JP3419999B2 - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JP3419999B2
JP3419999B2 JP21244196A JP21244196A JP3419999B2 JP 3419999 B2 JP3419999 B2 JP 3419999B2 JP 21244196 A JP21244196 A JP 21244196A JP 21244196 A JP21244196 A JP 21244196A JP 3419999 B2 JP3419999 B2 JP 3419999B2
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元康 判治
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キンセキ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、振動子素子の伸
縮振動と屈曲振動を利用して回転角速度を検出する角速
度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】所定方向に沿って振動している振動子、
例えば直交座標軸平面(X−Y平面)におけるX軸に沿
って振動している振動子がY軸の回りに回転すると、振
動子に(X−Y平面と直交する)Z軸方向にコリオリの
力が生じる。このコリオリの力は角速度の大きさに比例
して定まることから、コリオリの力を振動子の撓み変位
量として間接的に、圧電素子の圧電効果、容量変化など
で直接的に測定すれば、振動子のY軸の回りに作用した
回転角速度の大きさを求めることができる。このため、
振動する振動子を角速度検出素子として車両や航空機等
に搭載し、その走行或いは飛行軌跡を記録したり旋回時
に発生するヨーレイトを検出することが行われている。
また、この角速度検出素子をロボットに搭載して、その
姿勢制御等にも応用されている。
【0003】図8は水晶を用いた従来の「片持ちばり」
の角速度センサの要部を示す図である。同図において、
(a)は平面図、(b)は図8(a)をA方向から見た
図、(c)は図8(a)をB方向から見た図、(d)は
図8(a)をC方向から見た図である。同図において、
1は振動子素子(水晶板)、2−1〜2−4は励振用の
電極板、3−1〜3−4は角速度検出用の電極板であ
り、励振用の電極板2−1〜2−4を励振電極2の構成
要素とし、角速度検出用の電極板3−1〜3−4を検出
電極3の構成要素としている。励振用の電極板2−1〜
2−4は振動子素子1の一方の端1−1の表裏および左
右の面に、検出用の電極板3−1〜3−4は振動子素子
1の他方の端1−2の左右の面に形成されている。この
図において、振動子素子1の他方の端1−2側は、基端
部(固定端)とされている。
【0004】この角速度センサにおいては、図8(b)
に示されるように、励振用の電極板2−1と2−3とが
端子P1に共通に接続され、また励振用の電極板2−2
と2−4とが端子P2に共通に接続され、この端子P1
とP2との間に交流電圧(励振振動信号)eが印加され
る。このため、ある時は図8(b)中に矢印で示す如く
電界が発生し、次には逆方向の電界が発生することによ
り、振動子素子1の一方の端1−1が左右に振動(屈曲
振動)する。
【0005】ここで、振動子素子1の振動方向(励振方
向)をX軸方向、このX軸方向と直交する図8(a)に
おける紙面内の方向(振動子素子1の長手方向)をY軸
方向、このX−Y平面と直交する方向(振動子素子1の
板面に垂直な方向)をZ軸方向とした場合、Y軸の回り
に回転角速度が作用すると、すなわち振動子素子1がY
軸の回りに回転すると、コリオリの力によりZ軸方向の
振動成分が生じ、振動子素子1が表裏方向に振動(屈曲
振動)する。この振動成分の大きさはコリオリの力に比
例しているので、振動子素子1の他方の端1−2には回
転角速度に比例した大きさで振動の方向に応じた極の電
荷が発生する。
【0006】これにより、図8(c)に示されるよう
に、検出用の電極板3−1と3−4とを共通に接続した
端子P3と、検出用の電極板3−2と3−3とを共通に
接続した端子P4との間に、ある時には矢印の方向、次
には逆方向の電荷が発生し、コリオリの力に応じた電圧
信号es が得られる。この電圧信号es の大きさによっ
て、Y軸の回りに作用する回転角速度の大きさを知るこ
とができる。また、この電圧信号es は基本的にサイン
カーブとして得られ、この電圧信号es の波形と励振振
動信号eの波形(励振波形)とを位相比較することによ
り、その位相の進み遅れで回転角速度の方向を知ること
ができる。
【0007】なお、端子P1とP2との間に印加される
励振振動信号eの振幅は、図示せぬ温度補償回路によっ
て、温度変化により素子の諸定数、振動姿態が変化して
も、一定の振幅に保たれる。また、端子P1とP2との
間に印加される励振振動信号eに対して、端子P3とP
4との間に得られる電圧信号es は桁違いに小さい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の角速度センサによると、励振側も検出側も屈
曲振動を利用しているので、高さ方向の寸法が大とな
る。すなわち、一般的に、この種の角速度センサは、Y
軸を高さ方向とし、Y軸の回りに作用する回転角速度を
検出するものとして用いられる。従って、コリオリの力
を検出するために、Y軸方向を立てて使用する必要があ
り、製品の高さが非常に大きくなり小型化(薄型化)す
ることができない。
【0009】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、高さ方向へ
の薄型化を促進することのできる角速度センサを提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、第1発明(請求項1に係る発明)は、その長
手方向をY軸方向,このY軸方向と直交する方向をX軸
方向,X−Y平面と直交する方向をZ軸方向とする振動
子素子と、交流電圧の印加を受けて振動子素子をY軸方
向へ伸縮振動させる励振電極と、振動子素子をY軸方向
へ伸縮振動させならがZ軸の回りに回転させたときX軸
方向に生ずる屈曲振動によって生ずる電荷を取り出す検
出電極とを設け、励振電極による振動子素子のY軸方向
への伸縮振動を1次モードとし、振動子素子をY軸方向
へ伸縮振動させならがZ軸の回りに回転させたときX軸
方向に生ずる屈曲振動を2次モードとしたものである。
この発明によれば、励振電極に交流電圧を印加すると、
振動子素子がY軸方向へ1次モードで伸縮振動する。こ
の状態で、Z軸の回りに回転角速度が作用すると、すな
わち振動子素子がZ軸の回りに回転すると、振動子素子
は、コリオリの力がY軸と直交するX軸方向に働き、そ
の結果X軸方向に2次モードで屈曲振動する。そして、
この屈曲振動によって生ずる電荷が検出電極より取り出
され、この取り出された電荷に基づいてZ軸の回りに作
用する回転角速度が検出される。この場合、Z軸を高さ
方向として、Z軸の回りに作用する回転角速度を検出す
ることができる。
【0011】第2発明(請求項2に係る発明)は、第1
発明において、振動子素子のY軸方向の先端部に第1の
検出電極を形成し、振動子素子の基端部と先端部との間
に第2の検出電極を形成し、この第2の検出電極と第1
の検出電極との間に励振電極を形成したものである。こ
の発明によれば、励振電極に交流電圧を印加することに
より、振動子素子がY軸方向へ1次モードで伸縮振動す
る。この状態で、Z軸の回りに回転角速度が作用する
と、振動子素子がX軸方向に2次モードで屈曲振動す
る。そして、この屈曲振動によって生ずる電荷が第1お
よび第2の検出電極より取り出され、この取り出された
電荷に基づいてZ軸の回りに作用する回転角速度が検出
される。
【0012】第3発明(請求項3に係る発明)は、第2
発明において、検出電極を構成する電極板の一部を分割
したものである。この発明によれば、例えば検出電極を
4枚構成の電極板とした場合、その電極板の一部(例え
ば、2枚)が分割される。これにより、その分割された
電極板の間を通して、第1の励振電極と第2の励振電極
との間のリード電極による接続が可能となる。
【0013】第4発明(請求項4に係る発明)は、その
長手方向をY軸方向,このY軸方向と直交する方向をX
軸方向,X−Y平面と直交する方向をZ軸方向とする振
動子素子と、交流電圧の印加を受けて振動子素子をX軸
方向へ屈曲振動させる励振電極と、振動子素子をX軸方
向へ屈曲振動させならがZ軸の回りに回転させたときY
軸方向に生ずる伸縮振動によって生ずる電荷を取り出す
検出電極とを設け、励振電極による振動子素子のX軸方
向への屈曲振動を2次モードとし、振動子素子をX軸方
向へ屈曲振動させながらZ軸の回りに回転させたときY
軸方向に生ずる伸縮振動を1次モードとしたものであ
る。 この発明によれば、励振電極に交流電圧を印加する
と、振動子素子がX軸方向へ2次モードで屈曲振動す
る。この状態で、Z軸の回りに回転角速度が作用する
と、振動子素子がY軸方向に1次モードで伸縮振動す
る。そして、この伸縮振動によって生ずる電荷が検出電
極より取り出され、この取り出された電荷に基づいてZ
軸の回りに作用する回転角速度が検出される。この場
合、Z軸を高さ方向として、Z軸の回りに作用する回転
角速度を検出することができる。
【0014】第5発明(請求項5に係る発明)は、第4
発明において、振動子素子のY軸方向の先端部に第1の
励振電極を形成し、振動子素子の基端部と先端部との間
に第2の励振電極を形成し、この第2の励振電極と第1
の励振電極との間に検出電極を形成したものである。こ
の発明によれば、第1および第2の励振電極に交流電圧
を印加することにより、振動子素子がX軸方向へ2次モ
ードで屈曲振動する。この状態で、Z軸の回りに回転角
速度が作用すると、振動子素子がY軸方向に1次モード
で伸縮振動する。そして、この伸縮振動によって生ずる
電荷が検出電極より取り出され、この取り出された電荷
に基づいてZ軸の回りに作用する回転角速度が検出され
る。
【0015】
【0016】
【0017】
参考例:伸縮振動1次モード、屈曲振動1次モード〕
図1はこの発明の説明に入る前の参考例を示す角速度セ
ンサの要部を示す図であり、同図(a)は平面図、同図
(b)は左側面図、同図(c)は右側面図、同図(d)
は同図(a)を裏面側から見た図である。
【0018】図1において、4は振動子素子(水晶
板)、5(5−1,5−2)は第1の励振電極、6(6
−1,6−2)は第2の励振電極、7(7−1〜7−
4)は第1の検出電極、8(8−1〜8−4)は第2の
検出電極、9−1,9−2は第1の励振電極5と第2の
励振電極6とを接続するリード電極である。
【0019】振動子素子4は、板状とされ、Y軸方向へ
長く、X軸方向へ短く、Z軸方向へ薄く形成されてい
る。また、振動子素子4は、その中心Pcを基端部4−
0として支持されており、そのY軸方向の一方側の先端
部4−1に励振電極5が、他方側の先端部4−2に励振
電極6が形成されている。また、振動子素子4の基端部
4−0と一方側の先端部4−1との間に第1の検出電極
7が、他方側の先端部4−2との間に第2の検出電極8
が形成されている。なお、振動子素子4の周囲に、図4
(a)に示すように、サポータ4−3を一体的に設ける
ようにしてもよい。また、図4(b)に示すように、サ
ポータ4−3を一体的に設けると共に、先端部4−1,
4−2の形状を竜頭状としてもよい。
【0020】励振電極5は電極板5−1,5−2をその
構成要素としている。励振電極6は電極板6−1,6−
2をその構成要素としている。電極板5−1,5−2は
振動子素子4の一方側の先端部4−1の左右の面に形成
されている。電極板6−1,5−2は振動子素子4の他
方側の先端部4−2の左右の面に形成されている。
【0021】検出電極7は電極板7−1〜7−4をその
構成要素としている。検出電極8は電極板8−1〜8−
4をその構成要素としている。電極板7−1〜7−4は
振動子素子4の基端部4−0と一方側の先端部4−1と
の間の表裏および左右の面に形成されている。電極板8
−1〜8−4は振動子素子4の基端部4−0と他方側の
先端部4−2との間の表裏および左右の面に形成されて
いる。
【0022】なお、電極板7−1および8−1は、リー
ド電極9−1を振動子素子4の表面に形成する必要上、
電極板7−11,7−12および8−11,8−12に
分割されている。また、電極板7−2および8−2もリ
ード電極9−2を振動子素子4の裏面に形成する必要
上、電極板7−21,7−22および8−21,8−2
2に分割されている。
【0023】図2は図1における各電極の接続関係を分
かり易いように示した結線図である。すなわち、この角
速度センサにおいては、第1の励振電極5の電極板5−
1と第2の励振電極6の電極板6−1とがリード電極9
−1を介して端子T1に共通に接続され、第1の励振電
極5の電極板5−2と第2の励振電極6の電極板6−2
とがリード電極9−2を介して端子T2に共通に接続さ
れる。
【0024】また、第1の検出電極7の電極板7−1
(7−11,7−12)と7−2(7−21,7−2
2)とが端子T3に共通に接続され、第1の検出電極7
の電極板7−3と7−4とが端子T4に共通に接続され
る。また、第2の検出電極8の電極板8−1(8−1
1,8−12)と8−2(8−21,8−22)とが端
子T4に共通に接続され、第2の検出電極8の電極板8
−3と8−4とが端子T3に共通に接続される。
【0025】〔検出動作〕端子T1とT2との間に交流
電圧(励振振動信号)eを印加する。これにより、励振
電極5の電極板5−1と5−2との間および励振電極6
の電極板6−1と6−2との間に、ある時は図2中に矢
印で示す如く電界が発生し、次には逆方向の電界が発生
することにより、振動子素子4がY軸方向へ1次モード
で伸縮振動する。すなわち、振動子素子4がY軸方向へ
伸びたり、縮んだりし、この伸縮運動を所定周期で繰り
返す。この場合、この伸縮振動の周波数F1は、下記
(1)式で示される。 F1=K1・(1/2L) ・・・・(1) ただし、K1:定数(=(E/ρ)1/2 )、E:弾性定
数、ρ:密度、L:振動子素子4のY軸方向の長さ。
【0026】ここで、振動子素子4のZ軸の回りに回転
角速度が作用すると、コリオリの力によりX軸方向へ1
次モードでの屈曲振動が生じる。すなわち、図3に示す
ように、振動子素子4の中心Pcを支点として、一次モ
ードのカーブで屈曲振動する。この場合、この屈曲振動
の周波数F2は、下記(2)式で示される。 F2=K2・{W/(L/2)2 } ・・・・(2) ただし、K2:定数(=(λa2 /4π)・(Eg/3
ρ)1/2 )、E:弾性定数、g:重力加速度、ρ:密
度、L:振動子素子4のY軸方向の長さ、λa:振動子
形状で決まる固有値(1次)、W:振動子素子4のX軸
方向の長さ。
【0027】この屈曲振動において、その振動成分の大
きさはコリオリの力に比例しているので、振動子素子4
に形成された検出電極7および8には回転角速度に比例
した大きさで振動の方向に応じた極の電荷が発生する。
これにより、電極板7−1,7−2,8−3,8−4を
共通に接続した端子T3と、電極板7−3,7−4,8
−1,8−2を共通に接続した端子T4との間に、ある
時には矢印の方向、次には逆方向の電荷が発生し、コリ
オリの力に応じた電圧信号es が得られる。
【0028】この電圧信号es の大きさによって、Z軸
の回りに作用する回転角速度の大きさを知ることができ
る。また、この電圧信号es は基本的にサインカーブと
して得られ、この電圧信号es の波形と励振振動信号e
の波形とを位相比較することにより、その位相の進み遅
れで回転角速度の方向を知ることができる。
【0029】以上の説明から分かるように、この参考例
によれば、振動子素子4のZ軸を高さ方向として、Z軸
の回りに作用する回転角速度を検出することができるの
で、角速度センサの高さ方向の薄型化を促進することが
できるようになる。
【0030】また、この参考例によれば、振動子素子4
の励振周波数(伸縮振動周波数F1)は、振動子素子4
のY軸方向長さ(L)のみで、検出側周波数(屈曲振動
周波数F2)は、振動子素子4のY軸方向長さ(L)と
X軸方向長さ(W)で決定されるため、W寸法を変化さ
せてF1=F2とすることが可能となる。
【0031】なお、この参考例では、振動子素子4の中
心Pcを基端部としてそのY軸方向の一方側に励振電極
5および検出電極7を、他方側に励振電極6および検出
電極7を形成するようにしたが、片側にのみ励振電極お
よび検出電極を形成するようにしてもよい。また、一方
側(他方側)に励振電極を、他方側(一方側)に検出電
極を形成するようにしてもよい。
【0032】また、この参考例では、電極5,6を励振
電極とし電極7,8を検出電極としたが、電極5,6を
検出電極とし電極7,8を励振電極とするようにしても
よい。この場合、励振電極7,8に励振振動信号eを印
加すると、振動子素子4がX軸方向へ1次モードで屈曲
振動する。この状態で、Z軸の回りに回転角速度が作用
すると、振動子素子4がY軸方向に1次モードで伸縮振
動する。この伸縮振動によって生ずる電荷が検出電極
5,6より取り出され、この取り出された電荷に基づい
てZ軸の回りに作用する回転角速度が検出される。
【0033】〔実施の形態:伸縮振動1次モード、屈曲
振動2次モード〕 図5はこの発明の一実施の形態を示す角速度センサの要
部を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は
左側面図、同図(c)は右側面図、同図(d)は同図
(a)を裏面側から見た図である。
【0034】これらの図において、10は振動子素子
(水晶板)、11(11−1,11−2)は第1の励振
電極、12(12−1,12−2)は第2の励振電極、
13(13−1〜13−4)は第1の検出電極、14
(14−1〜14−4)は第2の検出電極、15(15
−1〜15−4)は第3の検出電極、16(16−1〜
16−4)は第4の検出電極、17−1,17−2は第
1の励振電極11と第2の励振電極12とを接続するリ
ード電極である。
【0035】振動子素子10は、板状とされ、Y軸方向
へ長く、X軸方向へ短く、Z軸方向へ薄く形成されてい
る。また、振動子素子10は、その中心Pcを基端部1
0−0として支持されており、そのY軸方向の一方側の
先端部10−1に第1の検出電極13が、他方側の先端
部10−2に第3の検出電極15が形成されている。ま
た、振動子素子10の基端部10−0と一方側の先端部
10−1との間(基端部10−0より)に第2の検出電
極14が、他方側の先端部10−2との間(基端部10
−0より)に第4の検出電極16が形成されている。ま
た、第1の検出電極13と第2の検出電極14との間に
第1の励振電極11が、第3の検出電極15と第4の検
出電極16との間に第2の励振電極12が形成されてい
る。なお、振動子素子10の周囲に、図4(a)に示す
ように、サポータ10−3を一体的に設けるようにして
もよい。また、図4(b)に示すように、サポータ10
−3を一体的に設けると共に、先端部10−1,10−
2の形状を竜頭状としてもよい。
【0036】励振電極11は電極板11−1,11−2
をその構成要素としている。励振電極12は電極板12
−1,12−2をその構成要素としている。電極板11
−1,11−2は検出電極13と14との間の左右の面
に形成されている。電極板12−1,12−2は検出電
極15と16との間の左右の面に形成されている。
【0037】検出電極13は電極板13−1〜13−4
をその構成要素としている。検出電極14は電極板14
−1〜14−4をその構成要素としている。検出電極1
5は電極板15−1〜15−4をその構成要素としてい
る。検出電極16は電極板16−1〜16−4をその構
成要素としている。電極板13−1〜13−4は振動子
素子10の一方側の先端部10−1の表裏および左右の
面に形成されている。
【0038】電極板14−1〜14−4は振動子素子1
0の基端部10−0と一方側の先端部10−1との間
(基端部10−0より)の表裏および左右の面に形成さ
れている。電極板15−1〜15−4は振動子素子10
の他方側の先端部10−2の表裏および左右の面に形成
されている。電極板16−1〜16−4は振動子素子1
0の基端部10−0と他方側の先端部10−2との間
(基端部10−0より)の表裏および左右の面に形成さ
れている。
【0039】なお、電極板14−1および16−1は、
リード電極17−1を振動子素子10の表面に形成する
必要上、電極板14−11,14−12および16−1
1,16−12に分割されている。また、電極板14−
2および16−2もリード電極17−2を振動子素子1
0の裏面に形成する必要上、電極板14−21,14−
22および16−21,16−22に分割されている。
【0040】また、この実施の形態では、後述する振動
子素子10の2次モードでの屈曲振動において、その振
動による歪が最大となる箇所に検出電極13〜16を、
最小となる箇所に励振電極11および12を形成してい
る(図7参照)。
【0041】図6は図5における各電極の接続関係を分
かり易いように示した結線図である。すなわち、この角
速度センサにおいては、第1の励振電極11の電極板1
1−1と第2の励振電極12の電極板12−1とがリー
ド電極17−1を介して端子T1に共通に接続され、第
1の励振電極11の電極板11−2と第2の励振電極1
2の電極板12−2とがリード電極17−2を介して端
子T2に共通に接続される。
【0042】また、第1の検出電極13の電極板13−
1と13−2とが端子T3に共通に接続され、第1の検
出電極13の電極板13−3と13−4とが端子T4に
共通に接続される。また、第2の検出電極14の電極板
14−1(14−11,14−12)と14−2(14
−21,14−22)とが端子T4に共通に接続され、
第2の検出電極14の電極板14−3と14−4とが端
子T3に共通に接続される。
【0043】また、第3の検出電極15の電極板15−
1と15−2とが端子T4に共通に接続され、第3の検
出電極15の電極板15−3と15−4とが端子T3に
共通に接続される。また、第4の検出電極16の電極板
16−1(16−11,16−12)と16−2(16
−21,16−22)とが端子T3に共通に接続され、
第4の検出電極16の電極板16−3と16−4とが端
子T4に共通に接続される。
【0044】〔検出動作〕端子T1とT2との間に励振
振動信号eを印加する。これにより、励振電極11の電
極板11−1と11−2との間および励振電極12の電
極板12−1と12−2との間に、ある時は図6中に矢
印で示す如く電界が発生し、次には逆方向の電界が発生
することにより、振動子素子10がY軸方向へ1次モー
ドで伸縮振動する。すなわち、振動子素子10がY軸方
向へ伸びたり、縮んだりし、この伸縮運動を所定周期で
繰り返す。この場合、この伸縮振動の周波数F1は、前
記の(1)式で示される。
【0045】ここで、振動子素子10のZ軸の回りに回
転角速度が作用すると、コリオリの力によりX軸方向へ
2次モードでの屈曲振動が生じる。すなわち、図7に示
すように、振動子素子10の中心Pcを支点として、2
次モードのカーブで屈曲振動する。この場合、この屈曲
振動の周波数F3は、下記(3)式で示される。 F3=K3・{W/(L/2)2 } ・・・・(3) ただし、K3:定数(=(λb2 /4π)・(Eg/3
ρ)1/2 )、E:弾性定数、g:重力加速度、ρ:密
度、L:振動子素子10のY軸方向の長さ、λb:振動
子形状で決まる固有値(2次)、W:振動子素子10の
X軸方向の長さ。
【0046】この屈曲振動において、その振動成分の大
きさはコリオリの力に比例しているので、振動子素子1
0に形成された検出電極13〜16には回転角速度に比
例した大きさで振動の方向に応じた極の電荷が発生す
る。これにより、電極板13−1,13−2,14−
3,14−4,15−3,15−4,16−1,16−
2を共通に接続した端子T3と、電極板13−3,13
−4,14−1,14−2,15−1,15−2,16
−3,16−4を共通に接続した端子T4との間に、あ
る時には矢印の方向、次には逆方向の電荷が発生し、コ
リオリの力に応じた電圧信号es が得られる。
【0047】この電圧信号es の大きさによって、Z軸
の回りに作用する回転角速度の大きさを知ることができ
る。また、この電圧信号es は基本的にサインカーブと
して得られ、この電圧信号es の波形と励振振動信号e
の波形とを位相比較することにより、その位相の進み遅
れで回転角速度の方向を知ることができる。
【0048】なお、この実施の形態では、振動子素子1
0の中心Pcを基端部としてそのY軸方向の一方側に励
振電極11および検出電極13,14を、他方側に励振
電極12および検出電極15,16を形成するようにし
たが、片側にのみ励振電極および検出電極を形成するよ
うにしてもよい。また、一方側(他方側)に励振電極
を、他方側(一方側)に検出電極を形成するようにして
もよい。
【0049】また、この実施の形態では、電極11,1
2を励振電極とし電極13〜16を検出電極としたが、
電極11,12を検出電極とし電極13〜16を励振電
極とするようにしてもよい。この場合、励振電極13〜
16に励振振動信号eを印加すると、振動子素子10が
X軸方向へ2次モードで屈曲振動する。この状態で、Z
軸の回りに回転角速度が作用すると、振動子素子10が
Y軸方向に1次モードで伸縮振動する。この伸縮振動に
よって生ずる電荷が検出電極11,12より取り出さ
れ、この取り出された電荷に基づいてZ軸の回りに作用
する回転角速度が検出される。
【0050】以上Y軸方向への伸縮振動とX−Y平面内
の屈曲振動との組合せによるものについて述べたが、Z
軸方向の屈曲振動に対応した電極を構成すれば、Y軸方
向への伸縮振動とZ−Y平面内の屈曲振動とを組合せ
て、X軸の回りに作用する回転角速度を検出することが
可能となる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、振動子素子の伸縮振動と屈曲振動を利用
することにより、Z軸を高さ方向としてZ軸の回りに作
用する回転角速度を検出することが可能となり、高さ方
向への薄型化を促進することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の説明に入る前の参考例を示す角速度
センサの要部を示す図である。
【図2】 図1における各電極の接続関係を分かり易い
ように示した結線図である。
【図3】 この角速度センサにおける振動子素子の屈曲
振動(1次モード)状況を例示する図である。
【図4】 振動子素子の周囲に一体的にサポータを設け
た例を示す図である。
【図5】 本発明の一実施の形態を示す角速度センサの
要部を示す図である。
【図6】 図5における各電極の接続関係を分かり易い
ように示した結線図である。
【図7】 この角速度センサにおける振動子素子の屈曲
振動(2次モード)状況を例示する図である。
【図8】 従来の角速度センサの要部を示す図である。
【符号の説明】
4…振動子素子、4−0…基端部、4−1…一方側の先
端部、4−2…他方側の先端部、5(5−1,5−2)
…第1の励振電極、6(6−1,6−2)…第2の励振
電極、7(7−1〜7−4)…第1の検出電極、8(8
−1〜8−4)…第2の検出電極、9−1,9−2…リ
ード電極、10…振動子素子、10−0…基端部、10
−1…一方側の先端部、10−2…他方側の先端部、1
1(11−1,11−2)…第1の励振電極、12(1
2−1,12−2)…第2の励振電極、13(13−1
〜13−4)…第1の検出電極、14(14−1〜14
−4)…第2の検出電極、15(15−1〜15−4)
…第3の検出電極、16(16−1〜16−4)…第4
の検出電極、17−1,17−2…リード電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 19/56 G01P 9/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その長手方向をY軸方向,このY軸方向
    と直交する方向をX軸方向,X−Y平面と直交する方向
    をZ軸方向とする振動子素子と、 交流電圧の印加を受けて前記振動子素子をY軸方向へ伸
    縮振動させる励振電極と、 前記振動子素子をY軸方向へ伸縮振動させならがZ軸の
    回りに回転させたときX軸方向に生ずる屈曲振動によっ
    て生ずる電荷を取り出す検出電極とを備え、 前記励振電極による振動子素子のY軸方向への伸縮振動
    が1次モードであり、前記振動子素子をY軸方向へ伸縮
    振動させならがZ軸の回りに回転させたときX軸方向に
    生ずる屈曲振動が2次モードである ことを特徴とする角
    速度センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された角速度センサにお
    いて、振動子素子のY軸方向の先端部に第1の検出電極
    が形成され、振動子素子の基端部と前記先端部との間に
    第2の検出電極が形成され、この第2の検出電極と前記
    第1の検出電極との間に励振電極が形成されていること
    を特徴とする角速度センサ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された角速度センサにお
    いて、検出電極を構成する電極板の一部が分割されてい
    ことを特徴とする角速度センサ。
  4. 【請求項4】 その長手方向をY軸方向,このY軸方向
    と直交する方向をX軸方向,X−Y平面と直交する方向
    をZ軸方向とする振動子素子と、 交流電圧の印加を受けて前記振動子素子をX軸方向へ屈
    曲振動させる励振電極と、 前記振動子素子をX軸方向へ屈曲振動させならがZ軸の
    回りに回転させたときY軸方向に生ずる伸縮振動によっ
    て生ずる電荷を取り出す検出電極とを備え、 前記励振電極による振動子素子のX軸方向への屈曲振動
    が2次モードであり、前記振動子素子をX軸方向へ屈曲
    振動させながらZ軸の回りに回転させたときY軸方向に
    生ずる伸縮振動が1次モードである ことを特徴とする角
    速度センサ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載された角速度センサにお
    いて、振動子素子のY軸方向の先端部に第1の励振電極
    が形成され、振動子素子の基端部と前記先端部との間に
    第2の励振電極が形成され、この第2の励振電極と前記
    第1の励振電極との間に検出電極が形成されていること
    を特徴とする角速度センサ。
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