JP3412507B2 - 歯車ホーニング盤 - Google Patents

歯車ホーニング盤

Info

Publication number
JP3412507B2
JP3412507B2 JP13001698A JP13001698A JP3412507B2 JP 3412507 B2 JP3412507 B2 JP 3412507B2 JP 13001698 A JP13001698 A JP 13001698A JP 13001698 A JP13001698 A JP 13001698A JP 3412507 B2 JP3412507 B2 JP 3412507B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
grindstone
rotation
work
holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13001698A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11320253A (ja
Inventor
靖広 米山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP13001698A priority Critical patent/JP3412507B2/ja
Publication of JPH11320253A publication Critical patent/JPH11320253A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3412507B2 publication Critical patent/JP3412507B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯車の仕上げ加工
に用いられる歯車ホーニング盤に関し、特に要求される
歯面の面粗度精度を保ちながら比較的大きな削り代のも
とでの加工を可能にした歯車ホーニング盤の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高精度歯車例えばはすば歯車を製作する
場合、歯切り加工に続いて熱処理を施したのちに、一般
的に歯形研削(ハードフィニッシャ)とホーニングの二
工程の仕上げ加工が必要とされる。そして、歯形研削は
熱処理歪みの除去等を目的としてねじ状砥石を用いた比
較的大きな削り代(取り代)のもとでの研削加工である
のに対して、ホーニングは歯面の面粗度精度の確保のた
めに比較的小さい削り代のもとでの高速研削となってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】はすば歯車加工の工程
集約の見地から、上記の歯形研削とホーニング加工とを
実質的に一工程で行うことができるホーニング盤の要請
がある。この要請に応えるためには、砥石とワークとを
それぞれ高速で回転させながら両者を高精度で同期させ
る必要があるが、従来の構造では対応することができな
い。例えば、現行の砥石およびワークの諸元からする
と、砥石が1,000rpmで回転するときワークを
6,000rpm程度で回転させる必要があるが、特に
同期精度の面で要求性能を満たし得ない。
【0004】より詳しくは、図11,12は特許第26
58591号公報に示されている従来の代表的な歯車ホ
ーニング盤の概略構造を示すもので、例えばシャフトS
と一体の被加工歯車(はすば歯車)Wをヘッドストック
1側のチャック2とヘッドセンタ3およびテールストッ
ク4側のテールセンタ5で両持ち支持させ、この被加工
歯車Wと内歯車状の砥石7とを噛み合わせる一方、被加
工歯車Wを主軸モータ6により、砥石7を砥石駆動モー
タ16によりそれぞれ同期回転させ、被加工歯車Wと砥
石7とをあたかも歯車対のように回転させつつ砥石7に
切り込み送りを与えることで、被加工歯車Wの歯面に研
削仕上げ加工が施される。
【0005】ここで、内歯車状の砥石7は締付リング1
9,20により砥石ホルダ8に固定支持されており、砥
石ホルダ8はベアリング10を介してハウジング9に回
転可能に支持されている。また、ハウジング9はスライ
ドベース11に一体に結合されていて、スライドベース
11とともに砥石台12を構成している。そして、砥石
台12は送りモータ13とボールねじ14とにより送り
が与えられて前進後退動作するようになっている。
【0006】さらに、砥石ホルダ8の外周にはチェーン
スプロケット15が一体に形成されている一方、砥石ホ
ルダ8側のチェーンスプロケット15と砥石駆動モータ
16側のチェーンスプロケット17との間にはチェーン
18が巻き掛けられていて、砥石7は砥石駆動モータ1
6によりチェーン18を介して回転駆動される。
【0007】しかしながら、砥石7がチェーン18(歯
車伝達の場合もある)による回転駆動方式となっている
ためチェーン18のたわみやバックラッシュの影響で、
砥石7と被加工歯車Wとを同期させるにもその同期誤差
が大きくなり、所期の目的を達成することができない。
【0008】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、被加工歯車の面粗度精度を確保しつつより
大きな削り代のもとでのホーニング加工を可能とした歯
車ホーニング盤を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、被加工歯車を両持ち支持するヘッドセンタおよびテ
ールセンタと、前記被加工歯車に外挿される内歯車状の
砥石を有する砥石台とを備え、被加工歯車と砥石とを噛
み合わせた状態で被加工歯車と砥石とをそれぞれ別個の
駆動モータにて同期回転させながら前記砥石台に被加工
歯車の直径方向の切り込み送りを与えることにより前記
被加工歯車にホーニング加工を施すようにした歯車ホー
ニング盤であって、前記砥石台は、砥石駆動モータによ
って直接回転駆動されるドライブギヤと、砥石台本体に
回転可能に支持され、内周には前記砥石が装着されると
ともに外周にはドリブンギヤが設けられた砥石ホルダ
と、前記ドライブギヤおよびドリブンギヤの双方に噛み
合うように砥石台本体に回転可能に支持され、ドライブ
ギヤおよびドリブンギヤの双方に対してバックラッシュ
の調整が可能なアイドルギヤとを備えている。その上
砥石駆動モータおよびワーク駆動モータの回転を制
御するモータ制御手段は、同期回転すべき砥石とワーク
のうち砥石の回転をマスタ側、ワークの回転をスレーブ
側として両者の回転に積極的に位相差をもたせるべく、
マスタ側の低速回転領域ではスレーブ側の回転位相に遅
れをもたせ、マスタ側の高速回転領域ではスレーブ側の
回転に位相進みをもたせるように、マスタ側の回転数に
応じてスレーブ側の回転指令値に補正を加える回転位相
差制御手段を有していることを特徴としている。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明におけるアイドルギヤはギヤホルダに回転可能に
支持されていて、砥石台本体に対するギヤホルダの取付
位置が調整可能となっていることを特徴としている。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明の砥石台本体に対するギヤホルダの取付位置が三
次元方向に調整可能となっていることを特徴としてい
る。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】したがって、請求項1〜3に記載の発明で
は、被加工歯車を支持することになるヘッドストック側
の主軸(スピンドル)については、モータにて直接駆動
することなく変速歯車を介して回転駆動させることによ
り、上記変速歯車による増速のために6,000rpm
程度の高速回転が可能となる。
【0016】他方、砥石の駆動については、モータによ
って駆動されるドライブギヤと、砥石が装着される砥石
ホルダ側のドリブンギヤとの間にアイドルギヤを介在さ
せて、このアイドルギヤを介して砥石を回転駆動する。
その際、砥石台本体に対するアイドルギヤの位置を調整
することで、ドライブギヤおよびドリブンギヤとの間の
バックラッシュを最小にすることができ、ワークを高速
回転させながらそのワークと砥石とを高精度に同期させ
ることができる。これは、被加工歯車の歯面の面粗度精
度を維持しつつ、より大きな削り代のもとでの加工が可
能になることを意味する。
【0017】特に、同期回転すべき砥石とワークとの間
の回転位相をモータ制御手段によって積極的に可変制御
することで、両者の同期回転に位相遅れや位相進みをも
たせることができる。ここにいう位相遅れや位相進み
は、同期回転しているワークと砥石との接触部における
抵抗が大きいか小さいかをあらわし、その度合調整によ
って歯面の面粗度を良好に保ちつつより大きな削り代の
もとでのホーニング加工を実現できる。
【0018】すなわち、砥石の回転が高速になるほどワ
ークとの間の研削抵抗が低下して必要な削り代だけ削れ
なくなる一方、砥石の回転が低速になると研削抵抗が増
加して面粗度精度が低下するという事実に着目し、砥石
の回転をマスタ側として、そのマスタ側の回転数に応じ
てスレーブ側となるワークの回転数を積極的に可変制御
する。こうすることにより、より一層、歯面の面粗度重
視の加工と削り代重視の加工とを両立できるようにな
る。
【0019】
【発明の効果】請求項1〜3に記載の発明によれば、砥
石を回転駆動するためのドライブギヤとドリブンギヤと
の間にアイドルギヤを介在させて、その歯車列のバック
ラッシュをアイドルギヤ自体のバックラッシュ調整機能
によって調整可能としたため、砥石を高速回転させなが
らもそのバックラッシュを最小にすることができる。こ
れによって従来は困難とされた砥石とワークとの間の高
速かつ高精度同期が可能となって、被加工歯車の面粗度
精度を維持しつつより大きな削り代のもとでのホーニン
グが可能となり、結果として従来は二工程で行わざるを
得なかった歯車の仕上げ加工を一工程で行える効果があ
る。また、砥石とワークとを高速かつ高精度で同期回転
させながら両者の回転位相差を積極的に可変制御するよ
うにしたことから、その位相差によってワークと砥石と
の接触部における抵抗を調整することができ、より一
層、面粗度精度を維持しつつ大きな削り代のもとでのホ
ーニングが可能となって、効率的な加工が行える。
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】図1,2は本発明の好ましい実施
の形態を示す図で、軸部Sと被加工歯車(はすば歯車)
GとからなるワークWは、その一端をヘッドストック2
1側のヘッドセンタ22とチャック23とで支持される
とともに他端をテールストック24側のテールセンタ2
5で支持された上でワーク駆動モータ(主軸モータ)2
6によって回転駆動される。
【0023】ワークWの外周には、被加工歯車Gと噛み
合う内歯車状の砥石27が砥石ホルダ28に支持される
かたちで配設されており、砥石ホルダ28は図示外のベ
アリングを介してハウジング29に回転可能に支持され
ている。ハウジング29は図示外のスライドベースとと
もに砥石台30を構成していて、この砥石台30にはワ
ーク軸心と略直交する方向(矢印A方向)の切り込み送
りと矢印Bで示すオシレート方向(ワーク軸心方向)の
送りが付与されるようになっている。
【0024】図3は前記ヘッドストック21の正面図
を、図4はそのヘッドストック21の水平断面図をそれ
ぞれ示しており、同じく図5は図3の左側面図を、図6
は図3におけるP方向矢視図をそれぞれ示している。
【0025】図3〜6に示すように、ヘッドストック2
1にはベアリング31を介してスピンドル(主軸)32
が回転可能に支持されているとともに、このスピンドル
32の先端にはワークWを支持するためのコレットチャ
ック23とヘッドセンタ22とが設けられているほか、
スピンドル32の後端にはドリブンギヤ(はすば歯車)
33が装着されている。また、ヘッドセンタ21に装着
されたワーク駆動モータ26の出力軸34には、ドリブ
ンギヤ33と噛み合いつつこれよりも大径のドライブギ
ヤ35が固定されている。36はドライブギヤ35と同
軸一体に固定されたダイナミックダンパー(イナーシャ
ダンパー)である。したがって、ワーク駆動モータ26
の起動により歯車列35,33を介してスピンドル32
が増速回転されるようになっている。
【0026】前記スピンドル32の後端には同期用のロ
ータリーエンコーダ37の入力軸が固定されており、こ
のロータリーエンコーダ37によってワークWの回転角
位置が検出されることになる。
【0027】前記ワーク駆動モータ26はモータベース
38を介してヘッドストック21に固定されていて、ヘ
ッドストック21にはモータベース38と隣接するよう
にしてアジャスタブロック39が設けられている。この
アジャスタブロック39にはアジャストボルト40,4
1が設けられていて、アジャストボルト40,41の回
転操作によりヘッドストック21に対するワーク駆動モ
ータ26の位置が調整可能となっている。すなわち、上
記アジャストボルト40,41の操作によりワーク駆動
モータ26の位置をスピンドル32に対して接近離間す
る方向に調整することで、ドライブギヤ35とドリブン
ギヤ33との噛み合い部におけるバックラッシュを調整
することができるようになっている。
【0028】一方、図7は前記砥石台30の正面図を、
図8は図7の右側面図を、図9は同じく図7の左側面図
をそれぞれ示しており、ハウジング29には、図10,
11に示した従来構造のものと同様にベアリングを介し
て砥石ホルダ28が回転可能に支持されており、この砥
石ホルダ28の内周に内歯車状の砥石27が図示外の締
付リングにて固定される。そして、砥石ホルダ28の外
周面にはこれと一体にドリブンギヤ(はすば歯車または
平歯車)42が形成されている。
【0029】また、ハウジング29の側面には砥石駆動
モータ43が固定されていて、この砥石駆動モータ43
の出力軸にはドライブギヤ(はすば歯車または平歯車)
44が固定されており、このドライブギヤ44とドリブ
ンギヤ42とがアイドルギヤ45を介して相互に噛み合
っている。そして、例えば3分の1の減速比で砥石27
が回転駆動される。
【0030】アイドルギヤ45は、ハウジング29に対
して着脱可能に装着されたギヤホルダ46に回転可能に
支持されていて、ギヤホルダ46はスペーサ47を介し
てボルト48にてハウジング29に固定されているもの
の、そのギヤホルダ46に付設されたアジャストボルト
49の回転操作により、各ギヤ44,45,42の回転
中心と直交する方向に位置調整可能となっている。
【0031】また、ハウジング29にはギヤホルダ46
に隣接するようにして一対のアジャスタブロック50,
51が配置されている。これらのアジャスタブロック5
0,51は基本的に図4,5に示したものと同様のもの
であって、各アジャスタブロック50,51に付設され
たアジャストボルトを回転操作することにより、ハウジ
ング29に対するギヤホルダ46の位置がそれぞれのア
ジャストボルトの軸心方向に調整可能となっている。す
なわち、アイドルギヤ45を支持しているギヤホルダ4
6はハウジング29に対して直交三軸方向に位置調整可
能であって、これによりドライブギヤ44とアイドルギ
ヤ45およびドリブンギヤ42同士の噛み合い部におけ
るバックラッシュを微調整することができるようになっ
ている。
【0032】前記ハウジング29のうちそのハウジング
29をはさんで砥石駆動モータ43と対向する位置に
は、ギヤボックス52を介して同期用のロータリーエン
コーダ53が装着されている。このロータリーエンコー
ダ53の入力軸は、図10に示すように、ギヤボックス
52内の変速歯車列54,55を介して砥石27の回転
数と同じ回転数で回転するようになっていることから、
このロータリーエンコーダ53によって砥石27の回転
角位置が検出されることになる。
【0033】なお、図7,9に示すように、ギヤボック
ス52のまわりにも先に述べたものと同様のアジャスタ
ブロック56,57が配置されており、これらのアジャ
スタブロック56,57に付設されたアジャストボルト
の操作によりハウジング29に対するギヤボックス52
の位置を微調整することで上記変速歯車列54,55の
噛み合い部におけるバックラッシュの調整が可能となっ
ている。これによって、変速歯車列54,55における
バックラッシュの影響を回避して、砥石27の回転角位
置をロータリーエンコーダ53にて一段と正確に検出で
きることになる。
【0034】図10は図3〜9に示した歯車ホーニング
盤の制御系のブロック回路図であって、制御手段として
のコントローラ57は、砥石駆動モータ43をマスタ側
としワーク駆動モータ26をスレーブ側として各モータ
43,26の回転を制御するものである。
【0035】すなわち、コントローラ57は、砥石27
の回転指令を速度制御部58からサーボアンプ59に与
えて砥石駆動モータ43により砥石27を回転駆動させ
る一方、同期回転指令を位置制御部60からサーボアン
プ61に与えてワーク駆動モータ26によりワークWを
回転駆動させるようになっており、その際、砥石27の
回転にワークWの回転を同期・追従せるべく、ロータリ
ーエンコーダ53の出力であるところの砥石27の回転
位置フィードバック信号を後述する補正量演算部63で
監視して、それに応じた補正量を位置制御部60の前段
の加算器64に正帰還として加える一方、もう一方のロ
ータリーエンコーダ37の出力であるところのワークW
の回転位置フィードバック信号を増速比演算部62を通
して前記加算器64に負帰還として加えるようになって
いる。
【0036】前記コントローラ57には回転位相差制御
手段として機能する補正量演算部63が設けられてお
り、この補正量演算部63は、マスタ側たる砥石27の
回転数に応じて、スレーブ側への位置指令の補正量を加
算器64に正帰還として加えて、ワークWの回転位置指
令を補正するようになっている。
【0037】したがって、本実施の形態によれば、図1
のほか図10に示すように、ヘッドストック21とテー
ルストック24とで両持ち支持されたワークWのうちそ
の被加工歯車Gと砥石27とを噛み合わせた上で、ワー
クWをワーク駆動モータ26により、砥石27を砥石駆
動モータ43によりそれぞれ同期回転させる一方、砥石
台30をワークWの軸心方向にオシレートさせながらそ
の略軸直角方向に切り込み送りを与えることにより、従
来と同様に被加工歯車Gと砥石27とがあたかも歯車対
の関係のようにして回転し、両者の歯面同士のすべり接
触のために被加工歯車G側の歯面に研削仕上げ加工が施
される。
【0038】この場合、図10に示したように、ワーク
Wは増速用の変速歯車列35,33を介してワーク駆動
モータ26により回転駆動されるために6,000rp
m程度の高速回転が可能であり、しかもアジャスタブロ
ック39に付設されたアジャストボルトの操作により前
記歯車列間のバックラッシュを調整することにより、そ
のローバックラッシュ化を図りながらの高速回転を無理
なく実現できる。
【0039】以上のことは砥石台30側についても全く
同様であって、図1のほか図10に示すように、砥石2
7はドライブギヤ44とアイドルギヤ45およびドリブ
ンギヤ42の三者からなる減速用の変速歯車列44,4
5,42を介して回転駆動されるものの、前述したよう
にアイドルギヤ45を支持しているギヤホルダ46がア
ジャストボルトの操作によりハウジング29に対してそ
の三次元方向に位置調整可能であるため、このギヤホル
ダ46の位置を微調整することによってアイドルギヤ4
5とドライブギヤ44およびドリブンギヤ42との噛み
合い部におけるローバックラッシュ化が可能となる。
【0040】同時に、図1のほか図10に示すように、
砥石駆動モータ43に付帯しているところのロータリー
エンコーダ53の入力も減速用の変速歯車列54,55
を介して入力されることになるものの、二つのアジャス
タブロック56,57に付帯しているアジャストボルト
の操作により上記変速歯車列54,55の噛み合い部に
おいてもそのローバックラッシュ化が可能となる。
【0041】したがって、例えば砥石27を1,000
rpm程度、ワークWを6,000rpm程度で回転駆
動させたとしても、前述したバックラッシュ等の影響を
受けることなく、ワークWと砥石27とを精度良く同期
させることができる。
【0042】一方、図10に示したコントローラ57内
の補正量演算部63は、前述したようにマスタ側である
砥石27の回転数に応じて、スレーブ側となるワークW
の回転位置指令値を積極的に可変制御する機能を有して
おり、その補正量演算部63には表1に示すようなテー
ブルが設定されている。
【0043】
【表1】
【0044】すなわち、砥石27の回転数が高速になれ
ばなるほどワークWとの間の研削抵抗が低下して、所定
の切り込み送りを与えても必ずしも必要な削り代だけ削
り取ることができなくなり、逆に、砥石27の回転数が
低速になるほど研削抵抗が増加し、被加工歯車Gにおけ
る歯面の面粗度が悪化するという現象が起こる。
【0045】そこで、本実施の形態では、マスタ側であ
る砥石27の回転数を監視してこの砥石27の回転数に
応じてスレーブ側となるワークWの回転数を積極的に可
変制御するべく、例えば砥石27の回転数が低速域(0
〜300rpm)である場合には、所定量の負(マイナ
ス)の補正量を加算器64に加え、砥石27の回転数が
通常(定常)速度域(300〜800rpm)にある場
合には、加算器64に補正量を加えないようにする。さ
らに、砥石27の回転数が高速域(800rpm以上)
にある場合には、所定量の正(プラス)の補正量を加算
器64に加える。このようにすることにより、砥石27
の回転が高速の場合には、砥石27の回転に対してワー
クWの同期回転が進み気味となることから、ワークWと
砥石27との接触部に研削抵抗が付加されて、必要な削
り代だけ確実に削り取ることができるようになる。逆
に、砥石27の回転が低速の場合には、砥石27の回転
に対してワークWの同期回転が遅れ気味となることか
ら、ワークWと砥石27との接触部における研削抵抗が
減少して、結果として被加工歯車Gの歯面での面粗度が
向上する。
【0046】このように本実施の形態によれば、砥石駆
動系やワーク駆動系における変速歯車列のローバックラ
ッシュ化のために、そのバックラッシュの影響を受ける
ことなく、砥石27とワークWとを高速かつ高精度にて
同期回転させることができ、結果として、従来な困難と
されていたところの、被加工歯車Gの歯面の面粗度精度
を保ちつつ、比較的大きな削り代のもとでの歯車ホーニ
ングが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯車ホーニング盤の実施の形態を
示す概略構成説明図。
【図2】図1におけるワークと砥石との関係を示す説明
図。
【図3】図1に示すヘッドストックの詳細を示す正面
図。
【図4】図3の水平断面図。
【図5】図3の左側面図。
【図6】図3のP方向矢視図。
【図7】図1に示す砥石台の平面図。
【図8】図7の右側面図。
【図9】図7の左側面図。
【図10】図1に示すホーニング盤の制御系のブロック
回路図。
【図11】従来のホーニング盤の構成説明図。
【図12】図11に示す砥石台の断面説明図。
【符号の説明】
21…ヘッドストック 22…ヘッドセンタ 23…コレットチャック 24…テールストック 25…テールセンタ 26…ワーク駆動モータ 27…砥石 28…砥石ホルダ 29…ハウジング 30…砥石台 37…ロータリーエンコーダ 39…アジャスタブロック 42…ドリブンギヤ 43…砥石駆動モータ 44…ドライブギヤ 45…アイドルギヤ 46…ギヤホルダ 50,51…アジャスタブロック 53…ロータリーエンコーダ 57…コントローラ 63…補正量演算部(回転位相差制御手段) G…被加工歯車(はすば歯車) W…ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−94920(JP,A) 特開 平9−57624(JP,A) 特開 昭56−62722(JP,A) 特開 平3−264238(JP,A) 特開 平3−142129(JP,A) 実開 平1−166023(JP,U) 実開 昭61−7650(JP,U) 実開 昭61−40547(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23F 19/05 B23F 23/12 B23Q 5/56 F16H 57/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工歯車を両持ち支持するヘッドセン
    タおよびテールセンタと、前記被加工歯車に外挿される
    内歯車状の砥石を有する砥石台とを備え、被加工歯車と
    砥石とを噛み合わせた状態で被加工歯車と砥石とをそれ
    ぞれ別個の駆動モータにて同期回転させながら前記砥石
    台に被加工歯車の直径方向の切り込み送りを与えること
    により前記被加工歯車にホーニング加工を施すようにし
    た歯車ホーニング盤であって、 前記砥石台は、 砥石駆動モータによって直接回転駆動されるドライブギ
    ヤと、 砥石台本体に回転可能に支持され、内周には前記砥石が
    装着されるとともに外周にはドリブンギヤが設けられた
    砥石ホルダと、 前記ドライブギヤおよびドリブンギヤの双方に噛み合う
    ように砥石台本体に回転可能に支持され、ドライブギヤ
    およびドリブンギヤの双方に対してバックラッシュの調
    整が可能なアイドルギヤと、 を備えていて、 砥石駆動モータおよびワーク駆動モータの回転を制御す
    るモータ制御手段は、同期回転すべき砥石とワークのう
    ち砥石の回転をマスタ側、ワークの回転をスレーブ側と
    して両者の回転に積極的に位相差をもたせるべく、マス
    タ側の低速回転領域ではスレーブ側の回転位相に遅れを
    もたせ、マスタ側の高速回転領域ではスレーブ側の回転
    に位相進みをもたせるように、マスタ側の回転数に応じ
    てスレーブ側の回転指令値に補正を加える回転位相差制
    御手段を有して いることを特徴とする歯車ホーニング
    盤。
  2. 【請求項2】 前記アイドルギヤはギヤホルダに回転可
    能に支持されていて、砥石台本体に対するギヤホルダの
    取付位置が調整可能となっていることを特徴とする請求
    項1に記載の歯車ホーニング盤。
  3. 【請求項3】 砥石台本体に対するギヤホルダの取付位
    置が三次元方向に調整可能となっていることを特徴とす
    る請求項2に記載の歯車ホーニング盤。
JP13001698A 1998-05-13 1998-05-13 歯車ホーニング盤 Expired - Fee Related JP3412507B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13001698A JP3412507B2 (ja) 1998-05-13 1998-05-13 歯車ホーニング盤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13001698A JP3412507B2 (ja) 1998-05-13 1998-05-13 歯車ホーニング盤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11320253A JPH11320253A (ja) 1999-11-24
JP3412507B2 true JP3412507B2 (ja) 2003-06-03

Family

ID=15024084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13001698A Expired - Fee Related JP3412507B2 (ja) 1998-05-13 1998-05-13 歯車ホーニング盤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3412507B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003094245A (ja) * 2001-09-27 2003-04-03 Denso Corp ギア歯面加工方法
JP2008114305A (ja) * 2006-10-31 2008-05-22 Seiwa Tekko Kk ギヤホーニング加工方法及び装置
CN113770778A (zh) * 2021-10-25 2021-12-10 台州北平机床有限公司 一种插拔刀专机头架组件

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11320253A (ja) 1999-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2383073A1 (en) Internal gear grinding machine and method for dressing a barrel shape spiral grinding tool
EP2377648B1 (en) Internal gear grinding machine
JP3251874B2 (ja) 多軸工作機械及び多軸工作方法
JP2003025150A (ja) 歯付工作物の歯面のばり取りおよび精密機械加工を行うための装置
JPH1058230A (ja) 平歯車の精密機械加工方法および装置
CN114226868A (zh) 成形砂轮磨齿机床
JPH07285024A (ja) 歯車の製造方法および装置
US20190217405A1 (en) Gear machining apparatus and gear machining method
JP3412507B2 (ja) 歯車ホーニング盤
JP2003503215A (ja) 回転対称構造部品の周りを回転する工具ホルダの送り運動を行う方法と装置
US20040005843A1 (en) Method for dressing or profiling of an essentially cylindrical grinding worm
JP2002144148A (ja) 歯車加工方法
JP2538947B2 (ja) ヘ―ル加工方法
JPH1094920A (ja) インボリュート歯形の加工方法
JP3487773B2 (ja) トロコイド工具
JPH1086017A (ja) 歯車の加工方法および歯車加工用バリ取り装置
WO1996026804A1 (fr) Dispositif de finition d'engrenage a correction helicoidale
JP4182138B1 (ja) 歯車加工装置
JP2002292562A (ja) ホーニング加工用砥石のドレッシング方法
JP4566315B2 (ja) 切削加工方法
JPH07110447B2 (ja) 歯車の仕上加工装置
JP2020069623A (ja) 歯切り工具の加工装置及び加工方法
JP4635143B2 (ja) 同期駆動による歯車仕上げ加工方法
JP2600425B2 (ja) ナットねじ溝のラップ加工方法及び装置
JPH07227716A (ja) ギアホーニング加工装置の砥石停止制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees