JP3438833B2 - 耐衝撃性熱可塑性樹脂の製造法 - Google Patents

耐衝撃性熱可塑性樹脂の製造法

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JP3438833B2
JP3438833B2 JP16987594A JP16987594A JP3438833B2 JP 3438833 B2 JP3438833 B2 JP 3438833B2 JP 16987594 A JP16987594 A JP 16987594A JP 16987594 A JP16987594 A JP 16987594A JP 3438833 B2 JP3438833 B2 JP 3438833B2
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幸彦 山下
達夫 石川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐候性、耐熱性に優
れ、特に耐衝撃性および成形品外観の良好な熱可塑性樹
脂の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】耐衝撃性樹脂として、ABS樹脂とよば
れる樹脂−ゴム2相系の熱可塑性樹脂があるが、このA
BS樹脂は、耐衝撃性を付与するために用いられている
ブタジエン系重合体が、主鎖中に化学的に不安定な二重
結合を多く有するため、紫外線などによって劣化し易く
耐候性の劣る欠点の有ることが知られている。この欠点
を改良する方法として、主鎖中に二重結合をほとんど有
さない飽和ゴム状重合体を使用する方法が提案されてお
り、その、代表的なものにアクリル系ゴムを使用したも
のが知られている。この飽和ゴムは、紫外線に対しては
安定であり優れた耐候性をもつ、その反面、反応活性点
を有していないため、架橋密度が低く、グラフト構造を
構成しにくい。そのため、ゴムが成形中に変形し、成形
品表面にいわゆるウェルド二色性を生じやすく、ABS
樹脂に較べて成形品外観が劣るという欠点があった。
【0003】この欠点を改良するため、架橋剤を選定し
て共重合したり、過酸化物架橋等の方法が提案されてい
る。しかし、これらの方法では、確かに、アクリル系ゴ
ムの架橋密度を上げることで成形品外観は改良される
が、同時にアクリル系ゴムのガラス転移温度が上昇する
ことにより耐衝撃性が低下する欠点がある。そこで、ブ
タジエン系重合体の優れた耐衝撃性とアクリル系ゴムの
優れた耐候性を両立するために、ブタジエン系重合体ゴ
ムラテックスを核として、これにアクリル酸エステルと
架橋剤としての多官能性単量体を乳化グラフト共重合さ
せたグラフト重合体ゴムを使用することが提案されてい
る。
【0004】この場合、多官能単量体の選定とアクリル
酸エステルの重合方法が非常に重要な技術的要素である
ことが分っている。特に、この点について提案されてい
るものとしては、例えば、アクリル酸エステルの重合を
完結させることなく、重合途中で停止するもの(特開昭
58−187411号公報)、ブタジエン系重合体ゴム
にアクリル酸エステルをグラフト共重合させたグラフト
重合体ゴム存在下に、芳香族系単量体の重合を行うに際
して多官能性単量体としてポリアリルモノマーを用いる
もの(特開昭61−155416号公報)、アクリル酸
エステルの重合時にグラフト交叉剤および架橋剤として
異なった2種の多官能性単量体を併用するもの(特開昭
62−181312号公報)等がある。これらの方法に
より、耐衝撃性と耐候性の顕著な両立向上は認められる
ものの、アクリル系重合体を用いた時の欠点の1つであ
る成形品外観劣悪さをも含めた改良がなされているとは
言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上従来法
における欠点を改良する目的で研究を行った結果、耐衝
撃性と耐候性を顕著に向上させ、且つ、成形品外観が改
良され、さらに、耐熱性に優れる熱可塑性樹脂の製造法
を見出し、本発明を成すに至った。ここで、成形品外観
とは光沢度および発色性をいう。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明におけ
る耐衝撃性熱可塑性樹脂の製造法は、多官能性単量体
(I)0〜6重量%、炭素数1〜13のアルキル基を有
するアクリル酸エステル(II)64〜100重量%およ
び(II)と共重合可能な他のビニル化合物(III)0〜
30重量%を全体が100重量%になるように使用され
る重合性単量体(a)95〜60重量部をジエン系重合
体(b)5〜40重量部の存在下に重合を完結させるか
又は重合途中まで乳化重合させて得られるグラフト重合
体ゴム(A)5〜90重量部(但し、重合途中の場合、
未反応の重合性単量体(a)を含む)の存在下に単量体
(B)として芳香族ビニル化合物(IV)0〜99.99
9重量%、メタクリル酸エステル(V)0〜99.99
9重量%およびシアン化ビニル化合物(VI)0〜40重
量%及び多官能性単量体(VII)の1種または2種以上
の0.001〜5重量%を全体が100重量%になるよ
うな割合で95〜10重量部配合して乳化重合させるこ
とを特徴とする。
【0007】本発明において、重要なことはグラフト重
合体ゴム(A)がジエン系重合体(b)を核として、重
合性単量体(a)としてアクリル酸エステルをグラフト
重合させたものであることである。もう1つの重要な点
は、上記の方法で合成したグラフト重合体ゴムの存在下
に重合させる単量体(B)は、前記した特定の成分を特
定割合で含むものであるが、特に多官能性単量体(VI
I)の1種または2種以上を必須成分として使用するこ
とである。
【0008】本発明において好ましくは、重合性単量体
(a)としてのアクリル酸エステルの重合に際し多官能
性単量体を存在させること、このようにして得られるグ
ラフト重合体ゴムの合成においてグラフト重合を重合率
100%まで完結させず重合率50〜93%で重合を停
止させること若しくは単量体(B)を分割して重合させ
ることである。
【0009】以下に、本発明の詳細な説明を述べる。本
発明のグラフト重合体ゴム(A)を得る場合ジエン系重
合体(b)としては、ポリブタジエン、ブタジエン−ス
チレン共重合体等が使用でき、重合性単量体としては
(a)としては多官能性単量体(I)、炭素数1〜13
のアルキル基を有するアクリル酸エステル(II)および
必要に応じて(II)と共重合可能なのビニル化合物
(III)が使用でき、特に制限はない。例えば、多官能
性単量体(I)としてはアリル(メタ)アクリレート、
ジビニルベンゼン、エチレングルコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングルコールジ(メタ)アクリレー
ト等の水溶性のポリアルキレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジアリルフタレート、ジシクロペンタジ
エンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキ
サ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、トリアリ
ルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等が挙げ
られる。これらのうち好ましいものはアリルメタクリレ
ート、ジビニルベンゼン、ノナエチレングリコールジメ
タアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ートである。さらに、最も好ましいものはアリルメタク
リレートおよびジビニルベンゼンまたは、ノナエチレン
グリコールジメタクリレートである。
【0010】多官能性単量体(I)としては、重合性単
量体(a)中、6重量%以下、好ましくは4重量%以下
で使用される。6重量%を越えると架橋密度が過剰とな
り、耐衝撃性が低下する。一方、多官能性単量体(I)
が少なすぎるとグラフト重合体ゴムの架橋密度が不十分
となり、成形品外観が劣る傾向があるため、多官能性単
量体(I)は、重合性単量体(a)中、0.01〜3重
量%の範囲で使用することが好ましく、0.05〜2重
量%の範囲で使用することが最も好ましい。
【0011】炭素数1〜13のアルキル基を有するアク
リル酸エステル(II)としてはエチルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、2ーエチルヘキシルアクリレー
ト等があり、このうちn−ブチルアクリレートが特に好
ましい。このアクリル酸エステル(II)は、単量体中に
64〜100重量%、好ましくは68〜99.9重量
%、最も好ましくは73〜99.5重量%使用される。
64重量%未満ではアクリルゴムの特性が低下する。ア
クリル酸エステル(II)と共重合可能な他のビニル化合
物(III)としては、アクリロニトリル、スチレン等が
あり、重合性単量体(a)中、0〜30重量%、好まし
くは0〜25重量%の範囲内で使用される。30重量%
を越えると重合性単量体(a)を重合させたときにアク
リルゴムとしての特性が充分得られなくなる。
【0012】上記重合性単量体(a)と上記ジエン系重
合体(b)は、(b)/(a)が重量比で5/95〜4
0/60の割合で使用される。5/95未満では、耐衝
撃性、成形品外観の改良効果が不充分であり、40/6
を越えると耐候性が悪くなり好ましくない。また、上
記ジエン系重合体(b)は予め水性媒体中に分散させた
ラテックス体として使用するのが乳化重合に際し、分散
を容易にする上で好ましい。
【0013】上記グラフト重合体ゴム(A)を得るため
の乳化重合は、一般に知られている方法で行うことがで
きる。この乳化重合において重合は必ずしも完結させる
必要はない。すなわち、重合性単量体(a)の重合率
は、この乳化重合の際に必ずしも100%である必要は
ない。優れた耐衝撃性を得るという観点からは重合性単
量体(a)の重合途中で、好ましくは重合率が50〜9
3%、特に好ましくは重合率が60〜90%の時点で上
記乳化重合を停止させることが好ましい。重合率が50
%未満では、単量体(B)の重合の際に単量体(B)と
共重合する比率が高くなって熱変形温度が低下する傾向
がある。また、重合率が93%を越えると耐衝撃性の向
上効果が低下する傾向がある。
【0014】グラフト重合体ゴムを得るための乳化重合
に際し、少量の乳化剤としてオレイン酸ナトリウム、ラ
ウリル硫酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
等のアニオン系乳化剤やポリオキシエチレンセチルエー
テルのようなノニオン系乳化剤を使用してもよく、また
重合開始剤としては、過硫酸塩やキュメンハイドロパー
サイドーナトリウムホルアルデヒドスルホキシレ
ートで構成されるレドックス系のものが使用される。
【0015】上記グラフト重合体ゴム(A)の存在下に
単量体(B)を重合させるに際し、1回で全量一括添加
して重合させたり、数回に分割して重合したり、あるい
は全単量体を滴下しながら重合する等のいずれの重合方
法を採用しても構わないが、第1段目として、単量体
(B)のうち5〜30重量%を重合が重合率50%以上
になるまで重合させた後、第2段目として単量体(B)
の残量を添加して重合させることが好ましい。最も好ま
しい方法は、第1段目として、多官能性単量体(VII)
の全量を単量体(B)のうち5〜30重量%中に加え、
これを重合率50%以上になるまで重合させた後、第2
段目として、単量体(B)の残量を添加して重合させる
方法である。このような2段重合法を採用することによ
り、更に、流動性、熱変形温度が高く、且つ、耐衝撃性
の高い樹脂を得ることができる。ここで、重合率は、
1−(第1段目の重合終了時の未反応残留モノマ−の
全重量)/(使用したグラフト重合体ゴム(A)中に含
まれる重合性単量体(a)の未反応残留モノマ−の重量
+第1段目で使用する単量体(B)の使用重量)〕×1
00%で計算したものである。
【0016】単量体(B)を分割して添加する場合、分
割された単量体(B)のそれぞれが、芳香族ビニル化合
物(IV)0〜99.999重量%、メタクリル酸エステ
ル(V)0〜99.999重量%、シアン化ビニル化合
物(VI)0〜40重量%及び多官能性単量体(VII)
0.001〜5重量%を全体が100重量%になるよう
に配合さて重合させることが好ましい。
【0017】多官能性単量体(VII)の使用割合は、
0.001〜5重量%であり、好ましくは0.005〜
4重量%であり、最も好ましくは0.01〜2重量%で
ある。0.001重量%未満であると成形品外観が悪化
し、5重量%を越えると耐衝撃性が低下する。また、芳
香族ビニル化合物(IV)を30重量%以上で使用する場
合、本発明で最終的に得られる樹脂の成形性が良好であ
り、シアン化ビニル化合物を10重量%以上使用すると
耐薬品性が向上する。シアン化ビニル化合物(VI)の
量が多すぎると成形性が低下するので40重量%を越え
ない範囲で使用しなければならない。
【0018】上記芳香族ビニル化合物(IV)として
は、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン等のα−
置換スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、t−
ブチルトルエン等の置換スチレン、及びスチレン、メタ
クリル酸エステル(V)としては、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタ
クリル酸アルキルが使用できる。シアン化ビニル化合物
(VI)としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等が使用できる。多官能性単量体(VII)としては、
多官能性単量体(I)と同様のものが使用でき、特に、
アリルメタクリレート、ジビニルベンゼン又はノナエチ
レングリコールジメタクリレートが好ましい。多官能性
単量体(VII)としてアリルメタクリレートと他の多官
能性単量体とを併用することがさらに好ましい。この場
合の他の多官能性単量体としてはジビニルベンゼン又は
ノナエチレングリコールジメタクリレートが好ましい。
【0019】本発明において、上記グラフト重合体ゴム
(A)と上記単量体(B)は(A)5〜90重量部に対
して、(B)95〜10重量部使用されることが好まし
い。(A)/(B)が重量比で5/95未満では最終的
に得られる樹脂の耐衝撃性が低下し、90/10を越え
ると機械的強度、耐熱変形性が低下する。
【0020】また、上記グラフト重合体ゴム(A)の存
在下に上記単量体(B)を重合させるには、乳化重合が
最も適している。乳化重合に際し、乳化剤、重合開始
剤、連鎖移動剤等が適宜添加される。重合開始剤として
は、過硫酸塩やキュメンハイドロパーオキサイドーナト
リウムホルムアルデヒドスルホキシレート等のレドック
ス系開始剤が上記単量体(B)に対し、約0.1〜2重
量%使用される。連鎖移動剤としては、t−ドデシルメ
ルカプタン等が単量体(B)に対して約1重量%以内の
量が使用される。重合温度は、20〜100℃、特に5
0〜90℃の範囲で行うことが好ましい。なお、グラフ
ト重合体ゴムの製造に関しても同様の条件を採用すれば
よい。
【0021】グラフト重合体ゴム(A)の存在下に重合
させて得られる耐衝撃性耐候性樹脂は、該重合が乳化重
合の場合は、重合終了後そのラテックスをカリミョウバ
ンまたは硫酸アルミニウムを溶解した熱水と混合する塩
析等の方法を利用して、凝固分離させられ、脱水乾燥し
た後、例えば、押出し機等を使ってペレット化し、熱可
塑性樹脂として成形に供される。
【0022】前記単量体(B)の重合率(最終重合率)
は、100%でなくてもよい。最終重合率は80%以上
であることが好ましく、特に85%以上であることが好
ましい。最終重合率が小さすぎると、未反応モノマーが
多くなり、臭気の問題が起こるだけでなく、耐熱性、耐
衝撃性等の物性が低下する傾向がある。この場合、最終
重合率は、 〔1−(単量体(B)の重合終了時の未反応残留モノマ
−の全重量)/(使用したグラフト重合体ゴム(A)中
に含まれる重合性単量体(a)の未反応残留モノマ−の
重量+単量体(B)の使用重量)〕×100% で求めたものである。
【0023】また、本発明により得らえた熱可塑性樹脂
は、例えば、スチレンーアクリロニトリル共重合体、ス
チレンーα−メチルスチレンーアクリロニトリル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−メタクリル酸メチル
共重合体、ポリ塩化ビニル等と適宜混合して使用しても
よい。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例を以下に示す。なお、
下記において、部は重量部を意味する。また、成形材料
の物性の測定は、次の方法で行った。 光沢度(%) JIS Z 8741 に準じて入射角60度における
平面光沢度を測定した。測定温度は23℃±2℃、用い
た光沢度計は日本電色工業株式会社製VG−IB型を
いた。 発色性 分光色差計(サカタインスク株式会社製)を用いて成形
品の黒色度を測定し発色性の尺度とした。 アイゾット衝撃強さ ASTM−D256に準じて行った。試験片の厚さは1
/8インチ、ノッチ付とした。測定温度は23℃±2
℃、用いたアイゾット衝撃試験機は東洋精機株式会社製
であった。 耐候性 サンシャインカ−ボンウェザ−メ−タ−(スガ試験機株
式会社製WEL−SUN−HCH型)を用い、JIS
A 1415に準じて行った。1000時間照射後の伸
び率の保持率を測定した。伸びの定方法は次のとおり
である。 伸び JIS K 6310に準じて、引張り試験機(オリエ
ンティック株式会社製UTM−III−500型)を用
いて測定した。 試験条件:チャック間距離112mm±0.05mm 標線間距離50mm±0.05mm フルスケール200kg チャートスピード100mm/分 テストスピード10mm/分 測定温度23℃±2℃ 伸び率の計算式:伸び率(%)=〔(L−L0)/L0
×100 L0は試験片の標線間距離(mm)、Lは試験片の破断
時における標線間距離(mm)である。 熱変形温度 ASTM D−648−56に準じて行った。試験片は
1/2インチのものを用い、荷重18.4kgf、昇温
速度2.0±0.2℃の条件で行い、試験片の変形が
0.26mmに達したときの温度を熱変形温度とした。
【0025】実施例1 1−1 グラフト重合体ゴムラテックスの製造 <配合組成> 成分I ポリブタジエンゴムラテックス 588.3部(固形
分で300部) 成分II アクリル酸ブチル 700部 アリルメタクリレート 0.689部 成分III 過硫酸カリウム 0.4部 亜硫酸ナトリウム 0.04部 乳化剤 9.2部 脱イオン水 1420部 <重合操作>反応容器に成分Iおよび均一に溶解した成
分IIIを仕込んで混合撹拌した後、均一に溶解した成分I
Iを添加し、窒素置換後昇温し、60〜65℃で約4.
5時間重合させた後冷却して重合を停止させた。この時
の重合率は65%であった。
【0026】ここで、上記重合率は、次のようにして測
定した。 重合率の測定法 重合系から少量の反応混合物を採取し、この重量を測定
した後、赤外線ランプで加熱し、乾燥し、残存した不揮
発分の重量を測定し、次の計算式により求めた。 α:重合系に存在する反応混合物全重量 β:採取し反応混合物の不揮発分重量 γ:採取し反応混合物の重量 δ:使用したポリブタジエンゴムラテックスの固形分重
量 ε:使用したアクリル酸ブチルと多官能性単量体(アリ
ルメタクリレート)との合計重量 重合率=〔(α×β÷γ−δ)/ε〕×100% この重合率を、以下重合率Aという。
【0027】 1−2 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合 成分IV 脱イオン水 1425部 乳化剤 10.6部 ロンガリット 2.8部 成分V スチレン 61.6部 アクリロニトリル 20.6部 アリルメタクリレート 1.905部 ジビニルベンゼン 0.596部 キュメンハイドロパーオキサイド 0.148部 tードデシルメルカプタン 0.370部 成分VI スチレン 463.3部 アクリロニトリル 154.5部 キュメンハイドロパーオキサイド 0.494部 tードデシルメルカプタン 2.788部
【0028】<重複操作>均一に溶解した成分IV及びV
を反応容器に仕込み、均一に撹拌混合した後、上記1ー
1で得たグラフト重合体ゴムラテックス1118部(固
形分で458.4部)を添加し、窒素置換しながら更に
30分撹拌混合した。その後、約70℃にて2.5時間
重合し、重合率が55%以上に到達していることを確認
した後、更にピロリン酸ソーダ5.83部、硫酸第一鉄
0.112部を各々添加溶解し、続いて、成分VIを約
3.5時間かて連続的に滴下した。滴下終了後、同温
度で約1時間保温した後80に昇温し30分保温し目的
の樹脂ラテックスを得た。最終重合率は約90%であっ
た。この樹脂ラテックスを硫酸アルミニウムを溶解した
熱水中で塩析し、析出した粉体を脱水乾燥して目的の樹
脂粉末を得た。
【0029】ここで、上記重合率は、次のようにして測
定した。 重合率の測定法 重合系から少量の反応混合物を採取し、この重量を測定
した後、赤外線ランプで加熱し、乾燥し、残存した不揮
発分の重量を測定し、次の計算式により求めた。 α:重合系に存在する反応混合物全重量 β:採取した反応混合物の不揮発分の重量 γ:採取した反応混合物の重量 δ:使用したグラフト重合体ゴムラテックスの固形分重
量 ε:使用したグラフト重合体ゴムラテックス中の未反応
残留モノマー重量 ζ:使用したスチレン、アクリロニトリル及び多官能性
単量体(アリルメタクリレート及びジビニルベンゼン)
の合計重量 重合率=〔(α×β÷γ−δ+ε)/(ε+ζ)〕×1
00% この重合率を、以下重合率Bという。
【0030】1−3 特性の測定 この樹脂粉末中のグラフト共重合体ゴムの含有量が25
重量%になるように、この樹脂粉末と別途に合成したア
クリロニトリルースチレン共重合体(AS樹脂)を混合
し、この混合物を押出機でペレット化し、性能評価用試
料とし、特性を測定した。結果を表1に示す。ゴムの含
有量は次の数1のとおり計算した。
【数1】
【0031】実施例2 グラフト重合体ゴムラテックスの製造において、成分II
の重合を重合率Aが50%、60%、70%、80%、
92%で各々停止させたこと以外は実施例1と全く同様
に行った。特性を測定した結果を表1に示す。
【0032】実施例3 グラフト重合体ゴムラテックスの製造において、成分II
の重合率Aを45%で停止させたこと以外は実施例1と
全く同様に行った。特性を測定した結果を表1に示す。
【0033】実施例4 グラフト重合体ゴムラテックスの製造において、成分II
のアクリル酸ブチルの重合率Aを95%で停止させたこ
と以外は実施例1と全く同様に行った。特性を測定した
結果を表1に示す。
【0034】
【表1】 ──────────────────────────────────── 表1 重合率と特性 ──────────────────────────────────── 実施例1 実 施 例 2 実施例3 実施例4 ──────────────────────────────────── 重合率A 65.0 50.0 60.0 70.0 80.0 92.0 45.0 95.0 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 96.7 95.4 95.8 96.1 96.9 97.1 96.5 96.6 発色性(%) 27.8 27.7 27.7 27.9 27.9 27.6 27.5 27.4アイソ゛ット 衝撃 44.5 44.3 44.7 43.5 40.2 35.6 41.2 27.3 強度(kg・cm/cm) 耐候性(%) 72.2 72.1 73.5 72.8 72.5 73.1 72.2 73.5 熱変形温度(℃)92.3 91.8 92.1 92.7 93.0 93.4 87.6 93.5 ────────────────────────────────────
【0035】表1には、グラフト重合体ゴムの重合率と
成形品の諸特性の関係を示した。その結果、良好な諸特
性を得るためには適度な重合率の範囲のあることが分か
る。すなわち、重合率が45%(実施例3)の場合、熱
変形温度が低下する傾向があり、95%(実施例4)の
場合はアイゾット衝撃強度が低下する傾向がある。バラ
ンスのとれた諸特性を得るためには50%以上93%以
下であることが望ましい。
【0036】実施例5 グラフト重合体ゴムラテックスの製造において、成分II
中の多官能性単量体(アリルメタクリレート)の配合量
を0部、3.52部(0.5重量%)、7.07部
(1.0重量%)、14.28部(2.0重量%)に各
々変更した以外は実施例1と同様に行った。特性を測定
した結果を表2に示す。
【0037】比較例1 グラフト重合体ゴムラテックスの製造において、アクリ
ル酸ブチルの配合量を647.31部、多官能性単量体
の配合を52.69部(7.53重量%)とすること以
外は実施例1と全く同様に行った。特性を測定した結果
を表2に示す。
【0038】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表2 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 5 比較例1 ──────────────────────────────────── 重合率A(%) 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 ──────────────────────────────────── 成分II中の多官能性単 0.00 3.52 7.07 14.28 52.69 量体の使用量(部)(括 (0.00) (0.50) (1.00) (2.00) (7.53) 弧内の単位は%) ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 94.3 96.9 97.2 97.6 97.2 発色性(%) 27.9 27.5 27.6 27.5 27.5 アイゾット衝撃強度 39.7 42.5 37.8 34.5 22.8 (kg・cm/cm) 耐候性(%) 70.1 72.5 72.9 72.4 71.9 熱変形温度(℃) 91.5 93.0 93.3 93.3 93.8 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0039】表2には、グラフト重合体ゴム中のアリル
メタクリレート配合量と成形品の諸特性の関係を示し
た。その結果、アリルメタクリレートを全く配合しない
場合よりも若干配合するほうが成形品の諸特性は向上す
ることが分かる。但し、7.53重量%配合する(比較
例1)と逆に諸特性は低下する。つまり、良好な諸特性
を得るためには、適当な配合量が存在することは明らか
である。また、アリルメタクリレートの代わりに表3に
示した各種多官能性単量体を用いても、請求範囲の配合
量を守る限り良好な諸特性が得られる。
【0040】実施例6 グラフト重合体ゴムラテックスの製造において、成分II
中の多官能性単量体としてアリルメタクリレートの代わ
りにジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリ
レート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、
ノナエチレングリコールジメタクリレート、ノナプロピ
レングリコールジメタクリレートを各々1種ずつ用いる
こと以外は実施例1と同様に行った。特性を測定した結
果を表3に示す。
【0041】
【表3】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表3 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 6 ──────────────────────────────────── 重合率A(%) 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 ──────────────────────────────────── 成分II中の多官能性単量体の使用量(部) ジビニルベンゼン 0.71 - - - - - EDMA - 1.08 - - - - t−EDMA - - 1.80 - - - n−EDMA - - - 2.93 - - n−PDMA - - - - 2.93 - HDA - - - - - 1.24 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 96.8 96.5 96.3 96.9 96.6 96.9 発色性(%) 27.7 27.5 27.7 27.8 27.7 27.5 アイゾット衝撃強度 40.3 41.2 40.8 42.5 42.8 43.6 (kg・cm/cm) 耐候性(%) 73.1 72.5 71.6 72.5 71.3 72.1 熱変形温度(℃) 92.6 92.5 93.0 92.8 92.2 92.1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表1中、EDMAは、エチレングリコールジメタクリレ
−ト、t−EDMAは、テトラエチレングリコールジメ
タクリレ−ト、n−EDMAは、ノナエチレングリコー
ルジメタクリレ−ト、n−PDMAは、ノナプロピレン
グリコールジメタクリレ−ト、HDAは、1,6-ヘキサン
ジオールジアクリレ-トを意味する。
【0042】実施例7 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、成分(V)中の多官能性単量体のうちジビニルベン
ゼンの配合量を0部(0重量%)、0.1部(0.01
4重量%)、1.2部(0.171重量%)、1.8部
(0.256重量%)としたこと以外は実施例1と同様
に行った。特性を測定した結果を表4に示す。
【0043】実施例8 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、多官能性単量体のうち配合するアリルメタクリレ
ート量を14.3部(2.00重量%)とする以外は実
施例1と全く同様に行った。特性を測定した結果を表4
に示す。
【0044】実施例9 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、多官能性単量体のうち配合するジビニルベンゼン
量を14.3に部(2.00重量%)とする以外は実施
例1と全く同様に行った。特性を測定した結果を表4に
示す。
【0045】比較例2 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、多官能性単量体を配合しないこと以外は実施例1
と全く同様に行った。特性を測定した結果を表4に示
す。
【0046】
【表4】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表4 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 7 実施例8 実施例9 比較例2 ──────────────────────────────────── 重合率A(%) 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 ──────────────────────────────────── 成分V中の多官能性単量体の使用量(部) アリルメタクリレ−ト 1.905 1.905 1.905 1.905- 14.3 1.905 0.0 ジビニルベンゼン 0.00 0.10 1.20 1.80 0.596 14.3 0.0 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 92.6 94.2 96.8 97.5 96.9 97.2 71.2 発色性(%) 28.1 27.9 27.4 27.0 27.4 27.0 28.9 アイゾット衝撃強度 45.1 44.3 40.1 39.4 32.1 28.9 22.3 (kg・cm/cm) 耐候性(%) 70.0 72.3 71.5 73.5 73.3 72.8 70.0 熱変形温度(℃) 91.2 92.1 92.9 93.8 92.9 93.5 85.6 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0047】実施例10 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、成分(V)中の多官能性単量体のうちアリルメタク
リレートの配合量を3.2部(0.45重量%)、6.
4部(0.91重量%)としたこと以外は実施例1と同
様に行った。特性を測定した結果を表5に、実施例8〜
9及び比較例2と共に示す。
【0048】
【表5】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表5 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 10 実施例8 実施例9 比較例2 ──────────────────────────────────── 重合率A(%) 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 ──────────────────────────────────── 成分V中の多官能性単量体の使用量(部) アリルメタクリレ−ト 3.20 6.40 14.3 1.905 0.0 ジビニルベンゼン 0.596 0.596 0.596 14.3 0.0 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 96.2 96.9 96.9 97.2 71.2 発色性(%) 27.5 27.4 27.4 27.0 28.9 アイゾット衝撃強度 44.5 43.8 32.1 28.9 22.3 (kg・cm/cm) 耐候性(%) 72.6 72.3 73.3 72.8 70.0 熱変形温度(℃) 92.8 93.2 92.9 93.5 85.6 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0049】表4及び表5に、グラフト重合体ゴム存在
下での乳化重合における多官能性単量体配合量が成形品
の諸特性に及ぼす影響を調べた結果の1例を示した。実
施例7に示した結果から、ここに示した配合量の範囲内
においては、成形品の諸特性は非常にバランスのとれた
良好な水準を保っている。ジビニルベンゼンを増加させ
るに伴い、光沢度及び熱変形温度が向上し、逆にアイゾ
ット衝撃強度が若干低下する傾向が見られる。ジビニル
ベンゼン配合量を一定に保ち、アリルメタクリレート配
合量を2水準で変化させた場合(実施例10)も良好な
諸特性が得られる。但し、アリルメタクリレートとジビ
ニルベンゼンを全く配合しない場合(比較例2)は諸特
性が著しく低下する。また、これらの配合量の総和が2
重量%を越える場合(実施例8〜9)には、アイゾット
衝撃強度が低下する傾向がある。
【0050】実施例11 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、成分(V)中の多官能性単量体のうちジビニルベン
ゼンの代わりにエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジメタクリレート、ノナエチ
レングリコールジメタクリレート、ノナプロピレングリ
コールジメタクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ
アクリレートを各々用いること以外は実施例1と全く同
様に行った。特性を測定した結果を表6に示す。
【0051】
【表6】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表6 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 11 ──────────────────────────────────── 重合率A(%) 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 ──────────────────────────────────── 成分V中の多官能性単量体の使用量(部) アリルメタクリレ−ト 1.905 1.905 - - - EDMA 0.60 - - - - t−EDMA - 0.60 - - - n−EDMA - - 0.60 - - n−PDMA - - - 0.60 - HDA - - - - 0.60 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 96.8 95.8 96.9 96.9 97.0 発色性(%) 27.5 27.4 27.1 27.4 27.7 アイゾット衝撃強度 43.2 43.3 44.0 43.0 42.1 (kg・cm/cm) 熱変形温度(℃) 92.6 92.8 92.5 93.1 92.9 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0052】表6には、ジビニルベンゼンの代わりに、
各種多官能性単量体を用いた場合の例を示した。その結
果、請求範囲の配合量を守る限り、ジビニルベンゼン以
外の多官能性単量体を用いても良好な諸特性が得られる
ことが分かる。これらの結果では、耐候性には変化は認
められないが、いずれの場合も良好な結果である。
【0053】実施例12 1−1 グラフト重合体ゴムラテックス 実施例1の1−1で合成したのと同じグラフト重合体ゴ
ムラテックスを使用した。 1−2 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合 成分IV 脱イオン水 1280部 乳化剤 9.1部 ロンガリット 4.7部 成分V スチレン 108.2部 アクリロニトリル 46.3部 アリルメタクリレート 2.853部 ジビニルベンゼン 1.114部 キュメンハイドロパーオキサイド 0.235部 成分VI スチレン 240.8部 アクリロニトリル 103.2部 キュメンハイドロパーオキサイド 0.660部 tードデシルメルカプタン 1.605部
【0054】<重複操作>均一に溶解した成分IV及びV
を反応容器に仕込み、均一に撹拌混合した後、上記1−
1のグラフト重合体ゴムラテックス1860部(固形分
で762.6部)を添加し、窒素置換しながら更に30
分撹拌混合した。その後、約70℃で2.5時間重合
し、重合率が55%以上に到達していることを確認した
後、更にピロリン酸ソーダ2.10部、硫酸第一鉄0.
042部を各々添加溶解し、続いて、成分VIを約1.5
時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、同温度で約
1時間保温した後、80℃に昇温し30分保温し目的の
樹脂ラテックスを得た。最終重合率(重合率B)は約9
0%であった。
【0055】1−3 特性の測定 得られた樹脂ラテックス35部(樹脂分で)と別途に乳
化重合法で合成したアクリロニトリル−スチレン−α-
メチルスチレン三元共重合体(アクリロニトリル/スチ
レン/α−メチルスチレン=28/5/67、含有重量
比)のラテックス65部(樹脂分で)を混合し、硫酸ア
ルミニウムを溶解した熱水中で塩析し、析出した粉体を
脱水乾燥して樹脂粉末(ゴム含有量19.5重量%)を
得た。この樹脂粉末を押出機でペレット化し、性能評価
用試料とし、特性を測定した。結果を表7に示す。上記
樹脂粉末のゴム含有量は次の式(数2)で求めたもので
ある。式中、(イ)は上記樹脂ラテックス、(ロ)は上
記三元共重合体のラテックスを意味する。また、(イ)
及び(ロ)の固形分には、未反応残留モノマーは含まな
い。
【数2】
【0056】実施例13 グラフト重合体ゴムラテックスとして前記実施例2で製
造したものと同様のものを使用したこと(成分IIの重合
を重合率Aが50%、60%、70%、80%、92%
で各々停止させたこと)以外は実施例12と全く同様に
行った。特性を測定した結果を表7に示す。
【0057】実施例14 グラフト重合体ゴムラテックスとして前記実施例3で製
造したものと同様のものを使用したこと(成分IIの重合
率Aを45%で停止させたこと)以外は実施例12と全
く同様に行った。特性を測定した結果を表7に示す。
【0058】実施例15 グラフト重合体ゴムラテックスとして前記実施例4で製
造したものと同様のものを使用したこと(成分IIのアク
リル酸ブチルの重合率Aを95%で停止させたこと)以
外は実施例12と全く同様に行った。特性を測定した結
果を表7に示す。
【0059】
【表7】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表7 重合率と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例12 実 施 例 13 実施例14 実施例15 ──────────────────────────────────── 重合率A 65.0 50.0 60.0 70.0 80.0 92.0 45.0 95.0 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 94.1 93.3 94.2 94.5 95.2 94.9 93.9 94.3 発色性(%) 27.7 27.8 27.7 27.8 27.6 27.7 27.8 27.7 アイゾット衝撃 10.8 10.2 10.5 9.7 9.2 8.3 10.3 5.9 強度(kg・cm/cm) 耐候性(%) 71.7 72.4 73.0 71.9 71.6 70.9 71.3 70.7 熱変形温度(℃) 109.8 108.0 108.7 109.9 110.1 110.3 104.1 110.3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0060】表には、グラフト重合体ゴムの重合率と
成形品の諸特性の関係を示した。その結果、良好な諸特
性を得るためには適度な重合率の範囲のあることが分か
る。すなわち、重合率が45%(実施例14)の場合、
熱変形温度が低下する傾向があり、95%(実施例
)の場合はアイゾット衝撃強度が低下する傾向があ
る。バランスのとれた諸特性を得るためには50%以上
93%以下であることが望ましい。
【0061】実施例16 グラフト重合体ゴムラテックスとして前記実施例5で製
造したものと同様のものを使用したこと〔成分II中の多
官能性単量体(アリルメタクリレート)の配合量を0
部、3.52部(0.5重量%)、7.07部(1.0
重量%)、14.28部(2.0重量%)に各々変更し
たこと〕以外は実施例12と同様に行った。特性を測定
した結果を表8に示す。
【0062】比較例3 グラフト重合体ゴムラテックスとして前記比較例1で製
造したものと同様のものを使用したこと〔アクリル酸ブ
チルの配合量を647.31部、多官能性単量体の配合
を52.69部(7.53重量%)とすること〕以外は
実施例12と全く同様に行った。特性を測定した結果を
表8に示す。
【0063】
【表8】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表8 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 16 比較例3 ──────────────────────────────────── 重合率A(%) 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 ──────────────────────────────────── 成分II中の多官能性単 0.00 3.52 7.07 14.28 52.69 量体の使用量(部)(括 (0.00) (0.50) (1.00) (2.00) (7.53) 弧内の単位は%) ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 92.8 94.0 93.9 94.5 95.1 発色性(%) 27.8 27.8 27.6 27.7 27.6 アイゾット衝撃強度 10.2 10.6 10.1 9.0 5.7 (kg・cm/cm) 耐候性(%) 70.3 71.4 71.6 71.0 72.3 熱変形温度(℃) 91.5 93.0 93.3 93.3 93.8 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0064】表8には、グラフト重合体ゴム中のアリル
メタクリレート配合量と成形品の諸特性の関係を示し
た。その結果、アリルメタクリレートを全く配合しない
場合よりも若干配合する方が成形品の諸特性は向上する
ことが分かる。但し、7.53重量%配合する(比較例
3)と衝撃強度が低下する。つまり、良好な諸特性を得
るためには、適当な配合量が存在することは明らかであ
る。また、アリルメタクリレートの代わりに表9に示し
た各種多官能性単量体を用いても、請求範囲の配合量を
守る限り良好な諸特性が得られる。
【0065】実施例17 グラフト重合体ゴムラテックスとして前記実施例6で製
造したものと同様のものを使用したこと(成分II中の多
官能性単量体としてアリルメタクリレートの代わりにジ
ビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ノナ
エチレングリコールジメタクリレート、ノナプロピレン
グリコールジメタクリレートを各々1種ずつ用いるこ
と)以外は実施例12と同様に行った。特性を測定した
結果を表9に示す。
【0066】
【表9】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表9 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 17 ──────────────────────────────────── 重合率A(%) 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 ──────────────────────────────────── 成分II中の多官能性単量体の使用量(部) ジビニルベンゼン 0.71 - - - - - EDMA - 1.08 - - - - t−EDMA - - 1.80 - - - n−EDMA - - - 2.93 - - n−PDMA - - - - 2.93 - HDA - - - - - 1.24 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 94.3 94.1 94.5 94.6 94.0 94.7 発色性(%) 27.7 27.6 27.8 27.7 27.7 27.8 アイゾット衝撃強度 10.5 10.3 10.2 10.6 10.7 10.0 (kg・cm/cm) 耐候性(%) 71.4 72.2 72.7 72.3 71.8 71.7 熱変形温度(℃) 109.3 109.5 109.6 108.9 110.3 109.1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0067】実施例18 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、成分(V)中の多官能性単量体のうちジビニルベン
ゼンの配合量を0部(0重量%)、0.1部(0.02
重量%)、1.5部(0.298重量%)、3.0部
(0.596重量%)としたこと以外は実施例12と同
様に行った。特性を測定した結果を表10に示す。
【0068】実施例19 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、多官能性単量体のうち配合するアリルメタクリレ
ート量を7.8部(1.54重量%)、15.6部
(3.03重量%)とする以外は実施例12と全く同様
に行った。特性を測定した結果を表10に示す。
【0069】比較例4 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、多官能性単量体を配合しないこと以外は実施例1
2と全く同様に行った。特性を測定した結果を表4に示
す。
【0070】
【表10】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表10 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 18 実 施 例 19 比較例4 ──────────────────────────────────── 重合率A(%) 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 ──────────────────────────────────── 成分V中の多官能性単量体の使用量(部) アリルメタクリレ−ト 2.85 2.85 2.85 2.85 7.80 15.6 0.0 ジビニルベンゼン 0.00 0.10 1.50 3.00 1.11 1.11 0.0 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 90.0 94.3 95.0 96.3 94.9 95.1 67.1 発色性(%) 28.0 27.8 27.7 27.6 27.6 27.4 29.1 アイゾット衝撃強度 11.3 10.4 10.1 9.9 10.5 10.3 5.8 (kg・cm/cm) 耐候性(%) 71.8 72.2 74.0 71.3 73.0 72.5 72.4 熱変形温度(℃) 108.1 109.2 109.8 110.3 109.8 110.0 104.1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0071】実施例20 グラフト重合体ゴムラテックス存在下での乳化重合にお
いて、成分(V)中の多官能性単量体のうちジビニルベン
ゼンの代わりにエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジメタクリレート、ノナエチ
レングリコールジメタクリレート、ノナプロピレングリ
コールジメタクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ
アクリレートを各々用いること以外は実施例12と全く
同様に行った。特性を測定した結果を表11に示す。
【0072】
【表11】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表11 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 20 ──────────────────────────────────── 重合率A(%) 65.0 65.0 65.0 65.0 65.0 ──────────────────────────────────── 成分V中の多官能性単量体の使用量(部) アリルメタクリレ−ト 1.91 1.91 1.91 1.91 1.91 EDMA 1.11 - - - - t−EDMA - 1.11 - - - n−EDMA - - 1.11 - - n−PDMA - - - 1.11 - HDA - - - - 1.11 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 94.6 93.7 94.7 94.5 94.9 発色性(%) 27.7 27.8 27.7 27.6 27.7 アイゾット衝撃強度 10.6 10.5 10.7 10.8 10.1 (kg・cm/cm) 耐候性(%) 72.6 71.3 73.1 72.9 71.5 熱変形温度(℃) 109.7 109.5 109.3 110.1 109.2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0073】表11には、ジビニルベンゼンの代わり
に、各種多官能性単量体を用いた場合の例を示した。そ
の結果、請求範囲の配合量を守る限り、ジビニルベンゼ
ン以外の多官能性単量体を用いても良好な諸特性が得ら
れることが分かる。これらの結果では、耐候性には変化
は認められないが、いずれの場合も良好な結果である。
【0074】実施例21 実施例12において、樹脂ラテックスを樹脂分で30部
とアクリロニトリル−スチレン−α-メチルスチレン三
元共重合体のラテックスを樹脂分で70部混合すること
以外、実施例12に準じて行った。結果を表12に示
す。なお、実施例12と同様にして求めた樹脂粉末のゴ
ム含有量は16.7重量%であった。
【0075】実施例22 実施例12において、樹脂ラテックスを樹脂分で70部
とアクリロニトリル−スチレン−α-メチルスチレン三
元共重合体のラテックスを樹脂分で30部混合すること
以外実施例12に準じて行った。結果を表12に示す。
なお、実施例12と同様にして求めた樹脂粉末のゴム含
有量は39.1重量%であった。
【0076】実施例23 実施例12において、グラフト重合体ゴムラテックス存
在下での乳化重合に際しアリルメタクリレートの使用量
を8部(1.55重量%)、ジビニルベンゼンの使用量
を8部とすること、さらに樹脂ラテックスを樹脂分で3
0部とアクリロニトリル−スチレン−α-メチルスチレ
ン三元共重合体のラテックスを樹脂分で70部混合する
こと以外、実施例12に準じて行った。結果を表12に
示す。なお、実施例12と同様にして求めた樹脂粉末の
ゴム含有量は16.7重量%であった。なお、実施例1
2と同様にして求めた樹脂粉末のゴム含有量は39.1
重量%であった。
【0077】実施例24 実施例22において、樹脂ラテックスを樹脂分で70部
とアクリロニトリル−スチレン−α-メチルスチレン三
元共重合体のラテックスを樹脂分で30部混合すること
以外、実施例22に準じて行った。結果を表12に示
す。
【0078】
【表12】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表12 重合率、多官能性単量体と特性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例21 実施例22 実施例23 実施例24 ──────────────────────────────────── 成分V中の多官能性単量体の使用量(部) アリルメタクリレ−ト 0.57 0.57 1.55 1.55 ジビニルベンゼン 0.22 0.22 1.55 1.55 ──────────────────────────────────── 樹脂ラテックス使用量(部) 30 70 30 70 三元重合体使用量(部) 70 30 70 30 ──────────────────────────────────── 光沢度(%) 94.2 93.3 96.2 94.1 発色性(%) 27.7 27.8 27.6 27.7 アイゾット衝撃強度 9.8 46.7 9.6 42.3 (kg・cm/cm) 耐候性(%) 71.3 72.0 71.6 72.3 熱変形温度(℃) 111.2 92.0 111.5 92.7 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0079】
【発明の効果】請求項1における方法により、耐衝撃
性、光沢度、発色性等の外観に優れる熱可塑性樹脂が製
造できる。請求項2〜における方法のいずれかによ
り、耐衝撃性がより優れる熱可塑性樹脂が製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−167308(JP,A) 特開 平3−7753(JP,A) 特開 平3−200820(JP,A) 特開 昭58−187411(JP,A) 特開 昭61−296013(JP,A) 特開 昭61−155416(JP,A) 特開 昭57−212246(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 285/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多官能性単量体(I)0〜6重量%、炭
    素数1〜13のアルキル基を有するアクリル酸エステル
    (II)64〜100重量%及び(II)と共重合可能な他
    のビニル化合物(III)0〜30重量%を全体が100
    重量%になるように使用される重合性単量体(a)95
    〜60重量部をジエン系重合体(b)5〜40重量部の
    存在下に重合を完結させるか又は重合途中まで乳化重合
    させて得られるグラフト重合体ゴム(A)5〜90重量
    部(但し、重合途中の場合、未反応の重合性単量体
    (a)を含む)の存在下に、単量体(B)として芳香族
    ビニル化合物(IV)0〜99.999重量%、メタクリ
    ル酸エステル(V)0〜99.999重量%及びシアン
    化ビニル化合物(VI)0〜40重量%及び多官能性単量
    体(VII)の1種または2種以上の0.001〜5重量
    %を全体が100重量%になるような割合で95〜10
    重量部配合して乳化重合させることを特徴とする耐衝撃
    性熱可塑性樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】 グラフト重合体ゴム(A)を製造するに
    際し、重合性単量体(a)の重合を重合率が50%と9
    3%の間で停止させる請求項1記載の耐衝撃性熱可塑性
    樹脂の製造法。
  3. 【請求項3】 多官能性単量体(I)を必ず使用する請
    求項1又は請求項2記載の耐衝撃性熱可塑性樹脂の製造
    法。
  4. 【請求項4】 多官能性単量体(VII)がアリルメタク
    リレート、ジビニルベンゼン又はノナエチレングリコー
    ルジメタクリレートである請求項1〜3のいずれかに記
    載の耐衝撃性熱可塑性樹脂の製造法。
  5. 【請求項5】 多官能性単量体(VII)としてアリルメ
    タクリレートと他の多官能性単量体とを併用する請求項
    1〜4のいずれかに記載の耐衝撃性熱可塑性樹脂の製造
    法。
  6. 【請求項6】 他の多官能性単量体がジビニルベンゼン
    又はノナエチレングリコールジメタクリレートである
    求項5記載の耐衝撃性熱可塑性樹脂の製造法。
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