JP3405328B2 - 柱梁接合部構造 - Google Patents

柱梁接合部構造

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JP3405328B2 JP2000235455A JP2000235455A JP3405328B2 JP 3405328 B2 JP3405328 B2 JP 3405328B2 JP 2000235455 A JP2000235455 A JP 2000235455A JP 2000235455 A JP2000235455 A JP 2000235455A JP 3405328 B2 JP3405328 B2 JP 3405328B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄骨鉄筋コンク
リート柱(以後、SRC柱)の柱用形鋼やコンクリート
充填鋼管柱(以後、CFT柱)の角形鋼管と、梁用形鋼
とを接合する時に用いる柱梁接合部構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の柱梁接合部構造として
は、例えば、図10に示すように、フランジ30aとウエブ
30bとから略T字状に形成した接合用金物30を介して、
SRC柱36における柱用形鋼31(H形鋼や十字形鋼)の
フランジ31aと梁用形鋼32のフランジ32aとを接合して
いるものが一般に知られている。
【0003】そして、この柱用形鋼31のフランジ31aと
梁用形鋼32のフランジ32aとの接合は、接合用金物30の
フランジ30aと柱用形鋼31のフランジ31aおよび接合用
金物30のウエブ30bと梁用形鋼32のフランジ32aをそれ
ぞれ高力ボルト33で締付けることにより、接合用金物30
を介して行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の柱梁接
合部構造では、柱がSRC柱であることから、梁用形鋼
に対して、SRC柱における柱用形鋼のサイズや耐力が
小さくなってしまう。このことは、接合用金物と比較し
て、柱用形鋼のフランジ厚さが小さくなってしまうこと
になる。
【0005】そのため、図11に示すように、柱用形鋼31
のフランジ31aが早期に降伏して、梁用形鋼32からの応
力をSRC柱36へ伝達できなくなることがある。
【0006】なお、この柱用形鋼のフランジが早期に降
伏してしまうことに対しては、例えば、図12に示すよう
に、柱用形鋼31のフランジ31aにカバープレート34を当
てて補強することにより対処できる。
【0007】しかし、このような補強では、柱用形鋼の
フランジにカバープレートを溶接する作業が必要とな
り、柱梁の接合作業を面倒で多くの時間を必要とするも
のにしてしまう。
【0008】また、このように補強しても、最終的に
は、図13に示すように、接合用金物30におけるフランジ
30aが降伏して、梁の抜けだし変形が大きくなってしま
うことが考えられる。
【0009】この梁の抜けだし変形が大きくなること
は、図14に示すように、柱コンクリート35が損傷して、
かぶりコンクリートの耐力が低下してしまうこととな
る。そのため、柱梁接合部の構造設計は、接合用金物に
おける接合ボルトの耐力だけで設計する必要がある。
【0010】この発明は前述した事情に鑑みて創案され
たもので、その目的は梁用形鋼からの応力をSRC柱全
体またはCFT柱全体へ確実に伝達できるようにして、
柱用形鋼と梁用形鋼との接合部のみに集中してしまうこ
とを防ぎ、柱梁接合部を強固なものにできる柱梁接合部
構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の柱梁接合部構
造(請求項1の発明)では、梁用形鋼に設けた接合用金
物のフランジを、SRC柱における柱用形鋼一方側のフ
ランジまたはCFT柱における角形鋼管一方側の一辺に
高力ボルトで接合していると共に、その接合用金物のフ
ランジと、柱用形鋼他方側のフランジまたは角形鋼管他
方側の一辺とを長尺高力ボルトで接合している。
【0012】そして、尺高力ボルトにより、梁用形鋼
から接合用金物を介して伝達される応力を、一方側のフ
ランジまたは一方側の一辺と他方側面のフランジまたは
他方側の一辺との間のコンクリートへの接触部分から、
SRC柱の内部またはCFT柱の内部に伝達できるよう
に構成している。
【0013】また、請求項2の発明では、長尺高力ボル
トに代えて、PC鋼棒または高強度ネジ鉄筋を用いて接
合している。
【0014】そして、このPC鋼棒または高強度ネジ鉄
筋により、梁用形鋼から接合用金物を介して伝達される
応力を、一方側のフランジまたは一方側の一辺と他方側
のフランジまたは他方側面の一辺との間のコンクリート
への接触部分から、SRC柱の内部またはCFT柱の内
部に伝達できるように構成している。
【0015】このような構成から、柱用形鋼(H形鋼や
十字形鋼)のフランジまたは角形鋼管の一辺と、接合用
金物のフランジとの接合に際して、柱用形鋼のフランジ
または角形鋼管の一辺の耐力に見合った部分(耐力と同
等の力を伝達する範囲)を高力ボルトで接合し、残りの
部分には長尺高力ボルト,PC鋼棒または高強度ネジ鉄
筋を用いるということが行える。
【0016】即ち、この発明の柱梁接合部構造では、長
尺高力ボルト,PC鋼棒または高強度ネジ鉄筋とを用い
ることにより、梁用形鋼から接合用金物を介して柱用形
鋼のフランジまたは角形鋼管の一辺に伝達される応力
を、柱用形鋼または角形鋼管に直接伝達されるものと、
柱用形鋼または角形鋼管の他方側(または他方側にも接
合した接合用金物)に伝達されるものとに分散すること
ができる。
【0017】そして、柱用形鋼または角形鋼管の他方側
(または他方側にも接合した接合用金物)に伝達した応
力は、長尺高力ボルト,PC鋼棒または高強度ネジ鉄筋
によって、柱用形鋼または角形鋼管の他方側(他方側に
も接合した接合用金物)をアンカーとし、SRC柱内ま
たはCFT柱内のコンクリート部分に伝達される。
【0018】このようにこの発明の柱梁接合部構造によ
れば、高力ボルトと、長尺高力ボルト,PC鋼棒または
高強度ネジ鉄筋を用いて分散することにより、梁用形
鋼から接合用金物を介して柱用形鋼のフランジまたは角
形鋼管の一辺に直接伝達される応力を低減できる。
【0019】そのため、柱用形鋼のフランジまたは角形
鋼管の一辺に、その耐力以上の応力、即ち、柱用形鋼の
フランジまたは角形鋼管の一辺を早期に降伏させてしま
う応力が伝達してしまうことを防止することができる。
【0020】しかも、分散した残りの応力を、長尺高力
ボルト,PC鋼棒または高強度ネジ鉄筋によって、S
C柱の内部またはCFT柱の内部に伝達できるので、梁
用形鋼からSRC柱またはCFT柱への応力伝達は確実
に行えて柱梁接合部の強度を確保することができる。
【0021】そして、これらのことから、柱用形鋼のフ
ランジまたは角形鋼管の一辺が早期に降伏して変形する
ようなことがなくなるので、柱用形鋼のフランジまたは
角形鋼管の一辺を補強する必要がなくなると共に、その
ための溶接作業もなくすことができる。
【0022】また、柱用形鋼のフランジまたは角形鋼管
の一辺が早期に降伏して変形するようなことがなく、梁
の抜け出し変形を小さくすることができるので、SRC
柱における、かぶりコンクリートの耐力が終局状態でも
発揮できて、靱性のある柱梁接合部を構成できる。
【0023】なお、請求項3の発明では、一方側および
他方側の両接合用金物で柱用形鋼または角形鋼管を挟ん
だ状態にして、長尺高力ボルト,PC鋼棒または高強度
ネジ鉄筋は両接合用金物を接合する構造としている。
【0024】請求項4の発明では、接合用金物のフラン
ジを、柱用形鋼の両側方向へ柱軸対象の状態で突出させ
て、その幅寸法を、柱用形鋼のフランジ幅よりも大きく
形成している。そして、このフランジの両突出部分に、
長尺高力ボルトまたはPC鋼棒を配設している。
【0025】この構成によれば、例えば、長尺高力ボル
ト,PC鋼棒または高強度ネジ鉄筋の本数を多く必要と
する場合等に対応できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の柱梁接合部構造
を図示する一実施形態によって説明する。
【0027】この発明の柱梁接合部構造1(図1〜図3
参照)は、SRC柱2における柱用形鋼3のフランジ3a
と、梁用形鋼4に設けた接合用金物5のフランジ5aとを
接合するに際して、柱用形鋼3一方側のフランジ3aと接
合用金物5のフランジ5aとを高力ボルト6で接合してい
と共に、接合用金物5のフランジ5aと柱用形鋼3他方
側のフランジ3aとを長尺高力ボルト7で接合している。
【0028】即ち、この発明の柱梁接合部構造1では、
SRC柱2における柱用形鋼3のフランジ3aと、梁用形
鋼4に設けた接合用金物5のフランジ5aとの接合に際し
て、柱用形鋼3一方側のフランジ3aと接合用金物5のフ
ランジ5aとを接合している高力ボルト6と、この高力ボ
ルト6で接合した接合用金物5と柱用形鋼3他方側のフ
ランジ3aとを接合している長尺高力ボルト7とを併用し
ている。
【0029】この実施形態での柱用形鋼3は、H形鋼で
構成しており、その一方側および他方側のフランジ3aに
接合用金物5を介して梁用形鋼4が接合されている。ま
た、柱用形鋼3のウエブ3b両面にも、梁用形鋼4が、溶
接にて(図示した形態)、または接合用金物を介して
(図示せず)、接合されている。
【0030】即ち、この実施形態では、柱用形鋼3の他
方側にも接合用金物5を接合し、その一方側と他方側と
の両接合用金物5で柱用形鋼3を挟んだ状態にしてい
る。そして、長尺高力ボルト7は、柱用形鋼3一方側の
フランジ3aに接合している接合用金物5のフランジ5a
と、柱用形鋼3他方側のフランジ3a(フランジ3aに接合
している接合用金物5のフランジ5a)とである両接合用
金物3を接合している。
【0031】この実施形態での接合用金物5は、柱用形
鋼3のフランジ3aに接合するフランジ5aと、梁用形鋼4
のフランジ4aに接合するウエブ5bとから略T字状に形成
している。この接合用金物5での符号5cは、梁用形鋼4
のウエブ4bに接合する補強部である。
【0032】そして、この接合用金物5は、そのフラン
ジ5aの幅寸法を柱用形鋼3のフランジ3a幅寸法と同じに
していると共に、そのウエブ5bおよび補強部5cを、梁用
形鋼4におけるフランジ4aおよびウエブ4bの長手方向端
面(接合側端面)に溶接することで、梁用形鋼4に設け
られている。
【0033】この接合用金物5と梁用形鋼4との接合
は、溶接でなく、図11(従来の技術)に示したように、
接合用金物5のウエブ5bを大きく形成すると共に、この
ウエブ5bと梁用形鋼4のフランジ4aとを高力ボルトで締
付けることによっても行うことができる。
【0034】この実施形態での長尺高力ボルト7は、図
1に示すように、柱用形鋼3におけるフランジ3aの両外
側部分位置に一組の二本が、図2に示すように、接合用
金物5におけるウエブ5b上下のフランジ5a部分に対象状
態として配設されている。
【0035】即ち、この長尺高力ボルト7は、一個の接
合用金物5に対して、計四本配設されている。
【0036】なお、この実施形態での接合用金物5を介
して接合される梁用形鋼4は柱用形鋼3の一方側および
他方側の両フランジ3aに接合されているが、梁用形鋼4
を柱用形鋼3の一方側のみに接合する場合(図示せず)
でも、この発明の柱梁接合部構造を採用することができ
る。
【0037】即ち、長尺高力ボルト7は、柱用形鋼3一
方側のフランジ3aに接合している接合用金物5のフラン
ジ5aと、柱用形鋼3他方側のフランジ3aとを接合する形
態にできればよい。
【0038】ただし、このように梁用形鋼4を柱用形鋼
3の一方側のみに接合する場合であると共に、接合用金
物5のフランジ5aを柱用形鋼3の両側方向へ突出させた
両突出部分に長尺高力ボルト7を配設する形態の時に
は、柱用形鋼3の他方側に、接合用金物5に代わるアン
カー用金物(図示せず)のようなものを設ける必要があ
る。
【0039】このような構成の柱梁接合部構造1では、
梁用形鋼4から接合用金物5を介して伝達される応力
を、高力ボルト6によって柱用形鋼3のフランジ3aに直
接伝達できるようにしていると共に、長尺高力ボルト7
によって、一方側のフランジ3aと他方側のフランジ3aと
の間のコンクリート2aへの接触部分から、SRC柱2の
内部に伝達できるようにしている。
【0040】即ち、高力ボルト6と長尺高力ボルト7と
を併用して、柱用形鋼3のフランジ3aと接合用金物5の
フランジ5aとを接合することにより、梁用形鋼4から接
合用金物5を介して柱用形鋼3のフランジ3aに伝達され
る応力を、柱用形鋼3のフランジ3aに直接伝達されるも
のと、柱用形鋼3の他方側面(または他方側面にも接合
した接合用金物5)に伝達されるものとに分散する。
【0041】そして、柱用形鋼3の他方側(または他方
側にも接合した接合用金物5)へ伝達した応力は、長尺
高力ボルト7によって、柱用形鋼3の他方側(他方側に
も接合した接合用金物5)をアンカーとして、SRC柱
2内部のコンクリート2aに伝達される。
【0042】これらのことから、梁用形鋼4から接合用
金物5を介して伝達される応力の内、柱用形鋼3におけ
るフランジ3aの耐力以上の応力で、フランジ3aを早期に
降伏させてしまう応力は、長尺高力ボルト7によって、
SRC柱2のコンクリート2a部分に、即ち、SRC柱2
の内部に伝達できるようになる。
【0043】このように、この発明の柱梁接合部構造1
によれば、長尺高力ボルト7により、梁用形鋼4から接
合用金物5を介して柱用形鋼3へ伝達される応力を分散
することができ、柱用形鋼3のフランジ3aに直接伝達さ
れる応力を低減できる。
【0044】しかも、長尺高力ボルト7により、低減し
た残りの応力をSRC柱2内部のコンクリート2aに伝達
できるので、柱梁接合部の強度も確実に確保することが
できる。
【0045】このことから、柱用形鋼3のフランジ3aが
早期に降伏して変形するようなことがなくなるので、柱
用形鋼3のフランジ3aをカバープレート(図12参照)で
補強する必要がなくなると共に、そのための溶接作業も
無くすことができる。
【0046】また、柱用形鋼3のフランジ3aが早期に降
伏して変形するようなことがなく、梁の抜け出し変形を
小さくすることができるので、SRC柱2における、か
ぶりコンクリートの耐力が終局状態でも発揮できて、靱
性のある柱梁接合部を形成できる。
【0047】なお、長尺高力ボルト7を用いたこの発明
の柱梁接合部の強度と、長尺高力ボルト7を用いていな
い従来の柱梁接合部の強度とを比較すべく行った実験結
果を、図4のグラフに示しておく。
【0048】図5および図6は、この発明の柱梁接合部
構造1における、他の実施形態(請求項2の発明)を示
すものである。
【0049】ここでは、前述した実施形態の長尺高力ボ
ルト7に代えて、柱用形鋼3一方側のフランジ3aに接合
している接合用金物5のフランジ5aと、柱用形鋼3他方
側のフランジ3aとを、PC鋼棒8(図5参照)および高
強度ネジ鉄筋11(図6参照)で接合している。
【0050】そして、このPC鋼棒8および高強度ネジ
鉄筋11により、梁用形鋼4から接合用金物5を介して伝
達される応力を、一方側面のフランジ3aと他方側面のフ
ランジ3aとの間のコンクリートへの接触部分から、SR
C柱2の内部に伝達できるように構成している。
【0051】なお、他の構成および応力の伝達やPC鋼
棒8および高強度ネジ鉄筋11を用いる効果等は、前述し
た長尺高力ボルト7を用いる実施形態と同じである。
【0052】図7および図8は、この発明の柱梁接合部
構造1における、他の実施形態(請求項4の発明)を示
すものである。
【0053】ここでは、接合用金物5のフランジ5aを、
柱用形鋼3の両側方向へ柱軸対象の状態で突出させてい
ると共に、そのフランジ5aの両突出部分に、長尺高力ボ
ルト7,PC鋼棒8または高強度ネジ鉄筋11を配設して
いる。なお、図示した実施形態では長尺高力ボルト7を
配設している。
【0054】そして、この長尺高力ボルト7(PC鋼棒
8,高強度ネジ鉄筋11)の配設形態としては、図7に示
すように、柱用形鋼3におけるフランジ3aの両外側部分
位置および接合用金物5におけるフランジ5aの両突出部
分位置にそれぞれ一組配設した形態と、図8に示すよう
に、接合用金物5におけるフランジ5aの両突出部分位置
にのみ一組配設した形態とが考えられる。
【0055】このような構成にすれば、長尺高力ボルト
7(PC鋼棒8,高強度ネジ鉄筋11)の配設本数を多く
必要とする場合に、対処することができる。
【0056】図は、この発明の柱梁接合部構造1にお
ける、さらに別の実施形態を示すものである。
【0057】ここでは、CFT柱9における角形鋼管10
の一辺に、接合用金物5を介して梁用形鋼4を接合する
柱梁接合部構造である。即ち、角形鋼管10一方側の一辺
に接合している接合用金物5のフランジ5aと、角形鋼管
10他方側の一辺とを、長尺高力ボルト7で接合してい
る。
【0058】そして、この長尺高力ボルト7により、梁
用形鋼4から接合用金物5を介して伝達される応力を、
一方側の一辺と他方側の一辺との間のコンクリート9aへ
の接触部分から、CFT柱9の内部に伝達できるように
構成している。
【0059】なお、長尺高力ボルト7に代えてPC鋼棒
8および高強度ネジ鉄筋11を用いることや、長尺高力ボ
ルト7,PC鋼棒8または高強度ネジ鉄筋11を用いる効
果や、他の構成および応力の伝達等は、前述したSRC
柱2(柱用形鋼3のフランジ3a)と梁用形鋼4に設けた
接合用金物5のフランジ5aとの接合に関する実施形態と
同様である。
【0060】
【0061】
【発明の効果】この発明の柱梁接合部構造によれば、
力ボルトで柱用形鋼のフランジに取付けた接合用金物を
介して、梁用形鋼から柱用形鋼のフランジに伝達される
応力を、長尺高力ボルト,PC鋼棒または高強度ネジ鉄
筋によって、SRC柱またはCFT柱の内部へも伝達す
ることができる。
【0062】そのため、梁用形鋼から接合用金物を介し
て柱用形鋼のフランジまたは角形鋼管の一辺に直接伝達
される応力を低減できる。
【0063】このことから、柱用形鋼のフランジまたは
角形鋼管の一辺に、その耐力以上の応力、即ち、柱用形
鋼のフランジまたは角形鋼管の一辺を早期に降伏させて
しまう応力が伝達してしまうことを防止することができ
る。
【0064】しかも、長尺高力ボルト,PC鋼棒または
高強度ネジ鉄筋によって、低減した残りの応力をSRC
柱の内部またはCFT柱の内部に伝達できるので、梁用
形鋼からSRC柱またはCFT柱への応力伝達は確実に
行えて柱梁接合部の強度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の柱梁接合部構造を示す概略断面図で
ある。
【図2】図1のA−A線矢視図である。
【図3】この発明の柱梁接合部構造を示す概略斜視図で
ある。
【図4】この発明の柱梁接合部と従来の柱梁接合部との
強度比較実験結果を示すグラフである。
【図5】この発明の柱梁接合部構造における長尺高力ボ
ルト配設状態の別態様を示す概略図である。
【図6】この発明の柱梁接合部構造における長尺高力ボ
ルト配設状態の別態様を示す概略図である。
【図7】この発明の柱梁接合部構造の別実施形態を示す
概略図である。
【図8】この発明の柱梁接合部構造の別実施態様を示す
概略図である。
【図9】この発明の柱梁接合部構造の別実施態様を示す
概略図である。
【図10】従来の柱梁接合部構造を示す概略図である。
【図11】従来の柱梁接合部構造における柱用形鋼フラ
ンジの変形状態を示す概略図である。
【図12】従来の柱梁接合部構造における柱用形鋼フラ
ンジの補強形態を示す概略図であ る。
【図13】従来の柱梁接合部構造における梁用形鋼フラ
ンジの変形状態を示す概略図である。
【図14】梁の抜けだし変形による柱コンクリートの損
傷状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1…柱梁接合部構造、2…SRC柱、2a…コンクリー
ト、3…柱用形鋼、3a…フランジ、3b…ウエブ、4…梁
用形鋼、4a…フランジ、4b…ウエブ、5…接合用金物、
5a…フランジ、5b…ウエブ、6…高力ボルト、7…長尺
高力ボルト、8…PC鋼棒、9…CFT柱、9a…コンク
リート、10…角形鋼管、11…高強度ネジ鉄筋。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 宏一 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−269230(JP,A) 特開 平6−257226(JP,A) 特開 平4−281931(JP,A) 特開2000−144907(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/16 E04B 1/30 E04B 1/58 508

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨鉄筋コンクリート柱における柱用形
    鋼のフランジまたはコンクリート充填鋼管柱における角
    形鋼管の一辺と、梁用形鋼に設けた接合用金物のフラン
    ジとを接合するに際して、 前記柱用形鋼一方側のフランジまたは角形鋼管一方側の
    一辺と、前記接合用金物のフランジとを高力ボルトで接
    合していると共に、前記接合用金物のフランジと、前記
    柱用形鋼他方側のフランジまたは角形鋼管他方側の一辺
    を長尺高力ボルトで接合していることを特徴とする柱
    梁接合部構造。
  2. 【請求項2】 前記長尺高力ボルトに代えて、PC鋼棒
    または高強度ネジ鉄筋を用いて接合していることを特徴
    とする請求項1記載の柱梁接合部構造。
  3. 【請求項3】 前記柱用形鋼他方側のフランジまたは前
    記角形鋼管他方側の一辺にも前記接合用金物を高力ボル
    トで接合し、その両接合用金物で柱用形鋼または角形鋼
    管を挟んだ状態にしていると共に、前記長尺高力ボル
    ト,PC鋼棒または高強度ネジ鉄筋は前記両接合用金物
    を接合していることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の柱梁接合部構造。
  4. 【請求項4】 前記接合用金物のフランジは、前記柱用
    形鋼の両側方向へ柱軸対象の状態で突出していると共
    に、そのフランジの両突出部分に、前記長尺高力ボル
    ト,PC鋼棒または高強度ネジ鉄筋を配設していること
    を特徴とする請求項1,2または請求項3記載の柱梁接
    合部構造。
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