JP3433353B2 - 配向材印刷版 - Google Patents

配向材印刷版

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JP3433353B2
JP3433353B2 JP5651994A JP5651994A JP3433353B2 JP 3433353 B2 JP3433353 B2 JP 3433353B2 JP 5651994 A JP5651994 A JP 5651994A JP 5651994 A JP5651994 A JP 5651994A JP 3433353 B2 JP3433353 B2 JP 3433353B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶素子用基板の電極
形成面上に配向材を転写印刷するのに用いる配向材印刷
版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶素子は、ガラス等からなる一対の透
明基板間に液晶を挟持させたものであり、前記一対の基
板の互いに対向する面にはそれぞれ、透明な表示用電極
が形成されるとともに、その上に、液晶の分子を所定の
配向状態に配向させるための配向膜が設けられている。
【0003】この液晶素子は一般に、表示用電極を形成
しその上に配向膜を設けた一対の基板を枠状のシール材
を介して接合し、この両基板間のシール材で囲まれた領
域に液晶を充填して構成されており、両基板に設けられ
る配向膜はそれぞれ前記シール材で囲まれた領域に形成
されている。
【0004】上記配向膜は、基板の電極形成面上にポリ
イミド等からなる配向材を印刷して形成されており、前
記配向材の印刷は、一般に、配向材供給体面に液状の配
向材を一定厚さに塗布し、この配向材を印刷版を用いて
基板上に転写する転写印刷装置によって行なわれてい
る。
【0005】図9は上記転写印刷装置の一例を示す側面
図であり、(a)は配向材供給体面に配向材を塗布して
いるときの状態、(b)は配向材供給体面に塗布した配
向材を印刷版に付着させているときの状態、(c)は基
板上に配向材を印刷している状態を示している。
【0006】この転写印刷装置は、配向材供給体とし
て、表面を平滑に仕上げ加工した平板状プレート(以
下、配向材供給プレートという)2を用いたもので、こ
の配向材供給プレート2は、水平な基台1の一端側の上
に固定されている。
【0007】上記基台1の他端側の上面は基板載置部と
されており、液晶素子用基板10は、配向材印刷面(電
極形成面)を上に向けた状態で前記基台1の基板載置部
に載置され、その配向材印刷面が上記配向材供給プレー
ト2の上面と同一高さになるようにして位置決め固定さ
れる。
【0008】また、上記基台1の上方には、配向材印刷
ローラ3が、基台1の長さ方向に対して直交させた状態
で水平に設けられており、この印刷ローラ3の周面には
配向材印刷版4が設けられている。
【0009】この印刷ローラ3は、図示しないローラ駆
動機構に、ローラ周面に貼付けた配向材印刷版4が配向
材供給プレート2の上面および基板10の配向材印刷面
に対して極く僅かな接触圧で接触するように支持されて
おり、両方向に回転されるとともに、その回転に同調し
て基台1の長さ方向に横移動される。
【0010】また、上記印刷ローラ3の周面に設けられ
た配向材印刷版4は、可撓性の樹脂シートからなってお
り、その版面(表面)には、この版面に付着した配向材
を保持するための微小な突起が密な間隔で設けられてい
る。
【0011】すなわち、図11は従来の配向材印刷版の
展開状態における平面図であり、(a)は全体図、
(b)は版面の一部分の拡大図である。図12は図11
の XII−XII 線に沿う断面図である。
【0012】この配向材印刷版4は、上記基板10の配
向材印刷領域に対応する大きさ(面積)の版面に、その
全域にわたって、同じ大きさの微小突起4aを等間隔に
設けたものであり、前記突起5は円柱状をなしている。
なお、この突起5の径および高さはそれぞれ10μm程
度とされており、また各突起5,5間の間隔は約10μ
mとされている。
【0013】そして、この配向材印刷版4は、図9に示
したように、上記印刷ローラ3の周面のほぼ半周に巻付
けられ、両面粘着テープ等によってローラ周面に貼付け
られている。
【0014】上記転写印刷装置による液晶素子用基板1
0への配向材の印刷は、次のようにして行なわれてい
る。まず、図9の(a)に示すように、配向材供給プレ
ート2の一端部の上に液状の配向材aを適当量滴下し、
この配向材aをスキージ6で均し広げることにより、配
向材供給プレート2面に前記配向材aを、上記配向材印
刷版4の版面の大きさと同じかそれより広い面積にわた
って一定厚さに塗布する。
【0015】次に、図9の(b)に示すように、配向材
印刷ローラ3を、実線矢印方向に回転させながらその回
転に同調させて破線矢印方向に横移動させ、この印刷ロ
ーラ3の周面の配向材印刷版4の版面に、配向材供給プ
レート2面の配向材aを付着させる。
【0016】この場合、配向材aは、図12に二点鎖線
で示したように、配向材印刷版4の版面に、その各突起
5,5間の部分に入り込んで付着し、前記突起5によっ
て保持される。また、配向材印刷版4の版面の各突起5
はその大きさが同じでかつ版面全域にわたって等間隔に
設けられているため、前記版面への単位面積当りの配向
材付着量は、版面全域にわたって均一である。
【0017】この後は、図9の(c)に示すように、上
記配向材印刷ローラ3を、上記と逆に実線矢印方向に回
転させながらその回転に同調させて破線矢印方向に横移
動させ、上記配向材印刷版4の版面に付着している配向
材aを液晶素子用基板10の電極形成面上に印刷する。
なお、この基板10上への配向材aの印刷は、上記配向
材印刷版4の版面に付着している配向材aが、基板10
の配向材印刷領域に正しく印刷されるように前記基板1
0を位置決めしておいて行なわれている。
【0018】図10は図9の(c)における X部分を拡
大して示した断面図であり、配向材印刷版4の版面に付
着している配向材aは、配向材印刷ローラ3の回転およ
び横移動にともなって基板10の電極形成面上に印刷さ
れる。なお、前記基板10は、例えば単純マトリックス
型液晶素子に用いられるものであり、この基板10上の
電極11は、走査電極または信号電極である。
【0019】この場合、配向材aは、上記配向材印刷版
4の版面に、その各突起5,5間の部分には厚く、突起
5の上には極く薄く付着しているため、基板10への配
向材aの印刷厚さが、前記突起5に対応する部分では薄
く、他の部分では厚いが、この配向材aは液状であり、
厚く盛り上がった部分から薄い部分に流動するため、基
板10上に印刷された配向材aは、図10の左側に示す
ような均一厚さの膜になる。
【0020】そして、配向膜は、基板10上に印刷され
た配向材aの膜を焼成して形成されており、その後、ラ
ビングによる配向処理を施されている。また、液晶素子
は、電極形成面上に配向膜を形成した一対の基板を、前
記配向膜の形成領域を囲む枠状のシール材を介して接合
し、この両基板間の前記シール材で囲まれた領域に液晶
を充填して製造されている。
【0021】なお、上述した転写印刷装置は、配向材供
給体に平板状の配向材供給プレート2を用いたものであ
るが、配向材の転写印刷装置には、配向材供給体にロー
ラを用いているものもあり、その転写印刷装置では、配
向材供給ローラの周面に配向材塗布ローラによって一定
厚さに配向材を塗布し、この配向材を、上述した配向材
印刷版を備えた印刷ローラによって液晶素子用基板に転
写印刷している。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の配向材印刷版4は、図11および図12に示したよ
うに、その版面の全域にわたって同じ大きさの突起5を
等間隔で設けたものであるため、図9に示した配向材供
給プレート2または配向材供給体ローラ等の配向材供給
体面に一定厚さに塗布された配向材aの前記版面への単
位面積当りの付着量は版面全域にわたって均一であり、
したがって、基板上10に印刷される配向材aの単位面
積当りの印刷量も、前記基板10の配向材印刷領域の全
域にわたってほぼ均一である。
【0023】しかし、上記配向材印刷版4を用いる配向
材の転写印刷では、基板上に形成される配向膜の周縁部
の膜厚が所望の膜厚よりも厚くなってしまうという問題
があった。
【0024】これは、基板10上に液状の配向材aを印
刷すると、印刷された配向材aの膜の周縁部が表面張力
によって盛り上がるためである。図13は従来の配向材
印刷版4を用いて基板10上に印刷された配向材膜の端
部付近の断面図であり、この配向材aの膜は、その周縁
部が表面張力によって図のように盛り上がっているた
め、この配向材膜を焼成して形成される配向膜の周縁部
の膜厚が所望の膜厚よりも厚くなってしまう。
【0025】そして、基板上に形成された配向膜が上記
のような周縁部の膜厚が厚い膜であると、製造された液
晶素子の液晶層厚(一対の基板の配向膜面間の間隔)
が、前記配向膜の周縁部に対応する部分、つまり表示領
域の周縁部において小さくなるため、液晶素子の電気光
学特性を決定するΔn・d(液晶の屈折率異方性Δnと
液晶層厚dとの積)の値が表示領域の周縁部において小
さくなり、この周縁部の電気光学特性が悪くなって表示
むらを発生する。
【0026】なお、上記配向膜は液晶素子の両方の基板
にそれぞれ形成されるため、上記表示領域の周縁部の液
晶層厚は、表示領域の中央部の液晶層厚に比べて、一方
の配向膜の周縁部と中央部との膜厚差の約2倍分だけ小
さくなる。
【0027】本発明は、液晶素子用基板の上に、周縁部
の膜厚も所望の膜厚とほとんど変わらない配向膜を形成
することができる配向材印刷版を提供することを目的と
したものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明の配向材印刷版
は、配向材供給面の上に一定厚さに塗布された液状の配
向材を液晶素子用基板の電極形成面上に転写印刷するの
に用いるものであって、前記基板の配向材印刷領域に対
応する面積の版面にその全域にわたって前記版面に付着
した配向材を保持するための微小突起を密な間隔で設け
てなり、かつ前記版面の周縁部の突起は、前記版面の中
央部の突起の間隔より小さい間隔で設けられていること
を特徴とするものである。
【0029】この配向材印刷版において、版面の周縁部
の突起の配設ピッチは、版面の中央部の突起の配設ピッ
チと同じでもよく、その場合は、版面周縁部の突起の径
を版面中央部の突起の径より大きして、版面周縁部の突
起間隔を版面中央部の突起間隔より小さくする。
【0030】また、本発明の配向材印刷版は、複数の色
のカラーフィルタが互いに異なる膜厚に形成されている
基板への配向材の印刷にも利用できるものであり、その
場合は、前記基板上のカラーフィルタの形成領域の周囲
に、前記複数の色のカラーフィルタのうちの膜厚の厚い
カラーフィルタとほぼ同じ厚さのダミーフィルタを形成
しておき、配向材印刷版の版面を、その突起間隔を小さ
くした周縁部が前記基板のダミーフィルタ形成部分に対
応する大きさとすればよい。
【0031】この場合、配向材印刷版の版面の中央部の
突起のうち、膜厚の薄いカラーフィルタに対応する部分
の突起は、膜厚の厚いカラーフィルタに対応する部分の
突起の間隔よりも大きい間隔で設けるのが望ましい。
【0032】
【作用】すなわち、本発明の配向材印刷版は、その版面
の周縁部の微小突起を版面中央部の突起の間隔より小さ
い間隔で設けることにより、配向材供給体面に一定厚さ
に塗布された配向材の前記版面への単位面積当りの付着
量を、版面の周縁部において少なくしたものであり、配
向材は前記版面にその各突起間の部分に入り込んで付着
するため、単位面積当りの配向材の付着量は、突起間隔
が小さいほど少なくなる。
【0033】そして、このように配向材印刷版の版面へ
の単位面積当りの付着量を、版面の周縁部において少な
くすると、基板の配向材印刷領域に印刷される配向材の
単位面積当りの印刷量が、前記配向材印刷領域の周縁部
において少なくなるが、この印刷量の不足は、印刷され
た配向材の膜の周縁部が表面張力によって盛り上がるこ
とにより相殺されるため、その状態で前記配向材膜を焼
成すれば、周縁部の膜厚も所望の膜厚とほとんど変わら
ない配向膜を形成することができる。
【0034】また、本発明の配向材印刷版を、複数の色
のカラーフィルタが互いに異なる膜厚に形成されている
基板への配向材の印刷に用いる場合、前記基板上のカラ
ーフィルタの形成領域の周囲に、前記複数の色のカラー
フィルタのうちの膜厚の厚いカラーフィルタとほぼ同じ
厚さのダミーフィルタを形成しておき、配向材印刷版の
版面を、その突起間隔を小さくした周縁部が前記基板の
ダミーフィルタ形成部分に対応する大きさとすれば、周
縁部の膜厚が所望の膜厚とほとんど変わらず、しかも周
縁部の膜面が膜厚の厚いカラーフィルタ上の部分の膜面
とほぼ同じレベルにある配向膜を形成することができ
る。
【0035】さらに、この場合、配向材印刷版の版面の
中央部の突起のうち、膜厚の薄いカラーフィルタに対応
する部分の突起を、膜厚の厚いカラーフィルタに対応す
る部分の突起の間隔よりも大きい間隔で設けておけば、
膜厚の薄いカラーフィルタの上の部分には配向材が厚く
印刷され、膜厚の厚いカラーフィルタの上の部分には配
向材が薄く印刷されるため、基板のカラーフィルタ形成
領域の上に、膜面がほぼフラットな段差のほとんどない
配向膜を形成することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1〜図4を
参照して説明する。なお、この実施例の配向材印刷版
は、配向膜を形成する面の凹凸が極く小さい液晶素子用
基板への配向材の印刷に用いられるものである。
【0037】図1は配向材印刷版の展開状態における平
面図であり、(a)は全体図、(b)は版面の中央部の
一部分の拡大図、(c)は版面の周縁部の一部分の拡大
図である。図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は
図1の III−III 線に沿う断面図である。
【0038】この配向材印刷版20は、液晶素子用基板
の配向材印刷領域に対応する大きさ(面積)の版面に、
その全域にわたって、前記版面に付着した配向材aを保
持するための微小突起21a,21bを密な間隔で設け
たものであり、この配向材印刷版20は可撓性の樹脂シ
ートからなっており、前記突起21a,21bは前記樹
脂シート面に一体に突出形成されている。
【0039】上記突起21a,21bは、例えば円柱状
をなしており、版面の周縁部20bの突起21bは、版
面の中央部20aの突起21aの間隔s1 より小さい間
隔s2 で設けられている。図1の(a)において、一点
鎖線は、前記版面の中央部20aと周縁部20bとの境
界を示している。
【0040】なお、この実施例では、版面周縁部20b
の突起21bの配設ピッチP2 を、版面中央部20aの
突起21bの配設ピッチP1 と同じ(P1 =P2 )に
し、版面周縁部20bの突起21bの径(直径)r2 を
版面中央部20aの突起21aの径r1 より大きして、
版面周縁部20bの突起21bの間隔s2 を、版面中央
部20aの突起21aの間隔s1 より小さくしている。
ただし、版面周縁部20bの突起21bの高さh2 は、
版面中央部20aの突起21aの高さh1 と同じ(h1
=h2 )である。
【0041】上記配向材印刷版20は、従来の配向材印
刷版と同様に、配向材印刷ローラの周面に貼付けて使用
されるものであり、液晶素子用基板への配向材の転写印
刷は、配向材供給プレートまたは配向材供給体ローラ等
の配向材供給体面に一定厚さに塗布された液状の配向材
を前記配向材印刷版20の版面に付着させ、この配向材
印刷版20の版面に図2および図3に二点鎖線で示すよ
うに付着した配向材aを、前記基板の配向材印刷領域に
印刷することによって行なわれる。
【0042】この場合、上記配向材印刷版20は、その
版面の周縁部20bの突起21bを、版面中央部20a
の突起21aの間隔s1 より小さい間隔s2 で設けたも
のであるため、上記配向材供給体面に一定厚さに塗布さ
れた配向材の前記版面への単位面積当りの付着量は、版
面の中央部20aではその全域にわたって均一である
が、版面の周縁部20bの単位面積当りの付着量は、版
面中央部20aの付着量に比べて少ない。
【0043】これは、上記配向材aが、印刷版20の版
面に対して、前記版面の各突起間の部分に入り込んで付
着するためであり、したがって、単位面積当りの配向材
aの付着量は、突起間隔が小さいほど少なくなる。
【0044】そして、上記配向材印刷版20は、その版
面への単位面積当りの付着量を、版面の周縁部20bに
おいて少なくしたものであるため、上記基板の配向材印
刷領域に印刷される配向材aの単位面積当りの印刷量
が、前記配向材印刷領域の周縁部において少なくなる
が、この印刷量の不足は、印刷された配向材aの膜の周
縁部が表面張力によって盛り上がることによって相殺さ
れる。
【0045】すなわち、基板上に液状の配向材aを印刷
すると、印刷された配向材膜の周縁部が表面張力によっ
て盛り上がるが、この配向材膜の周縁部は配向材aの印
刷量が少ない部分であり、この部分が表面張力によって
盛り上がるため、この周縁部の膜厚も配向材膜中央部の
膜厚とほぼ同じになる。
【0046】図4は、上記配向材印刷版20を用いて基
板10上に印刷された配向材膜の端部付近の断面図であ
り、この配向材aの膜は、その全域にわたってほぼ均一
な膜厚になっている。
【0047】なお、図4に示した基板10は、例えば単
純マトリックス型液晶素子に用いられるもので、この基
板10上の表示用電極11は走査電極または信号電極で
ある。この基板10は、その上面、つまり配向膜形成面
に前記電極11が形成されているが、この電極11の厚
さは極く薄いため、前記配向膜形成面の凹凸は極く小さ
く、したがって、基板10上に印刷された配向材膜の膜
面は、その全域にわたってほぼフラットになる。
【0048】また、上記配向材印刷版20の版面中央部
20aの突起21aの径r1 と高さh1 および突起間隔
s1 は、上記基板10上に所定の膜厚の配向膜を形成す
るのに必要な単位面積当りの配向材印刷量に応じて設定
しておけばよく、版面周縁部20bの突起21bは、そ
の高さh2 を版面中央部20aの突起高さh1 と同じに
し、この突起21bの径r2 と突起間隔s2 を、版面中
央部20aの突起21aの径r1 と突起間隔s1 に応じ
て設定すればよい。
【0049】その一例を上げると、例えば、版面中央部
20aの突起21aの径r1 と高さh1 および突起21
a,21a間の間隔s1 が、 r1 =10μm h1 =10μm s1 =10μm である場合は、版面周縁部20bの突起21bの径r2
と高さh2 および突起21b,21b間の間隔s2 を、 r2 =15μm h2 =10μm s2 =5μm とすればよい。
【0050】また、上記版面の突起間隔を小さくしてい
る周縁部20bの幅w(図1参照)は、1〜5mm程度
で十分であり、この程度の幅wにわたって版面周縁部2
0bの突起間隔を小さくしておけば、上記基板10の上
に印刷された配向材膜の周縁部の膜厚が、この配向材膜
の中央部の膜厚とほどんど同じになる。
【0051】そして、配向膜は、基板10上に印刷した
上記配向材膜を焼成して形成されるが、上記配向材印刷
版20を用いて基板10上に印刷された配向材膜は、そ
の全域にわたって膜厚がほぼ均一であるため、周縁部の
膜厚も所望の膜厚とほとんど変わらない配向膜を形成す
ることができる。
【0052】なお、基板10上に形成された配向膜は、
その膜面を所定方向にラビングすることによって配向処
理されるが、上記配向膜はその全域にわたって膜面がほ
ぼフラットであるため、その配向処理も良好に行なうこ
とができる。
【0053】また、基板10上に形成された配向膜が、
上記のような周縁部の膜厚も所望の膜厚とほとんど変わ
らない配向膜であれば、この配向膜の膜面が配向膜全域
にわたってほぼフラットになるため、製造された液晶素
子の液晶層厚(一対の基板の配向膜面間の間隔)が表示
領域の全体にわたってほぼ同じになり、したがって液晶
素子のΔn・dの値がほぼ均一になるから、表示むらの
ない良好な表示品質の液晶素子を得ることができる。
【0054】なお、上記配向膜は、少なくとも液晶素子
の表示領域、つまり基板10の電極形成領域にその全体
にわたって形成しなければならないため、上記配向材印
刷版20の版面は基板10の電極形成領域よりある程度
大きくする必要があるが、この版面の面積は、突起間隔
を小さくしている周縁部20bの全域が基板10の電極
形成領域の外側に対応する大きさであっても、あるい
は、前記周縁部20bがその外縁部を除いて前記電極形
成領域に対応する大きさであってもよく、いずれの場合
でも、周縁部の膜厚も所望の膜厚とほとんど変わらない
配向膜を形成することができる。
【0055】ただし、液晶素子を構成する一対の基板
は、配向膜形成領域を囲む枠状のシール材を介して接合
されるため、これら基板の大きさを小さくするには、電
極形成領域外への配向膜のはみ出し幅をできるだけ小さ
くするのが望ましく、したがって、上記配向材印刷版2
0の版面の面積は、図1の(a)に基板10の電極形成
領域Aを二点鎖線で囲んで示したように、版面の周縁部
20bがその外縁部を除いて前記電極形成領域Aに対応
する大きさとするのが好ましい。
【0056】また、上記配向材印刷版20は、配向膜を
形成する面の凹凸が極く小さい基板に限らず、例えば複
数の色のカラーフィルタが互いに異なる膜厚に形成され
ている基板への配向材の印刷にも用いることができる。
【0057】図5は、複数の色のカラーフィルタが互い
に異なる膜厚に形成されている基板12上に上記配向材
印刷版20を用いて印刷された配向材膜の端部付近の断
面図である。
【0058】上記基板12は、例えば単純マトリックス
型のカラー液晶素子に用いられるものであり、この基板
12上には、透明な表示用電極13が設けられるととも
に、この電極13の形成領域(液晶素子の表示領域)に
その全体にわたって、複数の色のカラーフィルタ、例え
ば赤,緑,青の3色のカラーフィルタ14R,14G,
14Bが交互に並べて設けられている。
【0059】この基板12に形成された上記表示用電極
13は信号電極であり、各色のカラーフィルタ14R,
14G,14Bは、各信号電極13にそれぞれ対応させ
てストライプ状に形成されている。
【0060】なお、単純マトリックス型のカラー液晶素
子には、走査電極を形成する基板にカラーフィルタを設
けているものもあり、その場合は、カラーフィルタは他
方の基板の各信号電極にそれぞれ対応させてストライプ
状に形成され、前記走査電極はカラーフィルタの長さ方
向と直交させて形成されている。
【0061】そして、上記各色のカラーフィルタ14
R,14G,14Bは、液晶素子に色バランスのよいカ
ラー表示を行なわせるために、その膜厚を互いに異なら
せて、それぞれの光透過率を調整してある。
【0062】これらカラーフィルタ14R,14G,1
4Bのそれぞれの膜厚は、カラーフィルタを電極の上に
設けるか下に設けるかによって設定されており、図5に
示したように、電極13の下にカラーフィルタ14R,
14G,14Bを設けている基板13では、各色のカラ
ーフィルタの膜厚を、赤色フィルタ14R、緑色フィル
タ14G、青色フィルタ14Bの順に厚くしている。
【0063】さらに、上記基板12上のカラーフィルタ
形成領域(透明電極13の形成領域と同じ領域)の周囲
には、このカラーフィルタ形成領域の全周を囲んで、上
記各色のカラーフィルタ14R,14G,14Bのうち
の最も膜厚が厚い青色フィルタ14Bとほぼ同じ厚さの
ダミーフィルタ15が形成されている。
【0064】図6は上記基板12上にカラーフィルタ形
成領域を囲んで形成された上記ダミーフィルタ15の一
部分の斜視図であり、このダミーフィルタ15は、図示
のように窒化シリコン(Si N)等の絶縁膜で形成され
るか、あるいは、上記青色フィルタ14Bと同じフィル
タ材料によってこの青色フィルタ14Bと一体に形成さ
れている。
【0065】なお、上記カラーフィルタ14R,14
G,14Bとダミーフィルタ15は、図5のように透明
な保護膜(絶縁膜)16で覆われており、表示用電極1
3は前記保護膜16の上に形成されている。
【0066】また、上記ダミーフィルタ15は、上記配
向材印刷版20の版面周縁部20bの幅wとほぼ同じ幅
に形成されている。すなわち、上記基板12の上に配向
材aを印刷する配向材印刷版20は、その版面の大きさ
が、突起間隔を小さくした周縁部20bが前記基板12
のダミーフィルタ形成部分に対応し、突起間隔が大きい
版面中央部20aが前記基板12のカラーフィルタ形成
領域に対応する大きさのものである。
【0067】この基板12上に上記配向材印刷版20を
用いて配向材aを転写印刷すると、上述したように、基
板12の配向材印刷領域に印刷される配向材aの単位面
積当りの印刷量が、前記配向材印刷領域の周縁部におい
て少なくなり、この印刷量の不足が、印刷された配向材
aの膜の周縁部が表面張力によって盛り上がることによ
り相殺されるため、図5に示したように、基板12上に
印刷された配向材膜の周縁部の膜厚が中央部の膜厚とほ
どんど同じになるし、また、配向材膜の周縁部は、上記
ダミーフィルタ15に上にあるために、この周縁部の膜
面も膜厚の厚い青色フィルタ14B上の部分の膜面とほ
ぼ同じレベルになる。
【0068】したがって、上記配向材印刷版20を用い
て配向材aを印刷すれば、カラーフィルタ14R,14
G,14Bが設けられている基板12上に、周縁部の膜
厚が所望の膜厚とほとんど変わらず、しかもその周縁部
の膜面が膜厚の厚い青色フィルタ14B上の部分の膜面
とほぼ同じレベルにある配向膜を形成することができ
る。
【0069】なお、図5に示した基板12は、各色のカ
ラーフィルタ14R,14G,14Bをストライプ状に
形成したものであるが、上記配向材印刷版20は、各色
のカラーフィルタを液晶素子の各画素にそれぞれ対応さ
せてモザイク状に配列形成している基板上への配向材の
印刷にも利用することができる。
【0070】ただし、上記基板12の各色のカラーフィ
ルタ14R,14G,14Bはその膜厚が互いに異なっ
ており、それに対して、上記配向材印刷版20を用いて
印刷された配向材膜の膜厚は図5に示したようにほぼ均
一であるため、この配向材膜を焼成して形成される配向
膜の膜面が、前記各色のカラーフィルタ14R,14
G,14Bの膜厚の差に応じた段差のある面となる。
【0071】そして、配向膜の膜面に段差があると、製
造された液晶素子の液晶分子の配向状態が前記配向膜の
段差部分において乱れるため、各画素の縁部に光の漏れ
等が発生し、液晶素子の表示品質が低下する。
【0072】したがって、配向材aを印刷する基板上に
複数の色のカラーフィルタが互いに異なる膜厚に形成さ
れている場合は、この基板上への配向材aの印刷を、次
のような配向材印刷版を用いて行なうのが望ましい。
【0073】図7は本発明の第2の実施例を示す配向材
印刷版の展開状態における平面図であり、(a)は全体
図、(b),(c),(d)は版面の中央部の各部分の
拡大図、(d)は版面の周縁部の一部分の拡大図であ
る。
【0074】この実施例の配向材印刷版30は、図5に
示したような、赤,緑,青の3色のカラーフィルタ14
R,14G,14Bが互いに異なる膜厚に形成され、カ
ラーフィルタ形成領域の周囲に、各色のカラーフィルタ
14R,14G,14Bのうちの最も膜厚が厚い青色フ
ィルタ14Bとほぼ同じ厚さのダミーフィルタ15が形
成されている基板12への配向材aの印刷に用いられる
ものである。
【0075】この配向材印刷版30は、上記基板12の
配向材印刷領域に対応する大きさ(面積)の版面に、そ
の全域にわたって、前記版面に付着した配向材を保持す
るための微小突起31a,31bを密な間隔で設けたも
のであり、この配向材印刷版30は可撓性の樹脂シート
からなっており、前記突起31a,31bは前記樹脂シ
ート面に一体に突出形成されている。
【0076】上記突起31a,31bは、例えば円柱状
をなしており、版面周縁部30bの突起31bは、版面
中央部30aの突起31aの間隔s11,s12,s13より
小さい間隔s20で設けられている。
【0077】この配向材印刷版30は、上記基板12の
上に、カラーフィルタ14R,14G,14Bの形成領
域からダミーフィルタ15の形成部分にわたって配向材
を印刷するものであり、その版面の突起間隔を小さくし
た周縁部30bの幅は、上記基板12上のダミーフィル
タ15の幅とほぼ同じ幅とされている。
【0078】すなわち、図7の(a)において、二点鎖
線で囲まれた領域A′は、上記基板12のカラーフィル
タ形成領域を示しており、上記配向材印刷版30は、そ
の版面の中央部30aが上記基板12のカラーフィルタ
形成領域A′に対応し、突起間隔を小さくした版面周縁
部30bが、前記基板12のカラーフィルタ形成領域
A′より外側のダミーフィルタの形成部分に対応するよ
うになっている。
【0079】さらに、上記配向材印刷版30の版面中央
部30aの突起間隔s11,s12,s13は、上記基板12
の各色のカラーフィルタ14R,14G,14Bに対応
する部分ごとに異ならせてある。
【0080】なお、図7の(a)では、版面中央部30
aの前記カラーフィルタ14R,14G,14Bにそれ
ぞれ対応する部分を破線で区画して示しており、Rは赤
色フィルタ14Rに対応する部分、Gは緑色フィルタ1
4Gに対応する部分、Bは青色フィルタ14Bに対応す
る部分である。
【0081】上記版面中央部30aの各フィルタ対応部
分R,G,Bの突起間隔s11,s12,s13は、各色のカ
ラーフィルタ14R,14G,14Bの膜厚に応じて設
定されており、膜厚の薄いカラーフィルタに対応する部
分の突起は、膜厚の厚いカラーフィルタに対応する部分
の突起の間隔よりも大きい間隔で設けられている。
【0082】すなわち、図5に示した基板12では、各
色のカラーフィルタ14R,14G,14Bの膜厚を、
赤色フィルタ14R、緑色フィルタ14G、青色フィル
タ14Bの順に厚くしており、したがって、この実施例
の配向材印刷版30では、その版面中央部30aの各フ
ィルタ対応部分R,G,Bのうち、青色フィルタ対応部
分Bの突起間隔s13を最も小さくし、それより緑色フィ
ルタ対応部分Gの突起間隔s12を大きくするとともに、
赤色フィルタ対応部分Rの突起間隔s11をさらに大きく
している。
【0083】なお、この実施例では、版面中央部30a
の各フィルタ対応部分R,G,Bの突起31aも、版面
周縁部30bの突起31bも全て同じピッチで配設し、
これら各部分の突起の21a,21b径(直径)を変え
ることによって、前記各部分の突起間隔を互いに異なら
せている。ただし、これら突起21a,21bの高さは
全て同じである。
【0084】また、この実施例では、版面周縁部30b
の突起間隔s20と、版面中央部30aのうちの青色フィ
ルタ対応部分Bの突起間隔s13とをそれぞれ、図1に示
した第1の実施例の印刷版20における版面周縁部30
bの突起間隔s2 と版面中央部20aの突起間隔s1 と
同じ(s20=s2 ,s13=s1 )にし、前記青色フィル
タ対応部分Bの突起間隔s13と各色のカラーフィルタ1
4R,14G,14Bの膜厚差とに応じて、緑色フィル
タ対応部分Gの突起間隔s12と赤色フィルタ対応部分R
の突起間隔s11を設定している。
【0085】この実施例の配向材印刷版30も、従来の
配向材印刷版と同様に、配向材印刷ローラの周面に貼付
けて使用されるものであり、液晶素子用基板への配向材
の転写印刷は、配向材供給プレートまたは配向材供給体
ローラ等の配向材供給体面に一定厚さに塗布された液状
の配向材を前記配向材印刷版30の版面に付着させ、こ
の配向材印刷版30の版面に付着した配向材を前記基板
の配向材印刷領域に印刷することによって行なわれる。
【0086】図8は、赤,緑,青のカラーフィルタ14
R,14G,14Bを互いに異なる膜厚に形成した基板
12上に上記第2の実施例の配向材印刷版30を用いて
印刷された配向材膜の端部付近の断面図である。なお、
図8に示した基板12は、図5に示した基板と同じもの
であるから、その構造の説明は図に同符号を付して省略
する。
【0087】この図8のように、上記基板12の上に上
記実施例の配向材印刷版30を用いて配向材aを転写印
刷すると、基板12の配向材印刷領域に印刷される配向
材aの単位面積当りの印刷量が、前記配向材印刷領域の
周縁部において少なくなり、この印刷量の不足が、印刷
された配向材aの膜の周縁部が表面張力によって盛り上
がることにより相殺されるため、基板12上に印刷され
た配向材膜の周縁部の膜厚が中央部の膜厚とほどんど同
じになるし、また、配向材膜の周縁部は、上記ダミーフ
ィルタ15に上にあるために、この周縁部の膜面も膜厚
の厚い青色フィルタ14B上の部分の膜面とほぼ同じレ
ベルになる。
【0088】しかも、上記配向材印刷版30では、その
版面の中央部30aの突起31aのうち、最も膜厚が厚
い青色フィルタ14Bに対応する部分Bの突起間隔s13
を最も小さくし、次に膜厚が厚い緑色フィルタ14Gに
対応する部分Gの突起間隔s12を前記青色フィルタ部分
Bの突起間隔s13より大きくするとともに、最も膜厚が
薄い赤色フィルタ14Rに対応する部分Rの突起間隔s
11をさらに大きくしているため、最も膜厚が厚い青色フ
ィルタ14Bの上の部分には配向材aが薄く印刷され、
次に膜厚が厚い緑色フィルタ14Gの上の部分には配向
材aが若干厚く印刷され、最も膜厚が薄い赤色フィルタ
14Rの上の部分には配向材aがさらに厚く印刷される
から、基板12のカラーフィルタ形成領域の上に印刷さ
れた配向材aの膜面もその全域にわたってほぼ同じレベ
ルになる。
【0089】したがって、上記カラーフィルタ14R,
14G,14Bが設けられている基板12上に上記実施
例の配向材印刷版30を用いて配向材aを印刷すれば、
周縁部の膜厚が所望の膜厚とほとんど変わらず、しかも
その周縁部の膜面が膜厚の厚い青色フィルタ14B上の
部分の膜面とほぼ同じレベルにあり、さらに、膜厚が薄
い赤および緑色フィルタ14R,14G上の部分の膜面
も前記青色フィルタ14B上の部分の膜面とほぼ同じレ
ベルにある、膜面全体がほぼフラットな配向膜を形成す
ることができる。
【0090】なお、カラーフィルタを設けている基板に
は、図8に示した基板12のように、各色のカラーフィ
ルタ14R,14G,14Bをストライプ状に形成して
いるものの他に、各色のカラーフィルタを液晶素子の各
画素にそれぞれ対応させてモザイク状に配列形成してい
るものもあるが、版面中央部をカラーフィルタのモザイ
ク状配列に対応させて区画し、その各カラーフィルタ対
応部分の突起間隔を各色のカラーフィルタの膜厚に応じ
て異ならせた配向材印刷版を用いれば、各色のカラーフ
ィルタをモザイク状に配列形成している基板上にも、膜
面全体がほぼフラットな配向膜を形成することができ
る。
【0091】また、図8に示した基板12は、表示用の
電極13をカラーフィルタ14R,14G,14Bの上
に形成したものであるが、上記第2の実施例の配向材印
刷版30は、表示用電極の上にカラーフィルタを形成し
ている基板上への配向材の印刷にも使用することができ
る。
【0092】なお、表示用電極の上にカラーフィルタを
形成している基板では、液晶素子に色バランスのよいカ
ラー表示を行なわせるために、各色のカラーフィルタ、
例えば赤,緑,青のカラーフィルタを、図8とは逆に、
青色フィルタ、緑色フィルタ、赤色フィルタの順に厚く
形成しているが、上記配向材印刷版30の版面中央部の
各フィルタ対応部分の突起間隔を、図1とは逆に、青色
フィルタ対応部分、緑色フィルタ対応部分、赤色フィル
タ対応部分の順に小さくし、版面周縁部の突起間隔を、
前記各フィルタ対応部分のうちの最も膜厚の厚い赤色フ
ィルタに対応する部分の突起間隔より小さくすれば、前
記基板上に膜面全体がほぼフラットな配向膜を形成する
ことができる。
【0093】
【発明の効果】本発明の配向材印刷版は、その版面の周
縁部の微小突起を版面中央部の突起の間隔より小さい間
隔で設けることにより、配向材供給体面に一定厚さに塗
布された配向材の前記版面への単位面積当りの付着量
を、版面の周縁部において少なくしたものであるから、
基板の配向材印刷領域に印刷される配向材の単位面積当
りの印刷量を配向材印刷領域の周縁部において少なくし
て、印刷された配向材膜の周縁部が表面張力によって盛
り上がるのを相殺することができ、したがって、この配
向材印刷版を用いて基板上に配向材を転写印刷すれば、
周縁部の膜厚も所望の膜厚とほとんど変わらない配向膜
を形成することができる。
【0094】また、本発明の配向材印刷版を、複数の色
のカラーフィルタが互いに異なる膜厚に形成されている
基板への配向材の印刷に用いる場合、前記基板上のカラ
ーフィルタの形成領域の周囲に、前記複数の色のカラー
フィルタのうちの膜厚の厚いカラーフィルタとほぼ同じ
厚さのダミーフィルタを形成しておき、配向材印刷版の
版面を、その突起間隔を小さくした周縁部が前記基板の
ダミーフィルタ形成部分に対応する大きさとすれば、周
縁部の膜厚が所望の膜厚とほとんど変わらず、しかも周
縁部の膜面が膜厚の厚いカラーフィルタ上の部分の膜面
とほぼ同じレベルにある配向膜を形成することができ
る。
【0095】さらに、この場合、配向材印刷版の版面の
中央部の突起のうち、膜厚の薄いカラーフィルタに対応
する部分の突起を、膜厚の厚いカラーフィルタに対応す
る部分の突起の間隔よりも大きい間隔で設けておけば、
膜厚の薄いカラーフィルタの上の部分には配向材が厚く
印刷され、膜厚の厚いカラーフィルタの上の部分には配
向材が薄く印刷されるため、基板のカラーフィルタ形成
領域の上に、膜面がほぼフラットな段差のほとんどない
配向膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す配向材印刷版の展
開状態における平面図であり、(a)は全体図、(b)
は版面の中央部の一部分の拡大図、(c)は版面の周縁
部の一部分の拡大図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】図1の III−III 線に沿う断面図。
【図4】第1の実施例の配向材印刷版を用いて基板上に
印刷された配向材膜の端部付近の断面図。
【図5】赤,緑,青のカラーフィルタが互いに異なる膜
厚に形成されている基板上に第1の実施例の配向材印刷
版を用いて印刷された配向材膜の端部付近の断面図。
【図6】基板上にカラーフィルタ形成領域を囲んで形成
されたダミーフィルタの一部分の斜視図。
【図7】本発明の第2の実施例を示す配向材印刷版の展
開状態における平面図であり、(a)は全体図、
(b),(c),(d)は版面の中央部の各部分の拡大
図、(e)は版面の周縁部の一部分の拡大図である。
【図8】赤,緑,青のカラーフィルタが互いに異なる膜
厚に形成されている基板上に第2の実施例の配向材印刷
版を用いて印刷された配向材膜の端部付近の断面図。
【図9】転写印刷装置の一例を示す側面図であり、
(a)は配向材供給体面に配向材を塗布しているときの
状態、(b)は配向材供給体面に塗布した配向材を印刷
版に付着させているときの状態、(c)は基板上に配向
材を印刷している状態を示す図である。
【図10】図9の(c)における X部分を拡大して示し
た断面図。
【図11】従来の配向材印刷版の展開状態における平面
図であり、(a)は全体図、(b)は版面の一部分の拡
大図である。
【図12】図11の XII−XII 線に沿う断面図。
【図13】従来の配向材印刷版を用いて基板上に印刷さ
れた配向材膜の端部付近の断面図。
【符号の説明】 10,12…基板 11,13…電極 14R…赤色フィルタ 14G…緑色フィルタ 14B…青色フィルタ 15…ダミーフィルタ 16…保護膜 20,30…配向材印刷版 20a,30a…版面中央部 20b,30b…版面周縁部 21a,31a…版面中央部の突起 20b,30b…版面周縁部の突起

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配向材供給体面に一定厚さに塗布された液
    状の配向材を液晶素子用基板の電極形成面上に転写印刷
    するのに用いる印刷版であって、 前記基板の配向材印刷領域に対応する大きさの版面にそ
    の全域にわたって前記版面に付着した配向材を保持する
    ための微小突起を密な間隔で設けてなり、かつ前記版面
    の周縁部の突起は、前記版面の中央部の突起の間隔より
    小さい間隔で設けられていることを特徴とする配向材印
    刷版。
  2. 【請求項2】版面の周縁部の突起の径は、前記版面の中
    央部の突起の径より大きいことを特徴とする請求項1に
    記載の配向材印刷版。
  3. 【請求項3】配向材を印刷する基板上には、複数の色の
    カラーフィルタが互いに異なる膜厚に形成されるととも
    に、これらカラーフィルタの形成領域の周囲に、前記複
    数の色のカラーフィルタのうちの膜厚の厚いカラーフィ
    ルタとほぼ同じ厚さのダミーフィルタが形成されてお
    り、版面の大きさは、突起間隔を小さくした周縁部が前
    記基板のダミーフィルタ形成部分に対応する大きさとさ
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の配向材印刷版。
  4. 【請求項4】版面の中央部の突起のうち、膜厚の薄いカ
    ラーフィルタに対応する部分の突起は、膜厚の厚いカラ
    ーフィルタに対応する部分の突起の間隔よりも大きい間
    隔で設けられていることを特徴とする請求項3に記載の
    配向材印刷版。
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