JP2001077651A - 圧電デバイス - Google Patents

圧電デバイス

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JP2001077651A
JP2001077651A JP24664499A JP24664499A JP2001077651A JP 2001077651 A JP2001077651 A JP 2001077651A JP 24664499 A JP24664499 A JP 24664499A JP 24664499 A JP24664499 A JP 24664499A JP 2001077651 A JP2001077651 A JP 2001077651A
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Hideki Ebara
英樹 江原
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電振動子と導電性接着部材との接着強度を
確保し、耐衝撃性を向上させ、かつ、基本波をダンピン
グすることを防ぎ、電気特性に優れ、且つ片持ち固定す
ることができる圧電振動子を有する圧電デバイスを提供
する。 【解決手段】 矩形状の圧電基板30の両主面に励振電
極31、33を、該圧電基板30の一方の短辺側下面に
引出し電極32、34を形成した圧電振動子3と、前記
表面にバンプ5を有する電極パッド22、23を形成し
た絶縁性基板21とを、前記圧電振動子3の下面及び短
辺側端面に配置した導電性接着部材4によって接合した
圧電デバイス1である。そして導電性接着部材4の幅を
W1、圧電振動素子の短辺方向の幅をW、長辺方向の長
さをLとした時、0.22W≦W1<0.5W、L≦
2.3Wの関係で表される圧電デバイスである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電振動素子を絶縁
性基板に導電性接着部材を介して接合した水晶発振子、
水晶発振器、圧電発振子などの圧電デバイスに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の水晶振動子である圧電振動子を図
8の上面図、図9の断面図を用いて説明する。
【0003】セラミックパッケージ等の絶縁性基板に圧
電振動素子を搭載した圧電振動子51は、特開平7-2406
53などがあり、図8、図9に示す。
【0004】セラミックパッケージ52はアルミナ等の
セラミック絶縁板を積層して作成し、セラミックパッケ
ージ52の内部には圧電振動子固定用段付き部55を有
するキャビティーが形成されている。そして、圧電振動
子固定用段付き部55の幅方向の両端にはそれぞれ溝5
8が形成されている。
【0005】セラミックパッケージ52の固定用段付部
55と先端側段付部56を利用して、圧電振動素子53
が載置されている。ここで、固定用段付部55側には導
電性ペーストを塗布した上で、圧電振動素子53を搭載
し、導電性ペーストを硬化して導電性接着部材57を介
して接合固定している。そして、セラミックパッケージ
52のキャビティー部の開口は、金属製蓋体59によっ
て気密的に封止されている。
【0006】また、固定用段付き部55とセラミックパ
ッケージ52の幅方向の両端に溝58が形成されている
ため、固定用段付き部55に供給した導電性樹脂ペース
トが多量に塗布された場合、過剰のペーストが溝58へ
流れ込み、固定用段付き部55と圧電振動素子53との
間の導電性樹脂ペーストを均一にしていた。これによ
り、導電性樹脂ペーストの加熱硬化時の収縮応力のバラ
ツキが小さくなり、発振周波数バラツキ、特性バラツキ
を小さく抑えていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術で
は、固定用段付き部55を形成するために、セラミック
パッケージ52は、平板状のセラミック層と、該セラミ
ック層上に固定用段付き部55を構成する中央部に開口
を有するリング形状のセラミック層と、中央の開口寸法
が大きいリング形状のセラミック層とから構成されい
る。従って、セラミックパッケージ52を低背化しよう
としても、限界があり、低背化が困難であった。
【0008】また、圧電振動素子53を、電極パッドが
形成された固定用段付き部55に、導電性樹脂ペースト
を介して接着させているが、圧電振動素子52の励振電
極側に導電性樹脂ペーストに広がった場合、基本波振動
をダンピングさせ、CI値を悪くする傾向にあった。逆
にペーストの量を減らすと、基本波のダンピングが抑え
られ、CI値は良好になるものの、接合部分の機械的強
度が弱くなり、落下等により外部から衝撃が加わった場
合、剥離が起こりやすくなり、その結果、発振周波数が
大きく変化したり、発振不良を発生してしまう場合があ
る。
【0009】即ち、圧電振動素子53の形状に応じて、
導電性樹脂ペーストの配置形状を厳密に制御する必要が
ある。
【0010】本発明は上述の課題に鑑みて案出されたも
のであり、その目的は、平板状の基板に圧電振動素子を
接合することができ、しかも、導電性樹脂ペーストの配
置形状を制御して、接合部分の機械的強度が弱くなり、
落下等により外部から衝撃が加わった場合、剥離及び発
振周波数の変動を有効に抑えることができる圧電デバイ
スを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、矩形状の圧電
基板の両主面に励振電極を、該圧電基板の一方の短辺寄
りの下面に前記励振電極に接続する一対の引出し電極を
形成した圧電振動素子と、表面にバンプを有する一対の
電極パッドを形成した絶縁性基板とを、前記引出し電極
と電極パッドとが各々電気的に接続するように、導電性
接着部材を介して接合させて成る圧電デバイスにおい
て、前記導電性接着部材の幅をW1、圧電振動素子の短
辺方向の幅をW、長辺方向の長さをLとした時、 0.22W≦W1<0.5W L≦2.3W の関係で表されることを特徴とする圧電デバイスであ
る。
【0012】
【作用】本発明は、表面が平坦な絶縁性基板に、バンプ
を有する電極パッドを形成し、この電極パッドと圧電振
動素子の一方の短辺側端部とを導電性接着部材で接合し
ている。即ち、平板状の基板で、圧電振動素子を片持ち
固定することができ、固定用段付き部が不要となる。
【0013】従って、圧電振動素子を固定する部材が簡
略化し、圧電デバイス全体が簡素化し、低背化が可能と
なる。
【0014】また、前記導電性接着部材の圧電振動素子
の短辺側端面における幅をW1、圧電振動素子の短辺方
向の幅をW、長辺方向の長さをLとした時、 0.22W≦W1<0.5W L≦2.3W としたので、片持ち固定型圧電振動素子を安定した接合
強度で支持し、同時に発振特性の変動を有効に抑えるこ
とができる。
【0015】仮に、導電性接着部材の圧電振動素子短辺
側端面における幅をW1が圧電振動素子の短辺方向の幅
をWに対して、0.22W未満では、落下試験後の発振
周波数の変動が極端に悪化する。また、0.5Wを越え
ると一対の電極パッドに配置された導電性接続部材どう
しが短絡してしまう。
【0016】また、圧電振動素子の短辺方向の幅をWと
長辺方向の長さLにおいて、L≦2.3Wから外れる
と、幅Wに対して長さLが長くなり、圧電振動素子の一
方の短辺側に配置した導電性ペーストの硬化による導電
性接合部材によって、他方の短辺側を持ち上げることが
困難となり、また、耐衝撃性が劣ってしまう。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の圧電デバイスである水晶
発振子を例に、図面に基づいて説明する。
【0018】図1は、本発明の水晶発振子の蓋体を省略
した状態の平面図であり、図2は断面図である。
【0019】本発明の圧電デバイスの水晶発振子1は、
主に、絶縁性基板21を有する容器体2、水晶振動子
3、導電性接着部材4及び金属製蓋体6とから構成され
ている。
【0020】容器体であるセラミックパッケージ2は、
矩形状の単板セラミック基板21と、セラミック基板2
1の周囲に周設されたシームリング25とから構成され
ている。尚、このシームリング25は、封止用導体膜2
4を介してろう付け固定されている。そして、全体とし
て、図2に示すように表面側に開口を有するとともに、
水晶振動子3が収容される実質的に矩形状のキャビティ
ー部20が形成される。さらにキャビティー部20の底
面、即ち基板21の上面の一方の短辺側(図1では左側
の辺)に水晶振動子3と電気的な接続を行う一対の電極
パッド22、23が形成されている。この電極パッド2
2、23は、短辺の幅方向(図1では上下方向)に分か
れて夫々形成されている。その形状は、概略矩形状とな
っている。
【0021】また、シームリング25は、Fe−Ni、
Fe−Ni−Coなどの金属からなり、基板21の周囲
に形成された封止用導体膜24上にろう付けなどにより
形成され、これにより、キャビティー部20の厚みを規
定している。なお、この厚みが不足している場合には、
基板21の周囲にリング状基板を積層して、このリング
状基板の表面にシームリング25を取着することもでき
る。
【0022】また、セラミックパッケージ2の底面に
は、この電極パッド22、23と電気的に接続し、外部
プリント配線基板と接合するための外部端子電極26が
形成れている。この電極パッド22、23と外部端子電
極26とは、セラミックパッケージ2の一部を貫くビア
ホール導体によって接続されている。電極パッド22、
23と外部端子電極26の形成位置とが対応しない場合
には、キャビティー部22の底面に所定形状の配線導体
を形成すれば、ビアホール導体によって簡単に接続する
ことができる。また、基板21自身を例えば2層構造に
より、積層して、その間に内部配線を形成すればよい。
尚この内部配線の一端がビアホール導体を介して電極パ
ッドに接続し、内部配線の他端が外部端子電極に接続す
る。
【0023】また、図3に示すように、電極パッド2
2、23の表面には、キャビティー部20の中央部寄り
に帯状のバンプ5が形成されている。この帯状バンプ5
は、導電性金属ペーストの焼き付け、導電性樹脂ペース
ト、絶縁性樹脂ペーストの印刷、硬化により形成されて
いる。
【0024】上述の電極パッド22、23や封止用導体
膜24やバンプ5は、モリブデン、タングステンなどの
金属から構成される。これらの導体(電極パッド22、
23、導体膜24、バンプ部材5)は、基板21の表面
に導電性樹脂ペーストの焼き付けにより形成した後、そ
の表面にNi、Auメッキ処理されて形成される。
【0025】例えば、導電性金属ペーストの焼き付けに
よりバンプ5を形成する場合、電極パッド22、23の
下地導体となる導体を上述の金属のペーストにより印刷
形成し、乾燥後に、その表面に上述の金属ペーストを用
いてバンプ5の形状に応じて印刷形成し、その後両者を
焼成処理することにより形成される。
【0026】これらの導体(電極パッド22、23、導
体膜24、バンプ5)の厚みは、約10〜30μmであ
り、基板21の表面からバンプ5まで高さは、20〜6
0μmの高さとなっている。尚、バンプ5の幅10〜2
0μmである。
【0027】圧電振動素子である水晶振動子3は、例え
ば、所定結晶方位角に従ってカット(ATカット)され
た矩形状の水晶基板30と、水晶基板30の両主面に被
着形成された励振電極31、33と、一対の励振電極3
1、33から夫々水晶基板30の短辺方向(図では左
側)に延出された引出し電極32、34とから構成され
ている。例えば、上面側励振電極31から延出する引出
し電極32は、上面の短辺近傍に延出され、その短辺の
近傍の一方の長辺端面(図面では下側の端面)を介して
上面側に延出さている。逆に、下面側の励振電極33か
ら延出する引出し電極34は、下面の短辺近傍に延出さ
れ、そして、短辺の近傍の他方の長辺端面(図面では上
側の端面)を介して上面側に延出さている。即ち、引出
し電極32、34は、水晶基板30の一方の短辺側の端
面に形成されることがなく、この一方の短辺に接する長
辺側の端面に形成されている。そして、この引出し電極
32、34は、水晶基板30の両主面に夫々対向しあう
位置に形成され、その形状は、所定位置に配置した時
に、電極パッド22、23に導通し得る形状である。
【0028】このような励振電極31、33及び引出し
電極32、34は、水晶基板30の上面及び下面に、所
定形状のマスクを配置して、蒸着やスパッタ等の手段を
用いてAu、Ag、Cr、などの蒸着などにより形成さ
れている。
【0029】上述のセラミックパッケージ2と水晶振動
子3との電気的な接続及び機械的な接合は、シリコン
系、エポキシ系、ポリイミド系などの樹脂にAg粉末な
どのを添加して導電性樹脂ペーストを硬化した導電性接
着部材4によって達成される。
【0030】具体的には、基板21表面の電極パッド2
2、23上に、上述の導電性樹脂ペーストをディスペン
サー等により供給し、電極パッド22、23上に盛り上
がった円錐状の導電性樹脂ペースト上に、水晶振動子3
の一方短辺側の下面に延出された引出し電極が当接する
ように、水晶振動子3を載置し、導電性樹脂ペーストを
硬化する。
【0031】ここで、導電性接着部材4は、水晶振動子
3の下面の引出し電極32、34とセラミックパッケー
ジ2の基板21の表面の電極パッド22、23との間
に、例えばバンプ5の高さに相当する厚み分だけ介在さ
れるとともに、図4に示すように、水晶振動子3の一方
の短辺側端面部分に配置される。また、水晶振動子3の
表面には、導電性接着部材4は実質的に付着されていな
い。
【0032】これにより、水晶振動子3の一対の励振電
極31、33は、電極パッド22、23を介してセラミ
ックパッケージ2の外面の外部端子電極26に導通する
ことになる。
【0033】金属製蓋体6は、実質的に平板状の金属、
例えばFe−Ni合金(42アロイ)やFe−Ni−C
o合金(コバール)などから成る。このような金属製蓋
体6は、水晶振動子3の収容領域(キャビティー部)2
0を、窒素ガスや真空などで気密的に封止する。具体的
には、所定雰囲気で、金属製蓋体6をセラミックパッケ
ージ2のシームリング25上に載置して、シームリング
25の表面の金属と金属製蓋体6の金属の一部とが溶接
されるように所定電流を印加してシーム溶接をおこな
う。尚、この溶接を確実に行うために、金属製蓋体6の
接合面側に、Agろう層などを予め形成しておくとよ
く、また溶接によって溶融したろう材が、金属製蓋体6
の表面側に回り込み、接合に寄与するろう材が減少しな
いように、金属製蓋体6の表面側に、Niメッキ層を形
成しておいてもよい。
【0034】上述の構造によれば、セラミックパッケー
ジ2の一部である基板21の表面に、電極パッド22、
23が形成されており、水晶振動子3の引出し電極3
2、34が、導電性樹脂ペーストを硬化して成る導電性
接着部材4を介して電気的且つ機械的に接合されてい
る。
【0035】具体的には、この導電性接着部材4が水晶
振動子3の下面と、一方側短辺側端面に夫々配置される
ことになり、一方の短辺側端面でフィレット(端面部分
で導電性樹脂ペーストがはい上がる)が形成される。
尚、セラミックパッケージ2の基板21(電極パッド2
2、23)と水晶振動子3(引出し電極32、34)の
下面とでも接合が行なわれる。これにより、その接合強
度が向上し、落下等により外部から衝撃が加わった場
合、この接合部分で剥離が発生しにくくなり、発振周波
数が大きく変化したり、発振不良を発生してしまうこと
がない。 また同時に、導電性接着部材4が水晶振動子
3の下面及び端面のみに付着し、表面側に実質的に付着
していない。このため、引出し電極32から表面側励振
電極31に導電性接着部材4となる導電性樹脂ペースト
が拡がりにくいため、水晶振動子3の発振特性、CI
(クリスタルインピーダンス)の変動を有効に抑えられ
る。これにより、発振特性が変動することがない。
【0036】尚、水晶振動子3の下面側励振電33に拡
がろうとする導電性樹脂ペーストは、電極パッド22、
23の中央寄りに帯状のバンプ5によって規制されるた
め、水晶振動子3の表面側励振電極31同様に、下面側
励振電極33においても導電性樹脂ペーストが付着しな
い。
【0037】これにより、水晶振動子3全体として、導
電性樹脂ペーストが、水晶振動子3の励振電極31、3
3側に拡がることがなく、導電性樹脂ペーストが水晶振
動子3に付着される面積を小さくすることができる。
【0038】上述の水晶発振子は以下のようにして製造
される。
【0039】まず、水晶基板30の両主面に励振電極3
1、33、一方の短辺側の両主面に延出された引出し電
極32、34を有する水晶振動子3を用意する。また、
同時に、セラミックパッケージ2の底面、即ち、基板2
1の表面に一対の電極パッド22、23が形成され、ま
た、キャビティー部20の開口周囲の表面に封止用導体
膜24、シームリング25が形成されたセラミックパッ
ケージ2、及び金属製蓋体6を用意する。
【0040】次に、電極パッド22、23に導電性接着
部材4となる導電性樹脂ペーストをディスペンサーなど
で供給・塗布する。この時、供給された導電性樹脂ペー
ストは、概略円錐状に全体盛り上がった形状となる。
【0041】次に、水晶振動子3を概略円錐状に盛り上
がった形状に供給された導電性樹脂ペーストに載置す
る。
【0042】次に、導電性樹脂ペーストを硬化して、セ
ラミックパッケージ2と水晶振動子3とを接合固定す
る。具体的には、熱による印加により硬化する。
【0043】その後、所定雰囲気中で、シームリング2
5に金属製蓋体6を載置し、両者をシーム溶接を行な
う。
【0044】従来の水晶発振子においては、電極パッド
上に導電性樹脂ペーストを塗布しておき、水晶振動子を
搭載し、さらに、その後、水晶振動子の表面側から、先
の導電性樹脂ペーストと導通するように再度、導電性樹
脂ペーストを供給していた。
【0045】これに対して、本実施例では1回の導電性
樹脂ペーストの塗布により、水晶振動子を電気的接続及
び機械的な接合を行うことができるため、導電性樹脂ペ
ーストを塗布する工程数も削減できる。
【0046】上述の実施例では、水晶振動子3は、一方
の短辺側のみで電極パッド22、23に機械的に固定さ
れている。即ち、水晶振動子3の一方の短辺側は固定接
続端部となり、他方の短辺側は、振動自由端部となる。
これにより、水晶振動子3は、片持ち固定型と言える。
【0047】このように、片持ち固定型において、基板
21と水晶振動子3の下面側の励振電極33とを所定間
隔、例えば、10〜30μmの間隔とすることができ
る。これは、一方の短辺側の導電性樹脂ペーストが硬化
し導電性接着部材4となる際に、導電性樹脂ペーストが
収縮し、その応力が働く。この応力により、振動自由端
部を、固定接続端部側に引きつけるような作用をし、例
えば、電極パッド22、23の中央寄りに形成した帯状
バンプ5が支点となり、他方の短辺側端部である振動自
由端部を浮かせるように働く。
【0048】これより、水晶振動子3の下側に位置する
基板21は、平板状であっても、問題は全くなく、従来
のように段付き部55、56を形成するため2層構造に
する必要がない。これにより、水晶振動子の低背化を可
能となる。
【0049】また、本発明において、励振電極31、3
3から短辺側の両主面に延出された引出し電極32、3
4が、水晶振動子3の長辺側の端面を介して引き回さ
れ、水晶振動子3の短辺側端面には電極が形成されてい
ない。これは、導電性樹脂ペーストの付着力が、金属が
形成されている部位(電極)と水晶基板露出部分とで比
較すると、水晶基板露出部分で強固となる。このため、
導電性接着部材4を水晶振動子3を、水晶基板30が露
出する部分に付着させるようにすると、全体の接合強度
が増加し、同時に、上述の自由端をひき上げる力が大き
くなり、片持ち固定型の水晶振動子にとって有利にな
る。
【0050】本発明者は、導電性接着部材4が水晶振動
子3の短辺側幅及び一方の引出し電極、例えば、32側
の短辺側端面に接している幅W1について検討した。
【0051】導電性接着部材4の幅W1を相対的に大き
くしていくと、落下等、外部からの衝撃を与えた際に、
導電性接着部材で接着された部分で剥離は起きにくくな
る。
【0052】しかし、導電性樹脂ペーストが塗布されて
いる部分が増加するため、表面及び下面側の励振電極3
1、33に拡がる可能性が高くなり、CIを悪くしてし
まう。
【0053】尚、前記導電性樹脂ペーストが水晶振動子
3の励振電極31、33側に広がることを抑えられれ
ば、基本波のダンピングは起こらない。
【0054】逆に、導電性接着部材4の接着幅W1が小
さすぎると、外部から衝撃を与えた際に剥離が起こりや
すくなり、その結果、発振周波数が大きく変動する場合
がある。
【0055】例えば、実際の水晶振動子の寸法に考慮す
ると、導電性接着部材4が水晶振動子3の短辺側幅W及
び接着幅W1の関係は、0.22W≦W1<0.5Wと
なる。
【0056】例えば、図4 に示すL、W、W1におい
て、寸法がL=3.5mm、W=1.8mmの圧電振動子を
使用して、導電性接着部材4と水晶振動子3の端面の接
着幅W1を種々変動させて、周波数の変動を調べた。
【0057】その結果、図5の特性図に示すように、W
1<400μm にて、衝撃を加えた前後で周波数は急激
に大きくなる変化が見られた。しかし、W1≧400μ
m では周波数の変化は安定して小さくできる。このこと
より、W1/Wとして考えると、W1≧0.22Wあれ
ば、外部からの衝撃に対する周波数の変化は、十分小さ
く抑えられることがわかった。
【0058】尚、W1<0.5Wに関しては、1つの短
辺側端面で2つの導電性接着部材4、4が存在するた
め、両者のショートを避けるようにに設定されている。
【0059】即ち、0.22W≦W1<0.5Wであれ
ば、対衝撃性に優れ、かつ、電気特性の良い圧電振動子
とすることができる。
【0060】また、L≦2.3Wにはついては、特に、
片持ち固定型水晶振動子3においては、水晶振動子3の
幅Wに対して、長さLが極端に長ければ、導電性接着部
材4となる導電性樹脂ペーストの硬化・収縮時の応力を
利用して、自由端側を持ち上げることが困難である。
【0061】本発明者が、水晶振動子3の幅W、長さL
との関係を検討した結果、L≦2.3Wであれば、水晶
振動子3の片持ち固定構造が達成でき、基板21の表面
を平坦にしても、また、自由端側に保持用バンプ(図示
せず)を形成しても、基板の表面や保持用バンプと接触
することが一切なくなる。
【0062】図6及び図7は夫々本発明の他の圧電デバ
イスを示す断面図である。
【0063】図6の圧電デバイス(水晶発振子)では、
電極パッド22、23と封止用導体膜24とが導電性接
着部材4を介して短絡しないようにするための構造であ
る。
【0064】即ち、図6から明らかなように、電極パッ
ド22、23の中央部寄りに第1の帯状のバンプ5aを
設けるとともに、電極パッド22、23の外部寄りに第
2の帯状のバンプ5bを設ける。この電極パッド22、
23には、互いに水晶振動子3の短辺側の幅方向に延び
る2本バンプ5a、5bが形成されている。
【0065】この2本のバンプ5a、5bは、ダムのよ
うな役割を果たし、その間に供給された導電性樹脂ペー
ストが拡がりを規制し、封止用導体膜24との間で短絡
を防止している。尚、2本のバンプ5a、5b構造は、
図2に示したバンプ部材と同一構造、同一工程で形成さ
れる。
【0066】図7は、本発明の圧電デバイスの他の実施
例を示す水晶発振器の断面図である。
【0067】この実施例では、図1〜図6は水晶振動子
3のみを容器体2に収容した水晶発振子である。これに
対して、図7は容器体の下面側に発振回路を収容するキ
ャビティー部8を形成した水晶発振器である。
【0068】これは、基板21を仕切り基板として、基
板21の下面側に別のキャビティー部8が形成されるよ
うにリング状のセラミック体27が一体化している。そ
して、リング状セラミック体の下面側に外部端子電極2
6が形成されている。尚、キャビティー部8の天井面で
の配線パターンは省略するが、この配線パターンの複雑
化に対応するために、基板21を積層化して基板28を
設けている。
【0069】そして、このキャビティー部8内には、水
晶振動子3の発振特性を温度補償(水晶振動子の有する
周波数−温度特性を、所定温度範囲で平坦化するための
動作)を行うIC素子やこの水晶振動子の出力を増幅す
るIC素子やこのような動作を達成するための制御回路
に必要なチップコンデンサ、チップ抵抗器(図では、7
と記載)が配置されている。
【0070】即ち、水晶振動子1のみを有する水晶発振
子だけでなく、所定動作の発振回路を組込んだ水晶発振
器にも適用される。
【0071】尚、上述の実施例では、圧電振動素子とし
て、水晶振動子を用いて説明したが、水晶振動子に限ら
ず、例えば、圧電セラミック基板を用いた圧電セラミッ
ク振動子、圧電単結晶基板を用いた圧電単結晶振動子で
あっても構わない。
【0072】
【発明の効果】本発明は、帯状バンプを有する電極パッ
ド上に、圧電振動素子を、導電性樹脂ペーストを硬化し
て成る導電性接着部材で接合した圧電デバイスにおい
て、導電性接着部材と圧電振動素子の短辺とが接着され
ている幅W1が圧電振動素子の短辺方向の幅W、長辺方
向の長さLに対して、0.22W≦W1<0.5W、L
≦2.3Wの関係にあれば、対衝撃性に優れ、かつ、電
気特性の優れた圧電デバイスとすることができ、また、
平板状の基板に片持ち固定型の圧電振動子を安定して維
持できることになり、低背化が可能な圧電デバイスとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電デバイスである水晶発振子の
蓋体を省略した状態の上面図である。
【図2】本発明に係る圧電デバイスである水晶発振子の
断面図である。
【図3】本発明の圧電デバイスに用いる電極パッド上の
バンプの形状を示す斜視図である。
【図4】本発明の圧電デバイスの電極パッド上に接合さ
れた状態の水晶振動子を示す上面図である。
【図5】圧電デバイスにおける接合幅W1と周波数変動
ΔFとの関係を示す特性図である。
【図6】本発明の他の圧電デバイスを示す概略断面図で
ある。
【図7】本発明の別の圧電デバイスを示す概略断面図で
ある。
【図8】従来の圧電デバイスの蓋体を省略した状態の上
面図である。
【図9】図8に示す圧電デバイスの断面図である。
【符号の説明】
1・・・圧電デバイス(水晶発振子) 2・・・セラミックパッケージ 20・・・キャビティー部 21・・・基板 22、23・・・電極パッド 24・・・・封止用導体膜 25・・シールリング 3・・水晶振動子 30・・・水晶基板 31、33・・・励振電極 32、34・・・引出し電極 4・・・導電性接着部材 5・・・バンプ 5a、5b・・・バンプ 6・・・金属性蓋体 52・・・セラミックパッケージ 53・・・圧電振動素子 55・・・固定用段差部 56・・・先端側段差部 57・・・導電性接着部材 58・・・溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形状の圧電基板の両主面に励振電極
    を、該圧電基板の一方の短辺寄りの下面に前記励振電極
    に接続する一対の引出し電極を形成した圧電振動素子
    と、 表面にバンプを有する一対の電極パッドを形成した絶縁
    性基板とを、 前記引出し電極と電極パッドとが各々電気的に接続する
    ように、導電性接着部材を介して接合させて成る圧電デ
    バイスにおいて、 前記導電性接着部材の幅をW1、圧電振動素子の短辺方
    向の幅をW、長辺方向の長さをLとした時、 0.22W≦W1<0.5W L≦2.3W の関係で表されることを特徴とする圧電デバイス。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005101500A (ja) * 2003-08-27 2005-04-14 Kyocera Corp 電子部品搭載用基板およびこれを用いた電子装置
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US9905747B2 (en) 2013-04-08 2018-02-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. Crystal vibration device

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