JP3416564B2 - シートスライド装置のロック構造 - Google Patents

シートスライド装置のロック構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インナ、アウタ
一対のレール体の作動を、各レール体に設けられたロッ
ク手段の同期したロック動作のもとで規制、あるいは規
制解除可能とした、いわゆる両側ロックタイプのシート
スライド装置のロック構造に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、自動車等のような車両用のシー
ト、特に自動車のフロントシート等は、床面との間に介
在されたシートスライド装置によって、前後方向にスラ
イド可能に支持されている。
【0003】このシートスライド装置は、シートサイド
に固定されるランナ(アッパレール等とも称する)を床
面サイドの固定のガイドレール(ロアレール等とも称す
る)に対してスライド自在に組みつけてなる一対のレー
ル体を、車両の横幅方向におけるインナサイド(中央寄
り)、アウタサイド(外方寄り)での離間位置でシート
と床面との間にそれぞれ介在して構成されている。そし
て、この種のシートスライド装置においては、解除レバ
ーにより解除操作可能なロック手段が、インナ、アウタ
のレール体にそれぞれ設けられ、各ロック手段の同期し
たロックオン動作、あるいはロックオフ動作のもとで、
ガイドレールに対するランナのスライド規制、および規
制解除がそれぞれ一体的に可能となっている。
【0004】この種のレール体におけるロック手段とし
て、たとえば、ガイドレールの底壁に穿孔された一連の
ロック孔に、ロックプレートのロック爪を挿入、係合さ
せる形態、あるいはガイドレールの上面開口垂下片に形
成された一連のロック爪を、ロックプレートのロック孔
に挿入、係合させる形態等としてなる、いわゆるラッチ
式の構成が知られている。
【0005】このようなラッチ式のロック手段において
は、ランナに設けられた昇降自在、たとえば回動自在の
ロックプレートが、ロックばねの偏倚力のもとで、ロッ
ク孔、ロック爪間の挿入、係合方向、つまりロックオン
方向に偏倚されている。そして、インナ側、アウタ側の
ロックプレートが、各側のランナ間に架設、枢着された
平面略コ字形状の解除レバーを介して同期作動可能に連
結されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車のフ
ロントシート等においては、インナ側ランナにシートベ
ルトのベルトアンカーが通常設けられる。そこで、特に
インナレール体でのロックの確実性を高めることで、フ
ロントシート等における安全性をより高めることが考え
られている。
【0007】従来においては、たとえば、インナ側、ア
ウタ側でのロックプレートの動作に位相差を設ける、あ
るいはインナ側ロック爪をアウタ側よりも長くする等に
より、インナ側ロック手段をアウタ側ロック手段よりも
優先的にロックオンさせることが、インナレール体での
ロックの確実性を高める対策として、一般的には考えら
れている。
【0008】しかし、これらの構成においては、ガイド
レール内でのロックプレートのストローク(昇降範囲)
を十分に大きくとる必要があるため、ガイドレールの断
面高さの長大化が避けられず、ガイドレール、ひいては
レール体自体の大型化、およびコストの上昇を伴いやす
い。特に、ガイドレールに設けたロック爪を長くする構
成では、インナ側、アウタ側でのガイドレールの共用化
がはかれないため、この点からも、コストの上昇が避け
られない。
【0009】また、レール体のガイドレールは、通常、
ボルト止め等によって床面等に固定される。そして、こ
のボルトは、通常、その径より比較的大径の、いわゆる
バカ孔としてなるガイドレールの挿通孔への挿通を経
て、床面等に螺着されるため、このボルトと挿通孔との
径の差に対応する量だけ、ガイドレール、ひいてはレー
ル体の位置がインナ、アウタ間でずれる虞れがある。
【0010】このようなインナ、アウタ間におけるレー
ル体の位置ずれは、解除レバーの動作、ひいてはロック
プレートのロックオン、ロックオフ動作等に悪影響を与
える虞れがあるため、従来は、このようなレール体の位
置ずれを防止すべく、治具等を利用することで、レール
体装着の際の高精度化をはかっている。しかし、このよ
うな治具等を利用した装着作業の高精度化は、その作業
自体の煩雑化を伴うため、作業性の低下が避けられな
い。
【0011】この発明は、レール体の大型化を伴うこと
なく、インナ側ロック手段でのロックの確実性を一層向
上させるとともに、レール体の装着作業の容易化をはか
るシートスライド装置のロック構造の提供を目的として
いる。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明によれば、アウタ側ランナに回動自在に設
けられたカムが、解除レバーの動作に連動するインナ側
での可動部材に連動可能に連結されている。そして、イ
ンナ側ロックプレートが、解除レバーによって直接的に
動作制御されるのに対し、アウタ側ロックプレートが、
解除レバーの動作に連動したこのカムの回動によって、
インナ側ロックプレートに先行したロックオフからのそ
の状態の維持、およびインナ側ロックプレートに遅れた
ロックオンを可能に動作制御されている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】この発明に係るシートスライド装置のロッ
ク構造においては、図1に示すように、シートスライド
装置10が、ロック手段12-I,12-Oを、インナ、アウタ一
対のレール体14-I,14-Oに、解除レバー16の操作のもと
で同期作動可能にそれぞれ設けた、いわゆる両側ロック
タイプとして形成されている。
【0015】なお、図1に加えて図2、および図3を見
るとわかるように、レール体14-I,14-Oとして、たとえ
ば、ランナ(アッパレールとも称する)18-I,18-Oを、
ガイドレール(ロアレールとも称する)20-I,20-Oに対
し、ローラ22等の転動子を介してスライド自在に組み付
けた構成が例示できる。しかし、この種のレール体14-
I,14-Oの構成は公知であり、また、それ自体はこの発明
の趣旨でないため、このレール体の基本構成に関する詳
細な説明は、ここでは省略する。
【0016】ここで、図1ないし図3に示すように、こ
の種のレール体14-I,14-Oにおけるロック手段12-I,12-O
として、たとえば、ランナ18-I,18-O側でのロックプレ
ート24-I,24-Oの昇降動作によりそのロックオン、ロッ
クオフ動作を呈する、いわゆるラッチ式の構成が知られ
ている。
【0017】この発明の実施の形態においては、たとえ
ば、アーム状のロックプレート24-I,24-Oが、枢支ピン2
6によってランナ18-I,18-Oに回動自在に配設、連結さ
れ、このロックプレートの自由端に形成された水平折曲
片24aにロック孔28が上下方向に貫通して穿設されると
ともに、このロック孔に挿入、係合可能な一連のロック
爪30が、ガイドレール20-I,20-Oの上面開口垂下片20aに
形成されている。そして、このロックプレート24-I,24-
Oは、たとえば、ランナ18-I,18-Oに一端32aの係止され
たトーションばねとしてなるロックばね32の偏倚力のも
とで、ロック爪30へのロック孔28の係合方向、つまりロ
ックオン方向に偏倚されている。
【0018】なお、枢支ピン26を中心としたロックプレ
ート24-I,24-Oの回動範囲、つまりロック孔28の設けら
れた水平折曲片24aの昇降範囲は、たとえばガイド孔34
とガイドピン36との組み合わせにより規制される。
【0019】そして、このロックプレート24-I,24-Oの
回動、つまりロック手段12-I,12-Oのロックオン、ロッ
クオフの動作は、たとえばランナ18-I,18-O間に架設、
枢支された平面略コ字形状の解除レバー16により制御可
能となっている。
【0020】図1に示すように、たとえば、支持ピン38
がランナ18-I,18-Oにそれぞれ突設され、この支持ピン
での枢支のもとで、解除レバーは各ランナ間で回動自在
に支持されている。
【0021】なお、図1に加えて図2を見るとわかるよ
うに、インナ側ランナ18-Iの支持ピン38には、リターン
ばね40となるねじりばねが巻装され、ランナ、および解
除レバー16への各端末の係止により生じる偏倚力のもと
で、解除レバーは前端16aの下降方向、つまり図中反時
計方向に偏倚されている。
【0022】また、図1、図3に示すように、解除レバ
ー16のアウタ側端16b-Oは、支持ピン38への挿着が可能
であれば足り、その挿着が容易なように、この発明の実
施の形態においては、アウタ側端の挿通孔42が長孔とし
て形成されている。
【0023】ここで、図1、図2に示すように、この発
明においては、解除レバー16のインナ側端16b-Iに延出
操作端44が規定され、この延出操作端に突設された係合
ピン46を介して、このインナ側端がインナ側ロックプレ
ート24-Iに連動可能に連結されるとともに、図1、図3
に示すように、アウタ側ランナ18-Oに回動自在に設けら
れたカム48が、可撓性のケーブル手段50を介して、解除
レバーのインナ側端に同期動作可能に連結されている。
【0024】カム48は、アウタ側ロックプレート24-Oの
オン操作片24b、オフ操作片24cとの係合のもとでアウタ
側ロックプレートの動作を制御可能に形成され、アウタ
側ロックプレートは、このカムの回動によって、インナ
側ロックプレート24-Iに先行したロックオフからのその
状態の維持、およびインナ側ロックプレートに遅れたロ
ックオンを可能に動作制御されている。
【0025】つまり、この発明のロック構造において
は、インナ側ロック手段12-Iが解除レバーのインナ側端
16b-Iに直接的に連結されるのに対し、アウタ側ロック
手段12-Oはカム48、およびケーブル手段50を介して解除
レバーのインナ側端に連結されている。
【0026】なお、図1、図3に示すように、カム48
は、アウタ側ランナ18-Oに対し、枢支ピン51によって枢
着され、たとえば、枢支ピンの延出端51aに巻装されて
その各端末をカムとランナとに係止させたねじりばねか
らなるリターンばね52の偏倚力のもとで、カムはオン操
作片24bを押圧して、アウタ側ロックプレート24-Oをそ
のロックオン位置に保持している。
【0027】また、図1ないし図3に示すように、ケー
ブル手段50として、たとえば、ワイヤをチューブ等の可
撓被覆体で被装した被覆ケーブルが利用でき、アウタ側
ランナ18-Oのブラケット54と、インナ側ランナ18-Iの係
止溝55とに、この被覆ケーブルのチューブ端末はそれぞ
れ係止されている。
【0028】解除レバー16に連動するインナ側、アウタ
側のロック手段12-I,12-Oの動作を、以下説明する。
【0029】図2に示すように、解除レバー16の非操作
時においては、解除レバーが、初期位置となるほぼ水平
の下方位置にリターンばね40の偏倚力のもとで偏倚、保
持され、係合ピン46での押し上げのもとで、ロックプレ
ート24-Iをロック爪30、ロック孔26の係合位置、つまり
ロックオン位置に保持している。なお、ロックプレート
24-Iは、ロックばね32の偏倚力のもとでも、そのロック
オン位置に偏倚、保持されている。
【0030】また、図3に示すように、解除レバー16の
非操作に伴うアウタ側ロック手段12-Oの初期状態におい
ては、カム48がリターンばね52の偏倚力のもとで、ロッ
クプレートのオン操作片24bの押し上げ方向に偏倚さ
れ、このカムによる押し上げのもとで、ロックプレート
24-Oはロックオン位置に保持されている。なお、ロック
ばね32の偏倚力のもとでそのロックオン位置に偏倚、保
持されていることは、このアウタ側ロックプレート24-O
においても同様である。
【0031】このような初期のロックオン状態から、解
除レバー16の先端をロックオフ方向、つまり上方に引き
上げると、図2に示すように、インナ側延出操作端44の
係合ピン46によるインナ側ロックプレート24-Iの係合片
24dの係合、押圧によって、インナ側ロックプレートが
ロックオフ方向(図中反時計方向)に回動を開始すると
ともに、図3に示すように、アウタ側ロック手段のカム
48が、ケーブル手段50を介して図中時計方向に回動さ
れ、このカムの回動に伴って、アウタ側ロックプレート
24-Oはロックオフ方向(図中反時計方向)に回動され
る。
【0032】このとき、インナ側ロックプレート24-Iが
解除レバー16の回動角にほぼ対応してロックオフ方向に
回動するのに対し、アウタ側ロックプレート24-Oは、カ
ム48の回動によって動作制御されるため、図4(A),(B)
に示すように、解除レバーに連動した動作であっても、
アウタ側ロックプレートは、カムによるオフ操作片24c
の押圧により、インナ側ロックプレートに先行してロッ
クオフされる。つまり、この発明のロック構造において
は、図示のような、アウタ側ロック手段12-Oのみのロッ
クオフ状態、逆にいえばインナ側ロック手段12-Iのみの
ロックオン状態が存在することになる。
【0033】そして、解除レバー16を更に引き上げる
と、図5(A),(B)に示すように、インナ側ロックプレー
ト24-Iが、アウタ側ロックプレート24-Oに遅れてロック
オフされて、ガイドレール20-I,20-Oに対するランナ18-
I,18-Oのスライド、つまりレール体14-I,14-Oの作動が
可能となる。
【0034】また、このようなインナ側、アウタ側双方
のロック手段12-I,12-Oのロックオフ状態から、解除レ
バー16の操作力を解除、あるいは緩めると、図4(A),
(B)に示すように、初期位置方向への解除レバーの戻り
に伴ったインナ側ロックプレート24-Iの回動によって、
このインナ側のロック孔28、ロック爪30間が図示のよう
に部分的にでもロックするのに対し、アウタ側ロックプ
レート24-Oは、カム48によって、そのロックオフ状態に
維持されたまま残される。つまり、ロックオン操作時に
おいては、インナ側ロック手段12-Iがアウタ側ロック手
段12-Oに先行してロックオンされる。
【0035】そして、解除レバー16を初期位置方向に更
に戻し、カム48がオフ操作片24cから離れてオン操作片2
4bを押し上げる位置まで回動すると、アウタ側ロックプ
レート24-Oがインナ側ロックプレート24-Iに遅れてロッ
クオンし、インナ側、アウタ側双方のロック手段12-I,1
2-Oがロックオン状態に戻される。
【0036】上記のように、この発明に係るシートスラ
イド装置のロック構造では、インナ側ロック手段12-Iの
ロックオンが優先されるとともに、インナ側ロック手段
の動作に追従して、アウタ側ロック手段12-Oは作動され
ることになる。
【0037】つまり、インナ側ロック手段12-Iのロック
オフ時には、アウタ側ロック手段12-Oのロックオンは生
じないため、アウタ側ロック手段のみロックオンとなる
現象は、この発明においては確実に排除される。従っ
て、この発明によれば、インナ側ロック手段12-Iのロッ
クオンがより確実なものとなる。
【0038】そして、この発明では、ロック爪30、ロッ
ク孔28間のロック、ロックオフの得られる範囲でインナ
側、アウタ側のロックプレート24-I,24-Oを回動させれ
ば足りるため、ガイドレール20-I,20-O内でのロックプ
レートのストロークは、いずれの側でも最小限に抑えら
れる。そのため、ガイドレール20-I,20-Oの断面高さが
抑えられ、よって、ガイドレールの小型化、ひいてはレ
ール体14-I,14-Oの小型化がはかられるとともに、コス
トの低減が可能となる。
【0039】更に、ロックプレートのストロークやロッ
ク爪の長さ等を変えることなく、ロックプレート24-I,2
4-Oの回動のタイミング、ひいてはインナ側、アウタ側
でのロック手段12-I,12-Oのロックオン、ロックオフの
タイミングをカム48によってずらしているにすぎないた
め、ガイドレール20-I,20-Oの共用化が可能となり、こ
の点からも、コストの低減化が十分にはかられる。
【0040】また、この発明においては、アウタ側ロッ
ク手段12-Oのカム48が、インナ側端の延出操作端44にケ
ーブル手段50を介して連動可能に連結されている。つま
り、インナ側、アウタ側のロック手段12-I,12-Oの動作
の起点となるのは、いずれも解除レバーのインナ側端16
b-Iとなるため、その起動自体にずれは生じない。そし
て、解除レバーのアウタ側端16b-Oは、長孔状の挿通孔4
2により、フリーヒンジ状態でアウタ側ランナ18-Oに単
に枢着されているにすぎないため、インナ側、アウタ側
のロック手段12-I,12-Oのロックオン、ロックオフ動作
に対しては何等関係を持たない。
【0041】つまり、この発明によれば、解除レバーの
インナ側端16b-Iの動作のみがインナ側、アウタ側のロ
ック手段12-I,12-Oの動作に影響するため、インナ、ア
ウタのレール体14-I,14-O間で位置ずれが生じても、そ
れは解除レバー16の回動動作に影響するとはいえ、各ロ
ック手段の動作には直接的には影響しない。
【0042】そして、解除レバーのアウタ側端16b-Oが
フリーヒンジ状態での枢着であり、長孔としてなる挿通
孔42の範囲内であれば、インナ、アウタのレール体14-
I,14-O間での位置ずれに対する解除レバー16の回動は十
分、かつ容易に保障されるため、各レール体の装着が、
精度を高くすることなく行える。
【0043】従って、装着作業の簡単化により、イン
ナ、アウタのレール体14-I,14-O、つまりシートスライ
ド装置10の装着の際における作業性の改善が十分にはか
られる。
【0044】更に、この発明においては、可撓性のケー
ブル手段50によって解除レバーインナ側端の延出操作端
44とアウタ側ロック手段のカム48とを連動可能に連結し
ているため、この点からも、インナ、アウタのレール体
14-I,14-O間での位置ずれが、インナ側、アウタ側のロ
ック手段12-I,12-Oの動作に悪影響を与えることは全く
ない。
【0045】ここで、この発明の実施の形態において
は、ロックプレート24-I,24-Oを回動自在なアームとし
て例示しているが、ロック孔28をランナ18-I,18-Oに対
して昇降可能とすれば足りるため、これに限定されず、
たとえば、ロックプレート自体をランナに対して昇降自
在に設けてもよい。
【0046】また、ロックプレート24-I,24-Oに規制し
たロック孔28に、ガイドレール20-I,20-Oの上面開口垂
下片20aのロック爪30を挿入、係合可能とした構成とし
て、ロック手段12-I,12-Oは具体化されているが、これ
に限定されず、たとえば、ロックプレートのロック爪を
ガイドレール底壁に穿設した一連のロック孔に、ロック
プレートの下降のもとで挿入、係合させる構成としても
よい。
【0047】なお、図中におけるロック孔28、ロック爪
30の数、および形状は、あくまでも例示にすぎず、ロッ
ク孔、ロック爪は、相互間の挿入、係合のもとでガイド
レール20-I,20-Oに対するランナ18-I,18-Oのスライドを
規制可能とすれば足りるため、これらの数、および形状
は、決して図示のものに限定されるものではない。
【0048】また、この発明の実施の形態においては、
アウタ側ロック手段のカム48を、解除レバーのインナ側
端16b-Iに規定した延出操作端44に連結している。しか
し、解除レバー16の動作に連動するインナ側の可動部材
であれば、解除レバーの操作に連動したカム48の回動は
得られるため、延出操作端44に限定されず、たとえば、
インナ側ロックプレート24-I等に、カムを連動可能に連
結してもよい。
【0049】しかしながら、インナ側ロックプレート24
-Iは、通常、所定の隙間、いわゆる遊びを介して延出操
作端の係合ピン46に連結されることが多く、また、他に
可動部材を設けるとして、その動作のためのクリアラン
ス等が解除レバー16からの動作の伝達に悪影響を与える
虞れも否定できないため、延出操作端44にカム48を連結
することで、その動作の確実な伝達が容易に確保され
る。
【0050】更に、この発明の実施の形態においては、
ケーブル手段50によって解除レバーインナ側端の延出操
作端44とカム48とを連動可能に連結しているが、カムを
連動可能に連結すれば足りるため、他の手段、たとえば
ロッドとリンク、あるいはギヤ等との組み合わせのもと
で、解除レバーのインナ側端16b-Iとカムとを連動可能
に連結してもよい。
【0051】しかし、可撓性のケーブル手段50であれ
ば、インナ、アウタのレール体14-I,14-O間での位置ず
れの影響を受けることなく、解除レバーのインナ側端16
b-Iとカム48とを連結することができるため、ケーブル
手段で連結することによって、動作伝達の確実性が一層
向上する。
【0052】また、解除レバー16は、インナ側、アウタ
側のランナ18-I,18-O間に架設、枢着可能な平面略コ字
形状として具体化されているが、その動作をインナ側ロ
ックプレート24-I、およびアウタ側ロック手段のカム48
に伝達可能であれば足りるため、インナ側ランナのみに
枢着された形態であってもよい。更に、回動に限定され
ず、前後方向にスライド可能に解除レバーを設け、この
スライドのもとでロック手段12-I,12-Oのロックオン、
ロックオフを制御可能とする構成としてもよい。
【0053】しかしながら、この発明の実施の形態のよ
うに、平面略コ字形状の解除レバー16をインナ側、アウ
タ側のランナ18-I,18-O間に架設、枢着すれば、構成の
複雑化を招くことなく、安定した動作の可能な解除レバ
ーが容易に確保可能となる。
【0054】この発明の実施の形態において示したシー
トスライド装置10は、インナ側ロック手段12-Iのロック
オンをより一層確実化したものであるため、インナ側ラ
ンナ18-Iにベルトアンカーの設けられる自動車のフロン
トシート等に装着されるシートスライド装置に適するも
のである。しかし、一方のロック手段でのロックオンを
確実化することにより、ロックオンの不完全な、いわゆ
るハーフロック状態が確実に防止できるため、自動車の
リヤシートや電車、飛行機、船舶等の種々の乗員用シー
ト等にこの発明を応用しても、着座者の安全性確保や装
着の容易化等の効果が十分に確保できることはいうまで
もない。
【0055】上述した実施の形態は、この発明を説明す
るためのものであり、この発明を何等限定するものでな
く、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたも
のも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0056】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るシートス
ライド装置のロック構造によれば、インナ側ロック手段
のロックオンを優先し、アウタ側ロック手段のみをロッ
クオンさせる現象を排除しているため、インナ側ロック
手段におけるロックオンの確実性が一層高められる。
【0057】そして、ロック爪、ロック孔間のロックオ
ン、ロックオフの得られる最小限のストロークでインナ
側、アウタ側のロックプレートを昇降させれば足りるた
め、ガイドレールの断面高さの抑制により、ガイドレー
ルの小型化、ひいてはレール体の小型化がはかられると
ともに、コストの低減が十分に可能となる。
【0058】更に、ロックプレートのストロークやロッ
ク爪の長さ等を変えることなく、ロックプレートの回動
のタイミングをカムによってずらしているにすぎないた
め、ガイドレールの共用化が可能となり、この点から
も、コストの低減化が十分にはかられる。
【0059】また、この発明によれば、解除レバーのイ
ンナ側端の動作のみがインナ側、アウタ側のロック手段
の動作に影響するため、インナ、アウタのレール体間で
位置ずれが生じても、それは各ロック手段の動作には直
接的には影響しない。そして、解除レバーのアウタ側端
をフリーヒンジ状態で枢着すれば足りるため、各レール
体の装着が、精度を高くすることなく行える。
【0060】従って、装着作業の簡単化により、イン
ナ、アウタのレール体、つまりシートスライド装置の装
着の際における作業性の改善が十分にはかられる。
【0061】更に、可撓性のケーブル手段によって解除
レバーインナ側端の延出操作端とアウタ側ロック手段の
カムとを連動可能に連結しているため、この点からも、
インナ、アウタのレール体間での位置ずれが、インナ
側、アウタ側のロック手段の動作に悪影響を与えること
は全くなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシートスライド装置のロック構
造を示す、シートスライド装置の概略分解斜視図であ
る。
【図2】ロック手段の初期状態(ロックオン状態)にお
ける、インナ側レール体の、一部破断の概略正面図であ
る。
【図3】ロック手段の初期状態(ロックオン状態)にお
ける、アウタ側レール体の、一部破断の概略正面図であ
る。
【図4】アウタ側ロック手段の先行したロックオフ状態
を示す、インナ側、アウタ側ロック手段の、一部破断の
各概略正面図である。
【図5】インナ側、アウタ側ロック手段のロックオフ状
態を示す、インナ側、アウタ側ロック手段の、一部破断
の各概略正面図である。
【符号の説明】
10 シートスライド装置 12-I,12-O ロック手段 14-I,14-O レール体 16 解除レバー 18-I,18-O ランナ 20-I,20-O ガイドレール 24-I,24-O ロックプレート 44 延出操作端 48 カム 50 ケーブル手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定のガイドレールに対してランナをス
    ライド自在に組み付けてなるインナ、アウタ一対のレー
    ル体に、ランナ側でのロックプレートの昇降動作により
    そのロックオン、ロックオフ動作を呈するロック手段
    が、解除レバー操作のもとで同期作動可能にそれぞれ設
    けられた両側ロックタイプのシートスライド装置におい
    て、 アウタ側ランナに回動自在に設けられたカムが、解除レ
    バーの動作に連動するインナ側での可動部材に連動可能
    に連結され、 インナ側ロックプレートが、解除レバーによって直接的
    に動作制御されるのに対し、アウタ側ロックプレート
    が、解除レバーの動作に連動したこのカムの回動によっ
    て、インナ側ロックプレートに先行したロックオフから
    のその状態の維持、およびインナ側ロックプレートに遅
    れたロックオンを可能に動作制御されたことを特徴とす
    るシートスライド装置のロック構造。
  2. 【請求項2】 固定のガイドレールに対してランナをス
    ライド自在に組み付けてなるインナ、アウタ一対のレー
    ル体に、ランナ側でのロックプレートの昇降動作により
    そのロックオン、ロックオフ動作を呈するロック手段
    が、解除レバー操作のもとで同期作動可能にそれぞれ設
    けられた両側ロックタイプのシートスライド装置におい
    て、 平面略コ字形状の解除レバーが、インナ側、アウタ側の
    ランナ間に架設、枢着され、インナ側ロックプレート
    が、この解除レバーのインナ側に規定された延出操作端
    に、連結ピンを介して連動可能に連結されるとともに、 アウタ側ランナに回動自在に設けられたカムが、解除レ
    バーのインナ側延出操作端に対し可撓性のケーブル手段
    を介して同期動作可能に連結され、 インナ側ロックプレートが、解除レバーによって直接的
    に動作制御されるのに対し、アウタ側ロックプレート
    が、解除レバーの動作に連動したこのカムの回動によっ
    て、インナ側ロックプレートに先行したロックオフから
    のその状態の維持、およびインナ側ロックプレートに遅
    れたロックオンを可能に動作制御されたことを特徴とす
    るシートスライド装置のロック構造。
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