JP3417647B2 - 記録媒体の駆動装置 - Google Patents

記録媒体の駆動装置

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JP3417647B2
JP3417647B2 JP06679994A JP6679994A JP3417647B2 JP 3417647 B2 JP3417647 B2 JP 3417647B2 JP 06679994 A JP06679994 A JP 06679994A JP 6679994 A JP6679994 A JP 6679994A JP 3417647 B2 JP3417647 B2 JP 3417647B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カートリッジに収納さ
れたディスクまたはカートリッジに収納されていないデ
ィスクなどの記録媒体が待機部から駆動ユニット内に移
送されて装填される記録媒体の駆動装置に係り、特に待
機部から駆動ユニット内へ記録媒体を移送させるための
押し込み部材を備えた記録媒体の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、記録媒体としてカートリッジ
Cに収納されたディスクDが複数装填される記録媒体の
駆動装置(ディスク装置)の内部構造を示す側面図であ
る。この種のディスク装置では、ディスク収納部100
内の複段の待機部内に、それぞれカートリッジCが挿入
されて待機している。駆動ユニット101内には、カー
トリッジC内のディスクDの中心部がクランプされるク
ランプテーブル102、このクランプテーブル102を
駆動するスピンドルモータ103および、ディスクDに
記録されているデータの再生または記録・再生を行うヘ
ッド104が搭載されている。駆動ユニット101は、
支持枠105内にダンパなどの弾性体106により支持
されており、この支持枠105と共に駆動ユニット10
1が図示上下方向へ移動し、駆動ユニット101がディ
スク収納部100内に待機しているいずれかのカートリ
ッジCに対向する。そして、ディスク収納部100内か
ら選択されたカートリッジCが駆動ユニット101内に
移送され、カートリッジC内のディスクDがクランプテ
ーブル102にクランプされて回転駆動される。そして
ヘッド104により再生または記録・再生が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ディスク装置にお
いては、ディスク収納部100内に位置するカートリッ
ジCのいずれかが選択されて駆動ユニット101内に移
送される。そのための機構としては、カートリッジCの
側方に形成されている溝Caをフックなどで引っ掛け、
このフックを図示右方向へ移動させることにより、カー
トリッジCを移送するようなものが考えられている。し
かしながら例えばミニディスクなどのカートリッジCで
は、前記溝Caの図示上下方向の開口幅寸法が小さく、
また溝Caのカートリッジ中央への奥行き寸法も浅いも
のとなっている。よって、前記フックを、溝Caに正確
に係合させ、さらに図示右方向へ確実に移動させるため
には、フックの移動軌跡を高精度に設定しなくてはなら
ない。そのため、フックなどの支持機構および駆動機構
を精密なものとしなくてはならず、コストの高いものに
なる。またカートリッジCの一方の側部に形成された溝
Caのみをフックにより図示右方向へ引っ張る場合、カ
ートリッジCに回転モーメントが作用して、動きがぎこ
ちなくなり、スムーズに駆動ユニット内に移送できない
場合が生じる。
【0004】また、図15に示すディスク装置では、デ
ィスク収納部100内のいずれかのカートリッジCが駆
動ユニット101内に移送されたときに、その移送によ
り空になったディスク待機部に、新たなカートリッジC
が挿入されてしまうと、駆動ユニット101内にて再生
動作などが完了したカートリッジをディスク収納部10
0内の基のディスク待機部に戻せなくなる。そのため、
ディスク収納部100内のカートリッジCが駆動ユニッ
ト101内に移送されたときに、空になったディスク待
機部(例えば図15にてEで示す部分)の図示左側に新
たなカートリッジCの挿入を阻止するためのシャッタな
どを設ける必要がある。しかし、このシャッタを、ディ
スク収納部100内のそれぞれのカートリッジの待機部
ごとに設けた場合には、空になった待機部に対応するシ
ャッタのみを閉鎖状態に動作させなくてはならなくな
り、シャッタを動作させるための機構が非常に複雑にな
る。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、待機部に位置する記録媒体を駆動ユニット内に確
実に移送させることができ、また、シャッタなどの特別
な機構を設けなくても、記録媒体が駆動ユニット内に移
送されて空になった待機部への新たな記録媒体の挿入を
防止できるようにした記録媒体の駆動装置を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、待機部と、こ
の待機部から導入された記録媒体を駆動する駆動ユニッ
トとが設けられた記録媒体の駆動装置において、待機部
への記録媒体の挿入を妨げない待機位置から、待機部に
位置する記録媒体の後端に当たる位置へ至り、さらに記
録媒体を押して前記駆動ユニットに押し込む押し込み部
材と、この押し込み部材を前記各位置へ移動させる駆動
機構とが設けられており、前記押し込み部材は、空の状
態の前記待機部内にて記録媒体の前記待機部への挿入を
防止できる位置に停止可能とされていることを特徴とす
るものである。
【0007】さらに、前記押し込み部材は、前記待機部
に位置する記録媒体を前記駆動ユニットに押し込む動作
を行った後に、記録媒体の前記待機部への挿入を防止す
る位置に停止するものである。
【0008】上記において、押し込み部材は、待機部の
側部外方に位置する軸を支点として回動動作するもので
あることが好ましい。
【0009】また、待機位置へ挿入された記録媒体を、
前記押し込み部材にて押し込み可能な位置まで前進させ
る補助挿入部材を設けることも可能である。
【0010】待機部が複数設けられ、駆動ユニットはい
ずれかの待機部を選択するために移動するものである場
合には、押し込み部材が駆動ユニットと共に移動し、駆
動ユニットが選択された待機部に対向する位置に停止し
たときに、押し込み部材が、選択された待機部内の記録
媒体を押し込み可能な位置に停止するものとすることが
可能である。
【0011】
【作用】上記手段では、待機部に記録媒体が挿入される
ときには、押し込み部材が待機部の外の待機位置にあ
り、記録媒体の挿入が妨げられない。待機部に記録媒体
が挿入された状態で、押し込み部材が移動すると、この
押し込み部材により記録媒体の後端が押され、その押し
力により記録媒体が駆動ユニット内に押し込まれる。記
録媒体は後端を押されることにより、安定した姿勢で安
定して駆動ユニット内に移動できる。また、押し込み部
材は、記録媒体の後端に当たればよく、押し込み部材が
記録媒体と当たる位置にさほど精度が要求されないた
め、押し込み部材の支持機構や駆動機構に高い精度が要
求されない。
【0012】また、記録媒体が駆動ユニット内に押し込
まれた後に、押し込み部材を空の状態の待機部内に位置
させることにより、記録媒体が駆動ユニット内へ移送さ
れた後の空の待機部へ新たな記録媒体が重複して挿入さ
れるのが防止できる。押し込み部材を、新たな記録媒体
の挿入を阻止する部材として兼用することにより、空の
待機部に記録媒体の挿入を阻止するためのシャッタなど
の部材を特別に設ける必要が無くなり、装置の構造を簡
単にできる。
【0013】上記押し込み部材を、待機部の側部外方に
位置する軸を支点として回動動作するものとすれば、単
純な回動動作だけで、押し込み部材を各位置へ移動させ
ることができるようになる。よって、押し込み部材の支
持機構および駆動機構の構造を簡略化できる。
【0014】また、待機位置へ挿入された記録媒体を、
前記押し込み部材にて押し込み可能な位置まで前進させ
る補助挿入部材を設けると、押し込み部材の移動領域
が、装置の前面からやや奥方向に設けられていたとして
も、待機部に挿入された記録媒体を、補助挿入部材と押
し込み部材とにより駆動ユニットへ確実に移送すること
ができる。押し込み部材の移動領域を、装置の前面より
もやや奥側に設けることにより、装置前面に化粧部とな
るノーズ部などの設置スペースを確保できるようにな
る。
【0015】また、待機部が複数設けられ、駆動ユニッ
トがいずれかの待機部を選択するために移動するもので
ある場合に、押し込み部材が駆動ユニットと共に移動
し、駆動ユニットが選択された待機部に対向する位置に
停止したときに、押し込み部材が、選択された待機部に
対応して停止するように構成すれば、ひとつの押し込み
部材を設けるだけで、選択されたいずれの待機部内の記
録媒体であっても、駆動ユニット内に移送させることが
でき、また選択された待機部内から記録媒体が駆動ユニ
ット内に移送された後、この空になった待機部内に押し
込み部材を停止させることにより、この待機部内への新
たな記録媒体の重複した挿入を防止できる。すなわち、
記録媒体を駆動ユニットへ移送させるための機構、およ
び待機部内へ新たな記録媒体が挿入されるのを防止する
ための機構を各待機部ごとに設ける必要がなくなって、
構造を簡単にできる。
【0016】
【実施例】以下、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明による記録媒体の駆動装置の一例とし
て、車載用のディスク駆動装置の機構部分を示す斜視
図、図2と図3はその機構部分の一部を示す分解斜視
図、図4ないし図7は動作別の平面図、図8と図9は動
作別の側面断面図、図10は図4におけるX−X線の部
分断面図、図11は図4におけるXI−XI線の部分断
面図である。図1に示すように、筐体1の内部は、ディ
スク収納部Aと、演奏部移動領域Bとなっている。図8
に示すように、筐体1の前方にはノーズ部2が取り付け
られる。このノーズ部2には前記ディスク収納部Aに連
通する挿入口2aが開口している。ノーズ部2の前面に
は下端を支点として前方へ回動できるカバー2bが設け
られている。図8にて実線で示すように、カバー2bが
前方に回動すると、挿入口2aが露出し、カバー2bが
鎖線で示す状態に回動すると、挿入口2aが閉鎖され
る。筐体1は、自動車の室内のフロントパネルの1ディ
ン(DIN)サイズの収納部に埋設され、ノーズ部2が
フロントパネル表面に現れる。この実施例で使用される
記録媒体としてのディスクDはいわゆるミニディスクな
どであり、カートリッジCに収納された状態で、前記挿
入口2aからディスク収納部Aへ手で挿入される。
【0017】ディスク収納部Aでは、筐体1に固定され
た一対の保持枠3,3が対向して設けられ、それぞれの
保持枠3,3の対向面に保持リブ3a,3a,…が設け
られ、上下がそれぞれ保持リブ3a,3aにより区分さ
れた4段のディスク待機部E1,E2,E3,E4が形
成されている。図8に実線で示すように、カバー2bが
前方に開放された状態で、カートリッジCは各ディスク
待機部E1,E2,E3,E4内に挿入される。演奏部
移動領域B内には演奏部Fが設けられている。この演奏
部Fは、図2に示すように下部支持枠5と上部支持枠6
を有している。両支持枠5と6は固定ねじ7,7,…に
より互いに固定されて、箱状の枠体となっており、この
下部支持枠5と上部支持枠6とが組み合わされたものが
支持部となっている。両支持枠5と6とが組み合わされ
た枠状の支持部は、筐体1内において上下に選択移動で
きるようになっている。すなわち、下部支持枠5の両側
面には支持軸8,8,…が固定されており、この支持軸
8,8,…が、筐体1の両側面にて垂直方向に直線的に
形成されたガイド穴1a,1a、…内に挿入されてい
る。
【0018】筐体1の両側面の外側には駆動レバー1
0,10が設けられている。図1では一方の駆動レバー
10のみを示している。駆動レバー10には水平方向に
延びる摺動穴10c,10cが形成され、筐体1の側面
に固定されたガイド軸11,11にこの摺動穴10c,
10cが挿通されて、駆動レバー10は(イ)−(ロ)
方向へ摺動自在に支持されている。筐体1内の底部には
モータ(図示せず)が設けられ、このモータの動力が減
速歯車12,13を経てピニオン歯車14に伝達され
る。前記駆動レバー10の下縁にはラック10bが形成
されて上記ピニオン歯車14と噛合っている。モータの
動力によりピニオン歯車14が減速回転することによ
り、駆動レバー10が(イ)−(ロ)方向へ駆動され
る。駆動レバー10には、第1の組の一対の駆動穴10
a,10aが傾斜して設けられ、この駆動穴10a,1
0a内に前記支持軸8,8が挿通されている。その結
果、駆動レバー10の(イ)−(ロ)方向への移動力に
より、演奏部Fすなわち支持枠5および6とで構成され
た支持部と、その内部に収納された機構(駆動ユニット
H)が一緒に筐体1内にて上下に移動する。図1では駆
動レバー10が(イ)方向の端部に移動しており、演奏
部Fが最上部に位置している。図1の状態から駆動レバ
ー10が(ロ)方向へ移動すると、演奏部Fが下降す
る。
【0019】図2は演奏部Fの下部支持枠5と上部支持
枠6を示しているが、この両支持枠5と6とから成る支
持部内に、図3に示す駆動ユニットHが支持されてい
る。駆動ユニットHは、上部シャーシ21と下部シャー
シ22とを有している。図3に示すように、上部シャー
シ21の下面両側には、底部ガイド板21a,21a
と、側部ガイド板21b,21bとが取付けられ、上部
シャーシ21の端部にはガイド片21c,21cが形成
されている。上部シャーシ21の下面には、上部シャー
シ21と側部ガイド片21b,21bと底部ガイド片2
1a,21aとで囲まれて、カートリッジCの両側部を
駆動ユニットH内に導いて保持する保持ガイド通路21
d,21dが形成されている。
【0020】上部シャーシ21の図示右側端部の両側面
には支持軸23,23が設けられ、下部シャーシ22の
図示右端に形成された支持穴22a,22aがこの支持
軸23,23に回動自在に支持されている。この実施例
では、下部シャーシ22が、支持軸23,23を支点と
して図8に示す保持位置と、図9に示す開放位置との間
を(チ)−(リ)方向へ回動移動する可動部となってい
る。上部シャーシ21の両側部はエアーダンパまたはオ
イルダンパなどの弾性体24に支持されている。あるい
は弾性体24はコイルスプリングにて形成され、または
ダンパーとコイルスプリングとの組み合せにて構成され
る。この弾性体24は、図2に示す下部支持枠5の両側
面の内側(*1で示す部分)に固定されている。すなわ
ち、筐体1内を上下に移動する下部支持枠5と上部支持
枠6の内部に、駆動ユニットHは弾性体24により可動
状態に弾性支持されている。なお、下部支持枠5と6内
には、上下シャーシ21と22が開放状態(図9の状
態)となったときにのみ上部シャーシ21をロックする
ロック機構(図示せず)が設けられている。このロック
機構は、図9の開放状態の駆動ユニットH内にカートリ
ッジCが挿入されやすいように設けられているものであ
る。下部シャーシ22のほぼ中心部には、カートリッジ
C内のディスクDの中央部を磁気吸着してクランプする
クランプテーブル25が設けられ、図10に示すよう
に、下部シャーシ22の下面には、クランプテーブル2
5を回転駆動するスピンドルモータMsが固定されてい
る。また下部シャーシ22には再生用または記録・再生
用のヘッド26が支持されている。
【0021】図3に示すように、上部シャーシ21の上
面には、第1の被駆動部材となる駆動スライダ31が設
けられている。この駆動スライダ31には摺動穴31
a,31a,…が形成され、この摺動穴31a,31
a,…が、上部シャーシ21の上面に固定されたガイド
軸32,32,…に挿通され、駆動スライダ31は、上
部シャーシ21に対して(ニ)−(ホ)方向へ摺動でき
るように支持されている。駆動スライダ31の折曲片3
1bにはクランク穴31cが形成されており、このクラ
ンク穴31c内に、下部シャーシ22に固定された軸3
3が挿通されている。駆動スライダ31が(ニ)方向へ
移動すると、軸33がクランク穴31cの上段側端部
(へ)に導かれ、下部シャーシ22は支持軸23を支点
として、(チ)方向へ回動し、図8に示すように保持ガ
イド通路21d,21d内に導かれたカートリッジCを
保持できる状態となる。また駆動スライダ31が(ホ)
方向へ移動すると、軸33がクランク穴31cの下段側
端部(ト)へ導かれ、下部シャーシ22が(リ)方向へ
回動し、図9に示すように、保持ガイド通路21d,2
1d内に導かれているカートリッジCを開放できる状態
となる。
【0022】上部シャーシ21の側部にはピン37が固
定され、駆動スライダ31の側部にはフック片31dが
一体に形成され、ピン37とフック片31dとの間に付
勢部材またはばね部材として引っ張りスプリング34が
掛けられている。このスプリング34の引っ張り力によ
り、駆動スライダ31は(ニ)方向へ付勢されている。
駆動スライダ31が(ニ)方向へ引かれて付勢されてい
ることにより、前記クランク穴31cにより、下部シャ
ーシ22は(チ)方向へ付勢され、図8に示すようにカ
ートリッジCを保持する状態で安定できるようになって
いる。ただし、下部シャーシ22にはクランプテーブル
25、スピンドルモータMsおよびヘッド26などが搭
載されて、ある程度重いものとなっている。よってクラ
ンク穴31cにより、下部シャーシ22に設けられた軸
33を引き上げ、下部シャーシ22を図8で示す姿勢で
安定させるためには、スプリング34の引っ張り力をか
なり強いものにしなければならない。ところが、スプリ
ング34の引っ張り力をあまり強くすると、駆動スライ
ダ31を(ホ)方向へ駆動して、下部シャーシ22を
(リ)方向へ回動させようとするときに、駆動力に対す
る負荷が過大になる。
【0023】そこで図3に示す実施例では、上部シャー
シ21に固定された支持軸23にトーションスプリング
による補助ばね部材35が取付けられている。この補助
ばね部材35の一方の腕35aは上部シャーシ21の下
面に掛止され、他方の腕35bが(チ)方向への弾性力
を発揮できるようになっている。この腕35bが下部シ
ャーシ22の掛止孔22bに掛止され、これにより補助
ばね部材35は下部シャーシ22を(チ)方向へ付勢し
ている。なお、補助ばね部材は、下部シャーシ22と上
部シャーシ21との間を連結する引っ張りコイルスプリ
ングなどであってもよい。補助ばね部材35が下部シャ
ーシ22を(チ)方向へ付勢していることにより、前記
駆動スライダ31を付勢している引っ張りスプリング3
4の引っ張り力を過大にしなくても、下部シャーシ22
は(チ)方向へ充分な弾性力により回動付勢されて、図
8に示す姿勢に安定できるようになる。引っ張りスプリ
ング34の引っ張り力が過大でないため、駆動スライダ
31をスプリング34の引っ張り力に対抗して(ホ)方
向へ駆動するときの駆動力が小さくて済むことになる。
【0024】駆動スライダ31をスプリング34の付勢
力に対抗させて(ホ)方向へ駆動するため、第1の被駆
動部材である駆動スライダ31の上面に、第1のフォロ
ワーピン36が固設されている。上部シャーシ21の下
面には、第2の被駆動部材である回動アーム41が設け
られている。回動アーム41の一端は、上部シャーシ2
1に固定された支持軸42に回動自在に支持されてい
る。回動アーム41の先端下面には、カートリッジCを
排出するときの押圧部となるイジェクタとして機能する
イジェクトローラ43が自転自在に設けられている。ま
た、回動アーム41の中間部分の上面には第2のフォロ
ワーピン44が固定され、このフォロワーピン44は、
上部シャーシ21に形成された円弧穴21eから上方へ
突出している。円弧穴21eは、支持軸42を中心とし
た同一円弧軌跡にて形成されているものである。
【0025】さらに上記第2のフォロワーピン44は、
駆動スライダ31に形成された穴31e内を通過して上
方へ突出している。穴31eの後端側には保持部として
の保持穴31fが形成されている。図4に示すように、
回動アーム41が時計方向へ最も回動した状態で、しか
も駆動スライダ31が(ニ)方向へ移動しているとき、
すなわちカートリッジC内のディスクを再生、または記
録・再生できる状態のときには、前記保持穴31fによ
りフォロワーピン44が拘束され、回動アーム41が勝
手に反時計方向へ回動しないようになっている。なお、
回動アーム41を弱いばね部材により時計方向へ付勢し
ておけば、上記保持穴31fによりフォロワーピン44
を拘束しなくても、時計方向へ回動した状態の回動アー
ム41が勝手に動くのを防止できる。
【0026】図2に示すように、上部支持枠6の下面に
は、回転体45が設けられている。この回転体45が支
持枠5と6とによる支持部側に設けられた駆動部材とな
り、前記各フォロワーピン36と44が、回転体45に
より駆動される駆動ユニットH側の被駆動部材となる。
回転体45はその中心部が、上部支持枠6の下面に固定
された軸46により回動自在に支持されている。上部支
持枠6には、軸46を中心とした一定半径r1(図2参
照)の軌跡のガイド穴6aが形成され、回転体45の上
面に固定された検知ピン49がガイド穴6a内に挿入さ
れている。図4などに示すように、ガイド穴6aの開口
幅寸法は小さく、検知ピン49の直径よりもわずかに広
いものとなっている。
【0027】上部支持枠6には、開口幅寸法(b)(図
2参照)が充分に広い直線長穴状の第1の逃げ部6b
と、幅寸法(b)が充分に広い円弧穴状の第2の逃げ部
6cが形成されている。図4に示すように、第2の逃げ
部6cは回動アーム41の回転中心となる支持軸42を
中心とした一定半径r2の円弧穴である。第1と第2の
逃げ部6bと6cの開口幅寸法(b)は、前記第1のフ
ォロワーピン36および第2のフォロワーピン44の直
径寸法よりも充分に広いものとなっている。回転体45
の外周には歯45aが形成されている。図4に示すよう
に、下部支持枠5内には動力源としてモータMaが搭載
されている。このモータMaの出力軸にはウオーム歯車
47が固定されている。下部支持枠5内には減速歯車列
48が設けられ、その終段の出力歯車48aが回転体4
5の歯45aと噛合っている。これらの歯車により動力
源であるモータMaの回転力が減速されて伝達され、回
転体45は時計方向ならびに反時計方向に回転駆動され
るようになっている。
【0028】支持部側の駆動部材としての回転体45に
は、第1の駆動部51と、第2の駆動部52が形成され
ている。各駆動部51と52は回転体45を上下に貫通
するカム穴すなわちカム部である。ただしこれらが有底
の溝によるカム部であってもよい。一方のカム部である
第1の駆動部51は、充分に広い開口面積の開放部51
aと、回転体45の回転中心方向へ近づく駆動拘束部5
1bと、回転体45の回転中心である軸46に対して一
定半径にて円弧状に延びる逃げ部51cとが連続して形
成されている。他方のカム部である第2の駆動部52
は、充分に広い開口面積の開放部52aと、回転体45
の回転中心である軸46に対し一定半径r3(図2参
照)にて延びる逃げ部52bと、回転中心から外側へ向
かう駆動拘束部52cとが連続して形成されている。前
記駆動ユニットHの駆動スライダ31(第1の被駆動部
材)から延びる第1のフォロワーピン36は、図2に*
2で示すように、回転体45の第1の駆動部51内を通
過し、上部支持枠6の第1の逃げ部6b内に延びてい
る。また回動アーム41(第2の被駆動部材)から延び
る第2のフォロワーピン44は、*3で示すように、駆
動スライダ31の穴31e内を通過し、さらに回転体4
5の第2の駆動部52内を通過し、上部支持枠6の第2
の逃げ部6c内に延びている。
【0029】図4に示す平面図において、回転体45の
回転中心となる軸46に対し、回動アーム41の回転中
心となる支持軸42は、第2の逃げ部6cの方向へδだ
け位置ずれして配置されている。そして、前述のよう
に、上部支持枠6においては、第2の逃げ部6cとなる
円弧状の長穴は、回動アーム41の回動中心となる支持
軸42に対し半径r2の円弧軌跡にて形成されている。
また、図2に示すように回転体45に形成された第2の
駆動部52の逃げ部52bは回転体45の回転中心とな
る支持軸46に対し一定の半径r3の円弧軌跡に形成さ
れている。そのため、図4の状態から回転体45が反時
計方向へ回転していくと、図5、図6、図7に示すよう
に、第2の駆動部52の逃げ部52bが逃げ部6cから
回転中心側へ外れていき、逃げ部6cの下では、第2の
駆動部52の駆動拘束部52cのみが移動していくよう
になる。
【0030】また、図1に示すように、上部支持枠6の
上面には前記検知ピン49の移動位置を検知する検知ス
イッチS1,S2,S3,S4が設けられている。図1
に示すように、前記ディスク収納部Aの一方の保持枠3
の外側と筐体1の側面との間には、押し込みユニットG
が設けられている。図11に示すように、筐体1の底板
と天井板との間には、ガイド軸15が設けられており、
このガイド軸15に昇降ベース16が支持されている。
図1に示すように、筐体1の側面には垂直方向に延びる
ガイド穴1bが形成され、上記昇降ベース16から突出
する摺動軸17がガイド穴1bに挿通されている。すな
わち昇降ベース16はガイド軸15とガイド穴1bによ
り筐体1内を上下方向へ移動できるように支持されてい
る。前記駆動レバー10には第2の駆動穴10dが傾斜
して延びており、駆動レバー10の(イ)−(ロ)方向
への移動力により、押し込みユニットGの昇降ベース1
6が昇降駆動されるようになっている。前記演奏部Fを
駆動するための第1の組の駆動穴10a,10aと、押
し込みユニットGを駆動するための第2の駆動穴10d
は同じ傾斜角度であり、その結果、駆動レバー10の
(イ)−(ロ)方向への移動力により、演奏部Fおよび
駆動ユニットHと押し込みユニットGとが、同期して昇
降動作(選択移動)する。そして駆動レバー10が所定
位置で停止したときに、演奏部Fおよび駆動ユニットH
と、押し込みユニットGとが、同じディスク待機部(E
1ないしE4のいずれか)に対応する選択位置で停止す
るようになっている。
【0031】図11に示すように、前記ガイド軸15に
沿って筐体1内を昇降移動する昇降ベース16は断面が
コの字形状であり、その外側にはスライダ62が取付け
られている。図4に示すように、昇降ベース16には軸
61が固定され、スライダ62には長穴62aが形成さ
れて、長穴62aは軸61に挿通されている。また、ス
ライダ62には、昇降ベース16に固定された摺動軸1
7に対して摺動する長穴(図示せず)も設けられてい
る。その結果、スライダ62は、昇降ベース16に対し
(ヌ)−(ル)方向へ摺動自在となっている。図11に
示すように、昇降ベース16内には、モータMbが保持
されている。また昇降ベース16内には減速歯車群63
が設けられ、その終段のピニオン歯車64が、スライダ
62に形成されたラック62bと噛合っている。モータ
Mbの駆動力により、スライダ62は(ヌ)−(ル)方
向へ駆動される。
【0032】前記ガイド軸15には、アーム状の押し込
み部材65が回動自在で且つ軸方向へ摺動自在に設けら
れている。この押し込み部材65は、押し込みアームま
たは移送アームと呼ぶこともできる。押し込み部材65
は、保持枠3の外方にむかって凸状に湾曲した形状の腕
部65cが設けられ、この腕部65cの先部が押圧部6
5aとなっている。押し込み部材65の基部には駆動腕
65bが設けられ、この駆動腕65bは昇降ベース16
とスライダ62との間に挟まれている。よって押し込み
部材65が図6に示すようにディスク収納部Aの保持枠
3の外側へ外れる待機位置に回動した状態において、昇
降ベース16がガイド軸15に沿って昇降すると、押し
込み部材65もガイド軸15を摺動して一緒に昇降す
る。
【0033】押し込み部材65の駆動腕65bにはピン
66が固定され、これがスライダ62の駆動長穴62c
内に挿入されている。モータMbの動力により、スライ
ダ62が(ル)方向へ駆動されると、駆動長穴62cか
ら前記ピン66に回動力が与えられ、押し込み部材65
がガイド軸15を中心として時計方向へ駆動される。こ
のとき、押し込み部材65の腕部65cとその先端の押
圧部65aは、前記保持枠3の保持リブ3aと3aの間
に開口するスリット3bのいずれかを通過してディスク
待機部E1ないしE4のいずれかの内部に入り込む。こ
の実施例では、ガイド軸15が押し込み部材(押し込み
アームまたは移送アーム)65の支持部となっており、
モータMbと減速歯車群63とピニオン歯車64と、ス
ライダ62とで、押し込み部材65を回動させて移動さ
せるための駆動機構が構成されている。また昇降ベース
16と、駆動レバー10とで、押し込み部材65を昇降
(選択移動)させるための昇降機構(選択移動機構)が
構成されている。
【0034】次に上記ディスク装置の動作について説明
する。 (ディスク選択動作)このディスク装置は、複数のディ
スク待機部E1ないしE4にそれぞれカートリッジCが
挿入されて待機している。よって、演奏部Fと押し込み
ユニットGは、いずれかのディスク待機部を選択する位
置へ移動するようになっている。この選択移動動作で
は、筐体1内に設けられたモータにより減速歯車12,
13を駆動し、ピニオン歯車14とラック10bの噛合
いにより、駆動レバー10を(イ)または(ロ)方向へ
移動させる。この移動により、第1の組の駆動穴10
a,10aから支持軸8,8に移動力が与えられ、演奏
部Fの下部支持枠5と上部支持枠6が昇降移動(選択移
動)させられる。そして、支持枠5と6内に支持されて
いる駆動ユニットHの上部シャーシ21の保持ガイド通
路21d,21dがいずれかのディスク待機部に対向し
た位置でモータを停止させる。上記の選択動作におい
て、駆動レバー10が(イ)−(ロ)方向へ移動する
と、この駆動レバー10に形成された第2の駆動穴10
dにより摺動軸17に移動力が与えられ、図11に示す
押し込みユニットGの昇降ベース16が同期して昇降さ
せられる。駆動ユニットHの前記保持ガイド通路21
d,21dがいずれかのディスク待機部に停止したと
き、押し込みユニットGの押し込み部材65が同じディ
スク待機部に対応する保持枠3のスリット3bの外方に
対向する。
【0035】(演奏部F内での動作)図8は、駆動ユニ
ットHの可動部である下部シャーシ22が上部シャーシ
21に対し(チ)方向へ回動した保持位置にあるが、図
4はそのときの回転体45の回動位置を示している。図
4では、回転体45が時計方向へ最も回動した状態であ
り、回転体45に固定された検知ピン49は、上部支持
枠6に形成されたガイド穴6aの最も端の位置にある。
このとき、図1に示す上部支持枠6に固定された検知ス
イッチS1の検知出力がONである。
【0036】図4の状態では、駆動ユニットHの駆動ス
ライダ31に固定された第1のフォロワーピン36が、
回転体45の第1の駆動部51の開放部51a内に位置
している。開放部51aは広い開口面積の丸穴であり、
第1のフォロワーピン36はこの開放部51a内におい
て拘束されることなく自由に動けるようになっている。
またこの第1のフォロワーピン36は、上部支持枠6に
形成された第1の逃げ部6b内に挿入されている。第1
の逃げ部6bの開口幅寸法(b)もフォロワーピン36
の直径に対して充分に大きく形成されている。よって、
回転体45の開放部51aと上部支持枠6の第1の逃げ
部6b内に挿入されているフォロワーピン36は、上部
支持枠側に対して拘束されず少なくとの前記開口幅寸法
(b)内において自由状態である(図10参照)。
【0037】図4のとき、駆動スライダ31はスプリン
グ34の引っ張り力により(ニ)方向へ移動しており、
軸33は駆動スライダ31のクランク溝31cの上段側
端部(へ)に位置している。よって下部シャーシ22
は、図8に示すように、支持軸23を支点として(チ)
方向へ回動させられている。なお、下部シャーシ22
は、支持軸23に設けられた補助ばね部材35の付勢力
によっても(チ)方向へ付勢されている。すなわち下部
シャーシ22は、スプリング34と補助ばね部材35の
双方の付勢力により図8に示す保持位置に回動させられ
ている。
【0038】また、回動アーム41に固定された第2の
フォロワーピン44は、回転体45の第2の駆動部52
の開放部52a内を通過して上部支持枠6の第2の逃げ
部6c内に突出している。開放部52aは充分な開口面
積の丸穴であり、第2の逃げ部6cはフォロワーピン4
4の直径よりも充分に広い開口幅寸法(b)となってい
る。よって図4の状態では、第2のフォロワーピン44
も上部支持枠6側から拘束を受けないようになっている
(図10参照)。このとき、回動アーム41は時計方向
へ回動しており、その先端のイジェクトローラ43は、
駆動ユニットHの最も奥側の第1の位置(待機位置)に
停止している。また、図4に示すように、(ニ)方向へ
移動した駆動スライダ31の保持穴31fが、第2のフ
ォロワーピン44を拘束しており、回動アーム41は第
1の位置から自由に動けないようになっている。
【0039】このように、下部シャーシ22が上部シャ
ーシ21に対して閉じ状態(図8の状態)となっている
とき、駆動ユニットH側の被駆動部材であるフォロワー
ピン36と44は、上部支持枠6およびこれに取り付け
られた駆動部材としての回転体45に対して少なくとも
前記開口幅寸法(b)分だけ自由に動ける状態である
(図10参照)。よって駆動ユニットHは、下部支持枠
5と上部支持枠6とから成る支持部に対し、弾性体24
により弾性支持可能な状態となっている。すなわち上部
支持枠6およびこれに取り付けられた駆動部材である回
転体45から、駆動ユニットHでの被駆動部材となる各
フォロワーピン36と44とに対する動力伝達経路にお
いて、図4の状態のときにのみ、開放部51a,52a
と、各逃げ部6bと6cの開口により、拘束力が解除さ
れるようになって、支持枠5と6に対し駆動ユニットH
が弾性体24により完全に弾性支持された状態となる。
【0040】図4と図8の状態で、上部シャーシ21の
保持ガイド通路21d,21d内にカートリッジCが挿
入されていると、下部シャーシ22に設けられたクラン
プテーブル25がカートリッジCの下面の穴内に入り、
ディスクDの中央部がクランプテーブル25にクランプ
されている。このクランプテーブル25によりディスク
を駆動することにより、ヘッド26による再生動作ある
いは記録・再生動作が可能になる。前述のように駆動ユ
ニットH側のフォロワーピン36および44が上部支持
枠6および回転体45の駆動部51,52(カム部)か
ら拘束を受けず、駆動ユニットHが弾性体24により弾
性支持された状態であるため、車体振動が筐体1に作用
しても、再生動作や記録・再生動作に悪影響を与えるこ
とがない。
【0041】図4の状態からモータMaの動力により回
転体45が反時計方向へ回動させられ、検知ピン49の
移動が検知スイッチS2に検出されてスイッチON状態
となったときにモータMaが停止させられる。このとき
の回転体45の回動角度は図5に示す通りである。回転
体45が図4から図5の角度まで回動する間、第1のフ
ォロワーピン36は、回転体45の第1の駆動部51の
駆動拘束部51bにより回転中心に近い方向へ引き込ま
れ、駆動スライダ31は、スプリング34の引っ張り力
に対向して(ホ)方向へ駆動される。その結果、軸33
は駆動スライダ31に形成されたクランク穴31cの下
段側端部(ト)に導かれ、下部シャーシ22は、補助ば
ね部材35の付勢力にも対抗して、支持軸23を支点と
して(リ)方向へ回動させられ開放位置となる。
【0042】回転体45が図5の位置に回動したとき、
図9に示すように、下部シャーシ22に設けられたクラ
ンプテーブル25が、上部シャーシ21の保持ガイド通
路21dの領域から下側へ外れる。保持ガイド通路21
dにカートリッジCが保持されている場合には、図5と
図9に示す状態で、クランプテーブル25が、カートリ
ッジC内から下方へ抜け出で、カートリッジCの保持が
解除される。なお、カートリッジCが保持されていない
場合には、図9の状態で、保持ガイド通路21d,21
d内にカートリッジCを受け入れることが可能な状態と
なる。また、図4から図5の状態に至る間、回転体45
の第2の駆動部52の円弧状の逃げ部52bが第2のフ
ォロワーピン44の位置を反時計方向へ移動することに
なり、このときの回転体45の回転力はフォロワーピン
44に与えられず、図5と図9の状態では、回動アーム
41のイジェクトローラ43が、駆動ユニットHの奥側
の第1の位置(待機位置)に停止したままである。
【0043】以上のように、回転体45が図4の位置で
は、下部シャーシ22が(チ)方向へ回動して図8に示
す保持位置であり、回転体45が図5の位置まで回動す
ると、下部シャーシ22が(リ)方向へ回動し、下部シ
ャーシ22は図9に示す開放位置となる。回動アーム4
1をさらに動作させる場合には、図5の状態からさらに
回転体45を反時計方向へ回転させることになる。回転
体45が図5の状態から反時計方向に回動して図6の状
態さらに図7の状態に至る間、第1のフォロワーピン3
6に対しては、第1の駆動部51の円弧状の逃げ部51
cが摺動する。よって、駆動スライダ31は(ホ)方向
へ移動したまま動かない。よって下部シャーシ22は
(リ)方向へ回動した開放位置のままである。
【0044】一方、第5図の状態で、回転体45の第2
の駆動部52の駆動拘束部52cが第2のフォロワーピ
ン44の位置まで来ている。ここで、回転体45の回転
中心と回動アーム41の回動中心は、図4にてδで示す
分だけ位置ずれしている。また第2の逃げ部6cは、回
動アーム41の回転中心である支持軸42を中心とする
半径r2の軌跡にて形成され、第2の駆動部52の逃げ
部52bは回転体45の回転中心となる軸46に対して
一定の半径r3にて形成されている。そのため、回転体
45が図5の位置からさらに反時計方向へ回動する際
に、回転体45の第2の駆動部52の逃げ部52bは上
部支持枠6の第2の逃げ部6cから内側へ外れるように
移動していく。そのため、それ以後の回転体45の反時
計方向への回動動作では、図5から図6および図7に示
すように、第2の駆動部52の駆動拘束部52cのみが
第2の逃げ部6c内に現れ、第2のフォロワーピン44
は、この駆動拘束部52cに拘束されて反時計方向へ駆
動される。
【0045】回転体45に設けられた検知ピン49によ
り、図1に示す検知スイッチS3がON出力となったと
きにモータMaを停止させると、回転体45の回転姿勢
は、図6に示す状態となる。この間に、回動アーム41
は第2の位置まで回動し、イジェクトローラ43は第2
の位置(排出位置)へ至る。回動アーム41が図6に示
す第2の位置へ移動する間、前述のように駆動スライダ
31は(ホ)方向へ移動したままであり、下部シャーシ
22は上部シャーシ21から離れた開放位置に回動して
いる。よって上部シャーシ21の保持ガイド通路21
d,21d内にカートリッジCが挿入されている場合に
は、回動アーム41の先端のイジェクトローラ43によ
りカートリッジCの後端が押され、カートリッジCはい
ずれかのディスク待機部(図9では最上段のディスク待
機部E4)内に戻される。カートリッジCをディスク待
機部へ戻す動作では、回動アーム41が図6の第2の位
置にて停止させられ、それ以上回動アーム41は反時計
方向へ回動されない。そしてカートリッジCがディスク
待機部内に戻された後、回転体45が時計方向へ回動駆
動され、回動アーム41は時計方向へ回動して、イジェ
クトローラ43は図5の第1の位置(待機位置)へ復帰
させされる。
【0046】次に、いずれかのディスク待機部に位置し
ているカートリッジCをノーズ部2の挿入口2aから排
出しようとする場合には、図6の状態から回転体45を
さらに反時計方向へ回動させ、図7に示す回動位置とす
る。このとき図1に示す検知スイッチS4が検知ピン4
9によりON出力に切換えられる。このとき、回動アー
ム41の先端のイジェクトローラ43は、いずれかのデ
ィスク待機部内へ移動して第3の位置(図7の位置)に
至り、ディスク待機部内のカートリッジCはこのイジェ
クトローラ43に押されて挿入口2aから前方へ排出さ
れる。すなわち、図5の状態から回転体45が反時計方
向へ回動すると、図9に示すように下部シャーシ22が
開放位置へ回動したままの状態で、回動アーム41のみ
が回動する。回動アーム41を図6の位置まで回動する
ことにより、駆動ユニットH内のカートリッジCがディ
スク待機部内に戻され、また図7の位置まで回動させる
と、ディスク待機部内のカートリッジが挿入口2aから
排出させられる。
【0047】(押し込みユニットGの動作)前述のよう
に、駆動レバー10の移動によって演奏部Fが昇降駆動
され、駆動ユニットHの上部シャーシ21の保持ガイド
通路21d,21dがディスク待機部E1ないしE4の
いずれかに対向した位置に停止すると、押し込みユニッ
トGの押し込み部材65が、演奏部Fと共に昇降移動
し、同じディスク待機部の側方に形成されている保持枠
3のスリット3bの外側に対向する。なお、挿入口2a
からディスク収納部Aの各ディスク待機部E1ないしE
4へのカートリッジCの挿入は、押し込み部材65がデ
ィスク待機部の外側に出ている待機位置(図5にて実線
で示されている状態)のときに行われる。押し込み部材
65が、保持枠3の図示右側の外に位置し、ディスク待
機部E1ないしE4内から外れた待機位置のときに、カ
ートリッジCが待機部内に挿入されるため、押し込み部
材65がこのカートリッジCの挿入動作を妨げない。
【0048】演奏部Fと押し込みユニットGが、選択さ
れたいずれかのディスク待機部に対向した状態で、押し
込みユニットGの昇降ベース16に搭載されたモータM
bにより、減速歯車群63が駆動されると、ピニオン歯
車64とラック62bの噛合いにより、スライダ62が
駆動される。スライダ62の移動方向が(ル)方向であ
ると、駆動長穴62cとピン66との動力変換により、
押し込み部材65が時計方向へ駆動され、押し込み部材
65が保持枠3のスリット3b内を通過してディスク待
機部E1ないしE4のいずれかの内部に入り込む(図5
の鎖線状態)。そして、ディスク待機部内に位置してい
るカートリッジCの後端は、押圧部65aにて押され、
カートリッジCが駆動ユニットHの上部シャーシ21の
保持ガイド通路21d,21d内に移送される。その後
に、押し込みユニットGのスライダ62が(ヌ)方向へ
駆動され、押し込み部材65が反時計方向へ回動し、こ
れと同期して演奏部Fで回転体45が時計方向へ回動し
て図4の状態となり、駆動ユニットHの下部シャーシ2
2が図8に示す保持位置へ回動し、保持ガイド通路21
d,21d内に移送されたカートリッジCが保持状態と
なり、クランプテーブル25によりディスクDの中心部
がクランプされる。
【0049】ディスク待機部内のカートリッジCが駆動
ユニットH内に移送され、駆動ユニットH内で保持され
た後、押し込み部材65は反時計方向へ回動させられ、
図4の位置にて停止させられる。これにより、カートリ
ッジCが駆動ユニットH側へ移送された空となった状態
のディスク待機部内に押し込み部材65が介在する状態
となって、挿入口2aから新たなカートリッジCが空の
ディスク待機部に挿入されるのが防止できるようにな
る。カートリッジCが駆動ユニットHへ移送されたとき
に空になったディスク待機部は、いずれ再生などが完了
したカートリッジCが戻されてくる領域であるため、押
し込み部材65をそのディスク待機部内の途中で停止さ
せておくことにより、ディスク待機部内に重複してカー
トリッジCが挿入されるのが防止できることになる。
【0050】また、カートリッジC内のディスクの再生
などが完了すると、前述のように、駆動ユニットHの下
部シャーシ22が図9に示す開放状態となり、回動アー
ム41が図6の第2の位置まで回動し、イジェクトロー
ラ43により駆動ユニットHから基のディスク待機部内
にカートリッジCが押し戻される。このときには、スラ
イダ62が(ヌ)方向へ移動させられ、押し込み部材6
5が保持枠3の外側へ回動して待機位置に戻り、ディス
ク待機部へのカートリッジCの戻り動作が押し込み部材
65により邪魔されないようになる。いずれかのディス
ク待機部E1ないしE4内に有るカートリッジCは、押
し込み部材65の押圧部65aにより後端が押されて駆
動ユニットH内に移送されるため、カートリッジCは安
定した押し力を受けて駆動ユニットH内に移動できるよ
うになる。
【0051】また押し込み部材65は、図5に示すよう
に、保持枠3の外側(ディスク待機部E1ないしE4の
側方外)に向かって凸状の湾曲形状の腕部65cを有し
ているため、図5に示す実線の待機位置において、ディ
スク待機部から右側方への膨らみ寸法Waが小さく、ま
た回動支持部であるガイド軸15から押圧部65aの先
端までの縦寸法Wbも小さくなる。すなわちディスク待
機部の外にて待機位置にある押し込み部材65の占有平
面積は小さくなる。また、押し込み部材65の先端の押
圧部65aは、図5にて鎖線で示す円弧軌跡を移動する
が、押圧部65aがディスク待機部の中央部を通過する
とき符号(オ)で示すように、押圧部65aがディスク
待機部の両側の保持枠3と3のほぼ中央(ディスク待機
部の幅方向のほぼ中央部)を通過できる。すなわち押し
込み部材65は凸状に湾曲した腕部65cを有している
ため、図5にて実線で示す待機位置での占有平面積が小
さくて済むのにもかかわらず、時計方向へ回動するとき
には、図5に示すように押圧部65aが符号(オ)で示
すディスク待機部のほぼ中央を通過するため、カートリ
ッジCの後端のほぼ中央部が押されて駆動ユニットHに
移送されることになり、安定したカートリッジの移送が
可能になる。
【0052】また、図の実施例では、押し込み部材65
が1個だけしか設けられいないが、昇降ベース16がガ
イド軸15に沿って昇降することにより、押し込み部材
65が全てのディスク待機部E1ないしE4の側方に対
向できる。そして個々のディスク待機部E1ないしE4
の側方に形成された保持枠3のスリット3bからディス
ク待機部E1ないしE4内に入り込み、カートリッジC
を押し、または図4に示す新たなカートリッジの挿入阻
止位置に停止させることができる。すなわち1個の押し
込み部材65で全てのディスク待機部E1ないしE4に
対応でき、個々のディスク待機部E1ないしE4毎に押
し込み部材65を設ける必要がなくなって、構造を簡単
にできる。
【0053】図12ないし図14(A)(B)は、上記
押し込みユニットGの押し込み部材65の配置に関する
具体的な実施例を示している。図12には、筐体1Aの
具体的な大きさを平面図にて示している。実際の車載用
のディスク装置を構成する場合、図12にて1Aで示す
ように、筐体の外形寸法は、図4などに示す筐体1より
も幅方向にやや大きいものとなる。この筐体1Aの前面
に、図8に示したのと同じノーズ部(化粧部)2が取付
けられ、このノーズ部2の前面に、回動して開閉される
カバー2bが設けられている。ディスク収納部Aの各デ
ィスク待機部E1ないしE4内へカートリッジCを挿入
するときには、図8にて実線で示すように、カバー2b
が前方へ回動した状態で、挿入口2aから手でカートリ
ッジCが押し込まれる。
【0054】このように、筐体1Aの前面にノーズ部2
を取り付けるための余裕スペースを確保するため、図1
2の実施例では、押し込みユニットGのガイド軸15と
押し込み部材65とが図示上方へ移動した位置に配置さ
れ、図12にて実線で示す待機位置にある押し込み部材
65の押圧部65aは、ノーズ部2の内面から筐体1A
の内方へ余裕スペースWcだけ入り込んだ位置に配置さ
れている。前述のように、カバー2bを前方へ回動させ
て開放した状態で、カートリッジCが挿入口2aから各
ディスク待機部E1ないしE4内に挿入されるが、手で
カートリッジCを挿入口2aから挿入したときの、カー
トリッジCの後端の位置は図12にて(i)で示す位置
が限界である。これ以上筐体1A内に挿入しようとする
場合には、指先でカートリッジCの後端を押す必要があ
り、挿入操作が難しくなる。しかし、図12に示すよう
に、待機位置に移動した押し込み部材65の押圧部65
aが、ノーズ部2の内面よりも寸法Wcだけ筐体1Aの
内部に位置している場合には、この押し込み部材65が
回動しても(i)の位置にあるカートリッジCの後端を
押圧部65aによって押すことができない。このような
場合には、ディスク収納部Aの側方に補助挿入部材71
を設けることが好ましい。この補助挿入部材71は、複
数の各ディスク待機部E1ないしE4の側方に個々に設
けられる。この補助挿入部材71は、保持枠3の各保持
リブ3aと3aの間にてディスク収納領域E1ないしE
4から外れる位置に配置される。
【0055】図13の斜視図に示すように、補助挿入部
材71は金属またはプラスチック材料などにより板状に
形成されたものであり、その先端には側方へ突出する爪
71aが形成されている。図14に示すように、爪71
aの図示上方の縁部は平坦辺71cで、図示下方の縁部
は傾斜辺71dである。補助挿入部材71の基端側方に
は被駆動片71bが一体に形成されている。補助挿入部
材71には、一対のガイド穴72と73が形成されてい
る。一方のガイド穴73は、補助挿入部材71の長手方
向に沿って延びる直線状の長穴である。他方のガイド穴
72は、その中央部72cが前記ガイド穴73と同じ方
向に延びる直線状の長穴であり、その先端が、爪71a
の方向へ向けて曲げられた曲り部72aとなっている。
ガイド穴72の基端には、逃げ部72bが形成されてい
る。この逃げ部72bは、中央部72cよりも幅寸法が
広くなっており、しかも開口幅寸法が前記曲り部72a
と同じ方向へ広がっている。
【0056】図12と図14に示すように、ディスク収
納部Aの左側方に位置する保持枠3内には一対の支持軸
74と75が固設されており、支持軸74は前記ガイド
穴72内に挿入され、支持軸75はガイド穴73内に挿
入されている。補助挿入部材71と筐体1Aの図示下端
との間には引っ張りスプリング76が掛けられ、この引
っ張りスプリング76により、補助挿入部材71は
(ワ)方向へ復帰付勢されている。付勢部材またはばね
部材として、上記引っ張りスプリング76の代わりに、
トーションスプリングや板ばねなどを設けることが可能
である。図12に示すように、筐体1A内の保持枠3の
側方には、駆動片81が設けられている。この駆動片8
1は、モータMcまたはソレノイドなどの動力源により
(ワ)−(カ)方向へ駆動される。駆動片81が図12
に示す位置へ移動しているとき、補助挿入部材71は、
前記引っ張りスプリング76に引かれて(ワ)方向へ復
帰移動している。また駆動片81が図12にて矢印で示
す図示上方へ移動すると、補助挿入部材71は駆動片8
1に押されて(カ)方向へ移動する。
【0057】図12および図14(A)の実線位置は、
補助挿入部材71が(ワ)方向へ復帰移動している状態
を示している。このとき、ガイド穴72の曲り部72a
内に支持軸74が位置しており、補助挿入部材71は支
持軸75を支点として反時計方向へ回動した状態であ
り、爪71aは、それぞれのディスク待機部E1ないし
E4の領域から図示左側へ外れている。このとき、ノー
ズ部2の挿入口2aから各ディスク待機部E1ないしE
4内にカートリッジCが挿入される。挿入されたカート
リッジCの後端が図12にて(i)で示す位置に至る
と、カートリッジCの前部側方に形成された溝Ca(図
13参照)が、図12にて(v)の位置あるいはそれよ
りも図示上方へ移動した位置となる。図13と図14に
示すように、上記溝Caは、カートリッジの先端側が側
面に対してほぼ直角のエッジ部Cbとなり、カートリッ
ジの後端側が傾斜面Ccとなっている。
【0058】図12に押し込み部材65の押圧部65a
の回動軌跡を鎖線で示しているが、(i)の位置に有る
カートリッジCは、押圧部65aの回動により駆動ユニ
ットH側へ押し込むことができない。そこで、モータM
cなどにより駆動片81を(カ)方向へ移動させると、
この駆動片81に押されて補助挿入部材71は(カ)方
向へ移動する。このとき、支持軸74に対して摺動する
ガイド穴72は、曲り部72aから中央部72cへ移行
する。したがって、補助挿入部材71は支持軸75を支
点として時計方向へ回動し、図14(A)にて実線で示
す状態から鎖線で示す状態に移行し、爪71aがカート
リッジCの溝Ca内に入り込む。そして、さらに補助挿
入部材71が(カ)方向へ移動する際、爪71aの先端
側の平坦辺71cが溝Caのエッジ部Cbに掛止され、
爪71aによりカートリッジCが(カ)方向へ引き込ま
れる。引き込まれた結果のカートリッジCの位置を図1
2にて(ii)で示す。カートリッジCがこの位置まで
移動すると、その後端は押し込み部材65の押圧部65
aの回動軌跡内に位置する。よって、押し込み部材65
の回動により、カートリッジCの後端が押され、カート
リッジCが駆動ユニットH内にて(iii)で示す位置
へ移送される。
【0059】なお、図14(B)に示すように、補助挿
入部材71が(カ)方向へ移動すると、ガイド穴72の
逃げ部72bが支持軸74の位置に至る。支持軸74が
開口幅寸法の広い逃げ部72b内に有ると、この逃げ部
72bの開口幅寸法と支持軸74の直径との差に対応し
た分だけ、補助挿入部材71は支持軸75を支点として
反時計方向へ余裕回動できるようになる。よって(i
i)の位置にあるカートリッジCが押し込み部材65に
より駆動ユニットH内へ押し込まれる際、(vi)の位
置から(カ)方向へ移動する溝Caの傾斜面Ccと、補
助挿入部材71の傾斜辺71dとが摺動し、補助挿入部
材71が図14(B)で鎖線で示すように反時計方向へ
回動する。この補助挿入部材71の反時計方向への回動
により、カートリッジCが移動するときに、爪71aが
逃げて移動の妨げにならない。カートリッジCが押し込
み部材65により駆動ユニットH内へ移送される途中、
または移送された後に、駆動片81が図12に示す位置
へ移動し、補助挿入部材71は引っ張りスプリング76
に引かれて図14(A)に示す位置へ復帰する。
【0060】また、図12では回動アーム41により移
動するイジェクトローラ43により挿入口2bから排出
された状態のカートリッジCの後端の位置を(iv)で
示している。上記の補助挿入部材71を設けることによ
り、待機位置にある押し込み部材65の押圧部65aが
ノーズ部2の内側にWcだけ離れた位置にあったとして
も、手で(i)の位置へ挿入されたカートリッジCを補
助挿入部材71により(ii)方向へ補助移送でき、押
圧部65aにより押し込み可能な位置へ移動させること
ができる。よって押圧部65aをノーズ部2と干渉しな
い位置に設けることができ、設計が容易になるととも
に、カートリッジCを押圧部65により押し込み可能な
位置へ必ず移送できるようになる。
【0061】また図の実施例では、補助挿入部材71
に、曲り部72aと逃げ部72bを有するガイド穴72
が形成されていることにより、補助挿入部材71が挿入
口2a側に移動しているときには、爪71aがカートリ
ッジCの挿入の妨げにならず、しかも補助挿入部材71
が(カ)方向へ移動することにより、カートリッジCを
筐体内へ引き込むことができるようになる。しかも引き
込まれた後のカートリッジCが押し込み部材65により
駆動ユニットH内に押し込まれる際、補助挿入部材71
の爪71aは、逃げ部72bでの回動余裕によりカート
リッジの移動を妨げない位置へ逃げることができる。こ
のように単に補助挿入部材71を(ワ)−(カ)方向へ
移動させるだけで、カートリッジの引き込みと、カート
リッジ移動時の妨げにならないように補助挿入部材71
を動作させることが可能になる。
【0062】また、図12では、補助挿入部材71がス
プリング76の付勢力により(ワ)方向へ復帰移動でき
るようになっているが、駆動片81の(ワ)方向への駆
動力により補助挿入部材71を同方向へ強制的に復帰移
動させるようにしてもよい。また、補助挿入部材71を
単に(ワ)−(カ)方向へ移動できるように設け、爪7
1aを、補助挿入部材71から図示右方向へ進退自在に
設け、カートリッジCを(i)の位置から(ii)の位
置へ移動させるときのみ、爪71aを補助挿入部材71
から図示右方向へ突出させるように構成してもよい。
【0063】なお、押し込み部材65は必ずしも回動で
きるものである必要はなく、図4などにおける(ヌ)−
(ル)方向へ直線移動するものであってもよい。この場
合には、押し込み部材65からディスク待機部E1ない
しE4方向へ突出する押圧部65aを別個に設けてお
く。そして(ル)方向へ移動しているときには、押圧部
65aをディスク待機部内から図示右方向へ退行させて
おき、カートリッジCを駆動ユニットH内に押し込むと
きにのみ、押圧部65aをディスク待機部内へ突出させ
ればよい。なお、上記実施例ではディスク収納部A内に
複数のカートリッジCが待機しており、演奏部Fでの下
部支持枠5と上部支持枠6とが、筐体1内を昇降し、駆
動ユニットHが選択されたカートリッジCに対向するよ
うになっている。しかし、ディスク収納部Aにカートリ
ッジCが1個のみ待機するディスク装置の場合には、下
部支持枠と上部支持枠とからなる支持部が筐体1内に固
定して設けられ、この支持部内に駆動ユニットHが弾性
体24により弾性支持される。この場合の支持部は筐体
1そのものであってもよい。またこの場合、押し込み部
材65は筐体1内を上下方向へ昇降動作させる必要はな
く、押し込み部材をひとつのディスク待機部の側方に設
けておけばよい。
【0064】また上記実施例では、支持部側の駆動部材
が回転体45であるが、この回転体45が直線軌跡や円
弧軌跡などに沿って摺動する摺動レバーであり、この摺
動レバーにカム部としての第1と第2の駆動部51と5
2が形成されていてもよい。この場合の支持部側に設け
られる動力源は、モータに限られず、摺動レバーを移動
させるソレノイドなどであってもよい。また、上記実施
例では、駆動ユニットHの可動部が、クランプテーブル
25などを有する下部シャーシ22であるが、カートリ
ッジに収納されていないコンパクトディスクなどが駆動
ユニットに装填されるものである場合には、ディスク中
央部をターンテーブルに押し付けるクランパを有するク
ランプアームなどが駆動ユニット側での可動部となる。
【0065】さらに上記実施例では、イジェクトローラ
43が回動アーム41の先部に設けられ、この回動アー
ム41の回動動作により、イジェクトローラ43が第1
の位置から第2の位置、さらに第3の位置へ移動するよ
うになっているが、例えば上部シャーシ21または下部
シャーシ22にて直線状に移動するレバーなどにイジェ
クトローラ43が設けられ、この直線移動によりイジェ
クトローラ43が第1の位置から第2の位置、さらに第
3の位置へ移動するものであってもよい。またイジェク
タはイジェクトローラ43である必要はなく、単なるピ
ン、突起、板片などであってもよい。また記録媒体はミ
ニディスクに限られず、他の光磁気記録方式または光記
録方式のディスク、磁気ディスク、あるいはディスク以
外のものであってもよい。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、押し込み
部材により記録媒体の後端が押されて駆動ユニット内に
押し込まれる。記録媒体は後端を押されることにより、
安定した姿勢で安定して駆動ユニット内に移動できる。
特に、記録媒体がカートリッジに収納されたディスクな
どの場合には、カートリッジの側方に形成された溝をフ
ックなどで引っ掛けて移動する場合に比べて、記録媒体
の移送をスムーズに行える。また、押し込み部材は、記
録媒体の後端に当たればよく、押し込み部材が記録媒体
と当たる位置にさほど精度が要求されないため、押し込
み部材の支持機構や駆動機構に高い精度が要求されな
い。
【0067】また、記録媒体が駆動ユニット内に押し込
まれた後に、押し込み部材を空の状態の待機部内に位置
させることにより、記録媒体が駆動ユニット内へ移送さ
れた後の空の待機部へ新たな記録媒体が重複して挿入さ
れるのが防止できる。押し込み部材を、新たな記録媒体
の挿入を阻止する部材として兼用することにより、空の
待機部に記録媒体の挿入を阻止するためのシャッタなど
の部材を特別に設ける必要が無くなり、装置の構造を簡
単にできる。
【0068】上記押し込み部材を、待機部の側部外方に
位置する軸を支点として回動動作するものとすれば、単
純な回動動作だけで、押し込み部材を各位置へ移動させ
ることができるようになる。よって、押し込み部材の支
持機構および駆動機構の構造を簡略化できる。
【0069】また、待機位置へ挿入された記録媒体を、
前記押し込み部材にて押し込み可能な位置まで前進させ
る補助挿入部材を設けると、押し込み部材の移動領域
が、装置の前面からやや奥方向に設けられていたとして
も、待機部に挿入された記録媒体を、補助挿入部材と押
し込み部材とにより駆動ユニットへ確実に移送すること
ができる。押し込み部材の移動領域を、装置の前面より
もやや奥側に設けることにより、装置前面に化粧部とな
るノーズ部などの設置スペースを確保できるようにな
る。
【0070】また、待機部が複数設けられ、駆動ユニッ
トがいずれかの待機部を選択するために移動するもので
ある場合に、押し込み部材が駆動ユニットと共に移動
し、駆動ユニットが選択された待機部に対向する位置に
停止したときに、押し込み部材が、選択された待機部に
対応して停止するように構成すれば、ひとつの押し込み
部材を設けるだけで、選択されたいずれの待機部内の記
録媒体であっても、駆動ユニット内に移送させることが
でき、また選択された待機部内から記録媒体が駆動ユニ
ット内に移送された後、この空になった待機部内に押し
込み部材を停止させることにより、この待機部内への新
たな記録媒体の重複した挿入を防止できる。すなわち、
記録媒体を駆動ユニットへ移送させるための機構、およ
び待機部内へ新たな記録媒体が挿入されるのを防止する
ための機構を各待機部ごとに設ける必要がなくなって、
構造を簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として、車載用のディスク装
置の機構部分全体を示す斜視図、
【図2】図1に示したディスク装置の支持枠および駆動
部材としての回転体を示す分解斜視図、
【図3】駆動ユニットの各部材を示す分解斜視図、
【図4】図1に示したディスク装置を示すものであり、
カートリッジが駆動ユニットに保持されている状態を示
す平面図、
【図5】カートリッジが待機部から駆動ユニット内に移
送される動作を示す平面図、
【図6】駆動ユニット内のカートリッジが待機部に戻さ
れた状態を示す平面図、
【図7】待機部内のカートリッジが挿入口から排出され
た状態を示す平面図、
【図8】駆動ユニットにて可動部としての下部シャーシ
が保持位置へ移動した状態を示すディスク装置の側面断
面図、
【図9】駆動ユニットにて可動部としての下部シャーシ
が開放位置へ移動した状態を示すディスク装置の側面断
面図、
【図10】図4におけるX−X線の断面図、
【図11】図4におけるXI−XI線の断面図、
【図12】押し込み部材と補助挿入部材の配置関係を示
す平面図、
【図13】補助挿入部材とカートリッジの側面を示す部
分斜視図、
【図14】(A)と(B)は、補助挿入部材によるカー
トリッジの移送動作を示す部分平面図、
【図15】従来のディスク装置の内部構造を示す部分側
面図、
【符号の説明】
A ディスク収納部 B 演奏部移動領域 C カートリッジ Ca 溝 D ディスク E1〜E4 ディスク待機部 F 演奏部 G 押し込みユニット H 駆動ユニット Ms,Ma,Mb モータ 1 筐体 2 ノーズ部 2a 挿入口 3 保持枠 3a 保持リブ 3b スリット 5 下部支持枠 6 上部支持枠 6b 第1の逃げ部 6c 第2の逃げ部 10 駆動レバー 16 昇降ベース 21 上部シャーシ 21d 保持ガイド通路 22 可動部としての下部シャーシ 24 弾性体 25 クランプテーブル 26 ヘッド 31 被駆動部材としての駆動スライダ 31c クランク穴 33 軸 34 引っ張りスプリング 35 補助ばね部材 36 第1のフォロワーピン 41 被駆動部材としての回動アーム 43 イジェクトローラ(イジェクタ) 44 第2のフォロワーピン 51 第1の駆動部(カム部) 51a 開放部 52 第2の駆動部(カム部) 52a 開放部 65 押し込み部材 71 補助挿入部材 71a 爪 71b 被駆動片 72 ガイド穴 72a 曲り部 72b 逃げ部 73 ガイド穴 74,75 支持軸

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 待機部と、この待機部から導入された記
    録媒体を駆動する駆動ユニットとが設けられた記録媒体
    の駆動装置において、待機部への記録媒体の挿入を妨げ
    ない待機位置から、待機部に位置する記録媒体の後端に
    当たる位置へ至り、さらに記録媒体を押して前記駆動ユ
    ニットに押し込む押し込み部材と、この押し込み部材を
    前記各位置へ移動させる駆動機構とが設けられており、
    前記押し込み部材は、空の状態の前記待機部内にて記録
    媒体の前記待機部への挿入を防止できる位置に停止可能
    とされていることを特徴とする記録媒体の駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記押し込み部材は、前記待機部に位置
    する記録媒体を前記駆動ユニットに押し込む動作を行っ
    た後に、記録媒体の前記待機部への挿入を防止する位置
    に停止する請求項1記載の記録媒体の駆動装置。
  3. 【請求項3】 押し込み部材は、待機部の側部外方に位
    置する軸を支点として回動動作するものである請求項1
    または2記載の記録媒体の駆動装置。
  4. 【請求項4】 待機位置へ挿入された記録媒体を、前記
    押し込み部材にて押し込み可能な位置まで前進させる補
    助挿入部材が設けられている請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の記録媒体の駆動装置。
  5. 【請求項5】 待機部は複数設けられ、駆動ユニットは
    いずれかの待機部を選択するために移動するものであ
    り、且つ押し込み部材は駆動ユニットと共に移動し、駆
    動ユニットが選択された待機部に対向する位置に停止し
    たときに、押し込み部材は、選択された待機部内の記録
    媒体を押し込み可能な位置に停止する請求項1ないし4
    のいずれかに記載の記録媒体の駆動装置。
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