に形成され
た第1の金属膜層と、前記第1の金属膜層の少なくとも
一部に対応して形成された第2の金属膜層が形成された
金属フタとからなり、第1の金属膜層と第2の金属膜層
がニッケルで構成されており、両金属膜層を電気抵抗熱
により溶融させ、気密接合を行ったことを特徴とする電
子部品用パッケージであってもよい。
【0020】電気抵抗加熱により両ニッケルが溶接さ
れ、同種金属による金属間接合により良好な気密接合が
行える。なおニッケルはろう材に比べて融点が高いた
め、メタライズ層への熱の影響を考慮する必要がある
が、パッケージの大きさに合わせて通電量の増減をきめ
細かく制御する、あるいはニッケルの厚さを適宜厚くす
る等の調整をすればよい。
【0021】また上記電子部品用パッケージにおいて、
請求項4に示すように、電子素子を収納する凹部を有
し、外周に堤部を有するセラミック基体と、前記凹部を
気密的に封止する金属フタとを具備し、 前記セラミッ
ク基体の堤部上面には、全面にメタライズ層を形成する
とともに、当該メタライズ層の上面に第1の金属膜層を
形成し、 また前記金属フタには前記第1の金属膜層に
少なくとも対応する第2の金属膜層を形成した構成を採
用してもよい。
【0022】以上の各構成において、請求項5に示すよ
うに金属膜層の溶融をシーム溶接により行うとよく、ま
請求項6に示すようにパッケージ内部に収納する電子
素子の例として、圧電振動素子または圧電振動素子と必
要な回路素子を収納した圧電振動デバイスをあげてい
る。圧電振動素子は気密性並びに超小型化が要求される
電子素子であるので、本発明の電子部品用パッケージは
最適である。また本発明は、前述のようにパッケージの
外形サイズに対する電子素子を収納する凹部の容積比率
を大きくすることができるので、収納される圧電振動板
を大きくすることができ電気的特性の向上、並びに設計
上の余裕度(設計マージン)を十分に取ることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を表面
実装型の水晶振動子を例にとり図1、図2とともに説明
する。図1は本実施の形態を示す分解斜視図、図2は気
密封止時の内部断面図である。表面実装型水晶振動子
は、上部が開口した凹部を有するセラミックパッケージ
1と、当該パッケージの中に収納される電子素子である
水晶振動板3と、パッケージの開口部に接合される金属
フタ2とからなる。
【0024】断面でみて凹形のセラミックパッケージ1
は、セラミック基体10と、凹形周囲の堤部10a上に
形成される周状の金属層とからなる。金属層は、タング
ステンあるいはモリブデン等からなるメタライズ層11
と、当該メタライズ層11の上部に形成される第1の金
属膜層12とからなる。金属膜層12はメタライズ層1
1に接してニッケルメッキ層12aと、当該ニッケルメ
ッキ層12aの上部に形成される極薄の金メッキ層12
bとからなる。なお、前記金メッキ層12bは形成しな
くても接合性にさほど影響しない。各層の厚さは、この
実施例では、メタライズ層11が約25〜30μm、ニ
ッケルメッキ層12aが約4〜8μm、金メッキ層12
bが約0.5〜1.0μmである。
【0025】また、セラミックパッケージ1の内部底面
には電極パッド13、14が形成されており、これら電
極パッドは連結電極15,16を介して、パッケージ外
部の底面に引出電極17,18として電気的に引き出さ
れている。前記電極パッド13,14間には電子素子で
ある矩形の水晶振動板3が搭載されている。水晶振動板
3の表裏面には一対の励振電極31(裏面については図
示していない。また図2以降については励振電極の表示
を省略している。)が形成され、各励振電極は各々電極
パッド13,14に引き出されており、導電性接合材S
1,S2により導電接合されている。
【0026】気密封止する金属フタ2はコバール等の金
属母材20の下面に前記周状の第1の金属膜層12に対
応した周状の第2の金属膜層21を形成している。この
第2の金属膜層21は例えば銀ろうからなり、その厚さ
は約15μmである。当該銀ろう層の形成は、例えば圧
延の手法を用いて形成されて、クラッド化した銀ろう層
を形成している。前述のとおりクラッド化することによ
り溶融時のガスの放出が少なく、ガスによるパッケージ
内部への悪影響を回避することができるという利点を有
している。具体的な外形寸法例を示すとセラミックパッ
ケージの外形寸法が縦3.2mm、横2.5mm、高さ0.
7mm、フタの外形寸法が縦3.1mm、横2.4mm、高さ
(厚さ)0.1mmであり、各金属膜層の幅は約0.4mm
となっている。
【0027】金属フタ2と前記セラミックパッケージ1
の各金属膜層の接合は、シーム溶接と同じ手法を用い
る。すなわち両金属膜層12,21を重ね合わせ位置決
めした状態で、パラレルシーム溶接機の通電ローラーR
を金属フタの稜部分を押圧しながら走行させる。これに
より主に金属フタの銀ろうが溶融し、気密接合が行われ
る。なお、本溶接となるシーム溶接の前にセラミックパ
ッケージと金属フタとをスポット溶接により仮溶接を行
い、位置決めを確実にしてもよい。
【0028】ところで、溶接時の電流は、ろう材の融
点、適用するパッケージのサイズ(特に溶融金属の体
積)等によって決定されるが、本発明に主に適用される
ようなきわめて小型のパッケージの場合、従来のシール
リングを用いたパッケージに比べて小さな値に設定する
必要があり、通電時間とともに最適値を調整する必要が
ある。
【0029】本発明による第2の実施の形態を表面実装
型の水晶振動子を例にとり図3とともに説明する。第1
の実施の形態と同じ構造部分については同番号を用いて
説明するとともに、一部説明を割愛する。この例では金
属膜層の構成を異ならせているが、基本構成は上述の実
施の形態で示した構成に類似したものであり、上部が開
口した凹部を有するセラミックパッケージ1と、当該パ
ッケージの中に収納される電子素子である水晶振動板3
と、パッケージの開口部に接合される金属フタ2とから
なる。
【0030】本実施の形態においては、金属フタ側の第
2の金属膜層21に銀ろうを用いており、かつ接合側全
面に銀ろうを形成している。また堤部10a上に形成さ
れた第1の金属膜層12の構成をニッケルメッキ層12
a、金メッキ層12b、銀ろう層12cの順に形成して
おり、気密封止時には両銀ろうの一部または全部が溶融
することによりろう接の接合強度向上をはかっている。
またろう材の持つ緩衝機能がより強調され、溶接時の熱
的機械的歪みが生じにくくなる。
【0031】本発明による第3の実施の形態を表面実装
型の水晶振動子を例にとり図4とともに説明する。第1
の実施の形態と同じ構造部分については同番号を用いて
説明するとともに、一部説明を割愛する。この例では金
属膜層の構成を異ならせているが、基本構成は上述の実
施の形態で示した構成に類似したものであり、上部が開
口した凹部を有するセラミックパッケージ1と、当該パ
ッケージの中に収納される電子素子である水晶振動板3
と、パッケージの開口部に接合される金属フタ2とから
なる。
【0032】本実施の形態においては、水晶振動板は片
持ち支持された構成であり、図面では明示していない
が、矩形水晶振動板の短辺部分の両端近傍を2端子にて
支持している。また堤部10a上に形成された第1の金
属膜層12の構成をニッケルメッキ層12a、金メッキ
層12b、金錫ろう層12dの順に形成しており、金属
フタ側の第2の金属膜層はフタの全周面にニッケルメッ
キを形成している。この実施の形態では軟質な金錫ろう
を用いているために、緩衝機能が得られるが、使用する
金属材料に合わせて電気抵抗溶接時の条件を適宜調整す
る必要がある。
【0033】本発明による第4の実施の形態を表面実装
型の水晶発振器を例にとり図5とともに説明する。第1
の実施の形態と同じ構造部分については同番号を用いて
説明するとともに、一部説明を割愛する。この例におい
ても、基本構成は上述の実施の形態で示した構成に類似
したものであり、上部が開口した凹部を有するセラミッ
クパッケージ1と、当該パッケージの中に収納される電
子素子である水晶振動板3並びに回路素子31と、パッ
ケージの開口部に接合される金属フタ2とからなる。
【0034】本実施の形態においては、水晶振動板3は
片持ち支持された構成であり、明示していないが、矩形
水晶振動板の短辺部分の両端近傍を2端子にて支持して
いる。また、水晶振動板3とともに水晶発振回路を構成
するIC等の回路素子31も同一空間に気密収納されて
いる。
【0035】またこの実施の形態においては、この堤部
10a上に形成された第1の金属膜層12の構成をニッ
ケルメッキ層12a、極薄の金メッキ層12bの順に形
成しており、金属フタ側の第2の金属膜層21はフタの
下面全面にニッケルメッキを形成している。シーム溶接
により両ニッケルが溶接され、気密接合が行える。なお
ニッケルはろう材に比べて融点が高いため、メタライズ
層への熱の影響を考慮する必要がある。メタライズ層の
厚さを厚くする、あるいはニッケルの厚さを厚くする、
あるいは通電量の増減をきめ細かく制御する等の検討を
有機的に採用ればよい。なお、セラミックパッケージ側
のニッケルメッキの上面には厚さ0.5〜1μm程度の
極薄の金メッキが形成されているが、この金メッキは形
成しなくても接合性に問題はない。
【0036】なお、第1の金属膜層、第2の金属膜層は
上記各実施の形態に例示した材料に限定されるものでは
なく、例えば半田ろう、ニッケルろう等のろう材あるい
はそれ以外の金属材料であってもよい。
【0037】また電子部品の例として、水晶振動子、水
晶発振器の例を示したが、もちろん水晶フィルタ等の他
の圧電振動デバイスにも適用できるし、他の気密性を有
する電子部品に適用できる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、セラミック基体に形成
されたメタライズ部全体を用いて金属フタの第2の金属
膜層と接合することができる。よって、従来のシールリ
ングを用いたシーム溶接のようにメニスカス部分を必要
としないので、実質的な接合領域を確保するために、例
えば請求項7に示す堤部の幅を大きく取る必要がない。
従って、電気抵抗溶接による気密信頼性を確保するとと
もに、パッケージの外形サイズに対する電子部品を収納
する部分の容積比率を大きくすることができ、収納され
る電子素子のサイズを大きくすることができたり、収納
できる電子素子の数を増やすことができる。これにより
超小型にしても電子部品としての電気的特性を向上させ
るとともに、電子部品の多機能化に対応できる。
【0039】また、本発明によれば、ろう材がセラミッ
ク基体と金属フタを接合するとともに、シーム溶接等の
電気抵抗溶接時に両者間に作用する機械的、熱的歪みを
吸収、緩和するので、パッケージの気密信頼性を向上さ
せることができる。
【0040】また、クラッド化されたろう材を用いるこ
とにより、溶融時のガスの放出が少なく、ガスによるパ
ッケージ内部への悪影響を回避することができ、収納さ
れる電子素子の経年変化等を極力抑制する。
【0041】請求項1,2によれば、銀ろうを用いた電
子部品用パッケージにおいて、気密性を良好にすること
ができる。
【0042】また請求項3によれば、電気抵抗加熱によ
り両ニッケルが溶接され、同種金属による金属間接合に
より良好な気密接合が行える。
【0043】また請求項4によれば、超小型化しても気
密性の良好な信頼性の高い電子部品用パッケージを得る
ことができる。
【0044】請求項5によれば、メタライズ層並びに第
1の金属膜層全体を用いたシーム溶接が行え、良好な気
密封止が得られる。
【0045】請求項6によれば、収納される圧電振動板
を大きくすることができ電気的特性の向上、設計上の余
裕度(設計マージン)を十分に取ることができるととも
に、気密性並びに超小型化された圧電振動デバイスを得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による分解斜視図。
【図2】第1の実施の形態による内部断面図。
【図3】第2の実施の形態による内部断面図。
【図4】第3の実施の形態による内部断面図。
【図5】第4の実施の形態による内部断面図。
【図6】従来例を示す図。
【図7】図6の部分拡大図。
【符号の説明】
1、70 セラミックパッケージ 10 セラミック基体 11、72 メタライズ層 12 第1の金属膜層 2、75 金属フタ 21 第2の金属膜層 3 水晶振動板(電子素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 靖典 兵庫県加古川市平岡町新在家字鴻野1389 番地 株式会社大真空内 (56)参考文献 特開 平11−312748(JP,A) 特開2000−106404(JP,A) 特開 平9−246415(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/02 H03H 9/02 H03H 9/10 H03H 9/19

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基体と、 当該セラミック基体の主面周囲に周状に形成されたメタ
    ライズ層と、 当該メタライズ層の上面に形成された第1の金属膜層
    と、 前記第1の金属膜層の少なくとも一部に対応して形成さ
    れた第2の金属膜層が形成された金属フタとからなり、
    前記第1の金属膜層と第2の金属膜層の少なくとも一方
    を電気抵抗熱により溶融させ、気密接合を行う電子部品
    用パッケージであって、 前記メタライズ層はタングステンまたはモリブデンから
    なり、第1の金属膜層は少なくともニッケル層を含み、
    また金属フタは母材がコバールからなり、当該金属フタ
    の上面にニッケル層が形成され、さらに当該ニッケル層
    の上面に第2の金属膜層としてクラッド化された銀ろう
    層が形成され、かつ当該銀ろう層の厚さが10〜14μ
    mであることを 特徴とする電子部品用パッケージ。
  2. 【請求項2】 セラミック基体と、 当該セラミック基体の主面周囲に周状に形成されたメタ
    ライズ層と、 当該メタライズ層の上面に形成された第1の金属膜層
    と、 前記第1の金属膜層の少なくとも一部に対応して形成さ
    れた第2の金属膜層が形成された金属フタとからなり、
    前記第1の金属膜層と第2の金属膜層の少なくとも一方
    を電気抵抗熱により溶融させ、気密接合を行う電子部品
    用パッケージであって、 前記メタライズ層はタングステンまたはモリブデンから
    なり、第1の金属膜層は少なくともニッケル層を含み、
    また金属フタは母材がコバールからなり、当該金属フタ
    の上面にニッケル層が形成され、さらに当該ニッケル層
    の上面に第2の金属膜層としてクラッド化された銀ろう
    層が形成されるとともに、前記メタライズ層の厚さは2
    5〜30μmであり、かつ当該銀ろう層の厚さが10〜
    20μmであることを 特徴とする電子部品用パッケー
    ジ。
  3. 【請求項3】 セラミック基体と、 当該セラミック基体の主面周囲に周状に形成されたメタ
    ライズ層と、 当該メタライズ層の上面に形成された第1の金属膜層
    と、 前記第1の金属膜層の少なくとも一部に対応して形成さ
    れた第2の金属膜層が形成された金属フタとからなり、 第1の金属膜層と第2の金属膜層がニッケルで構成され
    ており、両金属膜層を電気抵抗熱により溶融させ、気密
    接合を行ったことを 特徴とする電子部品用パッケージ。
  4. 【請求項4】 電子素子を収納する凹部を有し、外周に
    堤部を有するセラミック基体と、前記凹部を気密的に封
    止する金属フタとを具備し、 前記セラミック基体の堤部上面には、全面にメタライズ
    層を形成するとともに、当該メタライズ層の上面に第1
    の金属膜層を形成し、また前記金属フタには前記第1の金属膜層に少なくとも
    対応する第2の金属膜層を形成した請求項1乃至請求項
    3のいずれかに記載の電子部品用パッケージ。
  5. 【請求項5】 金属膜層の溶融をシーム溶接により行っ
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに
    記載の電子部品用パッケージ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の電子部品用パッケージ内部に、圧電振動素子または圧
    電振動素子と必要な回路素子を収納した圧電振動デバイ
    ス。
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