JP3402019B2 - 精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーおよびその製造方法 - Google Patents

精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーおよびその製造方法

Info

Publication number
JP3402019B2
JP3402019B2 JP27571795A JP27571795A JP3402019B2 JP 3402019 B2 JP3402019 B2 JP 3402019B2 JP 27571795 A JP27571795 A JP 27571795A JP 27571795 A JP27571795 A JP 27571795A JP 3402019 B2 JP3402019 B2 JP 3402019B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiper
clean room
knitted fabric
less
precision
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP27571795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09119067A (ja
Inventor
義則 細田
成 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP27571795A priority Critical patent/JP3402019B2/ja
Publication of JPH09119067A publication Critical patent/JPH09119067A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3402019B2 publication Critical patent/JP3402019B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発塵性が極めて少
い精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーおよび
その製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子情報社会の急速な進歩とともに従来
のメガネやレンズだけでなく、液晶画面に代表される電
子機器のスクリーンのクリーン化には高度な汚染物除去
性能だけでなく、ワイピングクロスから塵挨、特に親水
性物質や導電性物質のごとき絶縁破壊を惹起する塵挨を
発生してはならない。特にクリーンルームにおける液晶
材料や半導体の製造過程における製品や製造装置のワイ
ピングには、特にかかる発塵性の少ないものが要求され
る。毛羽や発塵を嫌う分野でのワイピングクロスとして
は従来の木綿、紙では対応できない。近年、極細繊維を
用いた編織物がワイピングクロスとして提案されてい
る。例えば、0.9デニール以下の極細繊維からなる布
帛の嵩高性を特徴とするワイピングクロスが特開昭61-l
O3428号公報で提案され、0.2デニール以下の超極細
糸と0.5〜10デニールの繊維からなる交絡編織物お
よびその製造方法が特開昭63-211364号公報で提案され
ている。しかし、これら提案の織物では風合いが硬いだ
けでなく、ガラスを基板とする材料に対しては滑りすぎ
たり、逆に滑らずに拭取作業性が悪いなどの欠点があ
る。また編物では編物特有の伸縮性の大きさによる変形
や笑いと称する延ばした後の変形が欠点である。また滑
り過ぎたり、網目の粗さのため十分な拭取性が得られな
いなどの問題がある。さらに、ワイピングクロスの発塵
性を少なくすることは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上述の
ような欠点を改良し、発塵性の極めて少ない、絶縁破壊
の心配のない高度な拭取性を有する精密機器用または
リーンルーム用ワイパーおよびその製造方法を提供せん
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため次の構成を有する。すなわち、本発明の精密機
器用またはクリーンルーム用ワイパーは、単糸繊度0.
1デニール以下の極細繊維フィラメントと単糸繊度1デ
ニール以上のフィラメント糸とからなる編織物からな
り、かつ、該極細繊維が、該編織物の表面を選択的に形
成しており、かつ、該編織物の親水性物質または導電性
物質の含有量が0.5重量%以下で、かつ、該編織物の
JIS B-9923(シェーキング法)で測定される粒子径5ミク
ロン以上の発塵量が、10個/ft 3 ・100cm 2 以下である
ワイピングクロスで、ワイパー部分が構成されている
とを特徴とするものである。また、かかるワイパーの製
造方法は、単糸繊度0.1デニール以下の極細繊維フィ
ラメントと、該極細繊維より も4〜8%収縮率が高い単
糸繊度1デニール以上の高収縮フィラメント糸とからな
る編織物を、加熱処理後、該編織物の表面をウオーター
ジェットパンチ加工するに際し、該編織物を、親水性物
質または導電性物質を含有しない系で、繊維製造から・
仕上加工まで行い、得られる該編織物の親水性物質また
は導電性物質の含有量を0.5重量%以下に制御する
とを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、精密機器、特に液晶材
料および半導体などの製造工程や製品の清掃に使用され
るワイパーとして好適な材料について、まず、発塵がな
いこと、絶縁破壊を起こすことがないことに着目して鋭
意検討したところ、特定な極細繊維フィラメント製で、
しかも親水性物質や導電性物質を徹底的に排除した
で、クロスを製造してみたところ、極めて信頼性の高い
精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーを提供する
ことができることに成功したものである。
【0006】本発明の精密機器用またはクリーンルーム
用ワイパーを構成する素材は、ポリエステル、ポリアミ
ドなどの合成繊維の極細フィラメントからなるものであ
るが、かかる極細フィラメントは、該ワイパーを構成す
る繊維の内少なくとも30重量%以上含まれておれば拭
き取り性にすぐれたものを提供することができる。ここ
で極細繊維とは0.1デニール以下の単繊維繊度を有す
る繊維であり、好ましくは0.08〜0.01デニー
ル、さらに好ましくは0.06〜0.05デニールの範
囲のものがよい。かかる極細繊維以外の他の繊維を併用
する場合は、1デニール以上の高収縮フィラメント糸を
使用することが重要である。かかる高収縮フィラメント
糸により、編織物の嵩高性を付与することができる。こ
高収縮糸さらに好ましい繊度は2〜6デニールであ
。極細繊維と高収縮糸との複合割合としては、極細繊
維は少なくとも布帛重量の好ましくは30%以上、さら
に好ましくは50〜80重量%、特に好ましくは60〜
70重量%の範囲とするのが、布帛の嵩高性、風合い、
拭取性の点からよい。この1デニール以上の高収縮糸と
は、高い収縮特性を有するものであれば、その収縮率は
特に限定されるべきものではなく、重要なことは極細繊
維よりも熱に対する収縮特性が大きいことである。極細
繊維の沸騰水収縮率が4〜8%であれば、高収縮糸は1
0〜25%程度の収縮率を有するものがよい。特に極細
繊維の沸騰水収縮率より4〜8%大きい収縮率を有する
ものを使用するのが重要である。すなわち、熱処理によ
り極細繊維より大きな収縮が高収縮糸に発現され、編組
織の繊維束内部形成される。一方、かかる収縮挙動に
よって、該極細繊維は1本の単繊維配列を乱し、該編織
表面の嵩高性を大きくする。
【0007】布帛の形態は編織物であるが、織物でも編
物でも、いずれでも使用することができるが、ワイピン
グクロスの発塵量は編物の方が少ないのでより好まし
い。さらに編物は織物に比較し嵩高性や拭取作業性に優
れるなどの利点がある。
【0008】本発明の目的とする精密機器用ワイパー
クリーンルーム用ワイパー用のワイピングクロスとして
は、粒子径5ミクロン以上粒子が、皆無もしくは10
個/ft 3 ・100cm2 以下でなければならない。さらにク
リーン度が要求される半導体製造過程においては、1ミ
クロン以上の粒子径の異物の発生は極力避けなければな
らない。特に、かかる発塵のなかでも親水性物質や導電
性物質が存在しては、曇り現象や絶縁破壊を惹起するの
で、これはもはや致命的欠点となる。そこで本発明では
かかる親水性物質や導電性物質を極力排除することで、
精密機器やクリーンルームでの清掃における信頼性を著
しく高めたものである。
【0009】すなわち、かかる親水性物質としては、
色加工や柔軟加工などで使用される、ポリアルキレング
リコール系化合物、水溶性ポリエステルなどの親水化
剤、ポリアクリル酸エステルなどの防汚剤、カチオン系
高分子活性剤などの帯電防止剤、高級アルコール硫酸エ
ステルやベタイン型両性活性剤などの分散剤などを例示
することができ、また、導電性物質としては、導電性金
属や導電性金属化合物、炭素粉末、制電性繊維、炭素繊
維などの導電性繊維などを例示することができる。かか
物質は、本発明に使用する繊維の製造から編織物の各
種加工に至るまで慎重に排除して、本発明の精密機器用
またはクリーンルーム用ワイパー用のワイピングクロス
は製造される。すなわち、かかるワイピングクロスは
上記親水性物質または導電性物質の含有量を0.5重量
%以下、好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは
にまで制御することが上記理由から重要である。
【0010】また、本発明の精密機器用またはクリーン
ルーム用ワイパー用のワイピングクロスにおいては、JI
S B-9923の「光散乱式粒子計数器法」に準じて測定され
る0.5μm以上の浮遊粒子が、100個/ft3 以下で
あるクリーンルームにおいて使用されるワイピングクロ
スは、拭取性、少ない発塵に加えて、汚れを吸収する吸
水性が速く、しかも吸水量が大きいことが好ましい。吸
油性に対しても同様である。吸水速度は1秒以下である
ことが好ましく、さらに、好ましくは瞬時に吸水される
もの、吸水量は200%以上であることが好ましく、さ
らに好ましくは300%以上であるものがよい。しか
も、水や油類により抽出される成分の存在は皆無もしく
は微量でなければならない。かかる機能は、構成繊維の
充填密度によって達成されるものであり、そのために、
該編織物表面をウオータージェットパンチ加工される。
このウオータージェットパンチ加工により、ワイピング
クロスに含まれる塵挨やワイピング作業中に出る塵挨を
最小限に抑えるとともに、該編織物の形態は安定性し、
繊維と繊維の絡み効果が十分に達成されワイピング作業
時の発塵が少なくなる。さらに水流により該編織物に付
着した異物も除去される効果をも奏する。
【0011】以下に本発明の精密機器用またはクリーン
ルーム用ワイパー用のワイピングクロスの代表的製造方
法を説明する。かかるワイピングクロスを製造する際の
留意点は、親水性物質または導電性物質を含有しない系
で、繊維製造から仕上加工まで行うことにより製造する
ことにある。
【0012】まず、親水性物質や導電性物質を含有しな
い樹脂組成からなる海島型複合繊維からなるポリエステ
ルフィラメント糸と高収縮フィラメント糸とを引き揃え
た繊維の海成分を除去することにより、0.1デニール
以下の極細繊維と高収縮フィラメント糸からなる複合繊
維を得ることができる。海成分の除去はアルカリの存在
下での処理が有効であり、通常水酸化ナトリウムが使用
される。また剥離型の分割繊維を使用することも可能で
ある。複合繊維の製造時に仮ヨリ加工なども適用でき
る。
【0013】本発明の精密機器用またはクリーンルーム
用ワイパー用のワイピングクロスを構成する編織物を作
る方法は、いかなる方法によってもよいが、編物の場
合、丸編でインターロック方式が生産性、裁断のほつれ
防止などで効果的である。得られた編織物、すなわち編
物は脱海により極細繊維を形成した後、100℃以上の
熱水中で処理される。その後通常の編物は染色・仕上
セットされるが、この場合も親水性物質や導電性物質を
含有しない系で加工することが重要である。
【0014】本発明の精密機器用またはクリーンルーム
用ワイパー用のワイピングクロスの製造にはウオーター
ジェットパンチ加工を実施する。すなわち濾過して浄化
された水を小孔より編織物の表面に圧力噴射させる。水
圧は好ましくは30〜120kgf/cm2 、さらに好まし
くは50〜80kgf/cm2 である。30kgf/cm2 未満の
場合には加工の効果は現れず、形態安定性に欠け、繊維
と繊維の絡み効果が不十分である。120kgf/cm2
越える場合には、極細繊維の単糸が水圧により部分切断
されることがあり、毛羽の原因になることもあり好まし
くない。
【0015】ウオータージェットパンチ加工した編織物
は、仕上セットとともに100℃以上の温度で乾熱、乾
燥し、水分や親水系成分を揮発させる。この場合にも、
編織物に親水性物質や導電性物質が残留しないように注
意することが肝要である。その後、製品としてのサイズ
に裁断され、最後に純水(蒸留水、イオン交換水など)
で洗浄、乾燥し、さらにクリーンパックされて商品化さ
れる。ここでクリーンパックとは、JlS B-9923の「光散
乱式粒子計数器法」に準じて測定される0.5μm以上
の浮遊粒子が、100個/ft3 以下である空間を有する
クリーンルーム内でパック包装することを意味する。
【0016】本発明の精密機器用またはクリーンルーム
用ワイパー用のワイピングクロスは、発塵が極めて少な
く、精密機器用として、また、クリーンルーム用として
優れた効果・性能を発揮する。従って、かかるワイピン
グクロスをそのまま使用するか、またはワイパー部分を
該クロスで構成したワイパーを用いて、液晶材料や半導
体の製造工程やその製品、さらには電子情報材料など
を、発塵がなく、しかも、曇り現象や絶縁破壊を起こす
ことなく清掃することができ、さらに真珠、宝石、家具
や自動車の窓などの油膜・汚れを精度高く拭きとること
ができる。
【0017】
【実施例】以下実施例に基づいて本発明を詳細に説明す
る。
【0018】発塵性の評価は、JIS B-9923(シェーキン
グ法)で測定した。吸水性は、JlS L-1096で測定し、吸
水量は、試料を2分問水に浸した後、試料を引き上げて
1分問ドリップ後の重量増加率で評価した。
【0019】なお、拭取性は次の方法で評価した。シリ
コーンオイルSH200(東レ・ダウコーニング・シリコン
株式会社製)を注射針で約5mgガラス板上に落とし、直
径45mm、重さ1kgfの円柱状荷重の一端面に厚さ約1m
m相当の織物を介して固定された試料(ワイピングクロ
ス)をガラス板上に乗せ1m/minの速度で移動し、シリ
コーンを拭きとる。次ぎに乾式複写機用トナー(SF−
76T:シャープ株式会社製)をガラス板上に振りか
け、そのトナーを圧縮空気(1kgf/cm2 )で吹き飛ば
す。ガラス板表面に接着テープ(積水化学工業株式会社
製“セロテープ”、登録商標)を貼り付けてガラス板上
の残留トナーを剥ぎ取り、該接着テープに付着したトナ
ーの程度を判定する。トナーがまったく付着しないもの
(ガラス板のシリコーンを完全に拭きとったもの)を5
級、トナーが極めて多量に残るものを1級として5段階
で肉眼判定した。
【0020】実施例1 極細繊維は50デニール、9フィラメント(70島/フ
ィラメント:東レ株式会社製)の海島型ポリエステルで、
高成分がポリエチレンテレフタレートで、海成分がポリ
エステルの酸成分としてテレフタル酸と5−ナトリウム
スルホイソフタル酸の共重合体からなるアルカリ熱水可
溶型ポリエステルからなる繊維(海島の比率は10/9
0)を用いた。この糸の沸騰水収縮率は5.8%であっ
た。
【0021】高収縮糸は30デニール、12フィラメン
トのポリエステル糸(東レ株式会社製)を用いた。この
糸の収縮率は13.8%であった。一方、極細繊維は脱
海することなく、高収縮糸と引き揃えて、丸編機(32
G、36インチ)を用いてインターロック方式で編成し
生機とした。この生機を一旦、130℃、20分の熱処
理後、さらに80℃で30分問、水酸化ナトリウム1%
の水溶液(蒸留水使用)で処理することにより、完全に
海成分を除去した。その後、表面から80kgf/cm2
圧力で、濾過水を使用してウオータージェットパンチ加
工した。その後130℃でヒートセットした。目付は2
10g/m2 で、生機に対して、幅:68%、長さ:72
%に収縮した。
【0022】得られた布帛は、しなやかなセーム調で寸
法安定性に優れワイピングクロスとして作業性のよいも
のであった。なお、この布帛を100g裁断して試料と
し、エタノールを用いてソックスレー法により親水性物
質を抽出したところ、該物質は0%であった。
【0023】実施例2 実施例1と同様の複合糸からなる編物を同方法で作製
し、実施例1と同様に親水性物質や導電性物質などが混
入しないように注意しながら、海成分を除去した後
面から80kgf/cm2 の圧力で、実施例1と同様にウオ
ータージェットパンチ加工し、さらに裏面から100kg
f/cm2 の圧力でウオータージェットパンチ加工した。
その後160℃でヒートセットした。目付は218g/
m2 で、生機に対して、幅:68%、長さ:70%に収縮
した。この布帛の親水性物質は0%であった。
【0024】得られた布帛は、しなやかなセーム調で寸
法安定性に優れワイピングクロスとして作業性のよいも
のであった。
【0025】実施例1〜2の布帛についてクリーンルー
ムでのワイピングクロスとして要求される性能を評価し
た。その結果を表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】本発明の実施例1および2の布帛は、発塵
性が著しく少なく、しかも親水性物質を含有しないの
で、絶縁破壊を心配することなく、清掃することがで
き、さらに吸水速度も速く、吸水量に富み拭取性も非常
に優れたものであった。
【0028】比較例1 実施例1で製造されたワイピングクロスを使用し、この
布帛を水溶性ポリエステル系親水化剤(SR−100
0:高松油脂株式会社製)を含浸した後、乾燥、ヒート
セットした。この布帛の該親水化剤の付着量は、1.6
重量%であった。得られた布帛の表面品位、風合は、実
施例1とほぼ同じで、吸水速度がさらに改善れたもの
の、この布帛で、液晶用基板のガラス材を拭き取り作業
をしたところ、ガラス表面に曇りを発生し、実用できな
いものであった。
【0029】比較例2 実施例1の糸構成に、炭素粉末含有制電性繊維を1.2
重量%混合して、編成して、後は実施例1と同様にウオ
ータージェットパンチ加工し、ヒートセットしてワイピ
ングクロスを作成した。該炭素粉末含有制電性繊維は、
65重量%のナイロン6に35重量%の炭素粉末を混合
した制電成分を5重量%芯成分とし、ポリエステル(9
5重量%)を鞘成分として被覆した、20デニールのモ
ノフィラメントである。
【0030】このワイピングクロスは、制電性は改善さ
れたが、この布帛で、半導体のワイピングクロスとして
拭き取り作業をしたところ、半導体基板表面に炭素粉末
が痕跡付着し、絶縁破壊を発生してしまい、実用できな
いものであった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、裁断ほつれがなく、発
塵が極めて少ないワイピングクロスを提供することがで
き、拭取性・拭取作業性はもちろん、親水性物質や導電
性物質を含まないので、抜群の信頼性のもとに、液晶材
料や半導体などの精密機器や製品およびその生産設備の
精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーとして使用
することができるものを提供することができる。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単糸繊度0.1デニール以下の極細繊維フ
    ィラメントと単糸繊度1デニール以上のフィラメント糸
    とからなる編織物からなり、かつ、該極細繊維が、該編
    織物の表面を選択的に形成しており、かつ、該編織物の
    親水性物質または導電性物質の含有量が0.5重量%以
    下で、かつ、該編織物のJIS B-9923(シェーキング法)で
    測定される粒子径5ミクロン以上の発塵量が、10個/f
    t3 ・100cm2 以下であるワイピングクロスで、ワイパー
    部分が構成されていることを特徴とする精密機器用また
    はクリーンルーム用ワイパー。
  2. 【請求項2】該親水性物質または導電性物質の含有量
    が、0.1重量%以下である請求項1記載の精密機器用
    またはクリーンルーム用ワイパー。
  3. 【請求項3】該単糸繊度0.1デニール以下の極細繊維
    が、30重量%以上含有されている請求項1または2に
    記載の精密機器用またはクリーンルーム用ワイパー。
  4. 【請求項4】該単糸繊度1デニール以上のフィラメント
    が、該極細繊維よりも収縮率が高い繊維である請求項
    1〜3のいずれかに記載の精密機器用またはクリーンル
    ーム用ワイパー。
  5. 【請求項5】該極細繊維が、ポリエステルフィラメント
    である請求項1〜4のいずれかに記載の精密機器用また
    はクリーンルーム用ワイパー。
  6. 【請求項6】該編織物のJ1S L-1096で測定される吸水速
    度が、1秒以下である請求項1〜5のいずれかに記載の
    精密機器用またはクリーンルーム用ワイパー。
  7. 【請求項7】該編織物のJIS L-1096で測定される吸水量
    が、200重量%以上である請求項1〜6のいずれかに
    記載の精密機器用またはクリーンルーム用ワイパー。
  8. 【請求項8】該精密機器が、液晶材料および半導体の製
    造過程での機器および製品である請求項1〜7のいずれ
    かに記載の精密機器用またはクリーンルーム用ワイパ
    ー。
  9. 【請求項9】該クリーンルームが、液晶材料および半導
    体の製造ルームである請求項1〜7のいずれかに記載の
    精密機器用またはクリーンルーム用ワイパー。
  10. 【請求項10】該クリーンルーム用ワイパーが、粒子径
    0.5ミクロン以上の浮遊粒子が100個/ft3 以下で
    あるクリーンルーム内でパック包装されてなる請求項1
    〜7、9のいずれかに記載の精密機器用またはクリーン
    ルーム用ワイパー。
  11. 【請求項11】単糸繊度0.1デニール以下の極細繊維
    フィラメントと、該極細繊維よりも4〜8%収縮率が高
    い単糸繊度1デニール以上の高収縮フィラメント糸とか
    らなる編織物を、加熱処理後、該編織物の表面をウオー
    タージェットパンチ加工するに際し、該編織物を、親水
    性物質または導電性物質を含有しない系で、繊維製造か
    ら・仕上加工まで行い、得られる該編織物の親水性物質
    または導電性物質の含有量を0.5重量%以下に制御す
    ることを特徴とする精密機器用またはクリーンルーム用
    ワイパーの製造方法。
  12. 【請求項12】該ウオータージェットパンチ加工が、濾
    過水を用い、かつ、30〜120kgf/cm2 の圧力で行う
    ものである請求項11記載の精密機器用またはクリーン
    ルーム用ワイパーの製造方法。
  13. 【請求項13】該加熱処理が、精練および染色加工を含
    むものである請求項11または12記載の精密機器用ま
    たはクリーンルーム用ワイパーの製造方法。
JP27571795A 1995-10-24 1995-10-24 精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP3402019B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27571795A JP3402019B2 (ja) 1995-10-24 1995-10-24 精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27571795A JP3402019B2 (ja) 1995-10-24 1995-10-24 精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09119067A JPH09119067A (ja) 1997-05-06
JP3402019B2 true JP3402019B2 (ja) 2003-04-28

Family

ID=17559400

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27571795A Expired - Lifetime JP3402019B2 (ja) 1995-10-24 1995-10-24 精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3402019B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6189189B1 (en) * 1997-11-21 2001-02-20 Milliken & Company Method of manufacturing low contaminant wiper
US6739160B1 (en) 1998-01-19 2004-05-25 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Lint-free wiper
JP4258881B2 (ja) * 1999-03-19 2009-04-30 東レ株式会社 拭取布帛およびその製法
KR100580859B1 (ko) * 1999-12-28 2006-05-16 주식회사 새 한 청정 크리너용 와이퍼 포지
KR100667625B1 (ko) * 2003-12-26 2007-01-11 주식회사 코오롱 오염물 제거용 폴리에스테르 직물 및 그의 제조방법
WO2016111373A1 (ja) * 2015-01-09 2016-07-14 東レ・メディカル株式会社 内視鏡レンズ用清拭デバイス及びこの清拭デバイスを備えた内視鏡

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09119067A (ja) 1997-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS59127750A (ja) フロツク加工品およびその製造方法
JP2668963B2 (ja) ワイピングクロス
JP3402019B2 (ja) 精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーおよびその製造方法
JP3697788B2 (ja) ワイピングクロスおよびその製造方法
JP3042737B2 (ja) ワイピング用不織布
JP3882381B2 (ja) ワイピングクロスおよびその製造方法
JP3823494B2 (ja) 拭取布帛とその製造方法
JP2006336118A (ja) ワイピングクロス
JP3824240B2 (ja) 高密度編物からなるワイピングクロスおよびその製造方法
JPS62217933A (ja) ワイピング材
JP4214625B2 (ja) ワイピングクロスおよびその製造方法
JP2008303523A (ja) 分割型複合繊維、それを用いた繊維構造物およびワイピングクロス
JP2004060115A (ja) 棒状繊維成形体
JP3812100B2 (ja) ワイピングクロスの製造方法
KR100580859B1 (ko) 청정 크리너용 와이퍼 포지
JPH11172549A (ja) ワイピングクロス
JP4501516B2 (ja) ワイピング用具
JPS6279970A (ja) 研磨基布及びその製造方法
JPH01314545A (ja) ワイピングクロス
JPS61103428A (ja) ワイピングクロス
JP3226793U (ja) 眼鏡レンズ用ワイピングクロス
JP3192195B2 (ja) レンタル用ガラスクリーナ
KR101401166B1 (ko) 인공피혁
JP3183706B2 (ja) 清掃用品
JP3190073U (ja) ワイピングクロス

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080229

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090228

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090228

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100228

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100228

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140228

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term