JP3446246B2 - 自動変速機を備えた車両のシフトロック装置 - Google Patents

自動変速機を備えた車両のシフトロック装置

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JP3446246B2
JP3446246B2 JP13211893A JP13211893A JP3446246B2 JP 3446246 B2 JP3446246 B2 JP 3446246B2 JP 13211893 A JP13211893 A JP 13211893A JP 13211893 A JP13211893 A JP 13211893A JP 3446246 B2 JP3446246 B2 JP 3446246B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は自動変速機を備えた車両
のシフトロック装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、自動変速機を備えた車両いわゆ
るAT車においては、シフトレバー(セレクトレバー)を
シフトすることによってレンジ(P、R、N、D、2、
1レンジ)を切り替えるようにしているが、特定のレン
ジへのシフト、例えばPレンジ(パーキングレンジ)から
Rレンジ(リバースレンジ)へのシフトについては、運転
者に注意を促すために、プッシュボタンを押している状
態でなければシフトすることができない構造とされてい
る。 【0003】具体的には、プッシュボタンが押されたと
きにはシフト操作可能位置まで押し下げられ、プッシュ
ボタンの押釦が停止されたときには元の位置すなわちシ
フト操作規制位置に戻るディテントピンと、該ディテン
トピンがシフト操作規制位置にあるときにはPレンジか
らRレンジへのシフトを妨げるゲート部を備えたガイド
部材とが設けられたものが多用されている。そして、デ
ィテントピンがシフト操作可能位置まで押し下げられた
ときにはディテントピンとゲート部とは互いに係合し合
わないので、自在にレンジをシフトできるようになって
いる。 【0004】そして、かかる自動変速機には、Pレンジ
から走行レンジの1つであるRレンジへのシフト時に車
両の不用意な発進が起こらないようにするために、ブレ
ーキペダルが踏み込まれていないときには、たとえプッ
シュボタンが押されていてもPレンジからRレンジへの
シフトが起こらないようにするブレーキロック機構が設
けられている。 【0005】さらに、イグニッションキー(イグニッシ
ョンスイッチ)がオフ状態にあるときには、Pレンジか
らRレンジへのシフトを妨げるキーロック機構が設けら
れる。けだし、イグニッションキーがオフ状態にある場
合は自動変速機の油圧機構が作動しないからである。ま
た、Pレンジではパーキングロック機構によりトランス
ミッションがロックされ、したがって車両を動かすこと
ができなくなる。このため、キーロック機構は車両の盗
難を防止するといった機能をも有する。 【0006】ところで、かかるキーロック機構としては
従来より、イグニッションキーのオン・オフ操作と連動
し、イグニッションキーがオフ状態にあるときにはディ
テントピンのシフト操作可能位置への移動を妨げる一
方、イグニッションキーがオン状態にあるときにはディ
テントピンの移動を何ら妨げないシフトロックカムを用
いたものが多用されている(例えば、特公平3−531
35号公報参照)。そして、かかるキーロック機構にお
いては、普通、イグニッションキー側とシフトロックカ
ムとはケーブル(ワイヤ)によって連結されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】そして、このようなキ
ーロック機構とブレーキロック機構とからなるシフトロ
ック装置を備えた自動変速機においては、ブレーキペダ
ルが踏み込まれ、かつイグニッションキーがオン状態に
あるときにのみ、プッシュボタンを押すことによってP
レンジからRレンジへシフトできることになる。したが
って、ブレーキペダルが踏み込まれた状態でも、イグニ
ッションキーがオフ状態にあるときには、Pレンジから
Rレンジへはシフトすることができないのが常態であ
る。 【0008】しかしながら、この場合、プッシュボタン
を強く押すとシフトロックカムには非常に強い力が作用
する。そして、前記したとおりイグニッションキー側と
シフトロックカムとはケーブルで連結されているが、ケ
ーブルには通常若干のたわみが伴われるので、シフトロ
ックカムに非常に強い力が作用したときにはケーブルは
シフトロックカムの回転を食い止めることができず、デ
ィテントピンがシフト操作可能位置まで押し下げられて
しまうことがある。 【0009】したがって、イグニッションキーがなくて
もブレーキペダルを踏み込んだ上でプッシュボタンを強
く押せば、PレンジからRレンジにシフトすることがで
きる場合があり、このような場合にはパーキングロック
が解除されるので、車両が盗難に合うおそれがあるとい
った問題がある。 【0010】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、イグニッションキーがオフ
状態にあるときにプッシュボタンが強い力で押された場
合でもディテントピンがシフト操作可能位置まで押し下
げられるのを確実に防止することができる簡素な構造の
自動変速機のシフトロック装置を提供することを目的と
する。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達するため
になされた本発明は、少なくとも駐車レンジと所定の走
行レンジとの間でシフト操作を行うシフトレバーと、該
シフトレバーに付設され、非操作時にはディテントピン
をシフト操作規制位置に位置させる一方操作時にはディ
テントピンをシフト操作可能位置に移動させる操作部材
と、該操作部材が非操作状態にあるときにはディテント
ピンと係合して駐車レンジと走行レンジとの間のシフト
操作を規制するゲート部を備えたガイド部材と、回動可
能に支持され、シフトレバーが駐車レンジに位置してい
るときにはディテントピンと係合し該ディテントピンの
移動に伴って回動するシフトロック部材と、始動キー側
に配置され該始動キーがオン状態にあるときには非ロッ
ク状態となり、始動キーがオン状態にないときにはロッ
ク状態になるロック部材と、ロック部材とシフトロック
部材とを連結し、ロック部材が非ロック状態にあるとき
にはシフトロック部材の一体的な回動を規制せず、ロッ
ク部材がロック状態にあるときにはシフトロック部材の
一体的な回動を規制する連結部材とが設けられた自動変
速機を備えた車両のシフトロック装置において、シフト
ロック部材が、第1及び第2の2つの回動中心を備えて
いて、第1の回動中心を軸として回動する場合はディテ
ントピンのシフト操作可能位置への移動を許容し、第2
の回動中心を軸として回動する場合はディテントピンの
シフト操作可能位置への移動を係止するようになってい
て、ロック部材が非ロック状態にあるときにはディテン
トピンのシフト操作可能位置方向への移動に対応してシ
フトロック部材を第1の回動中心を軸として一体的に
動させる一方、ロック部材がロック状態にあるときには
ディテントピンのシフト操作可能位置方向への移動に対
応してシフトロック部材を第2の回動中心を軸として
一体的に回動させる回動規制手段が設けられていること
基本的な特徴とする。 【0012】そして、本発明は、シフトロック部材が、
車体に設けられた第1の回動中心によって回動可能に支
持される第1シフトロック部材と、該第1シフトロック
部材に設けられた第2の回動中心によって回動可能に支
持される第2シフトロック部材とからなり、ディテント
ピンのシフト操作可能位置方向への移動に伴って第2シ
フトロック部材が第2の回動中心を軸として回動したと
きには該回動を妨げるストッパ部材が設けられ、連結部
材が第1シフトロック部材に連結され、かつディテント
ピンが第2シフトロック部材と係合するようになってい
て、第2シフトロック部材を、ディテントピンがシフト
操作規制位置方向に移動するときに該第2シフトロック
部材が回動する方向に付勢する付勢部材が回動規制手段
として設けられ、ロック部材が非ロック状態にあるとき
には、第1シフトロック部材と第2シフトロック部材と
が第1の回動中心を軸として一体的に回動しディテント
ピンのシフト操作可能位置への移動が許容される一方、
ロック部材がロック状態にあるときには第2シフトロッ
ク部材のみが第2の回動中心を軸として回動してストッ
パ部材に当接しディテントピンのシフト操作可能位置へ
の移動が妨げられるようになっていることをさらなる
徴とする。 【0013】 【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図4に示すように、シフトロック装置Sを備えたAT車
においては、運転席(図示せず)の側方にレンジ(P、
R、N、D、2、1レンジ)を切り替えるためのシフト
レバー1(セレクトレバー)が配置されている。このシフ
トレバー1の支柱2の上端部には操作ノブ3が取り付け
られ、また支柱2の下端部は車体側に固定されたレバー
枢支軸4によって回動可能に支持されている。このた
め、シフトレバー1は、レバー枢支軸4を軸として両矢
印F,Rで示される方向すなわち車体前後方向に回動可
能となっている。ここで、シフトレバー1が最も前側
(F側)に位置するときにはPレンジ(駐車レンジ)とな
り、シフトレバー1がこの位置より後側にゆくに従って
順に、Pレンジ→Rレンジ→Nレンジ→Dレンジ→2レ
ンジ→1レンジとシフトされるようになっている。 【0014】このシフトレバー1の支柱2の中間部に
は、ケーブル取付部材5を用いてシフト用ケーブル6の
一端が連結され、このシフト用ケーブル6の他端は図示
していない自動変速機用油圧機構のマニュアルバルブに
連結されている。なお、シフト用ケーブル6は保護チュ
ーブ7によって覆われ、この保護チューブ7はケーブル
支持部材8によって支持されている。 【0015】シフトレバー1に対しては、そのシフト操
作をガイドするためのガイド機構Gが設けられている。
以下、このガイド機構Gについて説明する。車体9の上
面には、ガイド溝10が形成されたガイドプレート11
が取り付けられている。そして、シフトレバー1にはデ
ィテントピン14(別名、ガイドピンあるいは制御ピン)
が設けられ、このディテントピン14をガイド溝10内
の各レンジ位置に位置させることによって、シフトレバ
ー1を所定のレンジ位置に位置させることができるよう
になっている。なお、Pレンジ位置はガイド溝10の天
井部16aに設定され、Rレンジ位置は天井部16cに設
定され、N,D,2レンジ位置は天井部16dに設定さ
れ、1レンジ位置は天井部16eに設定されている(図1
参照)。なお、天井部16aと天井部16cとの間にはと
くに低い天井部16bすなわちゲート部16bが設けられ
ている。なお、ガイドプレート11は、特許請求の範囲
に記載された「ガイド部材」に相当する。 【0016】ディテントピン14は、図示していないが
支柱2に設けられた付勢手段(図示せず)によって常時上
向きに付勢されている。そして、このディテントピン1
4は、操作ノブ3に取り付けられたプッシュボタン15
が押されたときには、支柱2内に配設された昇降ロッド
(図示せず)を介して押し下げられてガイド溝10に対す
る係合状態が解除され、このときシフトレバー1はどの
レンジ位置へでも支障なくシフトできるようになってい
る。なお、プッシュボタン15は特許請求の範囲に記載
された「操作部材」に相当する。 【0017】他方、プッシュボタン15が押されていな
いときには、ディテントピン14と各天井部16a〜1
6eとの係合により、シフトレバー1のシフトは次のよ
うに規制されるようになっている。すなわち、この場合
シフトレバー1は、Pレンジ→Rレンジ、Rレンジ→P
レンジ、Nレンジ→Rレンジ、2レンジ→1レンジの各
シフトを行うことができない。つまり、これらのシフト
を行うにはプッシュボタン15を押さなければならない
わけである。このように、特定のシフトをプッシュボタ
ン15を押したときに限り可能としているのは、これら
のシフトは運転状態ないしは変速状態を大幅に変更する
シフトであるので、かかるシフトが不用意に行われるの
を防止するためである。なお、これら以外のシフトは何
ら規制されない。 【0018】ところで、この自動変速機には、Pレンジ
からRレンジへの不用意な、ないしは不本意なシフトが
起こるのを確実に防止するため、ブレーキロック機構B
とキーロック機構Kとからなるシフトロック装置Sが設
けられているが、以下このシフトロック装置Sについて
説明する。まず、ブレーキロック機構Bについて説明す
る。ブレーキロック機構Bには、下端部が前記のレバー
枢支軸4によって回動可能に支持されたブレーキロック
レバー18が設けられている。そして、このブレーキロ
ックレバー18の上部に設けられたブレーキロック用ケ
ーブル固定部19に、ケーブル取付部材20を介してブ
レーキロック用ケーブル21の一端が連結され、該ブレ
ーキロック用ケーブル21の他端はブレーキペダル(図
示せず)に連結されている。ここで、ブレーキロック用
ケーブル21は保護チューブ22によって覆われ、この
保護チューブ22はケーブル支持部材23を介して固定
ブラケット25に固定されている。なお、ブレーキロッ
ク用ケーブル21に対して第1アジャスタスプリング2
4が設けられている。 【0019】そして、ブレーキロック機構Bは、シフト
レバー1がPレンジにセットされているときには、ブレ
ーキペダルの踏み込み動作に連動してブレーキロックレ
バー18を回動させ、ディテントピン14の下方への移
動を規制するようになっている。具体的には、ブレーキ
ペダルが踏み込まれていないときには、ブレーキロック
レバー18の上端部がディテントピン14の直下に位置
してディテントピン14の下方への移動すなわちシフト
操作可能位置への移動を妨げるようになっている。他
方、ブレーキペダルが踏み込まれているときには、ブレ
ーキロックレバー18が前傾する方向に回動してディテ
ントピン14から離間し、ディテントピン14の下方へ
の移動を何ら妨げないようになっている。つまり、ブレ
ーキペダルが踏み込まれていないときには、たとえプッ
シュボタン15が押されてもディテントピン14はシフ
ト操作可能位置へは移動せず、したがってPレンジから
Rレンジへのシフトが起こらないようになっている。こ
れによって、PレンジからRレンジへのシフト時に車両
が不用意に後退するのが防止される。 【0020】次に、キーロック機構Kについて説明す
る。このキーロック機構Kは、シフトレバー側に配置さ
れるシフトロック部材27と、イグニッションキー側に
配置されるロック部材42と、シフトロック部材27と
ロック部材42とを連結する連結機構N(連結部材)とを
備えていて、Pレンジにおいてイグニッションキー26
がオン位置又はACC位置にあるときに限りディテント
ピン14の下方への移動すなわちシフト操作可能位置へ
の移動を許容する一方、イグニッションキー26がオフ
位置にあるときにはディテントピン14の下方への移動
を妨げるといった基本機能を有している。なお、イグニ
ッションキー26は、特許請求の範囲に記載された「始
動キー」に相当する。 【0021】具体的には、シフトロック部材27には後
で説明するように、車体側に設けられた第1回動中心軸
28まわりに回動することができる第1シフトロックカ
ム45と、該第1シフトロックカム45に設けられた第
2回動中心軸47まわりに回動することができる第2シ
フトロックカム46とが設けられている(図1参照)。こ
こで、第1回動中心軸28は、ねじ43を用いて車体9
に固定されたカムブラケット44に形成された軸受部4
4aによって支持されている。なお、シフトロック部材
27と、第1,第2シフトロックカム45,46とは、夫
々、特許請求の範囲に記載された「シフトロック部材」
と、「第1,第2シフトロック部材」とに相当する。ま
た、第1,第2回動中心軸28,47は、夫々、特許請求
の範囲に記載された「第1,第2の回動中心」に相当す
る。 【0022】第1シフトロックカム45に設けられたキ
ーロック用ケーブル固定部29に、ケーブル取付部材3
0を介してキーロック用ケーブル31の一端が連結さ
れ、該キーロック用ケーブル31の他端はロック部材4
2側に連結されている。ここで、キーロック用ケーブル
31は保護チューブ32によって覆われ、この保護チュ
ーブ32はケーブル支持部材33を介して固定ブラケッ
ト25に固定されている。なお、キーロック用ケーブル
31に対して第2アジャスタスプリング34が設けられ
ている。 【0023】ロック部材42には、取付具36を用いて
キーロック用ケーブル31に連結され基本的には固定部
材41に対して相対的に両矢印P1,P2方向に移動でき
るようになったスライダ37が設けられている。さら
に、イグニッションキー26の操作に伴ってキーシリン
ダ38の上方に突出し又はキーシリンダ38内に没入す
るキーロックピン39が設けられている。ここで、キー
ロックピン39がキーシリンダ38の上方に突出してい
るときには、該キーロックピン39がスライダ37に形
成された凹部40と係合し、スライダ37のP2方向へ
の移動を係止するようになっている。他方、キーロック
ピン39がキーシリンダ38内に没入しているときに
は、スライダ37はキーロックピン39とは何ら干渉し
合わず、したがってP1,P2方向に自在に移動できるよ
うになっている。 【0024】ここで、キーロックピン39は、イグニッ
ションキー26がオン位置又はACC位置にあるときに
はキーシリンダ38内に没入する一方、オフ位置にある
ときにはキーシリンダ38上に突出するようになってい
る。したがって、イグニッションキー26がオン位置ま
たはACC位置にあるときには、スライダ37の移動は
キーロックピン39によっては何ら妨げられず、このと
きロック部材42は非ロック状態となる。他方、イグニ
ッションキー26がオフ位置にあるときには、キーロッ
クピン39によってスライダ37の移動が妨げられ、こ
のときロック部材42はロック状態となる。 【0025】以下、シフトロック部材27について説明
する。図1及び図2に示すように、第1シフトロックカ
ム45は、車体9(図4参照)に固定されたカムブラケッ
ト44の軸受部44aによって支持された第1回動中心
軸28によって、両矢印X1,X2方向に回動可能に支持
されている。ここで、第1シフトロックカム45は、一
端が該第1シフトロックカム45に固定され、他端がカ
ムブラケット44に固定され、かつ中間部が第1回動中
心軸28に巻きつけられた第1スプリング48によって
常時X2方向に付勢されるようになっている。なお、第
1回動中心軸28はカムブラケット44に片持ちで支持
させるようにしているが、カムブラケット44とガイド
プレート11とで両持ちで支持させるようにしてもよ
い。 【0026】他方、第2シフトロックカム46は、第1
シフトロックカム45によって支持された第2回動中心
軸47によって、両矢印Y1,Y2方向に回動可能に支持
されている。ここで、第2シフトロックカム46は、一
端が該第2シフトロックカム45に固定され、他端がカ
ムブラケット44に固定され、かつ中間部が第2回動中
心軸47に巻きつけられた第2スプリング49によっ
て、常時Y1方向に付勢されている。この第2スプリン
グ49の付勢力(セット荷重)は、キーロック用ケーブル
31の周囲に対する摩擦力(フリクション)よりも強くな
るように設定されている。なお、第2スプリング49
は、特許請求の範囲に記載された「付勢部材」に相当す
る。 【0027】ディテントピン14は、Pレンジにおいて
は第2シフトロックカム46の上端面に当接するように
なっている。そして、プッシュボタン15(図4参照)が
押されてディテントピン14が下方すなわちシフト操作
可能位置方向に移動すると、ディテントピン14から第
2シフトロックカム46に下向きの力が加えられる。こ
の場合、第1シフトロックカム45のX1,X2方向の回
動がとくには規制されていないときには、第2スプリン
グ49の付勢力がキーロック用ケーブル31のフリクシ
ョンよりも強いので、ディテントピン14から第2シフ
トロックカム46に加えられる下向きの力によって、第
1シフトロックカム45と第2シフトロックカム46と
が、第1回動中心軸28を軸として一体的にX2方向に
回動するようになっている。 【0028】他方、第1シフトロックカム45が、第2
スプリング49の付勢力よりも強い力でその回動が規制
されているときには、ディテントピン14から第2シフ
トロックカム46に加えられる下向きの力によって、第
2シフトロックカム46のみが第2回動中心軸47を軸
としてY2方向に回動するようになっている。 【0029】そして、第1,第2シフトロックカム45,
46の寸法ないし形状は、少なくとも次の条件を満たす
ように設定されている。すなわち、第1シフトロックカ
ム45の回動が規制され、第2シフトロックカム46が
第2回動中心軸47を軸としてY2方向に回動するとき
には、該第2シフトロックカム46の後方への膨出部
が、カムブラケット44の後部に形成されたストッパ部
51と当接し、これによって第2シフトロックカム46
のそれ以上のY2方向への回動が係止され、したがって
ディテントピン14の下方への移動が係止される。他
方、第1,第2シフトロックカム45,46が一体的にX
2方向に回動するときには、第2シフトロックカム46
の後方への膨出部はストッパ部51とは当接せず、第
1,第2シフトロックカム45,46は支障なくX2方向
に回動し、したがってディテントピン14の下方への移
動は何ら妨げられない。 【0030】以下、図1、図2及び図4を参照しつつ、
PレンジからRレンジへのシフト時において、ブレーキ
ペダルが踏み込まれている場合のシフトロック部材27
の作用を説明する。イグニッションキー26がオン位置
又はACC位置にあり、したがってキーロックピン39
がキーシリンダ38内に没入しているときには、スライ
ダ37がP 1,P2方向に自在に移動できるので(非ロック
状態)、ロック部材42は何ら第1シフトロックカム4
5の回動を規制しない。したがって、プッシュボタン1
5が押されてディテントピン14が下方に移動すると、
ディテントピン14の押圧力によって、第1,第2シフ
トロックカム45,46が第1回動中心軸28を軸とし
て一体的にX2方向に回動する。この場合、第1回動中
心軸28の中心O1と、第2シフトロックカム46の後
方へ最も膨出した部分の先端との間の距離は図2中のR
1であり、かかる回動時における上記膨出部の先端の軌
跡はO1を中心とする半径R1の円の一部をなす曲線L
1(円弧)となる。図2から明らかなように、このとき曲
線L1はストッパ部51とは離間しており、したがって
第1,第2シフトロックカム45,46はストッパ部51
によってはX2方向の回動が何ら妨げられず、このため
ディテントピン14は支障なく下方すなわちシフト操作
可能位置まで移動する。したがって、シフトレバー1を
軽く引くことによって、PレンジからRレンジへシフト
することができる。 【0031】他方、イグニッションキー26がオフ位置
にあり、したがってキーロックピン39がキーシリンダ
38の上方に突出しているときには、キーロックピン3
9によってスライダ37のP2方向の移動が妨げられる
ので(ロック状態)、キーロック用ケーブル31を介して
スライダ37と連結されている第1シフトロックカム4
5のX2方向の回動は規制される。したがって、プッシ
ュボタン15が押されてディテントピン14が下方に移
動すると、第2シフトロックカム46のみが第2回動中
心軸47を軸としてY2方向に回動する。この場合、第
2回動中心軸47の中心O2と、第2シフトロックカム
46の後方へ最も膨出した部分の先端との間の距離はR
2であり、かかる回動時における上記膨出部の先端の軌
跡は、O2を中心とする半径R2の円の一部をなす曲線L
2(円弧)となる。図2から明らかなように、このとき曲
線L2はストッパ部51と交わり、したがって第2シフ
トロックカム46はストッパ部51によってそのY2
向の回動が妨げられる。このため、ディテントピン14
は、これ以上は下方すなわちシフト操作可能位置方向へ
移動することができず、したがってPレンジからRレン
ジへシフトすることができなくなる。 【0032】この場合、ディテントピン14の下向きの
力は、車体9に固定されたカムブラケット44の一部を
なすストッパ部51によって受け止められ、第1シフト
ロックカム45には実質的に作用しない。このため、プ
ッシュボタン15が強く押され、ディテントピン14か
ら第2シフトロックカム46に下向きの非常に強い力が
かけられた場合でも、ディテントピン14の下方への移
動が確実にくい止められ、Rレンジへのシフトが起こら
ない。また、プッシュボタン15が強く押されたときで
も、第1シフトロックカム45、キーロック用ケーブル
31あるいはロック部材42には強い力が作用しないの
で、これらの耐久性ないしは信頼性が大幅に高められ
る。以上、本実施例によれば、シフトロックを確実に行
うことができて車両の盗難等を防止することができ、か
つシフトロック装置Sの耐久性・信頼性を大幅に高める
ことができる。 【0033】ところで、第1,第2シフトロックカムの
形状は、図1に示すようなものに限られるものではな
く、例えば図3に示すような形状としてもよい。図3に
示す例では、第1シフトロックカム45'は第1回動中
心軸28を軸として両矢印A1,A2方向に回動できるよ
うになっている。他方、第2シフトロックカム46'は
第2回動中心軸47を軸として両矢印B1,B2方向に回
動できるようになっている。また、第2スプリング4
9'は、第1シフトロックカム45'と第2シフトロック
カム46'とを互いに接近させる方向に付勢する構成と
され、いかなる部分も車体側には固定されていない。図
3に示す例においても、図1、図2及び図4に示す実施
例と同様に、Pレンジにおいてシフトロックを確実に行
うことができ、車両の盗難等を防止することができ、か
つシフトロック装置の耐久性・信頼性を大幅に高めるこ
とができるのはもちろんである。 【0034】 【発明の作用・効果】発明によれば、ブレーキペダル
を踏み込んだ上でPレンジからRレンジへのシフトする
ときにおいて、始動キーがオフ状態にあるときにはシフ
トロック部材が第2の回動中心を軸として非一体的に
動し、このとき回動規制手段によってディテントピンの
シフト操作可能位置への移動が係止される。このため、
操作部材に強い操作力を加えたときでも駐車レンジから
走行レンジへのシフトが起こらず、確実にシフトロック
が行われ、不用意ないしは不本意なシフトロックの解除
が起こらない。また、操作部材が強い力で操作された場
合でも、この力が回動規制部材によって受け止められ、
連結部材あるいはロック部材へは伝達されないので、シ
フトロック装置の耐久性ないしは信頼性が高められる。 【0035】さらに、始動キーがオフ状態にあり、した
がってロック部材がロック状態にあるときには、第2シ
フトロック部材が第2の回動中心を軸として回動してス
トッパ部材に当接し、これによってディテントピンのシ
フト操作可能位置方向への移動が妨げられるので、Pレ
ンジでのシフトロックが一層確実に行われ、かつシフト
ロック装置の耐久性・信頼性が一層高められる。また、
かかる構成によれば、シフトロック装置の構造が簡素化
される。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明にかかるシフトロック装置の斜視説明
図である。 【図2】 図1に示すシフトロック装置のシフトロック
動作を示す図である。 【図3】 シフトロック部材のもう1つの好ましい形状
を示す図である。 【図4】 図1に示すシフトロック装置を備えた自動変
速機のシフトレバーまわりの斜視説明図である。 【符号の説明】 S…シフトロック装置 K…キーロック機構 N…連結機構 1…シフトレバー 9…車体 10…ガイド溝 11…ガイドプレート 14…ディテントピン 15…プッシュボタン 16b…ゲート部 26…イグニッションキー 27…シフトロック部材 28…第1回動中心軸 42…ロック部材 45…第1シフトロックカム 46…第2シフトロックカム 47…第2回動中心軸 49…第2スプリング 51…ストッパ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 20/00 - 20/08 F16H 59/00 - 59/12 G05G 1/00 - 25/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも駐車レンジと所定の走行レン
    ジとの間でシフト操作を行うシフトレバーと、 該シフトレバーに付設され、非操作時にはディテントピ
    ンをシフト操作規制位置に位置させる一方操作時にはデ
    ィテントピンをシフト操作可能位置に移動させる操作部
    材と、 該操作部材が非操作状態にあるときにはディテントピン
    と係合して駐車レンジと走行レンジとの間のシフト操作
    を規制するゲート部を備えたガイド部材と、 回動可能に支持され、シフトレバーが駐車レンジに位置
    しているときにはディテントピンと係合し該ディテント
    ピンの移動に伴って回動するシフトロック部材と、 始動キー側に配置され該始動キーがオン状態にあるとき
    には非ロック状態となり、始動キーがオン状態にないと
    きにはロック状態になるロック部材と、 ロック部材とシフトロック部材とを連結し、ロック部材
    が非ロック状態にあるときにはシフトロック部材の一体
    的な回動を規制せず、ロック部材がロック状態にあると
    きにはシフトロック部材の一体的な回動を規制する連結
    部材とが設けられた自動変速機を備えた車両のシフトロ
    ック装置において、 シフトロック部材が、第1及び第2の2つの回動中心を
    備えていて、第1の回動中心を軸として回動する場合は
    ディテントピンのシフト操作可能位置への移動を許容
    し、第2の回動中心を軸として回動する場合はディテン
    トピンのシフト操作可能位置への移動を係止するように
    なっていて、 ロック部材が非ロック状態にあるときにはディテントピ
    ンのシフト操作可能位置方向への移動に対応してシフト
    ロック部材を第1の回動中心を軸として一体的に回動さ
    せる一方、ロック部材がロック状態にあるときにはディ
    テントピンのシフト操作可能位置方向への移動に対応し
    てシフトロック部材を第2の回動中心を軸として非一体
    的に回動させる回動規制手段が設けられていて、 シフトロック部材が、車体に設けられた第1の回動中心
    によって回動可能に支持される第1シフトロック部材
    と、該第1シフトロック部材に設けられた第2の回動中
    心によって回動可能に支持される第2シフトロック部材
    とからなり、 ディテントピンのシフト操作可能位置方向への移動に伴
    って第2シフトロック部材が第2の回動中心を軸として
    回動したときには該回動を妨げるストッパ部材が設けら
    れ、 連結部材が第1シフトロック部材に連結され、かつディ
    テントピンが第2シフトロック部材と係合するようにな
    っていて、 第2シフトロック部材を、ディテントピンがシフト操作
    規制位置方向に移動するときに該第2シフトロック部材
    が回動する方向に付勢する付勢部材が回動規制手段とし
    て設けられ、 ロック部材が非ロック状態にあるときには、第1シフト
    ロック部材と第2シフトロック部材とが第1の回動中心
    を軸として一体的に回動しディテントピンのシフト操作
    可能位置への移動が許容される一方、ロック部材がロッ
    ク状態にあるときには第2シフトロック部材のみが第2
    の回動中心を軸として回動してストッパ部材に当接しデ
    ィテントピンのシフト操作可能位置への移動が妨げられ
    るようになっていることを特徴とする自動変速機を備え
    た車両のシフトロック装置。
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