JP3462117B2 - シートスライド装置のロック構造 - Google Patents

シートスライド装置のロック構造

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JP3462117B2 JP13618499A JP13618499A JP3462117B2 JP 3462117 B2 JP3462117 B2 JP 3462117B2 JP 13618499 A JP13618499 A JP 13618499A JP 13618499 A JP13618499 A JP 13618499A JP 3462117 B2 JP3462117 B2 JP 3462117B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インナ、アウタ
一対のレール体の作動を、各レール体に設けられたロッ
ク手段の同期したロック動作のもとで規制、あるいは規
制解除可能とした、いわゆる両側ロックタイプのシート
スライド装置のロック構造に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、自動車等のような車両用のシー
ト、特に自動車のフロントシート等は、床面との間に介
在されたシートスライド装置によって、前後方向にスラ
イド可能に支持されている。
【0003】このシートスライド装置は、シートサイド
に固定されるランナ(アッパレール等とも称する)を床
面サイドの固定のガイドレール(ロアレール等とも称す
る)に対してスライド自在に組みつけてなる一対のレー
ル体を、車両の横幅方向におけるインナサイド(中央寄
り)、アウタサイド(外方寄り)での離間位置でシート
と床面との間にそれぞれ介在して構成されている。そし
て、この種のシートスライド装置においては、解除レバ
ーにより解除操作可能なロック手段が、インナ、アウタ
のレール体にそれぞれ設けられ、各ロック手段の同期し
たロックオン動作、あるいはロックオフ動作のもとで、
ガイドレールに対するランナのスライド規制、および規
制解除がそれぞれ一体的に可能となっている。
【0004】この種のレール体におけるロック手段とし
て、たとえば、ガイドレールの底壁に穿孔された一連の
ロック孔に、ロックプレートのロック爪を挿入、係合さ
せる形態、あるいはガイドレールの上面開口垂下片に形
成された一連のロック爪を、ロックプレートのロック孔
に挿入、係合させる形態等としてなる、いわゆるラッチ
式の構成が知られている。
【0005】このようなラッチ式のロック手段において
は、ランナに設けられた昇降自在、たとえば回動自在の
ロックプレートが、ロックばねの偏倚力のもとで、ロッ
ク孔、ロック爪間の挿入、係合方向、つまりロックオン
方向に偏倚されている。そして、インナ側、アウタ側の
ロックプレートが、各側のランナ間に架設、枢着された
平面略コ字形状の解除レバーを介して同期作動可能に連
結されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、レール体のガ
イドレールは、通常、ボルト止め等によって床面等に固
定される。しかしながら、このボルトは、通常、その径
より比較的大径の、いわゆるバカ孔としてなるガイドレ
ールの挿通孔への挿通を経て、床面等に螺着されるた
め、このボルトと挿通孔との径の差に対応する量だけ、
ガイドレール、ひいてはレール体の位置がインナ、アウ
タ間でずれる虞れがある。
【0007】このようなインナ、アウタ間におけるレー
ル体の位置ずれは、解除レバーの動作、ひいてはロック
プレートのロックオン、ロックオフ動作等に悪影響を与
える虞れがあるため、従来は、このようなレール体の位
置ずれを防止すべく、治具等を利用することで、レール
体装着の際の高精度化をはかっている。しかし、このよ
うな治具等を利用した装着作業の高精度化は、その作業
自体の煩雑化を伴うため、作業性の低下が避けられな
い。
【0008】ここで、自動車のフロントシート等におい
ては、インナ側ランナにシートベルトのベルトアンカー
が通常設けられるため、前方での衝突時(前突時)等で
は、シートベルトからの過大な負荷によって、レール体
のランナが前傾方向に牽引される傾向にある。そこで、
従来は、インナレール体の取り付け強度を強化したり、
ランナ、およびガイドレールの剛性を高めることで前突
時等におけるロックオンの保持性を高め、これによって
フロントシート等での安全性を一層高めることが考えら
れている。
【0009】しかしながら、取り付け強度の強化やラン
ナ、およびガイドレールの剛性強化は全体的な構成の複
雑化、およびレール体の大型化、重量化等を招くばかり
でなく、インナ、アウタのレール体間での部材の共用化
がはかれなくなる虞れがあるため、コストの面から考え
ても好ましくない。
【0010】この発明は、レール体の装着作業の容易化
をはかるとともに、インナ側ロック手段でのロックオン
の保持性を一層高めるシートスライド装置のロック構造
の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明によれば、平面略コ字形状の解除レバーが
インナ側、アウタ側のランナ間に架設、枢着され、解除
レバーのインナ側端が、一体的なインナ側係合ピンを介
して、インナ側ロックプレートに連動可能に連結される
のに対し、解除レバーの少なくともアウタ側端に別体の
サブレバーが配設されている。そして、解除レバーのア
ウタ側端は、このアウタ側サブレバーに、解除レバーの
ロックオン方向に一致する方向にのみ回動可能に連結、
支持され、支持ばねによって、アウタ側サブレバーに対
する所定の初期位置に弾性的に偏倚、保持されるととも
に、アウタ側ロックプレートをロックオフ方向に押圧可
能とするカムが、アウタ側ランナに回動自在に設けら
れ、アウタ側サブレバーに突設されたアウタ側係合ピン
を介して、当該サブレバーに連動可能に連結されてい
る。さらに、インナ側ロックプレートが、解除レバーに
よって直接的に動作制御されるのに対し、アウタ側ロッ
クプレートが、解除レバーの動作に連動したこのカムの
回動によって、インナ側ロックプレートに先行したロッ
クオフからのその状態の維持、およびインナ側ロックプ
レートに遅れたロックオンを可能に動作制御されてい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】この発明に係るシートスライド装置のロッ
ク構造においては、図1に示すように、シートスライド
装置10が、ロック手段12-I,12-Oを、インナ、アウタ一
対のレール体14-I,14-Oに、解除レバー16の操作のもと
で同期作動可能にそれぞれ設けた、いわゆる両側ロック
タイプとして形成されている。
【0014】なお、図1に加えて図2、および図3を見
るとわかるように、レール体14-I,14-Oとして、たとえ
ば、ランナ(アッパレールとも称する)18-I,18-Oを、
ガイドレール(ロアレールとも称する)20-I,20-Oに対
し、ローラ22等の転動子を介してスライド自在に組み付
けた構成が例示できる。しかし、この種のレール体14-
I,14-Oの構成は公知であり、また、それ自体はこの発明
の趣旨でないため、このレール体の基本構成に関する詳
細な説明は、ここでは省略する。
【0015】ここで、図1ないし図3に示すように、こ
の種のレール体14-I,14-Oにおけるロック手段12-I,12-O
として、たとえば、ランナ18-I,18-O側でのロックプレ
ート24-I,24-Oの昇降動作によりそのロックオン、ロッ
クオフ動作を呈する、いわゆるラッチ式の構成が知られ
ている。
【0016】図1を見るとわかるように、この発明の実
施の形態においては、ランナ18-I,18-Oが、2枚のプレ
ートの組み合わせとしてそれぞれ形成され、アーム状の
ロックプレート24-I,24-Oが、この2枚のプレート間で
枢支ピン26によって回動自在に配設、連結されている。
そして、図1ないし図3に示すように、このロックプレ
ート24-I,24-Oの自由端に形成された水平折曲片24aに、
ロック孔28が上下方向に貫通して穿設されるとともに、
このロック孔に挿入、係合可能な一連のロック爪30が、
ガイドレール20-I,20-Oの上面開口垂下片20aに形成され
ている。
【0017】なお、このロックプレート24-I,24-Oは、
たとえば、ランナ18-I,18-Oに一端32aの係止されたトー
ションばねとしてなるロックばね32の偏倚力のもとで、
ロック爪30へのロック孔28の係合方向、つまりロックオ
ン方向に偏倚されている。
【0018】そして、このロックプレート24-I,24-Oの
回動、つまりロック手段12-I,12-Oのロックオン、ロッ
クオフの動作は、たとえばランナ18-I,18-O間に架設、
枢支された平面略コ字形状の解除レバー16によって制御
可能となっている。
【0019】図1ないし図3に示すように、この発明に
おいては、中央部を前端16aとする解除レバー16が、イ
ンナ側、アウタ側の各端部、つまりインナ側端16-Ib、
アウタ側端16-Obに、たとえば、別体のサブレバー34-I,
34-Oをそれぞれ有して形成され、支持ピン38によるサブ
レバーの枢着のもとで、解除レバーは各ランナ間に回動
自在に支持されている。
【0020】そして、支持ピン38には、たとえば、リタ
ーンばね40となるねじりばねがそれぞれ巻装され、ラン
ナ18-I,18-O、およびサブレバー34-I,34-Oへの各端末の
係止により生じる偏倚力のもとで、解除レバー16は前端
16aの下降方向、つまり図中反時計方向に偏倚されてい
る。
【0021】図1、図2に示すように、解除レバーのイ
ンナ側端16b-Iは、たとえば、略U形切欠きを持つ先端片
34aとその後方(図中右方)に突設された係止片34bとの
2点での係止のもとで、インナ側サブレバー34-Iに一体
的に回動可能に固定され、サブレバーに突設されたイン
ナ側係合ピン42-Iを介して、インナ側ロックプレート24
-Iがこのインナ側サブレバーに連動可能に連結されてい
る。
【0022】これに対し、この発明では、図1、図3を
見るとわかるように、解除レバーのアウタ側端16b-O
が、アウタ側サブレバー34-Oに、解除レバー16のロック
オン方向に一致する方向、つまり図中時計方向にのみ
回動可能に連結、支持され、支持ばね43によって、アウ
タ側サブレバーに対する所定の初期位置に弾性的に偏
倚、保持されている(図3の一点鎖線参照)。
【0023】アウタ側サブレバー34-Oは、下方の開口し
た形態の先端片34cを持ち、その後方(図中右方)に突
設された係止片34dでの係止により、解除レバーのアウ
タ側端16b-Oを回動自在に連結、支持している。
【0024】この構成では、アウタ側サブレバーの先端
片34cが下方の開口した形態であるため、アウタ側サブ
レバーに対する、係止片34dを中心とした下方、つまり
図中反時計方向への解除レバー16の回動のみが、この先
端片により保障され、逆に、ロックオフ方向に一致する
方向への、アウタ側サブレバーに対する解除レバーの回
動は先端片と係止片とでの係止のもとで規制される。
つまり、この発明の構成においても、ロックオフ方向へ
の解除レバー16の操作時には、解除レバーはアウタ側サ
ブレバー34-Oと一体的に回動される。
【0025】なお、支持ばね43として、たとえば、解除
レバーのアウタ側端16b-Oの下方でアウタ側サブレバー3
4-Oの支持片34eに基端の固定された板ばねが利用でき
る。
【0026】そして、この発明の実施の形態において
は、このアウタ側サブレバー34-O、つまり解除レバーの
アウタ側端16b-Oが、アウタ側ランナ18-Oに回動自在に
設けられたカム44に、アウタ側サブレバーの係合ピン
(アウタ側係合ピン)42-Oを介して連動可能に連結さ
れ、このカムを介して、その回動をアウタ側ロックプレ
ート24-Oに伝達可能に連結されている。
【0027】図3を見るとよくわかるように、カム44
は、アウタ側ロックプレート24-Oの係合端24bとの係
合、押圧のもとでアウタ側ロックプレートの動作を制御
可能に形成され、アウタ側ロックプレートは、このカム
の回動によって、インナ側ロックプレート24-Iに先行し
たロックオフからのその状態の維持、およびインナ側ロ
ックプレートに遅れたロックオンを可能に動作制御され
ている。
【0028】つまり、この構成のロック構造において
は、インナ側ロック手段12-Iが解除レバー16によって直
接的に動作制御されるのに対し、アウタ側ロック手段12
-Oは、カム44を介して間接的に動作制御されている。
【0029】なお、カム44は、枢支ピン46によってアウ
タ側ランナ18-Oに枢着されるが、解除レバーのアウタ側
端16b-O、つまりアウタ側サブレバーの係合ピン42-Oと
の回動軌跡のずれは、たとえば、カムの挿通孔48を長孔
とすることで保障される。
【0030】また、図1ないし図3に示すように、解除
レバー16の操作範囲、つまりインナ側、アウタ側のロッ
クプレート24-I,24-Oの回動範囲は、ランナ18-I,18-Oに
形成された長孔状ガイド孔50への係合ピン42-I,42-Oの
挿通のもとで規定可能となっている。
【0031】解除レバー16に連動するインナ側、アウタ
側のロック手段12-I,12-Oの動作を、以下説明する。
【0032】図2に示すように、解除レバー16の非操作
時においては、解除レバーが、初期位置となるほぼ水平
の下方位置にリターンばね40の偏倚力のもとで偏倚、保
持され、このインナ側レール体のロック手段12-Iでは、
係合ピン46での押し上げのもとで、ロックプレート24-I
がロック爪30、ロック孔28の係合位置、つまりロックオ
ン位置に保持されている。なお、インナ側ロックプレー
ト24-Iは、ロックばね32の偏倚力のもとでも、そのロッ
クオン位置に偏倚、保持されている。
【0033】また、図3に示すように、外力等の非作用
時においては、解除レバーのアウタ側端16b-Oが、支持
ばね43の偏倚力のもとでアウタ側サブレバー34-Oに対す
る初期位置に偏倚、保持されている(実線参照)。そし
て、解除レバー16の非操作に伴うアウタ側ロック手段12
-Oの初期状態においては、カム44が、リターンばね40の
偏倚力のもとでロックプレートの係合端24bに対する押
圧解除方向に偏倚されているため、この偏倚力のもと
で、ロックプレート24-Oによるロックオンは維持され
る。
【0034】なお、ロックばね32の偏倚力のもとでその
ロックオン位置に偏倚、保持されていることは、このア
ウタ側ロックプレート24-Oにおいても同様である。
【0035】このような初期のロックオン状態から、解
除レバー16の先端をロックオフ方向、つまり上方に引き
上げると、図2に示すように、インナ側サブレバーの係
合ピン42-Iによるインナ側ロックプレート24-Iの係合端
24cの係合、押圧によって、インナ側ロックプレートが
ロックオフ方向(図中反時計方向)に回動を開始すると
ともに、図3に示すように、アウタ側ロック手段のカム
44が、解除レバーと一体的なアウタ側サブレバー34-Oの
回動のもとで図中時計方向に回動され、このカムの回動
による係合端24bの係合、押圧によって、アウタ側ロッ
クプレート24-Oはロックオフ方向(図中反時計方向)に
回動される。
【0036】このとき、インナ側ロックプレート24-Iが
解除レバー16の回動角にほぼ対応してロックオフ方向に
回動するのに対し、アウタ側ロックプレート24-Oは、解
除レバーに連動したカム44の回動によって動作制御され
るため、図4(A),(B)に示すように、解除レバーに連動
した動作であっても、アウタ側ロックプレートは、カム
による係合端24bの押圧により、インナ側ロックプレー
トに先行してロックオフされる。つまり、この発明のロ
ック構造においては、図示のような、アウタ側ロック手
段12-Oのみのロックオフ状態、逆にいえばインナ側ロッ
ク手段12-Iのみのロックオン状態が存在することにな
る。
【0037】そして、解除レバー16を更に引き上げる
と、図5(A),(B)に示すように、インナ側ロックプレー
ト24-Iが、アウタ側ロックプレート24-Oに遅れてロック
オフされて、ガイドレール20-I,20-Oに対するランナ18-
I,18-Oのスライド、つまりレール体14-I,14-Oの作動が
可能となる。
【0038】また、このようなインナ側、アウタ側双方
のロック手段12-I,12-Oのロックオフ状態から、解除レ
バー16の操作力を解除、あるいは緩めると、図4(A),
(B)に示すように、初期位置方向への解除レバーの戻り
に伴ったインナ側ロックプレート24-Iの回動によって、
このインナ側のロック孔28、ロック爪30間が図示のよう
に部分的にでもロックするのに対し、アウタ側ロックプ
レート24-Oは、カム44によって、そのロックオフ状態に
維持されたまま残される。つまり、ロックオン操作時に
おいては、インナ側ロック手段12-Iがアウタ側ロック手
段12-Oに先行してロックオンされる。
【0039】そして、解除レバー16を初期位置方向に更
に戻し、カム44が係合端24bに対する押圧解除位置まで
回動すると、アウタ側ロックプレート24-Oがインナ側ロ
ックプレート24-Iに遅れてロックオンし、インナ側、ア
ウタ側双方のロック手段12-I,12-Oが共にロックオン状
態に戻される(図2、図3参照)。
【0040】ここで、この種のシートスライド装置10に
おいては、通常、インナ側ランナ18-Iにシートベルト
のベルトアンカー(図示しない)が連結されるため、前
突時等の緊急時においては、インナ側ランナに前傾方向
の過大な牽引力が作用する。
【0041】そこで、図2、図3に示すロックオン状態
(初期状態)において、前突等により、前傾方向の過大
な牽引力がインナ側ランナ18-Iに作用したと仮定する。
このとき、インナ側ランナ18-Iの前傾が生じると、解除
レバー16は、それに伴って前傾方向、つまり下方に回動
しようとするが、この発明においては、解除レバーのア
ウタ側端16b-Oが、アウタ側サブレバー34-Oに対して、
解除レバーのロックオン方向に一致する方向、つまり下
方に回動可能であるため、インナ側端16b-Iから解除レ
バーに下方への回動力が付与されると、解除レバーは、
アウタ側端の支持ばね43の偏倚力に抗して下方に回動さ
れる(図3の一点鎖線参照)。
【0042】つまり、この発明においては、インナ側ラ
ンナ18-Iに前傾方向の荷重が作用しても、解除レバー16
がそれに追従して回動されるため、インナ側ロックプレ
ート24-Iに対するインナ側ランナの前傾の影響は確実に
抑制される。従って、この発明によれば、前突時等にお
けるロックオンの保持性が一層高められる。
【0043】そして、インナ側におけるガイドレール20
-Iの取り付け強度の強化やランナ18-I、およびガイド
レールの剛性強化等を要することなく、ロックオンの保
持性が十分に高められるため、構成の複雑化、およびイ
ンナレール体14-Iの大型化、重量化等が確実に防止で
きる。更に、インナ、アウタのレール体14-I,14-O間で
の部材の共用化が可能となるため、コストの低減化もは
かられる。
【0044】また、この発明においては、解除レバー16
の回動によってインナ側、アウタ側のロック手段12-I,1
2-Oは同期して動作制御されるが、解除レバーのアウタ
側端16b-O、アウタ側サブレバー34-O間は回動可能、か
つ弾性的に連結、支持されているにすぎないため、イン
ナ、アウタのレール体14-I,14-O間での位置ずれに起因
する動作角度ずれが解除レバーのインナ側端16b-I、ア
ウタ側端16b-O間に生じても、この解除レバーのアウタ
側端、アウタ側サブレバー間の回動、あるいは回動を保
障するクリアランス等のもとで、その動作角度ずれは十
分に吸収できる。
【0045】つまり、この発明によれば、インナ、アウ
タのレール体14-I,14-O間での位置ずれに起因して、解
除レバーのインナ側端16b-I、アウタ側端16b-O間での動
作角度ずれが生じても、そのずれはインナ側、アウタ側
のロック手段12-I,12-Oの動作には直接的には影響しな
いため、各レール体の装着精度は十分に緩和でき、装着
時における、治具等を利用した作業が省略できる。
【0046】従って、装着作業の簡単化により、イン
ナ、アウタのレール体14-I,14-O、つまりシートスライ
ド装置10の装着の際における作業性の改善が十分にはか
られる。
【0047】そして、この発明においては、アウタ側ロ
ック手段12-Oに、アウタ側ロックプレート24-Oの動作を
制御するカム44を設けているため、このカムによって、
インナ側ロック手段12-Iの優先的なロックオン動作がは
かられる。
【0048】
【0049】つまり、インナ側ロック手段12-Iのロック
オフ時には、アウタ側ロック手段12-Oのロックオンは生
じないため、アウタ側ロック手段のみロックオンとなる
現象は、この構成においては確実に排除される。従っ
て、この構成によれば、インナ側ロック手段12-Iのロッ
クオンがより確実なものとなる。
【0050】そして、この構成では、ロック爪30、ロッ
ク孔28間のロック、ロックオフの得られる範囲でインナ
側、アウタ側のロックプレート24-I,24-Oを回動させれ
ば足りるため、ガイドレール20-I,20-O内でのロックプ
レートのストロークは、いずれの側でも最小限に抑えら
れる。そのため、ガイドレール20-I,20-Oの断面高さが
抑えられ、よって、ガイドレールの小型化、ひいてはレ
ール体14-I,14-Oの小型化がはかられるとともに、コス
トの低減が可能となる。
【0051】更に、ロックプレートのストロークやロッ
ク爪の長さ等を変えることなく、ロックプレート24-I,2
4-Oの回動のタイミング、ひいてはインナ側、アウタ側
でのロック手段12-I,12-Oのロックオン、ロックオフの
タイミングをカム44によってずらしているにすぎないた
め、ガイドレール20-I,20-Oの共用化がこの点において
も可能となり、コストの低減化が十分にはかられる。
【0052】そして、解除レバー16の操作に伴うカム44
の回動角度は、アウタ側ロックプレート24-Oの回動角よ
り必然的に大きくなる。つまり、解除レバー16の操作に
伴うカム44の動作にバラツキが生じても、このバラツキ
はカムの動作のもとで十分に吸収できるため、インナ側
ロックプレート24-Iに対するアウタ側ロックプレート24
-Oの動作ずれは、この点からも十分に抑制できる。
【0053】従って、この点からも、シートスライド装
置10の装着の際における作業性の改善が十分にはかられ
る。
【0054】ここで、この発明の実施の形態において
は、解除レバーのインナ側端16b-I、アウタ側端16b-Oの
双方に別体のインナ側サブレバー34-I、アウタ側サブレ
バー34-Oをそれぞれ配設しているが、インナ側サブレバ
ーは、インナ側端に一体的に固定されるにすぎないた
め、インナ側サブレバーを省略して、インナ側ロックプ
レート24-Iを解除レバーのインナ側端に直接的に連結し
てもよい。
【0055】しかしながら、解除レバーのインナ側端16
b-Iにインナ側サブレバー34-Iを固定することによっ
て、係合ピン42-Iの突設作業等が容易になるとともに、
解除レバー16の形状自体が複雑化しないため、構成の簡
素化、ならびに作業の容易化等がはかられる。
【0056】そして、支持ばね43として板ばねを利用し
ているが、解除レバー16をアウタ側サブレバー34-Oに対
する初期位置に偏倚、保持可能とすれば足りるため、こ
れに限定されず、たとえばねじりばね、トーションばね
等を、この支持ばねとして利用してもよい。
【0057】しかしながら、板ばねからなる支持ばね43
であれば、この発明の実施の形態のように、アウタ側サ
ブレバー34-Oへの基端の固着のもとで、解除レバーのア
ウタ側端16b-Oの下方に配置すれば足りるため、構成の
複雑化、作業の煩雑化等を招くことなく、解除レバー16
の適切な偏倚、保持が容易に確保可能となる。
【0058】また、この発明の実施の形態においては、
ロックプレート24-I,24-Oを回動自在なアームとして例
示しているが、ロック孔28をランナ18-I,18-Oに対して
昇降可能とすれば足りるため、これに限定されず、たと
えば、ロックプレート自体をランナに対して昇降自在に
設けてもよい。
【0059】更に、ロックプレート24-I,24-Oに規制し
たロック孔28に、ガイドレール20-I,20-Oの上面開口垂
下片20aのロック爪30を挿入、係合可能とした構成とし
て、ロック手段12-I,12-Oは具体化されているが、これ
に限定されず、たとえば、ロックプレートのロック爪を
ガイドレール底壁に穿設した一連のロック孔に、ロック
プレートの下降のもとで挿入、係合させる構成としても
よい。
【0060】なお、図中におけるロック孔28、ロック爪
30の数、および形状は、あくまでも例示にすぎず、ロッ
ク孔、ロック爪は、相互間の挿入、係合のもとでガイド
レール20-I,20-Oに対するランナ18-I,18-Oのスライドを
規制可能とすれば足りるため、これらの数、および形状
は、決して図示のものに限定されるものではない。
【0061】この発明の実施の形態において示したシー
トスライド装置10は、インナ側ロック手段12-Iのロック
オンをより一層確実化したものであるため、インナ側ラ
ンナ18-Iにベルトアンカーの設けられる自動車のフロン
トシート等に装着されるシートスライド装置に適するも
のである。しかし、一方のロック手段でのロックオンを
確実化することにより、ロックオンの不完全な、いわゆ
るハーフロック状態が確実に防止できるため、自動車の
リヤシートや電車、飛行機、船舶等の種々の乗員用シー
ト等にこの発明を応用しても、着座者の安全性確保や装
着の容易化等の効果が十分に確保できることはいうまで
もない。
【0062】上述した実施の形態は、この発明を説明す
るためのものであり、この発明を何等限定するものでな
く、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたも
のも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0063】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るシートス
ライド装置のロック構造によれば、解除レバーのアウタ
側端が、アウタ側サブレバーに対して、解除レバーのロ
ックオン方向に一致する方向に回動可能であるため、イ
ンナ側ランナの前傾に対し、解除レバーは、アウタ側端
の支持ばねの偏倚力に抗して回動される。つまり、イン
ナ側ランナに前傾方向の荷重が作用しても、解除レバー
がそれに追従して回動されるため、インナ側ロックプレ
ートに対するインナ側ランナの前傾の影響は確実に抑制
される。
【0064】従って、この発明によれば、前突時等にお
けるロックオンの保持性が一層高められる。
【0065】そして、インナ側におけるガイドレールの
取り付け強度の強化やランナ、およびガイドレールの剛
性強化等を要することなく、ロックオンの保持性が十分
に高められるため、構成の複雑化、およびインナレール
体の大型化、重量化等が確実に防止できる。更に、イン
ナ、アウタのレール体間での部材の共用化が可能となる
ため、コストの低減化もはかられる。
【0066】また、解除レバーのアウタ側端、アウタ側
サブレバー間を回動可能に連結、支持しているため、こ
の間の回動、あるいは回動を保障するクリアランス等の
もとで、インナ、アウタのレール体間での位置ずれは十
分に吸収できる。つまり、インナ、アウタのレール体間
での位置ずれがインナ側、アウタ側のロック手段の動作
には直接的には影響しないため、各レール体の装着精度
は十分に緩和でき、装着時における、治具等を利用した
作業が省略できる。
【0067】従って、装着作業の簡単化により、シート
スライド装置の装着の際における作業性の改善が十分に
はかられる。
【0068】また、この発明では、インナ側ロック手段
のロックオンを優先し、アウタ側ロック手段のみをロッ
クオンさせる現象を排除しているため、インナ側ロック
手段におけるロックオンの確実性も、その保持性に加え
て一層高められる。
【0069】そして、ロック爪、ロック孔間のロックオ
ン、ロックオフの得られる最小限のストロークでインナ
側、アウタ側のロックプレートを昇降させれば足りるた
め、ガイドレールの断面高さの抑制により、ガイドレー
ルの小型化、ひいてはレール体の小型化がはかられると
ともに、コストの低減が十分に可能となる。
【0070】
【0071】更に、解除レバーのインナ側端にインナ側
サブレバーを固定すれば、係合ピンの突設作業等が容易
になるとともに、解除レバーの形状自体が複雑化しない
ため、構成の簡素化、ならびに作業の容易化等がはから
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシートスライド装置のロック構
造を示す、シートスライド装置の概略分解斜視図であ
る。
【図2】ロック手段の初期状態(ロックオン状態)にお
ける、インナ側レール体の、一部破断の概略正面図であ
る。
【図3】ロック手段の初期状態(ロックオン状態)にお
ける、アウタ側レール体の、一部破断の概略正面図であ
る。
【図4】アウタ側ロック手段の先行したロックオフ状態
を示す、インナ側、アウタ側ロック手段の、一部破断の
各概略正面図である。
【図5】インナ側、アウタ側ロック手段のロックオフ状
態を示す、インナ側、アウタ側ロック手段の、一部破断
の各概略正面図である。
【符号の説明】
10 シートスライド装置 12-I,12-O ロック手段 14-I,14-O レール体 16 解除レバー 18-I,18-O ランナ 24-I,24-O ロックプレート 34-I,34-O サブレバー 43 支持ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/06 - 2/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定のガイドレールに対してランナをス
    ライド自在に組み付けてなるインナ、アウタ一対のレー
    ル体に、ランナ側でのロックプレートの昇降動作により
    そのロックオン、ロックオフ動作を呈するロック手段
    が、解除レバー操作のもとで同期作動可能にそれぞれ設
    けられた両側ロックタイプのシートスライド装置におい
    て、 平面略コ字形状の解除レバーがインナ側、アウタ側のラ
    ンナ間に架設、枢着され、解除レバーのインナ側端が、
    一体的なインナ側係合ピンを介して、インナ側ロックプ
    レートに連動可能に連結されるのに対し、解除レバーの
    少なくともアウタ側端に別体のサブレバーが配設され、 解除レバーのアウタ側端が、このアウタ側サブレバー
    に、解除レバーのロックオン方向に一致する方向にのみ
    回動可能に連結、支持され、支持ばねによって、アウタ
    側サブレバーに対する所定の初期位置に弾性的に偏倚、
    保持されるとともに、アウタ側ロックプレートをロック
    オフ方向に押圧可能とするカムが、アウタ側ランナに回
    動自在に設けられ、アウタ側サブレバーに突設されたア
    ウタ側係合ピンを介して、当該サブレバーに連動可能に
    連結され、 インナ側ロックプレートが、解除レバーによって直接的
    に動作制御されるのに対し、アウタ側ロックプレート
    が、解除レバーの動作に連動したこのカムの回動によっ
    て、インナ側ロックプレートに先行したロックオフから
    のその状態の維持、およびインナ側ロックプレートに遅
    れたロックオンを可能に動作制御されたことを特徴とす
    るシートスライド装置のロック構造。
  2. 【請求項2】 別体のサブレバーが解除レバーのインナ
    側端、アウタ側端にそれぞれ配設され、インナ側端が、
    インナ側サブレバーに一体的に固定されるのに対し、ア
    ウタ側端が、アウタ側サブレバーに、解除レバーのロッ
    クオン方向に一致する方向にのみ回動可能に連結、支持
    された請求項1記載のシートスライド装置のロック構
    造。
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