JP3431920B2 - 新規な被嚢動物トリジデムナムソリダムからの細胞毒環式デプシペプチド類 - Google Patents

新規な被嚢動物トリジデムナムソリダムからの細胞毒環式デプシペプチド類

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ジデムニン、及びその用途に関する。
〔従来の技術〕
抗腫瘍、抗ウィルス環状デプシペプチドであるジデム
ニンは最初にカリビアン被嚢動物であるトリジデムナム
ソリダム(Trididemnum solidum)から1981年に単離
された(Rinehart Jr.K.L.,J.B.Gloer,J.C.Cook Jr.,S.
A.Misak,T.A.Scahill[1981]J.Am.Chem.Soc.103:185
7)。これまで9個の関連ペプチド、ジデムニンA
(3)、B(4)、C(5)、ノルジデムニンA
(6)、及びB(7)、ジデムニンD(8)、E
(9)、G(10)及びメチレンジデムニンA(11)がそ
の特性を決定されている。〔ラインハルト(Rinehart)
Jr.,K.L.,J.B.グロエル(Gloer),R.G.フッゲス(Hughe
s)Jr.,H.E.レニス(Renis),J.P.マグガバン(MoGovre
n),E.B.スフィネンベルグ(Swynenberg),D.A.ストリ
ングフェロー(Stringfellow),S.L.クエンツェル(Kue
ntzel),L.H.リ(Li)[1981]Science 212:933;グロエ
ル(Gloer),J.B.[1983]Ph.D.博士論文,イリノイ大
(University of Illinois at Urbana−Champaign);
グトウスキ(Gutowsky),R.E.[1984]M.Sc.論文,イリ
ノイ大(University of Illinois at Urbana−Champaig
n)〕。ここに参照されている太字の化合物番号の構造
式につき、第1、1A、1B、及び1C図を参照。ジデムニン
A(3)は最も単純で最も豊富にあるものであり、これ
は5個のアミノ酸及び2個の非アミノ酸サブユニットか
らなっている。非アミノ酸サブユニットの一つの構造
(3S,4R,5S)−イソスタチンは最初に(3S,4R)−スタ
チンと命名されたが、後に不正確であることが分り、3
の合成研究の間に改正された。〔ラインハルト(Rineha
rt),K.L.,V.キスホル(Kishore),S.ナガラジャン(Na
garajan),R.J.レイク(Lake),J.B.グロエル(Gloe
r),F.A.ボジチ(Bozich),K.−M.リ(Li),R.E.マレツ
カ(Maleczka)Jr.,W.L.トッドセン(Todsen),M.H.G.
ムンロ(Munro),D.W.スリンス(Sullins),R.サカイ
(Sakai)[1987]J.Am.Chem.Soc.109:6846;ラインハル
ト(Rinehart),K.L.,V.キスホル(Kishore),K.C.ビブ
ル(Bible),R.サカイ(Sakai),D.W.スリンス(Sullin
s),K.−M.リ(Li)[1988]J.Nat.Prod.51:1;サカイ
(Sakai),R.,初年論文(First Vear Paper)I,イリノ
イ大(University of Illinois)at Urbana−Champaig
n〕。これまでに単離されたジデムニンのなかで、4が
最も強力な生物活性を示しており、そして強い抗腫瘍効
力はこの化合物をフェーズII臨床トライアルに導いた。
構造的には、ノル及びメチレンジデムニンを除いて全て
のジデムニンは基本骨格として3を含有しており、そし
てこれらの間の差異は、それらの側鎖にあるにすぎな
い。しかし、側鎖の差異又は環官能基に於ける単純な修
飾はそれらの生物的な性質に於いて急激な変化を生じる
(上記グロエル[1983])。
〔発明が解決しようとする課題〕
これらの興味深い構造と活性の関係は、更に化学的及
び生物学的な研究の為に新しいジデムニンを見出すよう
に我々を刺激した。ジデムニンA、B及びC及びノルジ
デムニンA、B及びCを製造する方法を開示し、特許請
求している米国特許第4,548,814を参照。またジデムニ
ンA、B、C、D、及びEを開示し、特許請求している
米国特許4,493,796も参照。
〔課題を解決する手段〕
海洋の被嚢動物のトリジデムナム ソリダム(Tridid
emunum solidum)(尾索類(Urochordata)亜門)の抽
出物を、経路1に示されるようにクロマトグラフィにか
け、新規な化合物ジデムニンX(1)、及びY(2)の
単離を可能とした。この構造は化学的及びスペクトル方
法によって、種として高速原子衝突(fast atom bombar
dment)マススペクトル(FABMS)及びMS/MS研究によっ
て推論され、そして第2図に示される。β−ヒドロキシ
デカノイル基の絶対立体化学は、合成物質との比較によ
って決定された。表1に示されるように、ジデムニンX
及びYはインビトロに於いて、L1210マウス白血病の生
育を抑制する。
このようにこれらの化合物は動物及び人に於いて新生
物病を処置するのに使用できる。更にこれらの新規な化
合物はDNA及びRNAウィルスに対して活性であるのでこれ
らはそのようなウィルスによって生じる人、動物、及び
植物への感染を処置するのに使用できる。新規なジデム
ニンの酸付加塩及びアシル誘導体は、この化合物類と同
じ生物的な目的の為に造ることができ、使用することが
出来る。
生物 ジデムニン(X及びY)が抽出された生物は、ジデム
ニダエ(Didemnidae)科の、トリジデムナム ソリダム
(Trididemnum solidum)の群生性の海洋被嚢類であ
る。これは脊索動物門の尾索亜門のアシダセア(Ascida
sea=海蛸(ホヤ)類)綱のエンテロゴナ(Enterogona
=陽性類)目のアプロウソブランキア(Aplousobranchi
a=無管類)亜目である。この動物は10〜100フィートの
深さで、スクーバ技術で容易に得ることが出来、その場
所でこれらは岩、海綿、ゴルゴニ類などを殻として外皮
で覆い、コロニーの寸法は直径が3フィート迄、厚みが
1/2インチである。場所に依存してこれらは緑白〜パー
プル白〜茶白〜オレンジ白色である。
これらの生物が得られた特定の場所は次の通りであ
る。
(1) ロングケイ(Long Cay)南西側、ライトハウス
リーフ(Lighthouse Reef),ベリゼ(Belize)、17゜1
1.8'N×87゜36.5'Wの10〜100フィートの深さ。
(2) ラダ エ コーブ(Rada el Cove),サンアン
ドレ島(Isla San Andres),コロンビア、12゜31'46"N
×81゜44'5"Wの25〜33フィートの深さ。
(3) パランカ−ルリーフ(Palancar Reef),コズ
メル島(Isla de Cozumel),メキシコ、20゜18.2'N×8
7゜2.5'Wの60〜100フィートの深さ。
(4) タンネフ島(Turneffe Island),ベリゼ(Bel
ize)の南端の西側、17゜11.3'N×87゜55.6'Wの50〜75
フィートの深さ。
(5) プンタオエステ(Punta Oeste),コクセンズ
ホールハーバー(Coxen's Hole Harbor),ロアタン島
(Isla Roatan),ホンジュラス,16゜15'N×86゜38'Wの
10〜70フィートの深さ。
(6) 最も西のホランデスケイ(Holandes Cay)の風
下側,サンブラス島(Iala San Blas),パナマ,9゜35.
6'N×78゜47'Wの60フィートの深さ。
ジデムニンX及びYの単離及び精製 ジデムニン及びノルジデムニンを被嚢類生物の試料か
ら単離精製する為種々の方法を使用することが出来、例
えば溶媒抽出、パーチションクロマトグラフィ、シリカ
ゲルクロマトグラフィ、クレイグ装置中での液体−液体
分配、樹脂上での吸着及び溶媒からの結晶化を使用でき
る。
実験セクション IRスペクトルは、IBM IR/32FTIR上で記録した。旋光
性はジャスコDIP360ディジタル旋光計で5cm(0.8ml)セ
ルを用いて、ナトリウムランプ(589nm)で測定した。N
MRスペクトルはゼネラルエレクトリックQE−300装置(1
Hに対し300MHz、13Cに対し75MHz)で得られた。ケミカ
ルシフトは別に記載されない限り、1Hに対する7.26ppm
及び13Cに対する77.0ppmのδに於けるクロロホルムピー
クを参照してppmで報告された。高解像及び低解像(HR
及びLR)高速原子衝突(FAB)マススペクトルはL.S.ロ
ングによってVG分析的ZAB上で測定した。高及び低解像
電子イオン化(EI)マススペクトルはR.M.ミルベルグ博
士によってフィニンガンMAT CH−5 DFスペクトロメー
ター及びマルチチャンネルシグナルアナライザを備えた
フィンニガンMAT 731装置で測定された。融点はライヒ
ェルト顕微鏡融点装置上で測定し、補正されなかった。
重力カラムは、市販等級(アルファ大孔58ミクロン)シ
リカゲル又はNSゲル(東京の日本精密化学;ポリスチレ
ンジビニルベンゼン共重合体)で用意された。高性能液
体クロマトグラフィ(HPLC)はアルテックスモデル110A
ポンプ、ウオータースアソシエートR−401ディファレ
ンシャルリフラクトメーター、及びベックマン153UVデ
テクターを含有する装置上で実施された。アルテックス
ウルトラスフェアシリカ(Altex Ultrasphere silica)
(25cm×0.4cm,5m粒寸法)及びアルテックスフェリソル
ブ(Allteck Spherisorb)C−18、フェニル、アミノ、
又はシアノカラム(25cm×1cm、5又は10m粒寸法)を使
用した。PC Inc.Itoマルチレーヤーコイルセパレーター
エクストラクターを遠心向流クロマトグラフィ(CCC)
について使用した。ガスクロマトグラフィ(GC)分析は
バリアンモデル3700GC及びアルテックアソシエートイン
コーポレーテッド、Chirasil−Val IIキャピラリカラム
(25m×0.32mm)を用いてプログラム化されたオーブン
温度〔90℃−(4℃/分)−180℃〕で1.2ml/分の流速
で実施された。
4の大規模単離の間、多重の極性フラクションAが造
られた(経路I)(上記グトウスキー)。このフラクシ
ョンからジデムニンD(8)及びE(9)が新規なチュ
ニクロリン色素(ラインハート、キソホア、バイブル等
[1988]上記)と共に単離された。
新規なペプチドの単離に於いて、効率的な溶媒分配及
び遠心向流クロマトグラフィ(CCC)を極性成分の損失
の可能性及び分解の可能性を避ける為に広範囲に使用し
た。フラクションAの一部(9g)を酢酸エチル/ヘキプ
タン/メタノール/水(7:4:4:3)の上層及び下層の間
に分配した。二相のFABMSは極性のペプチドが下層にほ
とんど例外なしに濃縮されたことを示している。溶媒分
配からの下層は次にCCCによって、溶媒系としてトルエ
ン/酢酸エチル/メタノール/水(6:7:4:4)で分離さ
れた。下層を移動相として使用し、粗製のジデムニンD
(8)、E(9)、Y(2)、及びX(1)をそれぞれ
溶離の順に169mg、416mg、120mg及び248mg得た。粗製ペ
プチドを連続してNSゲルカラムクロマトグラフィ、逆相
HPLC、及び正常な相のHPLCによって精製し、純粋なペプ
チドを得た。
1の分子量はHRFABMSから、C82H131N13O23と推定され
た。1及び2の1H NMR及び13C NMRスペクトルは溶解度
が悪いこと及び室温に於ける溶液中のコンフォメーショ
ンによる不均一性の為、解像が悪かった。しかし1と2
の完全なスペクトルパターンは4、8、及び9のものと
非常に似ており(第1、1A、1B及び1C図)、1と2が他
のジデムニンと同じ基本的な骨格を有することを示唆し
ている。部分的な1のメタノリシスによって二つの主要
な生成物として12と13が得られた。12のHRFABMSは4の
ものと同じC57H89N7O15の分子式を示した。12の1H NMR
及び旋光データは本物の4のものと同じであった(第3
図)。化合物13はDMSOとDMFを除いて一般の溶媒に非常
に溶解度が悪く、そして13の1H NMR信号はDMSO又はDMF
中で室温で非常にブロードであった。13の分子式はHRFA
BMSデータからC26H46N6O9と推定され、13が1の側鎖の
メチルエステルに違いないことを示唆している。LRFABM
Sデータはフラグメンテーションイオンをm/zが555.3、4
27.3、299.2及び188.2に示し、各フラグメントイオンの
HRFABMSは13が三つのグルタミル単位を含有し、末端の
C−10化合物を含有していることを示す(経路II)。
1と9の加水分解物のカイラルGCデータの比較は1の
アミノ酸粗製が9のものと、絶対立体化学を含めて正確
に同じであることを示した(第4図)。
13の3N塩酸での激しい加水分解によって親油性の化合
物14が得られた。C10H20O3の分子式をHRFABMSによって
決定した。デカップリング実験を含めた14の1H NMRスペ
クトルは、C3H5O3 +の式に対するフラグメントイオンm/z
89.023886のHREIデータと共に(経路II)、14の構造が
3−ヒドロキシデカン酸であることを示した。これは14
1H NMRデータ及びそのメチルエステル14aを合成の
(R,S)−3−ヒドロキシデカン酸(15)及びそのメチ
ルエステルのものと比較することによって確認された。
14aの絶対立体化学は、(+)−10−カンファースル
ホニル誘導体14bの1H NMRデータを合成のメチル−3−
(R)及びメチル−3−(S)−[(+)−10−カンフ
ァースルホニル]デカノエート(16a及び16b)のものと
直接比較することによって決定した。
3−(R)−及び3−(S)−ヒドロキシデカン酸の
光学的に純粋な合成メチルエステル15a及び15bの製造
は、(R)−メチルベンジルカルバメートのエピマー混
合物を(パークル,W.H.、J.R.ホースク[1977]、J.Or
g.Chem.42:2781)(17a及び17b)、フェニル結合シリカ
ゲルカラムを用いるHPLCによって分離することによって
実施した。単離された光学的に純粋なカルバメートを次
にトリクロロシランで開裂し、メチル−3−(R)−ヒ
ドロキシデカノエート(15a)([M]=−37.3゜)
及びメチル−3−(S)−ヒドロキシデカノエート(15
b)([M]=37.2゜)を得た。このエステルを
(+)−10−カンファースルホネート(16a及び16b)に
転換した(経路III)。誘導体の1H NMRスペクトルはカ
ンファー部分のC−10位置に対する非常に明確に区別さ
れるAB四重線(クオルテット)を示した。14bの1H NMR
スペクトルは16aのものと重ね合わせることが出来た
(第5図)。
従って、1の構造は(R)−3−ヒドロキシデカノイ
ル−L−Gln−L−Gln−L−Gln−ジデムニンBである
と決定された。
少量成分として単離されたジデムニンY(2)は、m/
z1795.0119に分子イオンを示し(M+H)、そして、HR
FABマススペクトルは、分子式C87H139N15O25を与えた。
1と2は分子式によってC5H8N2O2だけ異なり、これはグ
ルタミン単位に対応している。これらのデータと、1の
ものと非常に似た1H NMRスペクトルとで2の構造が3−
ヒドロキシデカノイル−L−Gln−L−Gln−L−Gln−
L−Gln−ジデムニンBであることを示唆している。こ
れは2及び部分的に加水分解された化合物9の分子イオ
ンに対するMS/MS、LR−及びHRFABMSによって確認された
(経路IV)。3−ヒドロキシデカノイル部分のC−3立
体化学は分析的に決定された。化合物2(6mg)を加水
分解し、側鎖フラグメント9を与えた(2.3mg)。9のF
ABMS及びMS/MSデータによれば、配列は確保された。9
(1mg)の酸加水分解、続いて(R)−メチルベンジル
イソシアネートでの処理によって、ジアステレオマーカ
ルバメート10が与えられ、そのHPLC上に於ける、合成カ
ルバメートのものと比較した保持時間(リテンションタ
イム)(正常相シアノカラム)は、3−ヒドロキシデカ
ノイルサブユニットのC−3に於ける立体配置もRであ
ることを示した(経路V)。
3日間のL1210細胞生育抑制検定は、それぞれ1及び
2に対し、ID500.004及び0.0064μg/mlを示し、これら
は4の大きさと同じである。結果を上の表1にまとめ
る。
次は本発明を実施する為の最良の方法を含めた手順を
例示する。これらの実施例は限定的に解釈されるべきで
ない。全ての%は重量により、全ての溶媒混合物割合は
他に記載されない限り容量による。
実施例1 抽出と初期分離 フラクションAを得る為の抽出及び初期分離は次の様
に行った。被嚢類の試料AHCE第614を、ベリゼのライト
ハウスリーフ ロングケイ、北緯17゜11.8分、西経87゜
36.5分の南西側上で50〜100フィートの深さで集めた。
試料を2−プロパノール中に置き、−10℃で経路Iで示
される手順で抽出されるまで保存した。フラクションA
の一部(18g)をジデムニンXとYを回収するのに使用
した。
ジデムニンの単離 フラクションAの一部(9g)を酢酸エチル/ヘプタン
/メタノール/水(7:4:4:3)の混合物の上層及び下層
の間に分配した。上層及び下層の両方を濃縮して固体を
得た(各々4.5g)。下層からの固体の一部(1g)をトル
エン/酢酸エチル/メタノール/水(6:7:7:4)を溶媒
系として使用し、CCCによって分離して下層を移動相と
して使用し、2ml/分の流速で600rpmで分離した。合計40
のフラクション(各々24ml)を集めた。固定相を最初の
10フラクションから回収した。フラクション11を真空で
濃縮し、粗生成物8を得た(169mg)。フラクション12
と13を一緒にし、溶媒を除去し、半分純粋な9を得た
(416mg)。粗生成物8の一部を連続してC−18逆相重
力カラムクロマトグラフィ及びC−18カラムを用いてメ
タノール/水(8:2)で行うHPLCによって精製して、純
粋なペプチド8をぼんやりした緑色の固体として得た
(Rinehart,Gloer,Hughes等[1981],上記)。融点154
−164℃(同書[Rinehart,Gloer,Hughes等,上記]融点
159−161℃);[α]=−81.5゜(c0.4,CHCl3)(同
書[Rinehart,Gloer,Hughes等,上記][α]=−89.
4゜);1H NMR(CDCl3δ7.04(2H,d,J=8.4Hz),6.80(2
H,d,J=8.4Hz),3.75(3H,s),3.02(3H,s),2.50(3H,
s);HRFABMS C77H118N14O23に対する計算値1607.8573
(M+H)。実測値1607.8590。
ジデムニンEの半分純粋な試料を8に対して用いた手
順によって精製し、無色の固体として純粋なペプチドを
与えた。融点158−166℃(同書[Rinehart,Gloer,Hughe
s等,上記]融点164−166℃);[α]=−84.6゜(c
1.98,CHCl3)(同書[Rinehart,Gloer,Hughes等,上
記][α]=−90.6゜);1H NMR(CDCl3)δ7.05(2
H,d,J=8.1Hz),6.80(2H,d,J=8.1Hz),3.76(3H,s),
3.10(3H,s),2.51(3H,s);HRFABMS C72H109N12O21
対する計算値1479.7987(M+H)。実測値1479.7993。
フラクション14〜16を一緒にして100mgの固体を得
た。固体のメタノール可溶部分は瀘過の後、NSゲルを充
填した重力カラム上でエタノールを用いてクロマトグラ
フィにかけ、49.5mgのペプチドフラクションを得た。こ
れをアミノカラムを用いてメタノールでHPLC上で精製
し、続いてシリカゲルカラムによってクロロホルム/メ
タノール(3:1)で行い、純粋なペプチド2(11.3mg)
を得た。無定形[α]=−65゜(c0.93,CHCl3−MeO
H);IR(そのまま)3310,2950,1720,1650cm-1;1H NMR
(CDCl3−メタノール−d4)δ7.30(2H,d,J=8.1Hz),
6.70(2H,d,J=8.1Hz),3.74(3H,s),2.98(3H,s),2.
49(3H,s);HRFABMS C87H139N15O25に対する計算値179
5.0145(M+H)。実測値1795.0119。
CCC分離からのフラクション19〜29も一緒にし、明る
い緑色の固体を与えた(248mg)。この固体をメタノー
ルを用いるNSゲルカラムクロマトグラフィで分離し、ペ
プチド固体を得た。この物質を、アンモニアガス処理し
ておいたSep−Pakシリカゲルカラムに、クロロホルム/
メタノール(4:1)で通過させ、緑色の色素を除去し
た。ペプチドをシリカゲルカラムを用いるHPLC上でクロ
ロホルム/メタノール(4:1)で精製し、1を得た(107
mg)。固体、融点156−158℃;[α]=−88.6゜(c
6.35,CHCl3);IR(そのまま)3450,3300,2950,1720,165
0cm-1;1H NMR(CDCl3−メタノール−d4)δ7.02(2H,d,
J=8.4Hz),6.78(2H,d,J=8.4Hz),3.72(3H,s),3.00
(3H,s),2.47(3H,s);HRFABMS C82H131N13O23に対す
る計算値1666.9559(M+H)。実測値1666.9533。
実施例2 ジデムニンX(1)のメタノリシス 2mlのメタノール中の1(122mg)の溶液に過剰の炭酸
ナトリウム(25mg)を室温でTLCが出発物質が消費され
たことを示すまで(0.5時間)攪拌しながら加えた。反
応混合物を瀘過し濃縮して、メタノール可溶の生成物混
合物を得た。固体をDMSO中に溶解し、瀘過して残留塩を
除去した。窒素流によるDMSOの除去によって無色の固体
13が得られた(35mg)。[α]=19゜(c0.14,DMS
O)、LR−及びHRFABMSは経路IIを参照。メタノール可溶
の部分を瀘過して残留固体を除去し、次にC−18カラム
を用いてメタノール/水(4:1)で逆相HPLC上で更に分
離し、5つの少量成分とともに主要成分を得た。主要成
分を再クロマトグラフィにかけ、純粋な固体12を得た。
融点152−156℃;1H NMR(CDCl3)第3図参照;HRFABMS C
57H89N7O15に対する計算値1112.6495(M+H)。実測
値1112.6502。
実施例3 加水分解された1,3,4及び9のGC分析 1の試料(3mg)を21時間、110℃で、0.5mlの6N HCl
と加熱した。ジクロロメタンを混合物に加え、水相を蒸
発乾固した。残留物質を110℃で0.5時間メタノール/塩
化アセチル(10:1)の混合物で処理した。溶媒を窒素ガ
スの流で除去し、生じる油を次に110℃で4分間無水ト
リフルオロ酢酸/トリフルオロ酢酸(各0.2ml)で処理
した。過剰の酸を窒素ガスの流れで除去し、残留物をGC
分析の為に1mlのジクロロメタン中に溶解した。加水分
解された3、4及び9の試料を同じ手順で製造した。
実施例4 3N HClによる13の加水分解 化合物13(12.3mg)を3N HCl(1ml)中に溶解し、8
時間密封試料バイアル中で120℃で加熱した。混合物を
ジクロロメタンで抽出し(2×1ml)、有機相を硫酸ナ
トリウム上で乾燥し、溶媒を除去し、14を白色固体とし
て得た。1H NMR(CDCl3)δ4.03(1H,br s),2.55(1H,
br d,J=17.7Hz),2.45(1H,dd,J=17.1Hz),1.63−1.3
8(2H,m),1.25(br s),0.88(br t,J=5.7Hz);HRFAB
MS C10H20O3に対する計算値189.1491(M+H)。実測
値189.1486。HREIMS C3H5O3に対する計算値89.023886。
実測値89.023886。
この化合物を次にメタノール/無水酢酸(9:1)の混
合物で30分間120℃で密封バイアル中で処理した。溶媒
を窒素の流れで除去した。残留物質をシリカSep−Pakカ
ラム上でジクロロメタン/酢酸エチル(5:1)で分離
し、油として0.89mgの14aを得た。1H NMR(CDCl3)δ4.
00(1H,m),3.71(3H,s),2.46(1H,dd,J=3.3,16.5H
z),2.40(1H,dd,J=9.0,16.8Hz),1.54−1.34m,1.28br
s,0.88(3H,t,J=6.3Hz). 実施例5 (R,S)−3−ヒドロキシデカン酸及びその
メチルエステルの合成 塩化オクタニル(16.2g,0.088モル)をジクロロメタ
ン(100ml)及びピリジン(12.8ml)中の2,2−ジメチル
−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(11.5g,0.080モル)
の溶液に0℃で10分間かけて加えた。反応混合物を1時
間室温で攪拌した。反応生成物を順次ジクロロメタン及
び水性HCl(10%)、次に水で分配した。有機部分を濃
縮して、深い赤色の油を得、次にメタノール(250ml)
で12時間還流した。生成物をシリカゲル重力カラムクロ
マトグラフィ(ジクロロメタン)により生成して、明る
い黄色の油を得た(14.6g)。油の一部(650mg)をTHF
中に溶解した(10ml)。溶液に水素化ホウ素ナトリウム
(120mg,3.2ミリモル)及び水(1ml)の懸濁液を0℃で
攪拌しながら1時間加えた。反応をアセトン(5ml)を
加えることによって停止させ、溶媒を真空で除去し、残
留物質をジクロロメタンと一緒に磨り砕いた。有機可溶
物をシリカゲル重力カラムクロマトグラフィにより、ジ
クロロメタン/酢酸エチル(3:1)で精製し(R,S)−メ
チル−3−ヒドロキシデカノエートを油として得た。1H
NMRは14aのと同じ;13C NMR(CDCl3)δ173.79,67.92,5
1.50,41.17,36.52,31.74,29.42,29.17,25.44,22.58,14.
00. メチルエステル(166mg,0.82ミリモル)と6N水酸化ナ
トリウムの混合物を110℃で1分間加熱した。鹸化物質
を水(1ml)中に溶解し、溶液のpHを6N HClを加えるこ
とによって1に調節した。ジクロロメタンを溶液に加
え、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を真空で
除去し、127mg(83%)の15を細かい結晶として与え
た。融点74℃。1H NMR(CDCl3)は14のものと同じであ
た。
実施例6 (R,S)−メチル−3−ヒドロキシデカノエ
ートのその(+)−10−カンファースルホネート16a及
び16bへの転換 ピリジン(0.5ml)中に溶解した(R,S)−メチル−3
−ヒドロキシデカノエート(87mg,0.43ミリモル)及び
(+)−10−カンファースルホニルクロライド(125mg,
0.499ミリモル)の混合物を室温で12時間放置した。ピ
リジンを真空で除去し、残留油を、クロロホルム/酢酸
エチル(9:1)を用いて、重力シリカゲルカラムクロマ
トグラフィにかけ、132mgのエピマー混合物(73%)の1
6a及び16bを油として得た。1H NMR(CDCl3)は第4図を
参照。
実施例7 14aの(+)−10−カンファースルホネート1
4bへの転換 エステル14a(0.89mg)、(+)−10−カンファース
ルホニルクロライド(4.6mg)及びピリジン(0.2ml)の
混合物を室温で12時間放置し、次にピリジンを窒素の流
れで除去した。生じる油をシリカゲルSep−Pakカラムに
ジクロロメタン/酢酸エチル(5:1)で通して、次にシ
アノ分析カラムを用いるヘキサン/2−プロパノール(2
0:1)でのHPLCによって精製し、0.95mgの油を得た。1H
NMR(CDCl3)は16aのものと同じであった。第5図を参
照。
実施例8 (R,S)−メチル−3−ヒドロキシデカノエ
ートと(R)−α−メチルベンジルイソシアネートとの
反応 (R)−α−メチルベンジルイソシアネート(668mg,
4.5ミリモル)及び(R,S)−メチル−3−ヒドロキシデ
カノエート(850mg,4.2ミリモル)の混合物をジクロロ
メタン(2ml)及びピリジン(0.5ml)中に溶解し42時間
還流した。溶媒を真空で除去し、生じる油をシリカゲル
を用いてヘキサン/2−プロパノール(20:1)による重力
カラムクロマトグラフィで精製し、1.19gのカルバメー
ト17a及び17b(78%)の混合物を油として得た。ClMS
(M+H,メタン)m/z(相対強度)350.2(100),334.2
(12),318.2(8),272.2(2),246(43),233.1(3
7),203.2(43),185.2(95),164.1(60),153.1(3
3),120.1(40),105.1(80),85.0(35),71.1(30),
59.1(38)。
17a及び17bの混合物(70mg)をフェニルカラムを用い
てヘキサン/2−プロパノール(60:1)でHPLC上で分離
し、28mgの光学的に純粋なカルバメート17aを極性のよ
り少ないとして得た。1H NMR(CDCl3)δ7.30(5H,m),
5.07(1H,m),4.95(1H,br d,J=6Hz),4.92(1H,br
m),3.68(3H,s);[α]=33.8゜(c2.88,CHC
l3)。より極性のフラクションは29mgの他方の光学的に
純粋なカルバメート17bを与えた。[α]=36.6゜(c
2.88,CHCl3);1H NMR(CDCl3)δ7.30(5H,m),5.06(1
H,m),4.95(1H,br,d),4.88(1H,br m),3.56(3H,
s)。
実施例9 カルバメート17a及び17bを開裂して光学的に
純粋なエステル15a及び15bを与える。
1mlの乾燥ベンゼン中の17b(22.5mg)の溶液に、20μ
lのトリエチルアミン及び25μlのトリクロロシランを
加えた。混合物を室温で36時間攪拌し、次に飽和塩化ア
ンモニウム水溶液(1ml)を加えた。有機相を硫酸ナト
リウム上で乾燥し、そして溶媒を窒素流で除去した。生
じる物質をシアノカラムを用いてヘキサン/酢酸エチル
(4:1)でHPLCで精製し、4.4mg(33%)の光学的に純粋
なSエステル15bを油として得た。[M]=37.2゜(c
0.243,CHCl3)。他方の異性体(24.2mg)17aを同じ手順
で開裂し、7.05mg(54%)の純粋なRエステル15bを油
として得た。[M]=−37.2゜(c0.565,CHCl3)(同
書[パーカーW.L.及びM.L.ラスナム(1975)J.Antibio
t.28:379],[M]=−37゜)。
実施例10 光学的に純粋なエステル15a及び15bと(+)
−10−カンファースルホニルクロライドの反応 (S)−エステル15b(1.89mg)及び(+)−10−カ
ンファースルホニルクロライド(11.5mg)の混合物をピ
リジン(0.5ml)に溶解し、5時間室温に放置した。ピ
リジンを窒素の流れで除去し、残留物質をジクロロメタ
ン/酢酸エチル(5:1)でシリカゲルSep−Pakカラムク
ロマトグラフィで分離した。生じる油をシアノカラムを
用いてジクロロメタン/酢酸エチル(5:1)でHPLC上で
精製し、純粋なスルホネート16bを油として得た。1H NM
R(CDCl3)δ5.12(1H,ddt,J=6.1,6.1,6.1Hz),3.72
(3H,s),3.59(1H,d,J=15.0Hz),3.09(1H,d,J=15.0
Hz)。(R)−エステル15aは対応する(+)−10−カ
ンファースルホネートに同じ手順を用いて転換され油と
して16aを与えた。1H NMR(CDCl3)δ5.12(1H,ddt,J=
6.1,6.1,6.1Hz),3.72(3H,s),3.67(1H,d,15.0Hz),
3.01(1H,d,15.0Hz). 実施例11 ジデムニンの塩 ジデムニンは弱塩基性であるので、これらはHCl、H2S
O4及びH3PO4等の鉱酸と塩を形成する。そのような塩は
ジデムニンを水中に懸濁し、溶液のpHが約3〜4まで希
酸を加え、そして溶液を凍結乾燥し、ジデムニン塩の乾
燥残留物を与えることによって製造できる。
実施例12 ジデムニンの誘導体 ジデムニンは誘導体化に利用できる遊離アミノ及びヒ
ドロキシル基を有する。従ってジデムニンのアシルアミ
ド及びエステルを当業者がよく知っている方法で製造で
きる。ジデムニンのアシル誘導体は本発明の化合物と同
じ生物学的目的のの為に使用することが出来る。
ジデムニンのアシル化に使用できる酸は、米国特許第
4,548,814第3欄及び4欄中に開示される通りである。
ジデムニンX及びYの投与は米国特許4,548,814第9欄
〜15欄に開示されるように実施できる。この特許は上記
の開示を参照することによって本明細書に含める。
【図面の簡単な説明】
第1図、1A図、1B図、及び1C図は太字で示した化合物番
号の構造式を示している。 第2図はジデムニンX、E、Y及びDの、1H NMRデータ
を示している。 第3図は12とよばれるジデムニンX及びジデムニンBの
メタノリシス生成物の1H NMRデータを示している。 第4図はジデムニンX、Y及びEのカイラルガスクロマ
トグラフィデータを示している。 第5図は3−[(+)−10−カンファースルホニル]デ
カン酸メチルエステル(A)3−(R)合成(16a)、
(B)3−(R)天然(14b)、及び(C)3−(S)
合成(16b)の誘導体類の1H NMRデータを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リュウイチ サカイ アメリカ合衆国 61801 イリノイ州 アーバナ ナンバー 17 ダブル パー ク121 (72)発明者 ジャスティン ジー ストロー アメリカ合衆国 06379 コネチカット 州 ポーカタック ポーカタックアベニ ュー 21 (56)参考文献 R.SAKAI et al.,「D idemmin X and Y ne w cytotoxic cyclic depsipeptides fro m the tunicate tri didemnum−sodium”& 197th American Chem ical Society Natio nal Meeting,DALLA S,TEXAS,USA(1989)Abs tr.PAP.AM.CHEM.so c.,Vol197,(1989),Abst r.No.171 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 11/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 〔式中Rは 又は である〕のジデムニン。
  2. 【請求項2】Rが式 であるジデムニンX、又はその塩、アシルアミド及びエ
    ステルである請求項第1項に記載の化合物。
  3. 【請求項3】Rが式 であるジデムニンY、その塩、アシルアミド及びエステ
    ルである請求項第1項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】治療を必要とする新生物病を宿す動物又は
    人に投与するために、式 〔式中Rは 又は である〕のジデムニン化合物の新生物病抑制有効量を含
    んでいる処置剤。
  5. 【請求項5】該ジデムニン化合物が式 〔式中Rは である〕のジデムニンXである請求項第4項に記載の処
    置剤。
  6. 【請求項6】該ジデムニン化合物が式 〔式中Rは である〕のジデムニンYである請求項第4項に記載の処
    置剤。
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