JP3435247B2 - レーザ光照射装置及びレーザ光照射方法 - Google Patents

レーザ光照射装置及びレーザ光照射方法

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JP3435247B2 JP04002795A JP4002795A JP3435247B2 JP 3435247 B2 JP3435247 B2 JP 3435247B2 JP 04002795 A JP04002795 A JP 04002795A JP 4002795 A JP4002795 A JP 4002795A JP 3435247 B2 JP3435247 B2 JP 3435247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体製造装置に係わ
り、特に、半導体基板上にレーザ光を照射して、このレ
ーザ光が持つ高いエネルギを利用して各種の処理を行う
レーザ光照射装置及びレーザ光照射方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程の一つとして、半導体基
板上に形成された配線用金属にレーザ光を照射してこの
金属を溶融・リフローさせて、微細配線孔へ溶融金属を
埋込む工程がある。
【0003】近年、LSIの集積度向上のため、配線幅
は縮小され、かつ多層化と配線孔の微細化が進んでい
る。配線幅や配線穴の微細化はリソグラィイやエッチン
グ技術に依存し、サブミクロンオーダの解像度が得られ
るようになつた。
【0004】配線穴は層間を電気的に接続する役目を有
しており、電気的動作の信頼性を大きく左右する。回路
の微細化が進むにつれ、従来のスパッタ法では、配線穴
を配線用金属で埋込むことが困難になってきた。このた
め、配線の電気的信頼性を損なうのみならず、多層化の
障害となっていた。
【0005】そこで、高温スパッタ法、CVD,高温リ
フロー法等の新規な製造方法が提唱されている。これら
の製造手法においては、金属で配線穴を埋込み、同時に
ホール部分の配線層を平坦化し、多層化を容易にしてい
る。
【0006】同じ目的で、David B.Tuckerman 等によっ
て、スパッタ法で半導体基板全面に金属配線層を形成
し、次に、レーザ光の照射により配線を溶融・リフロー
トし、配線穴を埋める技術も発表された。この場合、配
線層を瞬間的に溶融するだけなので、下層に熱を与え
ず、しかも膜質改善が図れる長所を有している。
【0007】図8は上述した配線の溶融・リフロート機
能を有するレーザ光照明装置の概略構成図である。レー
ザ光源1から出力されたレーザ光2は鏡3で反射され結
像レンズ4に入射される。上面に透明ガラス5が嵌込ま
れた窓6が形成された容器7の底面近傍に半導体基板8
が図示しないXYテーブル上に載置されている。容器7
の側壁下方位置にこの容器7内を大気圧以下の真空状態
に維持するための図示しない排気ポンプに連通する排気
口9が形成されている。結像レンズ4は入射したレーザ
光2を窓5を介して容器7内の半導体基板8上に結像さ
せる。そして、図示しないXYテーブルを水平面内に移
動させることによって、レーザ光2を半導体基板8上で
走査させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図8に示
すレーザ光照射装置においてもまだ解消すべき次のよう
な課題があった。前述したように、レーザ光2で半導体
基板8上に形成された配線層の溶融・リローを行うと
き、配線用金属被膜の酸化や、コンタミネーションの防
止のために、半導体基板8の周囲は例えば10-5Pa程
度の大気圧以下の真空状態に維持される。このとき溶融
状態にある金属の飽和蒸気圧はアルミニュウムAlで1
-6Pa(660°C)、銅Cuで1Pa(1080°
C)である。
【0009】Alの場合は10-5Paの減圧比でも蒸気
が発生しにくいが、Cuでは蒸気が盛んに発生する。こ
のため、図8に示すように、レーザ光2の半導体基板8
に対する照射時に発生した溶融金属蒸気10が容器7の
窓6に嵌込まれたガラス5に付着する。付着した金属は
半導体基板8の処理枚数に比例して増加し、厚い膜層を
形成する。その結果、レーザ光2のガラス5に対する透
過率が低下して、半導体基板8に達するレーザ光2のエ
ネルギが低下し、金属膜の溶融が不十分となり、微細配
線穴の埋め込み不良となり、レーザ光照射装置全体の性
能低下に結びつく。
【0010】また、レーザ光2で半導体基板8上の一定
以上の領域を照射する場合は、図9に示すように、レー
ザ光2の半導体基板8上におけるスポット11が矩形の
場合は、照射されない部分が発生しないように、互いに
微小面積重ね合うようにスポット11の照射位置を順番
に移動していく。
【0011】したがって、図9に示す形状の領域12を
照射する場合は、レーザ光2の照射回数が1回の部分1
2aの他に、2回の部分12b,3回の部分12c及び
4回の部分12dが存在する。
【0012】同一領域12内で照射回数が異なると、配
線用金属被膜の溶融程度や微細配線穴の埋め込程度にバ
ラツキか生じて、品質不良の原因となる。このような不
都合を解消するために、1回の照射時におけるエネルギ
を小さくして、同一位置を照射する照射回数を例えば2
0等に設定する。この場合、スポット11を微小距離ず
らせながら順番に照射していく。
【0013】しかし、この場合においても、図10に示
すように、照射領域がスポット11の2列分以上に亘る
場合は、図9の場合と同様に、20回照射される部分1
2dと倍の40回照射される部分とが発生する。
【0014】このような事態を解消するためには、図1
1に示すように、スポット11aの形状を、照射する領
域12の全幅以上の長さ有する細長形状に設定すれば、
1回の走査で全ての照射が終了して、領域12全てに亘
って同一照射回数となる。
【0015】しかし、図示するような長尺の大きな形状
のスポット11aにおいては、スポット11a内におけ
る各位置の光量を均一に維持することが困難であり、た
とえ可能であったとしても、非常に高価な光学部材を採
用する必要があり、製造費が大幅に増大する。
【0016】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、レーザ光が入射される容器の窓に溶融金属
蒸気が付着するのを防止でき、また小さいスポット形状
を有したままで、半導体基板の全照射領域を均一に照射
できるレーザ光照射装置及びレーザ光照射方法を提供す
ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、レー
ザ光源と、このレーザ光源から出射されたレーザ光が入
射するカライドスコープと、このカライドスコープから
出射されたレーザ光を結像するための結像レンズと、内
部を大気圧以下の真空状態に維持可能であって、半導体
基板を載置するためのXYテーブルとレーザ光が透過す
るためのガラスが嵌込まれた窓とを備える容器と、結像
レンズによるレーザ光の各集光スポットに対応して配設
されている複数の貫通孔を有する遮蔽板とを備えるレー
ザ光照射装置であって、結像レンズの焦点距離をF、結
像レンズ位置と集光スポット位置との距離をB 1 、結像
レンズ位置とカライドスコープの入射面との距離を
2 、としたときに1/F=1/B 1 +1/B 2 が満たさ
れ、かつ、カライドスコープの出射面の像が半導体基板
上に結像されるように構成されている。
【0018】また、請求項2発明は、上述した発明のレ
ーザ光照射装置において、レーザ光源から出射されたレ
ーザ光をカライドスコープの入射面に集光する入射レン
ズを備えている。
【0019】さらに、請求項3の発明は、上述した発明
のレーザ光照射装置において、カライドスコープはレー
ザ光源から出力されたレーザ光のスポット形状を四辺形
に規制し、XYテーブルは、半導体基板上に照射された
四辺形のスポット形状を有したレーザ光を、四辺形の対
角線方向に走査させている。
【0020】さらに、請求項4の発明は、上述した発明
のレーザ光照射装置において、容器を遮蔽板を境界とし
て透光板に接する第1の部屋と半導体基板を収納する第
2の部屋とに仕切り、かつ第1の部屋に不活性ガスを導
入し、第2の部屋を大気圧以下に保つようにしている。
【0021】請求項5の発明は半導体基板にレーザ光を
照射するレーザ光照射方法である。そして、所定のスポ
ット形状のレーザ光を、半導体基板上における第1の方
向に微小距離移動しながら順番に照射していき1行分の
走査を終了する往路工程と、第1の方向と直交する第2
の方向にレーザ光の照射位置を、シフト前後のスポット
形状が一部重複するようにシフトさせるシフト工程と、
所定のスポット形状のレーザ光を、第1の方向と反対方
向に微小距離移動しながら順番に照射していき1行分の
走査を終了する復路工程とを有し、往路工程と復路工程
とで照射される照射回数が、第1の方向における位置に
よらず同一の照射回数である。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【作用】請求項1の発明においては、カライドスコープ
を用いることによって、レーザ光源から出力されるレー
ザ光の広いスポット面内における光強度がほぼ一定に制
御される。よって、結像レンズの焦点位置にたとえ複数
の穴が穿設され遮蔽板を設けたとしても、同時に多数の
レーザ光を半導体基板上で走査できるので、照射作業能
率が向上する。
【0030】請求項3の発明は、レーザ光のスポット形
状がカライドスコープで四辺形となり、XYテーブルで
レーザ光が四辺形の対角線方向へ走査される。よって、
均一にかつ能率的にレーザ照射できる。
【0031】請求項4の発明においては、容器を上下2
段に分割し、その中心に遮蔽板が設けられ、上部の第1
の部屋に供給される不活性ガスは遮蔽板のレーザ光通過
部分を介して下部の第2の部屋に流入する。
【0032】
【実施例】以下本発明に一実施例を図面を用いて説明す
る。図1は実施例のレーザ光照射装置の概略構成を示す
透視斜視図であり、図2は光学系統図である。
【0033】図1,図2に示すように、レーザ光源21
から一定周期(周波数f)でパルス状に繰返し出力され
るレーザ光22は鏡23で反射され整形用のマスク24
を通過して結像レンズ25に入射される。整形用のマス
ク24はレーザ光22の光軸に直交するスポット形状を
正方形(四辺形)に整形する。
【0034】上面26aに透明のガラス27が嵌込まれ
た窓28が形成されたほぼ箱型の容器26の底面26b
にXYテーブル29が設置されている。なお、透明ガラ
ス27は、必ずしも窓28に嵌込まれる必要はなく、例
えば窓28から離れて設けられていてもよい。XYテー
ブル29の上面にレーザ光22の照射対象である半導体
基板30が載置されている。容器26の側面26cの下
方位置にこの容器26内を大気圧以下の真空状態に維持
するための図示しない排気ポンプに連通する排気口31
が形成されている。
【0035】結像レンズ25は入射したレーザ光22を
窓28を介して容器26内の半導体基板30上に結像さ
せる。図2に示すように、結像レンズ25の焦点位置
(焦点距離F)に、遮蔽板32が配設されている。この
遮蔽板32の中心の光軸位置にレーザ光22を通過させ
るための円形の貫通孔32aが穿設されている。したが
って、レーザ光22は結像レンズ25によって一旦遮蔽
板32位置(焦点位置)で集光されて、さらにこの焦点
位置を通過して、半導体基板30上に結像する。半導体
基板30上に結像されるレーザ光22のスポット形状は
マスク24における正方形の倒立形状となる。
【0036】なお、前記貫通孔32aは必ずしも穿設さ
れる必要はなく、設けられているならばその製法は問わ
ない。遮蔽板32は、例えば半導体基板30上に形成さ
れた配線金属が、レーザ光22が照射されることに起因
して放射される溶融金属蒸気33を捕獲するために設け
られてている。溶融金属蒸気33を効率的に捕獲し、か
つ一旦捕獲した溶融金属蒸気33が剥離して半導体基板
30上に落下しないようにするために、溶融金属蒸気3
3が当接する下面32bは10ミクロン以下の粗さに仕
上げられている。
【0037】そして、XYテーブル29を水平面内に移
動させることによって、レーザ光22を半導体基板30
上で走査させる。このように構成されたレーザ照射装置
において、レーザ光源21から出力されたレーザ光22
は鏡23で反射され、マスク24で四角形のスポット形
状に整形され、結像レンズ25で容器26内の半導体基
板30上に照射される。この場合、図2で示すように、
半導体基板30上におけるレーザ光22のスポット形状
はマスク24で規制された四角形であるが、レーザ光2
2は一旦焦点位置を通過しているので、微細に検討する
とスポット内に存在する大部分の光は半導体基板30に
対して斜め方向から入射している。
【0038】容器26内が10-5Pa程度の真空状態に
おいては、レーザ光22の照射に起因して半導体基板3
0から放射される溶融金属蒸気33の平均自由工程はメ
ートルオーダとなり、レーザ光22の入射角度に関係な
くほぼ垂直方向に向かうので、遮蔽板32の貫通孔32
a方向へは向かわずに、照射位置の真上の遮蔽板32の
下面32bへ向かう。よって、この溶融金属蒸気33は
遮蔽板32の下面32bで効率的に捕獲される。
【0039】さらに、遮蔽板32を結像レンズ25の焦
点位置に配設しているので、遮蔽板32に穿設された貫
通孔32aの内径を絞り込まれたレーザ光22が通過す
る最小値に設定することができる。よって、半導体基板
30に照射されるレーザ光22のエネルギを何等減少さ
せることなく、貫通孔32aの内径を小さく設定するこ
とによって、半導体基板30から放射される溶融金属蒸
気33を確実に遮蔽板32の下面32bで捕獲できる。
貫通孔32aを通過して遮蔽板32の上方へ漏れる溶融
金属蒸気33をほとんど無視できる値まで抑制できる。
【0040】その結果、容器26の窓28に嵌込まれた
ガラス27に溶融金属蒸気33が付着することが防止で
きる。次に、XYテーブル29を駆動してレーザ光22
を半導体基板30上で走査する手法を図3を用いて説明
する。図3に示すように、半導体基板30上におけるレ
ーザ光22のスポット形状34は一辺がaの正方形であ
る。予め、正方形のスポット形状34の対角線34aが
X方向を向くように、マスク24の向きを調整してお
く。
【0041】そして、レーザ光22を半導体基板30で
走査する場合は、まず、XYテーブル29をX方向へ微
小距離dXずつ移動しながら順番にレーザ光22を照射
していく。X方向の1行分の走査が終了すると、レーザ
光22の照射位置をY方向へ対角線34aの1/2だ
け、すなわち、(21/2 /2)aだけ移動する。そし
て、この位置から−X方向に微小距離dXずつ移動しな
がら再度レーザ光22を順番に照射していく。
【0042】このような走査方法が組込まれたレーザ光
照射装置において、半導体基板30上の各位置における
レーザ光22の照射回数nを検証する。図3において、
走査速度をv,レーザ光22の繰り返し照射周波数をf
とし、スポット形状34の走査方向長をLとすると、任
意点における照射回数nは n=L/v・f となる。例えば、スポット形状34の対角線上の一点3
5a,35cにおける照射回数na (nc )は、走査方
向長Lが対角線長(21/2 )aとなるので L=(21/2 )a na =(21/2 )a/v・f となる。また、Y方向へ対角線34aの1/4だけ、す
なわち、(21/2 /4)aだけ移動した点35bにおけ
る走査方向長Lは(21/2 /2)aとなり、かつ往路と
復路で照射されるので、点35bの照射回数nb は nb =[(21/2 /2)a+(21/2 /2)a]/v・
f =(21/2 )a/v・f となる。すなわち、照射領域の大部分は同一照射回数と
なる。但し、図4に示すように、照射領域の周辺部のみ
は照射回数が少ない。この周辺部の照射回数が少ない領
域幅はスポット形状34における角部に相当し、その幅
は対角線34aの半分(21/2 /2)aであり、ほぼ無
視できる値である。
【0043】このように、たとえ小さいスポット形状3
4を有したレーザ光22で半導体基板30を走査したと
しても、照明領域のほぼ全域に亘って均一なエネルギで
照射できる。よって、レーザ光照射を用いた半導体基板
30上における半導体製造工程の処理の均一化が向上
し、処理精度を大幅に向上できる。
【0044】なお、実施例装置においては、スホット形
状34を正方形としたが、例えば長方形や菱形であって
もよい。さらに、実施例においては、レーザ光22は一
定周期(周波数f)で点滅を繰り返すパルス状レーザ光
を採用したが、例えば連続光であってもよい。
【0045】図5は本発明の他の実施例に係わるレーザ
照射装置の光学系統図である。図示しないレーザ光源か
ら出力されたレーザ光22は入射レンズ36でホモジナ
イザとしてのカライドスコープ37の入射面37aに集
光される。カライドスコープ37(万華鏡)は、周知の
ように、短冊形状を有した複数の鏡が四角形断面を有す
る筒内に反射面が対向するように配設された構造を有
ている。筒体の上端の入射面37aから入射した光は各
鏡で複数回反射を繰返して、筒体の下端の出射面37b
全体から出力される。そして、反射を繰り返すうちにレ
ーザ光の光強度が均一化され、図示するように、下端の
出射面37b全体から出力されるレーザ光の光強度が平
均化される。
【0046】カライドスコープ37の下端の出射面37
bから出射されたレーザ光22は結像レンズ25にて容
器26の窓のガラス27を透過して容器26内の半導体
基板30上に照射される。
【0047】この場合、結像レンズ25によって、容器
26内の集光スポット位置Bに集光される像は入射レン
ズ36の集光スポット位置A(カライドスコープ37の
入射面37a)である。この集光スポット位置Aの像は
カライドスコープ37内の各鏡で反射されるために、容
器26内の集光スポット位置Bに反射回数に相当した数
の集光スポットが発生する。
【0048】結像レンズ25位置と集光スポット位置B
との距離B1 と、入射レンズ36の集光スポット位置A
(カライドスコープ37の入射面37a)と結像レンズ
25位置との距離をB2 とを定義すると、カライドスコ
ープ37と結像レンズ25と集光スポット位置Bとの位
置関係は、結像レンズ25の焦点距離Fを用いて下記の
関係を満たす。
【0049】1/B1 +1/B2 =1/F よって、上式で示される集光スポット位置Bに遮蔽板3
8を配設する。この場合、集光スポット位置Bには反射
回数に相当した数の集光スポットが発生しているので、
図示するように、遮蔽板38には各集光スポットに対応
して複数の貫通孔38aが穿設されている。この各貫通
孔38aの穴径は集光スポットより若干大きい値に設定
されている。
【0050】遮蔽板38の各貫通孔38aを通過した各
レーザ光22は半導体基板30上に結像する。この場
合、半導体基板30上に結像される像はカライドスコー
プ37の出射面37bの四角形の倒立像である。
【0051】このような構成のレーザ光照射装置におい
ても、半導体基板30をレーザ光22で斜め方向から照
射でき、半導体基板30の照射位置から上方に放射され
る溶融金属蒸気を遮蔽板38で確実に捕獲できる。
【0052】図6は本発明の他の実施例に係わるレーザ
光照射装置の容器部分を取出して示す図である。この実
施例装置における容器26は、ガラス27が嵌込まれた
窓28が穿設された上側の第1の部屋39aと、半導体
基板30が収納された下側の第2の部屋39bとで構成
されている。第1の部屋39aと第2の部屋39bとの
境界に貫通孔を有した遮蔽板40が嵌込まれている。
【0053】第1の部屋39aには外部から例えばアル
ゴンAr等の不活性ガスが供給されている。また、第2
の部屋39bの下方位置には、この第2の部屋39bを
大気圧以下の真空状態に維持するための図示しない排気
ポンプに連通する排気口39cが形成されている。な
お、遮蔽板40に穿設された貫通孔は十分に小さいの
で、第2の部屋39bの真空度は十分確保できる。
【0054】このように構成されたレーザ光照射装置に
おいては、常に微量の不活性ガスが遮蔽板40の小径の
貫通孔を介して第1の部屋39aから第2の部屋39b
へ流出しているので、半導体基板30から放射された溶
融金属蒸気が貫通孔を介して第1の部屋39aへ侵入し
にくく、たとえ侵入したとしても、第2の部屋39bに
比較して気圧が高いので窓28のガラス27まで到達し
ないうちに落下する。
【0055】このように、容器26を上下2つの部屋3
9a,39bに分割することによって、容器26の窓2
8のガラス27に溶融金属蒸気が付着するのが確実に防
止される。
【0056】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。実施例装置においては、ホモジナイ
ザとして図5に示すカライドスコープ37を採用した
が、例えば図7に示すように、筒内に小さい複数のレン
ズ40aを平面的に並べて1つの画像レンズ40bを介
して出力されるレーザ光のスポット形状内における光強
度分布の均一化を図るアレイレンズ41を用いることも
可能である。
【0057】さらに、カライドスコーブ37やアレイレ
ンズ41等のホモジナイザを組込んだレーザ光照射装置
においても、半導体基板30上に四角形の小さいスポッ
ト形状のレーザ光22を照射することができるので、X
Yテーブル29を移動制御して、レーザ光22をスポッ
ト形状の対角線方向へ走査させることができる。したが
って、半導体基板30に対してレーザ光22をより均一
に照射させることが可能である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザ光
照射装置及びレーザ光照射方法においては、例えば結像
レンズを用いて容器内の半導体基板に対してレーザ光を
傾斜して照射し、かつ照射位置の上方に溶融金蒸を捕獲
するための気遮蔽板を配設している。したがって、レー
ザ光が入射される容器の窓に溶融金蒸気が付着するのを
防止できる。
【0059】また、半導体基板上のスポット形状を四辺
形にし、かつ四辺形の対角線方向にレーザ光を走査して
いる。したがって、小さいスポット形状を有したまま
で、半導体基板の全照射領域を均一の光強度に照射でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係わるレーザ光照射装置
の概略構成を示す透視斜視図
【図2】 同実施例装置の要部を示す断面模式図
【図3】 同実施例装置におけるレーザ光のスポット形
状及び走査方法を示す図
【図4】 同実施例装置における半導体基板上における
レーザ光の照射回数を示す特性図
【図5】 本発明の他の実施例に係わるレーザ光照射装
置の光学系統図
【図6】 本発明のさらに別の実施例に係わるレーザ光
照射装置の容器の断面模式図
【図7】 本発明のさらに別の実施例に係わるレーザ光
照射装置に組込まれたホモジナイザの概略構成図
【図8】 従来レーザ光照射装置の概略構成を示す断面
模式図
【図9】 従来レーザ光照射装置におけるレーザ光のス
ポット形状及び走査方法を示す図
【図10】 同じく従来レーザ光照射装置におけるレー
ザ光のスポット形状及び走査方法を示す図
【図11】 同じく従来レーザ光照射装置におけるレー
ザ光のスポット形状及び走査方法を示す図
【符号の説明】
21…レーザ光源、22…レーザ光、23…鏡、24…
マスク、25…結像レンズ、26…容器、27…ガラ
ス、28…窓、29…XYテーブル、30…半導体基
板、31…排気口、32,38…遮蔽板、32a,38
a…貫通孔、33…溶融金蔵蒸気、34…スポット形
状、34a…対角線、36…入射レンズ、37…カライ
ドスコープ、39a…第1の部屋、39b…第2の部
屋、41…アレイレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // H01L 21/3205 B23K 101:40 B23K 101:40 H01L 21/88 Z

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源と、 このレーザ光源から出射されたレーザ光が入射するカラ
    イドスコープと、 このカライドスコープから出射されたレーザ光を結像す
    るための結像レンズと、 内部を大気圧以下の真空状態に維持可能であって、半導
    体基板を載置するためのXYテーブルと前記レーザ光が
    透過するためのガラスが嵌込まれた窓とを備える容器
    と、 前記結像レンズによるレーザ光の各集光スポットに対応
    して配設されている複数の貫通孔を有する遮蔽板とを備
    えるレーザ光照射装置であって、 前記結像レンズの焦点距離をF、前記結像レンズ位置と
    集光スポット位置との距離をB 1 、前記結像レンズ位置
    と前記カライドスコープの入射面との距離をB 2 、とし
    たときに1/F=1/B 1 +1/B 2 が満たされ、かつ、 前記カライドスコープの出射面の像が前記半導体基板上
    に結像されるように構成されていることを特徴とする
    ーザ光照射装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザ光源から出射されたレーザ光
    を前記カライドスコープの入射面に集光する入射レンズ
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のレーザ光照射
    装置。
  3. 【請求項3】 前記カライドスコープは前記レーザ光源
    から出力されたレーザ光のスポット形状を四辺形に規制
    し、 前記XYテーブルは、前記半導体基板上に照射された四
    辺形のスポット形状を有したレーザ光を、前記四辺形の
    対角線方向に走査させることを特徴とする請求項1又は
    記載のレーザ光照射装置。
  4. 【請求項4】 前記容器を前記遮蔽板を境界として前記
    透光板に接する第1の部屋と前記半導体基板を収納する
    第2の部屋とに仕切り、かつ第1の部屋に不活性ガスを
    導入し、第2の部屋を大気圧以下に保つことを特徴とす
    請求項1乃至3のいずれか1項記載のレーザ光照射装
    置。
  5. 【請求項5】 半導体基板にレーザ光を照射するレーザ
    光照射方法において、 所定のスポット形状のレーザ光を、前記半導体基板上に
    おける第1の方向に微小距離移動しながら順番に照射し
    ていき1行分の走査を終了する往路工程と、 前記第1の方向と直交する第2の方向に前記レーザ光の
    照射位置を、シフト前後のスポット形状が一部重複する
    ようにシフトさせるシフト工程と、 前記所定のスポット形状のレーザ光を、前記第1の方向
    と反対方向に微小距離移動しながら順番に照射していき
    1行分の走査を終了する復路工程とを有し、 前記往路工程と復路工程とで照射される照射回数が、前
    記第1の方向における位置によらず同一の照射回数であ
    ること を特徴とするレーザ光照射方法。
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